11月から「横須賀地域小児等在宅医療連絡会議」スタート!医療的ケア児や医療依存度の高いこどもたちの小児在宅ケアを包括的に支援する協議の場です/フジノの提案、実現しました

ついに「小児在宅ケア」を推進する協議の場が正式にスタートします

本日、こども育成部長から全議員宛に報告がありました。

ついにフジノの提案が実現します!

神奈川県と協働して「医療的ケア児」支援に係る協議の場を設置

本市では、医療的ケア児に対する適切な支援のあり方について関係機関などで協議を行なう場として、神奈川県が開催する『横須賀地域小児等在宅医療連絡会議』を位置づけ、県と協働して会議を運営することとしました。

これにより、同趣旨の会議の重複が避けられ、また県の専門機関を交え、他地区での検討内容も踏まえた多角的な協議が期待できます。

本年度は、年度内に全2回の会議開催を予定し、第1回会議は下記のとおり開催しますのでお知らせいたします。

日時:2018年11月2日(金) 午後7時から
会場:まなびかん 生涯学習センター 第1学習室
傍聴:定員先着5名、会議開始15分前までに直接会場へ


こども育成部のみなさんのがんばりには心から感謝しています。

フジノは、神奈川県と横須賀市との協議の経過を報告していただいていましたので、今回発表された『神奈川県との協働による会議の運営』については想定どおりです。

唯一心配なのは、県の積極的な関与が数年間に限定される可能性があることです。

それでも、まずはとても嬉しいです。

横須賀は、重い障がいのあるこどもたちが地域で安心して暮らしていかれるまちへとさらに進んでいきます!

重い障がいのあるこどもや医療的ケアの必要なこどもを全力で支援するのが政治・行政の責任です

フジノの人生において『医療的ケア』はものすごく身近で大切なテーマでした。

その為、政治家としてもこれまで長年にわたって取り組んできました。

そんな中、こどもたちと家族の暮らしを守りたいという想いから、2018年3月1日の本会議でフジノは、医療的ケア児や医療依存度の高いこどもたちと家族のみなさんが地域で安心して暮らしていかれる為の『小児在宅ケア』の実現を訴えました。

医療的ケア児の支援体制を質す藤野英明


特に、地域の社会資源がいまだ不十分な現状を変える為に、医療・福祉・教育など様々な多職種が一同に介する『こども版在宅療養連携会議』の設置を提案したのです。

この提案に対して、上地市長は「2018年度中に設置する」とはっきりと答弁してくれました。

とても嬉しかったので、一般質問が終わった3月1日のブログ記事にも書きましたし、5月に発行された『市議会だより』でもこの一般質問を取り上げました。

フジノの質問の記事「よこすか市議会だより」より
フジノの質問の記事「よこすか市議会だより」より


改めて、2018年3月議会で行なったフジノの質問と上地市長の答弁を紹介します。






多職種による「新たな協議会」を2018年度中に立ち上げます

まず、医療的ケア児と家族が自宅で安心して暮らせる為の取り組みとして不可欠な『新たな協議会』の立ち上げについてです。

フジノの質問

小児在宅ケアの仕組みづくりの必要性について

復活3構想実現の3つ目の柱、子育て・教育環境の再興では、障がいのある子どもへの取り組みも語られ、インクルーシブ教育の推進と支援教育の充実について、市長は触れて下さいました。

しかし、障がいのある子どもたちの中でも、最も支援が必要でありながら、これまで光の当たらなかった医療的ケアや医療依存度が高い子どもたち(以下、医療的ケア児と呼びます)については触れられませんでした。

医療の進歩によって、これまで救えなかった子どもの命が助かるようになり、病気や障がいのために、24時間365日、人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な子どもたちが増えています。

さらに近年、対象となる子どもたちは低年齢化しています。

そして、御家族の暮らしは大変な御苦労の中にあります。

そこで、医療的ケア児が自宅で暮らしていかれる小児在宅ケアの推進について伺いたいと思います。

平成28年5月、児童福祉法が改正されて、新たに第56条の6第2項が次のように追加されました。

地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障害児、その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉、その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉、その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し、必要な措置を講ずるように努めなければならない。

この条文によって、これまで、日本の障がい者の概念、定義に含まれていなかった医療的ケア児が初めて法的に位置づけられました。

この改正児童福祉法や診療報酬の改定において、医療的ケア児に対する訪問看護が充実するなど、ようやく小児在宅ケアに注目が集まってきました。

一方、本市では、これまで、うわまち病院小児医療センターを中核とする取り組みが進められてきました。

さらに、ようやく地域において、小児在宅ケアに取り組む医師、訪問看護、訪問介護、歯科医師、薬剤師、リハビリテーションなどが少しずつ増えつつあります。

そこで、今こそ、『在宅療養連携会議』の子ども版を立ち上げるべきです。

ご高齢の方々を対象とした本市の『在宅療養連携会議』の設置とその取り組みは、地域包括ケアの先進事例として全国に知られています。

しかし、残念ながら、この会議は子どもたちを対象としていません。

かつて、高齢者にかかわる多職種が顔の見える関係になり、在宅療養に参画する医療・介護・福祉関係者が増えたように、『小児在宅ケア』を支える多職種が集まって、医療的ケア児と御家族が地域で安心して暮らしていかれる仕組みづくりをすべきです。

