まちの政治家は、こんなことしてます


2011年8月9日(火)のフジノその2
● メガソーラー発電所は意外に小さかった

 (その1から続きます)

 屋上にのぼって、『浮島太陽光発電所』を見学しました。
 晴れていれば、スカイツリーや東京ディズニーランドが見渡せます。

 この浮島太陽光発電所と
 扇島にある約20haの扇島太陽光発電所の2つを合わせて
 メガソーラーです。

 フジノの第1印象は

 「もっと広大な土地が必要だと思ってた。
  メガソーラーは意外に小さいんだなあ!」

 でした。



 巨大な砂漠に設置されるかのようなイメージがあったのですが
 実際に目の前で観るとそんなに広くはありません。

 この『かわさきエコ暮らし未来館』に到着するまで
 バスターミナルから浮島太陽光発電所の脇を歩いてくるのですが

 このパネルがしきつめられている縦の土地は
 わずか10分で歩けてしまうくらいの長さです。



 6枚の太陽光パネルで1つのセットで(1アレイと呼びます)
 6321アレイが設置されています。

 ここには合計3万7926枚の太陽光パネルが
 しきつめられています。



 太陽光パネルが黒いのは、光が吸収しやすい為です。

 パネルはガラスコーティングされているので
 表面のそうじは、ほとんど不要です。

 斜めに10度の角度に設置してあるので、
 風雨で汚れが自然に流れ落ちていきます。

 本来、発電効率を高くする為には
 ここ浮島では30度が理想なのですが

 海がとても近い為に風が強く、台風などで被害を受けないように
 なだらかな10度に設定されています。

 また、パネルには機械的なしくみは無いので
 特に日常的な整備も必要ありません。



 いくつかのユニットごとで発電された電力は
 上の画像の赤い丸で囲った箱のような場所へ集められます。

 さらに、全ての電力が下の赤い丸で囲った場所へとまとめられます。
 ここから地中のケーブルを通して送電されていきます。



 ここで作られた電気は、
 全てこの浮島の工業地帯で消費されます。

 今までの日本型発電システムは
 東北など発電したものを莫大なロスをしながら
 遠くの東京で消費するというあまりにもエネルギー効率が悪い
 壮絶なムダな仕組みでした。

 これからの在るべき姿は、発電した地域で消費することです。
 つまり、電気の『地産地消』こそ、在るべき姿です。

 その意味で、この浮島で作った電気はここで消費されていて
 効率が良く、送電のロスもほとんどありません。



 さらに、この太陽光発電所は『無人運営』です。

 原子力発電所や大規模な水力発電所には
 24時間、必ず多くの人が常駐していますが

 太陽光発電所には、そうした人員は必要ありません。
 基本的には離れた場所から全てモニター監視をするだけです。



 1000kw=1メガワット、1000kw以上がメガソーラーです。

 こちらの浮島太陽光発電所だけで
 1年間に7000kwが発電できます。

 これは約2000軒の一般家庭が消費する量に相当します。

 扇島太陽光発電所が約3900軒分なので
 合計して約5900軒分の電気をまかなうことができます。



 この見学用の屋上にも、太陽光パネルがしきつめられていて
 実際に発電した電気は館内で消費されています。

 こうした小規模な太陽光パネルでも
 かなりの電気を作ることができます。

 例えば、ふつうの家のベランダ(屋根ではなくて)に
 2枚ほど小さなパネルを付けるだけでも75wくらいの発電が可能です。



 何度も書いてきたとおりで、この先20年ほどの直近の未来は
 天然ガスによる発電がつなぎとして有効だとフジノは考えています。

 ですから、特に太陽光などの
 再生可能エネルギーだけへのこだわりはありません。

 何か1つの発電方法だけが唯一の選択肢ということは
 もう絶対にあってはならないですし、

 いくつもの手段を地域ごとの特性に応じて
 細かく設置していくことがリスク管理には必要です。

 ただ、実際にメガソーラーを見て、大きく考えが変わったのは
 神奈川県のような都市型の地域であっても
 十分にメガソーラーは導入できるということです。

 予想以上にコンパクトで
 これならば、多くの地域で導入できると確信しました。

 (その3へつづきます)



