まちの政治家は、こんなことしてます


2007年11月30日(木)のフジノ
● 寄附をしたい人は、たくさんいるのに

 先日に続いて、寄附のお話です。

 昨日の本会議で行なったフジノの一般質問の
 『寄附による投票条例の制定について』を聴いたある市民の方から
 今日お電話をいただきました。

 「ぜひ制度化をすすめてほしい。
  今の税制では寄附をしたくても、現実的には寄附ができない」

 というお話をうかがいました。

 この方がこれまでも
 すでに福祉関係の取り組みに
 多額の寄附をしてくださったことをフジノは知っていました。

 今年も寄附を思い立ったそうなのですが
 税理士の方と相談をした上で
 (様々な意味において)寄附をする方が不利になってしまうことから
 寄附する金額を減らさねばならなかった、とのことでした。

 人づてに聞いた話では、
 この方は大変なご苦労をされてきた方なのですが
 現在は企業をたちあげて成功されていらっしゃるそうです。

 こうした「成功した人々」の中には
 自分の得た利益を寄附によって
 社会に還元しようとされる方々がいます。

 とても素晴らしいことだと思います。

 実は、寄附をしたいという方は
 フジノにとってこの方が初めてではありません。

 すでに、

 「寄附をしたいのだけれど
  良い活動をしている団体を紹介してくれないか」

 という問い合わせを受けたことが何度もあって
 実際に複数の寄附が成立してきました。

 その金額は、500万円以上にのぼります。

 今回お話をしてくださった市民の方に

 「政策を選んで寄附をできるとしたら
  横須賀市に寄附をしていただけますか?」

 とうかがうと、

 「政策を指定できるなら、ぜひ寄附をしたい」

 とお答えいただきました。


● ゼロ回答だった市長の答弁

 今回のフジノの一般質問に対して、
 蒲谷市長からの答弁は、実質的な『ゼロ回答』でした。

 寄附による投票条例については
 何もしないことを意味する「研究していきたい」という答弁でした。

 条例化がムリでも積極的に
 寄附を募る施策を行なうべきという質問に対しては、
 「現在でも積極的な取り組みをしている」という答弁でした。

 研究よりも実行が必要です。

 また、現在の取り組みというのは
 寄附をもらった時に感謝状を出しているだけのことで
 そんなことで寄附は増える訳がありません。

 もらってから何かをするのではなくて
 もらえるように何かをすべきだということなのです。

 こんな姿勢では、横須賀市は
 寄附市場から完全に取り残されてしまいます。

 すでに日本のNPOも積極的に
 寄附をゲットする為に様々な活動をしているのです。

 こうして横須賀市は、年間数千万円くらい、
 もらえる可能性のある寄附を失っています。

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 今から17年前の1990年に
 経営学者のP・F・ドラッカーは著作『非営利組織の経営』の中で
 こう書いています。

   もはや、寄付者に頼ったままでいることはできない。
   一歩進めて、彼らを参画者にする必要がある。

 20年近く前に、アメリカの非営利組織の課題として
 寄附をする行動だけではダメで
 寄附をする人を活動に参加してもらえる努力の必要性を
 ドラッカーは訴えているのです。

 ドラッカーが書いた経営学の本の多くが、
 日本でも人気で経営者たちによく読まれています。

 でも、ドラッカーが企業だけではなくて
 非営利組織についても書いていることは
 日本ではあまり知られていないのかもしれません。

 もっともっと多くの企業人が
 寄附文化を育てていってほしいと思います。

 そして、政治家としてフジノは
 そうした寄附の受け皿をきちんと行政が用意するように
 今後もこの活動に取り組んでいきます。



2007年12月1日(土)のフジノ
● 全国初の自殺対策条例案、神奈川新聞はさらに社説!

 平塚市議会が11月27日にスタートして
 あの全国初の自殺対策条例案が提案されました。

 その時に、同じマスコミでも神奈川新聞は
 自殺対策について熱心に報道してくれている、とフジノは書きました。

 新聞社・テレビ局の中には、各社で1人くらいずつ、
 すごく自殺予防対策に熱心な記者の方がいらっしゃいます。

 けれども、個人の記者の熱意ではなくて
 会社の姿勢として、つまり、
 「くりかえして自殺予防対策を取りあげている」というのは
 3社くらいしかありません。

 その1社は、確実に神奈川新聞だとフジノは思います。

 今日の社説では、平塚の自殺対策条例案について
 改めてとりあげてくれました。

 (2007年12月1日・神奈川新聞・社説より)

 社説の、最後の段落の主張にも
 全く同感です。

  国の動きに加え、平塚市のような取り組みを各地に伝え、
  住民ぐるみの運動に育てていくことが大切ではないだろうか。
  1人でも自殺を減らしたい。
  そうした願いを全国に広げる一歩になってほしい。

