横須賀市がん克服条例づくり、地域がん診療連携拠点病院である横須賀共済病院の豊田茂雄診療部長をお招きしました/がん対策検討協議会(第3回)

第3回「がん対策検討協議会」が開かれました

本日は『がん対策検討協議会』(第3回)が開かれました。

がん対策検討協議会に出席しました

がん対策検討協議会に出席しました


『横須賀市がん克服条例』を作る上で、医療関係者のみなさんのご協力は不可欠です。

そこで『がん対策検討協議会』では条例案に専門的な観点からご意見をいただく為に、医療関係者の方々をお招きして出席していただくことができます。

今回は、『地域がん診療連携拠点病院』である横須賀共済病院から、豊田茂雄診療部長をお招きしました。

こうして専門家の観点からご意見をいただけるのが嬉しくて、フジノは今日の機会をとても楽しみにしていました。

豊田先生は、フジノにとってかねてから在宅療養・在宅看取りの為に横須賀市の取り組みにずっと関わっていただいてきた、とても親しみを感じている方。

大病院の医師でありながら、地域との連携にとても熱心なありがたい存在です。

市のシンポジウムや研修に何度もご出演いただいてきました(例えばこちら)。

右端が豊田茂雄先生です(2015年のシンポジウムより)

右端が豊田茂雄先生です(2015年のシンポジウムより)


さらに、ご専門が血液内科ということもあり、フジノが特に強い関心をもって取り組んできた『HTLV-1対策』についてもきっと理解が深い方のはず。

そのような訳でいつも以上に気合を入れて『協議会』に臨みました。



豊田茂雄診療部長のミニ講義と条例案へのご意見

今日はまず豊田先生からミニ講義を受けました。

ミニ講義といっても、なんと豊田先生はパワーポイントを69枚も事前にご準備して下さいました(ありがとうございます!)。

69ページに及ぶ豊田茂雄先生のパワーポイント

69ページに及ぶ豊田茂雄先生のパワーポイント


『地域がん診療連携拠点病院』とは何か、から始まって

地域がん診療連携拠点病院とは何か

地域がん診療連携拠点病院とは何か


横須賀共済病院がどれだけがん対策に貢献して下さっているかをデータで示していただき

「横須賀・三浦2次保健医療圏」のがん対策で横須賀共済病院は圧倒的な存在感があります

「横須賀・三浦2次保健医療圏」のがん対策で横須賀共済病院は圧倒的な存在感があります


さらに、条例案に対して様々なご意見を頂きました。

条例案文に対してもたくさんのご意見をいただきました

条例案文に対してもたくさんのご意見をいただきました


フジノは本当にありがたかったです。とてもリアルなお話をたくさん伺うことができたからです。

『がん対策検討協議会』メンバーの中にも、身内にがんを体験している家族・親族・友人等がいるかいないかで、必然的に実感が異なってしまいます。

大切なご家族を4人もがんで亡くしておられる方や、がんサバイバーのご家族がおられる方や、逆に人生を通じて全くがんと無縁の方もいらっしゃる訳です。

これは当然のことなのですけれども、やっぱりどこかで意識をひとつにしたいという想いがありました。

正副委員長のはからいで、こうして豊田先生をお招きしていただき、かなり委員メンバーの意識統一ができたと思います。



HTLV-1対策の有効性も評価していただきました

質疑応答の時間では、フジノもすぐ挙手しました。

かねてからHTLV-1対策に取り組んできたフジノは、豊田先生にその有効性について伺いました。

豊田先生からは

「共済病院には毎年2名はATL(HTLV-1というウイルスが原因で発症する白血病です)の患者さんがいらっしゃる。横須賀は全国的にみて、ATLの患者さんが多い地域だと思う」

また

「母子感染対策はとても有効なので、横須賀のこれまでの取り組みは有効だと思う」

とのご意見をいただきました。

横須賀市らしいがん対策の条例の取り組みとして、フジノは地域性がとても大切だと考えています。

そんな中、豊田先生からこうしたご意見をいただき、やはり条例の中にHTLV-1対策を書き込みたいとの想いを強くしました。

協議会終了後に正副委員長やメンバーのみなさんと意見交換をした際にも

「フジノくんなりの条文を考えてペーパーにして提出してごらん」

と言っていただきました。

ぜひがんばろうと思います。



第1条から第4条までの議論を行ないました

豊田先生からのご意見を頂いた後は、メンバー間で条文の協議をしました。

今日は、第1条から第4条までを議論しました。

第4条で、文言の並びの変更をフジノから提案させていただきましたが、みなさまに賛成していただき、一部修正しました。

第1条から第3条までは議論の末に原案通りとすることとなりました。

第1条「目的」

この条例は、がんを克服することを目指し、がん対策基本法の趣旨を踏まえ、市、がんの予防及び早期発見の推進又はがんに係る医療に従事する者及び市民の責務を明らかにし、がんの予防及び早期発見の推進を定めることにより、すべての市民が科学的知見に基づく適切ながん医療をうけられるようにするための総合的ながん対策を市民とともに推進することを目的とする。

第2条「市の責務」

市は、がん対策に関し、国、県、医療関係団体、医療機関並びにがん患者及びその家族等で構成される民間団体その他の関係団体との連携を図りつつ、本市の地域の特性に応じたがん対策を策定し、及び実施する責務を有する。

2 市は、がんに関する正しい理解及び関心を深めるための普及啓発その他必要な施策を講ずるものとする。

第3条「保健医療関係者の責務」

保健医療関係者は、市が講ずるがん対策に協力するよう努めなければならない。

第4条「市民の責務」

市民は、喫煙、食生活、運動その他の生活習慣、身体に悪影響を及ぼす危険のある生活環境等がんの罹患の直接的または間接的な要因の排除のための正しい知識を持ち、がんの予防に注意を払うとともに、がん検診を受けるよう努めるほか、がん患者に関する理解を深めるよう努めなければならない。

ただ、まだ本決定ではありません。

ひととおり全ての条文の審査を終えた後、もう1周ぐるりと全ての条文の審査を行なう予定です。

次回は4月27日と早いペースで議論を進めていきます。

横須賀市医師会の水野靖大先生をお招きして、ミニ講義と条文へのご意見を頂く予定です。

水野先生は、横須賀市の胃がんリスク検診の立役者です。

みなさまは横須賀市では胃がんで亡くなる方がどんどん減っているということをご存知でしたか?

