議会では、こんなやりとりしています

動画で質問の様子をみることができます。
市議会HPの日程平成19年8月1日をご覧下さい。

2007年8月臨時議会 本会議(8月1日)、議案への反対討論


















 今回提案されました
 議案第86号「控訴の提起の専決処分の承認について」、
 議案に反対の立場から討論を行ないます。

反対討論に立つフジノ

 私は、建設常任委員会での先輩同僚議員のみなさまによる
 熱心かつ激しい質疑を傍聴した結果、
 次の2点から議案に反対することを決めました。

 第1に、市民の代表である市議会の場で
 行政側が全く説明責任を果たそうとしなかったことです。

 その象徴として挙げられることは、
 委員会の場で正式な資料ではなく参考資料として配られた
 墨ぬりだらけの判決文です。

墨ぬりだらけの判決文を持つフジノ

 この判決文は
 先日、一柳議員の請求によって提出された資料であります。

 判決文ではまさに横須賀市が
 100%の敗訴となっています。

 しかし、もともと用意されていた
 わずか2ページの行政側資料を読む限りでは
 何故に横須賀市が敗訴、
 しかも100%本市側の敗訴だったのか
 という理由が全く理解できません。

 むしろ判決文とは逆の印象を受けました。

 もしも行政側が
 徹底的な敗訴に終わった本件をあえて控訴することへの
 理解を市議会に求めようとするならば
 そもそもこの判決文を見なければ、
 控訴すべきか否かの判断が我々議会にはできません。

 議案の目的が承認を市議会に求めるものであるにも関わらず
 承認を得られるような努力がなされていないのは
 理解することができません。

 こうした基礎的な資料さえ用意されなかったことが
 まさに行政の説明責任の欠如をあらわしています。


 第2に、当該部局および委員会に出席した蒲谷市長には
 裁判の当事者、訴えられている被告としての
 当事者意識と問題意識を持っているとは
 到底、感じられなかったこと
です。

 この裁判は、いくつもの意味で
 市民のみなさんに損害を与えています。

 このまま敗訴が確定すれば、
 市民のみなさまからお預かりしている税金から
 約5000万円にものぼる多くの支払いをしなければいけません。

 事業用地買収における他に例の無い
 特別な対応をしたことによって、
 この激しい財政難の時代に
 無為に5000万円を捨てたことになる
のです。

 また、被告である市民の方にも裁判によって
 長い時間と大きな労力を裂いてしまったことになります。

 一方、もしも万が一、
 本市が勝訴することができたとしても
 裁判の期間にわたって
 原告側としては多くの市職員の時間と労力を裂き、
 被告側としては市民の方に無為な争いに時間と労力を裂くことになります。

 いずれにしても、この裁判に至ってしまったことそのものが
 行政の失敗であって、
 市民に何も利益を生まないどころか
 大きな損害を与える
ものなのです。

 説明責任の欠如と、
 訴えられた側の当事者としての問題意識の欠如、
 この2つの欠如は、大きな問題です。

 特にそれを象徴していたのが
 委員会に出席してこの問題に関する感想を求められた蒲谷市長が
 これだけ委員会で激しいやりとりがあったにも関わらず
 わずかひとことのみしか言葉を発しなかったことです。

 しかも、市民に対する謝罪の言葉が全くありませんでした。

 蒲谷市長は市民のみなさまに損害を与えることを
 どれだけ痛切に実感しているのでしょうか。



 一審判決での本市の100%敗訴を受けて
 仮に控訴をしたとしても大きな逆転は見込めないと思います。

 それならば、市議会としては一審判決を受けいれて
 少しでも本市の損失を減らすほうが有効ではないか
と考えます。

 蒲谷市長をはじめ、担当部局に対して
 説明責任の徹底と、
 市民のみなさまの為に働いているという問題意識を強く持つように、
 猛省を促がす為にも議案86号に反対いたします。

 先輩同僚議員のみなさまにおかれましては
 本議案に反対していただけますよう
 よろしくお願い申し上げます。

先輩同僚議員に同意を求めてお辞儀をするフジノ

 以上で討論を終わります。


フジノの反対討論もむなしく
議会の多数派によって可決されてしまいました。


→本会議での発言のページにもどる
→はじめのページにもどる