「お弁当をもってこれない中学生の調査」を質問したフジノの記事も載っています/「よこすか市議会だより」No.20を発行しました

本日「よこすか市議会だより」20号を発行しました

横須賀市議会の公式な議会報告『よこすか市議会だより』がけさ発行されました。

よこすか市議会だより20号

よこすか市議会だより20号


内容は、2~3月に開催された予算議会についてです。

本紙の特徴は

  • 市議会議員がメンバーの『市議会だより編集委員会』が編集をしている

  • 市議会議員自身が記事を書いている

という点にあります。

けさの新聞折り込みに入っておりますので、ぜひご覧ください。

また、横須賀市議会のホームページからもご覧いただけます。こちらをクリックして下さいね。



今回フジノは「こどもの貧困」をあえて取り上げました

『市議会だより』の記事には、もちろんいくつかのルールがあります。

毎回フジノの頭を悩ませているのが、文字数の少なさです。

市議会だよりの記事の文字数のルール

市議会だよりの記事の文字数のルール


会派の人数の多さによって本会議での代表質問の時間が多くなるのと同じで、無会派のフジノには260文字しか記事の文字数がありません。

13年間ただひとり質問を続けてきた『横須賀市議会の質問王』であるフジノ。

そのフジノの質問にはいくつかの特徴があるのですが、その1つが『質問数の多さ』です。

この予算議会でフジノは合計20問の質疑を行ないました。

しかも、この20問の中には、SOGI(いわゆる性的マイノリティとされる方々)に関する質疑を行なったフジノが

2005年の大阪府議会に続いて2016年のこの第1回定例会横須賀市議会の市長答弁というのは「まさに歴史に残る答弁だ」というふうに僕は受け止めています。

と、もろ手を挙げて大絶賛した市長の答弁もありました。

この内容も、日ごろインターネットにアクセスしない・できない市民のみなさまにも知ってほしかったです(*この答弁は、後日正式に横須賀市のホームページにもその内容を載せて頂いたので記事にとりあげるのはやめました)

今でも日本人の大半が情報の入手先はインターネットではなくて、紙ベースの情報(新聞・雑誌など)からです。

ですから『市議会だより』では「あえて特に知ってほしいテーマ」を選んで、記事に載せるようにフジノはこころがけています(だから昨年2回はSOGIに関することだけをあえてとりあげました)

こうしていろいろ悩みに悩んだ結果、

「このまちの『こどもの貧困の現実』を知ってほしい」

という想いを込めて、この質問を選んで記事を書きました。

昼食をとれない中学生の調査継続の必要性

昼食をとれない中学生の調査継続の必要性


本当の質疑応答はものすごく長いのですが、いかんせん260文字しかありません。

紙メディアは本当に難しいですねー!



260文字バージョンではなく、本番はこんな質疑応答でした

そこで、改めてここにその記事には収まりきらなかった、予算議会・本会議での質疑応答を掲載しますね。

20問のうちの1問に過ぎないのですが、それでもかなり長いです。

中学校での昼食を用意できない生徒の調査を定期的に継続する必要性について

教育委員会は、2015年10月、『昼食を用意できない生徒に関するアンケート』を市立中学校の全ての学級担任に対して行ないました。

その結果、毎日昼食を用意できない生徒6名をはじめ、合計51名もの生徒が様々な事情から昼食を食べられずにいることが分かりました。

調査結果を受けて、学校保健課と支援教育課が中学校を訪れ、校長と学級担任にヒアリングを実施、スクールソーシャルワーカーが入り支援の方向を検討、また家庭との面談を継続する等、ようやく支援が入りました。

昼食を用意できない生徒たちの存在を、僕は数年前から複数の教職員の方々から聞いてきたのですが、今回初めて教育委員会が『公的な調査』を行ない、『潜在化していた問題』をデータとしてはっきりと『見える化』させた教育委員会事務局の取り組みを高く評価したいです。

教育委員会事務局は、今回、問題が明らかになった児童と家庭については年度が変わっても継続して対応を行なっていく旨の方針を明確に述べました。

しかし、この取り組みは1度きりでは意味が無く、今後も継続していくべきだと僕は考えています。

質疑するフジノ

中央大学法学部の宮本太郎教授によれば、「日本の生活困窮・貧困は新たな局面」に入っており、貧困の『広がり』は拡大する一方です。

また、「日本の困窮層の特徴として、自分が何故困窮に陥ったか分からないという層が多く、その為、生活困窮者からの声があがらず、問題が解決されないまま、こどもへと貧困が連鎖していく」と、その深刻な『影響』を指摘しています。

