まちの政治家は、こんなことしてます


2010年2月19日(金)のフジノその2
● 予算議会でフジノが市長へ行なう質疑の内容です

 昨日からけさにかけて徹夜してようやく
 予算議会での市長へ質問する内容を決めました。

 しめきりは今日の夕方17時。

 17時を知らせるチャイムが鳴るのを聴きながら
 発言通告書に署名をして提出しました。

 ここまでギリギリまで苦しんだのは、
 7年間の政治家生活で初めてでした。

 それではフジノが市長へ行なう質疑(3月3日です)の
 発言通告を掲載します。

 フジノの質疑は大きく3つです。

 1.ハコモノ3兄弟について
 2.長生きを喜ばれない現在の高齢者福祉について
 3.西地区に押しつけられた『負担』に対する率直な怒りについて

 詳しい内容を紹介します。
 (PDFファイルはこちら)

--------------------------------------------------

  1.財政危機の中で財政規律を重視した予算編成における、
   ハコモノ問題に対する市長の認識について

 市長は、新年度の本市の運営方針を
 市民のみなさまにお伝えする今回の施政方針演説において

 「厳しい財政状況」を繰り返し訴え、
 予算編成の基本方針として「財政規律」を挙げ、
 新たに「財政基本計画の策定」も予算計上している。

 しかし、市長が「財政危機」を
 問題視しているにもかかわらず、

 その大きな要因である
 ハコモノ3兄弟(芸術劇場・美術館・ソレイユの丘)への
 「対策」についてはひとことも触れなかった。

 マニフェスト実現の為の財源を捻出する上でも
 ハコモノ3兄弟に切り込めば
 大きな効果があったはずであるにも関わらず、

 実際には大幅な予算の減額も無かった。

 これでは「財政規律」に全く説得力が無い。
 説明責任も果たしておらず、大きな問題である。


 (1)ハコモノ3兄弟に今後かかる費用はいくらなのか。

 芸術劇場・美術館・ソレイユの丘、それぞれのハコモノについて、
 @現在まだ残っている建設費用の借金額はいくらなのか、
 A管理・運営費用は今後予測しうる限り
  いつまでいくらかかるのか。


 (2)今後どう対処すべきかをはっきりと
  市民のみなさまに説明すべきではないか。


 「吉田市長に市長が交代すれば
  批判の大きいハコモノ3兄弟への
  税金投入が無くなる/大きく減らせるはず」

 「もっと優先順位の高い政策に税金が使われる」

 と信じて投票した多くの市民の方々は、
 今もそう信じている。

 しかし市長は当選後、明らかに変節してしまったのではないか。

 実際、新年度予算案でも
 ハコモノへの予算を大胆に削減することは無かった。

 市長は市民のみなさまに対して、
 今後ハコモノ3兄弟にどう対処するのか、
 「現在のスタンス」をはっきりと説明すべきではないか。


 (3)「運営形態の見直し」や「指定管理者の公募」で
  どれだけ負担を減らせるかを
  検証するように総務部に指示を出したはずだが、
  検証結果は出されたのか。またその結果はいつ発表されるのか。


 市長は、すでに建設されたハコモノは
 廃止などの抜本的な見直しでは無く、

 指定管理者への移行など「運営形態の見直し」や
 指定管理者の「公募」によって
 税金の負担を減らすとかつて答弁した。

 見直しによってカットできる金額などの検証を
 総務部に指示したとのことだが、

 その検証結果は可能な限り早く実行されねばならない。

 その検証結果は出されたのか。
 結果が出ていないのならばいつまでに出されるのか。


 (4)新年度開催予定の「事業仕分け」において、
  ハコモノ3兄弟の必要性を問うてみるべきではないか。


 市長は抜本的な見直しをする考えはないようだが、
 財政危機の現在の本市において
 それが本当に市民の望んでいることなのか疑問である。

 来年度に新たに開催予定の「事業仕分け」の対象に、
 ハコモノ3兄弟の「存廃」も項目として入れて、

 「市役所の論理」ではなく、
 「市民」のみなさまや「外部」の第三者の視点から
 これらハコモノの存続そのものの必要性を問うてみるべきではないか。


 2.長生きが喜ばれない現実を打ち破る為の、
  「力点を置きたい可能性への投資」の1つとしての
  高齢者福祉の在り方について


 市長は施政方針演説の中で
 「平成22年度に力点を起きたい可能性への投資」の1つとして
 高齢者福祉について触れたが、

 ハード面では新設・増床される特別養護老人ホーム・
 グループホーム(合計約380床)について、

 ソフト面では介護予防サポーターの養成の拡充について
 述べただけである。

 現在、特別養護老人ホームの待機者は約2000人にものぼり、
 何年間もの入所待ち、老老介護、
 痰吸引などの医療行為が必要な為に
 そもそも受け入れ先が無い、
 など苦しんでいる方々は非常に多く、
 介護苦からの虐待やご家族の自殺も起こっている。

