まちの政治家は、こんなことしてます新人議員の活動日記


2003年6月8日(日)のフジノ
● うまくいくといいね

 今日は、汐入で想いを伝えました。
 日ざしがとても強くて、少し陽に焼けたような気がします。

 そこで話をしているあいだ、
 ずうっと10代の4人組がフジノのそばにいました。

 年齢はハッキリとは分からなかったのですが
 小5から中2くらい(たぶん)の、男女2人ずつのペアです。

 4人の構成は、こうですね。

 (1) 恋してる女のコ
 (2) 恋してる女のコの女友達
 (3) 好かれてる男のコ
 (4) 好かれてる男のコの男友達

 で、(2)と(4)は友達同士。

 4人でダイエーで映画を観たのだけれども
 その後が続かなくて、どうしようかと迷っていたのでした。
 若いうちは恋愛相手そのものよりも
 恋愛のかけひきとかが楽しいのかなあ。

 好かれてる男のコは1人で離れて僕の右側に座って、
 残りの3人は僕の左側に立っていました。

 「どうすんだよ〜」「コクッてこいよ!」とか
 「がんばりなよ」「いきな」とか、3人で楽しそう。

 それはいいんですけれど、
 はたから見ると、どう見てもフジノ応援団。

 おまけに、彼ら/彼女らは
 僕にアドバイスを求めてくるわけです(笑)。

 もうね、言えることは単純。

 「人生なんか1回しかないんだから
  このあと交通事故にあってお前ら全員死ぬかもしれないんだよ。
  だから恥ずかしいとか言う前に
  まずは思い残さないようにがんばらないと。

  好きなら好きだって言えよ。
  相手もイヤならイヤだって言うからさ。
  もしもお互いのことをよく知らなければつきあってみてもいいし。
  つきあってお互いのことを知ってイヤになれば離れればいい。

  とにかく思い残して終わるような人生だけは
  絶対に送るなよ」

 なんか妙に男友達は納得してました。

 美術館建設反対も大切だけど、
 毎日の暮らしをみんながハッピーに送ってくれれば
 それが僕には1番うれしいことなんだよなあ。

 がんばってね、恋してる人々。


● 夜のちらし配り

 21時半から23時くらいまで、
 今夜は上町・深田台・汐入を中心に500枚のちらしを
 ポスティングしてきました。

 ちらしをポストに入れても
 読んでもらえるかも分からない孤独な作業です。
 それでもインターネットが無い方のことを思うと絶対にやめられない。
 読んでもらえるかどうかよりもまずは
 情報を届けるのが義務だから。

 でも、こうやって1人きりで配っていると
 切なくなるのも事実です。

 ふと思い出されたのは、
 この地域は選挙の前に友達と一緒に配ったなあということでした。
 ある夜、上町出身の友達が今住んでる横浜から来てくれて
 2時間くらい配ったんだよなあ。

 友達には、あらためて感謝の気持ちを抱きました。
 あのときは本当にありがとう。

 どうか読んでもらえますように。


● 総会とかよりも、ふだんの活動を見たいのです

 お昼から夕方まで
 横須賀市視覚障がい者協会の提起総会がありました。

 どうしても総会のスタート時間には間に合わなくて、
 それでも資料だけでも欲しくて、後半になってから顔を出しました。

 そうしたら、ボランティアの方が
 すごおく哀しそうな顔をされて言いました。

 「何人かの議員さんが今日お見えになったんですけれど
  若い議員さんは全く来て下さらなくて...」

 その様子がとてもとても哀しそうだったので、
 きちんと自分の考えていることをお伝えしました。

 ものすごくたくさんの数の団体があるけれど、
 障がいのある方々の活動については
 全ての団体に関心があります。

 年に1回の提起総会があったりすると
 議員が『来賓』として呼ばれますけれど
 『来賓』としてあいさつをしたところでそれは何になるでしょうか。

 今日、フジノは定期総会の全てには出られませんでしたけれども
 年に1回だけあいさつをすることよりも
 『ふだんのみなさまの活動』にこそ、顔を出したいと思うんです。

 日頃の活動を知って、毎日の暮らしの中の出来事を知って、
 そこで「政治がお手伝いできることはなんだろうか」
 としっかり考えたいのです。

 そうお話しました。

 もしも年1回の総会には行けなくても、
 月1回の例会には必ず行きますよー!

 もしも例会に行けなくても、地道なふだんの活動を見に行きますよー!
 あるいは一緒に活動させてもらえるなら
 お手伝いしますから。

 どうか、『来賓』として定期総会に出席できなくても
 関心が無いなんてどうか思わないで下さい。
 そして、哀しまないで下さい。

 政治家の仕事は『来賓』としてのあいさつではありませんから。
 ふだんの暮らしの中に、僕は飛び込んでいきますから。
 だから、どうか見学をしたいと行っても
 拒否しないで下さいね。

 6月の定例会が10日で終わります。

 そうしたら僕にとっては
 徹底的に勉強しまくる期間に入ります(1人合宿ですね)。
 すべての作業所やご高齢の方々の施設をはじめとして
 全施設の見学を考えています。

 どうか、ふだんのみなさんに会わせてください。      よろしくお願いいたします!