大人でさえ、自らの貧困・生活困窮を言語化できず、助けを求められない為に問題は可視化されずにいます。ましてやこどもはなおさらです。

したがって、助けを求める声があがるのを待つ姿勢では絶対にダメで、常に政治・行政の側が積極的に声にならない声をあえて聞き取ろうとする努力を継続的に続けていかねばならないと僕は考えています。

特に『こどもの貧困』は、大人以上に政治・行政が常に問題を『見える化』して、支援もこちらから『アウトリーチ』する姿勢が絶対に不可欠だと考えています。

一問一答形式で再質問に立つフジノ

そこで伺います。

【質問】
『昼食を持ってくることができない生徒に関するヒアリング調査』は単年度の実施にとどめず、中学校への完全給食の導入が実現して全ての生徒に昼食の提供がなされるまでは、ずっと定期的に実態調査を実施すべきではないでしょうか。



教育長の答弁

まず、昼食を用意できない生徒についての定期的な実態調査について、お答えをいたします。

昼食を用意できない生徒がいることについては、憂慮しております。

毎日、または週に2~3回、昼食を用意できない生徒について、学校へヒアリングを実施した結果、昼食を小遣いにしているなどの生徒もいた一方で、家庭環境面での課題が大きく、支援が必要な生徒もいまして、スクールソーシャルワーカーが入り、支援につなげることができました。

今後は、昼食を用意できないという観点も含め、家庭環境面での課題が大きい児童・生徒の状況を教育委員会でしっかりと把握できるよう、調査などの方策を検討してまいりたいと考えております。

次に、その調査結果に基づいて、必ず教職員・指導主事・スクールソーシャルワーカー・児童相談所等がこどもとその家庭への支援を行なっていくべきではないか、とのご質問をいただきました。

家庭環境面での課題が大きい児童・生徒については、食事の点だけではなく、日常生活における様々な面からきめ細かに情報を把握する必要がある、と考えております。

学校・教育委員会・市長部局・その他関係機関でしっかりと情報共有をし、連携して、子どもとその家庭への支援を行なってまいります。

私からは以上でございます。



フジノの再質問

続いて、教育長に『中学校で昼食を用意できない生徒の調査を定期的に実施する必要性』について再質問いたします。

「方策を検討したい」というふうにお答えいただきましたが、もう1度確認させて下さい。

この調査は継続して実施するんでしょうか。

しないんでしょうか。



教育長の答弁

今般、昼食という観点についてそういう切り口で調査いたしました。

先ほど答弁しましたように、昼食に限らず、支援を要するこどもが学校現場にいる、児童・生徒がいるということが、極めて重要ですので、そういった子ども達を把握するための調査、独自でやるのか、他の調査の項目に入れるのかも含めて方法については検討してまいりたい、というふうに思います。



フジノの再質問

「より効果的な方法で調査を実施する」ということで、「その内容を検討する」ということですが、定期的に今後行なっていただくという点については、いかがでしょうか。



教育長の答弁

例えば、国が定めました『いじめ・不登校等に関する調査』も毎年やっておりますので、この件についても、支援を必要とする子どもの調査につきましては、今後、学校現場と相談をしながら、毎年定期的にやっていきたいというふうに考えております。

というものでした。

何故に教育長はハッキリと質問に対して「やります」と分かりやすくお答えいただけないのでしょうか。。。

もしかしたらあまり調査をしたくないのか?

いや、絶対にやらせなくてはいけない!

なんてフジノの想いが全文からだと伝わってきますよね。

『市議会だより』には各会派の代表質問や100条委員会の中間報告や当初予算案を修正して決議したことなどが分かりやすく記されています。

ぜひご覧くださいね!