すでに、『神奈川県小児等在宅医療推進会議』の取り組みや、県内でモデル事業に先行して取り組んできた茅ヶ崎市、厚木市、小田原市の知見もあり、本市は今こそ取り組みを始めるべきです。

そこで伺います。

ご家族を筆頭に、『小児在宅ケア』に関りのある保健・医療・福祉・教育その他各分野の方々と行政の担当各部局をメンバーとした新たな連絡調整の場をつくり、定期的かつ継続的に開催していくべきではないでしょうか。

そして、退院支援、生活の場におけるケア、レスパイト、急変時の対応、看取りまで、意見交換や情報共有を行い、顔の見える関係をつくり、地域の課題を抽出し、解決への方策をともに考えていくべきではないでしょうか。

市長の答弁

『小児在宅ケア』に関わりのある各分野の方々と行政の担当各部局をメンバーとした新たな連絡調整の場をつくり、解決への方策をともに考えていくべきではないかということについてです。

医療的ケア児が適切な支援を受けられるよう、おっしゃるとおり、保健・医療・障害福祉・保育・教育等の関係機関による協議の場を平成30年度に設置します。

人工呼吸器等の使用やたんの吸引など医療的ケアを必要とする障害児が、地域において必要な支援を円滑に受けるためには、支援に当たる関係機関の連携が当然として欠かせないというふうに考えています。

お互いに顔の見える関係の中で、実効性のある協議が行われるよう、協議の場の具体的な運営形態や構成員等について、関係機関とできるだけ早く調整を図っていきたいと思います。

という訳で、2018年度中に『新たな協議会』の立ち上げが実現することになりました!



「こども版在宅療養連携会議」メンバーには必ず「家族」を入れるべき

フジノはこの『新たな協議会』のメンバーには、絶対に『家族』がいなければならないと考えています。

フジノの質問

『子ども版在宅療養連携会議』という名前で、仮称で私は呼びましたが、市長は「平成30年度中には設置をしていきたい」と御答弁をいただきました。

重ねての御提案になるのですが、ぜひ御家族を入れていただきたいというふうに提案します。

何故ならば、『在宅療養連携会議』というのは、サービスの提供者側しか入っていないのです。

でも、医療的ケア児のケアをしておられるのは、プロの方々だけではなくて、ほとんど御家族が24時間つきっきりになっていて、親であり、保護者であると同時に、ケアの担い手でもある。

その方々の御意見を受けられる場、そういう場ができるのであれば、御家族は必ず入るべきだというふうに考えているのですが、御検討いただけるでしょうか。

市長の答弁

ぜひ、おっしゃるとおり、検討していきたいというふうに思います。

まさに満額回答でした。

この『新たな協議会』は、家族の存在抜きには考えられません。

高齢者の在宅療養連携会議のように、高齢の当事者もいない、介護している人もいない、そんな会議では『小児在宅ケア』推進はできません。

こどもの声を代弁する立場として、そして実質的にケアの担い手になっている家族の声がじかに述べられる場でなければ、意味がありません。



全国的に不足が問題となっているコーディネーターの養成

フジノの質問

医療的ケア児の支援に関しては、高齢者福祉、介護保険でいうところのケアマネジャーに当たる存在がおらず、全国的に医療的ケア児に対する関係分野の支援を調整するコーディネーターの養成と配置が喫緊の課題となっています。

そこで伺います。

新年度、本市はコーディネーターの養成と配置の取り組みについて、どのようにお考えでしょうか、お答え下さい。

市長の答弁

医療的ケア児に対する関係分野の支援を調整するコーディネーターの養成と、配置が喫緊の課題だが、本市は来年度はどのように取り組んでいくかについてです。

医療的ケア児の様々な課題に対応する為に、相談支援専門員として、関連分野の支援を調整するコーディネーターの配置を進めていくべきと考えます。

コーディネーターの養成事業が、平成30年度から都道府県及び指定都市を実施主体として位置づけられましたので、県との連携を図りながら、市内事業所へのコーディネーターの配置をぜひ進めていきたいと考えます。

この一般質問によって、今回11月からスタートする『横須賀地域小児等在宅医療連絡会議』の設置に至りました。


政治家フジノの仕事は、命を守ることです。

特にフジノの使命は、最も弱い立場にある存在を守ることであり、それができなければ、政治家として存在する意味が無い、と考えています。

今回、ようやく『協議の場』がスタートします。

今後はこの場が本当に効果的に機能するようにしっかりチェックをしていきます。

政策を実現してこそ政治家だと信じて生きています。

今日のこの報告は、本当に嬉しかったです。





追記:2020年11月に「医療的ケア児等支援協議会」に組織変更しました

設置から2年が経過しました。

横須賀市が設置していた『横須賀地域小児等在宅医療連絡会議』は、児童福祉法の改正を受けて、名称を変更しました。

新しい名称は『医療的ケア児等支援協議会』です。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

一人でも多くの方に情報をお届けする為にどうかシェアお願いします
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!