まちの政治家は、こんなことしてます


2009年1月29日(火)のフジノその2
● 「誰もが生きやすい社会」の姿が全く見えなかった総理の演説

 昨日おこなわれた衆議院本会議での
 麻生首相の施政方針演説をインターネット中継で観ました。

 その中で、自殺の問題について
 ひと言だけ触れられました。

 国会であろうと地方議会であろうと
 『施政方針演説』というのはものすごく重要なもので、

 その時の内閣や、その年の地方自治体のトップ(知事や市町村長)が
 演説の中で述べることは、最重要課題といっても過言ではありません。

 国も地方自治体も
 すさまじい数の課題や問題を抱えている中で

 あえて施政方針演説にとりあげられるということは
 「その問題を特に重視している」ということにあたります。

 例えば、政治家フジノの最重要政策である自殺対策が
 横須賀市長の施政方針演説でとりあげられたのは
 2007年予算議会でのことでした。

 横須賀市長の施政方針演説に
 自殺対策の文言が取り入れられるまでに
 フジノは4年間もかかってしまいました。

 それだけに、よけいに大きな意味を感じたものでした。

 地方自治体でさえこのような状況ですから、
 ここ数年間の歴代の総理大臣の中で
 麻生総理が自殺対策に初めて言及したことは高く評価したいです。

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 ただ、言及してくれたそのこと自体はとても良いことでしたが
 同時に、その言葉に対して、とても強い違和感を抱きました。

 その違和感は、くりかえし演説を聞きなおすたびに
 確信に変わっていきました。

 麻生総理の演説の、19分53秒〜20分26秒を
 下に引用します。


 昨年の交通事故者数は、5100人余りとなり、
 昭和45年のピーク時に比べ、3分の1以下に減らすことができました。
 今後10年間で、さらに半減させます。

 新たな犯罪対策を進め、
 「世界一安全な国、日本」を目指します。

 他方、自殺者は、年間3万人を超えています。
 誰もが生きやすい社会を、創らなければなりません。

 学校施設の耐震化も前倒しで実施します。

 (引用、終わり)

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 あなたはどうお感じですか?

 インターネット中継をご覧いただければ
 フジノの違和感をあなたも感じると思います。

 麻生総理にとって、

 ・交通事故死を半減すること

 ・犯罪を防止すること

 ・(自殺を減らすために)誰もが生きやすい社会を創ること

 ・学校の耐震化を前倒しすること

 の4つは、同じ重みを持ったこととして扱われていることに
 お気づきになったでしょうか?

