2060年の日本社会を見据えた社会保障・社会福祉政策に取り組む為に/第9回地域医療計画策定勉強会へ

今年も最先端の医療と介護の政策・実践を学びました

今日は東京・青山一丁目へ向かいました。

第9回地域医療計画策定勉強会・会場にて

第9回地域医療計画策定勉強会・会場にて


『HealthCare Innovation21 研究会』主催の『地域医療計画策定勉強会(第9回)』に参加しました。

昨年の取り組みに続いて、フジノは2回目の参加です。

厚生労働省医政局・佐々木昌弘室長

厚生労働省医政局・佐々木昌弘室長


今年の開催趣旨やプログラムは以下の通りです。

目的

自治体の医療介護福祉の将来構想(地域医療構想)を策定することが義務付けられ、この地域医療構想(ビジョン)に対する厚労省ガイドラインが2015年 3月31日に発表され自治体に交付されております。

自治体では、地域医療構想の実現の為の戦略策定の必要性があり、医療機関や介護施設では地域医療計画の方向性に合わせた経営戦略を実行していく必要性があります。

今回発表された厚労省ガイドラインで示されている地域医療構想区域の策定と未来推計、地域医療構想調整会議の運営方法など、具体的な地域医療計画策定に照準に当て勉強したいと思います。

必要とされている各種コーディネーター育成のための“未来医療塾”構想について検討したいと思います。

地域医療計画を担当する地方自治体の方、医療介護施設の経営者、医薬・医療材料製造販売企業、保険薬局、医療関連コンサルタントの方、また、地方自治体に対する支援ビジネスをお考えの企業の方々のご参加をお願いいたします。

プログラム

  1. 「地域医療構想ガイドラインと地域医療計画・医療介護連携について」
    厚生労働省 医政局地域医療計画課 医師確保等地域医療対策室長 兼 医政局地域医療計画課在宅医療推進室長 佐々木 昌弘氏

  2. 「2025年へのロードマップ~病床機能分化と地域連携」
    国際医療福祉大学大学院 教授 武藤 正樹氏

  3. 「日本の未来推計と地域医療計画について」
    一般社団法人 未来医療研究機構 代表理事 長谷川 敏彦氏

  4. 「地域医療計画を支援する未来医療塾について」
    株式会社MBI 代表取締役 成田 徹郎氏

  5. 「地域医療構想医療圏策定への500mメッシュデータの活用について」
    技研商事インターナショナル株式会社 営業本部副本部長 市川 史祥氏

医療政策を本格的に学び始めた頃は、そこで語られている内容の意味さえ分からなかったのが、今ではようやくついていかれるようになってきました。

さらに、こうした最先端の取り組みや国が進めている改革の方向性について、どれほど横須賀のようないち地方自治体にも大きな影響があるのかが理解できるようになってきました。

今後もこうした学びの機会に食らいついていって、横須賀のみなさまをはじめ、横須賀・三浦2次保健医療圏域のみなさんの暮らしを守る為に、しっかりと政治家として政策に活かしていきたいです。



ケア・サイクル論/世界のどの国も体験したことのない「未踏高齢社会」に突入した日本が取るべき新しい理論

地域包括ケアを実現の最新の理論と事例を学ぶべく大学院へ

今夜は、大学院での聴講でした。

高橋紘士先生・武藤正樹先生による「医療福祉の連携と総合化〜地域包括ケアシステムの展開へ〜」です。

国際医療福祉大学院での聴講へ

国際医療福祉大学院での聴講へ


今夜のゲスト講師は、長谷川敏彦先生でした。お話を伺うのは昨年4月以来、1年ぶりです。

長谷川先生は3月いっぱいで日本医科大学教授を退官されたのですが、その熱弁は1年前と全く変わりませんでした。

身振り手振りを交えて、熱く語りつづける長谷川敏彦先生

身振り手振りを交えて、熱く語りつづける長谷川敏彦先生

  • 現在の日本は、世界のどの国も体験したことのない『未踏高齢社会』に突入している。
  • 日本の取り組みを、世界が注目している。
  • 『未踏高齢社会』の先駆者として、日本はその取り組みを世界に発信していかねばならない。
  • そして、その『未踏高齢社会』では、理論も制度も新しい枠組みを構築していかねばならない。

その為の新しい理論として長谷川先生が提唱しておられるのが

『ケア・サイクル論』

です。

長谷川敏彦先生の「ケア・サイクル論」とは

と言っても、全く難しいものではありません。

長谷川先生がおっしゃるほど新しい概念でも無くて(長谷川先生、ごめんなさい)、今では多くの方々が直感的に感じておられるであろう「ケアの在るべき姿」のことです。

ケアサイクル

ケア・サイクル


フジノなりに理解した『ケア・サイクル』を説明してみます。

『ケアサイクル』とは、1人の患者が受ける連続したケアのこと。

様々な保健資源・医療資源・福祉資源から、その時点の状況に対応したケアを受ける、というもの。

ひとことで定義すると、上のようになるとフジノは思います。

ケアサイクルの概念

ケア・サイクルの概念


かつて『病気』は、毎回孤立した出来事でした。

ドクターの仕事(使命)は、救命して完治させることでした。

その『病気』だけにピンポイントで責任を果たしていれば良かったのです。

例えば、肺炎になった方がいれば、ドクターは肺炎を治すことだけを目指して治療をすれば良かった訳です。

けれども、そういう時代は終わりました。

ほとんどの人は、複数の病気を抱えているものです。

例えば、入院して肺炎そのものは治っても、ご高齢の方は病院に入院してベットでの生活を送った後には、退院したら寝たきりになってしまうことがあります。

つまり、『病気』そのものは治せても『生活』が守れなければ、それは治療として正しく無いのです。

その時その時の処置によって、ある『病気』の状態は良くなります。

けれども、他の『病気』や『障がい』や『生活レベル』は元のようには完全には戻らないことが多いものなのです。

こうして、人はみな、完全な健康では無い状態のまま、寿命を迎えるその日まで生き続けていきます。

そこで、人の健康を『ケア・サイクル』で見ていく必要があるのです。

長谷川先生の提言というのは、このようなことだとフジノは考えています。

決して特別な考え方ではなくて、むしろ今の時代では「当たり前」という感じですよね?

ただ、それが実際の現場レベルではまだまだ実現していない。

だからこそ、長谷川先生のようにあえて理論化して訴えていくことが必要なのかな、とフジノは理解しています。

医療の新たな目的

医療の新たな目的

  • ある病気が発生する。
  • 日常の生活動作(ADL)が低下する。
  • 病院(急性期)に入院して、回復する。
  • 自宅で在宅ケアや福祉支援を受ける。
  • また容態が変化する。
  • 治療を受けて、回復すれば自宅に戻る・福祉施設に入所する。
  • このサイクルを繰り返しながら、最後は死を迎える。

長谷川先生によると、「男性は4~5回、女性は7〜8回のケア・サイクル回転をする」とのことでした(この根拠を伺ったのですがフジノには理解できませんでした)。

保健・医療・福祉のあらゆる職種が役割を分担して、地域全体で人々の暮らしを包括的に支援していくことが重要です。

さらには、都市政策・住宅政策も重要です。

こうした取り組みがフジノの考える『地域包括ケア』です。

2025年まで、あとわずか12年しかありません。

一刻も早く『地域包括ケア』を実現していきたいです。

今夜の講義では、そうした基本的なスタンスを再確認させていただきました。