まちの政治家は、こんなことしてます


2009年3月31日(火)のフジノ
● 吉田雄人・市議と意見交換をしました/横須賀市長選挙に向けて

 先日お知らせしたとおりですが

 「フジノが6月の横須賀市長選挙にどう対応するか」

 を決心する為に、先日は呉東正彦さんにお話をうかがい、
 本日は吉田雄人・市議にお話をうかがいました。

 その様子をお伝えします。

---------------------------------------------

 そもそも雄人とフジノとは、
 高校時代からの先輩・後輩カンケーでもあることから
 (雄人が僕の1学年下です)

 呉東さんの時とは異なって
 プライベートの側面についてお話をうかがうことは
 全く行ないませんでした。

 さらに言えば、ワクワクするような話から
 2人の意見交換はスタートすることはありませんでした。

 今まさに現役の政治家である2人の会話は
 テーブルについたその瞬間から
 横須賀のあまりにも厳しすぎる現状についてスタートしました。

 まず最初の話題となったのは
 それは、美術館芸術劇場などのハコモノの
 借金・赤字とは全く比べものにならないほどに巨額の

 今後20年間で2000億円もの財源が必要となる
 老朽化していく横須賀市の施設更新費用
についてです。

 これは、つい3月24日に監査委員事務局長から
 全市議会議員宛に送付された

 『平成20年度 包括外部監査の結果報告書』

 に記された内容についてです。
 すでに神奈川新聞が報道してくれています。


 (2009年3月26日・神奈川新聞より引用)
---------------------------------------------

 20年間で2000億円
 包括外部監査が施設老朽化対策で試算


 横須賀市が保有する施設の老朽化に伴う設備更新の為、

 一般会計関連だけで今後20年間に
 約2000億円の費用を要すると見込まれることが、
 2008年度の包括外部監査で分かった。

 市民病院など一般会計以外の施設を加えると
 さらに膨らむとみられ、
 外部監査人は「統括的な管理部署が必要」と指摘している。

 監査結果によると、市の一般会計で対応している
 全施設の総床面積は約125万uに及ぶ。

 この51%に相当する約64万uは
 今後20年間で建て替えが必要な築50年以上となる。

 改修が必要な築30〜49年の施設の総床面積も
 45%(約56万u)に達する。

 1u当たりの更新費用を建て替えは22万円、
 改修が10万円で試算すると、
 工事費用は1967億円に上る。

 工事費用の39%は小・中学校の校舎・体育館などが占める。
 安全対策の面から、今後の大きな課題になりそうだ。

 一般会計が1300億円規模で
 投資的経費の自主財源が乏しい横須賀市にとって、
 約2000億円の工事費用は極めて厳しい数字といえる。

 報告書では

 「既存施設を前提とした伝統的な施設更新方法でなく、
  実現可能な更新構想・計画を策定する必要がある」

 と分析。

 組織的にも従来のような主管部署ごとに計画を進めるのではなく、
 マネジメント感覚を持って市全体の観点から
 施設整備を検討する市長直轄の
 「統括的管理部署」が必要であるとしている。

 市は「監査報告書を参考に、今後の施策を検討したい」としている。

 (引用おわり)
-----------------------------------------------

 包括的外部監査とは、
 横須賀市にとって第三者にあたる外部の監査法人にお願いをして
 市の諸課題について毎年テーマを決めて
 監査をしてもらっているものです。

 今回の最新版では
 『市の施設の安全性確保について』がテーマでした。

 その結果、次のような厳しい意見が発表されました。


 (概要版40ページより引用)

 現在、公務員の退職金問題が
 『隠れ借金』として話題になっているが

 老朽化する自治体の施設更新は
 自治体財政にとってのもう1つの大きな負担となってくる。

 少なめに見積もった本試算で浮かび上がった
 横須賀市の今後20年間の施設更新費用
 約2000億円(1968億円)は


 財政規模(一般会計)が約1300億円で
 しかも投資的経費の為の
 自主的財源が極めて乏しい横須賀市においては
 とても調達可能な額とは思われない。


 (引用おわり)