 けれども、自殺が起こる原因というのは
 自殺対策基本法においてもハッキリと記されているように

 個人の力ではどうにもできない
 様々な社会的な要因によって追い込まれた末に起こる死なのです。

 したがって、自殺を無くす為には
 まさに総理がおっしゃるように
 『生きやすい社会を創る』必要があるのですが

 それは、どんな全ての政策にも優先すべきものであるはずです。

 『生きやすい社会を創る』ことが大前提として存在して
 それを実現していく『政策』として、

 例えば、安心・安全を守るという政策であって

 さらにその政策を実現する為には
 「具体的にどうしていくか」という取り組みとして

 例えば、交通事故死を半減させるような
 ハード面やソフト面の対策を推進することであったり

 犯罪を防止するためのあらゆる取り組みであったり

 学校の場合で言えば、耐震化の前倒しであったり

 という具合になります。

 総理の施政方針演説にある決定的な問題は、

 本来ならば、最大の目的・目標とすべき
 『誰もが生きやすい社会を創る』
ことを

 具体的な取り組みの数々を列挙していく中の1つとして
 つまり、単なる手段の1つという扱いに矮小化してしまったこと


 にあります。

 自殺対策をメインの政策とする政治家としてフジノは
 このことを見過ごす訳には絶対にいきません。

 きっと、この施政方針演説の原稿をつくるにあたって、
 想いのある内閣府の官僚の方々や国会議員の方々が

 「ぜひ施政方針演説に入れるべきだ」

 と働きかけて下さったのだと思います。

 しかし、このような演説の中での扱いを読むにつけても

 麻生総理が『自殺対策の必要性』を
 心底から理解しているとは考えられません。

 本当に残念です。

 自殺対策を政治・行政が進めていく上で最も大切なことは、
 行政のトップが本気でその重要性を理解していることです。

 政府の中にもその重要性を理解している方々は
 確実にいらっしゃるのですから、

 何とかその熱意が麻生総理まで伝わることを
 フジノは願ってやみません...。



2009年1月29日(木)のフジノその1
● 騎西町議会議員の中山幸一さんとお会いしました

 改めて書くまでもありませんが、フジノは99%の政治家をキライです。

 政党とか派閥にカンケーなく
 誠実に政策を訴えて
 地道に実現している
 素晴らしい政治家は確かに存在しています。

 でも、そういうごくわずかな一握りの方々を除けば

 世間のみなさまが感じている『政治家』へのネガティブなイメージは
 フジノもとても共感できます。

 もしも行財政改革を本気で進めるならば
 『政治家』という職業を廃止すればいい、という市民の方のご意見にも
 かなり賛成できます。

 自分自身が政治家という業界に6年間もいるくせに
 この業界が大キライでたまらないフジノですから、

 他のまちの政治家の方から
 「フジノさんに会ってみたい」と言われることがあっても

 カフェトークにいらっしゃる場合を除いて
 今は基本的に全てお断りするようにしています。

 これまでの経験から他の政治家の方とわざわざ会ってみても
 会話もかみあわないし、うまくいかない場合がほとんどでした。

 (政策以前のことで、まず考えが合わないのです)

 お互いにイヤな気持ちになるのがあらかじめ分かっているのに
 改めて時間をつくってわざわざ会うのは無意味ですよね...。

 だから、今はとても丁寧にお断りして会わないようにするか、
 断りきれなくてとりあえずお会いしてテキトーにお茶を濁すか、
 そんな風にしてきました。

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 そんなフジノなのですが
 それでも「会いたい」とメールをくれた政治家の方がいて、

