まちの政治家は、こんなことしてます


2012年2月9日(木)のフジノ
● 障害者施策検討連絡会・学習会へ/『総合福祉法』は実現するか

 市議会を出て、ヴェルクよこすかへ向かいました。

 横須賀市内の障がい福祉に関わる
 あらゆる団体のネットワーク組織『障害施策検討連絡会』
 学習会に行ってきました。



 テーマは『障害者総合福祉法』についてです。

 政権交代がなされたあの総選挙において
 『障害者自立支援法』の廃止
 『障害者総合福祉法』(新法)の制定
 民主党のマニフェストにハッキリと記されました。

 障がい福祉に関わる全ての人々にとって
 (それはもちろんフジノにとっても)2つの約束は、まさに悲願でした。

 しかし今、その約束が破られようとしています。

 昨日開かれた、第19回総合福祉部会は大荒れとなりました。

 1年9カ月にわたって議論を重ねてきた『骨格提言』と
 全く異なる『厚生労働省案』が出されたからです。

 今日の学習会でも、そのことが大きくとりあげられました。



 (昨日開催された第19回総合福祉部会の録画中継)

 (文章の途中でごめんなさい。
  急な仕事が入りましたので、明日つづきを書きます)



2012年2月8日(水)のフジノ
● 横須賀市初、職員向け「性的マイノリテイ支援に関する研修会」開催!

 午後から、市役所の職員厚生会館へ。

 横須賀市が初めて市職員向けに開催した
 『性的マイノリティ支援に関する研修会』に行ってきました。



 いわゆる性的マイノリティとされる方々への理解と支援に向けて
 積極的な取り組みを進めてきた横須賀市が

 今日、さらに新たな第一歩を
 踏み出しました。


 すでに数年前から横須賀市の教育研究所では
 『教職員向け』の性的マイノリテイ理解・支援の研修を行なっています。

 全国に先駆けた素晴らしい取り組みです。

 けれども、『市職員を対象にした研修』は
 まだ行なわれていませんでした。

 やはり、毎日の仕事として市民のみなさまと接する
 窓口の方々をはじめ、

 相談支援を担当する立場の方々や、
 あらゆる市職員の方々を対象にも研修を行なうことが重要です。



 昨年9月議会12月議会の一般質問において
 新たな取り組みの必要性をフジノは市長に提案しました。

 その提案を受けてさっそく市HPに相談窓口を明記すると共に
 相談支援に実績のある『かながわレインボーセンターSHIP』を紹介したり
 複数の部局で『SHIP』を視察に訪れるなど
 市は迅速に対応しました。

 そして今日、ついに市職員向け研修が実現したのです。



 部局長クラスの幹部職員をはじめ
 合計28名の方々が参加しました。



 横須賀市の性的マイノリティ支援の取り組みに
 ご協力をいただいている『かながわレインボーセンターSHIP』から
 星野慎二さんと吉仲崇さんのお2人に講師を務めて頂きました。

 講義では、パワーポイントを使っての説明とともに
 フジノHPでも昨年紹介した『SHIP』制作のDVDも観てもらって
 性的マイノリティとされる方々の声を聴いてもらいました。



 こうした研修は『地道』に『継続』していかなければ
 効果が出ませんので、ぜひ今後も取り組んでいきたいです。

 性的マイノリティとされる方々への理解と支援をはじめとして

 横須賀市は『多様性(ダイバーシティ)の保障』を
 積極的に実現していくまちであるべきだ


 とフジノは考えています。

 人はみな、様々で多様な存在です。

 その在りのままの多様性を互いに受容しあう社会こそ
 しなやかで健全な力強い社会です。

 近年ではようやく『多様性』を保障することの意義が
 企業のマネジメントにも取り入れられるようになってきました。

 企業でさえ『多様性』を大切にする時代です。

 ましてや毎日の生活の場である
 『まち』が多様性を大切にするのは当然の流れです。

 『多様性』を大切にするまちは、誰にとっても暮らしやすいまちです。

 それこそ横須賀市が目指していくべき姿だと信じていますので
 さらにしっかりと力を入れていきたいです。



 今日の企画運営にあたってくれた
 市民部人権・男女共同参画課のみなさん、おつかれさまでした!

 そして、講師を引き受けて下さった
 『かながわレインボーセンターSHIP』の方々、ありがとうございました!


-------------------------------------------

 *後日談*

 神奈川新聞が報じて下さいました!

