本会議での質疑(市長への一般質問)

市長への一般質問

政治家の最大の武器。

それは『議会での質問』です。

議会での質問を通して、政治家はこのまちの問題を追及し、新たな政策を提言することで、必ず現実を変えることができるのです。

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横須賀市議会の場合では、

  • 『本会議』→市長・部局長
  • 『委員会』→部局長・課長

に対して、質問することができます。



質問チャンスは1年間にたった4回

ふだん『本会議』は1年間に4回しかありません。

議員の『任期』は4年間です。

つまり、質問可能回数を計算すると、

1年間に4回×任期4年間=合計16回

となります。

4年間の任期をフル活用しても、たった16回しか質問のチャンスは無いのです(少なすぎる!)。

フジノは、そのわずかなチャンスを1度たりとも絶対に逃したくない!

質問をしなければ、それだけ現実を変えるチャンスを失うからです。



フジノは全ての本会議で市長への質問に立ってきました

だから、いつも全力でフジノは質問を行なってきました。

1年間に4回×3期12年=48回、さらに臨時議会でも質問に立ってきましたので、合計65回となりました(2017年3月現在)。

その結果、フジノは横須賀市議会でただ1人きり13年間連続で質問を行なっています。

もちろん、質問回数もトップです。

12年連続、横須賀市議会の「質問王」

フジノは質問回数(本会議)が全議員中で最多、単独トップです

ベテラン議員でも1年に1度も質問に立たないことも多いのですが、フジノは違います。

そして、誰よりも多く発言してきたフジノは、誰よりも多く現実を変えてきました。



これまでのフジノの質疑

このコーナーでは、フジノが本会議でどんな発言をしてきたかをご紹介します。

2017年予算議会で市長への質疑に立つフジノ

2017年予算議会・個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.IR誘致を推進する横浜市に対して、観光立市の実現を目指す本市の姿勢と今後の対応について ギャンブル依存症に苦しんでいる人の割合は、海外では成人の約1%~2%と推計されています。 … 続きを読む
出生前診断について質すフジノ

2016年12月議会・一般質問

はじめに 藤野 英明です。 今回の一般質問で述べる出生前診断という単語は、妊婦健診も含む広い意味では無く、胎児に『先天的異常』、特に常染色体異常の中でも最も頻度の高いダウン症候群があるか否かを診断する『狭義の出生前診断』 … 続きを読む
一般質問中のフジノ

2016年9月議会・一般質問

藤野英明です。 よろしくお願いします。 1.改正自殺対策基本法における「市町村自殺対策計画」の策定義務化を受けた本市の取り組みについて 4月1日に施行された改正自殺対策基本法の目玉の1つは『市町村自殺対策計画』の策定が義 … 続きを読む
一般質問に立つフジノ

2016年6月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.ヘイトスピーチ対策の実効性ある取り組みを本市が行なう必要性について 6月3日、通称『ヘイトスピーチ対策法』が施行されました。 これを以下『法』と呼びます。 現在メディアでは、在日 … 続きを読む
緊急質問に立ったフジノ

2016年予算議会・緊急質問

藤野英明です。 議員のみなさま、緊急質問の機会をお認めいただき、誠にありがとうございます。よろしくお願いします。 3月18日、内閣府が『地方創生加速化交付金』の対象事業を内示し、本市が申請していた『横須賀市健康マイレージ … 続きを読む
質問に立つフジノ

2016年予算議会・個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.さらなる自殺対策の強化の必要性について 『自殺対策基本法』成立から10年、今国会で改正法案が成立し、4月から施行される見込みです。 昨年の全国の自殺犠牲者数の速報値は約2万4,0 … 続きを読む
一般質問に立つフジノ

2015年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.「性的な多様性」の存在を前提とした観点から男女共同参画推進条例」の見直しと「第5次男女共同参画プラン」策定の作業等を行なう必要性について 本市では『男女共同参画推進条例』の見直し … 続きを読む
一問一答での再質問に立つフジノ

2015年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 これまで僕は「いわゆる性的マイノリティとされる方々」の人権を守り不利益を解消し生きづらさを無くす様々な取り組みを提案してきました。   今では教育委員会の努力で市内各学校には周知のポ … 続きを読む
2015年6月議会で一般質問に立つ藤野英明

2015年6月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.「原子力軍艦」と「原子力発電所」とで原子力災害発生時の避難基準等が異なる現状を是正するよう、原子力空母ロナルド・レーガンの入港前までに政府に見解を明示するよう市長は要請したが、こ … 続きを読む
質疑に立つフジノ

2015年予算議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.自殺対策の徹底的な強化の必要性について (1)2014年の本市の自殺による犠牲者数急増に対する市長の原因分析について 内閣府が自殺による犠牲者数の最新の速報値を発表しました。 そ … 続きを読む
一問一答に立つフジノ

2014年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.美術館改革の1つとしての「教育委員会から市長部局へ来年4月から移管すること」を断念せざるを得なくなった問題について 集客力をアップし、経費削減と収入増加を実現する為に、美術館を市 … 続きを読む
答弁に立つ吉田市長の後ろ姿と、質問者フジノ(本会議場にて)

2014年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.本市の自殺対策は、国・県の動向に左右されずに、今後も市の責任において継続していくと市長は明言すべきではないか 自殺対策基本法が成立してからも、全国の市区町村では自殺対策に充てる財 … 続きを読む

2014年6月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.サイクリングパンフレット「自転車半島宣言」発行における多くの問題と本市の対応の在り方について 横須賀・三浦・逗子・鎌倉・葉山の5市町で構成する『三浦半島観光連絡協議会(会長=吉田 … 続きを読む

2014年予算議会・個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.大雪による災害への対策について この2月、2週連続で大雪が東日本を襲いました。 幸いなことに本市では死者こそ出ませんでしたが、怪我・建物の損壊・停電・道路や交通機関のマヒ・帰宅困 … 続きを読む

2013年12月議会・質疑

藤野英明です。よろしくお願いします。 『議案第165号 教育委員会委員の選任について』 つまり、来年2月1日から、教育委員会委員として新たに青木克明さんを選任する議案について、市長に質問します。 11月25日に開催された … 続きを読む

2013年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.予算編成における「部局内でのペイ・アズ・ユー・ゴー原則」の有無と各部局へのその周知について 複数の部局と意見交換をする中で、 「新たな施策を行なう時は、自らの部局の今ある事業を廃 … 続きを読む

2013年9月議会・一般質問

市長選挙において対立陣営に立った方々にも心から市長が協力を求めることの必要性について、再選後の所信表明を行なわなかった問題について、選挙公報の記述から感じられた「入所施設」への誤解について、など市長選挙に関する3問に加えて、事務事業の総点検、新たな保健対策への組織改正について 続きを読む

2013年6月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.危機的な財政状況にある国民健康保険への、予算議会終了後の市長の対応について 国民健康保険の危機的な財政状況を受けて、吉田市長は3月の予算議会において『保険料の値上げ』を提案しまし … 続きを読む

2013年予算議会・個人質問

生活保護基準の引き下げ・就学援助のカットへの対策、同性パートナーの結婚を祝福する取り組み、自殺対策などを提案。 続きを読む

2012年12月臨時議会・質疑

 葉山町ごみ処理広域化脱退損害賠償請求事件の第二審判決を受けて、市長は上告を提案しました。しかし、判決が覆る可能性は低く… 続きを読む

2012年12月議会・一般質問

 教育委員会がわずか7トンの除染土を学校の敷地内から移動させることができず苦しんでいる一方で、上下水道局は1500トンもの汚泥を市外の産廃業者に処分させます… 続きを読む

2012年決算議会・一般質問

 上下水道は市民生活に不可欠のライフラインでありながら、経営はあまりにも厳しく、もはや値上げせざるをえない状況にあり… 続きを読む

2012年6月議会・一般質問

 急増する後期高齢者の人口、都市型の高齢化、単身世帯と高齢者世帯の急増。これらが一気に迫る2025年問題。横須賀市においても・・・ 続きを読む

2012年予算議会・個人質問

 東日本大震災が無ければ昨年の自殺による犠牲者数は3万人以下だったと言われている。本市においても、これまでの取り組みの成果と課題の分析を踏まえた『新たな・・・ 続きを読む

2011年12月議会・一般質問(2011年11月29日・本会議)

*後日談 2012年予算議会において、質問1(3)と同じ想いを持つ市民の方々から請願が出されました。こちらをご覧下さい。 藤野英明です。よろしくお願いします。 1.放射能からこどもたちの健康と安全を守る為の本市の様々な取 … 続きを読む

2011年決算議会・一般質問(2011年9月20日)

学校給食の放射性物質の測定に「給食一食まるごと検査」を導入すべきではないか、本市も天然ガスコンバインドサイクル発電所を建設すべきではないか、性的マイノリティの相談窓口を設置すべきではないか、等。 続きを読む

2011年6月議会・一般質問

2011年6月9日・本会議 藤野英明です。よろしくお願いします。 3月11日に東日本大震災が起こってから、この国の危機に対して、市民のみなさま、市長を筆頭に行政のみなさん、そして我々市議会も、不眠不休で必死に働いてきまし … 続きを読む

2011年予算議会・個人質問

ハコモノ行政への批判によって当選した吉田市長が、新たなハコモノとして佐原にサッカー場を建設することに強い疑問を感じ、質疑を行なった。 続きを読む

2010年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 1.「くりはま花の国」のフラワートレイン事故に対して、事故原因が特定されないままの再開がなされたことについて 9月26日、『くりはま花の国』の園内を運行しているフラワートレインコスモ … 続きを読む

2010年臨時議会・質疑

藤野英明です。よろしくお願いします。 本日、市長から5つの議案が出されましたが、『人事院勧告』に基づいて本市職員の給与を引き下げようとする2つの議案、第101号と第103号に関連して、市長に質問します。 人事院勧告に基づ … 続きを読む

2010年9月議会・一般質問

記録的猛暑による熱中症対策、貧困や孤立と熱中症の深い結び付きへの対策、いじめ問題への対策などを質疑しました。 続きを読む

2010年6月議会・一般質問

性的マイノリティとされる方々への理解と支援について、横須賀美術館に展示されている谷内六郎作品の返還をご遺族から請求されている問題について 続きを読む

2010年予算議会・個人質問

市長選挙で公約したハコモノ改革に施政方針演説で全く触れなかった吉田市長。改革の方向性を示すよう強く求める質疑を行なった。高齢者福祉は施設サービス・在宅サービスともに充実が不可欠だが、本市はどちらも全く足りていない現状がある。改善策を提案し、市長の姿勢を質した。 続きを読む

2009年12月議会・副市長人事に対する質疑

2009年12月14日・本会議 藤野英明です。よろしくお願いします。 はじめに 議案137号と138号、副市長選任についての両議案に対して、一括して質疑を行ないます。 つまり、吉田市長が提案した2名の副市長人事案について … 続きを読む
市長選挙のマニフェストを持つフジノ

2009年12月議会・一般質問

2009年12月議会での一般質問の全文 藤野英明です。よろしくお願いします。 1.マニフェストの達成状況について   (1)マニフェスト207項目中、「すぐにやります」とした28項目の進捗状況について 吉田市長の就任から … 続きを読む
本会議場でのフジノ

2009年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。 はじめに・市長与党には絶対になりません 初めに、この場をおかりしまして、市民の皆様、市議会の皆様、そして市職員の皆様に対して、僕自身の現在及び今後のスタンスを申し上げさせていただきた … 続きを読む

2008年予算議会・個人質問

藤野英明です。 よろしくお願いします。 (質問1〜4は後日掲載します) 5、視覚障がいのある方々のミュージアム(美術館・博物館)へのアクセスを保障する取り組みの必要性について。   ここでの『アクセス』という言葉は交通面 … 続きを読む
壇上で一般質問をするフジノ

2005年決算議会・一般質問

はじめに 藤野英明です。よろしくお願いします。 質問1.「火葬業務の今後」への市長の認識と決意 まず「火葬業務の今後」への市長の認識と決意を伺います。 現在、火葬業務は、『浦賀火葬場』と『中央斎場』の2ヶ所で行なわれてお … 続きを読む


2003〜2009年までの質疑はこちらに掲載してありますので、ぜひご覧下さい。

ところで、あなたが選んだ政治家は、議会で発言をしていますか?



自殺対策街頭キャンペーン2017@京急久里浜駅/自殺対策強化月間

自殺対策強化月間の街頭キャンペーンを行ないました

毎年3月は自殺対策強化月間です。

本年度の横須賀市の啓発活動として、今日の夕方17~18時の1時間、京急久里浜駅前で、街頭キャンペーンを行ないました。

街頭キャンペーン、始まります

街頭キャンペーン、始まります

「心のホットライン」等が入ったリーフレットをお届けしました

「心のホットライン」等が入ったリーフレットをお届けしました

スカリンを真ん中に、配布してくれたメンバーで集合写真を撮りました

スカリンを真ん中に、配布してくれたメンバーで集合写真を撮りました



翌日の毎日新聞が報じてくれました

翌日の毎日新聞が報じてくれました。

2017年3月16日付・毎日新聞朝刊より

2017年3月16日付・毎日新聞朝刊より


毎日新聞はとても熱心で、9月の自殺予防週間の街頭キャンペーンも報じて下さいました。田中記者、取材ありがとうございました!