「毎日学校にお弁当を持ってこれないこども」が存在する横須賀の現実/ようやく1つの危機的状況に公的な支援が入りつつあります

*とてもデリケートな問題なので、これまでブログで報告せずにきたことがあります。本日ようやく一定の目途がついたので、初めてまとまった形でご報告いたします。

「お弁当を毎日持ってこない生徒がいる」という先生方の危機感から全ては始まりました

教職員の方々と意見交換をする機会が多いフジノは

「学校にお弁当を持ってこれない生徒がいる」

と複数の先生から5~6年前から聴いていました。

つまり、市内の複数の中学において、何らかの事情でお弁当を持ってこられないこどもたちが複数存在しているのです。

また、ひとり親家庭や貧困世帯とされる方々からもふだんからお話を聴いている中で

「どれだけ家計が苦しくても親としてはお弁当だけは持って行かせる」

「こどもが学校で恥をかいたりいじめられない為にも、自分の食費は削ってでもお弁当だけは作る」

と伺ってきました。

かねてから貧困問題を取り上げてきたフジノですから(例えばこちらこちらをご覧ください)、客観的なデータとして横須賀の子どもの貧困が深刻であることは理解しています。

  • お弁当を持ってこれないこどもがいる現実を複数の先生が数年前から訴えている
  • 例え貧しくとも家計が厳しくとも親としてはこどもにお弁当を作って持たせる傾向がある
  • それでもお弁当を持ってこられない生徒の姿というのは何か

フジノが推論したのは、とても危険な現実でした。

お弁当を持ってこれないこどもが何故存在するのか、フジノの推論


  • 作ってあげたいのが親の心理であるにもかかわらず、それでもお弁当を作ってあげられないほどに『貧困状態』にある


    →本来ならば受けられる制度(『児童扶養手当』『就学援助』『生活保護』など)を受けていない世帯があるのではないか

  • 作ってあげたいのが親の心理であるにもかかわらず、それでも作れない精神的・身体的な状態の親がいる


    →家庭への支援が必要なのにスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの支援さえ受けられていない世帯があるのではないか

  • 作ってあげたいのが一般的なの親の心理であるにもかかわらず、『あえて作ろうとしない親』がいる


    →児童虐待の1つの類型である『ネグレクト(育児放棄)』『経済的虐待(生活費をとりあげる)』が起こっているのではないか

ソーシャルワーカーのはしくれとしてフジノは「誰が具体的に食事を摂れていないか」を把握して支援をスタートさせつつも、同時に、市議会議員としてフジノはもっと大きなセーフティネットをかける必要性を感じていました。



中学校給食の導入で「セーフティネット」をはろうとしたのですが、市長・教育長は動きませんでした

そこでフジノは前回の市長選挙において、反貧困・セーフティネットとしての『中学校給食の導入』を選挙公約に掲げた広川さとみ候補を応援しました。

結果は、残念ながら落選

しかし、選挙直後からこの問題について教育委員会事務局と意見交換を続けました。

当初、教育委員会事務局は「給食は反貧困の為では無い」「給食はセーフティネットではない」と固く拒み続けました。

水面下での意見交換では進展が無いので、本会議や委員会の場でもあえてフジノは取り上げました。

2013年12月議会・フジノの一般質問


フジノの質問

子どもの食の『セーフティネット』としての中学校への給食導入に対して、どのようにお考えか?

市長の答弁

中学校給食について、子どもの食のセーフティネットとしては捉えていません。
 
中学校においては、家庭からお弁当を持参できない場合に、パンやお弁当を注文できるスクールランチを実施しています。このスクールランチの充実を図っていくことで、中学校給食のニーズにこたえていただけると考えています。

事務方が「セーフティネットではない」という姿勢なのは承知の上で、もしかしたら市長の考え方は違うかもしれない...というのは甘い期待でした。

やはり市長も「セーフティネットではない」という姿勢を取り続けました。

ねぎしかずこ議員も同じ問題意識を持ち、同様の質問を市長・教育長の両者に行ないましたが、ひどい答弁に変わりはありませんでした。

2014年9月議会・ねぎし議員の一般質問


ねぎし議員の質問

加古川市中学校給食検討委員会の報告書の中には、困窮家庭やネグレクト家庭等、昼食を食べたくても食べられない子どもにとっての給食の重要性についても考える必要があると指摘されています。

給食が全員喫食で実施されると、給食費が就学援助の対象となる為、子どもが家庭の経済状況等に左右されずに、全員が同じように昼食を安心してとることができることになる。給食の実施は、貧困や虐待から子どもを守るセーフティネットの1つの役割を果たすことができるとも言えると記されています。