 (2012年2月9日・神奈川新聞より)





2012年2月7日(火)のフジノ
● 脱原発議連の「山本太郎さん講演会」に向けて打ち合わせでした

 今夜は、2月27日(月)の山本太郎さん講演会に向けた
 『脱原発社会を考える議員連盟(脱原発議連)』の打ち合わせでした。

 講演会当日は、フジノたちにとって
 予算議会の本会議(代表質問1日目)だったり

 人手も予算もスケジュール的にも何もかも
 とにかくめちゃくちゃに忙しいのですが

 何とか実現に向けてがんばっていきたいと思います。

 というのも、つい先日発売された
 山本太郎さんの新著『ひとり舞台〜脱原発・闘う役者の真実』
 読むにつけても改めて山本さんの素晴らしさを痛感させられたからです。

 (集英社から2月3日発売されました)

 例えば、こんな一節があります。


 現状に異議を唱えず、できれば事を荒立てずに
 暮らしていきたいと思うのは、どの人も同じだろう。

 だが、表現者であるミュージシャンが判で押したように
 「自分たちにできるのは歌うことだけ」と話し、

 アスリートたちが
 「頑張っている姿を見せて少しでも元気になってもらいたい」
 と口にするのを聞くと

 気持ちは十分に分かりつつも
 微かな違和感を覚える。

 本当にそれが一番大切なことなのか、
 もしかして、その言説に逃げ込んでしまってはいないか。

 歌であれ文学であれスポーツであれ、
 表現とは本来、もっと現実に向き合う力を持ち得るはずだ。



 この一節は、ものすごく反発を買う言葉かもしれませんが
 フジノにとってはものすごく誠実な言葉だと感じられました。

 山本太郎さんもフジノと同い年の37才。
 いろいろな意味で共感する言葉がたくさんありました。

 3月11日に東日本大震災が起こって、原発事故が起こって、
 4月9日に脱原発をツイッターで宣言した山本さん。

 それから、仕事を干され、芸能事務所も辞めて、恋人とも別れて
 県庁への抗議行動に同行しただけで刑事告発されて、
 ネット上では誹謗中傷されまくって...。

 それでも山本太郎さんは今日も全国を飛び回っています。

 (リアルな意味で山本さんはまさに飛び回っています。
  今夜は、がれき問題で足立区の住民説明会に参加しておられます)

 そんな彼の姿に、たくさんの人々が希望を感じています。

 フジノも、横須賀のみなさんに
 山本さんの姿を通して『希望』を感じてほしいと願っています。

 今回の脱原発議連の講師に山本さんを推薦したのは
 そんなフジノの願いが強くこめられています。

 まだまだ27日の講演会当日まで
 告知の為の街頭でのチラシ配りや記者会見などなど
 やらなければならないことは山積みですが、がんばっていきたいです!

 詳しい告知をさらに後日行ないますので
 ぜひみなさま、27日はいらしてくださいね!



2012年2月6日(月)のフジノその2
● 「地域主権の医療へ」は本当に目指すべき方向なのだろうか

 お昼から、横浜・日本大通りの横浜情報文化センターへ行きました。
 県が主催した『地方分権フォーラム2012』に参加しました。



 『地方分権』と銘打っていますが、
 今日の具体的なテーマは『医療』についてです。

 かねてから黒岩知事が訴えている『地域主権の医療』を実現する為には
 地方分権をより進めていかなければならない、という趣旨です。

 (黒岩知事の個人サイトより)

 > 私の使命は、「ここに向かって行こう」という旗を示し、
 > その旗に向かって皆様の気持ちを鼓舞していくことに尽きる
 > と思っています。
 >
 > その一つの旗印が「いのち」です。
 > みんながいのちに不安を感じている時だからこそ、
 > いのちに対する安心感を創りあげていきたいと思います。
 >
 > 開かれた医療、地域主権の医療を実現することで、
 > いのちを守る日本一の医療体制を確立させ、
 > 「いのち輝く神奈川」を目指します。



 この黒岩知事の訴えていることも
 半分(50%)は共感できます。

 『医療計画』の改定に向けて
 医療政策についてとにかく必死に学び続けているフジノですが

   日本の場合、都道府県に期待されている『役割』の大きさに比べて
   実際に与えられている『権限』はとても弱い

   『執行権』は都道府県にあるものの、
   重要な政策方針の『企画立案』そのものには、関われない。

   ほとんど全てにおいて国の規制がある。

 というのが定説になっています。

 ただ、フジノはもう半分(50%)では
 その定説に疑問を感じています。

 医療のように誰もが等しく受けられるべきものには
 国があまねくしばりをかける必要性があるのではないか
 とフジノは考えるからです。

 より良いゴールへとたどり着く為にも
 そうした自分自身の考えと黒岩知事の提唱する考えとをぶつけて
 いろいろな視点を吸収してみたいと思い、今日は参加しました。

 (画像:はじめの挨拶をする黒岩知事)


 第1部は、基調講演でした。

 内閣官房副長官などを歴任した石原信雄さんが
 「今、改めて地方分権を考える」をテーマに講演をしました。

 (画像:基調講演をする石原さん)


 第2部として、パネル討論が行なわれました。
 テーマは

 「『地域主権の医療』実現に向けた地方分権改革の役割」

 です。

 フジノはこれを目的に参加しました。
 パネリストは、医療政策・医療経済学に詳しい方々ばかりです。

   ・井伊雅子さん(一橋大学大学院教授)
   ・金澤一郎さん(国際医療福祉大学大学院長)
   ・北澤京子さん(日経BP社日経メディカル編集委員)