予算決算常任委員会全体会・総括質疑(2016年10月12日)

フジノの質問

議案第94号平成27年度横須賀市病院事業会計決算をはじめ、他の全会計の決算について、総括質疑を行ないます。

総括質疑に立つフジノ


まず、はじめに、本市が指定管理者に対して巨額の貸し付けを繰り返してきたことに関して、議会の議決を要しない『指定管理業務基本協定書』で貸し付けを約束した件などについて伺います。

9月23日の予算決算常任委員会・全体会での代表監査委員との質疑、9月27日の教育福祉分科会での健康部との質疑、その後、関係部局へのヒアリングを繰り返してきた中で、本市病院事業会計が、市民病院の指定管理者である公益社団法人地域医療振興協会に対して続けてきた貸付金の存在と、その会計処理方法などに強い疑問を抱きました。

平成22年度8億5,000万円、23年度10億5,000万円、24年度8億5,000万円、25年度10億円、26年度12億円、27年度12億円と、本決算で6年間に及びます。

今年も貸し付けており、すでに7年になります。

けれども実は、今回の決算まで僕は、この貸し付けの存在を全く知りませんでした。

本来、議会は市民の皆さまからお預かりした税金がどのように使われるのか、どのように使われたのかを、本市の歳入歳出予算および決算の全てについて、提出された資料に基づいて、細部にわたって審査した上で、議決または認定します。

つまり、こんな莫大な貸し付けに気づかないことは、異常事態です。

そこで議会人として、僕はこれまで何故、全くこの貸し付けの存在に気付けなかったのか、と必死に調べました。

その結果分かったことは、なんとこの貸し付けは、議会に提出し、審査と議決を経る必要のある予算書や決算書に、一度も記されたことがなかった、ということです。

その為に、僕だけでなく、議会がその存在に気付くことは極めて困難で、実際これまで一度も取り上げられたり、問題視されたことはありませんでした。

監査委員作成の「横須賀市地方公営企業決算審査意見書」

監査委員作成の「横須賀市地方公営企業決算審査意見書」


唯一、監査委員が作成する『地方公営企業決算審査意見書』の、たくさんある表のひとつである『協会との主な取引』の中に小さく記された『短期資金の貸付12億円』という項目があり、今回の決算で初めて、貸し付けが無担保であることに改善を求める一行の文章があったので、気付くことができました。

協会との主な取引状況

協会との主な取引状況


この特殊な貸し付けの問題をぜひ皆さまに知っていただきたいので、まずこの貸し付けの成り立ちを説明します。

市の直営だった市民病院の経営の行き詰まりを打開する為に、平成22年度から指定管理者制度を導入することになりました。

本市と地域医療振興協会はそのスタートにあたって、『指定管理業務基本協定書』(以下、基本協定書)を締結しました。

この『基本協定書』の第20条に、「市民病院の運転資金に不足を生じる場合に、本市は指定管理者に貸し付けを行なう」と明記してしまったのです。

これを根拠にして本市は毎年8億5千万円から12億円もの貸し付けを繰り返してきました。

ただ、この『基本協定書』の策定に議会は全く関与していません。

当時、市民病院に指定管理者制度を導入するために、議会には市民病院条例中改正案が市長から提出されましたが、『基本協定書』そのものは提出されず、その内容を審査したり、議決する機会はありませんでした。

これが何を意味しているかというと、市民代表である議会が一切チェックさえできないままに、市民の皆さまからお預かりした税金から、なんと約10億円も将来にわたって貸し付ける約束をした条文が、『基本協定書』の中に記載されてしまったということです。

普通、本市が将来にわたる何らかの支出を約束した場合、予算書に『債務負担行為』という扱いではっきり記されて、必ず議会のチェックを受けるものなのです。

しかしこの貸し付けは、どこにも記されませんでした。

貸し付けの金額は毎年変わるのですが、そのプロセスも説明します。

健康部と地域医療振興協会によって、毎年新たな『横須賀市市民病院指定管理業務年度協定書』(以下年度協定書)を策定します。

併せてその際に、だいたい12月頃に、翌年度の市民病院の収支見込みを元に担当課長らが『基本協定書』第3条の、事業収益の総枠の12分の2を基準に貸し付け金額を算定します。

そして『横須賀市立市民病院短期貸付金貸借契約書』が作成されて、財政部長合議の上で、財務事項として専決規定に基づいて市長決裁で手続きが完了します。

そして翌年度4月月初には貸し付けが実施されます。

実は、このプロセスにも議会は全く関与できません。

『年度協定書』の策定も、毎年の貸し付けも、議会の審査や議決などは全く必要無く、市長決裁だけで支出されてしまうのです。

議会はノーチェック、巨額な貸し付けにも関わらず、担保は無し。

そんな極めてハイリスクな状態で7年にわたって、8億5千万円から12億円という巨額な税金が支出されてきたのです。

この事実に、議会人として僕は強い驚きと問題を感じます。

税金の使い道をチェックできない予算決算があってはならない、と率直に僕は思います。そこで市長に伺います。

【質問】
議会の関与できない方法を用いて、市長決裁だけで巨額な貸し付けを将来にわたって可能にする条文を記載した『基本協定書』を、本市が地域医療振興協会と締結したことは、市民と議会への説明責任、アカウンタビリティを全く果たしておらず、重大な問題だと僕は考えています。市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。



市長の答弁

市と指定管理者との『基本協定書』により、運転資金の貸付をしていることについて、ご質問をいただきました。

この資金の貸し付けについては、指定管理者である地域医療振興協会から、診療報酬が2か月後に健康保険組合等より確実に入金される為、この収入と支出のタイムラグを埋める為の資金を手当てして欲しい、という要望がありました。

こちらはあくまでも赤字補てんをするのではなく、診療報酬が現金として入金されるまでのタイムラグを埋めるものであります。

また、その要望のあった内容については、『市民病院事業計画書』という形で、当時の、平成21年の民生常任委員会に追加説明資料として提出をさせていただいています。



フジノの質問

説明資料の提示が過去になされたということで、基本的には市長は、市議会が関与しない予算があっても良いのだというお考えなのだ、と受け止めました。

次の質問に移ります。

この貸し付けの約束と、それから会計処理の方法は、現行の法令には違反してはいません。

【質問】
しかし、議会人である僕からみれば、『抜け道』のような方法で7年もの間、議会の審査や議決も経ず、さらには貸し倒れが起こるリスクに備えた担保も設定せずに来た本市の貸し付けは、極めて無責任だと指摘せざるを得ません。

この点について伺います。

市長は、どのようにお考えでしょうか。お答え下さい。



市長の答弁

市としては、指定管理期間の8年間を無担保で貸し付けることは、債権保全という点でリスクが高いと考えました。

この為、貸し付け年度内に必ず返済をさせる短期貸付を、選択をしてまいりました。

ただ、この点については監査委員からもご指摘を受けていますので、次回、指定管理者を指定する際には、さらにリスクを減らすように改善をしていきたいと思います。



フジノの質問

質問は、今までの在り方は無責任だったのではないかという質問だったんですが、やはりその点にもお答えいただけなくて、市長は現状を正当化しているんだなということもよく分かりました。

次の質問に移ります。

病院事業会計以外の他の全ての会計についても、ぜひ確認をしたいと思います。

【質問】
病院事業会計と同じ仕組みを用いて、議会の審査や議決を必要とせずに決裁のみで指定管理者や外郭団体などに貸し付けを行っている事例は、他にも存在しているのでしょうか。市長、お答えください。



市長の答弁

一般会計および特別会計については、予算に計上していない支出というのはできませんので、決裁のみで貸し付けを行うことはありません。

予算に計上している案件では、一般会計で6事業ございます。

また、地方公営企業法を適用している水道事業会計および下水道事業会計においても、指定管理者や外郭団体に貸し付けた事例はありません。



フジノの質問

他の会計には無い、ということで大変安心しましたが、逆にこの病院事業会計の貸し付けが特別だということがよくわかりました。

続いての質問に移ります。

法令上の『形式的正確さ』だけでなく、本市のステークホルダーに説明責任を果たす為に、すべての取引の実態などを適切に反映した『実質的正確さ』を持つことが、予算および決算には求められる件について伺います。

今回の質問にあたって、地方公営企業法や同法施行令や、同法施行規則をはじめ、総務省が出した通達、通知などあらゆる法令や資料をチェックした結果、現在の法令上は、今回指摘した貸し付けを、正式な予算書、決算書に記載する義務を課した条文が存在していないことがわかりました。

その為、これまで市が議会に提出してきた予算書、予算説明資料、決算書、決算説明資料などにこの貸し付けが記されたことは一度も無いにも関わらず、法令上の形式的正確さは備えていることになります。

しかし、会計上必要なのは、『形式的正確さ』だけではありません。

特に決算は、全ての利害関係者にわかりやすく実態を説明する、『実質的正確さ』が必要です。

それが、説明責任を果たすということになります。

先に述べたようにこの巨額な貸し付けは、手続きも市長決裁だけで、支出がなされた事実も、返済がなされているのかも、市民も議会も誰も知る事ができません。

つまり、説明責任が果たされていないのです。

僕は議員になる前は民間企業の財務部に在籍していたので、当然会計ルールについては必死に勉強し実務にあたり、決算になれば財務諸表も作成し、監査法人による監査にも立ち会ってきました。

そんな民間企業の会計基準や決算の場では当たり前のことが、この貸し付けに関する事務では行まわれていないと感じます。

例えば『継続企業の前提に関する開示』というルールがあり、民間企業では、破綻懸念が存在するときは必ず財務諸表に注記しなければならず、ステークホルダー(財務諸表利用者や利害関係者)にそのことを伝える義務があります。

指定管理導入から6年が経った市民病院の財政規模は、事業収益と資本的収入を合計しても13億6,689万円です。

13億円の収入しかない市民病院に対して、毎年本市が、8億5千万円から12億円も貸し付けなければ、市民病院が経営できないのが実態です。

この貸し付けがなければ、市民病院では資金ショートが毎年起こっているという実態は、市民も議会も絶対に知っていなければならない会計上の懸念事項です。

そもそもこんな巨額な『金銭消費貸借契約』は、会計上、極めて高い『金銭的重要性』を持っており、絶対に利害関係者に伝えねばならない事項です。

説明責任を果たす上では、民間企業であろうと、地方公営企業であろうと、こんな重要事項を伝えるのは当然のことだと僕は考えます。

そこで市長に伺います。

予算も決算も全ての取引の実態を適切に反映すべきですが、今のやり方では病院事業会計と市民病院の経営実態を正確に知ることはできません。

たとえ法令の定めで作成する予算書と決算書への記載義務が無くても、市民と議会をはじめとする利害関係者すべてに対して、実質的な会計情報を提供する必要があります。

【質問】
したがって、来年度も貸し付けを行うのであれば、予算時には、本市が独自に作成している予算説明資料に、その事実と金額と貸付条件などを新たに記述する。決算時には、決算説明資料に同様に、貸し付け実績と返済実績などを新たに記述するなど、何らかの形で必ず市民と議会に対して説明責任を果たすべきではないでしょうか。

お答えください。



市長の答弁

今回の運転資金の貸し付けついては、法令に基づいて適正に処理をしていますけれども、予算書、決算書等への記載の仕方については、工夫をして明記をしていきたいと思います。



フジノの質問

しつこいんですが、もう1回確認させて下さい。

【質問】
工夫をして明記をする、というのは、『書く』ということでよろしいんですね。



市長の答弁

そういうことです。



フジノの質問

次の質問に移ります。

実質的には6年にわたる『長期貸付金』であるにも関わらず、単年度で貸し付けと返済を繰り返すことで、財務諸表に計上してこなかった経緯について伺います。

みなさまにやはり問題意識を共有していただきたいので、会計の基本ルールを少しだけ説明いたします。

一年以内に返済が終わる貸し付けがなされた場合、勘定科目は『短期貸付金』となります。一方、一年を超える貸付の勘定科目は『長期貸付金』です。

短期・長期いずれの貸付であっても、計上されれば、当然ながら貸借対照表をはじめ財務諸表全体に影響を与えるものです。

もうひとつ知っていただきたいことがあります。

それは、単年度転がし、略して『単コロ』という会計操作についてです。

全国の自治体で負債隠しの慣行として行なわれてきました。財政破綻した夕張が行なっていたことで知られましたが、今年8月22日の朝日新聞の調査報道によれば、全国85自治体で2,336億円の単コロなどの会計操作が、今も行なわれていることがわかりました。

実質的には一年以上の貸し付けである『長期貸付金』を、年度始めに貸し付けて、年度末直前に返済をします。

貸借対照表は年度末の3月31日時点の財政状態を表すので、4月に貸して3月31日よりも前に全額返済してしまえば、貸借対照表にその金額は載りません。

このように単年度の貸付けと返済を、翌年もその翌年も繰り返してずっと続く長期ローンを隠す会計操作を『単コロ』と呼びます。

この仕組みを悪用して、本来は資金不足で貸付金が必要な自治体と外郭団体などが、借金ゼロの健全経営に見せかけてきました。

総務省は2014年に策定した指針の中で、違法ではないが不適切であり、避けるべきだと指摘しました。

実は今回取り上げている本市の貸し付けも、方法は『単コロ』と同じで、同一年度で貸し付けと返済を繰り返してきました。

例えば平成27年度の場合、平成27年4月14日に貸し付けを行い、平成28年3月17日に全額返済されました。しかし翌4月には再び貸付を行ないました。

この取引は、外見上は『短期貸付』ですが、実質的には7年に及ぶ『長期貸付』です。

さらに同一年度内に貸し付けと返済を行うことで、本市病院事業会計および市民病院の貸借対照表と損益計算書にこの貸付は、『短期貸付金』としてさえ計上されません。

そのおかげで、表面上の市民病院の経営は、資金ショートも存在しておらず、赤字も減って、26年度は黒字になったことから、「指定管理者制度の導入の効果が出た」と高く評価されました。

