「お弁当をもってこれない中学生の調査」を質問したフジノの記事も載っています/「よこすか市議会だより」No.20を発行しました

本日「よこすか市議会だより」20号を発行しました

横須賀市議会の公式な議会報告『よこすか市議会だより』がけさ発行されました。

よこすか市議会だより20号

よこすか市議会だより20号


内容は、2~3月に開催された予算議会についてです。

本紙の特徴は

  • 市議会議員がメンバーの『市議会だより編集委員会』が編集をしている

  • 市議会議員自身が記事を書いている

という点にあります。

けさの新聞折り込みに入っておりますので、ぜひご覧ください。

また、横須賀市議会のホームページからもご覧いただけます。こちらをクリックして下さいね。



今回フジノは「こどもの貧困」をあえて取り上げました

『市議会だより』の記事には、もちろんいくつかのルールがあります。

毎回フジノの頭を悩ませているのが、文字数の少なさです。

市議会だよりの記事の文字数のルール

市議会だよりの記事の文字数のルール


会派の人数の多さによって本会議での代表質問の時間が多くなるのと同じで、無会派のフジノには260文字しか記事の文字数がありません。

13年間ただひとり質問を続けてきた『横須賀市議会の質問王』であるフジノ。

そのフジノの質問にはいくつかの特徴があるのですが、その1つが『質問数の多さ』です。

この予算議会でフジノは合計20問の質疑を行ないました。

しかも、この20問の中には、SOGI(いわゆる性的マイノリティとされる方々)に関する質疑を行なったフジノが

2005年の大阪府議会に続いて2016年のこの第1回定例会横須賀市議会の市長答弁というのは「まさに歴史に残る答弁だ」というふうに僕は受け止めています。

と、もろ手を挙げて大絶賛した市長の答弁もありました。

この内容も、日ごろインターネットにアクセスしない・できない市民のみなさまにも知ってほしかったです(*この答弁は、後日正式に横須賀市のホームページにもその内容を載せて頂いたので記事にとりあげるのはやめました)

今でも日本人の大半が情報の入手先はインターネットではなくて、紙ベースの情報(新聞・雑誌など)からです。

ですから『市議会だより』では「あえて特に知ってほしいテーマ」を選んで、記事に載せるようにフジノはこころがけています(だから昨年2回はSOGIに関することだけをあえてとりあげました)

こうしていろいろ悩みに悩んだ結果、

「このまちの『こどもの貧困の現実』を知ってほしい」

という想いを込めて、この質問を選んで記事を書きました。

昼食をとれない中学生の調査継続の必要性

昼食をとれない中学生の調査継続の必要性


本当の質疑応答はものすごく長いのですが、いかんせん260文字しかありません。

紙メディアは本当に難しいですねー!



260文字バージョンではなく、本番はこんな質疑応答でした

そこで、改めてここにその記事には収まりきらなかった、予算議会・本会議での質疑応答を掲載しますね。

20問のうちの1問に過ぎないのですが、それでもかなり長いです。

中学校での昼食を用意できない生徒の調査を定期的に継続する必要性について

教育委員会は、2015年10月、『昼食を用意できない生徒に関するアンケート』を市立中学校の全ての学級担任に対して行ないました。

その結果、毎日昼食を用意できない生徒6名をはじめ、合計51名もの生徒が様々な事情から昼食を食べられずにいることが分かりました。

調査結果を受けて、学校保健課と支援教育課が中学校を訪れ、校長と学級担任にヒアリングを実施、スクールソーシャルワーカーが入り支援の方向を検討、また家庭との面談を継続する等、ようやく支援が入りました。

昼食を用意できない生徒たちの存在を、僕は数年前から複数の教職員の方々から聞いてきたのですが、今回初めて教育委員会が『公的な調査』を行ない、『潜在化していた問題』をデータとしてはっきりと『見える化』させた教育委員会事務局の取り組みを高く評価したいです。

