原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀母港化から丸5年/原子力空母配備撤回を求める9.25全国集会へ

原子力空母が横須賀を母港化して丸5年が経ちました

今から5年前の9月25日は、原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀を母港化した日です。

「横須賀の軍港にうかぶ2つの原子炉(20130925改訂版)」より

「横須賀の軍港にうかぶ2つの原子炉(20130925改訂版)」より

「日本全国の原子力発電所が止まったとしても、横須賀に原子力空母が配備されている限りは日本で動いている原発ゼロにはならない」

とフジノは考えています。

安全保障・外交に関わる問題は簡単にはいかないし、何十年もかかることだとしても絶対に諦めずに、原子力空母の母港化をやめさせる努力が必要だと信じています。

ただ…

かつてフジノは

「横須賀市民のほとんどが本音では原子力空母に『反対』している」

と、考えてきました。

2005年12月11日放送のスーパーJチャンネルより

2005年12月11日放送のスーパーJチャンネルより


下の動画は、2005年12月放送のニュース番組で紹介されたフジノの活動です。

2005年当時、確かに多くの市民の方々がその想いを持っていて、その声に突き動かされてフジノは必死に活動をしていました。

でも、月日が経つにつれて、市民の多くの方々のこころは、当時とはだいぶ変わってきたことをフジノは感じさせられています。

市民団体が今年8月に行なったアンケート結果より

市民団体が今年8月に行なったアンケート結果より


上の画像は、市民団体が先月8月末に行なったアンケートの結果です。

「反対」は37.9%。

4割にも届きませんでした。

フジノはいつだってマイノリティの立場なので、この結果を見ても考え方を変える気持ちは全くありません。

けれども、4割未満という数字には少し落ち込みました。

あの東京電力福島第一原発事故からまだ2年半しか経っていないのに…と感じたのも事実です。

9月3日に『経産省前テントひろば』を訪れた時、テントひろばの方々も9月25日に横須賀で行われる配備撤回を求める集会に参加して下さると伺いました。

とてもありがたい気持ちになりました。

ふだんあまり集会には参加しないのですが、その時、「僕も集会に参加してみよう」と思いました。

原子力空母配備撤回を求める9.25全国集会へ

そこで、本会議を終えていくつかの仕事を片付けてから、急いでヴェルニー公園に向かいました。

5周年にあたる今日、汐入のヴェルニー公園にて『原子力空母配備撤回を求める集会』が行なわれているのです。

全国集会のプログラムより

全国集会のプログラムより


会場はすでにかなり混んでいました。

それでもなんとか山城保男議員、『非核市民宣言運動ヨコスカ』の新倉さん、『たんぽぽ舎』のみなさんをはじめ、知りあいの方とも何人かお会いすることができました。

いろいろなのぼり旗。

いろいろなのぼり旗。全国から参加しておられました。


山城保男議員にステージの真裏まで連れていって頂き、真正面から1,400人の参加者のみなさまの姿を見渡すことができました。

ステージの裏側から。1400人もの参加者の姿は壮観でした。

ステージの裏側から。1400人もの参加者の姿は壮観でした。


山城さんのおかげで、シュプレヒコールも最前列で行なうことができました。

集会で採択されたアピールの全文を紹介します。

アピール

米海軍が横須賀基地に原子力空母ジョージ・ワシントンを配備して5年が経過しました。

私たちは、基地機能の強化と首都圏一帯に及ぶ原子力事故の危険性の両面から、その配備に強く反対し、全国の仲間の支援のもと全力で運動を進めてきました。

不発に終わったものの2度の住民投票条例直接請求など多様なとり組みは、多くの市民・県民の積極的な意思表示につながりました。

しかし、日米両政府はその声を無視して配備を強行したのです。

2011年3月11日に起きた東日本大震災による東京電力福島第一原発の過酷事故は、空母原子炉の危険性を再認識させる事態となりましたが、政府も米軍も依然として情報を隠蔽し、原子炉事故への対策は放棄しています。

それどころか国内の原発全てが停止している今日でも、米艦船の原子炉は何の規制も受けず特別扱いとなっています。

『米軍が安全と言っている』との無責任かつ非科学的な根拠は断じて許せません。

米国外で唯一の「空母の母港」は1973年のミッドウェー以来、40年間も続いています。

日本政府は米空母の母港化に際して、「母港の年限」は3~4年程度と偽り、「核兵器の持込み」が指摘されると、米国との間での骸密約」で地元自治体や住民を輻してきました。

空母配備以来、横須賀港は「日米安保の最前線」であり、米軍の前方展開戦略の最大の拠点 となったのです。

空母戦闘団は湾岸戦争やイラク、アフガンへの攻撃の主力でした。私たちの意思とは関係なく米国の世界支配を実現するための40年であったとも言えます。

自民党安倍政権の誕生で『米国追従からの脱却・日米関係の見直し』の議論は全てが反故 にされました。

あからさまな米軍優遇の一方で、集団的自衛権行使や自衛隊の増強を企図し、 改憲・「戦争をできる国」への転換を強引に進めています。

このままでは横須賀の街は「日米一体の軍都」に逆戻りし、旧軍港市転換法の趣旨とは相容れないものとなるでしょう。

憲法理念を無視し安保体制を優先する政策は、嘘と情報隠しで基地の機能を維持し、住民 の生活と命を軽視する人権侵害そのもので、民主主義の否定です。

欠陥輸送機オスプレイが配備された沖縄では、配備の前提とされた「日米合意」の飛行方法 が全く守られていない現実があります。

米国内では中止に追い込まれたオスプレイの低空飛 行訓練が普天間を拠点に全国で展開されようとしています。

空母艦載機の厚木基地での訓練は、突如として米軍の都合だけで実施され、現地住民や自 治体の声は届きません。

この訓練は最高裁で三度・違法と認定されているのです。

本集会に結集した私たちは、以下の点を確認しアピールとします。

  • 原子力空母ジョージ・ワシントンの母港撤回と脱原発社会の実現を一体的にすすめよう。
  • オスプレイの配備撤回を求め、沖縄への基地負担の押し付けをやめさせよう。
  • 米国の世界戦略・戦争政策への加担を拒否し、集団的自衛権の行使反対、「特定秘密保護法」 など民主主義破壊を許さず、憲法改悪を阻止しよう。

2013年9月25日集会参加者一同

そして、デモがスタートしました。

デモがスタート

デモがスタート


原発事故によって『脱原発』への関心が高まっても、なかなか横須賀が原子力空母の母港と化していることは意識されません。

「横須賀の軍港にうかぶ2つの原子炉(20130925改訂版)」より

「横須賀の軍港にうかぶ2つの原子炉(20130925改訂版)」より

そんな中でも、全国からこれだけの方々が集まって下さったことは大きな励みになりました。

「このまちの政治家として、もっともっと全国に向けて発信していかなければいけない」

と改めて思いました。

まだまだ諦めてはいけない。

がんばろう。

(後日談:神奈川新聞が2013年9月27日付で報じてくれました)
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