 つまり、美術館や芸術劇場みたいなムダなハコモノではなく
 横須賀市民のみなさまにとって
 本来必要な現在ある施設までも
 老朽化の時期が一気にやってくるので

 この先20年間で、ゆるやかに見積もっても
 横須賀市には2000億円もの費用が必要になるのだけれど
 (厳密に試算すれば2000億円を大きく上回る可能性があるとのこと)

 現在のままの横須賀市政では
 こんな費用はとても用意できない


 と、包括外部監査で指摘されたのです。

 この指摘は非常に重く、横須賀市はすでに
 完全な『財政危機宣言』を出すべき状態だとフジノは判断しています。

 雄人とは、まずこの財政問題について
 かなり徹底的に今後の対策を議論しました。

 美術館のような赤字の垂れ流しを今すぐストップするのは当たり前、
 現在のままの市政の在り方では
 全く見通しが立たないという認識で一致しました。

 徹底的に『現在の在り方』を変えなければ
 もはや横須賀市そのものが存続不可能になります。

 まさに横須賀市の財政は、シリアスに危機的な状況です。

 今でも僕たちの世代に先送りされたツケ(借金)
 すでに3100億円もありますが

 さらに、ここから20年以内に(建物の更新だけで)
 2000億円も必要になるというのです。


● 絶対に次の世代に先送りしない決意

 その後も、今後の対策についての議論は続きました。

 あまりにも厳しい横須賀の現実に対する認識を
 1つずつ確認していくことになりました。

 率直に言えば、今回の意見交換には、
 「甘い夢物語」だとか
 「根拠の無い楽観主義」は、全くありませんでした。

 これまで36年間にわたって繰り広げられた
 官僚天下り市長によってもたらされた
 危機的な状況という
 あまりにも大きな困難の岸壁を前に

 これをいかに克服し打ち破るべきか
 という極めて現実的な議論が徹底的してなされました。

 常に2人の念頭にあったのは

 「絶対に自分たちの世代で決着をつける!」

 という想いでした。

 上の世代がやってきたような無責任な行為、
 つまり、

 次の世代にツケをまわすような問題の先送りは絶対にしない。

 これが2人の共通の決意でした。

 市長選挙に向けたマニフェストについて
 お話をうかがうというよりも

 未来に責任を負うべき現役の政治家として
 目の前の難局にどう立ち向かうかを2人で激しく議論しあった、
 という感じでした。


● 横須賀の未来をどうすべきか

 もちろん、本来の目的であるマニフェストについても
 しっかりと見せてもらいました。

 そもそもマニフェストというのは

 (1)現在の問題の状況

 (2)その問題をどのように解決するのかという対策

 (3)その対策をいつまでに行なうかという期限

 (4)その対策を行なう為の財源をどのように調達するか

 の4つが、あらゆる問題について記されている政策集のことです。

 けれども、そもそも上で書いた(1)にあたる
 何を現在の問題だと受け止めているかは
 人によってバラバラです。

 つまり、横須賀の未来をどうすべきかという
 『理念』や『信念』が根っこにあって初めて『問題意識』が生まれます。

 この『理念』の深い部分、つまり雄人の想いに
 フジノはとても強く共感しました。


● フジノの今後の対応について/1週間、お時間をください

 こうして、呉東さんと雄人の
 2人とフジノの意見交換が終わりました。

 フジノが今後どのような判断をするのか、
