まちの政治家は、こんなことしてます新人議員の活動日記


2004年1月20日(火)のフジノ
● チーム始動

 スタッフとうちわせたり
 作業を始めたり
 チームとして、すでにいろいろなことを始めました。

 残念ながら、まだオープンにできないことばかりなのですが
 かなりわくわくしています。

 ちらりとだけ書いてしまうと
 例えば、講演会をはじめとしたイベントを
 年4回くらいは行なっていきたいと考えています。


● 引き続き、スタッフ募集です

 そんなわけで動き出したチームフジノですけれど、
 さらにスタッフを募集しております。

 今回の募集は、この3つのスタッフです。


 (募集1)福祉・環境・税金のむだづかいカット等に関心のある方

 一緒に現場を訪れたりしながら
 市に情報公開を求めたり
 このまちの政策について議論してみませんか?

 どんどん外に出ていろんなものを見てみたい方、
 特に大募集です。

 特に、福祉に関心のある方は
 どの分野に1番関心があるかをあらかじめ教えてくださいね。


 (募集2)朝の駅前でのチラシ配り仲間

 そろそろ温かくなってきますし
 駅前での活動報告チラシ配り活動を復活したいと思います。
 そのお手伝いをしてくださる方を募集します。

 週1回くらい、横須賀中央駅などで
 朝7時〜8時くらいまでのあいだ
 一緒にチラシをくばるお手伝いをしていただけませんか?


 (募集3)イベントを企画・運営してみたい方

 イベントというと派手に聞こえますけれど
 地道なうちあわせ作業が中心です。
 (例えば、講師のホテル宿泊予約や送迎などもやります)

 ちらしをデザインしたりするだけではなくて、
 それを配りまくることもします。

 それでも、やっぱりイベントをやってみたい、
 という方はぜひご連絡ください。

 すべての募集への応募はこちらからお願いします。

 ちなみに、インターネット関係のスタッフと事務担当スタッフは
 ある程度の人数がそろいましたので
 いったん募集をストップいたします。


● うーん...

 しかし、活動してるのに
 まだ報告できないのって本当に残念ですね。

 いずれ報告できるようになると思います。
 それまでは、お待ちくださいね。

 インフルエンザが本当に流行っていますので
 どうかみなさん、身体に気をつけてくださいね。

 それでは失礼します!



2004年1月19日(月)のフジノ
● 精神障がいに対する正確な知識を広めるために

 今日は、東京の霞ヶ関へ。

 厚生労働省がおこなっている
 『心の健康問題の正しい理解のための普及啓発検討会』
 傍聴するためでした。

 ここで何が話し合われるかというと

 (1)精神疾患・精神障がい者に対する
   正しい理解の普及・啓発のための指針策定


 (2)具体的な普及・啓発方策

 この2つです。

 精神障がいへの偏見を無くす、
 というのはフジノの政策の大きな柱です。

 特に、幼い頃や
 病気になりやすい思春期の頃から
 学校教育の中で正しい知識を教えていくことは
 本当に必要なことだと考えています。

 この問題に、国もやっと取り組み始めたのが
 今日傍聴した検討会なのですね。

 国の動きを知ることも大切ですし
 フジノが正しいと信じてこのまちでやろうとしていることと
 どっちがスピードが速いかを競いたい気持ちも
 とても強くあって、今日の傍聴を決めました。

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 それにしても、いつものことなのですが
 初めて行く場所はものすごく不安です。

 だって、あなたは
 国の主催する審議会とか会議になんて
 参加したことありますか?

 いつも新しいところに1人でのりこんでいくのですが、
 とても勇気がいります。すごく苦手です。

 今日の会場は、霞ヶ関ビルの33階でした。

厚生労働省の会議  事務局には厚生労働省だけでなく、
 文部科学省からも官僚が参加していました。

 国家公務員T種の試験をくぐりぬけた
 エリートのキャリア組ですよ。

 なんか、『ビギナー』の堤真一みたいな
 イメージどおりの
 キレ者みたいなヤツもいて
 僕は視線バチバチやりあってしまいました。

 お互いに意識してしまうというか、
 常に目が合うんだよね。そいつと。そしてお互いにそらさない。

 「いつか、あいつとは国会でやりあってやる」
 なんて思ったりして(笑)。

 傍聴者もたくさんいたのですが、
 ジャーナリストや福祉カンケーの人々たち50人くらいの中で
 最前列に座った『茶髪・若手』のフジノは
 やはり浮いていました。

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会議室内の風景  労働関係者、教育関係者、
 マスメディア関係者、
 それぞれから報告をうけて、
 意見交換がなされました。

