市立2病院の次期指定管理者に「地域医療振興協会」が再び選ばれました。2018~2020年の3年間が対象です/うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会(最終回)

市民病院・うわまち病院の次の3年間の指定管理者を選ばねばなりません

横須賀市には、市立の病院が2つあります。市民病院うわまち病院です。

どちらも経営上の理由から、現在では市が設置して民間が運営する『公設民営』となっています。

横須賀市立市民病院

横須賀市立市民病院


まず市民病院ですが、2009年度までは『直営方式』(公設公営)で運営していました。医師・看護師など職員はみな市職員でした。

2010年度からは『直営』を廃止して、新たに『指定管理者制度』を導入しました。

そして、民間である『公益社団法人地域医療振興協会』を『指定管理者』に選びました。

こうして、新たに『公設民営』による市民病院の運営がスタートしたのです。

第1期の指定管理期間は、2010~2017年の8年間でした。

今年度いっぱいで、第1期の指定管理期間が終わります。

横須賀市立うわまち病院

横須賀市立うわまち病院


一方、うわまち病院はそれよりも早い2006年から『指定管理者制度』を導入しました。こちらも同じく『地域医療振興協会』によって運営がなされています。

うわまち病院の第1期の指定管理期間は、2006~2013年の8年間でした。第2期は2014~2017年の4年間でした。

こうして、今年が2病院とも指定管理期間の最終年度を迎えました。

どちらも最終年度が同じになったのは、今後の2病院の指定管理期間を同じにする為に、あえて揃えたのですね。

(2021年以降は2病院を一括して管理・運営をすることもフジノは提案しています)

そこで、今年中に2018年度からの指定管理者を新たに選ばねばなりません。

市民病院・うわまち病院のこれまでのこれからの指定管理期間

市民病院・うわまち病院のこれまでのこれからの指定管理期間


このような経緯から、これまで『うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会』を開催して選考作業を行なってきました。



合計3回の指定管理者審査委員会が開かれました

第1回は7月13日(非公開)、第2回の9月21日には、地域医療振興協会によるプレゼンテーションが行なわれました。

第2回うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会

第2回うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会


あらゆる民間から手を挙げてもらう『公募』ではなく、これまで運営を担ってきた『地域医療振興協会』のみに引き続き運営をお願いする形となります。

ただ、単に引き続き引き受けてもらうというのではおかしいので、次期の指定管理期間はどのような運営を行なっていくかの事業計画や財務審査などを行なって、審査をします。その上で基準を満たしていれば再び選ばれる、という審査方法です。

ぜひ市民のみなさまにも、プレゼンテーション資料をご覧いただきたいので掲載いたしますね。

そして本日、『第3回うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会』が開かれました。

審査会場の横須賀市救急医療センターにて

審査会場の横須賀市救急医療センターにて


市立病院改革はフジノにとって初当選からの重要テーマですので、もちろん傍聴に行ってきました。

議事次第より

議事次第より


今回が最終回です。

財務審査と事業計画書について意見交換を行なった後に、採点が行なわれました。



両病院ともに「地域医療振興協会」が選ばれました

5人の委員の採点結果が発表されました。

市民病院 うわまち病院
1479点/2150点満点 1551点/2150点満点

2150点満点のところ、両者ともに基準点を上回っており、『地域医療振興協会』が再び選ばれました。

『審査委員会』はこの結果を市長に答申します。

答申を受けて市長は、12月議会に指定管理者との契約を議案として提出します。

この12月議会で議案が可決されると、正式な決定となります。

ですから今日のブログのタイトルでフジノは「決定」と書いていますが、まだ正式な決定ではありません。

ただこの答申からの変更は考えにくいので、『実質的な決定』という意味になります。

こうして、『地域医療振興協会』が引き続き2020年度まで市民病院・うわまち病院の運営を担うことになりました。



フジノの提案、実現します

実は、次期指定管理期間において、『地域医療振興協会』から新たな提案がなされました。

市民病院に、ドクターカーの配置を検討していること、そして新たに回復期病棟をオープンさせたいこと、の2つです!

ドクターカーが実現すれば、さらに西地区のみなさまをはじめ、三浦市・葉山町など『市民病院エリア』の医療環境が大きく改善することになります。

また、現在の市民病院では人材不足の為に閉じたままの病棟があるのですが、ここを新たに回復期病棟としてオープンさせることも素晴らしい朗報です。

これはフジノが提案し続けてきたことでした。

例えば、昨年12月議会でもこんな質疑をしています。

2016年12月2日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

 続いて、市民病院なのですが、個人的な想いとしては、『回復期』『慢性期』、足りていないところは休床をしている病棟を何とかあけて、そして市民のみなさんに提供していただきたいという思いが強くあります。

(中略)

ですから、休床しているベッドを何とか『回復期』『慢性期』であけていく方向で御検討いただきたいのですが、その点についてはいかがでしょうか。

市立病院担当課長の答弁

 
この10月に、東の4階を回復期であけたというところですが、あと残りが東の3階と中央の4階がまだ今休棟しています。
 
現段階の報告の状況としては、今中央棟4階は『急性期』に、それから東の3階は『回復期』に入れてございます。
 
今後、当然看護師の確保等の状況等を見据えなければいけないのですが、休棟している2カ所については、どういう方向で行くかというのは、その辺具体的にあけられるようになったら、もう少し考えたいと思いますが、今のところは『急性期』と『回復期』に入っているという状況です。