しかし、繰り返しますが、これは実態を表していません。

僕は9月23日の予算決算常任委員会・全体会において、この貸し付けの実態は『長期貸付』であり、市民病院の経営状態を実態よりもよく見せる為の会計操作と受け止められても仕方がないのではないかと指摘しました。

答弁に立った代表監査委員は、『単コロ』に触れ、現行法令では違法では無いが実質的には僕の指摘のとおり『長期貸付金』のような形になると述べました。

僕には本市の姿勢が全く理解できません。

何故ならば、巨額の赤字を抱えていた直営時代の市民病院の経営状況からすれば、新たに指定管理者制度を導入しても、長期間にわたって運転資金がショートすることは明らかで、そのことは議会も充分に理解していたからです。

また市民病院の指定管理者を引き受けるうえで、本市が貸し付けを行なうことが、地域医療振興協会側が出した絶対条件だった、とのことです。

こうした事情を考えれば、『単コロ』と受け止められる貸付方法を取る必要は全く無かったはずです。

つまり、正々堂々と長期貸付金として予算に計上しても、議会は指定管理者制度の導入を支持した訳ですから、予算案をそのまま可決したはずです。

決算時にも実質的な市民病院の財務状態をそのまま報告すれば、説明責任も果たすことができました。

貸付の問題を追及するフジノ

そこで市長に伺います。

【質問】
それにも関わらず、なぜあえて単年度で貸し借りを繰り返す『単コロ』と批判される方法を今まで取ってきたのでしょうか。お答えください。



市長の答弁

まず、今回のこの貸し付けは『単コロ』には当たらないと考えています。

基本的に自治体で『単コロ』と言われて批判をされるべきは、出納整理期間を用いた会計操作であるというふうに認識していますので、年度内で貸し借りが終わるこういった貸し付けについては『単コロ』ではない、とそのように思っています。

その上で、今回の貸付というのはあくまで、診療報酬が現金で入ってくるまでの2か月のタイムラグを埋めるための資金を手当てしたものである、とその2か月後には必ず健康保険組合等から入金がされるということで、長期の貸付というのは、考え方としてあるかもしれませんが、基本的には、ご指摘いただいたように、担保が無い、という状態の中では、このリスクを減らしていく為に、短期貸付という手法を取っているということです。



フジノの質問

結局、何故『単コロ』と呼ばれてもおかしくない方法を取ってきたのかのご説明はいただけませんでした。

【質問】
もう一度、ご説明いただけますか。



市長の答弁

当然、資金の貸し付けをするということで、担保等を取っていればその安全性というのは図れる訳ですが、今回は担保を取っていない。そういう手法の中では短期でしっかりと確実に返してもらうということが、安全性という観点で望ましいだろうと、そういう判断です。



フジノの質問

市長が考える「安全性を取った」ということが、実は市民にとっては大変なリスクを負わせていることをご理解いただけなかったのかなと思い、たいへん残念です。

次の質問に移ります。

実質的には『長期貸付金』であるにも関わらず、単年度での貸し付けと返済を今後も続ける限り、市民病院の経営状態を対外的に良好に見せかけるための意図的な会計操作だとの指摘は免れないと、僕は考えています。

そこで市長に伺います。

総括質疑


【質問】
したがって、今後も貸し付けを続けるならば、この方法も会計上の扱いも、根本的に見直すべきではないでしょうか。お答えください。



市長の答弁

病院のこの事業会計が、いわゆる、この短期の貸し付けによって良好に見えるようになる、というようなことは、実は無いと思っています。

特に、経常収支には、たとえ仮に『長期貸付金』で手当てをしたとしても、影響はしないですから、赤字補てんのための『運営交付金』というものが増えたりする訳ではありません。

ですので、この『短期貸付』という手法を取ることによって、経営状態が良く見える、というふうにはならない、というふうに認識をしています。



フジノの質問

残念ながら、認識のずれは埋められないということが分かりました。

では、ほかの全ての会計についてもぜひ確認したいと思います。

【質問】
年度内に貸し付けと返済を繰り返す貸し付けを行っている事例は、他にも存在しているのでしょうか。

お答え下さい。



市長の答弁

先ほど、予算書に計上して年度内に貸し付けしているのは6事業ある、というふうに申し上げました。

もう少し丁寧に申し上げれば、長期の貸し付けで行なっているのが1、支出が無いものの予算計上しているものが1ありますので、予算書には全てで8事業あります。

ただ、単年度で、という意味では6事業になります。6事業のうち4件は預託事業、それ以外の2件は預託事業ではない、ということです。



フジノの質問

ありがとうございます。

この預託事業については良く理解しておりますので、不健全なものは他には無いということで、この点については大変安心できました。

最後に、12億円もの貸し付けを、貸し倒れのリスクを考えずに無担保で行なっていることは、明らかに本市側の『任務懈怠』であり、『基本協定書』第20条を廃止して貸し付けを止めるか、今後も貸し付けを継続するならば、何らかの担保を取るべき件について伺います。

地域医療振興協会は、本市の市民病院とうわまち病院だけでなく、全国で約70の診療所や病院などを幅広く運営しています。

これだけ規模が大きく、全国で活動している以上、地域医療振興協会に何らかの経営リスクが生じて、本市の貸し付けに返済ができなくなる可能性、つまり貸し倒れを想定して対応することが必要です。

本市の経営トップである市長には、当然その責任があります。

けれどもこれまで本市は、12億円もの巨額の貸し付けを一切の担保を取らずに無担保で行ってきました。これは極めて危険です。

将来、地域医療振興協会に何らかの経営危機が起こった場合、地域医療振興協会が全国で持っているたくさんの債務の中から、まずは担保を取られている債務への対応を優先するのが常識ですから、無担保の本市による貸付金への対応は、当然ながら優先順位は極めて低くなります。

つまり、12億円が回収できなくなる、という本市にとって大きな損失が起こるリスクがあるにも関わらず、現在は備えを怠っています。

『会社法』には、『任務懈怠責任』が定められています。

会社の取締役等が、その業務を誠実に行わない為に会社に損害を与えた場合に負う責任で、その役員は株主や社員にたいして、損害賠償責任を負います。

本市が現状のまま貸し付けを続けることは、明らかに市長の『任務懈怠』であって、即刻改善すべきです。

そこで伺います。

【質問】
『基本協定書』第20条を廃止して貸し付けを止めるか、今後も貸し付けを継続するならば、早急に何らかの担保を取るべきです。

いつまでに、どのような改善策を取るのでしょうか。市長のお考えをお聞かせ下さい。



市長の答弁

監査委員からもご指摘をいただいていますので、安全性の確保という観点で、指定管理者の次期の指定の際には、具体的な担保を取るなどの方法によって、安全性というものを確保していきたい、とそのように考えています。



フジノの質問

先ほどの答弁で「次期の指定管理者の選定においては改めたい」ということで、これは一歩前進ではあるのですけれども、今年度も貸し付けている訳です。

そして、来年度も貸付けるですよね、きっと。

その時にもしものことが起こった場合は、市長、あなた個人の責任ですよ、これ。『任務懈怠』ですから。

【質問】
市民から損害賠償訴訟を起こされても、今、改善を求める質問もはっきり行いましたが。市長、あなた個人の責任になりますよ。それでも来年からはやらないんですか。



市長の答弁

当初の基本協定書の存在がありますので、次期指定管理者の選定の際に対応したいと思っています。


市長の答弁に苦い表情のフジノ

フジノの質問

これは、助け船の質問です。

監査委員からも指摘を受けて、議会からも厳しく指摘をして、これだけ大きな事態の変化が起こった訳ですから、指定管理者に対して、『基本協定書』にはこう書いてあるけれども、担保が必要だというふうな意見が強いということで、市長の『任務懈怠』を免れることができる。

【質問】
それにも関わらず、来年度何も担保を取らないんですか。



市長の答弁

すでに、指定管理の次の次期というのが平成30年ということで詰まっていますので、その時期で充分、責任というのは確保できるだろうと思っています。



フジノの質問

たいへんしつこいですけれども、経営というのは生き物ですし、それから今の社会状況をみていても、昨日も日経平均1万7,000円に急伸しましたね。

こういうふうに、経済は常に動いている訳です。

今、指定管理者を受けて頂いている地域医療振興協会は半官半民のような存在ですから「潰れることは無い」と言われていますが、何が起こるか絶対にはわからないわけです。

その先のリスクを取り除きましょうよ、と言っている。それだけのことなんです。

まだ次期更新まで、指定が更新されるまで何年ありますか。

平成30年度までまだ時間があるじゃないですか。

その間も市長ひとりが賠償責任を負うんだと、僕は受け止めています。

【質問】
この改善要求は市長への助け舟だと、僕は思っているんですけれども、それでも担保の設定はできない。どうしてなんですか。



市長の答弁

ご意見をいただいたばかりですし、指定管理者側の考え方というのも一緒になって詰めていく必要があると思っています。

ですので、協議は速やかにスタートしたいというふうに思っていますが、「いつまでに」という質問には、「少なくても次期指定管理者選考の時までに」とそういう答弁にさせていただきました。



フジノの質問

最後に伺いたいんですが、指定管理者との協議は速やかに進めていただけるということは、大変良いことだと思います。

市長の先ほどのご答弁、僕は「最低限、次期更新には盛り込みます」と受け止めたいです。

【質問】
指定管理者とこれから交渉をして、もしその担保、それが土地建物なのか、それとも預金に対する質権なのかわかりませんけれども、設定が可能になるのであれば早急に導入していただきたい、というふうに申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

わたしの答弁の趣旨も、いつまでに、と言われましたので、次期指定管理者選定までに、という趣旨で答弁をさせていただきましたので、協議が成れば速やかに対応したいと思います。



予算書・決算書にも全く載らない市民病院への巨額の貸付金問題をついに市長に質疑します/明日の予算決算常任委員会での「総括質疑」の発言通告書を掲載します

この2週間のフジノの全てをかけて調査してきた問題を、明日市長にぶつけます!

9月23日の代表監査委員への質問から、ずっと追いかけてきた『市による市民病院への巨額貸付金問題』。

この2週間ずっと、本当に毎日寝ずに調査を続けてきました。

複数の公認会計士の方々に協力して頂き、この貸付金の持っている大きな問題を徹底的に調べ上げました。

ついに明日の予算決算常任委員会全体会の場で、吉田市長に対してフジノは質疑を行ないます。

残念ながら『総括質疑』の質問時間は、わずかに20分しかありません。本音を言えば、もっと多くの問題があるので質問したいことは他にもあります。

けれどもまずは明日、この問題を広く市民のみなさまに知って頂く第一歩としたいです。

そして、今すぐできる改善策を提案して、市長に対応を求めます。

こちらが明日の質問の『発言通告書』です。

議会事務局に提出した発言通告書

議会事務局に提出した発言通告書


以下に全文を紹介します。

1 議案94号 平成27年度横須賀市病院事業会計決算を初め、他の全会計の決算について

(1) 本市病院事業会計は、市民病院の指定管理者である公益社団法人地域医療振興協会に対して平成22年度から毎年8億5,000万円~12億円の貸し付けを繰り返してきたが、これだけの巨額な貸し付けの義務が生じるにもかかわらず、議会の議決を要しない「指定管理業務基本協定書」で貸し付けを約束した件等について

9月23日の予算決算常任委員会全体会での代表監査委員との質疑、9月27日の教育福祉分科会での健康部との質疑、その後の関係部局へのヒアリングによって、本市病院事業会計が市民病院の指定管理者である公益社団法人地域医療振興協会に対して巨額な貸し付けを続けてきた事実が分かった(平成22年度8億5,000万円、平成23年度10億5,000万円、平成24年度8億5,000万円、平成25年度10億円、平成26年度12億円、平成27年度12億円)。

この貸し付けは、議会に提出し審査と議決を経る必要のある予算書や決算書にも一切記されない。

監査委員によって作成される『地方公営企業決算審査意見書』の中で、わずかに1つの表中の項目と文章で1行記されるのみだ。

その為、巨額な貸し付けであるにもかかわらずその存在に気づくことはきわめて困難で、これまで議会で問題視されたことはなかった。

本市と地域医療振興協会は、平成22年度から市民病院に指定管理者制度を導入するにあたって『指定管理業務基本協定書』 (以下、基本協定書)を締結した。

この第20条に、市民病院の運転資金に不足が生じる場合に本市は指定管理者に貸し付けを行うと明記した為に、これを根拠にして、本市は毎年8億5,000万円~12 億円もの貸し付けを行なってきたのである。

本来であれば、議会は、本市の歳入歳出予算及び決算の全てを細部にわたって審査し議決する。

しかし、この『基本協定』書の策定に、議会は全く関与していない。

当時の議会には、指定管理者制度を導入するための市民病院条例中改正案は市長から提出されたが、『基本協定書』そのものは提出されず、その内容を審査したり議決する機会は無かった。

つまり議会が一切関与ができない『基本協定書』の中に、将来にわたって巨額の貸し付けを約束する条文が記載されていたのである。

毎年の貸付金額等が決定するプロセスは、健康部と地域医療振興協会によって毎年『横須賀市市民病院指定管理業務年度協定書』を策定する際に、例年12月頃に翌年度の市民病院収支見込みをもとに担当課長らが基本協定書第3条の事業収益の総枠の12分の2を基準に貸付金額を算定する。