 どのように行動を取るのか、

 については、必ず近日中に結論を出します。

 市民のみなさま、どうかあと1週間、フジノに時間をください。
 きちんとフジノの結論を明確にしてみなさまにお伝えいたします。



2009年3月30日(月)のフジノ(その2)
● 無念...『フジノ式の選挙活動』は静岡市では通用せず

 昨日29日の活動日記でご紹介した
 静岡市議会議員をめざして選挙活動を繰り広げた
 鈴木かずきさん(無所属)。

 彼の当選・落選の結果を知る為にフジノは
 昨夜は開票が始まってからずっと静岡市選挙管理委員会の
 開票速報(30分おきに発表されます)を観ていました。

 実際には発表まで数分のズレが起こりますから
 例えば、22時分の開票速報も22時10分くらいにHPにアップされます。

 深夜1時30分の開票率100%の確定版が発表されるまで
 フジノ事務所で仕事をしながら、30分おきに見続けました。

 結果は、落選。非常に残念な結果となりました。

 こうした時、最もつらいのは候補者本人なので
 フジノはすぐに電話をかけることはしませんでした。

 今日の夜になって、メールで連絡をとりあいました。

---------------------------------------------

 候補者というものは本当につらいもので、
 例えどれほど落選の痛みを感じていても

 自分のことは全てさしおいて
 応援してくださった全てのみなさまに対して
 その結果の報告と、これまでのみなさまの応援に対しての
 ねぎらいの想いを伝えねばなりません。

 (候補者は当選・落選にかかわらず、
  御礼を伝えることはできませんから、
  あくまでもねぎらいの想いを伝えることにとどまります)

 きっと、鈴木さんも今からその最も厳しい時間を過ごすのだろうなと
 静岡から遠く離れた横須賀で、真夜中2時すぎくらいに
 彼のことを想い、

 これから1年くらいは会う人会う人にいろいろ言われたりするので
 忍耐の時期だけれど、どうにか乗り切ってほしい、と願いました。


● 観客席のヤジよりも、グラウンドに立った選手を称えるべき

 いつも繰り返しフジノは書いてきたことなのですが

 世の中がみんな評論家になってしまい、
 外野席からヤジを常に飛ばしているような状態になっています。

 けれども、グラウンドに立つには
 相当な決心がいるのです。

 フジノは、長年の夢だった仕事(映画会社)を捨てて立候補をしました。
 何百倍もの倍率をくぐりぬけて入社した業界1位の夢の会社です。

 しかも映画に携わる仕事に就くことは小学1年からの夢で
 それをあきらめたのです。

 さらに結婚を目前に控えていた家族のことをおもんぱかって
 「自宅にはしばらく近づかないでほしい」と
 当時は元気だった父から断絶を言い渡されました。

 さらに、僕を手伝ってくれた友人たちも
 その親御さんや周囲の人間から

 「あんなヤツを応援しても当選するはずが無い」

 と批判されました。

 収入もゼロになり、周囲からは奇異の目で見られて、
 それでも『やらなければならないこと』があるから立候補するのです。

 そんないろいろな困難をあえて引き受けて
 立候補というグラウンドに立った選手を
 せめて外野席にいる観客は、その勇気を称えるべきです。

 戦った末の結果がどうであっても、
 そもそも観客席という守られた場所に座ったままでいるならば
 つまり、自分自身がグラウンドに立とうとしないならば
 汚いヤジを飛ばす権利はありません。