 フジノは上に書いたような内容を
 全てメールでお返事したのですが、

 それでもなお会ってみたいと言ってくれたとても奇特な方がいて
 数回、電話でお話した後、ついに今日お会いしました。

 埼玉県の騎西町議会議員の中山幸一さん(無所属)です。



 久しぶりにお会いした、すごくホッとできる、
 ウソの無いまっすぐな人でした。

 フジノは政治家を相手にすると
 なかなかこんな穏やかな気持ちになれることは無くて

 それこそ2003年6月
 初めて江口友子さん(平塚市議会議員)にお会いした時のような
 さわやかな気持ちで過ごすことができました。

 政治家という肩書きは捨てて
 人として友達になってほしいな、という想いを持てる政治家って
 僕には本当に少ない貴重な存在です。

 具体的に何を会話したのかは記せないのですが
 フジノは次の予定を1時間オーバーで遅刻してしまうくらいに
 つい中山さんとの対話に没頭してしまいました。

 中山さんは僕みたいな変人ではありませんが、
 何だかとてもいろいろな意味で「似ているなあ」と感じました。

 ふだん僕は闘いたくなんかないけど、
 大切なものを守る為なら命を賭けて闘ってみせる、
 という気持ちがあります。

 きっと中山さんも、だから闘っているんだと感じました。

 良い意味ですごく政治家っぽくなくて、
 でもそういう存在こそ
 世の中に必要なのだと感じました。


● 騎西町のみなさまへ

 ごく近い将来に、中山さんの暮らす騎西町は
 合併をします(1市3町がひとつになります)。

 合併によって、小さな地域の声が届きにくくなることがあります。

 そんな時こそ、彼のような存在が絶対に必要だと思います。

 どうか騎西町のみなさま、
 彼の存在をどうか大切にして下さい。

 わずか数通のメールと電話と数時間の会話でも
 ある程度、人間というものは分かり合うことができると僕は思います。

 僕が感じた中山さんの姿は
 きっと自分の望む人生を捨ててでも
 他人の為に生きることができる人間なのだと思います。

 騎西町のみなさま、合併に伴ういろいろな変化で
 時には厳しい荒波がふりかかってくることでしょう。

 そんな時はぜひ、彼を信じて、頼って、使ってみて下さい。
 政治家はこきつかってこそのサービス業です。

 彼はきっと騎西町のみなさんの為に
 全力を尽くすはずだとフジノは信じています。


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 横須賀市民のみなさまにも、カフェトークなどの機会がもしあれば
 ぜひ中山さんに会ってみてほしいです。

 政治家って、ネガティブなイメージしかありませんが
 本当はこういう人もいるんだよ、って、知ってほしいなあと感じました。

 中山さん、わざわざ横須賀まで来て下さって
 ありがとうございました。また、ぜひお会いしましょうね。


 (中山さんのブログにも、今日の様子が紹介されています)



2009年1月28日(水)のフジノ
● さようなら、桃の湯。ありがとうございました

 フジノの事務所がある上町には、
 昔ながらのお風呂屋さんが複数ありました。

 空にむかって高くのびる煙突が目印です。

 多くの方々にとってはお風呂屋さんは
 懐かしい気持ちを沸き起こすかもしれません。

 フジノ事務所のすぐ斜め前に、お風呂屋さん『桃の湯』があります。

 でも、事務所で徹夜で仕事をすることが多いフジノには
 しばしば気合いを入れなおす為に
 熱い湯に入りに行く場所でして、

 懐かしさよりもむしろ毎日必ず前を通っていく、
 毎日見る、なじみ深い景色でした。

 そんな訳でとてもなじみ深い景色として
 このHPでも、『桃の湯』を紹介したこともありました。

 (例えば、『この桃太郎はどこにあるでしょう?』
  『お風呂屋さんの煙突』など)

 このフジノHPは、今は横須賀を離れた元市民の方々が
 世界中からご覧になっていますから、ニュースとしてお伝えします。

 なんと、その『桃の湯』さんが閉店となりました。



 ご近所の方々からご事情をうかがい、
 やむをえないとは思いつつも
 本当にとても残念でたまりません。



 こころから感謝の気持ちと共に
 ねぎらいの想いを『桃の湯』とそのみなさまにお伝えしたいです。

 今まで本当におつかれさまでした
 今まで本当にありがとうございました。



2009年1月23日(金)のフジノ
● 長井海の手公園「ソレイユの丘」問題の追及は続きます

 『長井海の手公園(ソレイユの丘)』の野外バーベキュー場で
 野菜パックなどの消費期限ごまかしを行なっていた
 運営会社『(株)横須賀ファーム』について、
 その後も、フジノはいろいろなことを調べています。

 今回、田辺あきひと議員(無会派)のおかげで
 『(株)横須賀ファーム』の決算報告書を入手することができました。



 そこでフジノは今日、公認会計士の方にお願いして、
 決算報告書などいくつかの書類を
 監査の視点からチェックしていただきました。

 疑問点・問題点を挙げていただきましたので、
 さらに調べていきます。

 長井海の手公園「ソレイユの丘」についての問題は
 まだまだ終わりません。追及を続けます。



2009年1月22日(木)のフジノその3
● 自殺対策連絡協議会が開催されました!