『横須賀市立市民病院短期貸付金貸借契約書』が作成されて、財政部長合議の上で、財務事項として専決規定に基づいて『市長決裁』で手続きは完了する。

そして翌年度4月月初には貸し付けが実施される。

このプロセスに、議会は全く関与できない。年度協定書の策定も、毎年の貸し付けも、議会の審査や議決などは全く要しない。『市長決裁』だけで支出されてしまう。

議会はノーチェック、担保は無し、という極めてハイリスクな状態で、6年にわたって(今年度を含めれば7年)8億5,000万円~12億円という巨額の税金が支出されてきたことに、 議会人として私は強い驚きと問題を感じる。


【質問】
ア.議会の関与できない方法を用いて、『市長決裁』だけで巨額な貸し付けを将来にわたって可能にする条文を記載した『基本協定書』を本市が地域医療振興協会と締結したことは、市民と議会への説明責任(アカウンタビリティ)を全く果たしておらず、重大な問題だと私は考える。市長の考えを伺う。


【質問】
イ.現行法令には違反していないが抜け道のような方法を用いて、議会の審査や議決も経ず、貸し倒れが起こるリスクに備えた担保も一切取らずに、本市病院事業会計が地域医療振興協会に巨額の貸し付けを毎年継続してきたことはきわめて無責任だと指摘せざるを得ない。市長の考えを伺う。


【質問】
ウ.他の全ての会計についても確認したい。病院事業会計と同じ仕組みを用いて、議会の審査や議決を必要とせずに決裁のみで指定管理者や外郭団体等に貸し付けを行なっている事例は、 他にも存在しているのか。




(2) 法令上の問題はないという「形式的正確さ」だけでなく、本 市のステークホルダー(市民・議会他全ての利害関係者)に対 して説明責任(アカウンタビリティ)を果たすために、全ての取引の実態等を適切に反映した「実質的正確さ」を持つことが 予算及び決算には求められる件について

地方公営企業法や同法施行令及び施行規則などの法令上は、 予算書及び決算書に今回指摘した貸し付けを記載する義務を 課した条文が存在しない。そのため、これまで議会に提出してきた予算書、予算説明資料、決算書、決算説明資料等にこの貸し付けが記されたことは一度もないが、法令上の問題はなく『形式的正確さ』は備えている。

しかし、この巨額な貸し付けは、先に記したように手続は『市長決裁』のみで、支出の決定も、支出がなされた事実も、返済がなされているのかも、市民も議会も全く知ることができない。

一方、民間企業の会計基準では、破綻懸念が存在する時は必ず財務諸表に注記しなければならず(継続企業の前提に関する開示)、ステークホルダー(財務諸表利用者や利害関係者) にそのことを伝える義務がある。

市民病院の財政規模(平成27年度決算では事業収益と資本的収入の合計は13億6,689万円)で毎年8億5,000万円~12億円もの巨額な『金銭消費貸借契約』が成されているという会計上の金額的重要性をはじめ、この貸付金がなければ市民病院では資金ショートが毎年起こっているという実態は、市民も議会も絶対に知っていなければならない懸念事項だと私は考える。


【質問】
ア.予算及び決算は全ての取引の実態を適切に反映すべきだが、現在のままでは病院事業会計及び市民病院の経営実態を正確に知ることはできない。

法令の定めで作成する予算書及び決算書への記載義務が無くとも、市民と議会に対して実質的な会計情報を提供する必要がある。

したがって、来年度も貸し付けを行なうのであれば、本市が独自に作成している予算説明資料にはその事実と金額と貸付条件等を、決算説明資料には同様に貸付実績と返済実績等を新たに記述するなど、何らかの形で必ず市民と議会に知らせるべきではないか。


【質問】
イ.他の会計においても病院事業会計と同じ仕組みを用いて、議会の審査や議決を必要とせずに決裁のみで指定管理者や外郭団体等に貸し付けを行なっているのであれば、その会計においても当初予算時及び決算時には説明資料等に新たに記述を加えることで、市民と議会に実質的な会計情報を提供すべきではないか。




(3) 実質的には6年にわたる「長期貸付金」であったにもかかわらず、単年度で貸し付けと返済を繰り返して財務諸表に計上してこなかった件について

会計の基本ルールでは、1年以内に返済が終わる貸し付けの費目は『短期貸付金』であり、1年を超える貸し付けは『長期貸付金』である。

いずれの場合も計上されれば、貸借対照表を初めとする財務諸表に影響を与える。

また、実質的には『長期貸付金』であるにもかかわらず、単年度に貸し付けと返済を繰り返して財務諸表への計上を免れる会計操作を『単コロ』と呼び、全国の地方自治体で負債隠しの慣行として行われてきた。

本市による市民病院への貸し付けも、同一年度内で貸し付けと返済を繰り返してきた。

例えば平成27年度の場合、平成27年4月14日に貸し付けを行い、平成28年3月17日に全額返済された。しかし、翌4月には再び貸し付けを行なった。この取引は外形上『短期貸付』だが、実質的には6年にわたる『長期貸付』であると言わざるをえない。

さらに、同一年度内に貸し付けと返済を行うことで、本市病院事業会計及び市民病院の貸借対照表と損益計算書に、この貸し付けは『短期貸付金』としても計上されることはない。

9月23日の予算決算常任委員会全体会において、この貸し付けの実態は『長期貸付』であり市民病院の経営状態を実態よりも良く見せる為の会計操作と受け止められても仕方がないのではないかと私は指摘した。

代表監査委員は『単コロ』に触れ、現行法令では違法ではないが実質的には私の指摘のとおり、『長期貸付金』のような形になると答弁した。


【質問】
ア.直営時代の市民病院の経営状況からすれば、指定管理者制度を導入しても長期間にわたって運転資金がショートすることは明らかであり、そのことは議会も十分に理解していた。また、地域医療振興協会が市民病院の指定管理者を引き受ける上で、本市が貸し付けを行うことが絶対条件だった、とのことだ。

こうした客観的状況を考えれば、『単コロ』と受け止められる貸付方法を取る必要は無かった。『長期貸付金』として予算計上し議会の議決を受け、決算時には実質的な市民病院の財務状態を明らかにしてくればよかっただけである。

それにもかかわらず、何故あえて単年度で貸し借りを繰り返す『単コロ』と批判される方法を今まで取ってきたのか。


【質問】
イ 実質的には『長期貸付』金であるにもかかわらず単年度での貸し付けと返済を今後も続ける限り、市民病院の経営状態を対外的に良好に見せる為の意図的な会計上の操作だとの指摘は免れないと私は考える。したがって、今後も貸し付けを続けるならば、その方法も会計上の扱いも根本的に見直すべきではないか。


【質問】
ウ.他の全ての会計も確認したい。年度内に貸し付けと返済を繰り返す貸し付けを行なっている事例は存在しているのか。




(4) 12億円もの貸し付けを貸し倒れのリスクを考えずに無担保で行なっていることは明らかに本市側の『任務懈怠』であり、「基本協定書」第20条を廃止して貸し付けをやめるか、今後も貸し付けを継続するならば何らかの担保を取るべき件について

地域医療振興協会は全国で約70の診療所や病院等を幅広く運営している以上、何らかの経営リスクが生じて本市の貸し付けに返済ができなくなる可能性(貸し倒れ)を想定して対応することが、市長には当然求められる。

しかし、これまで本市は12億円もの巨額の貸し付けを無担保で行なってきた。

将来、地域医療振興協会に何らかの経営危機が起こった場合、地域医療振興協会が全国で持っている債務の中で、本市の無担保の貸し付けへの対応の優先順位は極めて低くなる。

つまり本市に大きな損失が起こるリスクがあるのに 現在は備えを怠っており、明らかに市長の『任務懈怠』であり、即刻改善すべきだ。


【質問】
ア.『基本協定書』第20条を廃止して貸し付けをやめるか、今後も貸し付けを継続するならば早急に何らかの担保を取るべきだ。いつまでにどのような改善策を取るのか、市長の考えを伺う。



文字ばかりで分かりづらいとは思います。

けれども大切な内容です。市民のみなさまからお預かりしている税金が12億円も損失するリスクがある大問題です。

明日、ひとつでも改善に向けて成果をもぎとってきます。



「同性パートナーの意識不明時の手術同意を可能にした横須賀市立病院の指針」を医療関係者にさらに周知徹底させます!/フジノの質疑が神奈川新聞で報じられました

全国から問題視された、市立病院の「指針」によるアウティング問題を質疑しました

昨日の教育福祉常任委員会でフジノは、8月のある報道をきっかけに起こった問題をとりあげました。

横須賀市が全国から問題視されてしまった、「同性パートナーが意識不明で苦しんでいる時に横須賀市立病院は同性パートナーにアウティングさせるのか!?」という問題です。

Yahoo!ニュース・niftyニュースで全国に報じられ、全国の活動仲間をはじめたくさんの方から「何故こんなことになったのか」と強く問題視されました。

さらに、『ヨミドクター』で連載する永易至文さん(同性パートナーに関する問題の専門家でフジノもとても尊敬しております)の8月18日連載でも問題提起として取り上げられたことによって、当事者の方々にも決定的に知られるようになりました。

永易至文さん連載「虹色百話~性的マイノリティーへの招待」より一部引用

永易至文さん連載「虹色百話~性的マイノリティーへの招待」より一部引用


その後に毎日新聞の報道こそあったものの、この8月~9月、フジノは全国からの抗議や問い合わせに忙殺される日々でした。

横須賀の取り組みがこうした形で全国に伝わってしまったことは残念でなりません。

SOGIに関するあらゆる課題にひとつずつ地道に取り組んできた横須賀市が、全く逆の形で全国に知れ渡ってしまったのです(涙)。

しかし一方でフジノは「ピンチはチャンスだ」と信じています。

改めて、この『指針』を現場の医療従事者のみなさまに徹底的に浸透させていただくチャンスだと受け止めて、研修をさらに進めてもらうように提案しました。

その質疑を以下に紹介します。

2016年9月7日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

健康部市立病院担当課に質問します。

同性パートナーの意識不明時の手術同意書への署名などを明確化した市立2病院による『指針』について、現場におられる全ての医療従事者のみなさんに浸透させていく必要性について、伺います。

本市市立2病院が作成した『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』に関して、改めて事実関係を確認したいと思います。

本市の『指針』に「3年間の同居」あるいは「家族に電話で確認する」など、同性パートナーであることを証明しなければならない何らかの条件は記載されているのでしょうか?

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

今回の『指針』につきましては、平成27年第1回定例会の個人質問で藤野議員からまさしくご質問をいただきまして、その後、市立病院の指定管理者の方に問題提起をして、約半年以上かけてこの指針は作らせていただきました。

今ご質問いただいた点につきましては、まさしくそのような定義は『指針』の中ではしておりません。

フジノの質問

何故改めて確認をしたかというと、多くの当事者の方にとっては必ずしも自らの性のあり方をカミングアウトできる訳では無い現実があるからです。

実際に一橋大学大学院の学生が自らのセクシャリティを周囲に言いふらされたことによって自殺に追い込まれてしまったことが8月に大きく報道されました。

この本人の意思に反してカミングアウトさせられることを『アウティング』と言います。

先月、

「横須賀市は同性パートナーが救急搬送されて意識不明の最もつらい時に強制カミングアウトを市がさせるのか」

と全国から非難されてしまう残念な出来事がありました。

そこで次に確認したいことがあります。

本市市立2病院が目指す取り組みは当事者にカミングアウトを強要するものではない、つまり「市立2病院がアウティングをするものでは無い」と改めて明言していただきたいのですがいかがでしょうか?

市立病院担当課長の答弁

今の点につきましても『指針』の中には一切うたわれてございませんので、そのようなことはいたしません。

フジノの質問

こうした全国に誤解を与えてしまった事態が起こったきっかけは、関係者の不用意な発言もあったのではないかと考えています。

『指針』が浸透していなければ、現場での実際の『運用』とは異なる事態が起こってしまうことが懸念されます。『指針』と『運用』とが異なることは絶対にあってはならないと思います。

そこで伺います。

指定管理者である地域医療振興協会が新たに作った『指針』が現場レベルまで確実に浸透しているとお感じでしょうか?

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

『指針』作成後は、まずは各所属長に対してその指針を周知をし、また所属長からその下にある医師である看護師であり
事務員でありというところに対して周知をしております。

また院内で電子データでマニュアル集等ございますので、その中にも指針を掲示しておりますので、いつでも誰でも見れるということになっておりますから、とりあえずは1度ご認識はいただいているのかなというふうには思っておりますけれども

両病院とも今後さらに周知をすべく研修等を開いていきたい、というふうに考えているところでございます。

フジノの質問

ぜひ『指針』が『運用』と全く変わらないレベルまで研修を進めて頂きたいと思います。

続いての質問なのですが、この指針に限らずに医療に対していわゆる性的マイノリティとされる方々は「非常にハードルが高い」という想いを抱いておられます。

実際に研究によっては『受診行動が低い』というデータもあります。

そこで、市立病院に勤務する医師・看護師をはじめとするあらゆる職種のみなさんに(僕は性的マイノリティとは呼びたくないので)SOGIに関する正確な知識と接遇の在り方について学んでほしいと考えるのですがいかがでしょうか。

市立病院担当課長の答弁

やはり今の指針と同じように『指針』を周知し浸透させるという意味では、まずその本来の部分がわかっていないと何にもなりませんので、その辺もあわせて指定管理者の方にはお話をしたいと思います。



質疑は以上です。

神奈川新聞がフジノの質疑を報じてくれました

この教育福祉常任委員会での質疑を、翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

2016年9月8日・神奈川新聞より

2016年9月8日・神奈川新聞より


記事のとおり、横須賀市はさらに研修を徹底させてまいります。

手術の同意書へのサインができるということだけではありません。

毎日の病院での全ての接遇(受付・診察・検査・外来や入院を問わず全ての医療従事者のみなさんの在り方)に関して、SOGIに関する正しい知識と情報を学んでいただきたいと考えています。

このまちに暮らしている限り、どのようなセクシャリティであろうと関係なくみんなが安心して医療行為を受けられるように徹底していきます!