 「力点を置きたい可能性への投資」の1つであるならば、
 もっと施政方針において
 ソフト・ハード両面から
 より具体的に今後の高齢者福祉について
 説明すべきだったのではないか。


 (1)在宅サービスの充実に向けて
  新年度はどのように取り組んでいくのか。


 すでに介護が必要な方々への取り組みについて、
 市長は施政方針演説では「施設サービス」しか触れなかったが、
 「在宅サービス」を充実させることも
 介護の両輪として不可欠である。

 @今後、在宅サービスを充実させていく為に
  どのような取り組みを行なっていくのか、
  より具体的に述べるべきではないか。

 A特に、昨年暮れにまたも選定が失敗に終わってしまった
  「夜間対応型訪問介護事業所」について、
  今後どのような対応を行なうのかを述べるべきではなかったか。

 同時に、

 B介護に悩むご家族のレスパイトに積極的に取り組むべきではないか。


 (2)施設サービスの不足を市立2病院で対応すべきではないのか。

 本来、高齢者福祉は「医療」と「介護」が
 シームレスでなければならないが、

 施政方針ではその点に言及が無かった。

 約2000人にのぼる本市の特養待機者は、
 現計画での介護保険3施設やグループホームの新設・増床だけでは
 間に合わない。

 しかし、見殺しにしては絶対にいけない。

 そこで、代替案として、

 @市立2病院の病床で待機者の受け入れができないのか。

 A特に、市民病院で休止している病床を
  早期に療養病床として稼動させて受け入れをすべきではないか。

 また、うわまち病院の療養病床50床中10床は個室だが、
 1ヶ月の費用を30〜50万円も負担せねばならず、
 入院したくてもできない方々がいる。

 B個室数を減らして差額ベット代を取られない病床数を増やせないか。

 加えて、

 C個室でも費用負担を下げて入院しやすくすべきではないのか。


 3.行政側が一方的に大きな負担を押し付けている
  西地区の2つの課題(市民病院・ごみ処理施設建設予定地)を、
  市長が「横須賀が抱える大きな課題」と言及した認識について


 施政方針演説の中で市長は
 「平成22年度の横須賀が抱える大きな課題」として
 「市民病院」と「ごみ処理の広域化」を挙げたが、

 どちらも長坂で西地区に位置している。

 この2つのテーマを
 「横須賀が抱える大きな課題」と市長が述べた時、

 西地区で幼少期から暮らしてきた私は、
 さも西地区そのものに問題があると言われたかのような
 不快な印象を受けた。

 それは私だけでなく西地区の多くの声でもある。

 もともと地理的に困難を抱えている西地区では、
 さらに過去の経緯から
 巨大なごみ処理施設を押し付けられてきたとの「負担感」や、
 迷惑施設はどうせいつも西地区なのだという
 「諦めの感情」を持たされている。

 誰もが希望を感じることができる
 新しい横須賀の実現を目指していたはずの吉田市政が、

 西地区の市民に対して今回さらにそうした負の感情を
 強く感じさせてしまったことは大きな問題である。


 (1)市長の言行不一致こそ「横須賀の課題」ではないのか。

 市長は施政方針演説の中で
 「市政の主体は市民である」
 「自らの手で活力を生み出し、生き生きと暮らせる地域をつくることが、
  本市全体のまちづくりにつながっていきます」
 と述べておきながら、