教育委員会事務局は、今回、問題が明らかになった児童と家庭については年度が変わっても継続して対応を行なっていく旨の方針を明確に述べました。

しかし、この取り組みは1度きりでは意味が無く、今後も継続していくべきだと僕は考えています。

質疑するフジノ

中央大学法学部の宮本太郎教授によれば、「日本の生活困窮・貧困は新たな局面」に入っており、貧困の『広がり』は拡大する一方です。

また、「日本の困窮層の特徴として、自分が何故困窮に陥ったか分からないという層が多く、その為、生活困窮者からの声があがらず、問題が解決されないまま、こどもへと貧困が連鎖していく」と、その深刻な『影響』を指摘しています。

大人でさえ、自らの貧困・生活困窮を言語化できず、助けを求められない為に問題は可視化されずにいます。ましてやこどもはなおさらです。

したがって、助けを求める声があがるのを待つ姿勢では絶対にダメで、常に政治・行政の側が積極的に声にならない声をあえて聞き取ろうとする努力を継続的に続けていかねばならないと僕は考えています。

特に『こどもの貧困』は、大人以上に政治・行政が常に問題を『見える化』して、支援もこちらから『アウトリーチ』する姿勢が絶対に不可欠だと考えています。

一問一答形式で再質問に立つフジノ

そこで伺います。

【質問】
『昼食を持ってくることができない生徒に関するヒアリング調査』は単年度の実施にとどめず、中学校への完全給食の導入が実現して全ての生徒に昼食の提供がなされるまでは、ずっと定期的に実態調査を実施すべきではないでしょうか。



教育長の答弁

まず、昼食を用意できない生徒についての定期的な実態調査について、お答えをいたします。

昼食を用意できない生徒がいることについては、憂慮しております。

毎日、または週に2~3回、昼食を用意できない生徒について、学校へヒアリングを実施した結果、昼食を小遣いにしているなどの生徒もいた一方で、家庭環境面での課題が大きく、支援が必要な生徒もいまして、スクールソーシャルワーカーが入り、支援につなげることができました。

今後は、昼食を用意できないという観点も含め、家庭環境面での課題が大きい児童・生徒の状況を教育委員会でしっかりと把握できるよう、調査などの方策を検討してまいりたいと考えております。

次に、その調査結果に基づいて、必ず教職員・指導主事・スクールソーシャルワーカー・児童相談所等がこどもとその家庭への支援を行なっていくべきではないか、とのご質問をいただきました。

家庭環境面での課題が大きい児童・生徒については、食事の点だけではなく、日常生活における様々な面からきめ細かに情報を把握する必要がある、と考えております。

学校・教育委員会・市長部局・その他関係機関でしっかりと情報共有をし、連携して、子どもとその家庭への支援を行なってまいります。

私からは以上でございます。



フジノの再質問

続いて、教育長に『中学校で昼食を用意できない生徒の調査を定期的に実施する必要性』について再質問いたします。

「方策を検討したい」というふうにお答えいただきましたが、もう1度確認させて下さい。

この調査は継続して実施するんでしょうか。

しないんでしょうか。



教育長の答弁

今般、昼食という観点についてそういう切り口で調査いたしました。

先ほど答弁しましたように、昼食に限らず、支援を要するこどもが学校現場にいる、児童・生徒がいるということが、極めて重要ですので、そういった子ども達を把握するための調査、独自でやるのか、他の調査の項目に入れるのかも含めて方法については検討してまいりたい、というふうに思います。



フジノの再質問

「より効果的な方法で調査を実施する」ということで、「その内容を検討する」ということですが、定期的に今後行なっていただくという点については、いかがでしょうか。



教育長の答弁

例えば、国が定めました『いじめ・不登校等に関する調査』も毎年やっておりますので、この件についても、支援を必要とする子どもの調査につきましては、今後、学校現場と相談をしながら、毎年定期的にやっていきたいというふうに考えております。

というものでした。

何故に教育長はハッキリと質問に対して「やります」と分かりやすくお答えいただけないのでしょうか。。。

もしかしたらあまり調査をしたくないのか?

いや、絶対にやらせなくてはいけない!

なんてフジノの想いが全文からだと伝わってきますよね。

『市議会だより』には各会派の代表質問や100条委員会の中間報告や当初予算案を修正して決議したことなどが分かりやすく記されています。

ぜひご覧くださいね!



昼食をとれない中学生の調査継続の必要性

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