2003年6月7日(土)のフジノ
● ユニバーサルデザイン

 今日は、(財)横須賀市健康福祉協会が主催する
 講演会に行きました。

 内容は『ユニバーサルデザイン』について、です。

 関根千佳さん(株式会社ユーディット社長)が
 講師でした。

 これはものすごく素晴らしい講演で
 僕の想いをすでに実践に移していらっしゃる方がいるということに
 強く感激しました。

 ユーディット(UDIT)という会社の名前の由来は
 ユニバーサルデザイン(UD)とITをくっつけたのですね。

 ユニバーサルデザインを切りひらくのは
 ITだとフジノも思います。

 こういう発想を実践している方は
 竹中ナミさんしか知らなかったのですが
 関東にも関根千佳さんという素晴らしい人物がいることを知って
 感激しました。

 さっそく著作も取り寄せて読んでみます!
 みなさんも注目してくださいね!



2003年6月6日(金)のフジノ
● クチばっかのヤツは消えろ

 Yデッキで想いを伝えていると
 評論家ぶったオヤジがうるさくていいかげんにしてほしい。

 「たれまくとかプラカードを出せ」

 じゃあ、あんたが出せよ。

 「話を聞いてほしいなら目を見て話せ」

 そんなの人それぞれなんだから放っておいてくれよ。

 こいつらには想像力がない。
 だから、メガフォンがどれほど重たいか知らない。
 金曜日の夜に中央駅前でどれほど酔っ払いにからまれるか
 どんなに嫌な目にあいながらおれがそこで話し続けているのかが
 想像もつかない。

 たれまくを作るのにいくらかかるのか
 言いっぱなしのヤツらは考えもしない。
 プラカードを持ち運ぶどころか、メガフォンだけでひどく重いことを
 それを必死になって運んでいることさえこいつらは想像できない。

 だから、言いっぱなし。何もしない。
 10分ぐらい一方的にしゃべりつづけて、そして満足して帰っていく。
 何も生み出さない。何も変えることができない。評論家ども。

 何よりもクチばっかでギャーギャー騒いで
 現実的に何かを手伝ってくれるわけでも何でもない。

 ただ、偶然とおりかかった前で
 ただ、なんとなくヒマだったから
 ただ、話しかけやすそうだったから勝手なことばっか言いやがって。

 お前らは他人に文句を言えれば満足なんだ。

 クチばっかのヤツは消えろ。
 おまえらの話なんか音波として空気にのって
 ただ消えていくだけだ。

 評論家は消えろ。
 評論家は何も変えられない。何も変わらない。
 いつまでもいつまでも他人に文句を言い続けていやがれ。
 クチだけのヤツはみんな近づいてくるな。
 ニセモノ。


● 名前さえ知らない、知りあいでも何でもない。それなのに。

 今日はお昼から衣笠駅前に立って、
 そして想いを伝えていました。

 例によって、片手にメガフォンを持って
 もう片方の手にちらしを持って、
 「気が向いたら持っていってください」とやっていました。

 何人かの人が
 ちらしをもらいに来てくれました。

 やがて、1人の女性が近づいてきました。
 そこでフジノはちらしを1枚、渡そうとしました。

 すると、片手に持ってた僕のちらしを
 ぜんぶ持とうとしてくれました。

 「すみません」とフジノは言って、
 メガフォンを置いてちらしを受けとろうとしたら
 彼女はちらしを返してくれないのです。

 え、いやがらせ!?

 と思った次の瞬間、

 「わたし、配りますから」と言って、ちらしを配ってくれたのです。

 お名前も何も知らない。
 顔も分かりません。
 けれどもその女性はちらしを配りはじめてくれたのです。

 ねえ、ちらしを配るって
 どれほど恥ずかしいか知っていますか?
 やったことのある人にしか分からない苦痛の体験です。

 それを、この女性は
 見ず知らずの、言葉もひとことしか交わしていないこの方は
 僕のちらしをガンガンと配ってくれているのです。

 時々その方はまちの人に話しかけれられていて
 会話をしているようでした。

 僕は、信じました。

 その方を信じて、
 衣笠の方々へ想いを伝えることに専念しました。

 50枚くらい渡したちらしを、
 その方はもうほとんど配ってくれていました。

 そして、10分くらいが過ぎました。

 ふと辺りを見回すと
 もうその方はいませんでした。

 そう、すべてのちらしを配ってくれて
 帰ってしまったのです。

 僕は、ありがとうさえも言えなかった...。
 僕は、お名前さえも聞けなかった...。

 本当にありがとうございます。

 あなたのような人が、僕は大好きです。

 いつも絶望を抱えながら生きている僕も
 お礼の言葉もいらない、名前を名乗ることさえしない、
 そんなすごくカッコいいあなたのような人がいることを知って
 こころに希望を少しだけ感じました。

 お名前も分からない、今日衣笠でちらしを配ってくれた方、
 本当にありがとうございます。本当にありがとうございます。

 そのお礼に、僕は働きまくります。
 このまちの福祉をもっとよくするために、必死で働きます。

 ありがとうございました。
 本当にありがとうございました。


● 見ず知らずの人たちが助けてくれている

 夜、Yデッキに戻って、想いを伝えていました。
 今夜は、3人もの方がちらしを配ってくれました。

 僕は、ひとこともお願いしていません。

 誰にもちらしを配ってくださいなんてお願いしていません。

 だけど、その人たちは僕のところへ来て、
 そしてちらしを貸してくださいと言って、配り始めてくれました。

 1人は、中学時代の後輩です。
 結婚して東京に住んでいるのですけれども
 友達と会うためにたまたま横須賀に久しぶりに戻ってきたそうです。

 その友達との待ち合わせ場所がYデッキだった。
 待ち合わせまではあと20分あった。

 フジノの姿を、偶然に見かけた。
 フジノの話を、聞いてみた。

 その話を聞いて、想いが同じだと感じた。
 待ち合わせまでは時間があるし、何かできないかと感じた。

 だから、ちらしを配らせてください、とその人は言いました。

 ありがとう...。

 ごめんね、せっかく久しぶりに里帰りしたのに
 楽しい週末の夜に友達に会うために1時間以上かけて横須賀に来て
 ハイヒールをはいてきれいにメイクだってしているのに
 ちらし配りをしてくれるなんて...。