フジノの質問

看護師のみなさんの確保の状況を見ながら、ぜひこの休棟している、休床しているベッドを使えるようにしていっていただきたいというふうに思います。

この回復期病棟の実現は、早ければ2018年度中とのことです。

フジノは自らの提案が嬉しいというよりも、この『横須賀・三浦2次保健医療圏』において不足している『回復期』のベットが1つでも増えることで市民のみなさまの医療環境が改善されることにホッとしています。

ただ、まだまだ人材不足の現実もあり、油断することはできません。

実現に向けてしっかりと注視していきたいと思いますし、市民のみなさまには今後も迅速な情報発信を行なってまいります。



市民病院に「地域包括ケア病棟」を新設します。不足する三浦半島の回復期ベットへの対応です/三浦半島地区地域医療構想調整専門部会(第4回)その2

(前の記事から続いています)

現時点での「2025年の必要病床数」と「現状との差」

本日の会議で発表された、最新のデータに基づいた集計は以下の通りでした(いまだ完成前のデータです)。

横須賀・三浦構想区域の現状と必要病床数

現状の病床数
(2015年)
必要な病床数
(2025年)
現状との
差引
高度急性期 1781床 772床 ▲1009床
急性期 1741床 2210床 469床
回復期 386床 1913床 1527床
慢性期 949床 1227床 278床
未選択等

この表では分かりづらいので、言葉でご説明いたしますね。

  • 横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町において
  • 2025年に必要なベット数と比べて
  • 2015年12月現在では
  • 『高度急性期』は1009ベットも多くあって
  • 『急性期』は469ベット足りていなくて
  • 『回復期』は1527ベット足りていなくて
  • 『慢性期』は278ベット足りていない。

という意味です。

ですから、今ある病院・有床診療所(入院できる診療所)は2025年に向けて、自分たちの在り方を変えていくことが必要です。

現在の横須賀・三浦構想区域は、とても『高度急性期』のベットが充実しています。

大ケガや深刻な病気によって救急車を呼べば、救急車は受け入れ病院を探す為にわずか1.5回のコールで受け入れ先が見つかるそうです。

けれども2025年に求められている病院・有床診療所の役割は、だいぶ異なっています。

急性期・回復期・慢性期ともにベット数が全く足りません。

病床の機能を変更していく必要があります

病床の機能を変更していく必要があります


ですから、横須賀・三浦構想区域の医療関係者のみなさまにはご協力をいただいて、『高度急性期』から『急性期』『回復期』『慢性期』へと変更していっていただかねばなりません。



横須賀市は市民病院で2016年10月から「回復期(地域包括ケア病棟)」をオープンします

もちろん、民間病院に対して無理やり「変えろ!」と命令はできません。

日本には民間病院が多いという現実がありますので、公立病院が積極的にリーダーシップをとらねばなりません。

このような現状を受けて、2025年に向けて回復期の病床が圧倒的に不足することに対応しなければなりません。

そこで、横須賀市立市民病院では2016年10月に『回復期病棟』を新たにオープンすることに決定しました。

「2016年度予算の概要」より

「2016年度予算の概要」より


これは、大変重要な取り組みで高く評価したいです。

  • 市民病院の『急性期病棟』からの受け入れ
  • 『自宅』『施設』で病状が悪化した方の受け入れ

こうした方々の『在宅への復帰支援』をしていきます。

「2016年度当初予算説明資料・病院事業会計・健康部」より

「2016年度当初予算説明資料・病院事業会計・健康部」より


個室×2部屋と、4人部屋が8部屋で、合計34床です。

看護師10名、看護助手4名、理学療法士3名、言語療法士1名、作業療法士1名、社会福祉士1名の体制です。

リハビリルームも新設しますが、すでにうわまち病院にある『回復期リハビリテーション』と比べると、やや簡単なリハビリテーションがメインとなります。

『在宅への復帰支援』がメインの目的のリハビリなので、具体的には歩行訓練や洋服を着る練習や食事をとるなどのリハビリが中心になります。

「市民病院に『地域包括ケア病棟』を開設すべきだ」と提案してきたフジノにとっては、政策の実現です。とても嬉しいです。

『回復期』だけでなく、『慢性期』のベットも足りません。

2025年を待つまでもなく、現在でも『慢性期』のベットは足りていません。

(父が倒れてから亡くなるまでの11年間、フジノは公私問わずこの問題とずっと向き合い続けてきました)

フジノは、「『地域医療構想』の実現には公立病院が果たすべき役割が大きい」と考えています。

つまり、市が責任をもって『慢性期』のベットを確保していくべきだという立場です。

そこで先日の予算議会(3月4日・健康部での予算審査)においても

「市民病院の休棟している病棟を、『慢性期』の病床としてオープンすべきだ」

と提案しました。

市立病院担当課長も「前向きに検討してまいります」と答弁しています。




次の記事に続きます)



後日談:タウンニュースが市民病院の地域包括ケア病棟開設を報じてくれました

約半年後の2016年8月19日付タウンニュース紙が、市民病院の地域ケア病棟(回復期病棟)の開設を報じてくれました。

「市民病院、回復期患者の受け皿用意、専門病棟を10月開設」

「市民病院、回復期患者の受け皿用意、専門病棟を10月開設」


ぜひ実際にオープンした後も、取材にいらして下さい。

よろしくお願いいたします。



今の医療体制では10年後対応できないから改革を議論しているのに他市町議員の傍聴はゼロ。あなたのまちの医療はそれで大丈夫なのですか?/三浦半島地区地域医療構想調整専門部会(第4回)その1

「三浦半島地区地域医療構想調整専門部会」へ

お昼にスタートした『予算決算常任委員会』は夕方にようやく終わりました。

その後、『議会IT化運営協議会』が開かれたのですが、夜になってもフジノの仕事はまだ終わりません。

横須賀市保健所へ向かいました。

地域医療構想調整専門部会の会場にて

地域医療構想調整専門部会の会場にて


神奈川県が主催する『三浦半島地区地域医療構想調整専門部会』を傍聴する為です。

昨年8月にスタートして、今回で4回目となります。



今回も傍聴はたった3名、市議はフジノだけ。なぜ他市町の議員は傍聴にこないのか?