2011年8月9日(火)のフジノその1
● 川崎のメガソーラー発電所へ/かわさきエコ暮らし未来館、オープン

 今日は、川崎市の『かわさきエコ暮らし未来館』へ行きました。
 8月6日にオープンしたばかりです。

 ここから、国内最大級の太陽光発電所(メガソーラー)を
 視察してきました。

 川崎市と東京電力の共同事業で、
 正式には『川崎大規模太陽光発電所』と言います。

 浮島と扇島の2つの発電施設をあわせて
 2万kw(20メガワット)を出力することができます。

 2万kwというのは、一般家庭5900軒の1年間分に相当するそうです。

 脱原発議連として活動していることもあって
 フジノはオープンしたらすぐに見学に行こうと決めていましたが

 自由研究をまだやっていない小中学生にも
 ここはとてもオススメです。ぜひ行ってほしいなあと思います。

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 横須賀方面から行く一番早く行かれる方法は
 まず、京浜急行の京急川崎駅から大師線に乗り換えて
 『産業道路』駅で下車します。

 (画像:電車の駅なのに駅名が産業道路っておもしろいですね)


 駅前の歩道橋をラウンドワン側に渡って
 『江川1丁目』バス停から
 10分ほどバスに乗って浮島バスターミナル行きの終点で下車。



 今日は本当にすさまじく暑くて
 江川1丁目バス停に立ってバスを待っている間に
 もうフラフラでした。小さなおこさんを連れていく方はどうかお気を付けて!



 さらに歩いて10分ほどで到着します。
 入口がちょっと分かりづらいのでどうかご注意くださいね。



 ここは工業地帯で日陰は全くありません。
 今日のような炎天下に歩くとかなり苦行ですので、必ず水分補給を。

 到着した時には、本当にうれしかったです。



 館内は、1階から3階まであります。

 1階は、川崎市を上空から撮影した写真が足元にあって
 川崎市民の方々は自宅や学校を探したりして楽しそうでした。



 『扇島太陽光発電所』の模型がありました。
 等々力競技場サッカーグラウンド26個分の広さだそうです。



 それ以外は1階には特筆するものは無くて
 実質的には、メガソーラーの見学ツアーの集合場所です。

 平日は1日2回(11:20〜と14:00〜)、
 約40分間の見学ツアーが組まれています。

 これに参加しなければ、ほとんどここに来る意味が無いくらいなので
 どうかあらかじめ時間はチェックして行って下さいね。

 前もってツアーへの参加を受付に登録しておいて
 スタート10分前に集合です。



 敷地の中をみんなで移動していき、
 リサイクル施設の見学をして、最後に屋上にあがっていきます。

 

 ついに屋上に到着です!



 ここでアテンダントの方から、20分ほど説明を受けたり
 自由に質問したり見学することができます。

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 下の記事は、5日に見学会が開かれた時の様子を
 報道した毎日新聞の記事ですね。

 (2011年8月6日・毎日新聞より)

 (その2へつづく)



2011年8月8日(月)のフジノその2
● ヒロシマ・ナガサキを今こそ忘れない

 被爆させられた方々、いわゆる被爆二世とされるこどもたち、
 そのたくさんの方々との個人的なつながりから

 フジノにとって、ヒロシマ・ナガサキは
 幼い頃からとても大きくて重い意味を持ち続けています。

 それは、何年経っても小さくなったり軽くなることは無くて
 東日本大震災に起因する福島第一原発の放射能被害が拡大している今、

 フジノにとって
 ますます重要なことになっています。

 2008年に横須賀で開かれた原水禁大会に参加したのも
 2010年に意見書提出の『議員提案』に踏み切ったのも
 そうした想いからです。

 (この議案は可決されて意見書が政府へ送られました)

 フジノがマスコミへの露出を極端に減らしていた時期でもあえて
 長崎放送(NBC)の取材を受けた理由は
 「ナガサキの放送局だから」でした。

 そして、今年も8月がやってきました。

 毎年この時期、フジノはある手紙を読み返します。

 ヒロシマで被爆をした女性とフジノは文通をしていました。
 原爆養護ホーム『舟入むつみ園』で暮らしていた方です。

 僕の中で、核と放射能に対する怒りと悲しみは
 10代の頃ほど激しくは無くなっても、決して消えることはありません。

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 今日は、市民団体『地球っ子くらぶ』が主催する
 『ヒロシマ・ナガサキを忘れない〜被爆体験を聴く!〜』に参加しました。

 被爆体験を聴かせていただく機会を
 僕たちの世代は、決して逃してはいけないと強く自覚しています。

 時が経って、被爆体験を持つ方々の高齢化は進んでいます。
 だからこそ、僕たちがその想いを引き継がねばならないと思うのです。


 ヒロシマ・ナガサキで被爆をされた
 5名の方々がお話をしてくださいました。

 お話を聴かせて下さった方の1人が
 このようにおっしゃいました。

 「福島の原子力発電所による被害を見て
  本当につらくて悲しい気持ちです。

  私は『原子力の平和利用』なんて信じたことはありません。

  初めて原発を日本が作ることになった時には
  反対の署名活動をみんなで行ないました。

  原発に賛成したことは1度もありません。
  早く全て無くしてほしいと願っています」

 そして、会場の参加者の方からも
 このような発言がありました。

 「私は福島県の出身です。
  これまで70年間、ヒロシマ・ナガサキのことを
  まともに考えたことがありませんでした。

  けれども今、みなさんの苦しみが身にしみて分かる気がします」




 何年が経とうとも、絶対に風化させてはいけない。

 そして、こんな苦しみや悲しみを
 2度と繰り返してはいけない。

 改めて、深く強く自らのこころに誓いました。


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 翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