 フジノは、鈴木さんをはじめとする
 戦いに敗れた人々みんなにこころから願っています。

 顔をあげて、胸をはっていてほしい。

 しょせん、ただの選挙で負けただけなのだ。
 人生は今も続いている。ずっと続いていく人生に負けなければいい。

 選挙は、政策を市民のみなさまに選んでいただく機会であって、
 その政策が市民のみなさまのニーズに合致しなかった、
 ということ。

 選挙と人生とは全く別物です。

 人格を否定された訳でも無ければ、
 人生がその日で終わった訳でもありません。

 フジノのこころの師匠であるあの浅野史郎さんだって
 東京都知事選挙では破れてしまいました。

 浅野史郎さんは、人間としてとても素晴らしい方で
 落選後もテレビのコメンテーターとして引っ張りだこですし、
 今も慶応大学の教授としても大活躍中です。

 この事実1つをとってみても、
 選挙での当落と
 その方の人生とは全く関係が無い、とフジノは考えています。

 当選した候補者が「人間として優れている」のではありません。
 あくまでも「政策」がその時の「市民ニーズ」に合致していた、ということです。

 政治家はあくまでもただの「手段」でしかありません。
 福祉の向上という「目的」を実現する「手段」は無限にあります。

 1つの「手段」を手に入れられなかったら
 次の「手段」で徹底的に戦い続けるべきです。

 人生は終わるその瞬間まで「勝敗」は分かりません。
 そもそも勝ち負けがあるのかどうかも分かりません。

 だから、人生の目的だと定めたことがあるならば
 選挙で落ちたくらいでその目的を捨てることなく
 戦い続けてほしいと願っています。


● 『フジノ式の選挙』をいつか誰かに受け継いでほしいです

 フジノが過去2回の選挙で行なってきた
 『フジノ式の選挙活動』を取り入れて活動をして下さった
 他の地域での候補者の方々は現在までのところ、全敗しています。

 それでも、フジノは政治家として
 この選挙活動は正しい、と信じています。

 やがて、インターネットによる選挙活動や
 もっとマニフェストが浸透していったり、
 携帯電話や自宅での投票が実現していく中で
 選挙活動の在り方も今とは全く違うものになると信じています。

 ただ、その日がやって来るまでは
 フジノはただ1人きりで街頭に立つ選挙を続けるでしょう。

 他人の選挙を応援する時には
 もちろんその方の応援ですからその人のやり方に合わせますが
 自分自身の選挙では、方法を変えることはありません。

 ただ1人きり、街角に立つ。

馬堀海岸駅前で街頭演説するフジノ

 この闘い方をいつか誰かが受け継いでほしいと願っています。



2009年3月30日(月)のフジノ
● 芸術劇場を建設した借金は156億円も残っている

 2003年の初当選以来、政治家としてフジノは
 美術館問題については厳しい追及を続けてきました。

 これは、2003年の段階ではまだ建設されていなかったので
 「建設を止めなければ!」という想いで必死に活動をしてきたのです。

 けれども、横須賀市に作られたハコモノの中で
 巨大な借金を残した上に、運営費用で赤字を垂れ流しているのは
 美術館だけではありません。

 例えば、汐入にある巨大ハコモノ『横須賀芸術劇場』について
 少しだけ説明したいと思います。

横須賀芸術劇場の全景

 まずは、予算議会で配られた資料を見て下さい。

 今年2月、芸術劇場はオープン15周年を迎えましたが
 09年3月31日現在でも、
 こんなにたくさんの借金が残っています。

 (2009年予算議会・財政部の資料より)
予算議会の資料より

 155億6588万円の借金残高があります。

 この借金の元金の支払いに加えて
 利率0.4〜1.8%の利息を支払い続けていかねばなりません。

 さらに、2009年度にはこれに加えて
 『小劇場照明調光卓整備』の為に、
 新たに5580万円の市債発行(借金)をします。

 ちなみに、美術館は

 39億6409万9884円の借金が残っています。

 ひどいものです。


● 芸術劇場のコストは、7億2800万円の赤字です

 また、運営費用がどれだけの赤字を出しているかについては
 こちらの表をご覧下さい。

 全て来年度予算資料からのデータです。

 (フジノが芸術劇場関連の数字を拾っただけなので
  正確にはもう少しあるのかもしれません)

 支出は次の通りです。

 1.芸術劇場 管理事業費 5億9242万円

 内訳は次のとおりです。

 (1)芸術劇場・指定管理料 4億5445万円

 (2)ベイスクエアよこすか一番館共用部分負担金 1億3359万2000円

 (3)建物総合損害共済基金分担金 84万7000円

 (4)備品購入費 352万7000円


 2.芸術劇場 設備更新事業費 1億3559万5000円

 内訳は次のとおりです。

 (1)舞台機構 6646万5000円

 (2)舞台照明設備 6913万円


 支出の合計 7億2801万5000円

 収入は、指定管理者制度(利用料金制)を採用している為、
 横須賀市には1円も収入が入ってきません。

 利用料金制度とは、入場料などの売り上げは全て
 管理運営業務を委託している
 市の外郭団体(芸術文化振興財団)の収入になる仕組みです。

 けれども、その外郭団体も入場料などだけでは運営ができないので
 足りない分(つまり赤字部分)を横須賀市が
 税金から負担しています。

 これが上に書いた1と2なのです。

 したがって、横須賀市にとって

 運営コストは7億3000万円の赤字です。

 芸術劇場の運営を市から任されている指定管理者は
 市の外郭団体である『財団法人横須賀芸術文化振興財団』です。

 理事長は、小沢一彦さん(横須賀商工会議所・名誉会頭)。
 副理事長(常務理事を兼任)は、杉本・副市長です。


------------------------------------------------

 フジノは、こういう現実を
 市民のみなさまにぜひ知っていていただきたいです。

 昨年あなたはこの芸術劇場に何回行きましたか?