今回も傍聴は3名のみ。

内2人はフジノと健康部地域医療推進課市立病院担当課長なので、純粋な傍聴者は1名だけ。

この会議で話題となるのは、横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町の医療です。

これら三浦半島の全てのまちの保健・医療・福祉(特に医療)の在り方を決める会議なのに、他市町の議員の傍聴がゼロなのは本当に悲しいです。それで良いのでしょうか。

今回だけではありません。おおもとの会議である『神奈川県保健医療対策推進会議』にも、他市町の議員は傍聴に誰も来ません。

そんなに無関心であなたがたのまちの医療体制(=地域包括ケアの実現も)は大丈夫なのですか。いつも強く疑問を抱いています。

横須賀市議会の場合、フジノは他の議員のみなさまにも関心をもって議論を進めていただく為に『横須賀・三浦2次保健医療圏』や『地域医療構想』に関することを、市の健康部から『教育福祉常任委員会』の場で必ず定例会のたびに資料配布・報告してもらっています。

その結果、多くの議員が活発な質疑を交わしています。

『地域医療構想』は横須賀市だけでは実現できません。

『横須賀・三浦2次保健医療圏』の全ての保健・医療・福祉・行政・政治・そして住民のみなさまの協力なしには実現できません。

だからこそ、せめて住民の代表である議員のみなさまには、今まさに進行形の議論の場に立ち会ってほしいです。

もちろん議員だけでなく、三浦半島の住民のみなさまにもぜひいらしていただきたい、本当に大切な会議です。



もう現状のままの「医療」の提供体制では変化した社会に対応できない

全体的な印象ですが、出席しておられる委員の方々の『地域医療構想』そのものへの反発が強かったです。

ここ数年間かけて進めてきた議論を巻き戻すようなご発言もありました。

議事次第

議事次第


フジノは厚生労働省の味方をする訳ではありませんが、そうした後ろ向きなご意見には賛成できません。

2050年を見据えて在るべき地域の保健医療福祉の姿を考える為に、この数年間ずっと国の審議会・県の審議会の傍聴を続けてきました。

また、国の議論をリードする方々が多くおられる大学院での聴講も続けてきました。

2025年、2050年と大きく縮小していく人口/変化していく人口構成に対して、現在の保健医療福祉のままで対応できるはずがありません。

この現実を早くから直視した人々は、官僚・研究者を問わず、ずっと前から警鐘を鳴らしてきました。

ようやくここ数年、何とか現在進行形の変化に急いで対応できる姿を模索してきたのが、国や県の審議会です。

そして、地域での『医療』を市民のみなさまにどのように提供していくのかを『医療計画』や『地域医療構想』『診療報酬の改訂』で進めていこう、というのがここまでの結論です。

厚生労働省のやり方に納得はできないかもしれません。

でも、それ以外に具体的にどのようなやり方ならば、2025年、2050年に対応していかれるのでしょうか。

『現状のやり方で進めていく』ということは『現状維持』ではなくて『現状よりマイナスへ向かうこと』だとフジノは受け止めています。

もう『地域医療構想』をやる・やめる、という議論はすべき段階は終わっていると思います。

厚生労働省資料「医療・介護制度見直しの今後3年のスケジュール」より

厚生労働省資料「医療・介護制度見直しの今後3年のスケジュール」より


ですから、この会議で議論すべきことは

「『地域医療構想』を作らねばならない中で、最も現場に近い市町の医療関係者が、国や県の机上の空論の部分をいかに現実に即した内容へ改善していくか」

であるべきだとフジノは考えています。

上に示されたスケジュールのもと、机上で作られた制度に魂を吹き込むのがこの専門部会のみなさまの役割だとフジノは信じています。




次の記事に続きます)



2025年、横須賀・三浦は「回復期・慢性期のベット」が1500床不足する/6月議会・9月議会と提案を続けてついに12月議会で正式に「地域医療構想」の報告が委員会で行われました

「予備日」を使って今日も「教育福祉常任委員会」が開催されました

昨日で教育福祉常任委員会を終えることができなかったので、『予備日』である今日を使って引き続き委員会が開かれました。

予備日を使用して開かれた教育福祉常任委員会(2日目)

予備日を使用して開かれた教育福祉常任委員会(2日目)


