不育症講演会「赤ちゃんに会うために、知ることから始めよう〜流産などに悩むご夫婦へ〜」を開催しました/日本の不育症研究と治療の第一人者・杉俊孝さんを講師にお招きしました

フジノが「不育症」と関わり始めて丸6年が経ちました

フジノが『不育症』に関わり始めてから、早いものですでに丸6年が経ちました。

それでも今も『不育症』について新たな知見を学ぶたびに、いつも感じることが2つあります。

第1に、こどもがもたらされることそのものが数々の奇跡のおかげなのだということ。

第2に、わが国は、妊娠・出産をあまりにも軽んじている社会だということ。

年齢 流産率
平均 15%
35歳 20%
40歳 40%
42歳 50%

平均すると全ての妊娠のうち、15%が自然流産に至っています。つまり、4人に1人が流産を体験していると言えます。

流産の回数 連続して流産する確率
2回 4.2%
3回以上 0.88%

毎年3.1万人の『不育症』の患者さんが新たに出現しています。

全員が治療を受けている訳ではないので、自らが『不育症』だとは知らないままの人も多いので、その人数は増えていきます。

「これはものすごく多いな」と驚く方がほとんどではないでしょうか。

しかし、研究者の方は、「単細胞生物ならともかく、人間のような複雑な生き物が創られるのに15%の流産にとどまっているのは奇跡だ」と言います。

フジノも学べば学ぶほど、この研究者の言葉が実感されてなりません。

妊娠・出産は、幸運と奇跡の連続によってもたらされているもので、生まれてくる赤ちゃんはみな『奇跡の賜物』だと感じずにはいられません。

祝福につつまれた出産の一方で、はじめに記したように4人に1人が流産を体験しています。

専門家ならばみな知っているこの事実を、全く市民の方々はご存じないと思います。

これだけ『少子化』を問題だと政府は大騒ぎしておきながら、本当に基本的な大切な情報を周知していません。

あなたのまわりで、誰にも言えずに赤ちゃんを喪った悲しみを抱えている人が実はたくさんいらっしゃいます。

だから、心無い言葉で本当にたくさんの方々が傷つけられているのです。

情けない国だと感じずにはいられません。

残念ながら、自然流産を止めることはできません。

全ての生き物には『自然淘汰』という現象があり、自然流産は生き物の世界に存在する淘汰の1つだと考えられています。

けれども大切な赤ちゃんを喪ったこの悲しみを支えることは、フジノにとって大切な仕事のひとつです。

そしてもう1つ、自然流産ではなくて、病的な流産(=『不育症』)と闘う妊婦さんとドクターを支援することはフジノの重要な仕事です。

『不育症』は適切な治療をすれば、85%が無事に出産に至るというデータが得られています。

不育症の治療成績
アスピリン 87.6%
アスピリン+ヘパリン 84.5%

だから、『不育症』のことをひとりでも多くの方々に知っていただくこと、そして治療を受けやすい環境を作っていくことがフジノに与えられた使命だと考えています。

これまでもたくさんの提案を行なってきました。

高額な検査費用・治療費用に対して、横須賀市独自で補助制度を作ることも実現しました。

横須賀で始めた取り組みを、神奈川県全体に広める為の提案を行ない、県の保健医療計画に記させることも実現しました。

いまだに市内に指定医療機関が無い現状を改善する為の提案もしてきました。
もちろん、つい先日(10月4日)の教育福祉常任委員会(こども育成部の予算審査)でも、フジノは横須賀市の『不育症』支援の在り方について取り上げました。

せっかく独自の補助制度を作ったのですが、実際の患者数に対して圧倒的に補助を利用している人が少ない現状に対して、検査費・治療費の助成の方法をもっと利用しやすくする為の工夫が必要だからです。

これからもずっと取り上げていきますし、機会をみつけてひとりでも多くの市民の方々に『不育症』の存在と治療について語り続けていきます。



市民のみなさまを対象に「不育症講演会」を開催しました

今日は、横須賀市主催で『不育症講演会』を開催しました。

不育症講演会のチラシより

不育症講演会のチラシより


ひとりでも多くの市民のみなさまに『不育症』を知っていただくことがとても重要だとフジノは考えています。

その為に、地道ではあってもこうした講演会を何度も何度も開いていくことが大切です。

不育症講演会・会場にて

不育症講演会・会場にて


講師を務めていただいたのは、横須賀市の不育症支援にずっと力を貸して下さっている杉俊孝先生杉ウィメンズクリニック不育症研究所所長)です。

杉 俊隆 先生

杉ウイメンズクリニック不育症研究所院長

1985年、慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学医学部産婦人科、アメリカ・インディアナポリス メソジスト生殖移植免疫センター主任研究員、東海大学医学部産婦人科学教室准教授等を経て、2009 年、杉ウイメンズクリニック開設

杉先生のお話は、熱意ある語り口で何度うかがっても学びがあります。

講演会会場の様子

講演会会場の様子


ただでさえ日本中から診察を受ける為にたくさんの方々が新横浜の杉ウィメンズクリニックを訪れる、多忙な毎日です。

初診の予約を取るのも大変で、厳しかった時期は4ヶ月待ち、ふだんでも2ヶ月待ちの状態が続いています。

それでも、日本全国を飛び回って、『不育症』の存在を知ってもらい、治療をすれば無事に赤ちゃんを持つことができるという事実を啓発して下さっています。

心から感謝をしております。



さらに工夫ができること「生の声を伝えてほしい」

ただ、来場者アンケートにもあえて記したのですが、次回以降はぜひ当事者の生の声も講演会で聞かせてほしいとフジノは提案しました。

  • 低用量アスピリン療法には保険が効かないが、治療にはいくらかかるのか。
  • ヘパリンの在宅自己注射は12時間おきに2回自分で注射しなければならないが、どれくらい大変なのか
  • 自分の産婦人科の主治医が不育症治療に理解が無い場合、アスピリン服薬やヘパリン注射を続けられるのか

