まちの政治家は、こんなことしてます


2011年6月6日(月)のフジノその1
● 市長への一般質問でフジノが問いただすこと

 昨日から徹夜をして、ついに『発言通告書』を完成させて
 議会事務局へと提出しました。

 発言通告書というのは、市長への一般質問を行なう議員が
 あらかじめ質問の主旨を記して提出しなければならないものです。

 フジノの一般質問の内容は
 下のとおりです。

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 1.東日本大震災の発生を受けての本市の今後の対応について

 (1)「地域防災計画」の抜本的な見直しと修正の必要性について

 東日本大震災が発生する前の2月4日に開催された
 『横須賀市防災会議』において、

 地域防災計画の本年度の修正は

 「災害時援護者支援プランに基づく
  外国人への支援などに関わる表現などの修正」と
 「機構改革などに伴う名称、字句、数値などの修正」を行う

 との概要説明がなされた。

 しかし、東日本大震災の発生を受けて、
 被害想定をはじめとするあらゆる根本的な前提がくつがえされた今、

 地域防災計画の修正は一部のみに留めず、
 改めて全体的に見直して、抜本的に修正すべきではないか。

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 (2)防災拠点(救急医療センター・医師会館、警察署)を移転する
  新港埠頭において、「液状化現象」が起こる可能性と
  安全性の確認の必要性について


 新港埠頭を移転予定地として、
 救急医療センター・医師会館、警察署などの
 建て替え計画が進められている。

 しかし、昭和44年から埋め立てがなされた新港埠頭は、
 神奈川県が平成21年3月に出した
 「地震被害想定調査委員会」報告書によると、

 液状化の恐れがある地域と示されている。

 災害時の医療救護の要となる
 救急医療センターなどの防災拠点の立地は、
 あらゆる可能性を考慮しなければならない。

 したがって、今回の震災を受けて、
 液状化現象が起こる可能性を調査し、
 防災拠点の移転先として新港埠頭がふさわしいのか、

 改めて安全性の確認を行なうべきではないか。

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 (3)「放射性物質」に対する市民の不安感情に寄り添う必要性について

 ア.児童生徒の保護者をはじめ、市民の方々が持つ
  放射性物質への不安
  率直に述べられる仕組みを作るべきではないか。


 現在も続く放射性物質の流出は
 過去に例の無い災害であり、
 市民に不安感情が起こるのは当然のことである。

 政治行政はこうした不安の声を
 風評被害やヒステリーなどと否定してはならず、
 むしろ積極的に1つずつ耳を傾けていく必要があるのではないか。


 イ.校庭での放射線量の測定を全小中学校へ拡大すべきではないか

 本市は6月3日に
 市立5小中学校の校庭の放射線量の測定を行ったが、

 市民の不安を拭い、安心をより確かなものにする為には、
 測定対象を全ての小中学校へと拡大して継続的に行うべきではないか。


 ウ.学校給食の食材に対する不安に対してどのように対応するのか

 学校給食に使う野菜や肉などの食材や牛乳などへの
 不安の声が広がっているが、

 自治体によっては摂取制限や出荷制限が出されている食材は
 使用しないと明言したり、

 被災地産の食材を使用する自治体でも
 横浜市では放射線測定の抜き取り検査を行うと発表をするなどの
 対応がなされている。

 本市では、今後どのように対応していくのか。

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 (4)「大規模な停電」に対応する為に
  指定避難施設とその周辺に
  太陽光発電によるLED照明灯を設置する必要性について


 災害によって起こる大規模な停電や計画停電においても、
 夜間の避難が可能になるように、
 また防犯の観点からも、
 自立した電源を持つ街路灯が必要である。

 そこで、指定避難施設とその近辺や主要な道路には、
 太陽光発電装置を備えたLED照明灯の設置を
 積極的に行っていくべきではないか。

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 2.新サッカー場「(仮称)佐原2丁目公園」を
  災害対策の拠点とする立地上の問題について


 今年3月の予算議会において、
 不入斗はまゆう公園に既にサッカー場が存在するにもかかわらず
 佐原に新たなサッカー場を造ることは
 財政危機の中で優先順位が間違っていることを指摘した。

 これに対して市長はこのサッカー場を
 「横須賀市地域防災計画では
  広域応援活動拠点とすることとなっている」と反論した。

 しかし、平成20年6月に神奈川県が発表した
 「平作川水系平作川浸水想定区域図」
 (本市の「洪水ハザードマップ」の本データ)によれば、

 サッカー場建設予定地は、
 浸水が水深1〜2メートルに達する地域から
 わずか200メートルしか離れていない。

 この想定区域図は50年に1度の大雨による
 平作川の氾濫をシュミレーションしたものだが、

 想定を超える降雨や高潮や内水による氾濫などは考慮していない為、
 浸水の深さや範囲が大きくなる可能性もある。

 防災拠点はあらゆる可能性を考慮しなければならないが、
 被災する可能性がある場所を
 広域応援の活動拠点に位置づけるのは不適当ではないか。

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 他にも、もっともっと質疑をしたいことはあるのですが
 本会議でやれない質問は、委員会で行ないます。

 本会議で行なう一般質問では
 自分が所属する委員会(フジノの場合は教育福祉です)の
 担当している事柄は質問してはダメというルールがあるのです。

 東日本大震災を受けての横須賀市の今後については
 他の議員のみなさんも積極的に質疑を行なうはずですので

 どうか期待していて下さいね!