 この2つの問題に、西地区に暮らす市民は
 なんら主体的に関わる機会を与えられなかった。

 市民病院は行政側が病院経営を誤った結果、
 指定管理者制度への移行による混乱を招いて、

 何の瑕疵も無い西地区の市民の方々に
 大きな不安と迷惑をもたらした。

 2つの課題共に歴代市長から引き継いだものではあるが、
 ごみ処理施設の建設予定地を決定したのは
 吉田市長である。

 発表はあまりにも一方的かつ唐突で、
 西地区の市民は決定だけをただ押し付けられた。

 このどこが市民主体だと言えるのか。

 かつての美術館建設やソレイユの丘建設も、
 主体的に市民が決めるどころか
 一方的に結論を押し付けられたからこそ反対運動が起こった過去を、

 「温故知新」を施政方針で述べた吉田市長は
 もうお忘れなのか。

 自らが述べた市長として在るべき姿勢と
 全く矛盾していないか。

 そんな言行不一致の「市長の姿勢」こそが
 本当の「横須賀の課題」ではないか。


 (2)そもそも西地区の市民への謝罪が述べられるべきではないのか。

 そもそも乗り越えるべき「横須賀の大きな課題」と認識しているならば、
 行政側が一方的に西地区の市民に負担を押し付けている以上、

 施政方針演説ではまず何よりも
 長坂を中心とする西地区の市民のみなさまに対して
 謝罪の言葉を述べるべきではなかったか。


 (3)「地域住民の皆様のご理解ご協力を頂く」とは
  具体的に誰がどのような意思や行動を
  どのように示すことを意味しているのか。


 市長は施政方針演説の中で
 ごみ処理施設の計画地に対して

 「市としての方向性が決まりましたので、
  まずは地域住民の皆様のご理解ご協力を頂く」

 と述べているが、
 それは具体的に誰がどのような意思や行動を
 どのように示すことを意味しているのか。

 みなさまが理解するとは
 どのような状態になったことを言うのか。

 みなさまが協力するとは
 どのようなことを意味しているのか。

 反対の声が強ければ
 方向性の撤回はありえるのか。

 (以上です)
-------------------------------------------------

 今日開催された本会議での
 吉田市長の1年間の方向性を示す『施政方針演説』でも

 また、これまで短い時間ではあるものの
 提出された新年度予算案の資料を読んだ限りにおいても

 (発言通告のしめきりが今日の17時しめきりなのに
  予算案の説明資料が配られたのは16時でした。

  1時間しか無いようなスケジュールでは
  精査して熟考して質疑をつくることはできないです。
  全くおかしいです)

 吉田市長が当選してから
 フジノが昨年9月議会・12月議会と質疑をしてきたことが
 改善される見込みは
 ほとんど無いのだと分かりました。

 本会議で質疑をしても意味があるのかを
 見出せない気持ちになりました。

 それでもあえて質疑をしたいと思います。



2010年2月19日(金)のフジノその1
● 新年度の方向性を示す『施政方針』演説でした/本会議初日

 今日は本会議が開かれました。

 毎年、予算議会の初日は必ず
 市長による演説だけが行なわれます。

 その演説のことを『施政方針』演説と呼んでいます。

 4月から始まる新しい1年度について
 横須賀市をどのような方針で運営していくかという想いを
 市長が市民のみなさまに対して語る重要な演説です。

 今日の本会議で吉田市長が読んだ原稿の全文はこちらです。


● フジノが感じた率直な想い・むなしさ

 実際には、予算議会での市長への質疑をつくる都合上、
 数日前にすでに議員たちにはゲラが配られています。

 (これは毎年の慣例です)

 ですから、すでに何十回もフジノは繰り返し読んでいた訳ですが
 今日改めて最終稿の演説を聴くのは初めてでした。

 そして、今日の吉田市長による
 施政方針演説を聴き終えたフジノの想いを記します。

 率直に申し上げて、何も感じることがありませんでした。
 感動も無ければ、怒りも起こらない。むなしい気持ちになりました。

 あの当選後初めての本会議(09年9月議会)で市長が行なった
 4年間で目指すべき姿を示した所信表明演説とは、全く異なりました。

 何よりも『言っていること』はカッコよいのですが
 これまでの市長としての『7か月間の行動』を見てきたフジノには
 全く言行不一致としか言いようがありません。

 言葉がむなしく空に響くような感じでした。

 財政危機を繰り返し繰り返し訴えるにも関わらず、
 ハコモノをどう対処するのかは全くひとことも触れませんでした。

 未来のこどもたちに問題を先送りしない、と述べておきながら

 マニフェストで約束したことである
 『救急医療センター移転をしないこと』を明言もしませんでしたし、

 このまちの主役は市民であり
 市民が主体的にまちをつくっていくと言いながら

 ごみ処理施設の建設予定地は
 市が突然に決めて、決定したことだけを発表したのでした。

 施政方針演説で言っていることと
 現実にやっていることがあまりにも違いすぎるので

 聴いていて、本当にむなしくなりました。

 1月29日に国会で鳩山総理が行なった施政方針演説では
 「いのちを守りたい」というフレーズが24回も使われて話題になりました。

 あまりにも理念を語りすぎで具体的な取り組みが見えない、
 というマスメディアの批判もありました。

 しかし、あの鳩山総理の施政方針を聴く限り、
 この国をどんな国へと変えていきたいのかが
 確かにフジノには伝わりました。

 それに比べてわがまちの施政方針演説は、
 かつての政府の演説のように、

 取り組みことを羅列していくばかりで
 (いわゆる短冊をはりつけた演説と批判される種類のものです)

 吉田カラーというものは感じられず、
 むしろ、官僚市長の演説のようでした。

 この施政方針演説を聴いても、希望を感じたり、チェンジを感じたり、
 新しい横須賀の姿が見えるなんてことは全くありませんでした。

 非常に残念です。

 変わってしまった吉田市長の姿には
 もう怒る気も起こらず、失望とむなしさだけが残りました。

 フジノはそんな市長に対して
 厳しい質疑を行ないたいと思っています。

-----------------------------------------------------

 (*後日談 翌日の神奈川新聞に施政方針について報道されました)
 