本市でも、子どもの貧困の問題は深刻であるはずです。日本の子どもの6人に1人は貧困だと言われておりますが、横須賀市ではどうなのでしょうか。

横須賀市の子どもの貧困の状況と中学校完全給食の実施がもたらす貧困解消への効果についての市長と教育長のお考えを聞かせてください。

市長の答弁

私は、中学校給食の実施が貧困の解消につながるとは考えていません。

教育長の答弁

私も、中学校における完全給食の実施が貧困解消につながるとは考えておりません。

これが横須賀市長と教育長の現実認識だったのです。

フジノは昨年(2015年4月)の市議会議員選挙でもこどもの貧困対策等4つの観点から中学校給食の導入等を公約として掲げました。

これらを重点政策として掲げて再選されれば、こどもの貧困対策の重要性を市長たちに再認識させることができると考えたからです。

そして再選され、改めて反貧困の取り組みを様々な形で提案し続けてきました。



全く別の角度から市長たちの認識を変えるチャンスがやってきました

ある時、事態が動くチャンスがやってきました。

教育委員会が『学校給食のニーズを見極める為のアンケート調査』をこども・保護者・教職員・市民を対象に行なうことが決まったのです。

「やっと正式にデータとしてこどもたちの現実を把握できるチャンスがやってきた!」

とフジノは感じました。

そこで教育委員会事務局に

「アンケートの設問に『お弁当を持ってこられない児童をみたことがあるか』と必ず入れて下さい!」

と要請をしました。

そして教育委員会事務局はそれを受け入れて、教職員への設問としてその項目をアンケートに加えてくれました。



ついに初めて「公式なデータ」が出ました!

その結果が出た時、教育委員会事務局は変わりました。

議員向け事前説明資料(教育委員会)「中学校の昼食(給食等)に関するアンケートの結果(速報)」

議員向け事前説明資料(教育委員会)「中学校の昼食(給食等)に関するアンケートの結果(速報)」


2015年11月。

やはり『お弁当を持ってこられないこどもたちがいる』というアンケート結果が出たのです。

教職員の回答「昼食を用意できずに食べられない生徒がいる」→「いる」31.9%

教職員の回答「昼食を用意できずに食べられない生徒がいる」→「いる」31.9%


もともと教育委員会事務局のみなさんは、教職員出身ですので、こどもたちを想う気持ちは人一倍強い方々ばかりです。

子どもの貧困の現実に対する認識を一転させました。

生徒の回答「昼食を食べない」

生徒の回答「昼食を食べない」


『速報』の段階でアンケート結果の報告を受けたフジノは

「お弁当を持ってこられないこどもが誰なのか、すぐに個人を特定してほしい」

「その家庭がどういう状況なのか調査してほしい」

「その家庭に必要な支援に早急に取り組んでほしい」

と3点要望しました。

アンケートそのものは『匿名回答』だったので、先生が誰で、生徒が誰なのかを把握できません。

そこで「全ての教職員に対して追加調査を行ない、2015年12月議会で必ず結果を報告します」と約束をしてくれました。



「全教職員向けの追加調査」を教育委員会事務局は実施しました

本当に短い期間しか無かったのですが、教育委員会事務局は約束を果たしてくれました。

そして市議会に提出されたのが、下の資料です。

2015年12月議会・教育福祉常任委員会へ出された報告(教育委員会より)

2015年12月議会・教育福祉常任委員会へ出された報告(教育委員会より)


具体的な中身がこちらです。

調査結果「昼食を用意できない頻度ごとのこどもの人数」

調査結果「昼食を用意できない頻度ごとのこどもの人数」


頻度は異なれど、51名のこどもたちがお弁当をもってこられないでいる事実が、初めて公式の場で明らかになりました。

さらに切ない現実が下の回答に表れています。

「昼食を用意できない生徒への対応」

「昼食を用意できない生徒への対応」


昼食を用意できない生徒に対して、先生がお弁当を買ってきてあげたり、先生や他の生徒がお弁当を分けてあげているのです(涙)。

これを読んだ時、こどもたちと現場の先生たちにフジノは政治家として申し訳なくて申し訳なくてたまりませんでした。

事前ブリーフィングの場での3点の要望は公式な場でのものではなかったので、あえて教育福祉常任委員会でも『質疑』として取り上げました。

「教育委員会だけでなく、児童相談所もこの問題の解決にかかわるべきだ」と考えたからです。

2015年12月議会・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

『昼食を用意できない生徒に関するアンケートの結果(追加調査)』について質問です。

事前ブリーフィングの時にも「これは大変重要なアンケートですのでぜひ委員会でも報告したい」という課長のお話を頂きましたが、実際に提出していただいた結果を見ても、大変驚く内容でした。