 まずは、明日の議会運営委員会で
 他の質問者の方々の発言通告書も配られますので
 どんな質問内容が出るのか、楽しみです。




2011年6月2日(木)のフジノ
● 第11回自殺対策推進会議へ

 今日は、東京・霞が関の内閣府へ。
 11回目の『自殺対策推進会議』が開かれました。

 雨の降る中、内閣府に向かって歩くフジノの目の前には
 国会議事堂が見えてきました。

 まさに今、あの建物の中では
 内閣不信任案が出されているところです。

 僕たちの暮らしとは全く無関係な大騒ぎを繰り広げている
 国会議員たちをとても情けなく感じます。



 前回(第10回)が開かれたのは、去年の6月22日です。
 なんと1年前です!

 今までこの自殺対策推進会議は、1〜2か月ごとに開かれてきました。
 間が空いてしまっても長くても半年でした。

 それが1年間も開かれないなんて
 全く政府の関心が低くなっているのを感じます。

 今日の自殺対策推進会議にも
 自殺対策担当大臣(もしくは副大臣)が出席するはずだったのが
 このドタバタ騒ぎのせいで急きょ欠席になりました。

 「どうでもいいから、とにかく働いてくれ」

 とフジノは強く思いました。



 2時間の予定よりも短くあっけなく終わってしまった会議ですが
 中身もなんとなく低調な感じでした。

 来年4月頃をめざして『自殺総合対策大綱』を改訂するのですが
 「改定作業の前にちょっとみんなで会っておこう」くらいな意味しか
 感じられませんでした。

 議題は下の3つでした。

 1.最近の自殺対策の動向について
 (1)自殺対策タスクフォースの設置について
 (2)自殺対策に係る啓発活動の実施について
 (3)平成23年度自殺対策関係予算等について

 2.自殺者数の推移について

 3.自殺対策推進会議の当面の進め方について


 『自殺総合対策大綱』は5年ごとに見直されるのですが
 今回、初めての改訂作業がスタートします。

 そのスケジュールは下の通りに決まりました。

 (自殺対策推進会議・配布資料より)

 全国のみなさま、ぜひ大綱の改訂に向けて
 ご意見をお願いします。

 このまま再び自殺対策の灯りが消えてしまえば、
 今の日本社会はとても脆いセーフティネットしか存在しないので
 追い込まれた末に自殺の犠牲になる方は
 増えてしまうでしょう...。

 もともと3月11日に震災が起こる前から
 この国はとてつもなく多くの人々が様々な苦しみに悩まされて
 自殺へと追い込まれてきたのです。

 セーフティネットが崩れたこの国を直撃した震災によって
 さらに自殺による犠牲は増えていくのではないかと
 フジノは予想せざるをえません。



 被災地の支援をフジノも絶対にずっと続けていきますし、
 日本全国が被災したみなさまの支援を続けていくのはもちろんですが

 もともと震災が無くとも全国が危機の中にあったことを
 どうか思い出して下さい。

 今こそ改めて自殺対策に全力で取り組まなければいけません。
 どうか全国のみなさま、もう1度、力を貸して下さい。



2011年5月31日(火)のフジノ
● 議会運営委員会へ/議員間討議の充実に向けて

 今日は『議会運営委員会』でした。

 6月8日からスタートする『6月議会』について
 事前に打ち合わせが行なわれました。

 議会がスタートする1週間前に開かれる
 議会運営委員会(議運)のことを『事前議運』と呼んでいます。



 今日の『事前議運』で決まったことは、こんな感じです。
 (配布された資料はこちらです。ご覧下さいね)


 (1)本会議で市長へ一般質問を行なうのは14名です

   山城保男、岩崎絵美、小林信行、上地克明、一柳洋、嘉山淳平、
   ねぎしかずこ、大村洋子、井坂新哉、渡辺光一、芳賀親男、
   永井真人、岩沢章夫、そしてフジノです。