 (2010年2月20日・神奈川新聞より)

 行財政改革に積極姿勢
 横須賀市長 施政方針「公約実施に全力」


 横須賀市の吉田雄人市長は市議会第1回定例会初日の19日、
 本会議で2010年度の施政方針演説を行った。

 税収の落ち込みで収支のアンバランスが拡大する中、
 財政難からの脱却を目指し行財政改革に積極的に取り組む姿勢を表明。

 「新たな試みとして事業仕分けの手法を導入し、
  市と民間が行うべき仕事の分類を行い、さらなる行財政改革に取り組む」

 と意欲を示した。

 マニフェスト(選挙公約)の実施に向けては

 「全力で取り組んでいく」

 と約束する一方、

 「財政上の問題などからどうしても実施が困難なものについては、 
  早い段階で鋭明責任を果たしていく」

 と述べた。

 市が抱える大きな課題として、
 経営難が続く市民病院とごみ処理の広域化の2点を挙げた。

 4月から指定管理者制度に移行する市民病院について

 「一刻も早い入院機能の回復に努め、地域医療の充実を図っていく」、

 ごみ処理の広域化については

 「地域住民の理解と協力を得るように努め、
  新たなごみ処理施設の建設に取り組む」

 と強調した。

 また、

 「市民が主役のまちづくり」の基本原則となる
  自治基本条例の制定を目指すと表明。

 「まちづくりにかかわる多くの市民から意見をもらい、
  12年4月の制定に向けて検討を進めていきたい」

 と述べた。

 (服部エレン)
----------------------------------------------
 (引用終わり)


2010年2月18日(木)のフジノその2
● 新年度予算についての報道

 昨日は、市議会への予算説明会に加えて
 マスメディア向けにも記者会見で予算の説明がなされました。

 そこでけさは新聞各社から、
 新年度予算案についての報道がなされています。

 (2010年2月18日・神奈川新聞より)

 (2010年2月18日・朝日新聞より)


2010年2月18日(木)のフジノその1
● 新年度予算で『廃止・縮小される事業』を報告します

 毎年必ず財政部に提出してもらっている資料が
 フジノにはあります。

 それは、これまで行なってきた市の取り組みのうち、
 新年度予算案で廃止や縮小される事業のリストです。



 市民のみなさまがこれまで受けられたサービスが
 カットされる訳ですから、大きな影響を受ける方もいらっしゃいます。

 そこで、今年は予算の発表と共に
 すぐに市民のみなさまに報告することにしました。

 以下の35件の事業が『廃止・縮小』されます。
 (PDFファイル版はこちらです)


 <見直し事業一覧(主なもの)>合計35件、2億2875万円

 (1)市報・市例例規集発行 58万2000円
     6月と12月に発行する市報『横須賀市の財政状況』の
     仕様を落とした。
     (写真をなくし、紙質も落とした)

 (2)横須賀市統計グラフコンクール 9万9000円
     横須賀市統計グラフコンクール参加者記念品を廃止
     (300人×330円)

 (3)国際式典事業 324万4000円
     ヴェルニー小栗祭を室内で実施することによる
     会場設営委託料の減(▲278万9000円)
     レセプションの簡素化(▲45万5000円)

 (4)国際化推進事業 20万円
     国際平和標語・ポスターコンクール参加賞を廃止

 (5)都市間交流事業 518万2000円
     ブレスト市への職員派遣を取りやめ

 (6)文化行政推進事業 46万7000円
     風を感じる街音楽コンクール参加賞を廃止

 (7)1万メートルプロムナード整備事業 43万3000円
     パンフレット作成を休止

 (8)市民文化活動推進事業 19万8000円
     委託料の基礎となる期末手当支給月数を、市職員と同様に減額

 (9)交通安全啓発事業 58万3000円
     参加賞の廃止
     交通安全ポスターコンクール225円×2,200人×1.05
     グレースボール大会190円×330人

 (10)住居表示維持管理事業 357万8000円
      21年度から新規実施を休止していることを踏まえて、
      街区案内板・補助案内板の整備を休止

 (11)障害者社会参加支援事業 1395万5000円
      自動車燃料給油券の原則廃止

      (ただし、タクシー券が利用できない方、
       自分の車を改造された方等については、
       引き続き燃料給油券の利用は可能)

 (12)難病対策事業 1944万円
      自動車燃料給油券の原則廃止および
      重度を除く一般難病患者へのタクシー料金助成券の交付枚数の減
      (1人36枚→18枚)