 ごめん、本当にごめん。そして、ありがとう。

 駅前を足早に通り過ぎる人は
 ちらしなんか受けとってくれない。

 それどころか、ふりはらうようにして避けていく人も多い。
 アコムのティッシュならもらってくれるのに
 みんなすごく嫌そうな顔をする。

 ごめんね、せっかくの楽しい帰郷なのに。
 それなのにちらし配りなんかしてくれて。

 「ふだん横須賀を離れてるけど大好きな故郷だから
  いつ帰ってきてもここを好きでいられるように
  フジノさん頼みますよ」

 分かってる。まかせてくれ。
 おまえがいつ帰ってきてもいいように
 おれは全力を尽くしてこのまちを守り続けるから。

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 それから、
 2日連続で偶然とおりかかってちらし配ってくれた、だいさん。
 ずうっとずうっと話を聞いてくれてたRUBYさん、ありがとう。

 僕はこの2人とも、ほとんど面識ありません。
 だいさんは今日で3回目。RUBYさんとは初対面でした。

 人は想いでつながっていく。
 そして、こんな世の中では信じられないくらいに
 他人のためにわざわざ時間や体力を費やしてくれる人がいる。

 僕は、くそみたいな人がたくさんいる世の中だけど
 だけど人のことを信じたいと思うのです。

 それは、人間不信に陥っているから
 だからさみしくて人を信じたくてたまらないからだけではなくて
 言葉なんかではなくて目の前で必死にがんばっている
 そんな人たちの想いにふれたからなのです。

 応援してる、応援してる、と言いながら
 実は世の中へのひねた文句が言いたいだけのヤツらなんて
 くそくらえ。

 観客席をとびおりて、一緒にダンスを踊りはじめた人たちに
 どうかたくさんの拍手が送られますように。



2003年6月5日(木)のフジノ
● 政治家の義務、まちかどに立ちつづけること

 6月10日に議会が終わるまでは
 身体を休めるためにも
 Yデッキに立つのはやめようと決めていました。

 今週は、朝1度だけ。
 来週は、朝夜2日くらいずつ。
 少しずつ増やしていって、最終的には週5日以上は
 朝と夜は必ずフジノがいるのが当たり前の風景にしていきたい。
 そのためにも今は体調を考えて
 少しずつ慣らしていこうと思ったのですね。

 けれども、寝ても覚めても仕事が頭を離れなくて
 どうしてもガマンできなくて
 想いを伝えにいくことに決めました。

 そう、美術館建設反対の署名がもうすぐ始まるのです。

 それをみんなに伝えなければいけない、
 もうこの想いが強くて強くて。

 でも、メガフォンで話しているだけでは
 情報を伝えきることはできないので
 まずはちらしを作らなければいけないと思いました。

 だから今日は朝から必死になって
 ちらしを作りました。

 モアーズのLAOXに行って、スキャナーを買いました。
 それから、ちらしをつくるといっても専用のソフトとか持ってないので
 年賀状をつくるソフト『筆まめ』をつかって
 2時間半かけて作りました。

 本当なら両面刷りにしたかったのですが
 とにかく15日からの署名が始まることを伝えたい気持ちが強くて
 今回のちらしは片面だけです。

 当選してうれしいのは
 もう選挙のことなんかどうでもいいから
 うんざりするような自分の顔写真も載せなくていいし、
 名前も端っこに小さく小さく目立たないように書いとくだけでいいこと。

 僕は顔も名前もちらしになんか載せたくない。
 とにかく美術館反対の署名のことを知ってほしいだけ。


● 信じられないできごとも現実になるYデッキの上

 PCのモニターを見すぎて頭痛がひどくて
 最近愛用しているアンメルツヨコヨコを肩と背中に塗りまくって
 バイクに大急ぎで乗りました。

 印刷機を持っている久里浜の知りあいのところへ行って
 悪戦苦闘しながら600枚だけ、ちらしができました。

 そこから気合いで横須賀中央へ戻って
 Yデッキの上に立ちました。

 けれども、メガフォンを持って想いを伝えながら
 同時にチラシを配ることがどうしてもうまくできません(涙)。

 すごく困っていたら、
 なんと雄人(吉田雄人議員)が来てくれました。

 もともと今夜は、
 彼がフジノの行きつけのカフェに来るということだったので
 一緒に夕飯でも食べれたらいいなあと思っていました。

 そしたら、Yデッキまで来てくれたんですね。

 「フジノさんの演説、聞きたいなあ、と思って」

 と言うから
 まわりで離れて聞いていくのかなあと思ってたら
 いきなり僕のちらしをガンガン配り始めてくれたのです!

 ありがとう、雄人!

 もう僕も気合いが入りまくりましたよ。

 「今、僕の目の前でちらしを配っている人が
  誰だかみなさん分かりますか?

  そう、わずか27才という最年少で
  第1位で当選した市議会議員の吉田雄人くんです!

  まったく別々の政治家である吉田くんが
  どうしてわざわざ僕のちらしを配ってくれているのでしょうか?

