ついに「通年議会」スタートします!/5月から横須賀市議会は「ほぼ年中無休」になります

横須賀市議会の「議会改革」がまた1つスタートします

けさは、議会運営委員会が開かれました。

議会の開会1週間前にあらかじめ打ち合わせを行なう為で、『事前議運』と呼んでいます。

毎年5月、横須賀市議会では人事を決める為の『臨時議会』を開いてきました。

4つの常任委員会をはじめ、議会運営委員会や特別委員会等の任期が切れるので、この臨時議会で新しいメンバーを選びなおしをするのです。

けれども、今年の5月議会は、今までとは全く違う意味を持った特別な議会となります。

ついに『通年議会』がスタートするのです!

下の書類(今日の議会運営委員会のプログラム)をご覧下さい。

議会運営委員会審査事項より

議会運営委員会審査事項より


昨年の5月議会の事前議運のプログラムをご覧下さい。

昨年2016年5月臨時議会の為の事前議運の資料より

昨年2016年5月臨時議会の為の事前議運の資料より


違いが2つあります。

昨年と今年の『5月議会』の違い

  1. 昨年までは会期(議会活動する期間)がたった1日だけの臨時議会でしたが、今年から会期は「356日」=ほぼ丸一年となります

  2. 昨年までは「第1回臨時議会」「第3回定例会」とその年の何回目の議会なのか数字で表していましたが、1年を通して議会は開会しているので番号は無くなりました。

昨年6月3日に神奈川新聞が記事にしてくれたものです。

2016年6月3日付・神奈川新聞記事より

2016年6月3日付・神奈川新聞記事より


1点だけ記事と異なるのは、『開会』を年頭の1月をスタートにしてしまうといろいろな不便があるので、常任委員会等の任期が改まる5月を『開会』としました。



「通年議会」って何?

議会改革を進めてきた横須賀市議会にとって、『通年議会』は長年の宿題でした。

フジノが市議会議員に転職したのが2003年。

当時、実は地方自治法によって、議会の回数は『年4回以内』と定められていました(少ない!)。

しかし翌2004年に回数制限が廃止されました。

そもそも戦後に連合国軍総司令部(GHQ)は地方自治法を策定するにあたって、地方議会の開催回数を増やすことを提案していました。具体的には年12回以上です。

民主主義の学校である地方自治、その地方自治を体現する地方議会の権限を活かすには、積極的な会議の開催が不可欠だと考えていたからです。

けれども紆余曲折の末に、地方自治法では地方議会は『定例会』と『臨時会』の2つに分けられて毎年6回以上と定められてしまいました。さらに1952年、1956年の改正によって回数が減らされていき、年4回以内へと縮小されてしまったのです。

議会改革を志す全国の有志たちは2004年の回数制限廃止をきっかけに、動き出しました。

すでに2007年には北海道白老町議会がトップを切って『通年議会』をスタートさせました。

2012年には全国で24の県議会・市議会・町議会が『通年議会』に踏み切っています(全議会の2%です)。

「図解地方議会改革実践100のポイント」江藤俊明著、学陽書房。2008年より

「図解地方議会改革実践100のポイント」江藤俊昭著、学陽書房。2008年より


上の図は、我が国の議会改革の理論的リーダーである江藤俊昭教授(山梨学院大学)が2008年に記した著作からの引用です。

年4回しか開かれない『定例会』では、問題にスピーディーに対応できません。議会を活性化する上でも『通年議会』はとても有効です。



これまで「議会」の主導権は「議長」にありませんでした

地方自治は二元代表制(議会・市長の2つの市民代表による切磋琢磨)と言われていますが、議会を開く為の『召集権』は市長にあります。議会を開くことができるのは議長ではなく、市長なのです。

極端な言い方をすれば、議長が「議会を開いてほしい」と市長に要求しても、議会で追及されるのが嫌ならば市長は議会をすぐに開催しないこともできるのです。

しかし、『通年議会』を導入すればこのような事態を防ぐことができます。

必要に応じて議長の判断で会議を開くことができるようになります。



市長の独断や事後報告で済ませることをストップできます

市長には『専決処分』という権限が与えられています。

緊急性を要する事柄や金額が少ない案件(といっても市民のみなさまの大切な税金です)については、議会での審査なしで決定してしまいます。

『専決処分』した事柄は、後日、議会に事後報告だけすれば良いだけ。これでは議会のチェック機能が働きません。

2010年、鹿児島県のある市では、議会と対立していた市長が議会をわざと召集せずに『専決処分』を乱発したことがあります。

この市長は特殊な事例ですが、決して自分のまちでは起こらないとは言えません。

議会がずっと開会している『通年議会』ならば、このようなことはそもそも防ぐことができるのです。



全ての議会改革は、もっと『民意』を反映していく為です

横須賀市議会では、2004年の回数制限廃止から約10年、他都市で『通年議会』を導入した議会の動きを注視してきました。

フジノが上に記したのはメリットの部分だけです。

一方で、通年議会がスタートする前から理論的にいくつものデメリットも想定されていました。

まちによってはいったん通年議会を導入したものの、とりやめたところもあります。

こうした各地の取り組みを注視しながら、横須賀市議会の中ではじっくりと議論を続けてきました。

そして、ついに機が熟して、今日に至ったのです。

この5月10日から横須賀市議会では『通年議会』がスタートします。

フジノたち横須賀市議会議員には、ますます働く時間が増えますし、忙しさは増えていくことになります。

けれども、市民のみなさまの暮らしを守る為には『通年議会』の実施は悲願でした。

まさに今の吉田市長のように問題だらけの行政トップを前にして、わずか年4回しか議会が開かれないのはとても危険だと感じています。

議会で答弁したことと正反対の事実が、閉会した翌日の新聞朝刊に大きく報じられる。

つい先日の予算議会でも最終日に行なった緊急質問に対する市長の答弁と全く異なる事実が田辺・青木議員によって明らかになりました。

けれども議会は閉会してしまったので、市長の虚偽答弁の可能性が高いにもかかわらず、問題を追及することさえできなかったのです。

やむなく記者会見という形でメディアに問題提起をするという形となりましたが、やはり議員の本文は議会での質疑による追及です。

横須賀市議会はこの5月10日から『通年議会』に生まれ変わります。

市民のみなさまにとって、今すぐ感じられる大きなメリットはきっと無いでしょう。

けれども、この『通年議会』のスタートは将来必ず評価される改革です。

10年以上待っていたフジノは、『通年議会』の持つ大きな可能性に強く期待しています。

今まで以上に市民のみなさまの声を市政に反映できるように、横須賀市議会のメンバー全員が取り組んでいくはずです。