 午後から、逸見の保健所で
 今年度2回目の『自殺対策連絡協議会』が開催されました。

 今日配られた資料は、こちらに載せましたので
 どうぞご覧下さい。



 06年12月に初めて開催されてから、今回で通算5回目となりました。

 自殺対策が政策のメインである
 政治家フジノにとって
 『自殺対策連絡協議会』はとても重要な存在です。

 あらゆる業種を超えてネットワークで自殺対策を行なう必要性から
 この『自殺対策連絡協議会』を立ち上げることが、
 まず『第1段階の課題』でした。

 続いて、『第2段階の課題』
 メンバーそれぞれが自分たちの活動を紹介しあって
 お互いに社会資源として、
 どんなサポートを行なうことができるのかを
 メンバー全員がお互いに顔の見えるカンケーになることでした。

 つまり、『概論』というか『基本編』みたいなものです。

 けれども立ち上げから2年半が経ちました。
 総論としての行なうべき対策は、ひと段落つきました。

 そこで、ろそろ『基本編』は卒業して、
 このネットワーク組織は『実践』に向かうべきだと
 フジノは考えています。


● ついに『事例検討』がスタートしました

 そこで、昨年の6月議会でフジノは
 市長に次のように提案しました。

 (去年の6月議会でフジノが行なった市長への一般質問より)











 続いて、再質問の2は、硫化水素を用いた群発自殺に対して、

 「自殺対策連絡協議会を柔軟に招集してほしかった」
 という質問に対して、

 「この協議会の性質は個別の事案を協議する場ではない」
 という市長答弁をいただきました。

 けれども、この過去2年間、自殺対策連絡協議会を行ってきた中で、
 ネットワークとしての機能は
 かなり充実してきたと思っています。

 次の課題というのは、個別の事案を−
 個別のケースというのは、
 御遺族の方に大変呼び方としては失礼とは存じますが、
 あえて専門用語で言わせていただきたいのですが、

 個別の自殺のケースをそろそろ検討する段階に
 来ているのではないか
と思います。

 硫化水素の事案に限らず、
 いじめの自殺が起こったときについても、柔軟に招集をかけて、

 そして個別の事案についても検討する場に
 そろそろ移ってもいいのではないかと、
 僕は毎回傍聴させていただいて考えて、感じております。

 そういった点についてどうお考えか、御答弁をお願いいたします。












 それから、硫化水素自殺に関連して、
 本市の協議会の運営でございますが、

 その協議会について、
 もう少し弾力的に運用してもいいのではないか
 というようなことについては、

 その余地があるのではあれば、
 検討するにやぶさかではございませんし、

 また、そのテーマも、
 例えば硫化水素問題をしかるべきときに取り上げるとか、
 そういったことはあるいはできるのかなという気はいたしますが、
 なお検討させていただきます。



 こうした市長の答弁を受けて、
 担当部署と協議会での検討が行なわれました。

 そして今回の自殺対策連絡協議会から
 ついに、『事例検討』が行なわれることになったのです。

 新しい段階へと歩みを進めたのです。

 今日の自殺対策連絡協議会で取り上げられた事例は2つ。
 どちらも本当に起こった自殺の事例です。
 (こちらこちらをご覧下さい)

 それぞれのメンバーが、自分たちの機関・組織では
 どのようなサポートができたのか、意見を出し合いました。

 まだまだ全メンバーが自分のこととして引き寄せて
 活発な意見をどんどん出す、という状況にはなりませんでした。

 けれども、これまでの4回とは異なり、
 労働関係機関のメンバーの方々の意見が多く出たことは
 大きな意味があったとフジノは感じました。



 残念ながら、この2事例は横須賀のものではありません。
 フジノが目指しているのは、横須賀市内での自殺を取りあげることです。

 しかし、こうして事例検討を始めたことは
 大きな意味があります。

 総論的な対策ではなく、1人1人全て異なる人生に対して
 個別のオーダーメイドのサポートが自殺対策にこそ、必要なのです。


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 大阪の高槻市議会議員である川口洋一さん
 横須賀市の自殺対策連絡協議会の傍聴の為に訪れてくれました。