同性パートナーが意識不明時の手術等の同意書への署名を横須賀市立2病院が「指針」で公的に明確化/毎日新聞が報じてくれました

横須賀市立2病院は大切な人の手術同意書への署名を同性パートナーも明確に認めています

2015年から議会でフジノは提案を続けて、翌2016年に実現した横須賀市立2病院(市民病院うわまち病院)の取り組みがあります。

それは、

『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』

という指針を明確に定めたことです。

これによって、大切なパートナーがケガや急病などで救急搬送されてしまい、入院や手術などが必要な時に書く『同意書』に法的な配偶者と同じく同性パートナーが署名できることが明確に定められました。

つまり、ゲイ・レズビアンの同性パートナーの方々も横須賀市では大切な家族として受け止めています。

フジノが2年間かけて実現したこの取り組みが、けさの毎日新聞によって報じられました。

2016年9月1日・毎日新聞より

2016年9月1日・毎日新聞より


以下に全文を引用いたします。

手術などの同意書署名、同性パートナーもOK
横須賀市立の2病院が方針
性的少数者支援団体、歓迎の声

横須賀市立の市民病院とうわまち病院が、患者の手術への同意手続きなどを巡り、患者の同性パートナーを配偶者ら家族と同等に認める方針を決めた。

患者本人の意識がない場合に、同性パートナーも手術などの同意書への署名ができるようになる。

全国的にもこうした取り組みは少ないとみられ、同性愛者ら性的少数者の支援団体からは歓迎の声が上がっている。

同性婚が認められていない日本では、法律上の関係がない同性パートナーは、配偶者と実質的に同じ関係にあっても、病院かちは他人として扱われることが多い。

市は昨年、2病院を運営する指定管理者の公益社団法人地域医療振興協会に、同性パートナーを家族と認めるよう提案。

2病院は、患者や家族が手術などの同意告に署名する際の指針を作成し、同意できる人として、法律上の家族だけでなく、「社会的に内縁関係にあると判断される同性パートナーを含む」と明記した。

パートナーであることの証明は自己申告で良く、公正証書などの公的書類や他の家族への確認などは不要としている。

市の内田康之・市立病院担当課長は

「指針が明文化され、当事者に周知できるようになり大変良かった」

と話す。

同性パートナーの問題解決を議会で提案してきた藤野英明市議は

「当たり前の権利がセクシュアリティー(性のあり方)に関わらず守られるようにしたかった。医療従事者の意識も指針に伴うものとなるよう、研修などを通じて徹底してほしい」

と話す。

医療・福祉現場での性的少数者固有のニーズなどをまとめた冊子を作製するなど支援に取り組むNPO法人『QWRC』(くおーく、大阪市)の桂木祥子さんは

「同性カップルにとって切実な問題だが、医療機関も当事者も、家族として扱われるべきだとなかなか思えないのが現状で、明文化されることは大きな意義がある。全国で適用できるはず」

と訴える。

【藤沢美由紀】

*フジノが赤太文字にしました。

『SOGI』に関する様々なテーマをずっと前から丁寧に追いかけて報道して下さっている、毎日新聞の藤沢美由紀記者が取材してくれました。

藤沢記者、ありがとうございます。

ヤフーニュース「横須賀市立病院、手術への同意など同性パートナーもOK」

ヤフーニュース「横須賀市立病院、手術への同意など同性パートナーもOK」


Yahoo!ニュースにも掲載されました。



神奈川新聞記事には正式に抗議をしました

神奈川新聞が8月に報じた記事では、事実ではないことが報じられてしまい、それがYahooニュースやniftyニュースに載って全国に誤ったまま伝わってしまいました。

それは、署名にあたって同性パートナーとして認める条件として

  • 3年間の同居があること
  • 家族に電話などで確認する



がある、と書かれてしまったのです。

これは完全な誤りです。条件などありません!

条件をつける=強制的にカミングアウトを強いる、横須賀市はそんなことを市立2病院に絶対にさせません。

神奈川新聞の記事が出た直後に、すでに横須賀市は正式に神奈川新聞に対して訂正の申し入れを行なっています。

フジノは、『SOGI』(性的指向と性自認)に関わるあらゆる課題をひとつずつ地道に解決するように8年間とりくんできました。

そもそも、自殺に追い込まれる犠牲者をひとりでも減らしたい、だから政治家になりました。

フジノが長年『SOGI』に関する取り組みを続けてきたのも、苦しい想いをしている方をひとりでも無くしたいという願いからです。

ずっと地道に取り組んできたことで、少しずつ全国の当事者の方々や支援者の方々からフジノと横須賀市の取り組みに対して信頼感が培われてきました。

けれどもその信頼が、今回たった1つの記事であっという間に失われてしまいました。

まさに痛恨の極みでした。

今までフジノは権力の側にいる人間として(また就職活動では新聞記者を目指していたひとりとして新聞記者という職業をリスペクトしていますので)どのような記事を書かれたとしても、受け容れてきました。

「政治家は批判されるものだから」と考えて、13年間の政治家人生でフジノは1度もメディアに抗議したことはありませんでした。

しかし今回ばかりはフジノも、神奈川新聞の記事を書いた記者の方に抗議しました。

13年間で初めての抗議でした。本当に残念です。



手術同意書への署名だけではありません

報道では取り上げてもらえていませんが、フジノは市議会でさらに取り組みを進めてきました。

市立2病院で実施している手術同意書への同性パートナーの対応を市内全医療機関に広げる為の提案をしました。その結果、市長からは以下の答弁を得ています。

  • 市立病院と同じ対応を、市内の他の診療所・病院などの医療機関全体が行なっているかを調査をする

  • 『実施されていない医療機関』については、市立病院と同じ対応をしていただくよう依頼をする



さらに、手術同意書の署名以前に、大切な人がケガや急病で救急搬送された時の容態や安否についての情報照会についてもフジノは議会で質疑を行ないました。

その結果、2005年9月の大阪府議会の尾辻かな子議員の質疑以来、たぶん日本で2例目の「『同性パートナー』への医療における緊急時の情報照会に対する行政の対応」が明確に答弁されました。

  • 横須賀市の消防局救急隊は、同性パートナーの救急搬送や入院時に容体や安否についての情報照会に対して、お答えをしています。

  • 横須賀市の市立2病院も同じく、同性パートナーの救急搬送や入院時に容体や安否についての情報照会に対して、お答えをしています。


  • (*電話による個人情報の照会は、同性パートナーであろうと無かろうと全ての場合において個人情報保護法からお答えをしておりません)

横須賀市に暮らしている限り、どんなセクシャリティだろうと、どんなマイノリティの立場であろうと、安心して暮らしていかれる。そんなまちへフジノが絶対に変えていきます。

人は生まれてきただけで、尊厳があります。

障がいがあろうがなかろうが、難病であろうがなかろうが、外国籍だろうが日本国籍だろうが、所得が低かろうが高かろうが、全ての人には尊厳があるのです。全ての人には守られるべき人権があるのです。

けれども、あらゆる人権はまだまだ放っておいたら守られません。

相模原殺傷事件でもそのことが明らかになりました。

だから、市民運動や、市議会や、いろいろな場で闘って勝ち取らねばなりません。

これからもフジノは、全力で人権を守る為の取り組みを進めていきます。



この数年用いている「SOGI」との単語について

現在、世間では『性的マイノリティ』とか『LGBT』という単語が独り歩きしています。

けれどもフジノは『性的マイノリティ』という単語を使いたくありません。2013年3月に市長と質疑をかわし、市長もこの単語を将来的には使わないと答弁してくれています。

数年前から『SOGI』という単語を(可能な限り)用いるようにしています。
早急に『性的マイノリティ』といった誤った言葉が消えていくことを願っています。



横須賀市が「中学校完全給食推進本部」を設置しました。市長が本部長、6局17部が本部員、全庁体制です/中学校完全給食の実施に向けた体制づくり

横須賀市が『中学校完全給食推進本部』を設置しました

本日、横須賀市が『中学校完全給食推進本部』を設置しました。

中学校での完全給食の実施に向けた体制づくりのひとつです。

『中学校完全給食推進本部』の設置規定を、以下に全文を紹介します(本文中の赤太文字はフジノがしました)。

横須賀市訓令甲第9号

中学校完全給食推進本部設置規程を次のように定める。

平成28年8月19日

横須賀市長 吉田雄人

中学校完全給食推進本部設置規程

(設置)
第1条 市立中学校における完全給食の実施について必要な事項を検討するため、庁内に中学校完全給食推進本部(以下「本部」という)を設置する。

(組織)
第2条 本部は、別表第1に掲げる職員を本部員として組織する。

(本部長等)
第3条 本部に本部長及び副本部長を置く。

2 本部長は市長をもって充て、副本部長は副市長をもって充てる。

3 本部長は、会務を総理し、会議の議長となる。

4 本部長に事故があるときは、沼田副市長がその職務を代理する。

(会議)
第4条 本部の会議は、本部長が招集する。

2 本部は、必要に応じて本部員以外の者の出席を求め、意見を聴くことができる。

(専門部会)
第5条 本部に専門的な事項を検討するため、専門部会を置く。

2 専門部会は、別表第2に掲げる職員を部会員として組織する。

3 専門部会に部会長を置き、教育委員会事務局学校教育部長をもって充てる。

4 部会長は、専門部会において検討した事項を本部に報告しなければならない。

5 部会員は、会議に出席できない場合は、代理人を出席させなければならない。

6 第3条第3項及び前条の規定は、部会長の職務及び専門部会の会議について準用する。

(庶務)
第6条 本部及び専門部会の庶務は、教育委員会事務局学校教育部学校保健課において行う。

(その他の事項)
第7条 この規程に定めるもののほか、本部の運営に関し必要な事項は本部長が定める。

別表第1 (第2条関係)

市長
副市長
上下水道局長
教育長
政策推進部長
政策推進部渉外担当部長
総務部長
財政部長
財政部市税担当部長
市民安全部長
市民部長
福祉部長
健康部長
こども育成部長
環境政策部長
資源循環部長
経済部長
経済部観光担当部長
都市部長
土木部長
港湾部長
上下水道局経営部長
同技術部長
消防局長
市議会事務局長
教育委員会事務局教育総務部長
同学校教育部長
選挙管理委員会事務局長
監査委員事務局長

別表第2 (第5条第2項関係)

教育委員会事務局学校教育部長
政策推進部基地対策課長
財政部財政課長
同資産経営課長
市民安全部危機管理課長
健康部保健所生活衛生課長
環境政策部環境管理課長
資源循環部資源循環総務課長
同廃棄物対策課長
都市部公共建築課長
同開発指導課長
同建築指導課長
上下水道局技術部給排水課長
消防局予防課長
教育委員会事務局教育総務部学校管理課長
同学校教育部学校保健課長

市長が本部長、副市長が副本部長です。

さらに本部員は、市役所の6局17部がメンバーとなっています。

さらに、具体的な議論を進めていく為に『専門部会』が立ち上げられます。ここには、ほぼ全ての部局から課長が参加します。

市長が『推進本部』を招集して、今後の議論が進められていきます。

まだフジノのもとにはこの『推進本部』の具体的な役割の説明はありません。

どの程度の頻度で開催されるのか、いつまでを目標にどのようなスケジュールで議論をしていくかもまだ分かりません。

今後、市議会に対して委員会の場などで詳しい説明が行なわれていく予定です。

具体的な内容が分かりしだい、改めて市民のみなさまにもすぐにご報告いたします。



「横須賀市立病院が同性パートナーの救急搬送や意識不明時の入院・手術同意を可能にした新たな指針を作成」を報じた神奈川新聞の記事にフジノは怒っています!

神奈川新聞の記事が全国に波紋を呼んでいます

8月10日に神奈川新聞が報じた記事が、フジノのまわりだけでなく、全国から大きな波紋を呼んでいます。

そこに記されたことが事実ならば、『絶対に許してはならない事態』が起こっているからです。

まず、その記事をご覧下さい。

性的少数者を支援 手術同意 同性パートナーも可
横須賀市立病院、独自に指針

横須賀市が市立病院で性的少数者を支援する取り組みを進めている。

昨年末に改定した市立病院の指針に、意識不明などで判断能力のない患者の手術同意書の署名者として、同性パートナーも認めることを盛り込んだ。

夫婦や親族と同じように同性パートナーを扱うことが明文化されるのは県内でも珍しいという。 

対象は市立市民病院(同市長坂)と市立うわまち病院(同市上町)の2施設。

手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。

市立病院での取り組みは市条例の規定に基づくのではなく、病院独自の試みとして始めた。

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。

市救急医療センター、市消防局救急隊でも救急搬送された患者に対して、来院した同性パートナーから依頼があれば、関係者であることを確認した上で、病状の説明などの情報提供をする。

実際に活用された事例はないが、病院は

「同性カップルで一緒に外来に来る患者もいる。核家族化や個人主義が進み、近くに親族がいない場合、これから必要になっていく」

と強調。

「異性、同性に関係なく、患者の生活の質を良くして、幸せにするのが私たちの願い」

と話している。

性的少数者を支援する市立病院での取り組みは、市のホームページに掲載されている。



とても大切なことがらなので、全文を引用させていただきました。

記事中の文章を一部『赤太文字』にしたのはフジノです。そこがまさに問題の箇所です。

カナロコ

カナロコ


神奈川新聞のインターネットサイト『カナロコ』に掲載された記事のいくつかは、@niftyニュースにもYahoo!ニュースにも同じ内容が掲載されます。

@niftyニュース

@niftyニュース


これによって、神奈川新聞の記事が全国に拡散されています。

YAHOO!ニュース

YAHOO!ニュース





この記事の、2つの問題

この記事には、2つの問題があります。

  1. 指針を明文化したきっかけは渋谷区等の動きを受けた、と書かれていること
  2. 同意書にサインできるには「3年同居」の条件や「患者家族に確認を取る」と書かれていること



1点目は、単に『取材不足からの軽微なミス』です。

ただ、政策提案者としてフジノは納得できませんので反論します。

それよりも全国に波紋を呼んでいるのが、2点目です。

これは絶対に許せません!