『昼食を用意できないと思われる理由』の中で、『保護者の仕事の都合や親が子どもの食事に無関心、家庭の経済的な理由で子どもたちに食事を与えない』というのはネグレクトに当たらないか、と僕は感じたのですが、児童相談所的にはこれをどんなふうに受けとめますか。

児童相談所長の答弁

この言葉、文字から想像するに、いわゆる『ネグレクト』という慨念が当てはまるかと思います。

フジノの質問

僕は先ほどの課長の答弁を聞いていて「これから個人を特定して、担任を訪れてヒアリングをしていく」というのを聞いて、少し焦ってしまっているのです。

「もう早急な介入が必要ではないか」と思うのです。

今日、教育福祉常任委員会の場で、教育委員会の問題意識とこども育成部・児童相談所の問題意識を共有できたので、教育委員会だけの問題とせずに児童相談所も一緒になって動いてほしいと思うのです。

課長、児童相談所長、お二人とも御意見をお聞かせください。

学校保健課長の答弁

先ほども答弁申し上げましたとおり、この数字につきましては非常に重い数字と受けとめていますので、まずは学校が、担任が保護者とのやりとりが既にあるものがございますので、そこもよく十分把握しながら、今、委員から御提案のごさeいましたように、場合によっては児童相談所等との連携も視野に入れながら対応していきたいと考えています。

児童相談所長の答弁

児童相談所がいきなりいわゆる介入という形で入るのがよろしいのか、それとも学校現場、学校の教員にまずはいったんお預けし、その中で児童相談所がどのような形でかかわれるのか、そういった部分から協議を始めた中で、必要に応じて児童相談所は入っていきたいと考えております。

フジノの質問

僕からすると、これはもう本当に『通告』を今受けたのと同じなのかなと受けとめています。

これだけ公の場ではっきりと統計が出されて、そして大人がみんなこの状況を今知っているわけですから、それをすぐに動かなかったら…

これはもう中学校給食の話とは全然別の次元の課題だと受けとめていますので、ぜひ教育委員会、児童相談所、早急に協議をしていただきたいと思います。

こうして委員会質疑を通して、この問題は教育委員会だけが抱え込むべきではなく児童相談所も共有して取り組むべきだという認識を共有することができました。



2015年12月、ついに詳細な調査と支援がスタートしました

委員会終了後、教育委員会事務局はすぐに動き始めました。

2015年12月中に、教育委員会事務局は『毎日お弁当を持ってこられないこどもたち』の調査を終えました。

まず『最も危機的な状況にあると考えられるこどもたち』への支援から取り組みはじめたのです。

毎日昼食を用意できない生徒6名の事情と、対応策

毎日昼食を用意できない生徒6名の事情と、対応策


年が明けて2016年1月、教育委員会事務局は『週2~3日お弁当をもってこられないこどもたち』の調査を終え、必要な支援をスタートしました。

週2~3回昼食を用意できない生徒7名の事情と、対応策

週2~3回昼食を用意できない生徒7名の事情と、対応策

こうして、数年間にわたる取り組みによってようやく危機的状況にひとつメスが入ったと言える状況になりました(まだやらねばならないことはたくさんありますが)

