請願「市立学校の等敷地内に一時保管されている除染土の処理について」は残念ながら「不採択」となりました/2012年6月議会・教育福祉常任委員会

学校敷地内に埋設されたままの除染土の早期搬出を求める「請願」が保護者の方々から出されました

今日の教育福祉常任委員会では、学校敷地内に『仮置き』として埋設されたままの放射能除染土を早期に搬出してほしいとの請願が出されました。

フジノは強く賛成しました。

平成24年度請願第4号「横須賀市内の学校等敷地内に一時保管されている除染土の処理について」

平成24年度請願第4号「横須賀市内の学校等敷地内に一時保管されている除染土の処理について」


教育福祉常任委員会では、まず教育委員会から『所見』を聴きました。

教育総務部長による「所見」

それでは、平成24年請願第4号について、教育委員会の所見を申し上げます。

この、請願の願意は、「市立学校等の敷地に一時保管されている放射能汚染された土を、速やかに敷地外へと撤去する。」というものです。
 
まず、除染埋設に至った経緯について、御説明いたします。
 
市立学校の側溝清掃土から比較的高い線量が検知されたことを受け、平成23年11月に、全市立学校で側溝等の土砂を対象に教育委員会職員が放射線測定を実施しました。

結果は、73校中42校で本市の除染基準を超える値が検出されました。

除染基準を超えた土砂は、その場で職員が、土のう袋に入れ、さらにビニール袋で二重に包み、飛散防止の措置をしました。
 
請願の理由にあります、「除染土砂を学校敷地外に撤去し、安全に過ごせる場所にすること」ですが、学校を児童・生徒が安心して過ごせる場所にすることは、教育委員会の責務であります。
 
今回の除染土砂にしましても、いわゆるホットスポットと呼ばれる放射性物質が溜まりやすいといわれる側溝等を詳細に調査し、除染基準を超えたものを処分することとしましたが、業者に対して産業廃棄物として引き取り可能であるか照会したところ、拒否されたことで、現在でも適切な処分先は見つかっておらず、やむを得ず仮処分として学校敷地内に埋設しております。

その際、除染した土砂は、防水シートでくるみ、50センチメートル以上の土かぶりで覆うことで、放射線の影響を低減させております。
 
除染土砂を埋設した地点の測定は、埋設直後と本年2月に2回実施していますが、いずれも放射線量は低い値であり、大部分が空間線量と同等であります。
 
浦賀小学校の屋上排水口に溜まった土砂から毎時2.60マイクロシーベルトという値が検知され、埋設しましたが、その地点で本年2月に測定した結果は、地表1センチメートルで毎時0.08マイクロシーベルト、地表1メートルで毎時0.07マイクロシーベルトでした。

また、埋設場所は、通常、児童・生徒が立ち入らない場所を選定しています。
 
したがいまして、児童・生徒の安全性は十分確保されていると考えます。
 
ただし、学校敷地内への埋設は、仮処分であり、今後、適切な処分先が決まった段階で、速やかに掘り起こし、運搬処分する所存であります。



この所見に対して、各議員が質問をしました。



フジノの質疑を紹介します

この問題の解決に取り組んできたフジノとしても、改めて質疑を行ないました。

フジノの質疑

フジノの質問

まず、現状の保管の安全性についての確認です。
 
長谷川委員と同じく、僕も仮処分の場に立ち会いましたが、土のう袋に入れた後、防水シートでくるんで、覆土を50センチ以上しているということです。

土のう袋、それからブルーシートについては、1年たって劣化していないのか、染み出すということはないのか、その点をまず確認したいと思います。



学校管理課長の答弁

 
埋設に当たっては、50センチ以上の土かぶりで覆うということで、通常の雨水については影響がないものと考えております。
 
それから、当然、掘ったときに地下水がないことも確認しており、水の影響等はほとんどないと考えておりますので、劣化等についてはまだ大丈夫だと考えております。



フジノの質問

市長との質疑の中でも、50センチの覆土があれば影響自体はないと、僕自身が調べた結果の見解を申し上げました。
 
今、御質問させていただいたのは、覆土の下にある汚染土をくるんでいる土のう袋やブルーシートについてなのです。こちらは経年劣化は大丈夫なのでしょうか。



学校管理課長の答弁

 
当然、物ですので経年劣化等は考えられますが、まだ埋設1年という形ですので、今現在でどうのこうのということはない、先ほど言いました水が無いという状況では余りないものと考えております。