など、実際の治療に取り組み始める前に知りたいことはたくさんあると思うのです。

それを語ることができるのは、杉先生ではなくて『不育症そだってねっと』をはじめとする当事者のみなさんが最適だと思います。

フジノが今後『啓発活動』について横須賀市に対して求めることは、当事者の声を伝えることです。

もちろんまだまだ全く『不育症』そのものが知られていない中で、杉先生のようなリーダーの存在も不可欠です。

けれども、わがまちの不育症治療費助成をご利用いただいて無事に出産できた方々もすでにいらっしゃいます。

そうした方々にぜひ生の声をお話していただきたいと願っています。

知らないままに流産を繰り返して悲しい想いを重ねてしまうことを終わりにして、治療によって新たな生命と出会える方々を増やしたい。

妊娠・出産は奇跡の連続によって実現するけれど、政治・行政の努力で改善できることは全てやるべきです。

これからも全力を尽くしていきますので、どうか当事者のみなさまも力を貸して下さい。どうかよろしくお願いいたします。



不育症の専門医が市内ゼロの現状を変える為に、市立2病院への不育症専門医の配置・養成を提案しました/教育福祉常任委員会(2017年予算議会)

こども育成部の予算審査をしました

本日も予算審査の為に委員会が開かれました。

教育福祉常任委員会(こども育成部の予算審査)に臨む藤野英明

教育福祉常任委員会(こども育成部の予算審査)に臨むフジノ


いくつもの質疑や提案をフジノは行ないましたが、今日のブログでは『不育症への支援の拡大』の為に行なった提案を取り上げます。

あなたは『不育症』をご存知でしょうか?

「厚生労働省研究班・不育症とは?」より

「厚生労働省研究班・不育症とは?」より


妊娠を経験した女性の4.2%が流産を繰り返す『不育症』であるとの調査結果を厚生労働省研究班が公表しています。

けれども、『不育症』は治療をすれば85%もの方々が無事に出産に至ることも明らかになっています。

不育症は治療をすれば85%の方が無事に出産できます

不育症は治療をすれば85%の方が無事に出産できます


問題は、わが国で『不育症』の存在がほとんど知られていないこと、また治療の専門家が圧倒的に足りないことです。

「厚生労働省研究班・研究者リンク」より

「厚生労働省研究班・研究者リンク」より


フジノにとって『不育症への支援』は重要なライフワークの1つです。

2011年9月議会、横須賀市議会で初めてフジノが不育症への支援を提案しました。

それをきっかけに翌2012年度から、神奈川県内で初めて横須賀市は『不育症』の治療費への助成をスタートしたのです。

2013年度予算説明資料より

2013年度予算説明資料より


けれども、市民のみなさまにその制度はほとんど知られておらず、初年度の利用実績は延3件だけでした。

「事務概要(2012年度分)」より

「事務概要(2012年度分)」より


もっともっと多くの方々に不育症の存在を知っていただき、補助制度を利用して金銭の心配をせずに治療を受けて、赤ちゃんと出会えることを願ってやみません。

そこでフジノは、当事者のみなさまの団体である『不育症そだってねっと』のみなさまにヒアリングをさせていただきながら、制度の改善を提案し続けてきました。

さきの市議会議員選挙(2015年)でも、せっかくマイクを使って市内で演説をできる機会なので、市民のみなさまに『不育症』の存在と治療をすれば85%もの方々が赤ちゃんに出会えることをひたすら啓発してまわりました。




再選後はさっそく様々な提案をしてまいりました。

もちろん、今日のこども育成部の新年度予算案を審査する委員会でも、新たな提案を行ないました。

こうした思い入れのあるテーマなのです。



市立2病院へ不育症専門医を配置または養成するよう指定管理者に要請すべき

新たな提案は、横須賀市が持っている公立病院(市民病院・うわまち病院)に不育症の専門医を配置することです。

実は、不育症の専門治療機関(指定医療機関と呼んでいます)が横須賀市内にはありません。

最も近いのが、わが国の不育症治療のリーダーである杉先生が開業しておられる『杉ウィメンズクリニック』(新横浜)です。

市立2病院は現在、民間の地域医療振興協会に指定管理に出しています。

その契約期間がまもなく終わり、新たな契約更新がやってきます。

そこで、新たな契約の際には不育症専門医を配置する・養成することを明記すべきだ、と提案をしたのです。

フジノの質問

まずは、『不育症』及び『不妊症』の治療費助成事業に関して伺います。
 
ここ数年来、なかなか件数が伸びないという話の1つに、「本市の中には指定医療機関が無いことが原因ではないか」という話し合いがありました。
 
そこで、市の医師会などとも相談をしながら、開設あるいは誘致の話し合いをしている、とのことでした。
 
平成29年度はどのような方向になりそうなのか、お聞かせください。

こども健康課長の答弁

 
 なかなか良い報告ができなくて大変申し訳ないのですけれども、今のところ市内の医師会、産婦人科医会などとの御相談の中では、まだ「うちで」というようなお話はいただいておりません。

そして、不妊・不育の世界というのが医療の中でももっと専門的というか、コアなところもありますので、そこを熱心にやっていらっしゃる大学病院ですとか、それからそこをサポートしている民間の事業所やNPOというのがあるのですけれども、今年度から妊活のイベントをしていく中で、そういう方たちとも連携をとっていく必要があるだろうということで、一応顔つなぎとか、御相談はさせていただいています。

その方たちも、今横須賀市で専門のクリニック、医療機関が無いので、困っているのだということをそれぞれのまた大学病院のほうとかにも、先生方にもお話をしてくださるというようなことは、内々でというか、打診というか、御相談の段階なのですけれども、させていただいています。