  今までの政治家は、同じ政党同士なら
  他の議員のちらしを配ったりすることもあったでしょう。

  でも、僕と吉田議員は、同じ政党でも何でもありません。
  2人とも完全に別々の存在です。

  けれども、今、すさまじい借金だらけのこのまちに
  観音崎の自然を壊してまで
  美術館をつくるべきではない、という
  同じ想いを僕たちは持っているのです。

  僕たちは仲良しこよしなんかじゃない。
  意見が違えば、政策が違えば、容赦なく批判しあいます。

  しかし、今、僕たちの共通の想いは
  今、このまちに、美術館をつくるべきではない、ということなのです。

  だから彼は、わざわざチラシを配ってくれているのです。
  このチラシには『美術館反対の署名』のことが書いてありますが
  けれども基本的にフジノのチラシであることに
  変わりはありません。

  もしも、選挙で当選することだけを考える古い政治家ならば
  絶対に他人のためにちらしを配ったりしません。

  けれども僕たちは違います。

  美術館をとめる、それが実現できさえすれば
  別に自分の名前が表に出ようが出まいがそんなことは
  どうだっていいんです。

  大切なのは本当に結果を出す、それだけなのです。

  だから、吉田議員は、
  美術館建設に反対している僕のちらしを
  決して自分の得になんかならないのに配ってくれている。

  これが新しい政治家です。
  これが新しいよこすかの政治の姿なのです。

  みなさん、見てください!

  目の前でちらしを配ってくれているのが
  4月の選挙で、最年少でトップ当選したあの吉田くんです!」


● 横須賀の1位と4位、そして葉山の2位まで!

 それから、僕はメガフォンを雄人に渡して
 彼に想いを伝えてもらいました。

 今度は僕自身がちらしを配りながら
 雄人の演説を聞かせてもらいました。

 さすが、毎日毎日ずうっとまちかどに立って
 想いを伝えつづけている彼の演説はすばらしいと感じました。

 10分くらい話をしてもらったところで

 「フジノさん、ごめんなさい。
  カフェに人を待たせてるんで...」と雄人は帰っていきました。

 ありがとう、雄人!
 おまえがこのまちの政治家としていてくれるおかげで
 おれは本当にこのまちが変わっていくとこころから信じられるよ。
 すごく、うれしかった。

 またいつもの、1人きりのYデッキに戻りました。

 ふう。

 またメガフォンを持ちながらちらしを配らなくちゃ...。
 大変だなあ。

 そう思った時、向こうから1人の男性が近づいてきました。

 「フジノさん、吉田くんから聞いてきたんですよ。
  葉山の町会議員の、中村です。
 
  今度は僕が吉田くんと交代して 
  ちらしを配りますよ」

 えっ、誰?
 ごめんなさい、顔と名前が一致しない...。

 もしかして、雄人のHPに書いてあった
 今回の、葉山の選挙に出て当選した雄人の知りあいの人かなあ。

 自己紹介も全然しないままに、
 中村議員(らしき人)は僕のちらしをガンガン配ってくれる。

 ああ、これが同じ想いを持つ同志ということなのか。
 すごくうれしい。がんばろう。

 びっしびし、想いを伝えました。

 そして、最後に中村議員にメガフォンを渡して
 彼の想いを伝えてもらいました。

 すごく彼は熱い人だった!
 まじで演説に聞き入ってしまった。
 僕は彼の横に立って、ずっとニコニコしていました。

 「葉山町の政治家が横須賀のことに口を出すな
  と言われてしまうかもしれません。

  でも、僕の母は横須賀出身です。
  僕も追浜高校に通っていました。

  だから、僕は横須賀に思い入れがあります。
  僕は横須賀が好きだ!

  大好きな横須賀に、今、美術館なんていらない!」


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 中村あきらさんは、31才。
 葉山町会議員選挙で、第2位で当選したすごい人です。
 僕たちと同じ、無所属で活動をしてる方です。

 雄人とは昨年から意気投合して
 今日は2人で久しぶりに会ったそうなのですね。
 それに中村さんは本当に横須賀のことが大好きで詳しくて
 こっちこそ地元なんじゃないかというくらいでした。
 僕のHPも観てくれていて、
 そして美術館の問題もよおく知っていました。

 Yデッキをおりて、
 いつものカフェにこの3人で集まって、夕飯を食いました。
 中村さんとは話せば話すほどに近いものを感じました。

 そう、葉山にも燃えている若手がいたのです!
 すっごい可能性を感じました。
 今、確かに新しい時代がはじまっているんだ。
 横須賀だけじゃない!葉山も逗子も変わる時なんだ、きっと。

 もしかしたら、これを読んでいるあなたは
 たいしたことじゃないと思うかもしれません。

 だけど、僕には信じられないくらい
 豪華な夢の競演でした。

 横須賀の、第1位と第4位。
 葉山の、第2位。

 この3人の若手が、一緒になってメガフォンを持ち、
 そしてチラシを配っている姿をいったい誰が想像できたでしょうか。

 少なくとも僕は想像さえしませんでした。

 今年の1月31日に政治家になると決心をした時、
 この横須賀に古くこびりついた全てと
 たった1人きりで僕は
 闘っていくんだと思っていました。

 でも、実際は違かった!

 このまちをもっと良くしていきたい、
 そういう想いを持つ人たちが政党なんかカンケーなくて
 確かにいたのです。

 ねえ、あなたはどう思いますか?