(2011年8月9日・神奈川新聞より)



2011年8月8日(月)のフジノその1
● 児童福祉施設による『野球大会』の応援へ

 今日は、高校野球の神奈川大会で有名なスタジアム
 横浜・星川にある保土ヶ谷球場に行ってきました。

 野球大会に出場する『春光学園』チームを応援する為です!



 昭和39年(1964年)に第1回が行なわれて、
 今年で第51回目の歴史ある野球大会です。

 県内の児童福祉施設に入所しているこどもたちの
 スポーツを通じた心身の健やかな発達と育成を目的として
 開かれています。



 16チームが出場しての
 3日間にわたるトーナメント戦が今日始まりました。



 以前にも書いたとおりですが
 フジノの小学生時代からの親友が長い間働いていたこともあって
 児童養護施設『春光学園』には、とても親近感があります。

 (大学時代の『社会福祉概論』のレポートでも
  『春光学園』についてとりあげました)

 さらに今年から『春光学園』野球チームの特別コーチに
 元巨人軍の山本賢寿くんが就任しているのです!


 (画像:ホームの真後ろにある解説席みたいな部屋にいるフジノ)


 つい先日もランチを食べながら
 賢寿くんと1時間ほどお話ししたのですが

 こどもたちに野球などのスポーツを通して
 もっともっと健やかに育ってほしい

 というのが
 僕たちの共通の願いです。

 学校での部活動や地域でのチームに入っているこどもを除けば
 現状では、児童養護施設で暮らしているこどもたちが

 安心してスポーツに取り組める環境はまだまだ不十分で、
 僕たちが大人として政治家として、
 もっと環境整備をしていかねばなりません。

 賢寿くんはそんな想いから
 ボランティアとして特別コーチを引き受けてくれているのですね。
 (本当にありがたいです!)



 残念ながら、『春光学園』チームは
 試合には負けてしまいました。

 トーナメント制なので、この夏の大会への挑戦は終わりました。

 今日の試合はスタジアムでは無くて
 不入斗の総合公園と同じ感じのグラウンド(少年野球場)でした。

 もし初戦を突破していたら、
 明日はスタジアムで試合でした。

 何とかして「スタジアム」で試合をしてほしかったです。
 フジノはとても悔しかったです。

 でも、チームのみんなは
 もっと残念だったろうなあ...。

 (画像:保土ヶ谷公園内の少年野球場。ここが試合会場でした)


 来年こそは、スタジアムで試合ができるように
 フジノも応援できることをしていきたいです。

 児童養護施設のこどもたちの為だけでなく
 スポーツは全てのこどもたちにとって大切な存在です。

 ハコモノをつくることなどではなくて
 もっともっと大切なサポートを政治家として行ないたいです。

 地域スポーツを支える指導者不足が
 全国的に続いていますが

 元プロ野球選手である賢寿くんが
 ボランティアでコーチをしてくれているように

 素晴らしい人材が熱い想いで応えてくれて
 こどもたちを支えてくれているという現実もあります。

 このような形でのサポートを
 フジノは何とかしてすすめていきたいと願っています。

 春光学園チームのみんな、ドンマイ!

 これからは試合の前だけでなく
 定期的に練習ができるようにサポートしていくからね。

 賢寿くん、関係者のみなさま、本当におつかれさまでした。
 これからもどうかよろしくお願いします!


 (*我らが上地雄輔くんは毎年この大会にボールを寄附して下さっています。
   人知れずこうした活動を続けている雄輔くんはとても素晴らしいですね!)




2011年8月7日(日)のフジノその1
● 第18回AIDS文化フォーラムinよこはま(3日目)へ行ってきました!