 パネリストの1人である井伊雅子さんは、
 ちょうどフジノが先月読んだばかりの本を分担執筆した方でした。

 『成長産業としての医療と介護〜少子高齢化と財源難にどう取り組むか』
         (鈴木恒他編、日本経済新聞出版社、2011年)

 井伊さんは、オランダの家庭医の在り方をモデルに
 日本の医療改革を訴える論文を書いていらっしゃいました。

 ゲートキーパーとしての家庭医の存在が
 大きく医療費を削減するとともに
 地域で住民の健康をより良い形で高めていく、という主張です。

 総合医・家庭医の必要性は、まさにその通りだと考えます。

 (ただ、それを今日のテーマに引きつけて考えて
  1つの都道府県が独自に総合医・家庭医を育成できるかというと
  フジノには疑問です)


 パネル討論のコーディネーターは、
 黒岩県知事ご自身が務めました。

 (画像:パネル討論の様子)


 配られた資料をご覧いただければ、
 今日の論点はお分かり頂けると思います。



 ここから先は、フジノ自身で整理できていない
 まだ生煮えの『地域主権の医療に対するフジノの考え』です。

 パネル討論を聴き終えて、改めて感じたことは

 『医療』を変える手段は
 黒岩知事の言う『地域主権の医療』には限らないのではないか


 ということでした。

 「正しいことは国全体が1つの方向で
  やっていかなければならないのではないか」

 というのがフジノの反論です。

 パネル討論の前に『地域主権の医療』の例として
 黒岩知事が挙げたのは
 つい最近も大きく取り上げられたポリオワクチンの問題です。

 政府が生ワクチンでなければならないと反対しても
 神奈川はより安全な不活化ワクチンを独自の判断で使っていく。

 こうした取り組みを
 「神奈川から全国へ広めていくのだ」と。

 けれどもフジノは聴いていて「果たしてそうだろうか?」と感じました。

 フジノは自分自身が過去に取った行動を考えてみました。

 かつて承認されていなかった子宮頸がんの予防ワクチンの時のことを
 具体的に想いだして自分の過去の行動を考えてみました。

 日本でまだワクチンが承認されていなかった時期に
 フジノが目指したことは

 『日本で使えるようにすること』であって
 『神奈川で使えるようにすること』ではありませんでした。

 全ての人が使えるようにすることこそが
 1番に目指す道だと考えました。

 その一方で、フジノのメインの政策である『自殺対策』については
 まさに黒岩知事の方式ではありませんが

 「国がやらなくても横須賀市がやればいい」
 と考えて取り組んできました。

 それこそ「横須賀の取り組みから全国の取り組みへ」という姿勢です。

 うーん。

 フジノの中での『医療政策』と『自殺対策』に向き合う
 向き合い方の違いはどこで生まれてくるのだろうか。

 まだ自分自身で分からずにいます。

 ただ、こういう『分からなさ』には必ず理由があるはずなので
 しっかり考えて、それを早く言語化できるようにしたいです。

 こうした感情にしっかり向き合って
 市民のみなさまにお伝えできるように
 もっと勉強して、もっと議論していかなければ、と感じています。

 まだまだ自分の勉強不足を痛感させられました。



2012年2月6日(月)のフジノその1
● 震災がれきの受入れに地元町内会は「反対」を決定しました

 すでにツイッターでは
 昨日の夜に速報としてお知らせしましたが

 けさ、新聞各紙で報道されましたので
 改めてお知らせします。

 震災がれきの受入れ問題に対して
 地元の町内会は『反対』することを方針として決定しました。

 (2012年2月6日・神奈川新聞より)

 (2012年2月6日・朝日新聞より)


 フジノも新聞各社の記者の方から取材されたり、逆に質問をしたり
 いろいろな方々と真夜中まで意見交換をしていました。

 その中で何人かの方から

 「横須賀での受入れが撤回されたら
  相模原、川崎、横浜の処分場で受入れることになるんじゃないか」

 という質問をされました。

 確かに今、県内の3政令指定都市は
 こぞって前向きな姿勢を取っています。

 横須賀での受入れを阻止できたとしても
 新たに県内の別の場所で受入れが決まってしまえば
 それでは問題は解決したとは全く言えません。

 そこでフジノがお答えしたのは
 次のとおりです。

 「横須賀での受入れを阻止できたとしても、それで活動は終わりません。
  がれきを広域処理するという方針そのものに反対なので
  神奈川県内の他の地域であっても、反対を続けます」

 「横須賀での受入れに反対する活動に
  相模原や横浜や川崎からたくさんの方々が応援に来てくれました。
  もしも状況が逆になれば、当然こちらからも応援に行きます」

 全国で連携して、広域処理そのものを止めなければいけない。
 フジノはそう考えています。


→日記過去分の目次へ
→はじめのページに戻る