 これまでの15年間、あなたは芸術劇場に何回行きましたか?


 フジノは、昨年は仕事で2回行きましたが、
 プライベートではゼロでした。

 時には

 「復活したユニコーンのシークレットライブの会場は
  なんと横須賀芸術劇場でした!」

 みたいな、こころ踊るニュースも流れたりしますけれど、
 残念ながらフジノはほとんどこの劇場を利用する機会がありません。

 あなたが支払った税金は、
 こんな風に使われています。

-----------------------------------------------

 ちなみに、犯罪被害者の方々を支援する為の対応を行なうべきだ
 フジノは提案をしつづけてきましたが

 2007年度に実現した『犯罪被害者等相談窓口の運営』ですが
 2009年度予算での支出はわずか7万8000円です。

 また、原子力軍艦(空母・潜水艦など)から
 放射性物質が漏れた場合に
 市民のみなさまにただちに服用していただく為の
 『安定ヨウ素剤』の購入費用は、198万3000円です。


 フジノが来年度予算案を見ても
 横須賀の未来に希望を感じることができない、と書くのは
 こういう現実があるからです。



2009年3月29日(日)のフジノ
● 『フジノ式の選挙活動』は、果たして静岡市で通用するか?

 (この活動日記は3月29日付ですが、インターネット上にアップしたのは、
  夜23時を過ぎてからです。

  もともと内容は公職選挙法に触れるものではありませんが
  全ての投票が終了してからアップしました)


 けさ、フジノの携帯に留守電が入っていました。

 「はじめまして、鈴木かずきと申します。
  本日が投開票日の
  静岡市議会議員選挙に立候補した者です」

 ガラガラに枯れた声ながらも
 とても礼儀正しい声に、
 思わずフジノはすぐに折り返しの電話を入れました。

 完全に初めての会話で、顔も分らないままでの対話だったのですが
 お話をうかがううちに、とても親近感を覚えました。

 静岡市議会議員をめざして
 約1週間の選挙活動を終えた鈴木かずきさん(無所属)。

 この2年間、フジノのHPを毎日見て下さっていたとのこと。

 政治家という手段を通じて実現を目指す政策は、
 福祉政策の推進だそうです。

 介護職、ネットカフェの店長などを経たのち、
 NPOでホームレスの方々の支援活動を行なってきた中で

 現場での活動だけでは限界があることを感じて
 今回、政治家という手段によって
 現実を変えていくという決心をしての立候補だそうです。

 とても素晴らしいことだと思います。

 また、会話の中で何よりもフジノが関心を持ったのが
 鈴木さんがフジノ式の選挙活動を
 静岡市でトライしてみた、という点でした。

-------------------------------------------------

 フジノが過去2回の選挙で
 自覚して意図的に行なってきた『フジノ式の選挙活動』とは
 古い政治家が行っている選挙運動は全てやらない、というものです。

 具体的には、こんなものです。

 ・選挙のために「よそゆきの顔」をしない。

 (フジノは政治家になる前、髪の毛を茶色にカラーリングしてました。
  これを立候補にあたって黒などに変えることは
  そのままの自分を変えるウソにあたると感じて
  そのままの自分を変えませんでした)

 ・市民の方々に対して、笑顔を見せない。

 (政治家はみんな選挙の時には
  手を振って市民に笑顔をふりまいてへらへら媚びているから
  ポスターであろうが、選挙公報であろうが、
  街頭演説であろうが、絶対に笑わない。笑う理由がない)