 (2)一般質問を行なう本会議は2日間にわたって開催します。

   6月8日(水)10:00〜
   6月9日(木)10:00〜


 (3)市長から提案される議案は7件の予定

 (4)市民の方々から出された陳情・提案は3件

 (5)防災対策についての特別委員会を設置することで合意


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 最後に、一柳洋議員から、『議員間討議』の在り方について
 改善案を議論をしていくべきだと発言がありました。

 議員間討議、というのは
 耳慣れない単語だと思います。

 これまでの議会では、議員が市の部局長に質疑を行なうだけで
 議員同士がディスカッションする機会が無かったのです。

 全国の議会改革の流れの中で、
 議員同士のディスカッションを導入する動きがあります。

 フジノもこの動きに賛同しています。
 一柳議員のご意見にも同感です。

 ぜひ『議員間討議』を活発化させたいと考えていますので
 その在り方を市議会で話しあっていくことは大切だと思います。

 そもそも一柳議員が問題視している事柄ですがきっかけとなったのは
 5月16日の教育福祉常任委員会(協議会)での
 フジノの発言です。

 あの時、フジノは委員長に発言を求めて

 「はまの議員が行なった問題提起に対して賛同するけれど
  法的に問題が無い以上は
  『行政』としてはそれを指摘するのは難しいから

  『議会』として議論をして、合意することができれば
  議会の意見として対応すべきではないか。

  だから、議員同士で今、話しあう時間をいただきたい」

 と議員間討議を求めました。

 それを受けて、複数の委員メンバーからそれぞれの立場で意見が出されて
 議論が成立して、最終的にある程度の合意ができたと
 フジノは受け止めています。

 それに対して一柳議員は「委員会を混乱させた」と
 厳しく批判をなさいましたが

 フジノは全くそうは考えていません。

 今回、フジノは『議員間討議』がある程度は成立して
 少なくともあの場にいた委員メンバーの間では
 合意ができたと考えています。

 しかし、それが「十分な形でなされたか?」と尋ねられれば
 一柳議員の指摘の通りで「まだ不十分な形だった」のは事実です。

 これから議員同士の実質的な討議を
 より充実させていく為には、ルールづくりなども必要かもしれません。

 この議論は今日の議会運営委員会の場では無くて
 これから設置される『議会制度検討会』の場で続く予定です。


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 ついに6月議会がスタートします!

 4月の選挙が始まる前からフジノは

 「一刻も早く議会を開くべきだ!」

 と、改選後の議会の『前倒し開催』を強く求めてきたので
 待ちに待った市議会のスタートです。

 全身全霊でがんばっていきます。



2011年5月30日(月)のフジノ
● NPO法人地域精神保健福祉機構の理事会へ

 今夜は、千葉県市川市へ。

 NPO法人地域精神保健福祉機構(通称コンボ)
 理事会に出席しました。

 昨年6月からフジノは
 この全国団体の理事を勤めています。

 本来は3月14日に理事会を開催する予定だったのですが
 東日本大震災の後、今日まで延期になっていました。



 被災地では、医療・福祉がズタズタになってしまいましたが
 精神保健医療福祉の分野も深刻なダメージを受けました。

 病院施設や薬局やデイケアなどのハード面をはじめ、
 ドクターも看護師も福祉職も薬剤師も被災して

 入院も外来も閉じるしかない。
 開けることができても維持していくだけでやっと。
 そんな状況が2か月以上経つ今も続いています。

 そんな中、NPOコンボは
 現地の精神保健医療福祉について

 状況把握と情報発信を
 何よりも最優先課題として取り組んできました。

 さらに復興支援の義援金を募る活動も行なってきました。

 精神障がいのある方々のリカバリーを実現する為の応援が
 NPOコンボの活動の核(コア)なのですが

 今、さらにコンボの使命は本当に重要です。
 全ての人々へのリカバリーの応援をしていかねばならないからです。

 これからもコンボはその使命を果たす為に
 全国のみなさまと一緒に進んでいきたいです。



 震災当日は第7回リリー賞・授賞式
 都内で開催しているまっただなかで、

 NPOコンボの事務局メンバーもほとんどが帰宅困難になりました。

 (フジノが「この授賞式の後の講演が素晴らしいのでぜひ参加を!」と
  呼びかけて多くの方々が参加して下さったのですが
  そのみなさんが帰宅困難になってしまい、本当にごめんなさい)

 さらに、翌日に開催予定だった
 第1回IPS全国研修会も中止としました。


 (コンボ共同代表の宇田川さんと)


 ようやくコンボの活動そのものは
 震災前の体制に戻りつつあります。

 これから夏には、毎年みなさまに楽しみにしていただいている
 『リカバリー全国フォーラム』の開催もひかえています。

 まだまだ被災地の精神障がいのある方々の暮らしが
 厳しい状況にあるからこそ、
 リカバリーの『希望』を打ち出していきたいです。


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