この委員会で扱っている内容はとても広く、フジノのライフワークもたくさんありますので、このブログでお伝えしたいこともたくさんあります。

けれども今日はあえて『市民のみなさまにとって最も関心が薄いであろう事柄』をご紹介します。

しかし実はそれは『数年後、市民のみなさまの暮らしにとって最も重要になるであろう事柄』だからです。

他の課題と異なって、誰もが避けられない問題です。



「医療」を専門家から取り戻そう/フジノは「地域医療構想」を市民のみなさまと作っていきたい

この数年間、ずっとフジノは国の審議会や県の審議会に通い続けて、追いかけ続けている大切なテーマがあります。

それは、2025〜2050年の超高齢少子多死社会に向けて、社会保障を守り、市民のみなさまが人生の最期の時まで地域で暮らせる仕組みづくりを実現することです。

その実現の手段の為には様々な取り組みが行われていますが、その1つが『地域医療構想』です。

この国の人口構成は変わりました。こどもは減り、ご高齢の方々は増えました。

当然、人々がかかる病気の種類も完全に変わりました。

けれども、まちなかの診療所や病院の多くは、その変化に対応していません。

さらに問題なのは、市民のみなさまはその変化に全く気づいておらず、昔ながらの受診行動を取り続けておられます。

このままでいれば、日本の『医療』は確実に崩壊します。

それを食い止めようとしているのが、この数年間の『地域包括ケア』システムの実現を全国で目指す動きです。

『保健』『医療』『福祉』『介護』が一体となって、大きな改革を行なっています。

しかし、残念ながらこの『社会保障を守る』という重要な問題に向き合っているのは、今のところ専門家(厚生労働省の官僚の方々、意識の高い医師の方々や医療・福祉関係者の方々、研究者の方々など)ばかりです。

この問題は専門家だけでは解決できません。市民のみなさまの議論と合意が無ければ不可能です。

問題を考えることを市民の手に取り戻したいとフジノは考えています。



神奈川県がじかに市民の声を聴かないならば、市役所に「市民の声」を反映させようとフジノは考えました

全ての都道府県は『地域医療構想』を作らなければなりません。

もちろん神奈川県も作り始めています。

しかし、これを作るのは県の職員だけではダメです。地域に暮らすみなさまとともに作らねばなりません。

それなのに、その為の会議では県は『市民の声を聴く場』を作っていません。

ただ、市役所の職員も出席しています。何故なら、横須賀市は市立病院を持っているからです。

そこでフジノは、市役所の担当部局にしっかりと市民の声を反映させれば良いのだと考えました。

こうして、公募市民らがメンバーの『市立病院運営委員会』の場と、市民代表である『市議会』の場で、きちんと『地域医療構想』とそれに基づく『病床機能報告制度』を議論できるようにすべきだと提案を続けてきました。

今年6月議会、9月議会と2回続けてフジノは委員会で長い質疑を行なって、提案しました。

以下に引用します。

2015年6月15日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

 
それでは、健康部に質問します。地域医療推進課もしくは市立病院担当課に質問します。
 
まず、『病床機能報告制度』と、市立病院と指定管理者の関係について伺います。
 
平成26年度にスタートした『病床機能報告制度』によって、医療機関は、その病床で担っている医療機能の現状と今後の方向を選択して、病棟単位で都道府県に報告しなければなりません。

今回、市立2病院が神奈川県に報告するに当たって、どのような協議を行なったのか。

健康部と指定管理者である『地域医療振興協会』は、病棟の在り方を話し合った上で結論を出されたのでしょうか。

それとも、単独の指定管理者のみの判断だったのでしょうか。



地域医療推進課長の答弁

すでに『病床機能』を、当面どういうふうに行くかということについては、各病院のほうから神奈川県のほうへ報告しております。

その報告は昨年度行なった訳ですが、報告を行なう段階で「こういったことで報告したい」ということについては相談を受けて、それに従って報告しております。



フジノの質問

「相談を受けた」との御答弁をいただいたのですが、市の意向などはきちんと伝えて、そしてそれが反映されているのでしょうか。



地域医療推進課長の答弁

まず当面の病床数で届け出たということで、今後のことにつきましては、委員も御存じかと思いますが、『市立病院運営委員会』で、市立病院の病床機能をどうしていくかという検討をします。

今後につきましても、当面は結論が出ないだろうということで、現状の病床機能ということで届け出をしております。



フジノの質問

診療報酬のあり方なども、『病床機能報告』をどのようにするかによって大きく違うと思うのですが、今回の報告については、もうとにかく現状どおりということで、具体的な市の「こうあってほしい」というような思いというのは特に提案をするということは無かったということですか。



地域医療推進課長の答弁

現在検討中ということでございますので、委員のおっしゃるとおりでございます。



フジノの質問

もう1点伺いたいのですが、今回の診療報酬改定の目玉であったのは、『地域包括ケア病棟』の新設だったと思います。

市内では衣笠病院が『地域包括ケア病棟』の新設をしていただいた訳ですが、今、地域医療連携拠点を市内4カ所持っていて、市民病院、うわまち病院もある中で、各病院とも、病棟のあり方について議論する場というのはなかったのでしょうか。



地域医療推進課長の答弁

今回の届け出につきましては、各病院と協議をするとかいったようなことはしておりません。



フジノの質問

そこで、部長にぜひお聞きしたいのです。

うわまち病院の建てかえが今まさに検討されていて、同時に『病床機能報告制度』が始まり、『地域医療構想』の策定も県が今年度進めています。

これは全て、僕の中では完全に連動していて、横須賀市の中でいかに地域包括ケアシステムを実現するか。その1つずつの試みが、制度としてはばらばらにあるように見えるが、全てはつながっていると考えています。