本日開催された教育委員会定例会で、1枚のペーパーが出され、報告が行なわれました。

2016年2月5日開催の「教育委員会定例会」会場にて

2016年2月5日開催の「教育委員会定例会」会場にて


5名の教育委員会委員メンバーからは、それほど質問は出ませんでした。

けれどもこの問題の深刻さと何年もかけてここまできたことを知っているフジノは、教育委員会事務局(特に学校保健課のみなさん)を心から評価したいと感じています。



けれども「こどもの貧困」対策はまだまだやらねばならないことが山積みです

これからやらねばならないことがたくさんあります。

まず、先生方の生の声を聴いてきたフジノからすると、今回のアンケート結果は「少なすぎる」と感じています。

アンケートでも汲み上げることができなかった現実があるのではないかと感じています。

声にならない声を聴きとる為に、もっと現場に入っていかねばならないと感じています。

次に、「どんなに家計が厳しくてもこどもにお弁当だけは持たせる」という保護者の方々の貧困は、全く解決されないまま手つかずになっています。

どんなことがあってもこどもを守りたい、親である自分は食べなくていいからこどもにだけは食べさせたい、そんな親御さんがたくさんいます。

こうした貧困を打ち破らねばなりません。

まだまだやらねばならないことがたくさんあります。

どうか市民のみなさま、このまちの厳しい現実を知って下さい。

助けねばならないこどもや家族がたくさん存在しています。

教育委員会、児童相談所、新たに立ち上がった『フードバンクよこすか』、様々な支援が動き出してはいます。

全力であらゆる手段を総動員してあたらねばなりません。



横須賀だけでは解決できません。この国の仕組みを変えるべきです

けれどもこの問題の深刻さは、もっと根本的な解決がなされねばなりません。

ひとつのまちだけの問題ではありません。

どうか今の政治の在り方を変えて下さい。

まずこどもたちが守られる、優先順位はこどもの命と暮らしを守る政治を市民のみなさまが選んで下さい。

いち市議のフジノができることには限界があります。

ここまで来るのにも数年かかってしまい、こどもたちや保護者の方々には本当に長い間ご苦労をおかけしてしまいました。

変わるべきは、今のこの国の在り方です。

こどもの命以上に優先されていることが多すぎます。情けないです。

どうか市民のみなさまが気づいて、そして今の政治の在り方をどうか変えて下さい。お願いします。



中学校給食の「財源」は存在する!/教育福祉常任委員会でのフジノの質疑

横須賀独自の「スクールランチ」

横須賀市の中学校には『給食』がありません。

管理栄養士が献立を考えて、栄養バランスが安心して摂れるのが給食です。

管理栄養士が献立を考えて、栄養バランスが安心して摂れるのが給食です。


市内の中学生は『お弁当』を持って行かねばなりません。

だから、保護者の方々は毎日早起きをしてお弁当を作っています。

横須賀では保護者の方々が毎日早起きしてお弁当づくりをしています

横須賀では保護者の方々が毎日早起きしてお弁当づくりをしています


では、『お弁当』を持っていくことができない時はどうするか?

中学校を通して民間業者に『パン』『お弁当』を注文します。

これを横須賀の独自の呼び方で『スクールランチ』と呼んでいます。

変な呼び方ですね。

また、お昼になると『牛乳』が配られます。

これも横須賀独自の呼び方で『ミルク給食』と呼んでいます。

もしも横須賀市民が他県を訪れて

「ミルク給食って知ってる?」

「スクールランチって知ってる?」

と尋ねても、誰も知りません。

「それは、ただの『弁当注文』でしょ?」

と笑われてしまいます。



全国では「中学校給食」が当たり前

こちらのグラフをご覧ください。

全国では中学校でも給食が当たり前。

全国では中学校でも給食が当たり前。


このまちだけに暮らしていると当たり前に感じてしまう、中学校のお弁当。

でも、他のまちから引っ越してきた方々にとってはショックなのです。

何故なら、全国では中学校給食が圧倒的に多いからです。

神奈川県は、中学校給食が実現率がわずか16%!

中学校給食を導入していないのは、全国的にみると極めて少数派です。

そんな現状を受けて、市民の方から

「横須賀市でも中学校給食を導入してほしい!」

という請願が出されました。



教育委員会へのフジノの質疑

この請願に対して、横須賀市教育委員会としてはどのように考えるか、その所見を教育長が述べました。

その一部を抜粋します。

この選択制でのデリバリー弁当方式を導入している他都市(相模原市)の実績を参考に、本市で実施した場合の経費を試算したところ、中学校の配膳室整備などの施設整備費や、設備・備品などに要する『初期経費』が約2億5千万円、調理配送委託や人件費などの『年間運営経費』が約4億5千万円、加えて給食援助費も必要となります。


以上のように、『中学校での完全給食』の実施は、多額の財政負担を伴うことや、学校でのさまざまな対応などの課題があります。

したがいまして、当面は現在の『スクールランチ』をより充実したものにしていく為、栄養バランスや食材の調達、価格の設定などについて、事業者と協議・調整を図りながら、安心してご利用いただけるものにしていきたいと考えております。

併せて、『スクールランチ』という方式自体についても、改めて生徒や保護者の方々はもとより、小学生以下の保護者の方々にも広く周知を図り、利用しやすい環境を整えていきたいと考えています。