 横須賀の1位と4位と、葉山の2位。
 こんな熱い3人が一緒にがんばっている姿を。

 僕は自分たちの姿を写真に撮りたかったよ〜。
 だって、こんな組み合わせ、信じられなかったし。
 この活動日記に書いてもみんなに信じてもらえないと思ってさ〜。


 絶対に、このまちは変わる。
 僕たちの世代が、変えていく。

 見ててね。

 いや、言葉をまちがえた。

 あなたも一緒に、このまちを変えていこう!



2003年6月4日(水)のフジノ
● 美術館ストップへの、たくさんの想い

 今日は視察からいったんもどって
 控え室で昼ごはんを食べていました。

 すると、電話が鳴りました。

 このまちに暮らしている方からの電話で
 美術館問題について署名にもぜひ協力したい、ということでした。

 もう成人されたお子さんをもつお母さんで、
 息子さんは別の方を支持しているので署名できないけれど
 私は近所の方をまわって署名を集めますからね、とのことでした。

 最近の僕は駅前に立ってもチラシを配ってなくて
 だから、インターネットを観られない方々は
 どこへ連絡してよいか分からなくて
 市役所に電話する。そうすると、僕の控え室にまわってくる。

 もちろん控え室でも電話とりますけど
 外に出てることが多いから(控え室に来ない日もあります)、
 きっとこの方も何度も何度も
 かけなおされたのではないかなあ...。

 だからこそ、この電話に『重み』を感じました。

 市役所に電話して控え室にまわしてもらう、
 でも、藤野はいない。かけなおしてみる。
 でも、藤野はいない。かけなおしてみる。
  ↑
 これだけの行動を維持するモチベーション!
 人をここまで行動にかりたてる想いはとても強いはずです。
 それだけ美術館ストップへの想いは強いのです。

 みなさんの想い、受けとめました。
 あとは想いを実現するために、行動にうつしていきます。
 待っていてくださいね。


● 驚いたこと

 本会議での質問の様子が新聞に載ってから
 応援や励ましのハガキや手紙をもらうようになりました。

 選挙中も当選した直後も
 お手紙をもらうことはしばしばあったのですが、
 今日届いたある1通のハガキには、すごく驚かされました。

 あて先をみると、こんなだったのです!

 郵便番号 238−0000
 横須賀市 武
 市議会議員  藤野 英明 様


 そう、何丁目とか何番地かも書いてないの!
 それなのにちゃんと届いているんです。

 郵政公社の方、ありがとうございました。
 わざわざ調べて届けてくれたのでしょうね。

 ありがとうございました。


● フジノの現在地が分かるようにします!

 来月くらいまでに、ホームページの表紙に
 こういう機能をつけくわえます。

 フジノが今この瞬間にどこにいるのか?
 どの電話番号にかければ連絡がとれるのか?

 それがリアルタイムで分かるようにします。

 市役所、自宅、事務所(来月くらいまでにはオープンしたい)、
 あるいは福祉施設への見学、人と会っている、
 どこにいるのかが分かるようにします。

 そして、いる場所によって
 控え室の電話番号、自宅の電話番号、事務所の電話番号、
 移動中ならば僕のPHSの電話番号、のように
 どこに連絡すればよいのかを
 すぐに分かるようにします。

 これまで控え室に怒鳴りこまれたりしてるせいで
 自分の居場所をリアルタイムで知らせるしくみをつくるなんて
 実はすごく怖くてイヤなんですけれどね〜(笑)

 でも、これで便利になります。

 少しでもサービス業としての政治家が
 いつでもあなたの身近でありますように。
 
 


2003年6月3日(火)夜、のフジノ
● 本格的な委員会のスタート!

 今日は民生常任委員会でした。

 僕がした質問を要約するとこんな感じです。


 (1) 『障害』という言葉を『障がい』と表記する方針はあるか?

 すでにいくつかの市では
 『障害』という漢字2文字での表記の仕方をあらためて
 『障がい』というひらがなまじりの表記に改善したところがあります。

 例えば、奈良市・志木市・町田市などです。

 これは、『障』および『害』という漢字のどちらもが
 悪い意味を持つ言葉であって使用するべきではないという動きが
 静かではありますが
 確実に全国へと広まっています。

 そしてこの3市は
 早くも去年やおととしから表記を変えているのです。
 素晴らしい!

 そこで、横須賀市も福祉のまちをめざしているのですから
 条例をはじめとするあらゆる市の規則や
 部署の名前を変更することで
 全国にその福祉への熱い姿勢をあらわせるはずです。

 この表記の変更は、
 今後作られる新しい条例からに期限を設定すれば
 大きな混乱も無く、たくさんの費用もかかりません。

 費用もかからないのに福祉への想いは伝えることができる、
 この『障がい』を
 市の公的な表記に変えることは
 かなり素晴らしいアイディアなのですね。

 もうこのHPをごらんの方々には
 十分に浸透している『障がい』という書き方ですがも
 果たして市としてはどう考えているのかを
 健康福祉部長に質問しました。


 (2) 精神障がいを持つ方々のための
     夜間の電話相談窓口を作る予定はあるか?