「時々入院ほぼ在宅」という方向を横須賀市はまず進めていると思います。

どれだけ在宅で皆さんが最期まで暮らせるかによって、まちによって必要な病床数も全然違うと思いますし、まちによって必要な病床機能も全然違うと思うのです。

それを、下手をしたら、国は病床の数だけで「減らせ」とかいったことを県に言ってくるかもしれない。

神奈川県は全国で1番病床数が足りないですから「減らせ」ということは無いと思うのですが、その『機能』については、地域包括ケアの中の病院として役割分担をきちんと考えていってほしいと思うのです。

地域で在宅で暮らしていくとは言っても、やはりバックベッドがなければ、安心して過ごしていけない。
 
そんな中で、質問に移るのですが、お話を事前に健康部長・福祉部長お2人ともに伺ったのですが、「現時点ではまだ、福祉部はうわまち病院の建てかえに積極的に関わるところには至っていない」というお話でした。

けれども僕は、もう今の時点から健康部と福祉部がタッグを組んで、うわまち病院の建てかえについては議論していくべきではないかと考えているのです。

何故ならば、これは単に老朽化した建物の建てかえという話ではなくて、地域包括ケアシステムがこれから2025年〜2050年を迎えるに当たっての、さらにいえば二次保健医療圏の大切な話だと思うのです。

そのタイミングで建てかえがあるということは大変ありがたい話だとも思っています。

ですから、地域包括ケアシステムの主管課は両部だと僕は認識しているのです。健康部だけでもできないし、福祉部だけでも絶対できない話。

その中で特にうわまち病院の持つ機能というのは重いですし、同時に市民病院との機能分担も議論されるはずだと思っているのです。

ですから、積極的に今の段階から福祉部にも『市立病院運営委員会』に出ていただきたいし、うわまち病院のあり方については積極的に協議していっていただきたいと考えているのですが、いかがでしょうか。



健康部長の答弁

いずれにしても、福祉部と一緒にやっていくということは必要だと思っております。

ただ、現状の中で、県のほうも今、『病床機能届け出』によって他の病院も、横須賀市は市立病院だけではないですから、他の病院の意向だとかそういったものも聞きながら、どういった方向性でいくのかと。

それとまた、県がいろいろ計画を決めていった時に、それにそぐうような『病床』の配分になるかどうかとか、そういったことをまず進めていかないと、今の段階で両部だけでやっていけるというような話ではないのかなと思っています。

ただ、そうは言いながらも、いろんな情報交換はする必要があろうかと思っていますので、そこは福祉部とも密に情報交換しながら進めていきたいと思います。



フジノの質問

部長の御答弁のとおりではあるのですが、僕は県の医療政策の能力にやや懐疑的で、横須賀市のことはやはり横須賀市が一番分かっていると信じています。

横須賀市役所と横須賀市医師会の関係もかなり良好ですし、歯科医師会・看護師会の支部の皆さんとも一緒にやってこられたのではないかと思っています。

ですから、三浦半島については横須賀市がむしろ牽引していくぐらいの存在なのではないかなと思っています。

それこそ「県の『地域医療構想』が変な形で出てこないといいな」というのが正直な思いです。
 
まず、他病院との協議もこれから行われると思うのですが、その点も横須賀市がまず牽引していってほしいというのが1つの僕の要望です。

そしてもう1つは、繰り返しになってしまうのですが、地域包括ケアシステムの中の1つの存在としての病院。しかも、大きな力を持った拠点病院、市民病院・うわまち病院ですので、そこに福祉部の意見も聞きながら、本来であれば、中学校区に1つぐらい地域包括ケアの拠点がなければいけないが、そこまでには至っていなくて、どういった在宅で高齢者をみとりまで進めていくのか。

介護保険の仕組みの中にも、今回、看取りの仕組みが入って、地域医療連携の仕組みが入っていったので、もっと密接に話し合いをしてもいいのではないかなと思うのです。

決して早過ぎるということはないと思いますので、別に『市立病院運営委員会』に課の職員を出せとか、そういう話ではなくて、もう今の時点から両病院のあり方について、福祉部も積極的に発言していってほしいと思うのです。

1点目については要望ですので、健康部長にそのままお聞きいただいて、積極的に協議をしていってほしいという点については福祉部長から御答弁をいただきたいのですが、いかがでしょうか。



福祉部長の答弁

確かに福祉部としても、地域包括ケアシステムの中でこの病院は非常に重要な位置づけとなっております。

ただ、今すぐここで『運営委員会』に入るかとか、その辺については今後、健康部と協議しながら進めていきたいと思うのですが、いずれにしても、どこかの時点で福祉部としても意見を伝えながら、連携してやっていきたいと思っています。

続いて、9月議会でも提案を行ないました。

2015年9月3日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

では、まず健康部に伺います。市立病院担当課長、あるいは地域医療推進課長に伺いたいと思います。
 
まず、『病床報告制度』における市立2病院の指定管理者と市の関係について伺います。
 
まず平成26年度の『病床機能報告制度』における市立2病院の報告内容の決定プロセスについて伺います。
 
さきの6月議会において、この委員会で僕は『病床機能報告制度』について質疑をしました。

その際、平成26年度の『報告』を行うに当たってどのような協議をしたかと僕は尋ねましたが、地域医療推進課長は答弁の中で

「現状についてはまず当面の病床数で届けた。今後については、市立病院運営委員会で市立病院の病床機能をどうしていくかということを検討しており、当面は結論が出ないため、現状の病床機能ということで届け出た」