 ・とにかくお金を使わない。

 ・後援会は作らない。

 ・事務所は自宅とし、事務所費用はゼロ円に抑える。

 ・選挙カーも自転車も出さない。

 (選挙カーは騒音以外のなにものでもないし、
  自転車もしょせん選挙カーのかわりでしかない。
  特に自転車は政治業界で流行している若さをアピールする為の
  単なるパフォーマンスに過ぎない。
  政策とは全く関係ない。
  選挙カーも自転車も絶対に乗らない)

 ・移動は、徒歩、バス、電車でおこなう。

 ・街頭演説は、全て1人きりで行なう。

 (まちなかでひどい誹謗中傷を受けても
  全て自分1人きりで対応する。
  その程度の対応ができなければ
  42万人の市民の代表として政治家になった後に活動はできない)

 ・名前しか言わないマイクは騒音なので、
  名前は演説の最初と最後に1回ずつ述べるのみにする。

 ・名前のかわりに街頭演説で述べるのは、徹底的に『政策』。

 ・街頭演説は1ヶ所10分以内にとどめて、
  徹底的に市内全域を歩いて(1日15〜20km)、政策を訴え続ける。

 ・まちなかに名前や顔写真の入った看板は出さない。

 ・電話による投票よびかけは、迷惑なので行なわない。

 ・多くの政治家が誰かの案内で個人宅を訪問しているが、
  絶対に個人宅を訪問しない。

 ・20時を過ぎたら一切の活動をやめる。

 (20時を過ぎてもマイクを使わなければ選挙活動はできるが
  真夜中まで駅前に立って「おかえりなさい」とかお辞儀しているのは
  政策とは完全に無関係なので、絶対にやらない)

 などです。

 よく、「選挙はお祭りだ」という言葉がありますが
 フジノは「100%絶対に違う」といつも考えています。

 あくまでも政策を訴えて、
 それを市民のみなさまに判断していただく為の機会だ
 と、考えています。

----------------------------------------------------

 ここまで極端な活動を決意して実践してきたのは、
 フジノのこころの師匠である元宮城県知事の浅野史郎さん

 「政治家は選挙を通じて作られる。
  だからこそ、選挙の時から信念を徹底しなければならない」

 との趣旨の言葉を、おっしゃっているからです。

 フジノが目指している政治家像は
 見せかけやパフォーマンスを徹底的に排除して、
 全ての人間関係のしがらみを捨てて
 絶対にウソは言わない、厳しい現実も提案も率直に訴える、
 ただひたすら政策を訴えて
 ただひたすら政策を実現していく、というものです。

 だから、それを貫くために
 選挙の時から
 その信念に基づいて活動をしました。

 この選挙活動を通じて政策を訴えた結果、
 前回4位、今回2位、という形で当選をさせていただいたので

 フジノは自分の信念がまちがっていなかったと
 今も信じています。

 ただ、 フジノの信念や方法論は
 かなり極端な例ですので

 これが全国どこであっても誰がやっても通用するかといえば、
 たぶん難しいだろうなと感じています。

 過去にもフジノ式を実践して
 落選したという方のメールを頂いたことがあります。

 そんな中、鈴木かずきさんは
 フジノ式の選挙活動を
 アレンジを加えて実践したそうです。

 鈴木さんについてはわずか30分ほどのお話だけなので
 具体的な政策やこれまでの活動について
 詳しいことは全く分らないのですが
 それでもとても勇気のある方なのだと感じます。