 前回は、東京の江戸川区議会議員である
 滝沢やすこさん上田令子さんが傍聴に訪れてくれました。

 横須賀市の自殺対策への取り組みは、
 いつも全国から注目されていることを忘れずに

 これからもしっかりと対策を進めていきます。



2009年1月22日(木)のフジノその2
● 野比小学校を視察しました(その2:自校献立・地産地消の給食

 さて、教育経済常任委員会のメンバーによる
 野比小学校への視察その2です。

 自校献立・地産地消を活かした給食

 を、実際にみんなで食べさせていただきました。

 生徒たちと一緒に食べることができるのかと思っていたのですが
 残念ながら、教育委員会・校長先生らとの食事でした。
 うーん。残念。

 「学校、来るの楽しい?」とか
 「パソコンつかった授業ってどう?」とか
 直接にこどもたちに質問したかったんだけれどもなあ...。

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 今日いただいたお昼ごはんは、こちら!
 超おいしそう!



 チャーハン、変わり煮豚、ブロッコリーのナルム、いちご2個、牛乳。

 ちょびっと専門用語を説明しますと、

 1.自校献立

 言葉のとおりで自分の学校で給食の献立を決める、というものです。

 横須賀市の場合は、『学校給食会』という組織があって
 1年間のおおまかな給食の献立を立てます。

 あとは、5つのブロックごとに分かれて
 それぞれの地区ごとに共通の給食献立が作られます。

 けれども、例えば今回の野比小学校の今日のメニューは

 『6年生のこどもたちの食べたい給食』投票で
 1位に輝いたメニューなのです。

 このまちでは中学校では給食は行なっていませんから、
 6年生で食べるのが(大げさに言えば人生を通して)
 最後の給食になる訳ですが

 大好きだった給食を自ら選ぶことができる訳ですね。

 2.地産地消を活かした給食

 これもくりかえしフジノHPで書いてきたことですが
 横須賀市の野菜や魚は本当にとてもおいしいのです。

 それらのほとんどが横須賀を素通りして
 築地の市場へ出荷されてしまっている現状があります。

 そうした現状に対して、

 何でも安い方がいい、という風潮で
 海外の国々から大量に安く仕入れられた輸入の食材だけを
 用いるのではなくて

 生産者の顔が見える地域で作られた野菜や
 地元の漁師さんたちが獲った魚などを
 (=地産)

 地元の人々が食べれるように
 学校給食や、地域の病院や、地域の飲食店などで
 食材として利用できるように積極的に取り組んでいこう
 (=地消)

 という動きのことです。

 特に、学校給食への地産地消は
 全国で取り組みが行なわれつつあり、
 横須賀市議会でも長年にわたってとりあげられてきた提案です。


● 積極的な野比小の給食への取り組み

 市内の各学校ごとに特色ある取り組みがありますが、
 野比小学校では食育への取り組みが熱心で

 例えば、今日の給食について
 『のびっこグルメ新聞』という新聞(下の画像参照)で
 詳しくその内容がとりあげられたり、
 お昼の放送でもお知らせされていました。



 また、生徒たちは校門を入って教室に到着する前に
 給食室の前を必ず通るような校舎のつくりになっています。

 その為、生徒たちは毎朝、給食のおばさん(調理師の方々ですね)と
 あいさつをかわしたり

 「今日の給食、なあに?」

 「今日もおいしいわよ!」

 なんて会話が交わされているそうです。

 こうしたいろいろな取り組みの効果があって、
 野比小学校の給食の残食率は、2ケタを超えたことが無いそうです。

 『残食率』とは、給食をどれだけ残したかを
 重さでパーセンテージにしたものです。


 ちなみに、

 神奈川県全体での残食率の平均は、7.6%です。
 横須賀市全体での残食率の平均は、7.4%です。
 (2008年11月のデータです)

 このような数値が平均的なものなのですが
 野比小学校では3%台の日も多いとのことです。素晴らしいですね。


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 ちなみにフジノは小学校時代から
 給食の時間ではいつも牛乳が大キライで