こんな条件を横須賀市は設けていないので、事実関係を詳細に調べます。こんな条件は絶対あってはならないし、こんな条件を現場サイドが勝手に作ったのならば、そもそも『指針』を廃止すべきです。

フジノはめちゃくちゃ怒っていますし、原因究明をして必ず改善させます。

以下に、問題は具体的にどういうことなのかを説明したいと思います。



問題1.横須賀市の取り組みは長年の積み重ねであり「LGBTブーム」とは無関係です

このブログをずっと読んで下さっているあなたはきっと、2015年予算議会でフジノが提案して1年以上かけて実現させた『指針』についてだと分かりますよね。

横須賀では、フジノが2007年からこれまでずっと『性的な多様性』を保障する為の政策提案を何十回と繰り返してきました。

同時に、数多くの当事者の方々(こどもから大人まで本当にたくさんの方々)に市長・教育長に何度も会ってもらったり、日高庸晴先生(宝塚大学看護学部教授)や星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)に何度も横須賀に足を運んで頂きました。

これに対して行政側も、前教育長の永妻さんを筆頭に教育委員会事務局のみなさん、歴代の人権・男女共同参画課長をはじめ、人権施策推進会議のみなさんも積極的に力を貸して下さいました。

つまり、フジノが進めてきた横須賀市におけるSOGIに関する施策(いわゆる性的マイノリティに関する取り組み)は、ここ1〜2年の『LGBTブーム』とは無関係です。

むしろ、僕たちが『LGBTブーム』を引っ張ってきた。それくらいの自負心があります。

(実際にはフジノは『LGBTブーム』をネガティブなものとして強く否定しています。地道な意識改革と制度変革が伴わなければ無意味だからです)

そんな長年の努力の積み重ねを、神奈川新聞が書いたように

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。



と表現されるのは、極めて心外です。

実際に今回の提案もフジノが市長に予算議会で質疑をしてから動きました。

神奈川新聞の記述は完全に間違っています。記者の方にはもっとしっかりと取材をしていただきたいです。

しかし、こんなことはささやかでどうでも良いことです。

本当に問題なのは、第2のことがらです。



問題2.こんな条件は「市による強制アウティング」だ。自殺を生みかねない。許されない!

神奈川新聞の記事によれば、このようなことが記されています。

  1. 手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

  2. 関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。



こんなことは絶対にあってはならないことです!

一橋大学ロースクールで起こった、ゲイであることを周囲に言いふらされた(これを『アウティング』と言います)末に学生が自殺に追い込まれた事件を思い出して下さい。

自らが望んで自らのセクシャリティを他人に伝える『カミングアウト』と違い、本人が望んでいないのに周囲が勝手にセクシャリティをバラしたり言いふらすことを『アウティング』と言います。

『アウティング』は人の尊厳を奪いますし、時には自殺へと人を追い込みます。

絶対あってはならないことです。

『人権都市宣言』を発した横須賀市が、『市による強制アウティング』を実行しようとしているとは全く信じられません。

今回、神奈川新聞の記事に書かれているような2つの条件(3年の同居・家族に電話で確認を取る)は、当事者のみなさまにとってまさに『市による強制アウティング』そのものです。

大切な人が事故や病気で意識不明で救急搬送されて駆けつけた同性パートナーの方が、そんな人生の一番つらく苦しい時に、何故、一方的に『病院から強制アウティング』されねばならないのでしょうか。

だからフジノのまわりだけでなく、全国から今、横須賀の取り組みが問題視されているのです。



「パートナー」であることは自己申告で十分。何の条件も不要です!

僕が提案して新たに作成された『指針』にはこんな条件は一切書かれていませんでした。

しかも、この問題の所管課である健康部の市立病院担当課長はとても熱心で信頼できる方です。

その課長から、市長もフジノも同じ書類(下の画像です)を示されて、「これでいきます」と説明を受けています。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


新しく作成された指針の正式名称は

横須賀市立市民病院・うわまち病院の『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』

と言います。

繰り返しますが、この『指針』には、一切の条件は記されていません。

神奈川新聞の記者の方は、この『指針』をちゃんとお読みになってから記事を書いたのでしょうか。

一方、記者の方が突然に嘘を書くとも想定できません。嘘を書くメリットも何もありません。

それにもかかわらず、2つの条件が記された理由を推測するならば。。。

市長や市議会(フジノ)への報告の後に、新たに条件が作られてしまったのでしょうか。

現在、横須賀の市立2病院は直営ではなくて、民間の地域医療振興協会に指定管理(実際の運営をしてもらう)に出しています。つまり『公設民営』の病院です。

実際に運営するのは『地域医療振興協会』だとしても、あらゆる決定権を持っているのは横須賀市です。

横須賀市に秘密で、地域医療振興協会が勝手に新たな条件を『指針』に加えたのでしょうか。

いずれにしても、事実を究明して、即刻、もとの無条件だった『指針』に直させます。

一橋大学ロースクールでの事件があったにもかかわらず、あまりにも配慮にかける信じられない内容になってしまった『指針』。

しかも、市議会・市長への説明の後に、我々に一切の報告なしに勝手な運用ルールを後から作ったのだとしたら、それも絶対に許しません。

繰り返しますが、このような条件をつけた『指針』ならば不要です。廃止すべきです。

こんな最低な対応が事実だとすれば、これまで8年間積み重ねてきた横須賀市の性的な多様性を保障する取り組みはゼロになってしまいます。

パートナーの入院・手術などの重大時において苦しんでいる方に、さらに追い打ちをかける『市による強制アウティング』。

僕は自殺を減らしたくて政治家になりました。

そして、自殺を減らす為に性的な多様性の保障をすすめてきました。

しかし、こんな『指針』は新たに自殺を増やしてしまいます。

市の市立病院担当課をはじめ、市立2病院を運営している地域医療振興協会、記事を書いた神奈川新聞社にも、詳しく事情を伺います。

誰が指針をねじまげたのか。信じられない対応にフジノは怒りを隠せません。

絶対に、許しません。



【ご注意を】横須賀市内で初めて特定外来生物「セアカゴケグモ」が発見されました/攻撃性はありませんが毒があります

市内で初めて特定外来生物に指定されている「セアカゴケグモ」が発見されました

本日、健康部長から全議員宛に報告がありましたので、市民のみなさまにお伝えいたします。

セアカゴケグモの発見について

平成28年8月5日(金)、特定外来生物に指定されている『セアカゴケグモ』が市内で初めて確認されましたのでお知らせします。

『セアカゴケグモ』は、基本的に攻撃性はありませんが、毒を持っていますので素手で捕まえたり、触らないように気を付けて下さい。

  1. 概要
    平成28年8月4日(木)市内在勤者から、追浜本町に『セアカゴケグモ』と思われるクモが巣を作っているとの連絡がありました。

    8月5日(金)、職員が現地確認し当該クモを捕獲しました。

    同日、環境省関東地方環境事務所に同定を依頼したところ、特定外来生物に指定されている『セアカゴケグモ』であると同定されました。


  2. 発見内容
    セアカゴケグモ 1匹

  3. 発見場所
    追浜本町1丁目公道

  4. 対応
    発見現場周辺で再調査を実施し、他の個体が生息していないか確認した結果、『セアカゴケグモ』は発見されませんでした。

  5. その他
    現在まで、このクモに咬まれたことによる健康被害の届出はありません。

セアカゴケグモについて

  1. 特徴
    体長約1cm、全体が黒く、背中に目立つ赤色の帯状模様がある

  2. 発見された場合
    • セアカゴケグモを見つけても、素手で捕まえたり、触らないように気をつけて下さい。

    • 駆除するには家庭用殺虫剤(ピレスロイド系)を用いるほか、熱湯をかける、靴で踏みつぶす等の物理的な方法でも構いません。

    • 1匹見つかれば周囲にも潜んでいる可能性があるので、よく確認するなど注意して下さい。

    • 市内でセアカゴケグモを発見した場合は、保健所生活衛生課環境衛生係(直通046-824-9861)にご連絡下さい。

(*赤太文字化はフジノ)

健康部長からの報告は以上です。



「セアカゴケグモ」とは

『特定外来生物』とは、『外来生物法』に定められている生物です。

『特定外来生物』は、人の命や健康に被害を与える可能性があること、日本の動植物などの生態系を破壊する可能性があること、農林水産業に被害が起こる可能性があります。

今回発見された『セアカゴケグモ』の場合は、噛まれると心身に影響があります。

セアカゴケグモに噛まれた場合の被害など

セアカゴケグモに噛まれた場合の被害など


そこで環境省は、規制や防除、理解促進等に取り組んでいます。

セアカゴケグモの特徴

セアカゴケグモの特徴


今回発見された『セアカゴケグモ』は、一般的に、港湾地域や隣接する地域で多く発見されていて、コンテナ等に付着して侵入してきた可能性が高いです。

これまで42自治体で確認されています

これまで42自治体で確認されています


横須賀の場合も、港湾に近い追浜が発見場所だったことは、この一般論に合致していますね。



「セアカゴケグモ」の生息する場所

『セアカゴケグモ』は、以下の様な場所に生息するとのことです。

  • 日当たりの良い暖かい場所で、地面や人工物の窪みや穴、裏側、隙間に巣を作ります。
    例.自動車、プランターの底、室外機の裏、庭に置いた靴の中など

  • 屋外に置かれていた傘、衣服、おもちゃ等に付着して、屋内に持ち込まれる可能性があります。

  • ゴケグモに咬まれないように屋外で作業する場合は、軍手など手袋を着用して下さい。




「セアカゴケグモ」に咬まれてしまったら

噛まれてしまった場合の注意点は、下の通りです。

  • 咬まれてしまった時には、すみやかに傷口を水で洗い、医療機関にご相談下さい。

  • 重症化した場合には血清(抗毒素血清)による治療が必要です。

  • 咬んだクモの種類がわかるように、できれば殺したクモを病院へご持参下さい。



市民のみなさま、どうぞご注意下さいますようよろしくお願いします。



相模原での障がい福祉施設での殺傷事件を受けて、横須賀市の福祉部がこども育成部と対策を検討しました

市の福祉部から、検討結果の報告を受けました

昨日のブログでお伝えしましたが、相模原での殺人事件を受けて、フジノは横須賀市の福祉部に対策の検討を依頼しました。

さっそく福祉部長から、報告を受けました。

本日、『こども育成部』と会議を開きました。

  1. 関係事業者(障がい・高齢・介護・児童・保育等)への注意喚起の徹底
     →これはすでに喚起したところも含め、漏れの無いように徹底して行なうことを確認しました

  2. 『健康部』への情報提供

  3. 神奈川県警の市内3署(横須賀・田浦・浦賀)との連携と情報共有について、『市民安全部』との協議を行なうこと

を確認しました。

さらに、引き続き連携して対応していきたいと考えています。

とのことでした。

福祉部長・こども育成部長はじめ、関係部署の迅速な対応に感謝しています。



改めて「加害目的」を想定した防犯対策の見直しを

今回の事件を考える時に、(1)加害者の側、(2)被害者の側、の2つの側面から考えねばなりません。

(1)については情報が不十分な現時点ではいったん保留して、今後のさらなる調査を待って、改めてしっかりと考えていきたいと思います。

現時点では、(2)被害者の側を重点的に対策を検討していくべきだとフジノは考えています。

『施設の側』が被害を受けるリスクを限りなく下げる為には『防犯体制の強化』が大切です。

まず、市としては、障がい福祉(こども・大人を問わず)、高齢福祉、介護、児童、保育等のあらゆる分野で、改めてもう1度、『防犯体制の強化』をお願いすることになりました。

実は、さきに閉会した6月議会においても、市内保育園での盗難事件が報告されました。

市立追浜保育園での園舎侵入盗難事件

市立追浜保育園での園舎侵入盗難事件


この園では、もともと施錠だけでなく警備会社に委託してセンサーで通報が成されるという体制ができていました。

しかし、現実には侵入・盗難が実行されてしまい、警備会社が駆けつけた時にはすでに犯人にも逃亡されてしまっていた訳です。

深夜の犯行で保育園にはこどもがおらず金銭的な被害だけで済んだ訳ですが、あえて

「もしも日中に殺傷目的で成された事件だったならば防犯対策は十分といえるか」

と『加害目的の事件を想定した見直し』も必要だとフジノは考えています。

こうした注意喚起を、障がい福祉だけでなく全ての福祉分野において横須賀市では再度行ないました。

『福祉部』だけでなく、『こども育成部』『健康部』も連携して対応していくことになります。

最後に、『市民安全部』を通じての神奈川県警との連携強化です。

横須賀市の『市民安全部』には、神奈川県警出身の方にも勤務していただいています。危機管理、生活安全、防災訓練、犯罪被害者支援など、様々な分野において、市と県警は強力な連携が取れています。