また平成29年度は、そういう大学病院の先生方等にも御挨拶に伺って、いろいろ情報をいただこうかと思っているところです。

フジノの質問

様々な取り組みをありがとうございます。
 
もう1点伺いたいのは、まず医師会に相談をしていただいたことは大変ありがたいと思うのですが、本市には公立病院が2病院あります。

しかもそのうちのうわまち病院は小児医療のセンターまで設置をしていて、拠点として位置づけられている。

周産期に関してはうわまち病院は大変充実している、と思います。
 
医師会に相談をする前に、まず本市の公立病院の指定管理者である地域医療振興協会に、本市として正式に設置、あるいは医師、専門家の養成を依頼すべきではないかと考えるのですが、その点はいかがでしょうか。

こども健康課長の答弁

おっしゃるとおりだと思います。
 
実は、健康部の方には御相談に伺っていまして、例えばうわまち病院に設置する場合に、どんな部屋が必要だとか、どんな人員が必要だとかというようなところの資料をお渡ししているところです。

なかなか市として、正式な形で進んでなくて、申し訳ないのですけれども、そこもあわせて御相談していければとは思っています。

フジノの質問

実は、健康部との質疑でも話したのですが、公立病院2病院の指定管理者の選考が新年度行われます。
 
その際に、仕様書、協定書にこういった事柄もぜひ要望をして書いていただき、そして新しい指定管理者の方には、不妊・不育症治療もやっていただけるところに手を挙げていただく。

そういう形が必要なのではないかと思っていますので、ぜひ健康部ともいろいろ話し合いをして、この取り組みが本市の中でできるように進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

こども健康課長の答弁

うわまち病院の指定管理のスケジュール等を、私の方で把握していませんので、はっきりとここでお答えができなくて、申し訳ないのですけれども、相談はしていきたいと思います。

フジノの質問

ぜひ把握してください。
 
平成29年度中に公立2病院の指定管理が終わります。

そして、平成30年度からは新しい指定管理者になる訳ですが、そのための選考が平成29年度中に行なわれてしまうのです。

ですから、ぜひ両部で検討していただきたいと思います。

部長、ぜひ健康部と協議をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

こども育成部長の答弁

 
何ができるのかというところもございますので、情報収集に努めながら、健康部とは連携していき、考えていきたいと思います。

フジノの質問

本市が持っている公立病院であって、本市があくまでも指定管理に出しているわけです。
 
この後の質疑でも1点伺いたいと思っているのですけれども、現・指定管理者の事情をあまりにも健康部はそんたくし過ぎているところがあると感じています。

ですから、本市のこども育成部としてはどういったニーズがあると感じているのかを健康部に強く伝えていただきたい、と思います。

何ができるか分からない、では無くて、こども育成部としてのニーズを健康部に伝えて、健康部にはそのような仕様書を募集に関しては出してほしいと伝えていただきたいのですが、いかがでしょうか。

こども健康課長の答弁

 
こども育成部としてのニーズを整理して、健康部には伝えていきたいと思います。

2017年は大きなチャンスの年です。

周産期医療に力を入れているうわまち病院ですが、妊娠中から産後のケアだけではなく、不妊・不育への取り組みを充実させるチャンスです。

こども育成部と健康部にはぜひこの提案を実現してほしいです。

そして、ひとりでも多くの方に治療を受けていただいて、新たな生命との出会いが叶うことを願ってやみません。



次の4年間で実現させる政策「不育症への支援をさらに広めます」を演説しました/横須賀市議会議員選挙(最終日・その2)

選挙公約「不育症への支援をさらに広めます」を訴えました

わが国では『不育症』への公的な支援がとても弱いです。

厚生労働省研究班HP「不育症とは」より

厚生労働省研究班HP「不育症とは」より


しかし、治療をすれば出産できる方が85%にのぼることが明らかになっています。

不育症は治療をすれば85%の方が無事に出産できます

不育症は治療をすれば85%の方が無事に出産できます


治療費は高いのですがその効果は高いです。

だから行政が治療費の補助などの支援を行なえばたくさんのいのちを守ることができるのです。

今すぐに取り組むべき政治の最重要課題です。

そこで2011年9月、横須賀市議会でフジノは誰よりも早く『不育症への支援』を訴えました。

2013年度予算説明資料より

2013年度予算説明資料より


そして今では、横須賀市はフジノの提案を受けて『不育症の治療費への補助』を実施しています。

この『不育症への支援』、せっかくスタートしたものの利用実績がほぼありません。

そこで、この政策をさらに強く推し進めていくことを選挙公約として訴えました。




よろしければご覧下さいね。



「不育症」を知って下さい。「横須賀市の治療費の助成」もどうかご利用下さい/不育症ココロのセミナーin川崎へ

不育症への支援が全国の自治体に広がりつつあります

わが国では『不育症』への公的な支援がとても弱いです。

そもそも『不育症』の存在が知られておらず、専門の医療機関の数は少なく、治療費は高く、心理的なサポート体制も進んでいません。

厚生労働省研究班HPより

厚生労働省研究班HPより


しかし、治療をすれば出産できる方が85%にのぼることが明らかになっています。

しっかりとした支援を行なえばたくさんのいのちを守ることができる為、政治がすぐに取り組むべき最重要の課題なのです。

厚生労働省が作成したポスター

厚生労働省が作成したポスター


国の動きがあまりにも弱くても、いのちを守る為に、地方自治体にできることはたくさんあります。

そこで数年前から、地方自治体が独自の取り組みをスタートさせています。

公的な助成制度を行なっている自治体の一覧(不育症そだってねっと配布資料より)

公的な助成制度を行なっている自治体の一覧(不育症そだってねっと配布資料より)