 終了を30分延長して
 話し合いが行なわれました。

 ただ、ぶっちゃけた感想を言えば、
 「こんな議論はもう今までに十分にしてきた」という感じ。
 目新しいことは何1つありませんでした。

 精神保健福祉にかかわってきた人間なら
 誰でもが理解している範囲の話しあいでした。

 だから、正直な感想は、
 「うーん...」でした。

 けれども、国の主催で
 初めてこういう検討会がおこなわれたということで
 良しとするべきなのかもしれません。

 良し!


● 広田和子さん

 今回の検討会には
 傍聴に加えてもう1つの目的がありました。

 審議会メンバーの広田和子さんです。

 精神保健福祉カンケーじゃない人々は知らないと思いますが
 フジノの中ではむちゃくちゃな有名人です。

 彼女の連載も、ずうっと読んでいます。

 「検討会が終わった後に
  広田さんに突撃して、お話をするぞ!」

 これが第2目的でした。

 検討会が終わってからも
 彼女のまわりにはたくさんの人だかりができて
 とても話しかける余地はありませんでした。

 そこでしかたがないので、
 出口でまちかまえる『出待ち』をすることにしました。

 そのまま、15分間待ちました。

 そして、厚生労働省の方々と出口を出てきたところを
 思い切って話しかけました。

 「広田さん、出待ちをしてました!
  横須賀市議会議員のフジノというものです。
  よろしくお願いします!」

 名刺を渡しました。

 そうしたら、なんと返ってきた言葉が...。

 「ああ、あの有名な議員のコね...」だって!

 広田さん、おれのこと知ってたよ。
 いつのまにか有名人なんだな〜、おれも。

 うれしいというよりも
 大急ぎで移動してしまう広田さんたちにくっついて
 エレベーターにとにかく同乗して、話しかけつづけました。

 「横須賀に講演に来てください」と頼みました。

 そうしたら広田さんは 
 「うちに遊びにきて」と言ってくれました。

 行きますよ!

 連載の中でもよくとりあげられるのですが
 たくさんの人々がシェルターのように広田さんのお宅に
 助けを求めてこられるそうなのです。

 そのお宅にお邪魔できるなんて。

 大熊一夫さん、べてるの家、と同じように
 広田和子さんも横須賀に来てほしい方の1人なのですね。

 いつか横須賀のみなさんに
 広田さんを直接ご紹介できたら、と願っています。

 どうか期待していてくださいね。

 (後日談:広田和子さんの横須賀講演は04年12月に実現しました)


● チーム始動です

 今日から、ボランティアでお手伝いしてくださる
 政策スタッフの方と実際に作業に入りました。

 何よりうれしいのは、
 孤独な議員の仕事の日々の中で
 毎週定期的に話し合えるスタッフがいてくれる、ということ!

 必ず良い方向に
 僕たちの活動は進んでいくと思います!

 これから、いろいろな場所に出かけるときに
 スタッフの人も一緒にいることが多くなるかもしれませんけれども
 僕と一心同体の存在だと思ってくださいね。

 1人きりの僕では、身体が1つしかない。

 だけど、スタッフがいてくれたら
 同じ日・同じ時間に2つの出来事があったとしても
 両方に対応できるようになります。

 代理で名刺をもって
 お話を聞かせていただいたりすることもあるかもしれません。

 その時には、フジノ同様に
 どうかよろしくお願いします。


 本当に寒い日々が続きますが
 みなさん、どうかお体に気をつけて。
 それではまた明日!



