市立2病院の次期指定管理者に「地域医療振興協会」が再び選ばれました。2018~2020年の3年間が対象です/うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会(最終回)

市民病院・うわまち病院の次の3年間の指定管理者を選ばねばなりません

横須賀市には、市立の病院が2つあります。市民病院うわまち病院です。

どちらも経営上の理由から、現在では市が設置して民間が運営する『公設民営』となっています。

横須賀市立市民病院

横須賀市立市民病院


まず市民病院ですが、2009年度までは『直営方式』(公設公営)で運営していました。医師・看護師など職員はみな市職員でした。

2010年度からは『直営』を廃止して、新たに『指定管理者制度』を導入しました。

そして、民間である『公益社団法人地域医療振興協会』を『指定管理者』に選びました。

こうして、新たに『公設民営』による市民病院の運営がスタートしたのです。

第1期の指定管理期間は、2010~2017年の8年間でした。

今年度いっぱいで、第1期の指定管理期間が終わります。

横須賀市立うわまち病院

横須賀市立うわまち病院


一方、うわまち病院はそれよりも早い2006年から『指定管理者制度』を導入しました。こちらも同じく『地域医療振興協会』によって運営がなされています。

うわまち病院の第1期の指定管理期間は、2006~2013年の8年間でした。第2期は2014~2017年の4年間でした。

こうして、今年が2病院とも指定管理期間の最終年度を迎えました。

どちらも最終年度が同じになったのは、今後の2病院の指定管理期間を同じにする為に、あえて揃えたのですね。

(2021年以降は2病院を一括して管理・運営をすることもフジノは提案しています)

そこで、今年中に2018年度からの指定管理者を新たに選ばねばなりません。

市民病院・うわまち病院のこれまでのこれからの指定管理期間

市民病院・うわまち病院のこれまでのこれからの指定管理期間


このような経緯から、これまで『うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会』を開催して選考作業を行なってきました。



合計3回の指定管理者審査委員会が開かれました

第1回は7月13日(非公開)、第2回の9月21日には、地域医療振興協会によるプレゼンテーションが行なわれました。

第2回うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会

第2回うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会


あらゆる民間から手を挙げてもらう『公募』ではなく、これまで運営を担ってきた『地域医療振興協会』のみに引き続き運営をお願いする形となります。

ただ、単に引き続き引き受けてもらうというのではおかしいので、次期の指定管理期間はどのような運営を行なっていくかの事業計画や財務審査などを行なって、審査をします。その上で基準を満たしていれば再び選ばれる、という審査方法です。

ぜひ市民のみなさまにも、プレゼンテーション資料をご覧いただきたいので掲載いたしますね。

そして本日、『第3回うわまち病院及び市民病院指定管理者審査委員会』が開かれました。

審査会場の横須賀市救急医療センターにて

審査会場の横須賀市救急医療センターにて


市立病院改革はフジノにとって初当選からの重要テーマですので、もちろん傍聴に行ってきました。

議事次第より

議事次第より


今回が最終回です。

財務審査と事業計画書について意見交換を行なった後に、採点が行なわれました。



両病院ともに「地域医療振興協会」が選ばれました

5人の委員の採点結果が発表されました。

市民病院 うわまち病院
1479点/2150点満点 1551点/2150点満点

2150点満点のところ、両者ともに基準点を上回っており、『地域医療振興協会』が再び選ばれました。

『審査委員会』はこの結果を市長に答申します。

答申を受けて市長は、12月議会に指定管理者との契約を議案として提出します。

この12月議会で議案が可決されると、正式な決定となります。

ですから今日のブログのタイトルでフジノは「決定」と書いていますが、まだ正式な決定ではありません。

ただこの答申からの変更は考えにくいので、『実質的な決定』という意味になります。

こうして、『地域医療振興協会』が引き続き2020年度まで市民病院・うわまち病院の運営を担うことになりました。



フジノの提案、実現します

実は、次期指定管理期間において、『地域医療振興協会』から新たな提案がなされました。

市民病院に、ドクターカーの配置を検討していること、そして新たに回復期病棟をオープンさせたいこと、の2つです!