『市民安全部』には、『消防局』から異動となった職員もいます。

つまり、『市民安全部』との連携を深めていくことで、同時に神奈川県警とも消防局とも連携を深めていくことが可能となります。

近年、障がい福祉事業所の側から積極的に市民安全部に対して防災訓練等で協力を求めており、関係は少しずつできています。

例えば、こども育成部が所管している療育相談センターと神奈川県警は日常的なつながりを持つことができています。

こうして、「もしもの事が起こらない為に」という対策と、「もしもの事が起こった時」という対策を、ともに取っていくことがとても重要だと考えています。

本来であれば、どの福祉分野もこのようなギスギスした環境ではなくて、自由でのびのびとした雰囲気の中で無ければ本来の目的は果たせないと思います。

その為にもあえて今この機会にしっかりとした防犯対策の見直しを行なうことで、再び今までのような安心できる福祉環境を取り戻せることを願っています。

市民のみなさまには、今後も引き続き、横須賀市の対策を報告していきます。



ついに「自殺対策連絡会」の新メンバーとして「自死遺族」が正式に委員に加わりました/13年越しのフジノの提案、実現しました

歴史的な前進、横須賀市の「自殺対策連絡会」の新たな正式な委員として「自死遺族」が加わりました

午後から『自殺対策連絡会』が開かれました。

横須賀市自殺対策連絡会の会場にて

横須賀市自殺対策連絡会の会場にて


フジノにとって、今回の『自殺対策連絡会』は大きな意味を持つ場でした。

何故ならば、13年前からずっと提案し続けてきたことがついに今日から実現したからです。

それは、横須賀市の自殺対策の司令塔である『自殺対策連絡会』の委員に、正式に『自死遺族』が新たに委員として加わったのです。

横須賀市自殺対策連絡会・議事次第

横須賀市自殺対策連絡会・議事次第

沢田市長、蒲谷市長、吉田市長と、3代にわたって提案を粘り強く続けてきました。

そもそも『自殺対策連絡会』の前身である『自殺対策連絡協議会』自体がフジノの提案で設立されたものです。

沢田市長時代から提案し、蒲谷市長がその提案を受け入れました。

横須賀市による『自殺対策連絡協議会』の設置は、都道府県・政令指定都市以外での設置は、全国で初めてのことでした。

それは全国的にも大きな成果で、当時はメディアでも大々的に報じられたものでした。

けれども、そのメンバー構成はフジノが目指したものとはかなり異なりました。

特に残念だったのが、相談機関側だけをメンバーにしたことです。

フジノは「自死遺族を委員に加えなければダメだ」ということを、設立前からずっと訴え続けてきました。

その3代の市長との質疑を以下にご紹介します。



沢田市長への提案

フジノが政治家に転職した理由は、自殺を無くしたいからです。

初当選直後から現在まで13年間にわたって政治家として働いてきましたが、全ての本会議・委員会で必ず質疑という形で政策を提案してきました。

フジノが初当選をした時の市長は、沢田市長でした。

2003年12月8日・12月議会・市長への質疑

フジノの質問

横須賀市がより積極的に自殺予防を進めていくには、総合的な自殺予防ネットワークづくりが必要だと僕は考えております。

これは僕の試案なのですが、市長をトップに、『自殺予防対策本部』を設置いたします。市役所内部は、健康福祉部を初め7部の連携を行ないます。

市役所の外部は、神奈川県警、県労働局、商工会議所、市医師会の協力を要請し、また民間の相談機関、社会福祉協議会、遺族会、NPOなどの協力も得ていくのです。自殺の現場に最も近いのは、神奈川県警と消防局の救急と、そしていのちの電話です。

また、中小企業の経営者にとって、商工会議所や労働局の存在はとても身近です。かかりつけの内科医に、よりメンタルヘルスに関心を持ってもらうには、医師会の協力も欠かすことができません。
 
このような形で公式なネットワークをつくり、自殺予防という目的のもとで情報を共有し、対策をともに練り、危機介入時には速やかな連携をとれるようにすることが、自殺予防対策の上でより有効ではないでしょうか。

この提案について市長はどのようにお考えでしょうか。

市長の答弁

「市で『自殺対策本部』を設立し、関係機関とともに総合的なネットワーク体制をつくるべき」との御提案がありました。

『自殺対策本部』の設置は考えておりません。

必要に応じての関係機関の間のネットワークを進めていきたいと思います。

フジノの再質問

総合的なネットワークは必要がない、というお答えでした。

しかしながら、実感として感じている思いとしては、もし何か精神的な問題を抱えたときに、保健所を念頭に置く人間が果たして何人いるでしょうか。

メンタルクリニックや、あるいはカウンセラーという存在を考えることはあっても、保健所の相談窓口、あるいはその電話番号を意識することができる人が果たして何人いるでしょうか。

その意味で、私は、打って出るべきであるというふうに質問でその思いを話させていただきました。

ぜひ打って出るという体制、打って出るという姿勢を保健所にはとっていただきたいと思っております。

当時は沢田市長が頑固だった訳でも何でも無く、全国的に自殺対策そのものが存在していない時代でした。

フジノは、私人としてはNPO法人自殺対策支援センターライフリンクの一員として、公人としては市議会議員として、国に自殺対策基本法を新たに策定するように訴えました(2006年に自殺対策基本法は成立しました)。

フジノの私案である『自殺対策本部』は、沢田市長に「考えておりません」と一蹴されました。

けれども絶対に必要だとフジノは考えていました。

このはじめの提案から、そもそも「メンバーにも自死遺族会が入るべきだ」と訴えました。



蒲谷市長への提案

沢田市長の後継者として立候補したのが、蒲谷副市長でした。

当選した蒲谷市長に対して、フジノは『自殺対策基本法』に位置付けられた『自殺連絡協議会』(かつてのフジノの『自殺対策本部』と同じ発想です)を提案し続けました。

すると蒲谷市長はその提案を受け入れて、法律で設置が義務付けられた都道府県・政令指定都市を除いて、全国で初めて横須賀市が『自殺対策連絡協議会』の設置を決定しました。

これは蒲谷市長による大英断でした。

けれども、メンバーに自死遺族を入れるべきだというフジノの提案までは、受け入れてもらえませんでした。

2006年9月28日・決算議会・市長への質疑

フジノの質問

2、自殺予防総合対策のさらなる積極的な推進のために。

(1)年内に設置予定の『自殺対策連絡協議会』のあり方について。

すでに新聞報道で明らかですが、『自殺対策連絡協議会』を都道府県・政令市を除く自治体としては全国で本市が初めて設置する方針とのこと、市長の英断を高く評価いたします。

さて、全国が注目する本市の取り組みの実際のあり方について質問します。
 
第1に、メンバーの人選についてです。

自殺に追い込まれる心理、社会的な要因は複雑で、それらを医療、保健、福祉、教育、労働、経済など、官民問わずあらゆる分野の方々の参加によって、実態把握、分析及び総合的な対策を打ち出していくネットワークがこの『協議会』です。

したがって、メンバーは実態に詳しく、熱意にあふれた者であるべきです。

例えば、長く多重債務問題の解決の相談に乗ってきた方や自死遺族御本人などの参加も不可欠です。

そこで、市長に伺います。メンバーはどのような人選を行う予定でしょうか。

市長の答弁

 『(仮称)自殺対策連絡協議会』のあり方について、メンバーをどのような人選にするのか、(略)等についてお尋ねでございます。

本市の『健康増進計画』である『よこすか元気アップ21』では、自殺者数の減少を掲げており、その目標に向けて、この『協議会』を年内には設立したいと考えております。

協議会の構成でありますが、官民を問わず幅広く関係機関に入ってもらうように調整中であります。

(略)

フジノはしつこく提案を繰り返しました。

2006年11月29日・12月議会・市長への質疑

フジノの質問

4、実態に即した自殺予防総合対策の推進のために。

本市が12月から開催予定の『(仮称)自殺対策連絡協議会』のメンバーについて伺います。

事前に健康福祉部長に伺った際には「遺族の方々はメンバーとして予定していない」とのことでした。

他の自治体では『分かち合いの場』を定期的に持つなど、団体として活動している遺族の方々にメンバーとして参加してもらっています。

確かに本市には、僕の知る限りではそういった団体として活動していらっしゃる自死遺族の方々はいらっしゃいません。

しかし、これは本市に限らず全国的に非常に少ないのが現状です。

僕自身も3年前から本市で遺族の分かち合いの場をつくろうと活動してきました。

けれども、大きな悲しみの中を生きながら、何とか毎日を暮らすことに精いっぱいの中で、団体として何かの活動を行なっていくということは本当に難しいものがあります。

しかし、団体は存在しなくとも、行政や関係機関だけでなく、当事者である遺族の方々の生の声が反映されてこそ、充実した自殺予防対策につながるのではないでしょうか。

そこでまず、メンバーに自死遺族の方々が入るのかどうか、この点についてお答えください。

もし加わらないのであれば、その理由についても具体的にお答えください。
 
仮に第1回の協議会に遺族がメンバーとならなくとも、自死遺族が置かれている状況への理解を深め、実態に即した遺族ケアを行うためには、遺族の生の声を聞く機会を必ず設けるべきだと思いますが、市長の考えをお聞かせください。

市長の答弁

仮称でありますが、『自殺対策連絡協議会』のメンバーに自死遺族は加わるのか、また遺族支援を行うために遺族の生の声を聞く機会を設けるべきという点の御質問です。

『(仮称)横須賀市自殺対策連絡協議会』には法の趣旨に沿って労働基準監督署、横須賀商工会議所、医療機関の代表や学識者など幅広い関係機関に入ってもらい、その中で必要な対策、連携を協議してまいりますが、まずは行政上の課題や連携について取り組んでいくということから、この中には自死遺族を代表とした方のメンバーの参加は考えておりません。

自死遺族の生の声を聞くことに関して、現在自死遺族の悲しみ相談については、いつでも保健所等で受けられるようにしているところでございます。

自死遺族を含め、自殺に関する行為については、できるだけ集め、それを『自殺対策連絡協議会』へも報告していきたい、このように考えております。

フジノの再質問

再質問ですが、『自殺対策連絡協議会』に自死遺族を入れるべきではないかという点については、「まずは行政課題としての自殺予防対策をやっていきたい。保健所で遺族の生の声を聞く機会を設けており、これを『協議会』へ報告していきたい」というふうにお答えになりました。

しかし、やはり生の声を今後も聞いていただきたいのです。
 
何故ならば、遺族の声、遺族の状況というのは、ほとんど理解されていない状況があります。

遺族ケアというのは重要な三次予防の一つです。遺族の方が自殺に陥るというケースが非常に多くあります。

個人的な話を公の場で語るのは非常に問題を感じることではありますが、自分自身が政治家に立候補したきっかけというのをお話しすれば、非常に大切な存在を自殺によって亡くしたことがきっかけであります。

それを今年の6月1日に全国紙で発表してから、遺族である自分に対して非常に多くの誹謗中傷が舞い込んできております。「大切な人一人守れないのかよ」というような誹謗中傷が毎日のようにやってくるわけです。

加えて本当に信じられない現象ですが、亡くなってからもう4年もたつのに、命日のある11月になると本当に息をするのも苦しくなるというような出来事が起こる訳です(命日反応)。
 
自死遺族の身に何が起こっているのかというのは、保健所の相談員の方を通して『協議会』に上げるというようなことでは伝わり切らないものがあるのです。

確かに横須賀には遺族の団体はありません。

けれども、遺族の生の声を聞くのだということをぜひ確約をしていただきたい。

行政課題をまずやるというのは、オーケーです。やってください。

けれども、今後、遺族の生の声を聞くということをぜひ市長に確約していただきたいと思います。

この点についていかがお考えか、これを再質問としたいと思います。

市長の再答弁

『自殺対策連絡協議会』のメンバーについては、先ほどお答えしたとおりです。

まずは行政上の課題や連携について取り組んでいくということで、自死遺族のメンバーの参加は考えておりません。

おっしゃるとおり、市内にNPO等の団体がないわけで、いろいろな原因による自死遺族のお立場を、どういう方から聞いたらいいかということに非常に難しい点がございます。

そのような団体がたとえば設立された時には、これからつくる『協議会』の中でも参加していただくような方法もあるかもしれません。

その場合にはそういうことで検討させていただきます。

フジノの再質問

最後に1つだけ市長に質問をいたしたいと思います。
 
「『自殺対策連絡協議会』に遺族を入れるべきではないか」という質問を2回繰り返して、御答弁はかなり踏み込んでお答えをいただきました。

何らかの遺族による団体ができたときには、メンバーになる可能性も否定はしない、と。大きな前進かなと思います。
 
ただ、先ほど言葉が足りなくて伝わり切らなかったかもしれないのですが、僕が申し上げたかったのは、仮に団体ができなかったり、あるいは現状で団体がない中で、行政課題について取り組んでいくということなのですけれども、ぜひとも『協議会』の場に、言い方をかえますが、参考人のような形で、何らかの形で遺族を呼んでその声を、生の声を聞く場を持ってほしい。