 フジノは、『フジノ式の選挙活動』が
 果たして他都市でも通用するのか、とても関心があります。

 フジノは自分自身の選挙結果を知る時には
 何ら特別なこともしないで全く緊張せずに

 「落ちたら横須賀から引っ越して
  政治とは無縁の全く違う仕事をゼロから始めよう」

 と、ただ速報を待っているのですが

 今回の鈴木さんの結果はとても気になります。
 なんだか自分の選挙よりも明らかに緊張しています。

 どんな結果が出るのか、とても楽しみです。



2009年3月28日(土)のフジノその3
● カフェトークに「ミスター年金」のスタッフがいらっしゃいました

 本日は、カフェトークでした。

 カフェトークはしばしば市外の方が参加してくれますが
 今回は、葉山町、逗子市、
 さらに東京都中野区から来て下さいました。

 特に、中野区から来て下さったのは

 なんと、あの『ミスター年金』こと
 長妻昭さん(衆議院議員・民主党)のスタッフの方でした。

 厳密には、本日をもって秘書をお辞めになって
 4月から大学に再び入学して
 研究生活を行なうそうですので、元スタッフですね。

 ただ、やっぱりフジノはとても驚いて

 「何故に『ミスター年金』のスタッフの方が
  わざわざ横須賀のカフェまでいらっしゃったのですか?」

 とお聞きしてしまいました。

 すると、意外なお答えが...。

 「フジノ議員は、『福祉』と『政治』を融合させた地方議員として
  全国的に有名なので、1度お会いしたいと思っていました」


 えー!?

 その瞬間のカフェトーク会場で起こった反応は

 「フジノさんってそんな有名だったの〜(笑)」

 みんな、大笑い。

 フジノ自身も、そういう自覚が全然なくて、
 恐れ多い評価というか、
 高すぎる評価をいただいたことに驚いてしまいました。

 地方議員としてはフジノは割と多くメディアに露出していますし
 HPは平日でも6000〜8000アクセスも頂いているので

 (しかも常にそのアクセス数の半数は、横須賀市外からなのです)

 まあまあ世間的には知っていただいているかなあ
 という自覚だけはあります。

 ただ、もしも頂いた言葉のとおりに
 多くの方々が感じていて下さるならば

 身に余る光栄ですし、
 ますます全力を尽くして闘おうと感じました。

------------------------------------------

 長妻昭さんとは、2006年1月に
 直接にお目にかかる機会が1度だけありましたが

 雲の上の存在というか、
 とてもフジノには遠い存在でした。

 長妻さんの著作は、ほとんど読んでいます。



 さらに実は、フジノは
 長妻さんの調査力の高さや政治家としての仕事の鋭さを
 まぢかで学ばせていただきたくて

 彼がまもなく開校する予定の『長妻昭・未来創造塾』に、
 私費で入塾して勉強させていただこうと考えていたのでした。

 けれども、入塾にあたっては選考があって
 提出する書類もたくさんあって、
 その時点であきらめてしまいました。

 それくらいに、長妻さんのプロとしての能力の高さを
 フジノはとてもリスペクトしていて、
 絶対にそれを見習って
 自分もそのようにならねばならない、と
 いつも考えています。

 年金をはじめとする政府の無責任な失策が
 少しずつ解明されつつあるのは、
 まさに長妻さんの政治家としての成果です。
 本当に素晴らしい政治家だと思います。


------------------------------------------------

 カフェトークが終わったところで
 元スタッフの方に、
 実物のフジノを見てみた感想をうかがいました。

 「フジノ議員は、市民の方からの質問や相談に
  『うーーん』って言いながら、かなり考え込まれるんですね」

 「そうですね。僕はなかなかどうすべきか迷うことが多くて
  いつも僕は『うーーん』って言いながらお話を聴いています。

  逆にうかがいたいのですが、
  長妻さんは、市民の方からお話をうかがった時、
  どんな感じなのでしょうか?」

 「毎週1回、『長妻昭と語る会』というのを開催していて
  必ず1時間は会場とのガチンコの質疑応答にあてているのですが
  長妻さんは、どんな厳しい質問が投げかけられても
  的確に即答されていますね」

 おおーっ!さすが長妻さん。

 フジノには、そんな風に
 バシッバシッと即答することはできません...。

 ますます、もっと勉強をしていかねば、と感じました。

 元秘書の方は、約3時間のカフェトークの中で
 実物のフジノをご覧になって会話をしてみて
 きっと、ガッカリされたのではないかな、と感じます。

 フジノに期待をしてくれて
 「会ってみよう」と横須賀まで来ていただいたのですが

 僕は自分自身の力不足を
 改めて自覚させられました。

 もっともっと努力していきます。


 今日もたくさんの方々にカフェトークに参加していただきまして
 本当にありがとうございました。


→日記過去分の目次へ
→はじめのページに戻る