 数年ぶりに小学校で給食を食べれるうれしさを感じつつも
 視察に行く前の日から、牛乳を飲まねばならないのがユーウツでした。



 実際に飲んだフジノは、小学生時代と同じく
 ストローをのどまでつっこんで(舌に牛乳の味が触れないように)
 最初に一気飲みをしました。

 うえー、牛乳ニガテ。


● 残食率を減らすことが大切です

 さて、今回の視察で最もフジノが関心を持ったのが
 この『残食率』について
でした。

 市内では2つの小学校に1人ずつ配置されている
 管理栄養士(栄養職員)の方がいるのですが

 野比小学校の栄養士さんをつかまえて
 『残食率』について質問しまくりました。

 例えば、同じメニューであっても
 そのネーミングを変えるだけで残食率は変わる、と聴きました。

 具体的に言うならば、お魚と野菜の料理を出す時に
 日本語名でそのまま調理した名前でメニューを献立表に書くのではなく
 『〜のカルパッチョ』と書いたりするだけで
 なんと、残す量が減る(いつもより食べる!)そうです。

 こうした工夫って、とても大切ですよね。

 さらに、『残食率』について最もフジノが強く関心を持ったのは

 小学校や地域ごとに『残食率』の高い・低いがある

 という事実です。

 今の日本社会では、朝ごはんを食べない生徒がたくさんいます。

 それはもちろんこどものせいというよりは
 親の原因が強いのですが

 だからこそ、カロリーや栄養バランスが計算されつくした
 学校給食はものすごく大切で、

 フジノにとっては、こどもたちの生命線と捉えています。

 ちょっと、想像してみてほしいのですが
 毎日の給食を10%ずつ残してしまうこどもたちと
 毎日の給食を全部たいらげるこどもたちと2つのグループがあるとします。

 10年後、どちらの方が健康な成長を遂げるかといえば、
 それは(運動などの量にもよりますが)
 もちろん完食グループのはずです。

 何故、ある小学校やある地域では
 給食を残してしまうこどもたちが多いのでしょうか?

 逆に、何故、ある小学校やある地域では
 給食を全て食べることができるこどもが多いのでしょうか?

 これをきちんと研究・分析して
 改善に取り組んでいくということは、実はものすごく大切です。

 かつて、こんな本が出て、ベストセラーになりました。

 『普通の家族がいちばん怖い〜徹底調査!破滅する日本の食卓〜』
  (岩村暢子著、新潮社、2007年)


 でも、これは決して特別なことではなくて
 現場の先生方とお話しすると、しばしば実際に聴く現実です。

 例えば、こんな感じです。

 「実はこないだ、朝ごはんにポテトチップスを食べてきた、
  という生徒がいたという話を小学校で聴きました」

 と、フジノがある先生に言うと

 「いや、フジノさん。ポテトチップスでも食べてきただけマシです。
  朝ごはんを毎日食べない生徒だってたくさんいるんですから」

 と、言われました。

 これが現実です。だから、フジノはここからスタートしたいのです。

 朝ごはん、夜ごはん、この2食は家庭に任せるしかありませんが
 せめて学校給食のある小学校6年間だけは

 栄養バランスのとれたカロリーも計算された
 しっかりとしたごはんを成長期に食べてほしいと願っているのです。

 だからこそ、(昔は給食が大のニガテだったフジノですが)
 こどもたちの『残食率』をなんとか減らしたい、と考えています。

 その為にできることはどんなことなのか、
 さっそく研究していきたいと思います。

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 いやあ、今日の野比小学校の視察は
 とても勉強になりました。

 視察を受け入れて下さった、校長先生をはじめとする
 野比小学校の先生方、ありがとうございます。

 生徒のみなさん、授業を見学させてくれて、ありがとね。

 栄養士・調理師のみなさま、おいしい給食をありがとうございました。


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