 (13)社会福祉施設育成事業(障害) 1403万円
      職員経験年数加算を廃止

     ※当該補助金は、国基準を上回る職員配置をした施設に対し、
       市看護職員1級45号級相当額(採用4〜5年の看護師の人件費を
       運営費として補助する制度。
       職員経験年数加算とは、
       補助対象の施設がベテラン職員を雇用する場合、
       人件費が補助基準より高価なため、補助額を加算する制度。

 (14)社会福祉協議会助成事業 82万7000円
      社協職員人件費を助成する制度のため、
      市職員と同様の人件費基準で削減した。

      ・給料表の改定=▲0.15%
      ・期末手当の見直し=4.5月→4.15月

 (15)療育相談センター事業 570万6000円
      指定管理委託料のうち人件費(期末手当)について、
      市職員と同様、支給月数を減じた。
      4.5月→4.15月

 (16)助産所支援事業 365万円
      ○補助内容
        出産を取扱う助産所を市内で開設する際
        3年間を限度に、嘱託医療期間に対して補助を行う。
        (1万円/1日)

      ○廃止理由
        平成19年度から3か年の事業計画であったが
        現在まで助成案件はない。
        平成21年に出産取扱珍療所の再開と
        診療所の開設があり、出産堤所の確保は進んできている。
 
 (17)クリーンよこすか推進事業 52万5000円
      ポスター・標語参加賞を廃止
      5,000人×100円×1.05

 (18)リサイクルプラザトライR事業 30万3000円
      アイクルフェアの景品(トイレットペーパー)を廃止
      3,360円×90箱

 (19)農業研修センター管理運営事業 76万6000円
      職員配置(臨時職員)を見直し、
      現状の昼2名・夜間1名から
      1名ずつ3交代制(コミュニティセンターの体制)に変更

      ※24年度からコミュニティセンターになる予定の為、
       職員配置を前倒して変更

 (20)漁業協同組合員貸付資金預託金 1億円 
      貸付実績が低いため、預託金額を変更する。
      3億円→2億円

 (21)観光団体助成事業 156万円
      みこしパレードの団体謝礼(こどもみこし以外)を
      1団体10万円→8万円へ
      延べ78団体×2万円

 (22)にぎわいづくりイベント事業補助(商店街) 300万2000円
      一定の規模以上のイベントを推奨するため、
      30万円以下を補助対象から除外する。

      *商店街街路電気料金補助をH21から手厚くする一方、
        本来商店街自身が行なうべきイベント等の補助を縮小する。

 (23)活き活き商店街サポート事業補助 125万円
      一定の規模以上のPR等事業を推奨するため、
      30万円以下を補助対象から除外する。

      *商店街街路電気料金補助をH21から手厚くする一方、
        本来商店街自身が行なうべきイベント等の補助を縮小する。

 (24)街並み景観形成推進事業 66万7000円
      外壁の塗り替え費用に対する補助を
      実績にあわせて縮小する(100万円→33万円)。

 (25)やさしいまちづくり(公園)事業 1439万4000円
      公園内にスロープ、手すり、背伸ばしベンチを設置する事業について、
      19〜21年度の計画箇所が終了した為、
      今後は公園リニューアル手業により引き続き
      公園のバリアフリー化を計画的に行っていく。

 (26)セーフティロード事業 624万円
      市内全域のカーブミラーや安全柵の色を、
      内規により全て指定色(グレーベージュ)で施行していたが、
      色の統一性等に配慮が必要な地域以外は
      原則標準色(白・オレンジ)で行うこととした。

 (27)高等学校国際交流支援事業 289万2000円
     ・エラノラ高校への長期留学(2名1年)の廃止
       (渡航費44万円、留学費用1名分101万円)

     ・エラノラ高校からの交流教員受入の廃止
       (滞在費70万6000円)

     ・エラノラ高校への短期交流研修の渡航費補助の廃止
       (60万円)

     ・エラノラ高校からの受入生徒の制服支給の廃止
       (13万4000円)

 (28)私立高等学校教材等購入費補助金 500万円
      市内の私立高等学校4校に対して支出している補助金について
      均等割(1校あたり500万円)を削減する。
      H21年度500万円→H22年度375万円

 (29)定時制高校夜食事業 370万8000円
      定時制の生徒への夜食費補助のための食券助成
      (1食150円)を廃止する。

 (30)芸術鑑賞会 1333万5000円
      昨年度よりメセナ活動の一環として行われている
      劇団四季の公演(無料)を招致していることにより、
      今年度より中学生のオペラ鑑賞を廃止した。

 (31)学校給食会補助金 28万2000円
      学校給食会職員人件費を助成する制度の為、
      市職員と同様の人件費基準で削減した。

      ・給料表の改定=▲0.15%
      ・期末手当の見直し=4.5月→4.15月

 (32)横須賀市民スポーツ応援団補助金 20万円
      対象団体がH20年度末に解散した為

 (33)国県体育大会等選手派遣事業 196万8000円
      神奈川県総合体育大会の休止に伴う選手派遣経費の減

 (34)文化財施設等維持管理事業 29万円
      文化財保存管理奨励金を管理経費の実情にあわせて
      見直した。

 (35)文化財保護周知啓発事業 19万4000円
      市単独で実施していた文化財見学会(年2回)を
      生涯学習財団の自主手業に変更した。
      なお今後市は共催として関わることとする。

 以上です。


● 何故ハコモノ3兄弟に切り込まない!?/優先順位が違う!

