委員会では、こんな発言しています

2007/02/20更新
2004年3月16日の民生常任委員会でのやりとり

● 偏見を無くす啓発活動の手段の1つとして『障がい』と呼び方を変える

 民生常任委員会(2004年3月16日)にて、
 フジノは健康福祉部長とこんなやりとりを行ないました。





 『障害』という呼称を『障がい』と改めるべきではないか

 「障害」という呼称についての質問です。

 平成15年5月の最初に当選させていただいた質問の中で、
 法律で使っている「障害」という漢字について
 質問させていただきました。

 進んでいるいくつかの都市では、
 障害の「害」の字をひらがなにしたりして、
 当事者の方々の苦痛を和らげたり、
 あるいは啓発的な意味で、あえてひらがなにすることで、

 「何で平仮名なのか」

 という質問に対して
 答える形で啓発活動をしているとうかがいました。

 そのことについて
 「本市でも実行すべきではないか」という質問をした際に、
 健康福祉部長の御答弁では、

 「法律で使っている漢字が当事者にとって
  大変苦痛であるようなら直すべきであろうと思っている」

 それから、

 「担当課では、そういう呼称はやめてほしいという要望は
  聞いていない」

 ということでした。

 あれから半年ぐらいたちましたけれども、
 インターネットのホームページで検索をしてみると、
 非常に多く増えています。

 読み上げさせてください。

 町田市、多摩市、昭島市、北海道札幌市、茨城県鹿嶋市、
 奈良市、新潟県新井市、埼玉県日高市、福島県福島市。

 それから一部使用しているところでは、

 群馬県尾島町、滋賀県山東町、愛知県日進市、
 奈良県生駒市、岐阜県美濃加茂市。

 それから同志社大学なども導入していて、
 インターネットで「障がい」という文字を入れて検索をするだけで、
 これだけの市が「障がい」の表記を使っていると、
 半年の間に大きく進んでおります。

 前回の健康福祉部長の答弁は、
 ニーズの積み上げがあった場合には変えていきたい、
 あるいは苦痛であるという声が聞こえたならば
 変えることも検討したいというお話でした。

 しかしいくつもの自治体がこれだけやっている理由というのは、
 ニーズの積み上げだけではなくて、
 つらい、苦しいという要望があるから直すのではなくて、
 よりよい方向に向かって進んでいくという
 市の姿勢を打ち出しているからであると思います。

 そこで改めて質問させていただきます。

 この「障害」という呼称を漢字を使わないようにしてはどうか。

 実際、市議会の議事録では、
 私の発言の部分は漢字を使わないで
 ひらがなで記入させていただいていますけれども、
 そういったことに対して、市役所としてはいかがでしょうか。








 

 「害」という字を漢字にするかひらがなにするか
 ということの中で、
 それをどう進めていくかという御要望であると受けとめております。

 半年以上経過する中で、ではどうかといいますと、
 現状は、来年度は漢字のままという姿であろうと思っております。

 では、なぜ平仮名にしないのかという御指摘であると思いますけれども、
 私どもでも検討はさせていただきました。

 私どもなりに調査もして、
 漢字を使っている自治体、ひらがな、
 あるいは全然違う名称を使っている自治体がいくつかある
 ということも承知はしております。

 そういう中で、今後どうしていくかという中では、
 私は、昨年、御答弁しましたように、
 やはり使い方によって大変苦痛を受けるというようなお話、
 あるいはイメージすることがあるとするならば、
 それは不適切な表現でありますので、
 その部分は、では平仮名に直していこうということかなと思っております。

 そういうことの中で、
 当事者の方にはうかがっていませんけれども、
 関係団体の方にはうかがったところ、
 「漢字、ひらがなの問題ではない」というような御意見もございました。

 これは、大々的なアンケートをやったとか、
 きちんとした会議というよりも、
 個々にお尋ねをして伺った意見ですから、
 正式なものではないのかもしれませんけれども、
 そういったような御意見をいただいております。

 そういうことであるならばどうしようかということで、
 まだ検討中という段階でございます。






 漢字を使っている自治体、
 全く呼称自体を使わない自治体もあると思います。

 それから、そういったところにヒアリングをしてくださる、
 あるいは「漢字・ひらがなの問題ではない」という
 関係諸団体の話もあると思います。

 後者の「漢字・ひらがなの問題ではない」というのは、
 まさにそのとおりであるとは思います。

 しかし実際に偏見が多い世の中である
 という状況を変えるために、

 例えば、厚生労働省の検討部会で
 『心の問題に対する正しい啓発を検討する部会』があって、

 そこで今行なっているものというのは、
 この部会については心の健康問題についてですけれども、

 一般の方々に理解を深めるためには、
 よりわかりやすい、
 あるいはキーワード的なものを打ち出していくと
 国としても動き出している。

 そういうのを考えたときには、
 ニーズの積み重ねという意味だけではなく、

 市の姿勢を打ち出すためにあえて横須賀市がやっていく

 ということも必要であると思います。

 それから、「当事者の方には聞いていない」ということでしたけれども、
 ここは質問させていただきますが、
 それは何故でしょうか。








 
 申しわけございませんか、聞くチャンスがなかったという部分で聞いておりません。






 日ごろ、相談に来られる方や窓口にいらっしゃる方というのは、
 もっとほかに切実な問題を抱えていらっしゃっているはずですから、
 表記の問題などを聞く機会は
 なかなかないと思いますけれども、
 何らかの機会に、一度お話を聞いていただけたらと思います。

 それから、市の姿勢を示すだけではなくて、
 これは費用対効果の面でも非常に大きいことであると思います。

 法律で決まっている名称・条例等は変えられないとしても、
 市のホームページや市の広報物に対して
 今後はその言葉づかいを変えるというだけなので、
 費用については、ほとんどかからない
わけです。

 費用はかからないけれども
 啓発効果としては非常に大きい
ものが認められると思いますので、
 ぜひ検討していただけたらと思います。

 もし御所見がいただければいただいて、質問は終わります。








 

 経費論になりますと、かからないというわけにはいかなくなりまして、
 課の名称が変わりますので
 看板等もすべて変えてまいりますから、
 それなりの経費はかかりますが、

 その経費云々よりも、市の姿勢という中で、
 どういう課の名称を持っていくことが横須賀市らしいかということを
 平成16年度は検討して、考えていきたいと思います。



 ということでした。

 この問題は、当選した直後の議会から
 折に触れて提案を続けている問題なのですね。

 たかが言葉、では無いのですね。
 今後も追い続けていきたいと考えています。



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