横須賀では、2011年9月議会でフジノが不育症への公的支援を初めて提案しました。

そして、翌年2012年度予算から横須賀市では不育症の治療費への助成がスタートしました。



不育症そだってねっとの「不育症ココロのセミナーin川崎」へ

全国の地方議会議員たちがこうした取り組みを行なうきっかけとなったのは、『不育症』当事者の方々による地道な活動です。

フジノの場合、それは『不育症そだってねっと』のみなさんの活動が大きなきっかけでした。

2年前(2011年9月)に開催された『不育症ココロのセミナーin茅ヶ崎』にフジノは参加して、取り組みへの決意が強まったことをとてもよく覚えています。

2011年9月4日、茅ヶ崎市勤労市民会館にて

2011年9月4日、茅ヶ崎市勤労市民会館にて


その第2回目のセミナーが開催されることになり、今日、参加しました。

不育症そだってねっと主催セミナー

不育症そだってねっと主催セミナー


2時間のプログラムは、次の通りでした。

  1. はじめのあいさつ
  2. 神奈川県副知事・吉川伸治様より
  3. 不育症特集ビデオ視聴
  4. 杉ウイメンズクリニック院長・杉俊隆先生より
  5. 体験談
  6. 済生会横浜市東部病院臨床心理士 相川祐皇先生より
  7. 不育症Q&A
  8. おわりに

神奈川県の副知事があいさつに立ったことに、良い意味で驚きました。

昨年、改定作業をしてきた『神奈川県保健医療計画』の中に、当初は『不育症への支援』が記されていませんでした。

横須賀市議会と横須賀市の立場で『不育症への支援』を明記するように求めて、何とか実現しました。

副知事のあいさつを受けて、「ようやく県も前面に立って『不育症への支援』に乗り出すという姿勢になったのか」とフジノには感慨深いものがあります。

また、第1回のセミナーが開催された2年前には、公的助成を行なっている地方自治体はゼロに近かったのです。

それが今では全国の自治体に広がりつつあります。

当事者であるみなさんの懸命な活動が、まさに社会を動かしていったことを実感させられました。

会場である川崎市産業振興会館前にて

会場である川崎市産業振興会館前にて


会場はほぼ満員でした。

体験談を聴いて涙を流しておられる方もたくさんいらっしゃいました。

プログラムの最後としてステージに立った『不育症そだってねっと』のみなさんが、小さな風船を胸に抱いておられました。その風船の数は、妊娠はしたけれど生まれてくることができなかったこどもたちの数を持っておられるとのことでした。

今日セミナーに参加して、さらに取り組みを深く進めていきたいとフジノは感じました。



より利用しやすい制度をめざしています。どうかご意見をお願いします

横須賀市では昨年2012年10月から『不育症』の治療費への助成をスタートしました。

横須賀市としては、市の機関に勤務する保健師・助産師だけでなく、広く市内の周産期医療の関係者のみなさんにも呼びかけて研修会を行ないました。

周知・啓発は市の広報紙などの広報による対世間全般へのPRだけでなく、実際にまず『不育症』に直面する産婦人科に申請書類を配布して、横須賀市医師会にも様々な協力を頂いて、制度が利用しやすい仕組みを取りました。

10名を想定して予算を組んでいたのですが、初年度の実績は、3名でした。

平成24年度歳入決算説明資料・こども育成部より抜粋

平成24年度歳入決算説明資料・こども育成部より抜粋


今年度(2013年度)は20名分の予算を計上しました。

しかし、9月末現在で治療費助成の申請はゼロ件です...。

平成25年度一般会計予算説明資料・こども育成部より抜粋

平成25年度一般会計予算説明資料・こども育成部より抜粋


フジノは今、率直に実績が予想を大きく下回っていることに悩んでいます。

推計にもとづけば、年間20名の予算でも足りないはずなのです。

例えば、過去に国会図書館の調査員が書いた論文では、『不育症』の患者数は『不妊症』の患者数の10分の1程度と記されています。

横須賀市の『不妊症』の治療費の助成は昨年1年間で339件でした。単純に10分の1だとあてはめても、『不育症』の治療費助成は30~40件あってもおかしくないはずです。

特に2013年度が今まで申請がゼロなのは何故なのか。

担当課や健康福祉センターに何件も問い合わせは頂いているのですが、どうして治療費助成の申請には至らないのか。

その原因がわからずにフジノは悩んでいます。

もちろん、「これが原因なのではないか?」と考えられることをひとつずつ挙げて対策を考えてはいます(『不育症そだってネット』の方々にもヒアリングをしています)。

ただ、現時点では行政としてこれ以上のどんなことが有効なのかわかりません。

単に世間にPRする為ならばフジノがチラシを作って街頭で配ったり、メガフォンで宣伝をするのも効果があるかもしれません。

でも、もっとピンポイントに今この治療費助成が必要な方に利用して頂ける為の方法に悩んでいます。

どうか市民のみなさまにお願いです。

繰り返す流産は、『不育症』の可能性があるということを知って下さい。

そして、『不育症』の8割は、治療によって無事に出産に至ることができるということを知って下さい。

横須賀市は、その治療の為に1年間で最大30万円の助成をしております。

こうした情報をどうか知っていて下さい。

あなたがこころにとめておいてくれれば、いつかどこかでその情報が活かされる時があるかもしれません。

フジノは政治家としてできることを考え続けて、もっと多くの当事者の方々の声に耳を傾けていきます。

生まれてくることができるはずのいのちの為に、政治・行政として取り組むべきことにさらに力を入れていきます。

どうかみなさまもご協力をお願いします。

*『不育症』について、詳しくは『Fuiku-Labo』(厚生労働省研究班HP)がわかりやすいのでぜひご覧下さい。



横須賀市主催で初めて「不育症の研修会」を開催しました/日本の不育症治療の第一人者・杉俊隆さんを講師にお招きしました

横須賀市主催で初めて「不育症研修会」を開催しました

先日の活動日記で報告したとおり、ついに『不育症』の研修会が行なわれました。

不育症研修会の会場にて

不育症研修会の会場にて


横須賀市が主催して『不育症』の研修会を開いたのは初めてです(フジノの提案が実現して本当に嬉しかったです)。

約40名が参加して下さり、会場は満員となりました。

市議会からも、鈴木真知子議員をはじめ6名も参加してくれました(参加して下さったみなさん、本当にありがとうございます!)。

不育症研修会

不育症研修会


講師は、わが国の不育症の治療・研究の第一人者である杉俊隆先生(杉ウイメンズクリニック)です!