 今日は、横浜駅西口にある『かながわ県民センター』へ。

 『第18回AIDS文化フォーラムinよこはま』に参加してきました。



 3日間にわたるプログラムは本当に豪華で素晴らしく
 勉強になるものばかりです。

 神奈川県エイズ治療の拠点病院に指定されている
 横浜市立大学附属病院の上田敦久先生らによる講演を
 フジノはお聞きしました。

 かねてから神奈川県のHIVキャリアの方々の数は
 東京・大阪についで全国で3番目に多いことから
 フジノは強く関心をもってきました。

 神奈川県の現状については、こちらをご覧ください。



 昨年のこの講演をきっかけに
 高齢の方々のHIVキャリア・AIDS発症が
 増えていることを知りました。

 これは、昔に比べて
 年齢があがっても性行為がなされている
 ということでもありますが

 HIVに感染してもかつてのように不治の病ではなく
 治療によって他の慢性疾患のように
 クスリをのみながら
 生活をしていくことが可能になってきたからです。

 そして、何よりもフジノが問題だと感じているのは
 偏見・差別・スティグマがあって

 HIVキャリア・AIDSを発症している高齢の方々が
 介護が必要なのに施設入所が拒否されたり
 在宅介護が必要なのに
 ホームヘルプを受けられないといったことが
 起こっているということです。

 そこで、昨年9月の決算特別委員会において
 フジノはこの問題をとりあげました。

 (2010年9月22日・決算特別委員会での質疑より)




 『エイズ対策事業』ということで
 横須賀市は平成6年からエイズ相談や検査をスタートして
 相談件数や検査の件数も
 ある程度横ばいという状況になってきています。

 けれども、実際に全国で見てみると
 HIVの感染者は非常に増えており

 この事業の必要性が増すことはあっても
 減ることはないと思います。

 そこで、取り組みの方法について伺いたいと思うのです。

 (中略)

 今まで性感染症と類似したイメージで
 若い方々への健康教育というのが一般的だったと思うのですが

 最近はHIV感染あるいはエイズ患者の方に
 非常に中高年の方が増えておられる

 ということがわかっています。

 その点を受けて、
 若年層だけではない広報啓発も必要かと思うのですが
 いかがでしょうか。










 エイズに関してはかつて
 不治の病というようなイメージでとらえられていましたが

 今や医療も相当進んでおりまして
 完治はしないまでも
 ほとんどが普通の生活でそれなりの寿命を全うされる
 というような段階まで治療が進んできております。

 そんなこともありまして、若年層だけではなくて、
 市民ですとか、あるいは医療関係者に向けた
 専門の医療者の講演会なども行っておるところです。






 エイズ患者の方、HIVキャリアの方の
 年齢が高くなってきている中で
 介護や入院の施設の受け入れ確保が難しい


 ということが言われています。

 横須賀市も後援をしていた
 横浜市で行われた先日のフォーラムでも

 横浜市大附属病院のソーシャルワーカーの方が

 「横須賀市にも受け入れ先確保を頑張ってほしい」

 という話がありました。

 入院先や入所の受け入れ先確保が難しい
 といった指摘がありますが、

 本市では実態を把握しておられますでしょうか。







 感染者の方の実態といいますのは
 プライバシーの関係がありまして
 なかなか直接保健所のほうでは把握できない状況がありますので

 残念ながら実態というのは
 把握できていないのが実態です。






 地域医療推進担当部長も
 ぜひお答えいただきたい。










 市立2病院のほうからは
 特にHIVの対応について照会があるかということについては
 まだ把握をしておりません。

 毎月定例的に会議をしておりますので、
 その中でそういった事実があるかどうか、
 確認をしたいと思います。





 最後に、長寿社会課にも伺いたいと思います。


寿




 

 私どもも、そのような状況は
 今確認しておりません。





 横浜市大病院のソーシャルワーカーの方が
 どういった実態やデータをもって
 「横須賀市にも頑張ってほしい」と言われたのか
 真意は確認できなかったのですが

 もし仮に受け入れ拒否が実際に起こっているとすれば
 それは偏見とか誤った情報に基づくあってはならないことですから
 ぜひそういったことがないように

 もし実態が把握されて
 そういう受け入れ先が無いような実態があれば、
 ぜひ市として注意・指導をしていっていただきたい
 というふうに思います。








 御指摘の病院や施設で、
 そういった偏見で入れないようなことがあってはならない
 と思います。

 先ほども答弁の中にありましたが
 プライバシーのことがあって
 現実的になかなか把握し切れない部分もあろうかと思います。

 そういった中でどこまで確認できるかわかりませんが
 病院や施設に話をしておきたいと思います。



 前回の質疑から1年が経ったこともあり、
 この9月議会でも同じ趣旨の質疑を行なおうと思います。

 医療機関・福祉施設ともに
 『スタンダードプリコーション』に日常的に取り組めば

 HIVキャリアであることや
 AIDSを発症している状態であることは
 決して問題ありません。

 ですから、入院拒否や入所拒否などは
 あってはならないことなのです。

 正しい情報と正確な知識によって
 もっと誰もが暮らしやすいまちへと変えていきたいですね。


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