と答弁していますが、これは事実とは異なりました。

8月6日に神奈川県が開催した『第1回三浦半島地区地域医療構想調整専門部会』を傍聴したところ、そこで報告された『平成26年度病床機能報告集計結果』によれば、課長の答弁とは違う内容が、市立市民病院について報告されていました。

具体的には、現在休床している136床について、病床機能報告制度においては、現在の医療機能と6年後の医療機能について、つまり質疑で答弁いただいたとおり現状についての今後についてを報告しなければならないのですが、6年後の予定について、具体的には急性期病床を40床近く増やす、それから、回復期病床を95床、新たにオープンするということが報告されていました。

地域包括ケアを僕は推進したい立場なので、新たに市民病院に回復期95床がオープンするという報告がされていたことは、大変うれしいことではあります。

しかし、個人的な政策的立場としては歓迎をしますが、政策プロセスとしては明らかに問題があったと考えますので、説明を求めたいと思います。
 
まず前回の答弁の内容と、実際に神奈川県に報告されていた内容がなぜ異なったのかを御説明ください。



地域医療推進課長の答弁

申し訳ございません。前回の答弁、正確に私の意図が伝わらなかったかもわかりません。
 
現在、稼動している病床については、現在の可動状況について余りいじらないということで答弁したつもりでございます。
 
ただ、御指摘があったように、新たに今稼動していない病床について、新たな用途については届け出をしておりますので、その点については答弁が不十分であったことはお詫び申し上げます。



フジノの質問

「不十分」というのは適切な答弁ではないと思います。
 
議員の皆様にもぜひお伝えしたいのですが、『病床機能報告制度』というのをもとに、県は『地域医療構想』というのを作って、各地域のベッド数を4つの医療機能(高度急性期・急性期・回復期・慢性期)ごとに定めていく訳です。

今回提出された報告に基づいて、県は『地域医療構想』をつくる為に走り出している。

その中で、『市立病院運営委員会』を横須賀市は持っているのに、そこにも報告していないし、市議会にも報告していない。

しかも、前回議会で僕は委員会質疑をした時に、「今後については、現状どおりのまま」と言っておきながら、どこのコンセンサスも得ないで指定管理者と市だけで協議して、6年後は回復期をオープンさせるみたいな報告をして、それが県に提出されてしまっているというのは、不十分とかそういう次元の答弁ではないと思うのですが、いかがですか。



地域医療推進課長の答弁

報告当時、私が病院のほうを担当しておりましたので、病院のほうからこのような内容で届け出をしたのか報告を受けておりますし、それについて部長まで相談の上、県へ届け出をしてございます。



フジノの質問

部長にぜひお聞きをしたいのですが、僕、毎回『市立病院運営委員会』も傍聴していますし、それから、市議会でも教育福祉常任委員会に所属していますので、一度もこの『平成26年度病床機能報告』の中で、6年後の姿で回復期を新たにつくるなんていうことは聞いていないですし、『市立病院運営委員会』のコンセンサスも得ていないまま、報告したということをどんなふうにお考えですか。



健康部長の答弁

 
少し私も理解が不十分かもしれませんが、今、『市立病院運営委員会』で検討している今後の2病院のあり方の中での最終形の形というものについては、まだ今後検討するものであって、最終形のものではない、どこを最終とするかという問題ありますが、その2病院のあり方を検討した結果のものではないものです。
 
ただ、病院の機能というものについては、どうしても流動的に動く部分がありまして、中間的なものとしては、今、病院がその運営のあり方として、そういう回復期が必要だというものの中での答えとして95床というものを結論考えたのだろうと。
 
その中で、答弁の関係でございますが、確か私の理解では、あのときは両病院の機能のあり方を検討した中での数というものは、これから決めるものですよというふうな考えで、そういったものについてまだ現状の中で決まっていないのだと。

ただ、今のあり方については、今の現状の病床の中で出したのだと、そういうふうな理解でいたところでございます。



フジノの質問

正式な議事録も手元にあるのですが、

「今後については、まず市立病院が病床機能を検討しており、当面は結論が出ないため、現状の病床機能ということで届け出た」

という答弁をしているのです。

ならば、6年後の姿も、この今休床している136ベッドについてはそのまま、休床のままで出したと答弁としては聞こえる訳です。

どうですか、この齟齬については。



健康部長の答弁

私たちの考えとしては、今、私が申し上げたとおりなのですが、そういった誤解といいますか、きちんとした正確な答弁ができていないということに関しては、大変申し訳なく思います。



フジノの質問

指定管理者と市だけで話し合って、またもっぱら指定管理者の意図が『市立病院運営委員会』や市議会の意思を越えて県に報告されて、これがオフィシャルなものとされてしまうことに強い危惧を覚えます。

ぜひ『市立病院運営委員会』にも報告していただきたいし、市議会にも報告していただきたかった。

そして、その了承を得た上で、県に報告してほしかったと思うのですが、いかがですか。



健康部長の答弁

手続上、そういうしっかりしたことができなかったことは大変申し訳ございませんでした。
 
今後なるべくそういったものについて、よく病院とも情報交換しながら、なるべく情報提供していきたいと思います。



フジノの質問

すでに平成27年度の『病床機能報告』が厚生労働省のホームページではスタートしていて、10月1日から開始して、10月末及び12月上旬に提出の締め切りが設定されています。

今回平成26年度であったようなことを、平成27年度は絶対に起こさないでほしいということで、あえてお聞きしたのですが、今回『平成27年度の病床機能報告』提出の決定プロセス、これはやはり今述べたように『市立病院運営委員会』と市議会にもコンセンサスを得た上で出していただきたいと思うのですが、いかがですか。