 フジノがめざしている夜間の電話相談窓口は
 決して精神障がいのある方々のためだけではありません。

 けれども、政治家としての僕にとって
 最初の委員会ということもあって
 フジノは『自分の政治家になった理由』である
 『精神保健福祉への想い』をはっきりと伝えたいと思いました。

 そこで、夜間の相談サービスは全ての福祉分野に必要ですが
 中でも最も思い入れがあり深くかかわりのある
 精神保健福祉の分野について
 夜間の電話相談窓口を作る予定はないのか
 健康福祉部に質問しました。

 精神障がいのある方/こころの病をもつ方は
 夜間に精神的な調子を崩すケースがとてもたくさんあります。
 しかし、その時に助けてくれる
 サポート体制はほとんどありません。

 昼間の、いわゆる9時〜5時のあいだは
 横須賀市も相談をうける体制がだいぶ整っています。
 県全体を見てみると
 夕方から21時くらいにかけては
 まだいくつか相談サービスをしているところがあります。

 でも、夜中から明け方なんてもうほんとうに何も無いんです。
 完全なサポートの空白。

 これは横須賀市だけではなくて、
 全国的な問題です。

 公的な施設で夜間の電話相談をしているのは
 東京都の精神保健福祉センターだけだと僕は思います。

 民間では、いのちの電話がありますけれども
 ここにはすさまじい数の電話がかかってくるせいで
 かかってくるうちの3分の1くらいしか電話に出られないはずです。
 (正確な統計が今書けなくてごめんなさい)

 適切なケアがあれば早く治ったり症状も軽くなるはずなのに
 十分なサービスが無いせいで長期化したり重症化してしまう。

 それを防ぐためにも
 夜間の電話相談口は必要なサービスの1つです。

 そこで、横須賀市がこういった取り組みについて
 どう考えているかを質問しました。

 
 (3) 高齢者虐待防止ネットワークの計画に
     在宅で介護をしている方々のための夜間の電話相談は
     くみこまれているか?


 横須賀市は高齢者の虐待防止に力を入れていて
 この高齢者虐待防止ネットワーク事業は
 全国でわずか2つの市だけが国の事業として選ばれました。
 (横須賀と、あとは金沢市だったはず)

 その素晴らしい事業の、その計画の中に
 在宅で介護をしている方々のこころのケアがあるかどうかは
 とても大切なことです。

 何故ならば、介護をしていくうちに体もこころも疲れはてて
 やがて虐待をしてしまうケースが多くあるからです。

 在宅介護で一生懸命がんばっている方々は
 実はその苦しみを、誰にも言えないことがすごく多いのですね。
 例えば、実の兄弟姉妹にも話せないのですね。

 その方々の、誰にも話せない苦しみをどうしたら良いか
 何人もの在宅介護を経験している方々に僕はお話をうかがいました。

 すると、こういう意見が何人からも出ました。

 「第三者にならば話せるかもしれない」
 「介護が一段落ついた真夜中に誰かにぐちを聞いてもらえたら」
 「話を聞いてくれる人が誰かいたならラクになれたのに」

 だからこそ、虐待を防止するためには
 介護をしている方々のこころのケアが大切だと僕は思います。

 この想いはもちろん市も持っていて
 今回の計画の中にも
 あるいはこれまでの市の高齢者福祉サービスの中にも
 『介護をしている方々のこころのケア』はうたわれてきました。

 けれども、精神障がいを持つ方々へのサービスと全く同じで
 夜間に相談にのってあげられる窓口がありません。

 介護をしている方々のケアとしては
 毎月1回の『何でも話し合える場』的なものしかないのです。

 では、月30日のうち、残りの29日は耐えるしかないのでしょうか。
 高齢者の方々が起きている昼間の時間帯には
 保健所や相談窓口に行かれない人は
 ひたすら耐えるしかないのでしょうか。

 ...もしもあなたが
 夜中に市役所に電話をしたら
 守衛さんが保健婦さんの電話番号を教えてあげる、
 そして保健婦さんが電話に出られれば対応してくれるかもしれない、
 というようなことは現在もしているそうです。

 しかし、これでは足りません!

 きちんとした専門家が待機しているサービスでなければいけない、
 そう僕は考えました。

 そこで、在宅介護をしている方々のための
 夜間の電話相談窓口はつくる予定はないのかを質問しました。
 

 (4) SARS対策の24時間相談サービスの体制について

 横須賀市のSARS対策への取り組みはかなり充実していて
 予防から始まって、
 発症があった場合などケースを想定して
 様々な対策をおこなっています。

 その対策の中で
 SARSについての相談は24時間、受け付けています。
 土日も祝日もカンケーなし。365日です。

 これ、すごいでしょ?
 これは素晴らしいでしょう?

 上に書いた質問(2)(3)ではできないのに
 どうやってSARS対策では24時間365日休みなしのサービスが
 おこなわれているのか、それを確認しました。

 すると、担当の管理職が当番制で
 専用の携帯電話を持って対応しているということでした。

 保健所をはじめとする健康福祉部の方々は
 日常的に残業も多くて大変で
 現場につねにむきあっている部署なのです。

 だから僕は、このSARS対策の24時間窓口は
 あまりにも担当の方に負担が大きすぎるのではないかと思いました。

 そこで、専門の相談員をおく予定は無いのか、
 あるいは担当の方に『超過勤務手当』のようなインセンティブが
 おこなわれているのかを質問しました。

 だって、福祉を担当している部署の方々が
 身体を壊されてしまったならば充実した福祉サービスなんて
 できませんよね。

 日頃の業務だけでも大変なのに
 くわえて24時間の電話相談を当番制でするなんてことは
 あらたに専門の相談員を置くか、
 あるいは報酬できちんとその仕事を支えるかしなければいけない、
 そう僕は思うのです。

 この点について、質問をしました。


 (5) 5月末の、異臭のする赤潮について

 最後に、環境部に対して
 5月25日から数日間にわたって三浦半島の海岸に起こった
 赤潮の原因について質問をしました。

 このHPの掲示板でも
 話題になっていましたよね?