それがいつになるかわからないとしても、ぜひ確約をしていただきたいという質問を第1回目の質問からさせていただきました。

これについて市長の御意見、御答弁をいただいて、僕の今回の質問を終わりにしたいと思います。

市長の再答弁

『自殺対策連絡協議会』に自死遺族のメンバーを加えるなり、あるいはオブザーバーなりという形で参加させることについて、今私に「確約しろ」と言われますと、残念ながら否定的な回答になります。

さっきもお話ししたように、生の声は今いつでも保健所等で受けられる体制を整えております。

ぜひそこに訴えて話をしてほしいと思います。

そして必要に応じて『協議会』へ報告もいたしますし、また、先ほど申し上げたように、そういう全体の団体ができるようなことがあれば、そういう方のメンバーとしての参加も検討させていただく、こういうことでございます。

なかなか前向きな答弁は得られませんでした。

2006年12月に初めての会合が開催されて、フジノの考えはむしろ確信に変わりました。

だからこそ、フジノは諦めませんでした。

2007年3月5日・予算議会・市長への質疑

フジノの質問

(2)『自殺対策連絡協議会』の今後のあり方について。
 昨年12月、本市は全国に先駆けて『自殺対策連絡協議会』を設置しました。

ここから先は結果を出していくために、やれることは今すぐすべてやるという強い姿勢を打ち出していくべきです。そこで、6点にわたって質問します。

(第1から第4、略)

第5に、自死遺族の方々及び未遂者の方の声を聞く場を積極的に設けていくべきではないか。

要綱の第5条2項に、必要に応じて委員以外の意見を聞くことを認めています。

これを活用して、実態に即した取り組みに近づけるために、積極的に自死遺族の方々及び未遂者の方の声を聞く場を設けていくべきではないでしょうか。
 
(第6、略)

市長のお考えをお聞かせください。

健康部長の答弁

自死遺族などの声を聞く場を『協議会』の中に設けるべきではないかについてです。
 
昨年12月に開催しました第1回協議会において、自死遺族を講師とした講演会の開催について合意を得ておりますので、開催に向けて準備を進めてまいります。

この後、2009年、吉田市長へと市長が交代します。



吉田市長への提案

これまではあえて毎年繰り返し提案をしてきたフジノですが、戦略を変えました。

『自殺対策連絡協議会』が少しずつ軌道に乗ってきたこともあり、闇雲に繰り返し提案を続けるのではなく、必ず事業を3年もしくは5年ごとに見直すという行政の在り方をもとに、『見直し案』として提案を行ないました。

2012年3月1日・予算議会・市長への質疑

フジノの質問

 (2)『自殺対策連絡協議会』のあり方を見直すべきではないか。
 
関係機関の連携強化と対策の協議を目的とする『自殺対策連絡協議会』は、設立から丸5年が経過しましたが、より効果の高い対策を推進するためにあり方を見直すべきです。

(ア、略)

イ、『協議会』に以下の新たなメンバーを加えるべきではないか。
①自死遺族。

「GKB47宣言!」というキャッチコピー問題などは、自死遺族の声を全く聞こうとしないために起こったものです。

善意であるはずの自殺対策が持つ副作用について、自死遺族の声に耳を傾けるべきです。

(②以降、略)

市長の答弁

『自殺対策連絡協議会』のあり方について御質問をいただきました。

(アへの答弁、略)

次に、『協議会』に新たなメンバーを加えるべきではないかという御提案をいただきました。
 
現在の『自殺対策連絡協議会』は、相談機関等を中心としたメンバーで構成しています。

御提案いただきました方々をメンバーに加えることについては、どのような方々にかかわっていただくことが効果的な自殺対策につながるか検討していきたいと考えています。

フジノの再質問

『自殺対策連絡協議会』の新たなメンバーの配置について、どのような方を選任するのが効果が高いか検討する、という御答弁をいただきました。

5年くらい前でしょうか、『自殺対策連絡協議会』を設立する時に、当時の蒲谷市長にも御遺族を入れていただきたいですとかいろいろ提案したのですけれども、当時は提案したものの、具体的に浮かぶ最適な方というのが浮かびませんでした。

自死遺族の社会的立場が非常に厳しかったこともあり、とても顔を出して委員として出席するなど誰もできない、という状況でした。
 
ただ、それからかなり大きく社会状況が変わりまして、「新たな段階に自殺対策は来た」と申し上げたとおりで、横須賀の御遺族の方が全国の団体でファシリテーターをやるまでに回復されたり、また報道関係でも、例えば地元紙である神奈川新聞は常に自殺対策について追い続けてくれる。『自殺対策元年』と呼ばれた2006年には全紙が報道するような中で、どんどんブームとともに消え去っていた中でも、一生懸命報道してくれている方がいる。

(中略)

ですから、ぜひそういった方々を保健所や自殺対策連絡協議会のメンバーにヒアリングなどをして、対象になれるような方がいるのかどうかも研究の過程で一度ぜひ御検討いただきたいと思うのです。その点についてはいかがでしょうか。

市長の答弁

今回御提案いただきました新たなメンバーについては、今までの『自殺対策連絡協議会』は、基本は相談を受ける機関の方々という形で、市の職員も含めて入っている訳ですが、どういった方に入っていただくのが一番いいのか。

特に内容についても御提案いただきました。

ケースの内容によっては、こういう方に来ていただくとか、そういった考え方もあるかもしれませんので、ぜひいろいろな方に御意見を聞いて、新たなメンバーを加えた実りある『自殺対策連絡協議会』にしていきたいと思っています。

ここで初めて前向きな答弁が出ました。初めての質問から丸十年が経っていました。

メンバー構成については、他にフジノが提案した職種はかなり実現して正式に委員となってきていました。

けれども、自死遺族を正式に委員に就任させることに関してだけは、毎年ゼロ回答でした。

2013年3月5日・予算議会・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

 『自殺対策連絡協議会』について伺います。
 
今回、新たな委員として弁護士、司法書士の方々などを加えていただきました。

かねてから、こちらの『協議会』は『支援をする側』を委員として選任している、というお話でした。

僕としては、自死遺族の方々など実際に体験したことのある方々もぜひ加えていただきたい。

それによっていろいろな意味でのそごがなくなったり、支援活動に実感がこもっていくのではないか、ということを申し上げてまいりました。
 
今回、委員の任期が終わって、新たなメンバーになるわけですが、自死遺族の方々や未遂者の方々を加えるというのはやはり難しいと判断されたのでしょうか。

保健所健康づくり課長の答弁

今の時点では、市民の方が相談に来るような、そういった施設や個人やそういう方を中心に委員を選任させていただいております。

また、それ以外のジャンルについてはまた引き続き検討させていただきたいと思います。

フジノの質問

国の『自殺総合対策推進会議』のメンバーにも御遺族が入っておられますし、それから『かながわ自殺対策会議』のメンバーにも自死遺族の方が入っておられる。

横須賀市の『自殺対策連絡協議会』にメンバーとして加えて不都合が生じるということは決して無いと思うのです。

ぜひまたこの点については御検討いただければと思います。

国・県の自殺対策の会議には、すでに自死遺族が当然のこととして委員に就任しています。

国・県がやっているのに何故わがまちではできないのか、その矛盾やおかしさを問題提起する形の質疑へとシフトしました。

さらに、『自殺対策連絡協議会』にも少しずつマンネリ化が起こっていることをフジノは感じていました。

そこで、より効果的な対策を打ち出すという観点から、改めて自死遺族を委員とすべきだという提案も行なっていきました。

2014年3月4日・予算議会・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

『自殺対策連絡会』の構成メンバーについて伺います。

かねてから新たな職種、具体的にはメディア関係の方、それから、自死遺族の方などを加えていただけないかと提案をしてきました。

2014年度の『連絡会』というのは、そういった構成メンバーの変更というのはあるのでしょうか。

保健所健康づくり課長の答弁

特に今年度と比べて追加は考えておりません。

フジノの質問

できれば『自殺対策連絡会』の場に諮っていただけないかと思うのです。

例えば同じ健康部の中の『在宅療養連携会議』では、「この場で求められるメンバー、新たに必要だと思うことがありますか」と皆さんに諮って、例えば「グループホーム関係者が必要だ」ということになれば、「では皆さんの同意が得られたら増やしていきましょう」というような形で柔軟に取り組んでおられる。
 
自殺対策に話を戻すと、神奈川県の『自殺対策会議』を見ても、やはりメディア関係の方の存在というのはものすごく大きいですね。

実際の報道がすぐに変わるかというのはともかく、やはりそういう方に参加していただくというのはすごく重要だと思うのです。
 
最近でも市内で高齢のお母様が病気で亡くなった後、息子さんが自殺をした、そういう報道が流れ、しかもこの報道を載せることで誰に得になるのだろう。ただおもしろみとして載せているとしか思えない。

そこにWHOのメディアガイドラインのような、自殺だけが選択肢として残されていたのでは無いのだよ、というようなガイダンスなんていうのは一切無い。つまり、「病気の親を抱えている40代の息子は、追い込まれたら自殺するのだな」という選択肢を世間に示しているようにしか思えない。

そういう報道の無遠慮さというのを、自分たちが出しているということをメディアも自覚していないのだと思うのです。
 
そういう意味で、『自殺対策連絡会』の場で、本当に困難事例を検証していったりして、ああいう場というのは他に無いと思うのです。そこにメディアの方に参加していただいて、それで自分の会社に持って帰っていただくという、すごく大事な取り組みだと思うのですが、御検討いただけないでしょうか。

保健所健康づくり課長の答弁

 
今までメンバーを選ぶ1つの視点というのですか、それは市民が訪れるような相談機関、相談機関の長の人たちに集まっていただくといった視点で、直接市民と接する方々をお呼びしていたというのが現実問題としてございます。

かねてから御提案のあった、自死遺族の代表の方ですとか、メディアの方というのは、また少しその視点とは違う視点になりますので、その辺は今までの視点で進めてまいりましたが、また見直すことも必要だと思いますので、御意見を参考にしたいと思います。

上の質問をするまでに、自殺対策を所管する課長は3人交代していました。時の流れは早いものです。

人事異動によって、新たな方が課長に昇進されました。

市長の答弁を書くのは、実際のところ、まずは課長です。そこに市長が副市長や部局長らと協議をした末に、筆を入れていきます。

2015年予算議会、ここでの質疑でついに決定的な答弁が述べられました。

2015年3月2日・予算議会・市長への質疑

フジノの質問

(4)自殺に追い込まれる犠牲者をさらに減少すべく、指令塔である自殺対策連絡会のメンバーを大きく変更する必要性について。
2006年にスタートした『自殺対策連絡協議会』は、2013年に名称を『自殺対策連絡会』に変更しましたが、委員構成はあくまでも支援を提供する側だけにとどめられ、変更は全くありません。

本市の犠牲者数を10年間で約2割程度減少することには成功したものの、犠牲者70人台から80人台の壁を打ち破るためには、新たな対策が必要です。
 
これまでも提案してきましたが、実質的な指令塔であるこの『連絡会』のあり方をまず変えねばなりません。

支援を提供する側に限定した現在の委員構成を変えて、新たに当事者、支援を受ける側も委員とすべきです。

県、政令指定都市の自殺対策の会議にはこうしたメンバーが参加していますし、本市が僕の提案をかたくなに許否し続ける理由はありません。

特に自死遺族の方々やいわゆるサバイバーの方々を加えるべきではないでしょうか。

また、当然ながら公募委員として市民も入れるべきではないでしょうか。
 
(以下、略)

市長の答弁

『自殺対策連絡会』のメンバーを変更する必要性について御質問をいただきました。

 『自殺対策連絡会』は市内の関係機関が連携を強化し、現状や課題を踏まえ、自殺対策の情報を共有するため、年に2回開催しています。

今後は遺族や自殺未遂者の方などの話を聞く場を設けることを考えていきます。

フジノはこの答弁を受けて、質問を止めることにしました。自死遺族を委員にする、という確信が得られたからです。

市長の答弁は絶対です。行政はその答弁を命令として受け止めて、実際に動き出します。

答弁をもとに行政は具体的な検討に入ります。人選、依頼、いろいろな作業が行なわれていきます。

こうして1年3ヶ月が経ちました。

それが今日の『自殺対策連絡会』です。



やはり提案は間違っていなかった。これからさらに自殺対策を進めていきます

委員に就任して下さったのは、全国自死遺族総合支援センターの鈴木副代表です。

横須賀市自殺対策連絡会・構成員名簿

横須賀市自殺対策連絡会・構成員名簿


実は、『かながわ自殺対策会議』(神奈川県の自殺対策連絡協議会』です)の委員にも就任して下さっています。

まさに適任な方が就任して下さいました。

今日の会議でも、さっそくいくつもの発言を行なって下さいました。

こうした自死遺族による生の声は、これまでの『横須賀市自殺対策連絡会』には無かったものです。他の委員にもとても刺激を与えることになるはずです。

まさに13年越しのフジノの提案は間違っていなかったことが分かりました。

国の『自殺対策官民連携協働会議』や神奈川県の『かながわ自殺対策会議』を欠かさず傍聴し続けてきたフジノですが、それらの場でも自死遺族の声は軽んじられているとフジノは感じています。

けれども、横須賀市では絶対にそんなことは許しません。フジノが絶対に許しません。

このまちの自殺対策をさらに進めていく為に、ご遺族の声を積極的に取り組みに反映させていくのがフジノの使命です。

自死遺族は単にケアされる存在ではありません。

とてつもなく大きな悲しみや痛みをもとに、同じ苦しみを他の人には2度と経験させたくないという強い想いを持っています。

その声は、必ず自殺対策を前に進めていきます。