つまり、教育長の見解は『財源』が無いから実施できない、というものでした。

  1. 初期経費(イニシャルコスト)2億5000万円
  2. 運営経費(ランニングコスト)4億5000万円

けれども、こうした試算に対しても、「財源はある」とフジノは考えています。

そこで教育長の見解に対して、フジノは下のような質疑を行いました。



フジノの質問

今回所見の中で、選択制でのデリバリー方式、お弁当方式を採用している他都市の実績を参考にして、初期経費・年間運営経費を出していただきました。

初期経費が約2億5000万円、年間運営経費が約4億5000万円ということです。

「イニシャルコストおよびランニングコストがこれだけかかる」という金額ばかりが先行していますが、

確かに、市全体に一気に導入すれば、確かにこれだけかかってしまうとは思うんです。

けれども、例えば、ある中学校だけ『モデル校』的に試行する、ある学区だけ試行する、ということは、考える中に入ってこないのでしょうか?

「やるならば絶対に全ての学校に導入しなければならない」というものでも無いと思うのですけれども、いかがでしょうか?



学校保健課長の答弁

当然、『一部の学校で試行』ということもあると思います。

けれども『試行する』ということは、当然『全体にやった時のことを想定した上での試行』という判断になるという風に考えております。



フジノの質問

何らかの『研究委託校』ですとか、『モデル校』という形である教科に特に力を入れる、という学校教育の取り組みを教育委員会ではやっていると思うんです。

それは「最終的に市内全校に広めていくのを目途としてやっていること」とは思うんですが、特に『給食の重要性』というのはみなさん共通認識で持っておられる以上、『将来的な全市導入を目指してまず一部で試行していくこと』ということは、決してそんなに非現実的なことではないというふうに思うのです。

改めてその点についてはいかがお考えでしょうか。



学校保健課長の答弁

先ほど申し上げたとおり、施設に関する整備費も必要になってきたりしますので、例えばモデルでやって、ある程度そこの設備も整えた上で『試行』という形をやって、「やっぱりやらない」ということはなかなか無いのかなとということも考えますと

「やる時には全校でやっていく」という前提で『試行』をやってみて、課題を抽出しながら修正をしながら広げていくという形になるというふうに考えております。



フジノの質問

最後にお聞きしたいのは、イニシャルコストとランニングコストがいくらだったらやれるという判断になるのか?

これをとても伺いたい理由が、市長にしても教育長にしても『財源論』を重ねておっしゃいます。

こどもたちの教育や食育を進めていくのに「財源論が先に経つのはいかがか」という想いがまずあります。

加えて、教育長は教育委員会の責任者ですから教育委員会の予算のことをいちばんに考えるとは思うのですが、

今回、僕が市長と一般質問でやりとりをした中で『長井海の手公園ソレイユの丘』、現在は毎年4億円も指定管理料を払っているのを「次の契約からいくらに減らせるのか」というのを質問した時に

「必ず半分以下にしてみせます」と市長は答弁しました。

2億円、浮くんですね。

ならばその2億円を教育委員会に!

つまりこどもの暮らし、食生活を守る為にまわす財源に充てることだってできる。

今まっさらな状態で初期経費2億5000万円と年間運営経費4億5000万円と聞くと、今の教育委員会には財政部に要求するのは難しいとは思うのですが

『ソレイユの丘』から2億円を浮かせられるのであれば、その財源を充てられるのであれば、教育委員会の新たな負担というのは2億5000万円で済む。

こういったふうに他の財源を見込むことが全市的にみればできる訳ですね。

教育委員会は「いくらからだったら財政部に予算要求したい、言える」というふうにお考えなのでしょうか。



教育長の答弁

そこのところはずばり金額を申し上げるというのはなかなか難しいとは思うのですが

今、藤野議員がおっしゃられたように、教育委員会として予算立てを何とかお願いを財政当局にお願いしていく場合には、基本的には教育委員会が所管している予算の中からをどこを切り詰めてということをまずいちばん最初に考えます。

そうした中では今の状況では削るところはございません。

(フジノ注:これは『横須賀市版ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』というもので、縦割り行政の予算づくりの最悪なものです)

ましてや学校の施設整備は、例えばトイレの改修をしなければいけない、それからその他にも施設の老朽化の問題、そしてまた学校のいじめ不登校等の対応を考えると教員を確保したい、市単独でなんとかしたいという想いも思っております。

そういうことがそれではどちらが大切でどちらが大切ではないという判断ではできませんけれども、より優先しなければいけない課題として、今私が申し上げたようなところを何としてもと思っておりますものですから