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 それぞれの質問への市側の答えは
 また明日に書きますね。

 もちろん委員会のその場で
 市の回答を聞きながらメモをとっています。

 でも、そのメモが議事録と合っているかどうかを確認しないと、
 また議会運営委員会でこのHPがとりあげられて
 「事実と違うことを書いてるぞ!」と怒られますから(笑)

 明日は視察で1日いないから、
 あさって以降になるかな...。
 いずれにしてもなるべく早く載せたいと思います。


● 市議会は、とてもとても遠い。

 今日ものすごくショックだったことを1つ。

 親しい友達10人くらいと一緒に
 夕飯をとったのですが
 その時に『政治家としての僕』の活動に話題がうつりました。

 例えば、5月30日の本会議での一般質問について。

 翌日には市長との議論の様子が
 朝日・読売・毎日・神奈川新聞の4紙にとりあげられました。

 当日に傍聴していた人からは
 何通か応援の手紙が来ました。

 まわりの議員からもすごく反応が良かったし、
 それこそ僕は必死で努力をしたかいがあったなあと思ったのです。

 けれども、あんなにもりあがった議会さえも
 関心をもってくれている親しい友達にとっては
 「新聞を読んでる限りではその雰囲気は伝わってこなかった」そうです。

 そう、これが事実なのですね。

 議会の中でどれだけもりあがろうと
 そんなものはまちで暮らしている人たちにとっては
 全然伝わってなんかいないのです。

 傍聴をしてくれた人たちがどれだけ
 「新しい風がふきはじめたのを感じます」と言ってくれても
 生でライブで観てくれた人にしか届かないのです。

 僕は、もっともっと伝えていかなければならないことを
 今夜すさまじく強く実感しました。

 もっともっとむちゃくちゃ努力をして伝えようとしなければ
 議会は、まちに暮らしている人には何も見えない、
 遠い遠い場所でしかないのですね。

 強い関心を持っている人にとってさえ遠いのだから
 どれほど努力しなければならないのかが、はっきり分かりました。

 これからも、どんどんまちかどに立って、
 そしてインターネットでガンガンと情報を流して
 PCが無い人のためにはチラシを作ってひたすら配りまくります。

 びっしびしいくぞ!
 がんばるぞ!



2003年6月3日(火)のフジノ
● 遠く離れた人たちとのつながり

 京都大学の学生さんたちがつくっているある勉強会から
 2週間前にメールをもらいました。

 用件は、その勉強会が発行しているメールマガジンの中で
 このHPを紹介させてほしい、というものでした。

 すぐにOKの返事を書いて、
 その紹介が載ったメルマガはおととい発行されました。

 その記述をちょっと引用します。


 政治は地方自治から変わるかもしれない。

 今回紹介するのは、
 地盤看板鞄無し、
 「福祉で票は取れない」という政治の「常識」に
 真っ向から立ち向かいみごと当選。

 「福祉のまちよこすか」を目指し
 日々奮闘する横須賀市会議員藤野英明氏のホームページだ。

 今まで看過されてきたおかしいことに
 堂々とおかしいと言う藤野氏の姿は、我々に勇気を与えてくれる。

 また、藤野氏の主張は、
 政治というのは人をハッピーにする手段であること、
 この当然のことに改めて気付かせてくれる。

 まだ任期は始まったばかり。これからの藤野氏に注目である。


MPIのニューズレターより引用)

 かっこいい紹介ですよね。
 ありがとう、京都大学のMPIの方々。

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 これまでフジノは個人としていくつかのHPを作ってきました。
 その中で『リンク』とか『紹介』に対して
 嫌な思いをたくさんしてきました。

 だから、リンク依頼や紹介は
 基本的にすべて断ってきました。

 リンクなんかしなくても僕のHPは観てもらえるし、
 リンクした人のHPの読者が流れ込んできて
 僕のHPが荒らされてしまうことが多いから。

 デメリットばかりで僕にはメリットが無いことが多かったんです。
 だから、僕が運営している他のHPではリンクは断ってきました。

 けれども、今回の依頼については
 『即断』というか、すぐにOKを出しました。

 この気持ちの変化は何故なのだろう?
 と考えてみました。


● 『若手』と『横須賀じゃない人』と、もっとつながりたい

 今回の京都大学の方からメールをもらった時に
 まず感じたことは、
 「おっ、横須賀じゃない」でした。

 それからもう1つは、
 彼らがまだ学生である、ということでした。

 この2つの要素が、僕にはとても大きかったです。

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 うーん、この2つが何故大切なのかを
 詳しく説明をしたいところなのですが
 仕事に出かける時間になってしまいました。

 今日は、民生常任委員会です。
 僕にとっては本格的な初の委員会です。

 気合入れて、いってきます。

 続きは書けたらまたあとで。



03年6月2日(月)のフジノ
 このコーナーで書く内容をいったんリセットさせてくださいね。
 これまでに質問を受けていることや
 過去の僕の判断など
 書かなければいけないことが山積みなのですが
 本会議が終わったあたりからまとまった時間ができますので
 そうしたら書きます。