 いつだって時代の変化にあわせて
 行政サービスは見直していかねばなりません。

 例えば、これまでフジノだけでなく複数の議員が提案してきた
 漁業協同組合員貸付金預託金を減らすことについては

 3億円から一気に2億円へと1億円も減らせることは
 経済部が毎年交渉を重ねてきてくれた努力の成果だと
 高く評価しています。

 こうした動きは、時代の流れにも合っていますし、
 必要不可欠な『廃止・縮小』です。

 ただ、フジノはリストを見て2つの理由で
 かなりガッカリしてしまいました。

 第1に、廃止・縮小すべきではない事業が複数あります。

 例えば、『障害者社会参加事業』と『難病対策事業』について言えば、
 障がいのある方々も難病のある方々も共に
 もっと外出できる機会を保障すべきです。

 障がいのある方々の収入があまりにも低い現状を見れば
 ガソリンやタクシー代の補助の必要は今も全く変わっていません。

 また、障がいのある方々の為の社会福祉施設において
 ベテランの職員さんを雇用した場合に補助をしてきたのですが
 その補助金を廃止してしまいます。

 障がいのある方々の福祉において
 人材の確保ほど大切なことはありません。

 けれども、現行の障害者自立支援法が続く限りは
 福祉施設は人材を確保するどころではありません。
 つぶれないように努力するだけで必死です。

 だからこそ、市がベテランの人材を確保した施設に対して
 あえて補助をしてきたはず!

 それを廃止することは間違っています。
 むしろ、今こそ必要な補助のはずです。

 この3つの大切な取り組みを廃止・縮小して
 生み出された財源は、4742万5000円です。

 しかし、全く納得ができないのは
 フジノがずっと批判してきたハコモノ3兄弟に対して

 もっと切り込めたはずなのに
 その動きが全く見えないからです。

 例えば、ハコモノ長男=芸術劇場を運営する為だけで
 平成25年度まで16億8016万円もかかります。

 (この金額には建設にかかった借金は含んでいません)

 ハコモノ三男坊=ソレイユの丘も
 平成27年度まで43億5273万2000円もかかるのです。

 この60億円をもっと切りこめば
 いのちに必要な福祉サービスをカットしなくても済んだのに。

 だから、

 第2の理由は、
 もっとカットすべき優先順位の高い事業があるのに
 そこに切り込めていないことです。


 定時制高校に通う生徒たちに
 1食150円の補助をしていたのさえ廃止するのに

 ハコモノ次男坊=美術館の新年度の入場料の見込みは
 今年度よりもまた下がっています。

 美術館はみなさまの予想通り、
 オープンしてから収入が下がり続けています。

 もちろん管理運営費用はかかり続けますから
 赤字は税金で埋めるしかありません。

 こんなことに税金を使うならば
 もっと優先順位の高い使い道があるはず。

 何故、吉田市長はそこに切り込めないのでしょうか。
 とても不満ですし、本当に悔しいです。



2010年2月17日(木)のフジノ
● 新年度予算案の説明会でした

 毎年、予算議会がスタートする前に
 市長・副市長が本会議場で『予算説明会』を行なっています。

 今日、残念ながら例年通り、
 この『予算説明会』が行なわれました。


 何故、「残念ながら」と記したのかについては
 もはや毎年くりかえし書いてきたので
 説明は省略させて下さい。

 (参考までに2年前に書いた活動日記をご覧ください)

 とにかく、冊子『予算の概要』を
 市長と2人の副市長が音読するのを聴く為だけです。

 市長みずからが音読することに意味があるのでしょうか?
 この場にどんな意義を見出すべきなのでしょうか?

 7年もフジノは政治家をしていますが、
 残念ながら全く理解できないままです。

 全ての市議会議員が本会議場に集合しなければならなくて
 かつ、そこでは質疑も全く行なうこともできなければ

 市長・副市長が新年度予算案の『ウリ』について
 パワーポイントを使って分かりやすく説明する場でもありません。

 冊子を読めば分かることを
 わざわざ音読するだけのセレモニーは
 もういいかげんに廃止すべきです。

 吉田市長の就任と共に

 これまでの予算説明会とは変わった方式になるか
 そもそも廃止されるのではないか

 と期待していたのですが
 何にも変わりませんでした。本当に残念です。


● 自殺予防対策の予算案は、890万8000円でした

 さて、冊子『予算の概要』(正式な予算書ではありません)には
 市長が特にアピールしたい取り組みが
 とりあげられています。

 6つの『重点プログラム』があって
 それぞれに主な取り組みが記されているのですが

 『重点プログラム2.命を守るプログラム』の取り組み29項目のうち、
 第28番目に自殺予防対策カンケーの予算案が記されています。

 しかし、命を守るプログラムと銘打っていたら
 何故にラストから2つ後ろの28番目に紹介されているだろうか?