市立病院担当課長の答弁

今、藤野委員がおっしゃられたとおりでございまして、まさしく昨年は、これ11月に回答しておりますが、その時には『市立病院運営委員会』がまだ実は立ち上がっておりませんでした。

この2月にうわまち病院の建て替えということで、新たなメンバーでもってスタートしておりますので、今回の『病床機能報告』においては、『運営委員会』のほうに諮っていきたいと。

また、その経過については、議会のほうにも御報告することがあれば、当然きちんとしていきたいと思います。



フジノの質問

続いて、福祉部に伺いたいのですが、この『病床機能報告』がなされたその具体的な数値を、福祉部は報告を受けていましたか。



福祉部長の答弁

具体的な数字については、承知しておりませんでした。



フジノの質問

地域包括ケアを推進する上で、健康部と福祉部の連携は欠かせないというのを常々申し上げてまいりました。
 
地域の病院、特に横須賀市は地域医療連携拠点として4ブロックつくって、それぞれの地域ごとの病院が拠点になっていただいている。

市立市民病院についても、市立うわまち病院にしても、どの病床がどういう役割を果たすかというのは『地域包括ケア』を推進する上で大変重要なことだと思うのですが、それが福祉部に情報として伝わっていないというのは、いかがなものかと思うのです。
 
これはやはり改めて、福祉部にもきちんと報告をしてというか、相談をした上で『病床機能』だって決めていただきたいというのが、かねがね申し上げてきたことなのですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。



健康部長の答弁

我々としても、いつもいろいろ相談をしながらというつもりでいたのですが、今回その相談をしないで過ぎました。
 
少し言い訳で恐縮なのですが、95床というのは、6年後というのを見据えた中でのお話で、今後数年の中で、いっぺんに95という形には多分いかないだろうと思います。当然、看護師の配置だとかいろいろな問題がありますので。

そういった中で、個々いろいろな段階において、細かく情報が決まり次第、こちらの内部である程度見え次第、福祉部、それから、議会、委員会のほうにもいろいろ報告をさせていただきたいと思います。



フジノの質問

回復期95床ということも、それから、休床されているベッドがあくことも、個人的には大変歓迎しております。

それ自体は全く問題がないことなので、手続論的にきちんとどこからも文句を言われない、それから、地域包括ケアを推進するために、健康部、福祉部、強力に連携していくという、そういう形はきちんととっていただきたいと思います。

それで、関連してもう1つ申し上げたいことなのですが、この『地域医療構想』の策定を初めとする横須賀・三浦二次保健医療圏のあらゆるテーマは、二次保健医療圏と言いつつも、実際には本市がメインですし、本市の決めることが横須賀・三浦二次保健医療圏のテーマになることが大変多いと思います。

そこで、今後はこうした県の会議を初めとして、横須賀・三浦二次保健医療圏について、何にかの議論や協議がなされた場合は、ぜひ横須賀市議会にも『市立病院運営委員会』にも報告をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。



健康部長の答弁

今後、我々としてもこの三浦半島はやはり中核として、いろいろ関係の4市1町でいろいろやっていかなければいけないだろうと思っております。

そういったことを話し合いながら、どういったいろいろな課題があるのか等、逐次報告させていただきたいと思います。




正式に委員会で報告がなされ、質疑応答が実現しました

この結果、ついに本日の教育福祉常任委員会で『地域医療構想』をはじめ『病床機能報告制度』などについて、正式に報告が行われたのです!

健康部が提出した報告資料

健康部が提出した報告資料


報告資料の該当部分をPDFファイルにしましたので、ぜひご覧下さいね。

資料の内容は、決してすごいものではありません。

国・県の資料のコピー、県の会議の概要、制度の簡単な説明、横須賀・三浦二次保健医療圏の現状と今後ぐらいです。

けれども、ようやく議論がスタートできる土台ができました。

「2025年の必要病床数の推計結果」より

「2025年の必要病床数の推計結果」より


例えば、横須賀・三浦は今のままでは、『回復期』『慢性期』のベットが1500床も足りません。

これをどうやって解決していくのか?

逆に、『高度急性期』『急性期』は900床も不要になっていきます。

どの病院が、どうやって病床を転換していくのか。

果たして、間に合うのか?

間に合わなければ、かねてからフジノが申し上げてきたように『医療難民』『介護難民』『看取り難民』が現実のものになるでしょう。

だからこそ、今からまさに重要な議論をしていかねばなりません。



誰もが暮らしなれた地域と住まいで安心して最期まで過ごせる為に、今こそ議論をはじめよう

今は市民のみなさまにとって何のことか分からないかもしれません。

しかしフジノは、専門家の手から医療を市民のみなさまの手に取り戻したいのです。

2025年まであとわずか10年しかありません。

わずか10年間で地域包括ケアシステムの実現へ、もはや待ったなしです。

2年と数カ月後の2018年には、『第7次医療計画』と『第7期介護保険事業計画』がスタートすると共に、『診療報酬の改定』と『介護報酬の改定』が同時に行なわれます。

2025年までわずか10年と書きましたが、実際にはカウントダウンはもっと早く始まっています。

この危機感をどうか市民のみなさまと共有できますように、これからも努力します。

そして、誰もが暮らしなれた地域と住まいで安心して最期まで暮らしていかれる社会を実現する為に、みんなで力を合わせていきましょう。

残された時間は、あまりありません。

けれども、やれることはたくさんあります。

市議会に正式に報告をさせて、こうして市議はみな質疑を交わせるようになりました。

市民のみなさま、ぜひ市議会にどんどん意見をぶつけて下さいね。

もちろんフジノはこれからもあらゆる情報を発信し続けていきますから。



ついに神奈川県でも「地域医療構想」づくりがスタート/「神奈川県保健医療計画推進会議」へ(その2)