横須賀市の胃がんの発見率は、国や県と比べて3倍以上という素晴らしい成果をあげています。

こうした成果は横須賀市医師会独自の取り組みのおかげなのです。

横須賀市から胃がんを撲滅したい。

本気で横須賀市議会はそのように考えています。

条例づくり、がんばっていきます!



長尾和宏さんの講演とパネルディスカッション/みんなで支える在宅療養シンポジウム2015、今年も大成功でした

今年も満員、みんなで支える在宅療養シンポジウムを開催しました

今日は、午後から夕方まで汐入・ベイサイドポケットへ向かいました。

会場にて

会場にて


今年も横須賀市は『みんなで支える在宅療養シンポジウム〜最期までおうちで暮らそう〜』を開催しました。

みんなで支える在宅療養シンポジウム・パンフレットより

みんなで支える在宅療養シンポジウム・パンフレットより


昨年は樋口恵子さんを講師にお招きして開催したのですが、満員で大成功でした。今年も会場は満員!

会場で配布されたパンフレットはこちらです。ご覧下さいね。



第1部・基調講演は長尾和宏先生です

第1部は長尾和宏先生長尾クリニック院長)の講演です。

講師の長尾和宏先生

講師の長尾和宏先生


長尾先生は、尼崎で開業しておられます。

長尾クリニックのウェブサイト

長尾クリニックのウェブサイト


けれども『開業医』であるということよりも、長尾先生はこの本がベストセラーになって『論客』としてこそ知られています。

長尾先生のパワーポイントその1

長尾先生のパワーポイントその1

朝日新聞の医療サイト『アピタル』での連載(町医者だから言いたい!)は、すでに1700回を超えておられます(すごい!)。

長尾先生はブログも毎日更新しておられますので、ぜひご覧下さいね。

長尾先生の産経新聞での連載が資料として配られました(その1その2)。こちらもぜひご覧下さい。



自分の最期は、自分で決める~穏やかな最期を迎える為に~

長尾先生の基調講演のタイトルは『自分の最期は、自分で決める~穏やかな最期を迎える為に~』でした。

無医村での活動を二十歳の頃に経験された長尾先生

無医村での活動を二十歳の頃に経験された長尾先生

現在は「がん」と「認知症」の時代

現在は「がん」と「認知症」の時代

1976年まで日本全体では自宅で亡くなる人の方が多かったのです

1976年まで日本全体では自宅で亡くなる人の方が多かったのです

死に至るまでの過程は、病態によって大きく異なります

死に至るまでの過程は、病態によって大きく異なります

在宅医療とはなにか

在宅医療とはなにか

平穏死と延命死の違い

平穏死と延命死の違い

講演に熱がこもる長尾先生

講演に熱がこもる長尾先生

休憩時間の控え室。

長尾先生を中心に、野村良彦先生・千場純一先生・大友宣先生らが交流を温めました。

左から、千場先生、長尾先生、野村先生、大友先生

左から、千場先生、長尾先生、野村先生、大友先生

第2部・パネルディスカッション「在宅医療と病院医療」

第2部は、長尾先生を交えて、横須賀の在宅療養・地域包括ケアのキーパーソンによるパネルディスカッションでした。

テーマは『在宅医療と病院医療』です。

横須賀市の死亡場所別死亡者数

横須賀市の死亡場所別死亡者数

(パンフレットの紹介文章より)

自宅で受ける医療(在宅療養)と、病院で受ける医療は、どのようにちがうのでしょう。

実際に医療に携わる先生方のお話を伺いながら、『在宅医療』と『病院医療』の違いについて、ご一緒に学んでまいりたいと思います。

そして、ご自分の人生の最期の医療をどうすべきか、考える機会にしていただければ幸いです。

野村良彦先生(野村内科クリニック院長)
大友宣先生(衣笠病院内科医長・湘南国際村クリニック所長)
豊田茂雄先生(横須賀共済病院診療部長・地域連携センター長)

3人のパネリスト

3人のパネリスト

(その1)



(その2)



(その3)


病院の種類と、それぞれの種類ごとにどのような機能を持っているかをご紹介する大友先生

病院の種類と、それぞれの種類ごとにどのような機能を持っているかをご紹介する大友先生

横須賀ではご自宅で亡くなる方がこの10年で2倍近く増えました

横須賀ではご自宅で亡くなる方がこの10年で2倍近く増えました

長尾和宏先生とフジノ

長尾和宏先生とフジノ

外に出るとすでに夕暮れでした

外に出るとすでに夕暮れでした

*詳しい内容は後でまた記します。



後日追記:長尾先生がブログでご紹介くださいました

長尾先生ご自身のブログで、今日の横須賀のことを記事として書いて下さいました。

長尾和宏先生のブログ記事より

長尾和宏先生のブログ記事より


ぜひこちらをご覧下さいね。