 優先順位は1番のはずなのに...。

 ここに載っている順番が
 市長のこころの中の優先順位とは違うと信じたいです。

 さて、その項目を紹介します。


 市長が予算説明会でこの項目を読み上げたこともあって
 説明会終了後に何名かの方々から

 「フジノくん、良かったね。自殺対策の予算、かなり増額だね」

 と声をかけて下さいました。
 (ありがとうございます!)

 確かに、フジノが当選した2003年には
 自殺予防対策の予算は『ゼロ』でした。

 それが政治家として7年間の活動の末に
 ようやく890万円まで増額されました。

 その差、890倍です。
 我ながらすごいなあと感心しました。

 ...なんて言えません!

 昨年11月に発表した『自殺対策100日プラン』の中で
 我が国は今、自殺戦争のまっただなかである、と
 政府は宣言しています。

 戦争のまっただなかなのに、
 890万円しかない予算でどこまで闘えるのか...。

 これまでだって少ない予算であっても
 関係者のみなさまと知恵をふりしぼってがんばってきたわけですが、

 政府もようやく本腰を入れてきたのに
 1000万円も超えない予算では、フジノはがっくりきています。

 例えば、890万円というのは一体どれくらいの規模なのか
 市民のみなさまにイメージしてもらう為に
 同じ800万円代の予算の取り組みを紹介しますね。


 ・『みどりの量の実態把握』869万4000円

   これまでの都市計画基礎調査等では把握しきれなかった
   実際の市域のみどりの量を把握する『緑被率調査』を実施し、
   みどりの保全および創出の為の施策実施の検討を進めます。


 ・『久里浜1丁目公園の整備』999万8000円

   実施設計の費用


 ・『防災意識の普及・啓発』898万1000円

   土砂災害ハザードマップおよび防災マップの作成
   防災に関する市民アンケートの実施
   防災講演会の開催


 ・『財政基本計画の策定』846万3000円

   本市の財政状況についての認識を市民と共有する為、
   今後の財政収支見込みを明らかにした財政基本計画を策定し、
   全戸配布します。


 これは意図的に抜き出したのではなくて、
 『予算の概要』の重点プログラムから
 800万円台の事業だけを抜き出したものです。

 お分かりいただけると思うのですが
 800万円というのは、市が何かを調査したり、設計を委託したり、
 何かの計画を作ったりするぐらいの予算規模なのです。

 こんなものなのですよ...。

 さらにフジノのもどかしさを理解していただく為に
 いくつかの取り組みを紹介します。

 市民のみなさまに愛されている真夏のイベントの
 予算規模はこんなです。

 ・『よこすか開国祭の開催』6860万2000円

   開国にぎわいまちなかイベント
   開国花火大会

 数時間の花火大会と数日のイベントの為に、
 6860万円(自殺対策予算の8倍!)の税金が使われます。

 花火大会は愛されていますし、継続すべきですが、
 単純に予算規模で比べると哀しくなってしまいます。

 一夜の華やかさと、人のいのちを守ることの重みを
 どうしてもフジノは比べてしまうのです。

 また、市民のみなさまの家屋に被害を与えている
 本来は日本にいなかった動物たちを
 駆除する為に使う予算はどんなかというと、

 ・『特定外来生物等の捕獲強化』2066万6000円

   市内全域で農業および生活に被害を及ぼし、
   生態系への影響も与えている、
   特定外来生物であるアライグマ・タイワンリスによる被害を防ぐ為に
   捕獲強化に取り組みます。

 アライグマとタイワンリスを捕獲する為に
 自殺対策の2倍の予算があてられています。

 今回は、あえて数億円レベルの大規模な公共事業は
 比較する為に紹介しませんでした。

 でも、フジノが感じているもどかしさは
 少しだけでも伝えることができたでしょうか?

 800万円台の予算というのは、このくらいの規模なのです。

 昨年に吉田市長に政権交代したにも関わらず
 予算書をざっとチェックした限りでは
 来年度も美術館は赤字を3億9400万円も出します。

 この3億9400万円(自殺対策の44倍!)の税金を
 どうして人のいのちを守る為に使えないのか。

 それがフジノにはどうしても理解できないのです。

 もちろん、予算ゼロからはじまった自殺予防対策です。
 どんな状況であろうとフジノは闘うだけです。

 1人でも多くのいのちを守ることだけが
 僕に与えられた仕事なのだと信じています。

 さあ、まもなく予算議会が本格スタートです。
 全力を尽くしていきます!