 まさに、そのとおりだとフジノも考えます。
 平塚市の条例が成立して、そして全国に広がってほしいと
 強く願っています。



2007年12月2日(日)のフジノ
● だから警告したのに!女性2人殴ったアメリカ兵の逮捕

 またもアメリカ兵の犯罪が起こりました。

 (神奈川新聞ウェブサイト『カナロコ』12月2日より)
 『女性2人殴った米兵逮捕/横須賀署』

 横須賀署は2日、傷害の疑いで、
 米海軍第七艦隊揚陸指揮艦「ブルーリッジ」の二等兵曹
 ジョン・マイケル・コックレル容疑者(30)を逮捕した。

 調べでは、コックレル容疑者は
 同日午前0時45分ごろ、
 横須賀市日の出町3丁目の路上で、
 歩いていた女性会社員2人=ともに(50)=に
 後ろから突然殴りかかり、
 2人の頭などに約2週間のけがを負わせた疑い。

 コックレル容疑者は酒を飲んでおり、
 「覚えていない」と容疑を否認している。
 女性2人は同容疑者とは面識がないという。

 同署によると、女性が近くのコンビニエンスストアに駆け込み、
 居合わせた男性客が同容疑者を追い掛けて取り押さえたという。


● アメリカ軍だけでなく、市長にも責任がある

 もはや、アメリカ軍だけの責任ではなく、
 蒲谷市長にも責任がある、とフジノは断言します。

 29日に行なった一般質問でフジノは

 年末年始のアメリカ兵の犯罪防止活動を強化すべきだ

 と警告したばかりです。

 しかし、蒲谷市長は

 今のアメリカ軍の体制に市民は満足しているし、
 街は落ちついている、と答弁しました。

 これは、市民感覚とズレています。

 フジノは毎日、横須賀中央を歩いて
 市民の方々からお話をうかがってきました。

 市長の言うような安心感は
 横須賀市民にはありません。

 モアーズやマンションのエレベーターの中で
 女性が1人きりでアメリカ兵の集団と一緒になった時の
 恐怖感を抱かざるをえない現実だとか

 三笠通りやドブ板通りや上町で
 大声でわめいているアメリカ軍たちを
 ものすごく不快に思っている市民の方々の声だとか

 市長は市民の声を知らないのか、現実を見ようとしないのか。
 知ってて見えているのに、アメリカ軍に媚びているのか。

 いずれにしても
 市議会での市長の答弁はズレています。

 この2年間、フジノは、
 全ての責任はアメリカ軍にある、と訴えてきました。

 けれども、その考えは変わりました。

 何度も市議会でフジノが有効な対策を求めても
 何も活動を起こさない市長の姿勢にも
 大きな問題があります。

 この先、アメリカ兵が犯罪をおかせば
 それは市長にも責任があります。

 何故、何度も何度も警告してきたのに
 市長は当たり前のことが分からないのか?

 市長選挙の公約は、市民の安全・安心を守ることだったのに
 それは口先だけの言葉なのか?

 スーパー防犯灯をつけただけでは
 何の意味も無い、と言い続けているのに
 何故、そんなカンタンなことが理解できないのか?

 被害者支援を訴えてきた立場からも
 今回の犯罪被害者の方が快癒されることを願います。

 その為にも市ができうる限りのサポートを
 早急に行なうべきです。

 そして、今すぐにアメリカ軍に対して
 年末年始のアメリカ兵の犯罪防止活動を強化するように
 市長は求めるべきです。



2007年12月3日(月)のフジノ
● ようやく動いた市長、基地周辺地区対策協議会を開催することに

 午後3時頃、横須賀市から
 フジノ事務所にFAXが届きました(これです)。

 昨日のアメリカ兵による犯罪をうけて、
 次の2つが報告されました。


 (1)アメリカ軍が謝罪に訪れたこと

 (2)横須賀市も基地周辺地区安全対策協議会を開くこと


 これまでフジノが何度も開催を求めてきた
 基地周辺地区安全対策協議会が
 ようやく12月7日に行なわれるのが決まりましたね...。

 「やっと動くのか...」というのがフジノの感想です。

 だって、6月議会でも提案したし、9月議会でも提案したし、
 このHPでは何回も何回も訴え続けてきましたから。

 市長の動きは遅すぎる、と感じます。

 先日に続いて、有名な経営学者ドラッカーの
 著作(『非営利組織の経営』)から言葉を引用します。

   リーダーにとって最も重要な仕事は、
   危機の到来を予期することである。

   回避するためでなく備えるためである。

   危機がくるまで待つことは責任の放棄である。


 つまり、ドラッカーからしたら、
 犯罪が起こるまで動かなかった市長は『責任の放棄』です。

 動かなかっただけでなく、
 何度もフジノは危機の到来を訴えていたのに
 それを聞き入れることさえできなかった訳ですから、
 リーダー失格です。

 蒲谷市長、もっと市民の生の声に耳を傾けてください。

 まちの声と、あなたがふだん聞いている声は違いますよ。

 あなたがつきあっている上級のアメリカ軍将校らと
 フジノがまちで毎日見ている最下級のアメリカ兵らとは
 全く別ですよ。

 もっと現実を見てください。


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