流産の基礎知識、不育症のリスク要因、統計データ、治療の方法などについて、お話を伺いました。



「不育症」は誰もがなりうる可能性があります

あまり知られていないことなのですが、『流産』はとても大きな割合で誰にでも起こりうることです。

『不育症』は決して珍しい病気ではありません。

例えば、2回以上続けて流産してしまう割合は、全ての女性のうち、4.2%にのぼります。

100人のうち、約4~5人の女性が2回以上続けての流産を体験しているのです。とても高い確率ですよね?

『不育症』の患者さんの数というのはものすごく多いのです。

例えば、神奈川県の人口に置き換えてみると、20才から45才までの女性の数は約100万人くらいですので、神奈川県では4万人くらいの女性が2回の流産を経験しており、1万人くらいの女性が3回の流産を経験していることになります。

つまり、誰にでも起こりうることなのです。

問題なのは、そんな高い確率で起こることなのにきちんと知られていないことです。

講師の杉俊隆先生

講師の杉俊隆先生


一方で、適切な治療を行えば85%の女性が無事に赤ちゃんを産むことができるということもまた事実です。治療がとても有効なのです。

だからこそ、男性も女性ももっと正しい情報を知ることができるように、また、必要な治療を誰もが受けられるように国をあげて取り組みを強化していくことが不可欠です。

杉俊隆先生のパワーポイント

杉俊隆先生のパワーポイント


まだまだ国の動きが鈍い中で、今回、横須賀市が独自にスタートさせる『不育症』の治療費への助成は、とても大きな意義があります。

地方から取り組みをどんどん行なっていくことによって、それはやがて国を動かします。

『不育症』への対策は、絶対に国全体の取り組みにしなければなりません。



横須賀市が新たに始める「不育症治療費助成」など

さて、まもなく10月1日から横須賀市がスタートする不育症の治療費への助成についての、市民のみなさま向けのチラシ・Q&A・協力医療機関リストです。どうかご覧下さいね。



残念ながら、専門的な診断・治療ができるのは、関東近辺ではわずかに14医療機関しかありません。

「厚生労働省研究班・研究者リンク」より

「厚生労働省研究班・研究者リンク」より


そして、専門的な知識や技術を持つドクターを急に増やすことはできません。

まずは市民のみなさまをはじめ、看護師・助産師・保健師などの方々に『不育症』の存在を知ってもらい、治療によって無事に出産ができるよう方が増えることをもっと理解してもらえたら、生まれてくることができるはずのたくさんの命が救われます。



アスピリンによる治療の期間を変えるように国に訴えていきたい

今日の研修会は、とても大切な第一歩でした。

これからもこうした機会を必ず増やしていきたいです。

杉先生の決めゼリフ「人事を尽くして天命を待て」

杉先生の決めゼリフ「人事を尽くして天命を待て」


杉先生の講演はとても分かりやすくて、何度お話をうかがっても(フジノは今回で5回目です)毎回、新しい学びがあります。

今日の講演をお聴きして、フジノは改めて国に働きかけていかねばならない課題を自覚しました。

それは、アスピリンによる治療の『期間』についてです。

バファリンなどでよく知られているアスピリンは、『不育症』で行なわれる2大療法の1つです。

低用量のアスピリンを服薬することが『不育症』の治療に大きな効果をもたらします。

実は、この低用量アスピリン療法は日本と欧米では『投与する期間』が大きく異なるのですね。

日本では独自の『妊娠28週ルール』というのが定められていて28週を過ぎたら投与することは『禁忌』とされています。28週を過ぎたらアスピリンはストップさせられてしまいます。

でも、欧米ではむしろ妊娠35週くらいまで投与を続ける方がより一般的とのことです。

フジノは、妊婦さんがより安定して妊娠を継続させられるように日本でも28週以降も低用量アスピリン療法を続けた方がいいと考えます。

けれども厚生労働省の『妊娠28週ルール』がある限り、日本の産婦人科のドクターは、そのルールに従わなければなりません。

横須賀市内の産婦人科のドクターのみなさまにフジノが「28週以降も投与を続け下さい!」といくらお願いしたとしても、今のままでは、不可能なのですね。

それを可能にするには、海外での治療成績についてのデータを示した上で、厚生労働省への働きかけとともに、政治の力でルールを変えていく必要があります。救われる命がより救われるようにしっかりとルールを変えていかねばならないのです。

ですから、今後、フジノは国に対してはこの活動を行なっていきます。

同時に、地元・横須賀では、まもなくスタートする治療費への助成を1人でも多くの方々に利用していただけるようにどんどん周知していきたいです。また、不妊相談の相談窓口で不育症の相談もできるようになることもしっかり広めていきたいです。

杉先生、本日はありがとうございました!

こども育成部長・こども健康課長をはじめ、今日の研修会の開催に尽力して下さったみなさん、そして、参加して下さったみなさまに深く感謝しております。ありがとうございました!



不育症への支援(治療費助成・相談窓口)ついに横須賀市がスタート!/フジノの提案、実現しました

フジノの提案、実現します!不育症への支援がスタートします

今日は、教育福祉常任委員会でした。

議員の出退表示板

議員の出退表示板


市長から提出された議案をはじめ、市民の方々から出された請願・陳情の審査を行なって、報告(法定報告と一般報告)の途中まで質疑を行なったところで今日のところは、時間切れ。

明日の予備日も使って、改めて委員会審議は続きます。

それにしても今日の教育福祉常任委員会は、フジノにとって、政治家冥利につきるものでした。

『一般報告』の中で、こども育成部から『不育症治療費助成事業の開始について』が報告されたのです。

こども育成部提出の報告

こども育成部提出の報告


この10月1日から、ついに不育症治療への支援がスタートします!