オール市全体で考えた中で、今ご提案があったように全体の中で削減をするところ、そこが経費として教育のこういったところに充てさせて頂けるという話があれば、それは願ってもないことでございますけれども

教育委員会としては今申し上げた通り、今の段階ではやらなければならないところがあるので、現状のやり方を工夫し、そして限りなくスクールランチを給食に近づけたいというのが取りうる選択肢かなという状況でございます。



フジノの質問

この請願審査に関わらず、教育長とは、上下水道局の話や他部局の予算と取り組みに目を向けてほしいということを重ねて申し上げてきました。

今回も全く同様です。

現在の教育委員会の予算の枠組みで何かを削減するというのは不可能です。むしろ需要は増える一方です。

そんな中、「何かをカットして何か新たなものをやる」というよりは、市全体で考えた時に、市長も全部局長とも子どもたちを優先して行きたいんだという想いは変わりが無いと思うんです。

ならば、どこかの部署で事業のスクラップが遭った場合に、その財源を使って教育委員会やこども育成部の新規事業をビルドしていくということしかないと思うんです。

絶対やって行かなければならないことだと思うんです。

他部局の動向もしっかり見ながら、そして今であればもう1つ言えば、『医療給付費』をとにかく削減する為に保健・予防に力を入れていく。

食育というのはものすごく重要で小中学校での食習慣がしっかり確立していれば、生活習慣病になることも減らせる。

これは将来の『医療給付費』を削減できる。さらに言えば『介護予防』につながるといっても過言ではない。

ならば、「その為にも全市的な課題として中学校給食導入してはいかがでしょうか」という説得の仕方もあると思うんですね。

その時に現在のシーリングの枠の中で「ムリですムリです」と言うのでは、こどもに希望も与えられないですし、

ぜひそういった観点を持った上で、市長とやりとりをしていただきたいなというふうに思いますが、いかがでしょうか。



教育長の答弁

藤野議員のおっしゃられた中で、われわれ今の『スクールランチ』を拡充するにしろ、多少の財政負担はどうしても必要になります。

この部分につきましてはきちんと予算立てをしていかなければなりませんので、やはり今教育委員会としてこどもたちにできることについてはここまでだったらどうしてもやりたいという部分はございますので、それはきちんと市長に申していくつもりでございます。

それと今、委員が「こどもの為に税金を」という部分では、市役所全体でコンセンサスを取っていくということも大事でございますので、そういう部分も今頂いた意見を踏まえてしっかり対処してまいりたいと思っております。

(質問の文字起こしは以上です)



財源は必ず捻出することができる!

教育長への質疑で申し上げた通りで、フジノは絶対に財源を捻出することができると考えています。

現在の横須賀市の予算づくりは、各部局が自分の部局の予算の枠の中だけでしか物事を考えていません。

つまり、現在の予算の枠が100億円ならば、来年の予算も100億円だけしか使えないと思い込んでいます。

けれども、そんなことではこどもたちへの投資に予算を回せるはずがありません。

Aという部局がある事業をやめて予算10億円浮いたとしたら、Bという部局がその予算10億円を使って新しい取り組みを始めるということも考えるべきなのです。

横須賀市全体を見渡した予算組みをしていかねばなりません。

フジノはハコモノ行政による税金の無駄づかいをカットして、保健・医療・福祉・教育へ回すべきだと訴えてきました。

そして今回、6月議会でのフジノの一般質問によって

吉田市長は、現在は毎年4億円も税金を垂れ流している『長井海の手公園ソレイユの丘』を来年度以降は必ず2億円以下にしてみせる、と答弁しました。

つまり、『ソレイユの丘』の赤字の穴埋めに使われていた2億円が浮くのです。

この2億円を教育委員会に回せば良いのです。

教育委員会は、教育委員会の予算にしか目が向かない。

だからこそ、市議会が存在しています。

縦割り行政に対して、市全体のことをチェックしている市議会議員として

「こっちの予算はムダだからカットすべきだ」

「この予算はこどもへの投資に向けるべきだ」

とフジノは提案していきます。

中学校給食の導入の『財源』は必ずあります!

教育委員会が自分たちでは予算を工面できないのであれば、フジノが見つけてみせます。

本来であれば、こうした市全体の予算を考えるのは『市長』の役目です。

しかし、現在の市長には全くそういった全部局を見渡すという発想ができていません。

けれども、政策集団として生まれ変わった今の横須賀市議会は、市長に対案を示していくことができます。

中学校給食の財源は、必ずあります。