「性的マイノリティの人権尊重」が「人権施策推進指針」の提言書(案)に明記されました!/フジノの提案、実現しました

「人権施策推進指針」の提言書(案)が出されました!

今日は『人権懇話会』が開催されました。

第18回、ついに最終回です。

今回『(仮称)人権施策推進指針』の提言書(案)が示されました。

全ての差別禁止を求める立場のフジノは『横須賀市人権都市宣言』の実現(2007年2月)をはじめ、この数年間ずっとこの動きを追ってきました。

「ようやくスタート地点までやってきた」

と感じています。

『宣言』がなされて、『指針』がつくられて、これからやっとスタート地点に立てる訳です。



当事者のみなさまの生の声・ご意見をこれまでもこれからも求めています!

今回のこの案に至るまでフジノは、いわゆる性的マイノリティとされる方々に「生の声・ご意見をください」と繰り返しお願いしてきました。

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング、アセクシュアルなど、いわゆるヘテロセクシュアルではない方々のリアルな声をお寄せいただきたいのです。

ここ数年の活動を通じてフジノには横須賀市の外には数十名もの仲間ができました。

けれども市内には、フジノを信頼してカミングアウトをして下さった方々がわずか数名いらっしゃるのみです。

横須賀のような地方都市で声をあげるのは本当に難しいことなのは百も承知です。

それでも横須賀市役所に対してリアリティのある生の声をぶつけるには、やはり市内にお住まいの方の声が必要だとフジノは感じています。

昨年2007年8月29日のこのコーナーに記した通り、

フジノはどうしても

「性的マイノリティの方々の人権尊重について指針に盛り込みたい」

と考えてきたのでした。

そして、先日2008年3月3日の一般質問でも、このような質疑をしました。



2008年3月3日・本会議・一般質問

フジノの質問

(3)性的マイノリティを本市は人権課題として位置づけていくのか

性的マイノリティは、『世界人権宣言』に基づいた国際・国家レベルでの人権課題ですが、同時に、地方自治体のレベルでも人権課題と位置づけ、性的多様性を保障する取組みが必要不可欠です。

例えば、愛媛県の『人権施策推進基本方針』ではこう記しています。

同性愛など性的マイノリティは、古くから日本の社会に存在しますが、明治期以降、性的なマイノリティがタブー視されてきたこともあり、自分の性的な指向を明らかにし、自分らしく生活できるための周囲の理解を得るには、今なお多くの困難があり、不安や苦痛を抱いていると考えられます。

また、思春期において、多くの場合、性的指向や性同一性障害に気づき、悩んでいくものと考えられ、

性的マイノリティに対する正しい理解を深めるためには、学校や家庭など、さまざまな場において幅広い啓発活動を進めることが重要となっております。

このように、地方自治体が積極的に取り組むことで身近な地域レベルでの問題改善につながっていきます。

そこで市長にうかがいます。

本市は、来年度に『(仮称)人権施策推進指針』の策定を行ないますが、その中で、性的マイノリティを『人権課題』として位置づけていくのでしょうか。



蒲谷市長の答弁

『(仮称)人権施策推進指針』では、女性・こども・高齢者・障がい者・外国籍市民など個別の人権課題ごとに人権施策の基本的な方向性を示したいと考えております。

その中で、

性的マイノリティの方々の人権についてもとりあげたい

と考えております。



蒲谷市長の答弁が実現されて「提言書(案)」に性的な多様性が盛り込まれました

そして、この市長答弁が実行されました。

今日の『横須賀市人権懇話会』において、『指針』のもととなる『提言書(案)』に以下の文章が盛り込まれたのです。

Ⅷ その他の人権
(5)性同一性障害や性的指向性

①性同一性障害者とは、性別に関する自己意識(こころの性)とからだの性とが一致せずに、悩み苦しむ人たちである。

からだの性とこころの性の不一致という状況は、あり得ることであり、異常なことではない。

同性愛は、病気でも犯罪でも忌むべきことでもない。それは、異性愛とは異なる性的指向を含めた広義のライフスタイルを指す。

「一生をどのように生きるのか」そして「性をどのように生きるのか」という価値観ないし人生観の違いに由来する多様性は、可能な限り尊重されなければならない。

②「ふつう」ではないとして、偏見を持ち、差別し、蔑視し、排除することは、間違っている。
  
社会の多数派と異なる生き方を認める、そういった社会を構築することが求められる。

うーむ...。



あなたはこの文案をどう思いますか?

あなたは、この提言書の文章をどう思いますか?

「文章として盛り込まれたことそのものは本当に高く評価したい」とフジノは考えています。

しかし、フジノはいくつかの認識に誤りがあると感じています。

例えば、そもそも『同性愛』は『広義のライフスタイル』でしょうか。

ライフスタイルとは『選べるもの』ですよね?

けれども人が生まれ持った『性的指向』(sexual orientation)は選べません。

つまり、ゲイであること、レズビアンであること、バイセクシュアルであること、それは生まれながらのものなのです。

誰も「選んだ」のではありません。

事実とは異なる、選べるようなニュアンスを感じさせる『広義のライフスタイル』などという言葉で記すべきではありません。

さらに『価値観や人生観の違い』などではありません!

フジノは強く抗議します。

実際に、愛媛県の『人権施策推進基本方針』と比べると「現状をどのように変えていくか」という点があまりにも漠然としています。

これから実際に策定する『人権施策推進指針』の中で具体的な方策が示されれば良いのですが...。

そこで、再びあなたのご意見を求めたいと思うのです。

あなたはこの文案をどのようにお考えになりますか?

ぜひ、ご意見をお願いします。

あて先は、こちらです。

パソコン宛:fujinohideaki@yahoo.co.jp
携帯宛:hide-fujino@dj.pdx.ne.jp

どうぞよろしくお願いします!



後日追記(2008年3月26日)

提言書の完成版が3月26日に全議員宛に配布されました。

こちらをご覧下さいね)



横須賀市人権施策推進に関する提言

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