今まで「不育症への支援」が全くありませんでした

『不育症』という存在が知られていないが為に流産を繰り返してしまい、本当に悲しくつらい想いをされている方々がたくさんいらっしゃいます。

しかし、『不育症』は適切な治療をすれば、8割の方が無事に出産できるのです。

それにも関わらず、『不育症』を周知する体制は無く、自己負担がとても大きくなることへの公的な補助は無く、不妊症の相談窓口はあっても不育症の相談窓口はありませんでした。

つまり、これまで『不育症』に対しての公的な支援は全く無かったのです。



昨年9月議会での提案が1年後ついに実現へ

そこで、昨年2011年9月議会の教育福祉常任委員会でフジノは『不育症への支援』を提案しました。

生まれてくることのできるいのちを守りたかったのです。

こうしてまさに1年前のこの委員会でフジノが提案したことが、そのまま実現したのを報告を受けました。

  1. 『不育症』を周知する
  2. 市職員をはじめ、産科・助産師・保健師の方々に『不育症』の研修を行なう
  3. 『不妊症』の相談窓口に不育症の相談も受けられるようにする
  4. 『不育症』の治療にかかる費用に対して、公的な支援をする

この全てが実現するという報告を受けました。

まさに、感慨無量です。

(1)『不育症』の周知についてはすでに『広報よこすか』9月号がお手元に届いている方は、下の記事をご覧になっておられることと思います。

「広報よこすか」2012年9月号

「広報よこすか」2012年9月号


こうした『広報よこすか』での記事に加えて、新たにチラシが作成されました。関係医療機関や健康福祉センターにも置かれて、周知がなされます。今後は横須賀市ホームページにも掲載されていきます。

続いて、(2)『不育症』の研修を行なう、についてですがこちらの書類をぜひご覧下さい。

9月13日『不育症』についての研修会が開かれます。

講師は、日本の不育症の治療・研究の第一人者である杉ウイメンズクリニック不育症研究所長の杉俊隆先生です。

研修の対象は、市内の産科の看護師の方々をはじめ、横須賀市の新生児訪問指導員、こども健康課職員らです(フジノも改めて参加して学んできます)。

そして、(3)『不妊症相談窓口』で『不育症』も相談をうけてほしい、について、当初、昨年の委員会で提案した時には「難しい」との答弁でしたが、やはり、無事に実現することになりました!

2ヶ月に1回開催している予約制の『不妊症相談』(面談型の相談です)の場で産科のドクターが不育症の相談も受けてくれるようになります。

(4)経済的な支援、についてですが、1年度あたり最大30万円までの治療費への助成がなされます。



今後は「支援」が実効性あるものになるよう注視していきます

政治家の仕事は、政策を提案するとともに実現することです。それがしっかりと責任を果たせて本当に良かったです。

もちろん今回の不育症支援はフジノひとりの力で実現したのではありません。

同じ問題意識を持って取り組んで下さった鈴木真知子議員(公明党)をはじめ、とても研究熱心なこども健康課長・こども育成部長らの尽力があったおかげです。関係者のみなさまに、あらためてこころから感謝しています。本当にありがとうございます。

今後は、この支援がより実効性のあるものとして必要な方々のもとにしっかりと届くように、より使いやすい制度になるように当事者の方々の声にさらにしっかりと耳を傾けていきます。



慶応大学SFCから学生さんが傍聴に来てくれました!

今日の委員会の傍聴に、慶応大学SFCから学生さんが来てくれました。

アサノ先生(浅野史郎・元宮城県知事)の障がい福祉研究会に所属している学生Aくんです。

Aくんは、フジノよりひとまわり以上も年が離れているのに、フジノに負けないくらいアサノさんのことを愛していて、とてもいい青年です。

ずっと前に彼から

「フジノさんが議会で質問する時があったら教えて下さい。傍聴にいきます」

と言われていました。

一昨日ふと思い出して誘ってみたら来てくれるというので、とてもうれしく、今日はいつも以上に委員会審議に気合いが入りました。

顔出しNGとのことでボカしたら、なんか怪しくなってしまいました(汗)


午前の審議が終わったところで、お昼ごはんを一緒に食べに行きました。

そして、夕方になって委員会が終わった後はスターバックスでお茶をして、初傍聴の感想を聞かせてもらいました。

さらに、傍聴してもらったことがうれしくてテンションが上がったフジノはフジノ事務所にも連れていきました。Aくんの人生では初めてとなる『生の政治家の事務所』を観てもらいました。

フジノ事務所にて

フジノ事務所にて


フジノの事務所の本棚には小さな大学の図書館には負けないくらい保健医療福祉の専門書があるので(分野は限られていますが...)Aくんはやはり意欲ある学生さんなので、背表紙を観ながらさっそくメモをしているのを見て、うれしくて写真を撮ってしまいました。

僕が大学時代に最も影響を受けた2冊の本(精神分裂病の脳に関する本、家族会の本)も見せてしまいました。

今まで誰にも見せたことは無かったのですが、書き込みがびっしりしてあって、付箋もたくさん付いています。僕自身、十数年ぶりにその書き込みを見て、こころが熱くなりました。

若くて意欲のある学生さんと接すると、身が引き締まります。

その意味で、傍聴に来てくれたAくんのおかげで、すっかりフジノは元気をもらってしまいました。傍聴に来てくれて、本当にありがとうございました!

今度は本会議での一般質問もぜひ傍聴に来て下さいね!



