3日間にわたる「AIDS文化フォーラムin横浜」がスタートしました/24年目の今年のテーマは「リアルとであう」

「AIDS文化フォーラムin横浜」が今年もスタート!

今日から3日間にわたって開催される『AIDS文化フォーラムin横浜』。今年で24年目を迎えました!

第24回AIDS文化フォーラムin横浜

第24回AIDS文化フォーラムin横浜

学びがたくさんあるこのフォーラムに、毎年フジノは参加しています。

AIDS文化フォーラムin横浜の会場入り口にて

AIDS文化フォーラムin横浜の会場入り口にて





充実したプログラムが8つも開催されました

今日だけで合計8つの充実したプログラムが朝から夕方まで開催されていました。

壁に貼り出された大きなプログラムを観ながら、参加者のみなさまは会場を移動していきます。

大きく貼り出されたプログラムと会場の表

大きく貼り出されたプログラムと会場の表


残念ながらフジノは体調が悪くて参加したプログラムに集中できず、出たり入ったりしながら休んでいました。

(休んでいる間、声をかけて下さった『カトリック中央協議会HIV/AIDSデスク』のみなさま、ありがとうございました)

他の会場もふらりと訪れたりしていたのですが、特に、岩室紳也先生たちが開催していた講座(現役AV男優が語る『性感染症と幸せなセックス』)はまさに超満員。立ち見のお客さんが廊下まであふれていました。

素晴らしかったです。

人はなぜ薬物依存症になるのか(松本俊彦先生の講義)

人はなぜ薬物依存症になるのか(松本俊彦先生の講義)


つい先日もお聴きしたばかりの松本俊彦先生(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長)による薬物依存症に関する講義を、今日もお聴きしました。

基本的な薬物依存症に関する基礎的な知識を提供するというスタイルは変わらないのですが、今日の切り口はMSM(いわゆる同性間で性交渉をする方々)の感染に重きを置いたお話でした。

諸外国とは異なり、日本では依然としてMSMにおけるHIV予防がしっかりなされていません。

今年3月の予算議会でもフジノは質疑を行なったばかりです。

2017年3月3日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

『エイズ予防普及・啓発事業』に関して伺います。

先ほど他の委員の質問に対する答弁として「若者にターゲットを絞る。性感染症全体をテーマにして大学等で啓発に努める」とのことでした。

(横須賀市がエイズ啓発の)『街頭キャンペーン』を始めた時、僕は大変喜びました。

エイズもまだまだ知られていない。検査も実施する人が少ない。ただ、先進国の中で日本は感染が増えている。そういう状況の中で、表立ってキャンペーンをやるということは大変すばらしいなと思いました。

ただ、今回それをおやめになって(街頭キャンペーンを2017年度予算で廃止しました)若者にターゲットを絞るとのことですが、懸念が1点あります。

若者だけに絞ってしまって平気なのか、ということです。

ここ数年話題になっていたのは、中高年になって検査でHIVに感染していることを知るのではなくて、突然エイズを発症してキャリアだったことを知る、ということです。

中高年の方々へのアプローチも継続していく必要があるかと思うのですが、いかがでしょうか。

保健所長の答弁

 
『街頭キャンペーン』を開始した時点は、幅広くエイズの普及啓発をするという意味合いが大きかったというふうに思いますし、現時点でも少なくはないかと思います。

けれども、近年梅毒などの性行為感染症も、若者を中心に流行している兆しがありますので、来年度につきましては、大学等、若者にターゲットをある程度絞った形で、実施させていただきたいと考えています。

フジノの質問

引き続き、中高年の方に向けても啓発自体は行なっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

保健所長の答弁

 
エイズの相談と検査のほうは続けますので、そういったものをPRしながら、引き続き行なっていきたいと考えております。

フジノの質問

『エイズ予防普及・啓発事業』ですので、性感染症全体というよりは、エイズそのものに私は関心があります。

『MSM対策』というか、ハイリスク者対策として、例えば予算書に検査案内カード啓発物品が費用として計上されています。

こうしたものを例えばNPOなどに委託して、いわゆるハッテン場ですとか、当事者の方々が集まりやすい場所に配布をしていただいたり、案内をしていただくような取り組みも必要かと思うのですが、いかがでしょうか。

保健所長の答弁

 
確かに全国的な統計ですと、男性同性愛の方(MSMにおける感染)の割合が過半数程度を占めているという点から考えますと、そういった対策も考えていかなければいけないことの一つかなとは考えています。

これだけ先進国でも取り組みが遅れている現状を前にして、フジノは性感染症だけでなくしっかりとHIVとAIDSに特化した取り組みを継続する必要があると思います。

また、横須賀市もアドバイスをたくさん頂いている日高庸晴先生の研究調査でも「MSMがハイリスクである」ということは客観的な統計的事実なのですから、躊躇せずにハイリスク対策を積極的に打ち出していく必要があると考えています。

いずれにしても、HIV・AIDSを含めた性感染症と薬物依存症の深く密接な関係について、改めて松本俊彦先生のお話を伺うことができて良かったです。



優れた展示がたくさんありました

プログラムを開催している部屋を出ると、あらゆるところで展示がなされています。

HIV・AIDSについての知識のクイズ

HIV・AIDSについての知識のクイズ


HIVとAIDSについてのクイズ方式で知識を問うコーナーがありましたが、かろうじて満点を取ることができました。

岩室先生の論文の数々が読めるように展示してありました

岩室先生の論文の数々が読めるように展示してありました


AIDSに限らず、『感染症』の知識はいつも取り入れようと日々努力はしているのですが、なかなか追いつかなくて困っています。

会場では、活動をしておられる旧知の方々やブログなどでフジノのことを知っておられる方々から声をかけていただきました。ありがとうございます。

いまだに世間では

「エイズ?気持ち悪い」「コンドームなんて口に出すな」

と、敬遠されたり下ネタ扱いされています。

諸外国と異なり日本では学校でコンドームの存在や使い方を教えません

諸外国と異なり日本では学校でコンドームの存在や使い方を教えません


フジノもそうですが、全国で活動を続けておられるみなさまは、いつもいつもこういう世間とのギャップに晒されながら、正しい情報と知識を提供する為にがんばっていますが。。。正直、苦労も多いです。

だから、仲間と再会できると「お互いにまた頑張ろう」という気持ちになれます。



明日あさっても開催してますのでぜひいらしてください!

明日もあさってもフォーラムはかながわ県民センターで開催しております。

ぜひみなさまもいらして下さいね!

(後日追記:2日目も参加しました

かながわ県民センターから眺めた横浜駅西口方面

かながわ県民センターから眺めた横浜駅西口方面


それにしても横浜市長選挙(7月30日)からまだ5日間しか経っていないのに、もはや遠い過去の出来事のように感じます。

必死に汗を流したのが、今ではとても虚しく感じられてなりません。

残念です。



AIDS文化フォーラムin横浜の会場入り口にて

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