フジノの質問

続いて、業者に対して、『産業廃棄物』として引き取り可能であるかの照会を行なったということですが、その後、1年がたって状況に変化がないか、現時点で確認を行なったのでしょうか。



学校管理課長の答弁

 
一部500ベクレル以下については、埋設するコンクリート構造物に使ってもいいという話もありましたので、今年4月に再度、業者を通して資材会社のほうに引き取り可能かどうかの確認はいたしましたが、相変わらず状況は同じで「引き取りはできない」という回答をもらっております。



フジノの質問

問い合わせをした業者なのですが、これまで接点のある業者だけなのか、それとも、報道等で受け入れをしているとされた業者にも新たに当たってみたのか。

その点はいかがでしょうか。



学校管理課長の答弁

 
通常、私どもの修繕工事に入っている業者を通して資材、石材というのでしょうか、受け入れ会社に問い合わせをしましたので、特に受け入れをしてくれそうな会社という形では選んでおりません。



フジノの質問

やはりこうした請願が出てきていることからも、可能な限り早く、子どもたちに直接影響のある学校の敷地内から、日常的に生活する場所ではないところへ移すことを望んでいる保護者の方がいらっしゃるということですから、引き取り先を可能な限り探す努力が必要ではないかと思うのです。

その意味で、日常的に本市が取引をしていたり接点がある業者以外にも当たってみる努力が必要かと思うのですが、いかがでしょうか。



学校管理課長の答弁

 
お話がありましたので、今後、検討していきたいと思います。



フジノの質問

それから、繰り返し部長も「これは仮処分である、今後、適切な処分先が決まった段階で速やかに掘り起こして運搬、処分する所存であります」と所見を述べていただきました。

ただ、国の動向はこの先も不透明です。

1年が経過してしまった今、横須賀市の教育委員会として、仮処分を解除して、正式な対応をしようという期限を区切る必要があるかと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。



教育総務部長の答弁

 
もちろん、思いとしては一刻も早くと考えておるのですが、先ほども申し上げましたとおり、現実の問題として、今現在7トンの土を適切に処分する方法、あるいは場所というのが具体的に見つかっておりませんので、責任にある立場で「いつまで」というのは、正直言って申し上げられない状況であります。

ただ、先ほども申し上げましたが、これは横須賀市だけの問題ではありませんので、ぜひ県、他都市とも連携するところがあれば、一緒になっていろいろな形で、国がどうこうということでなく、処分方法さえ見つかれば、そこで処分できますので、いろいろな形で今後も努力を続けていきたいと考えております。



フジノの質問

期限を区切るというのも、一つ保護者の方々に安心を提供できる条件ではないかと思うのです。
 
国の動向は、お互いに報道でしかわからなかったり、文科省を通じて問い合わせをするのですが、国が中間処分場を設置するなどということは到底望めないと思うのです。

そこで、『この時までに国が動いてくれないのであれば、横須賀市教育委員会として何らかの対応をとる』というのは、区切りとして考えるべきではないかと僕は考えます。

そして、最後の質問になります。

改めて確認をしたいのですが、保護者の方々の中には『下町浄化センター』に『コンテナ』を借りて、そこに7トン分入れるスペースはある訳ですから、なぜ搬入できないのかという声は今も根強くあります。

その点について、教育委員会としてはどのようにお答えするのか、お願いしたいと思います。



学校管理課長の答弁

 
役所が縦割りということではないのですが、『下町浄化センター』につきましては、今現在もまだふえるという状況で、自分のところの分をしまうということで、教育委員会の分は、申しわけないけれども、受け入れられないという回答をもらっております。



フジノの質問

これは教育長と市長の権限に関することだと思うのですが、市の政策全体を俯瞰した上で、子どもの安全、それから保護者の方々の安心をとることが、上下水道局の焼却灰を保管するスペースよりも上位に位置することなのだということを交渉して、教育委員会が「『下町浄化センター』等に移してほしい」ということを強く言っていく必要があるのではないかと思うのですが、いかがですか。