フジノが提案した「不育症治療費の助成」「PPS導入」が来年度から実現します/新年度予算案説明会(2012)

来年度予算案の説明会が開かれました/フジノの提案が2つ実現します!

予算議会がスタートする前に毎年行われている『予算説明会』が行われました。




こちらが配られた資料です。ぜひご覧ください。

来年度予算案にとりいれられた、フジノが取り組んできた政策2つを報告します!



1.「不育症」の治療費への助成がスタートします!

昨年9月議会の教育福祉常任委員会において、フジノは『不育症』への支援を提案しました。

そこでの提案の1つである『経済的な支援』を横須賀市でもスタートすることになりました。

これは画期的な試みです。




2.東京電力以外から電気を買えるようになります!

こちらは、昨年開かれた3つの議会(6月・9月・12月)の全てで強力に提案を行なってきたものです。

ついに横須賀市でも、『PPS』を導入することができます!

『東京電力』が独占していた電気を、『PPS』から横須賀は買うことができるようになります。

予算の概要より

予算の概要より


とりいそぎ、ご報告まで。

後日詳しく紹介いたします。



「不育症への公的支援」を横須賀市議会で初めてフジノが提案しました/教育福祉常任委員会(2011年9月議会)

不育症への公的支援を提案しました

今日は、教育福祉常任委員会(2日目)でした。

午後からは『所管事項についての質疑』だったのですが、これはちょうど本会議での『市長への一般質問』にあたります。

ここでは教育委員会・健康部・福祉部・こども育成部についてあらゆる質疑を行なうことができます。

そこで、フジノは大きく3つの問題を取り上げました。

  1. 学校給食の産地の公表の在り方を改善すべき
  2. (→教育委員会への質疑)

  3. 市立学校で使用する電力の購入を一般競争入札にすべき
  4. (→教育委員会への質疑)

  5. 不育症に対する公的な支援を行なうべき
  6. (→こども育成部への質疑)

3つの質疑の全てに対して、担当部署からは「前向きな対応を行なう」との答弁を受けました。

この中から、『不育症』についてのフジノの委員会質疑を報告します。



「不育症」に関するフジノの委員会質疑

2011年9月6日・教育福祉常任委員会の質疑より引用します。

フジノの質問

『不妊症』という言葉に似ている言葉で『不育症』という症状があります。

『不妊症』ほどには知られていないのですが、流産・死産・新生児の死亡ということを繰り返してしまって、結果的に子どもを持てないということを『不育症』と定義をしておりいます。

厚生労働省の研究班が最近推計を発表したのですが、妊娠をした経験のある女性の4.2%がこの『不育症』になっており、140万人が日本ではこの不育症になっているのではないかという発表が8月末にありました。

これを横須賀市にあてはめてみると、妊娠可能年齢は本当はもっと広いと思うのですが

20才から40才の女性は横須賀市には5万5,000人おられますから、あいだをとって3%くらいを推計値にあてはめると

横須賀でも1,650人くらい不育症で非常に困っている方々がいらっしゃる

という計算になります。

ただこの10年間くらいで研究が非常に進んで、治療を行なえば80%以上が出産できるといわれています。

残念ながら全国的に対策が進んでおりませんので、この問題点を指摘して横須賀市の対応を促したいと思います。

まず問題点の1番大きな点としては『治療に非常に多額の費用がかかること』です。

先日、『不育症ココロのセミナーin茅ヶ崎』という実際に不育症で困っておられる神奈川県内の方々の集まりに参加してお話をうかがってきたのですが

一般の妊婦さんが妊娠・出産にかかる費用が約60万円ほどで済んでいるところを

不育症の方々は平均で104万円、

ヘパリンの注射の治療をしておられる方は122万円、

というアンケート調査が出ています。

検査だけでも非常に費用がかかる。




また、2番目の問題点としては『そもそも「不育症」という症状について自体が知られていない為に流産を繰り返しておられる方がいらっしゃること』です。

3番目の問題点としては、医療者側の認知度も低い為に『治療できる専門の医療機関が少ないということ』が挙げられています。

こども育成部にまず伺いたいのですが、『不育症』の現状について市民の方からどのような声をお聞きしているのか、まずこの把握している点をお聞かせ下さい。

こども健康課長の答弁

こども健康課では、所管している4つの健康福祉センターおよびこども健康課の本課で妊娠に関する相談を受けています。

残念ながら、『不育症』に関しての相談はほとんど受けたことが無いという現状があります。

ただ、4つの健康福祉センターおよびこども健康課では、母子健康手帳交付時に保健師等による面接交付をしております。

母子健康手帳をお渡しする時に提出していただく妊娠届け出書の中には妊娠経過を把握するということができますので、妊娠経過を把握した時点でご相談があれば対応しているというのが現状でございます。

フジノの質問

まず現状の把握について、こども育成部のご答弁を頂きました。

ここで、4つの提案をさせていただきたいと思いますので、順次ご答弁をお願いします。

まず『不育症』という症状の『存在』について知られていないというふうに僕は考えます。

横須賀市として、『不妊症』についてはだいぶ周知啓発していただきましたので、同じように『不育症』についても周知をしていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

こども健康課長の答弁

『不育症』自体の存在を知られていないという、今の藤野委員のご発言があったのですけれども、対応する職員も含めて、まず『不育症』そのものについての勉強を重ねていく必要があろうかというふうに認識しております。

フジノの質問

今、職員もまだ『不育症』について認識が弱い部分があるので職員も学んでいきたい、ということだったのですが

2番目の提案としては今のご答弁にも関わるのですが、ぜひ不妊相談窓口に『不育症』の項目も入れていただきたいということです。

職員の研修にもかかることとは思いますが、川崎市では『不妊専門相談センター』で『不育症』についても相談に乗るということを打ち出しました。




横須賀市ではすでに『不妊』については不妊に悩むご夫婦の相談にのる『不妊相談窓口』を設置されて、産婦人科医の医師と保健師の方々が面接相談を行なってくれています。

ぜひ研修を重ねて不妊相談窓口に『不育症』の相談も入れていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