2010年2月16日(水)のフジノ
● ハイランド4丁目に『ハッピーベジタブル』がオープンしました!

 今日は、新しくオープンした『Happy Vegetable』
 お昼ごはんを食べに行ってきました。

 『HappyVegetable』は社会福祉法人・横須賀市社会福祉事業団によって
 2月15日にオープンしたばかりの、カフェレストランです。

 横須賀市には知的障がいのある方々の為の
 市立福祉援護センター『かがみ田苑』(公設民営)がありまして、
 その運営を行なっているのが横須賀市社会福祉事業団です。

 『かがみ田苑』は、知的障がいのある方々が自宅から通って
 就職にむけていろいろな活動をしたり
 ふだんの暮らしの中で必要な生活スキルの指導を受けたりする場です。

 利用できる期間が6年間と限られているのですが
 なかなか進路が見つからないまま6年間が過ぎていく人が多い、
 という厳しい現実があります。

 そこで、横須賀市社会福祉事業団自らが
 『新しい場』を創りだしたのですね。

 自ら、というのは、つまり、この立ち上げには
 市からの補助金などが1円も入っていないのです。

 『HappyVegetable』では知的障がいのある方々が
 実習という形で働きながら、
 やがて就職へとつなげていくとのこと。

 民間の事業者が自ら場を立ち上げた、ということは
 とても素晴らしいことで、とてもありがたいことだとフジノは感じます。

 さらに素敵なことに、お店の名前に野菜が冠されているのですが
 『かがみ田苑』の農園で育てた無農薬野菜を
 ランチやお弁当の食材として使っています。

 ヘルシーなごはんが食べられます!

 という訳で、さっそく無農薬のおいしいごはんを食べる為に
 ハイランドの『HappyVegetable』へ行ってきました!



 全面ガラスで開放的ですね。

 ハイランドの商店街の方々が開店祝いの花輪を出してくれてますね。
 地域に受け容れられているなあというのがとてもうれしいです。

 場所はとても分かりやすくて、
 ハイランド4丁目にある『ヨコサンスーパー』の真正面です。

 次の写真は、入り口のボードです。
 2月15日オープンですから、昨日スタートしたばかりなのです。



 19日までは『オープン特別価格』だそうです。

 豚バラ肉と大根のカレーがサラダ付で500円、
 これはリーズナブルでとてもありがたいです!



 フジノは混雑するであろうお昼時を避けていったのですが、
 ヨコサンスーパーでの買い物帰りにお茶をしに来た方々など
 順調にお客さんが入っていました。

 レジの脇には、『かがみ田苑』でつくられたグッズが販売されています。



 ごあいさつをした後、「せっかくだからのぞいていってください」と
 特別に、厨房の中に入れていただきました。

 みなさん、忙しそうに働いています。



 今はまだメニューがカレーだけだそうですが
 これからどんどん増えていくそうです。楽しみですね。


● カレー、おいしいですよ〜

 という訳で、現時点でのメニューはこちら。

 ランチとしての利用じゃなくて
 もちろんお茶をするだけのカフェ利用もOKですよ〜。



 さて、ドリンクは250円なのですが、
 カレーとセットで注文すると150円に下がるということなので、
 フジノはカレーとホットコーヒーを注文しました。



 それでは、いただきます!



 野菜がおいしい!

 そして、カレーの中に『こんにゃく』が入っていました。
 食感がすごくおもしろいです。

 フジノはおなかを減らして行ったのですが、
 この値段でこの量はかなりお得感があります。
 量が多めで、けっこううれしいです。

 「おいしかったです、ごちそうさま!」と、みなさまに再びあいさつをして、
 『HappyVegetable』を後にしました。



 かねてから書いてきたことですが、

 何かの商品を買ったり、何かを食べたりする時に、
 買う側(消費者側)はそれを作った人に障がいがあるかどうかなんて
 カンケーありませんよね?

 スワンベーカリーが愛されているのはパンがおいしいからであって
 障がいのある方々が働いていることが
 愛されている要因では無いですよね。

 そんな意味で

 フジノにとって、『HappyVegetable』は
 知的障がいのある方々が働いているという要素は抜きにして
 おいしくてまた行きたくなるカフェレストランでした。

 次のメニューもとても楽しみです。

 野菜をふだん全然とらないフジノにとって
 この無農薬野菜をつかったごはんは本当にうれしいです。
 また食べに行きたいなあ。

 ぜひあなたもハイランドに来た時は
 食べにいってみてくださいね!



→日記過去分の目次へ
→はじめのページに戻る