教育長の答弁

 
藤野委員がおっしゃることもわかりますが、『下町浄化センター』の近隣にお住まいの方もいらっしゃるということの中では、特に子どもたちに影響が大きいという部分では、私たちも何とかしたいと思っております。

ただ、横須賀市内の中でどこか移動先を見つけたとしても、それはあくまで暫定の処分の仕方だと思っております。

学校が安全を確認しながら、現在の状況の中で管理し、そして最終的に処分方法が決まった段階で移すということが、教育委員会としては一番良い方法ではないかと、現時点では考えております。

藤野委員がおっしゃるように「子どもたちが日常過ごす場所から少しでも遠ざけたい」という保護者の方のお気持ちもわかりますし、そして私たちも何とかそうしたいと思っておりますが、繰り返しになりますが、市内の中でどこかに移したとしても、そこにお住まいの方たちもいらっしゃいますし、それだけのスペースを確保するというのはなかなか難しい問題ではないかと思います。

ただ、そういう中でも努力はしていかなければいけないと思っております。



フジノの質問

まず、議員であれば日常的に地域を回っている中で、小学校、中学校内に保管してある場所のそばで子どもたちが運動をしていたり遊んでいるのを日常的に見ている。

埋設処分してあるので、直接の影響はないことは承知しつつも、やはり不安を抱く保護者の方がいるのも当然理解できる訳です。

その中で、「次善の策として、三春町の『下町浄化センター』へ移せないか」という気持ちというのは、当然起こることだと思うのです。
 
実際、現実に『下町浄化センター』にかなりの量の高濃度の焼却灰が保管してある。

しかし、それに対して、あの地域にお住まいの方々から苦情が出たということを、僕は上下水道局から一切聞いていないのです。

そこに学校から移すということで、スペースの問題以外で実際に何か差し支えが起こるというのを、上下水道局から教育長はお聞きになっているのですか。



教育長の答弁

 
直接そのことについて私が局長とお話をしたとか、そういう段階にまではいっておりません。
 
我々の中で、仮に移すことができたとしても、その周辺の方々に対する環境の問題、それから移すことの難しさ、いろいろある中で、学校の子どもたちが余り影響を受けない場所に埋設してあることが、現在、とり得る手段だと考えておりますので、先ほど所見で申し上げたところに戻りますけれども、最終的な処分方法が決まった段階で速やかに移したい。

これが今の教育委員会の考えでございます。



フジノの質問

『所見』で最初におっしゃった学校、児童・生徒が安心して過ごせる場所にすることは教育委員会の責務でありますと、このようにおっしゃっている以上、やはりすべての問題に優先して子どもの安心・安全、保護者の方の安心感というのを守るのが必要かと思うのですね。

上下水道局の『下町浄化センター』には議員として何度も訪れていますが、まだコンテナを積む余地はあります。スペースの問題は解消されている。

それから、費用については東京電力が賠償を、今回、第1次の支払いとして行いました。

費用については、今後も賠償額が支払われる。スペースも費用も解決している。

ならば、子どもたちの安全、それから保護者の方の安心を守るために移すという対応を、少なくとも教育長が上下水道局長と話し合う必要があるのではないですか。

話し合わないで、「現実的にこういう対応が望ましい」と言っているだけでは、交渉もしていないのに教育長が勝手に判断しているのではないかという印象を僕は受けたのですが、いかがですか。



教育長の答弁

 
 藤野委員にはそのようにとられてしまうかもわかりませんが、できるものなら適切な処分先に持っていきたいという思いは、藤野委員も私も一緒だと思います。

ただ、先ほどの繰り返しになりますが、市内の中で動かすことは、教育委員会としては今とり得る手段ではないという判断をしておりまして、現状のような学校の中で安全を確保しながら、最終的な処分先が決まる。

我々はそちらを見つけるといいますか、同じような状況で苦しんでいる多くの自治体と一緒に考えていかなければいけないと思いますし、何より学校の保護者の皆様に安心していただける手段という部分では、きちんとした測定を行っていくことで御報告したい、このように思っております。