こども健康課長の答弁

現在やっております不妊相談の窓口でございますが、こちらは『特定不妊支援事業』の中で行なっている事業でございますので

今ここで『不育症』の範疇のものもこの相談対応の中に入れるというようなことで即答することは大変難しゅうございます。

『不育症』そのものについての対応する側の対応力を高めるという部分での学習を重ねていくということについては取り組むことはできるかとは思いますが、

事業そのものを特定不妊の中に入れ込むということは今ここで申し上げることは難しいと答弁させていただきたいと思います。

フジノの質問

今の課長のご答弁は、特定不妊相談の事業に加える形では即答は難しいという答弁だと受け止めましたが

この不妊相談窓口に限らず、『不育症』の相談窓口をもちろんまず医療機関が整備することが必要だと思いますが

こども育成部として何らかの相談の体制を構築していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

こども育成部長の答弁

課長がお答えさせていただいたのは

「今行なっている事業の中で一緒にというのは難しい」

という意味で申し上げたと思います。

けれども、今窓口にご相談にいらっしゃる方、そして、これから妊娠して赤ちゃんを産もうという方に対して

『不妊症』というのがどういったものかということについての『窓口』というのはどこにも出ていないんですね。

そういった意味ではみなさんがどこに相談したらいいか分からないという部分もあろうかと思います。

赤ちゃんが欲しいけれども、せっかく妊娠したのにお母さんのおなかの中で正常に生まれるまで育ててあげられないという苦しい想いをされている方が大勢いらっしゃると思いますので

今後その方々にも「相談窓口はこちらで伺いますよ」というのを私どもの体制が整いしだいご案内していくようにしたいと思います。

フジノの質問

ぜひお願いしたいと思います。

『不育症』の治療についてはこの後も質問をするのですが、そもそもの相談カウンセリング体制が整っているかどうかというだけでもその後の出産率が高くなるということが分かっています。

ぜひ相談窓口を何らかの形で構築していただきたいと思います。

続いて、治療のサポートについてもぜひ行なっていただきたいと提案します。

6月1日時点の調べでは、すでに11の自治体がこの検査や治療費に対して助成を行なっています。

というのも、アスピリンの錠剤にしてもヘパリンの注射にしても保険の適用外になっておりまして、検査をするだけでも非常に費用がかかる。

治療を行なうというだけでも精神的に苦しいし、注射を1日2回打つというのも苦しいのですが、それに重ねて経済的な困難がのしかかってくる。

先ほどカウンセリングのお話もしましたが、精神的な苦痛も非常に大きい中で、ここまで経済的に厳しい治療をしなければおこさんを持つことができない、それは非常に残念なことだと思っています。

そして行政が支援すべきことだと思うのです。

近隣のまちでは大和市がこの10月、議会を通過すれば年30万円を上限とする助成をすると発表をしています。

(2011年8月27日付・神奈川新聞より)



横浜や川崎など近隣の自治体でも多くの議員が提案しているようです。

ぜひ横須賀市でも経済的な支援を考えていただきたいと思いますがいかがでしょうか?

こども育成部長の答弁

この『不育症』については、私どももしっかりと取り組んでいかなければならない問題だというふうに考えております。

先ほども課長が申し上げましたように、私どもの知識とかそういったものも整えまして

来年できるかどうかというお約束は今ここで申し上げられませんけれども

検討を続けていきたいと思います。

フジノの質問

そして最後になるのですが、やはりこの問題というのはあまねく日本全国で起こっていること、そして助成がなされていないというのも、国の研究が10年程度しか進んでいないということもあるのですが

何よりも政府がきちんとした方針を打ち出すことが必要だと思います。

保険適用もそもそも国が成すべきことですから、こういったことをしっかりと国の責任で行なうように横須賀市からも求めていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

こども育成部長の答弁

そういったことにつきましても機会をとらえて声をあげていきたいと思います。

さあ、問題提起は行ないました。

フジノが問題提起をした以上は、もはや横須賀市はこの問題を知らないということも見て見ぬふりもできません。

横須賀市が新しいいのちの為にしっかり寄り添うことができるのか、市長は、ぜひしっかりとその姿勢を打ち出してほしいです。

『不育症』への公的な支援については今、想いを同じくする全国のたくさんの議員たちが一斉に問題提起を行なっています。

守ることができるいのちを、救うことができるいのちを、政治が動けば助けることができるいのちを

全身全霊をかけて大人たちが守り、救い、助けるのです。

下の画像は、厚生労働省研究班がつくったポスターです。

『不育症』は治療をすれば85%が出産にたどりつけると訴えています。




この横須賀市だけでも『不育症』の治療をすれば1,300人以上もの赤ちゃんが生まれてくることができるのです。

政治がちゃんと動けば、新しいいのちが誕生することができるのです。

だから、やるのです。

だから政治は絶対に動かなければいけない。

この問題は、子宮頸がん予防ワクチン・検診の無料化と全く同じ構造を持っています。

救うことができるいのちを守ろうとしない国の遅々とした対応ぶりに対して、地方政府がアクションを起こすことで、国を動かすのです。

全国の地方政府が動きを起こせば、必ず国を動かすことができます。

だから、横須賀市よ、がんばれ!

横須賀市が動けば、必ず国だって必ず動かすことができる。

『いのちを守る横須賀』を訴えているのだから、吉田市長、今こそがんばって下さい。



後日談

2012年2月14日に発表された新年度予算案において、新たに『不育症』の治療に横須賀市が補助をスタートすると発表されました。

フジノの提案がまさに実現する運びとなりました。

今後は、制度を一人でも多くの方々に知っていただいて、補助をぜひ受けていただけるようにしていきます。

また、その他の取り組みは今後も提案していきます。