 とりあえず、しばらくは
 現在進行形の話を書かせてくださいね。



● 桜台中学校の総合学習

 朝の10時半からお昼すぎまで
 桜台中学校におじゃましてきました。

 総合学習の『国際交流』の時間を
 見学させてもらったのです。

 国際交流事業団(JICA)の海外研修生の方々を招いて
 中学1年生たちと交流するという素敵な機会でした。

 研修生といっても学生ではなくて、
 アルゼンチン・メキシコ・フィリピン・タイの
 それぞれの国の、政府の関係者(みんなごっついエリート)です。

 交流会のプログラムはこんなでした。

 (1) まずクラス全体で、研修生の方の自己紹介など。
 (2) 国際協力事業団の紹介。
 (3) 班ごとに分かれて、生徒が自己紹介。
 (4) 研修生の方々の国について調べてきた内容を発表。
 (5) 自由な会話、日本の遊びの紹介。
 (6) 一緒に昼食。
 (7) 最後にクラス全体に戻って、お礼の言葉や校歌を歌う。
 (8) みんなでお見送り。

 まず、ここまでで
 昭和49年生まれの僕にとっては「うらやましいなあ」と思います。
 僕たちの頃の中学校にはこういう取り組みは無かったもの。

 総合学習という教科に対して
 賛否両論あるとは思うのですけれども
 そっちょくな反応として僕はうらやましいと思いました。

 さらに、『桜台中学ならでは』のことがあるんですよ!
 これは総合学習をさらに効果的にするなあ、
 と思ったことがあるんです。
 すごいよ。


● 桜台中学校の、とりくみのすごさと素晴らしさ

 何がすごいか。

 それは桜台中学校の1年生が、36名しかいないこと。

 だから、この国際交流のクラスも
 体育館をつかった大きなイベントなんかじゃないんです。

 教室をつかって、もちろんマイクなんて無しですべて肉声。
 生徒が36名のところに、海外研修生の方が4人。
 だから、班に分かれての交流なんて
 本当に身近なんですね。

 7〜9人くらいの班に分かれて
 それぞれの班に先生がいて英語のサポートをしながら
 生徒たち1人1人が海外研修生の人たちと一緒に
 折り紙をしたりだとか
 いろんなことを話してるのですね。

 これはものすごく貴重な体験だと思いました。

 何故なら、上の文章で書いたメニューも
 人と人との交流という意味で
 ものすごく『濃い』のです。

 体育館で数百人を集めてステージ上からあいさつするみたいな
 決して薄っぺらな交流なんかじゃない。
 もう本当に1対1での交流。

 僕の中学時代には1学年が10クラスくらいあったし、
 1つのクラスも45人はいたから
 こういう少数の授業って考えられなかったです。
 今わざわざお金を払ってNOVAに通ってこういう機会を作っている
 僕の本音としては、見学させてもらった国際交流の授業は
 すごくうらやましいなあ、と思いました。

 生徒たちはみんなまだ英語を話したりすることや
 通じなくてもコミュニケーションすることに緊張してたけど
 先生たちも熱心にサポートしてたし、
 こういうチャンスが日常的にある学校なんて
 めったにないよ。すごいなあ。 

 いいなあ、桜台中学校の1年生たち。

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 何故そんなに生徒の数が少ないのか?

 それは全国的な少子化の傾向にくわえて
 『学区選択性』によって
 桜台中学に入学した生徒の数が
 こうなったそうなのです。

 3学年全てを足しても1500人くらいの場所に
 この地域では中学校が4つもあります。

 特に桜台中学があるあのあたりには3つくっついています。
 不入斗中と坂本中と、そして桜台中ですね。
 (横須賀市以外の方はぜひ『あのあたり』をクリックしてくださいね。
  ほんとうに同じ敷地の中に3つも中学があるんですから)

 だから、サッカーだとか人数が必要な部活動をやりたい子たちは
 1番大きい不入斗中学を選んでいったようです。

 それでは桜台中学は、『選ばれなかった学校』ということでしょうか?
 選ばれなかった『不評な学校』なのでしょうか?

 いいえ、違います。
 むしろ少人数になったことをチャンスに変えてる。

 わずか数時間の見学だけですけれども
 僕はこの中学に対して、そう強く感じました。

 例えば、この国際交流の授業も
 今年だけのことではなくてもう何年もやっている。

 校長先生をはじめ先生たちが
 熱心にいろんなことに挑戦している感じが伝わってきました。

 障がいのあるお子さんたちに対してもそう。

 だから、桜台中学を選んだ子どもたちは
 僕にはすごくうらやましく感じました。

 僕がもしもあの地域に住んでいる親だったとしたならば
 桜台中学を選んでるかもしれない。

 もちろん、少人数にともなうデメリットも
 僕はよく認識しています。

 けれどもデメリットを差し引いても
 メリットの方がかなり大きいと僕は感じました。

 こういう先生たちの『熱い努力』が伝わっちゃうと
 来年は生徒の数が増えてしまうかもしれません。

 「増えてしまうかもしれない」なんて書き方をしたのは
 増えない方が僕にはよく感じられてしまったからなのです。

 少人数だからこその目がいきとどく教育が
 そこにはあるように思うからです。
 スクールカウンセラーの方だっているんですよ。
 すごいうらやましいです。

 大きな学校には大きな学校のメリットもあるとは思いますが
 僕は桜台中学校の取り組みをすごくいいなあと感じました。

 桜台中学校の先生方、
 見学させてくださって本当にありがとうございました。
 勉強になりましたし、個人的にもすごく楽しい時間でした。

 また来月にも見学に行かせていただきます。

 というのもまた来月も
 国際交流のクラスがあるからです。
 こういう取り組み、本当にいいですよね。


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