フジノの質問

このことについては申し上げたくなかったのですが、僕はマネジメントとして教育長と市長に対して、非常に問題だと感じます。
 
今回、福島第一原発に起因するあらゆる問題が起こっている。

学校給食の食材の使用の問題、それから放射性物質により汚染された校庭の汚染土の問題。

教育委員会の皆さんが日常業務ができなくなるぐらいに、保護者の方から不安感から来るお電話をいただいたり、苦情をいただいたりして、給食の問題では学校保健課、校庭の問題では学校管理課、本当に御苦労しておられる。

もちろん学校の現場の先生たちもそうです。日常、子どもたちと向き合う業務のほかに、このことで毎日苦慮しておられる。

そのことを考えたら、まず学校から取り除こう、少しでも負担を減らそう。確かに僕の言っていることはおかしいかもしれないけれども、三春町地域の方には、申し訳ないけれども我慢していただく。

実際に苦情は一切出ていませんし、ここは上下水道局に我慢していただいて、まず学校を子どもにとって一番いい環境にすることが教育長や市長のマネジメントとして必要なことなのではないですか、いかがですか。



教育長の答弁

 
藤野委員がおっしゃっていますように、『下町浄化センター』の近隣の方のお考えというものはわかりません、どのようにとらえていらっしゃるか。

これはお互いさまという気持ちで、もしかしたら受け入れていただいている現状の中にあるかと思います。
 
これは、これまでも保護者の方から、そして委員を初めとする皆様からも御意見をいただいているところではございますが、現状今、学校の中に仮設ですが、処分させていただき、その中で子どもたちにとって安全が確保できる状態で保管されているかどうか。

そのあたりを確認しながら、本当に藤野委員の御質問にお答えできない状況で「御理解ください」というのは無理かもしれませんが、今、教育委員会としては、一番良い方法が学校の中に埋めている状況だと思っております。

これは本当に仮処分でございますので、この方法を現在、続けていきたいと、このように考えております。



フジノの質問

最後にしますが、所管事項で質疑を行いたいと考えていたのですが、事故から1年がたって、教育委員会にいろいろ対応していただいて、本来業務ではないのに、こういうことをしていただいて、本当に本来業務に差し支えが出ている。

校長先生の中には精神的に追い込まれている方もいますし、学校保健課にしても学校管理課にしても、本当に職員さんが疲弊しているのを見ている。

そして、それ以上に保護者の方々の心理的負担感というのはものすごく大きい。

ならば、できることを1個ずつでもいいから解決していくことが現場のすべての関係者の皆さんにとっていいことだと思うのです。

それはトップの判断でできることだと思うのです。
 
市長についても、「職員さんたちの負担感などを分かっているのかな?」と、すごく感じるのですね。

これで今回、仮にこの請願が否決されても、これはきっと会期が変わるたびに何回でも出てくると思うのです。

だから、僕は期限を区切って、国が動かないなら、横須賀市教育委員会としては、ここまでに解決しますと。

それは、中間的な対応かもしれないけれども、これをすることが子どもにとっても、職員にとっても、教職員にとってもいいことだと考えるからというトップの判断で動きをとることが必要だと思うのですね。

期限については設けないという話だったのですが、いつまでこれを繰り返すのか、少しでも負担を軽減できないのかということをぜひお考えいただきたいと教育長に申し上げて、質問を終わりたいと思います。

フジノの質疑は以上です。



賛成少数で「不採択」となってしまいました

採決の結果、賛成少数で『不採択』となってしまいました。

  • 『採択』
    無所属クラブ、フジノ

  • 『不採択』
    新政会、公明党、自由民主党、無所属クラブ、研政、ニューウィング横須賀

ただ、教育委員会の総意として意見を付すことになりました。

「執行部においては、学校をより安全に過ごせる場所とするため、今後とも除染土砂の適切な処分先の選定について、積極的な調査・検討を行うこと」

です。

請願は『不採択』となりましたが、この問題の早期解決を目指してフジノはこれからも全力で取り組んでいきます。




*後日談:この『不採択』を受けて、改めて保護者の方々から署名とともに新たな請願が9月議会にも提出されました。