2009年11月27日・臨時議会での討論その1

議案第103号・105号への反対討論

藤野英明です。

議案第103号と105号に反対する立場から討論を行います。

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両議案に反対する、3つの理由があります。

第1の理由は、これまでも申し上げてきたことですが、僕は、

地域主権を目指す立場から、地方政府の職員の給与の増減は『人事院勧告』に基づく全国横並びでの対応では「間違っている」

と考えているからです。

僕は、『職員の給与』はその地域ごとの実情に合わせた形で、地方政府が自主的に給与を決めるべきだと考えています。

この立場に立つと、『人事院勧告』が出されるたびにこうして臨時議会を開いて職員の給与の増減を決めるということは、

本市独自の『人事政策』『給与政策』が存在しない

 
ということをも意味しています。

財政再建は当然ながら必要ですが、「人は財産である」と書く意味で市職員は大切な人財ですから、人財を守る意味でも本市は自主的な給与制度を持つべきです。

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第2に、市長のリーダーシップが示されていないことです。

本会議での質疑、そして総務常任委員会での委員会質疑をお聞きするにつけても

本来であれば、

今回の議会において市長は自らの給与の減額についての条例改正も提案すべき

でした。

「特別職報酬等審議会を尊重する」という市長の答弁には、合理性がありません。

確かに『特別職報酬等審議会』は、市長給与の4月1日からの減額を答申しましたが、

実際に今、市長の給与ダウンの議案を出すことには全く問題は無いはずです。

これで『リーダー』の姿勢と言えるのでしょうか。

『リーダー』が先で無ければ、職員のみなさんは『リーダー』についていくでしょうか。

先に、職員に痛みを示すのは順番が間違っています。

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最後に、

市議会議員もリーダーとして、自ら痛みを引き受ける必要がある

と僕は考えているからです。

午前中の本会議の中で、市議会は『議員報酬のダウン』を可決いたしました。

しかし、ボーナス部分については残念ながら今年12月分だけの減額となる議案が提案されました。

そこで、井坂議員を筆頭に僕たちは、『議員のボーナスダウンの期間が市職員のみなさまらの議案と同じ条件となるような対案』を提案させていただきましたが、否決されてしまいました。

こうした姿勢は、市民のみなさまにも市職員のみなさまにも、リーダーとしての市議会議員の在り方として非常に残念でたまりません。

『市長』にリーダーとして率先垂範を求める『市議会』も同じくリーダーとして率先垂範して今年限りではなく大幅なダウンをすべきでした。

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以上3つの観点から、

『市職員のみに痛みを求める議案』には賛成できません。

先輩同僚議員のみなさまにおかれましては、議案103号および105号に反対いただけますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

以上をもちまして、僕の反対討論を終わります。

ありがとうございました。

フジノの討論もむなしく、議会の多数派はフジノと逆の結論を出しました。