前の記事から続いています)

病院・有床診療所は「病床機能」を報告しなければならなくなりました

まず、この『地域医療構想』の為に、昨年、全国の病院・有床診療所は、自分たちの病棟ごとの医療機能を都道府県に『報告』しました。

病床機能報告制度がスタートしました

病床機能報告制度がスタートしました


機能とは何かというと、下の4つです。

高度急性期
急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、診療密度が特に高い医療を提供する機能
急性期
急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、医療を提供する機能
回復期
急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能

特に、急性期を経過した脳血管疾患や大腿骨頚部骨折等の患者に対し、ADLの向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する機能(回復期リハビリテーション機能)

慢性期
長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能
長期にわたり療養が必要な重度の障害者(重度の意識障害者を含む)、筋ジストロフィー患者又は難病患者等を入院させる機能

もう少しかみくだいてご説明しますね。

  • かなり重い病気やケガによって一番生命の危機にある時期を扱う『高度急性期』
  • 一般的な病気やケガを治療して安定させるまでの時期を扱う『急性期』
  • 危機を脱したけれどまだ医療が必要な方々の為の『回復期』
  • フジノの父のように植物状態の方々やそれほど多くの治療などは不要な方の『慢性期』

この4つの機能に分けて、現在と将来について都道府県に報告したのです。

  • 2014年現在の機能はなにか?
  • 6年後の機能はなにか?



(神奈川県の病院・有床診療所による病床機能報告制度の結果はこちらです)



何故わざわざこんな「報告」をさせたのか?

このままでは日本の医療・介護・福祉が崩壊するという大きく2つの理由があることは、前回のブログにも書いたとおりです。

今、政府は医療費の伸びをとにかく減らしたいので、財務省は厚生労働省をはじめ積極的に病床(病院数・ベット数)を減らすように強い圧力をかけています。

また、日本の医療・介護・福祉のあらゆる資源は足りていません。

そこで、重い病気やケガの治療だけに徹底的に重点を置いた高度急性期・急性期と、それ以外を徹底的に分けることで対応することに決めたのです。

日本では今までは『フリーアクセス』といって誰でもかかりたい病院・診療所に行けば医療を受けることができましたが、これからは本当に重い重篤な危機的な方々しか『急性期機能』の病棟での治療は受けられなくなります。

『フリーアクセス』はやがて無くなり、まずは誰もが『かかりつけ医』(行きつけの診療所)を持たねばならなくなります。

そして、ふだんは『かかりつけ医』のみ。

ひどく重くなった時だけ『急性期機能』のある病院へ、急性期が過ぎたらすぐに大半の方々は自宅に戻ることになります。さらに医療が必要な方々だけが『回復期機能』のある病院へと転院になります。

『回復期』で一定の治療が終わった方の大半は、自宅へ戻るか高齢者福祉施設・障がい福祉施設へ入所することになります。

その後も何らかの医療が必要な方だけが『慢性期機能』のある病棟へ転院することになります。

厚生労働省「医療機関の医療機能の分化・連携の推進」より

厚生労働省「医療機関の医療機能の分化・連携の推進」より


そこで、今回の『病床機能報告制度』をもとにして、在るべき姿を都道府県ごとに決めていくことにしました。

高度急性期の病棟はどれくらいあれば良いか。急性期の病棟が少なすぎないか。あるいは逆に多すぎないか。

といった具合いに。

それが『地域医療構想』なのです。



このシステムチェンジは良いことか?

フジノなりにメリットとデメリットを書いてみました。

  • メリット
    病院中心の生活ではなくなり、誰もが住み慣れた自宅で医療・福祉・介護を受けながら自分らしい暮らしができる。

    2025~2050年に向けて圧倒的に増える恒例の方々を前にして今後は医療人材も医療資源も確実に足りなくなり、今改革を実現しなければ医療崩壊が起こりうる。それを防ぐことができる。

  • デメリット
    今までのように完全に症状が落ち着くまで病院は滞在することはできなくなる。

    入院した日のうちに退院に向けた目まぐるしい動きの中に放り出され、ただでさえ病気やケガで苦しむ患者さんは自分の意志もよく分からないままに置いてきぼりにされてしまいかねない。

    実際には病院の数だけ減らされてしまい、地域の介護・福祉サービス(例えば24時間対応型の訪問看護やヘルパー、小規模多機能型居宅介護など)が足りないままに自宅へと追い返されてしまいかねない。

つまるところ、「絶対に2050年に向けて改革をやらなければならない」という危機感はフジノも全く賛成です。

しかし、一方でこのまちに介護・福祉サービスは足りていません。

十分な質と量の介護・福祉サービスと、同時に在宅療養・在宅看取りなど地域へどんどん出て下さるドクターがもっともっと増えていかねば絶対に地域包括ケアは実現しません。

安心できる未来が待っているか否かは、まさにあなたやフジノたちにかかっています。

地域包括ケア実現の為に、このまちの政治を大きく動かしていかねば明るい未来はありません。




次の記事に続きます)