「市民病院が抱える60億円超の繰越欠損金を無償減資で相殺すべき」と監査委員へ質疑しました/夜8時まで続いた議会

本会議2日目は、夜8時まで続きました

本会議(2日目)の今日は、朝から夜8時までぶっ通しで続きました。

昨日に続く一般質問では5名が質疑を行ないました。

その後、4つの常任委員会で審議された結果についての委員長報告、それぞれの議案への討論、議案・請願の採決。さらに意見書案、決議案も出されました。

決算議会の1ヶ月間は、補正予算案を審議する「前半」と決算議案を審議する「後半」に分けることができるのですが、ここまでで「前半」が終わりました。

続いて、市長から「決算」の議案が提出されて、その要旨の説明がなされました。ここから決算議会の「後半」がスタートです。



予算決算常任委員会が開かれました

本会議はここで終わり、15分の休憩をはさんで、予算決算常任委員会が開かれました。まず会計管理者による決算の説明、次に監査委員による『審査意見書』が報告されました。

フジノは、監査委員に対して質疑を行ないました。病院事業会計(特に市民病院)に対して「無償減資」を行なうべきという点についてです。

昨年4月の法改正によって「地方公営企業」も「無償減資」ができるようになりました。経営の悪化によって累積している「欠損金」を、資本金を減少させることで「相殺」することができるのです。

(無償減資の例.資本金を減らして、欠損金を無くす)

無償減資の具体例

無償減資の具体例


これによって欠損金が減る(無くせる)とともに、貸借対照表がすっきりするようになります。

さらに、民間企業の無償減資では、資本金が1億円以上の企業の場合、資本金を1億円以下に減らすことで、『外形標準課税の適用』をはずすことができます。

つまり、メリットばかりなのです。

そこでフジノは、60億円を超える繰越欠損金を抱える「市民病院」に対して、「無償減資」を行なうべきだと考えています。

(画像は、平成23年度の市民病院の貸借対照表)

市民病院の貸借対照表

市民病院の貸借対照表

81億円の自己資本金と欠損金60億円を相殺します。そうすると、自己資本金は21億円に減ってしまいますが、欠損金はゼロになります。

市民病院の貸借対照表

市民病院の貸借対照表


ただし、民間企業と異なる地方公営企業において、「無償減資」が行なわれたケースはまだ少ないです。そこで、そのメリットとデメリットについて、監査委員の見解をうかがいました。

代表監査委員に答弁していただきましたが、「基本的にはメリットのみである」との認識を示されました。

フジノはこの答弁をもとに、これから開かれる各部局との決算審議において、市民病院を所管する「健康部」に対して、「無償減資に取り組むべき」と提案します。

市民病院改革はフジノの政策の大切なテーマの1つです。

現在、民営化されてから市民病院の業績は改善しつつあり、適切なキャッシュフローへとかわりつつあります。

ここで、単年度の黒字を軌道にのせるとともに、累積欠損金を無くすことで、より健全な財政の姿に(たとえ会計上の処理に過ぎなくとも)近づける必要があるとフジノは考えています。

それは、市民病院の経営に携わるみなさんにとって、大きなモチベーションにもつながることだとフジノは信じています。

長時間つづいた今日の審議ですが、フジノにとっては充実感のある1日でした。

これからも10月まで決算審議は続きますが、1日1日の審議を大切にして、財政が少しでも良くなるように、ひいては「福祉のまち、よこすか」が実現に近づくように、提案を続けて行きます。



市民病院の貸借対照表

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

一人でも多くの方に情報をお届けする為にどうかシェアお願いします
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!