ドクターカーが実現すれば、さらに西地区のみなさまをはじめ、三浦市・葉山町など『市民病院エリア』の医療環境が大きく改善することになります。

また、現在の市民病院では人材不足の為に閉じたままの病棟があるのですが、ここを新たに回復期病棟としてオープンさせることも素晴らしい朗報です。

これはフジノが提案し続けてきたことでした。

例えば、昨年12月議会でもこんな質疑をしています。

2016年12月2日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

 続いて、市民病院なのですが、個人的な想いとしては、『回復期』『慢性期』、足りていないところは休床をしている病棟を何とかあけて、そして市民のみなさんに提供していただきたいという思いが強くあります。

(中略)

ですから、休床しているベッドを何とか『回復期』『慢性期』であけていく方向で御検討いただきたいのですが、その点についてはいかがでしょうか。

市立病院担当課長の答弁

 
この10月に、東の4階を回復期であけたというところですが、あと残りが東の3階と中央の4階がまだ今休棟しています。
 
現段階の報告の状況としては、今中央棟4階は『急性期』に、それから東の3階は『回復期』に入れてございます。
 
今後、当然看護師の確保等の状況等を見据えなければいけないのですが、休棟している2カ所については、どういう方向で行くかというのは、その辺具体的にあけられるようになったら、もう少し考えたいと思いますが、今のところは『急性期』と『回復期』に入っているという状況です。

フジノの質問

看護師のみなさんの確保の状況を見ながら、ぜひこの休棟している、休床しているベッドを使えるようにしていっていただきたいというふうに思います。

この回復期病棟の実現は、早ければ2018年度中とのことです。

フジノは自らの提案が嬉しいというよりも、この『横須賀・三浦2次保健医療圏』において不足している『回復期』のベットが1つでも増えることで市民のみなさまの医療環境が改善されることにホッとしています。

ただ、まだまだ人材不足の現実もあり、油断することはできません。

実現に向けてしっかりと注視していきたいと思いますし、市民のみなさまには今後も迅速な情報発信を行なってまいります。



財政危機でも公立図書館は守らなければいけない/ましてやTSUTAYA図書館化は絶対反対

公立図書館が「直営」をやめていく傾向に

海老名市立図書館が『直営』をやめて『指定管理者制度』を導入する、という記事が昨日の神奈川新聞に掲載されました。

2013年7月27日・神奈川新聞より

2013年7月27日・神奈川新聞より


すでに6月14日の海老名市議会で、指定管理者制度を導入する為の図書館条例の改正が可決されていました。

2003年6月の地方自治法改正によって指定管理者制度が導入されてから10年。

公務員の司書による直営型の図書館から、民間企業へのアウトソーシングの流れは加速しています。

神奈川県内の状況を調べてみました。

2012年4月1日現在、県内の公共図書館のうち、業務の一部・管理運営業務に民間委託を導入しているもの。

  • 86館中24館
  • 27.9%

すでに4分の1を超えていました。

図書館名 委託内容 委託先
横浜中央図書館 司書補助業務、書誌作成業務
横浜市山内図書館 指定管理者 ㈱有隣堂
横浜市都筑図書館 司書補助業務(カウンター、物流など)
横浜市戸塚図書館 司書補助業務(カウンター、物流など)
川崎市立川崎図書館外 6 窓口業務外
相模原市立相模大野図書館外 1 窓口業務外
藤沢市辻堂市民図書館 NPO 市民の図書館ふじさわ
小田原市立図書館外 1 窓口業務外
秦野市立図書館 窓口業務
厚木市立中央図書館 窓口業務外
大和市立図書館 窓口業務外
伊勢原市立図書館 窓口業務外
海老名市立中央図書館外 1 窓口業務外
綾瀬市立図書館 指定管理者 ㈱有隣堂
葉山町立図書館 その他
大磯町立図書館 本館窓口 業務委託 を終了
H24.4.1 から臨時職員雇用
により本館・分館業務実施
ふるさと再生活用基金
㈱有隣堂

このような公共図書館の現状は、主に市町村の財政の悪化が原因で引き起こされています。

フジノは、公共図書館の『公設民営化』には反対です。

特に、

佐賀県武雄市長が行なったTSUTAYA図書館のような取り組みは、絶対に導入してはならない



という立場です。

全国をみてみると、長年にわたって図書館ボランティアを続けてきた地域住民の方々が立ち上げたNPOが指定管理を受けているなど、成功している事例も中にはありました。

さらに、あえて直営を選択して成功している事例もあります。

「指定管理者制度の導入には極めて慎重であるべきだ」とフジノは考えています。



財政悪化の影響で図書館がピンチに

直営を維持している図書館でも、財政悪化の影響がハッキリとあらわれてきました。

2013年5月3日付・神奈川新聞より

2013年5月3日付・神奈川新聞より

お隣の三浦市では、図書館のオープンしている時間を短くしたり、購入する図書の予算を減らしたりして対応しています。



そして、横須賀の状況は?

このような状況が取り巻く中で、横須賀市はどのような方針なのか。

昨年9月議会で、フジノは教育長と質疑を交わしました。

2012年9月16日・決算審査(教育委員会事務局)

フジノの質問

教育長にぜひ伺いたいのです。

今回決算を見てみて、『社会教育施設』であるということで、基本的には料金を取らないものが教育委員会の施設には複数あります。

図書館にしても博物館にしても、基本的には無料でお使いいただく。

ただ、単純に収支で見たらば、『収入』というものがあり得ないわけですから、ひたすら持ち出しになっていくわけです。

そうすると、例えば図書館について言えば、『TSUTAYA』と一緒に運営していこうというようなまちが出てきたりしてくる。

「指定管理者を図書館に導入していこう」というような話が出てくるわけです。

僕は、民間企業が個人情報を収集できるような形で図書館に参入するというのは、間違っているという立場です。

しかし反論するにしても、きちんと調査した上で反論が述べれなければならない、と思います。

(略)

そういった調査や議論というのはタブー視しないで、あらかじめ行なう必要があると思うのです。

それが上下水道局は16年間にわたって一切できなかった。

でも、議論自体はしておいてほしい、と思うのですね。

そんな意味で、平成23年度決算を見て、社会教育施設といえども税金の持ち出しだけでいいのか、そういった議論というのはなされたのでしょうか。

そしてこれから行なっていく予定はあるのでしょうか。

教育長の答弁

今、例に挙げられました博物館、あるいは図書館でございますけれども、

図書館につきましては、数年前から館の中で館長を中心に今後の運営のあり方、そして今の図書館の今後のあり方という部分では、内部で検討し、報告書としてまとめてもらって、私も一緒に話も聞いております。

いくつか今おっしゃっていただいたような課題もありますので、それも承知しているつもりです。

そういう中で、改めて今後将来を見据えた中で、よりどういう方向に進めていくかというのは、必要なことでありますので、検討を休むことなく、いろいろタイミングをつかみながら、早目、早目の改革が必要であれば、それは手を打っていきたいと思っております。

(略)

そういうことですので、先ほどからいろいろ御指摘いただいてますけれども、これまでの概念にとらわれることなく、いろいろな方面から、視点から検討は進めたいと思っております。

(質疑応答の引用は以上です)

教育長の答弁によると、横須賀においても数年前から館長を中心に内部で検討はスタートしている、報告書がまとめられている、ということでした。

市長選挙が終わり、これから新たな『実施計画』『財政基本計画』『行政改革プラン』が策定されます。

こうした計画策定の中で、市立図書館への指定管理者制度導入が記されることが無いように、引き続きフジノは訴えていきます。

特に、いくら財政難になろうとも、個人情報を民間企業に譲り渡すような間違った方向に進めてはならない、と考えています。

何故なら、図書館こそ『民主主義』の砦だと信じているからです。

点字図書館の「廃止」「民営化」の問題と同じです。

なかなか知られていない課題ですが、これからも機会を捉えて市民のみなさまにお伝えしていきます。