2004年1月18日(日)のフジノ
● どうか身体に気をつけて

 今、家族やまわりの方々が
 インフルエンザをはじめとする流行性の病気や
 年齢から来る病気などに
 次々とかかってしまっています。

 どうかみなさん、お身体に気をつけて...。

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 今日は1日、家族と過ごしました。

 それ以外の時間は、ひたすら本を読んで勉強しました。

 読まなければいけない本が、
 年末の『ひとりきりの勉強合宿』でせっかく少し減ったのに
 また20冊を超えてしまいました。やばい。


● このまちは、このまちらしいから愛される

 お昼ごはんを食べに外に出たら、
 横須賀中央のベンガルの裏通り(シェ田坂のそば)で
 映画の撮影をしていました。

 助監督さんに話をうかがうと、
 マンガが原作の『恋の門』という作品の撮影でした。

 かねてから書いてきたとおり、
 横須賀市経済部の中に
 『横須賀ロケサービス』というフィルムコミッション組織がありまして
 ここが積極的に活動してくれているおかげで
 映画やテレビのロケ地として横須賀はひっぱりだこです。

 NHKの大河ドラマ『新撰組!』の初回でも
 エンドロールで『横須賀市のみなさん』って流れたのに
 気がつきましたか?

 横須賀のいろいろな場所が撮影に使われる、
 それはこのまちがたくさんの人に愛されている証拠です。

 ハコモノなんかつくらなくても
 立派な歴史と美しい景色がこのまちにはあります。

 それらソフトの力を最大限に活かしているのが
 『横須賀ロケサービス』の取組みです。

 もっともっとこのまちが
 たくさんの人に愛されるようにしていきたいですね。



2004年1月17日(土)のフジノ
● 雪でしたね〜

 今日は政治の話はナシ。


 朝、目を覚ましたら、
 窓の向こうから部屋にさしこむ色が白でした。

 昨日の森田さんは
 「雪は降らなくて雨でしょう」と言ってたそうなので
 きっと雨が降っているのかなあと思いながらドアをあけてみると...。

 雪が降っていました。

 しんしんと。

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 土曜日は、横浜にある専門学校で
 朝から夜まで『経営学』の勉強をしています。

 転職前は財務部に3年間いたとはいえ、
 常に独学でやってきたのです。

 それに、財務と経営は違うしね。

 だから、きちんと体系だてて学びたくて
 それでも忙しくて通いきれていないのですけれども
 土曜日は勉強をしています。

 戦略、組織、マーケティング、財務、会計、法務、などなど
 地方自治体にもすぐ応用できる実践的な知識ばかり。

 いやあ、今日の授業も本当に良かった!

 毎週そう実感することばかりの切実な内容なので、
 時間とお金を費やしている意味があるなあ、と感じています。

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 せっかく雪が降っているのに、
 朝起きてすぐ電車に乗って、横浜へ。

 次に外の空気に触れるのは夜だから、
 きっと止んでしまって、雨になっているんだろうなあ、と
 少し悔やまれました。

 けれど。

 夜になっても、横浜では雪が降っていました。

 良かった。
 雪の中をしばらく歩きました。

 横須賀の友達にメールでたずねると
 もうずいぶん前に横須賀はやんでいたそうです。

 昔、犬を飼っていました。

 太田和にはまだ田んぼが残っていて、
 雪が降ると、田んぼは真っ白に広がっていました。

 そこを犬と一緒に走り回って、
 それが僕にとっての
 冬の原風景でした。

 まだイタチもいて、
 犬はその姿を見かけると僕におしえてにきて
 そしていちもくさんに追いかけていったものです。

 かつて幼い頃に僕が見れたような景色は
 あと何年くらいは残っているのだろうか。

 すでに太田和には
 かつてほどの田んぼはもう無い。

 経済的な理由だとか都市計画だとか
 いろんな理由があるのは分かっている。

 だけど、雪の日に
 いちめん真っ白な田んぼを走り回った記憶がもてるなんて
 サイコーだと思わない?

 そういうまちが、僕にとって
 このよこすかです。

 いつまでも、愛すべきまちでいてほしい。

 いや、他人まかせな言葉は
 もう絶対に言わないんだった。

 いつまでも、愛すべきまちでありつづけるように
 守り続けないと。僕たち自身の手で。


 雪は、いいなあ。
 どうかみんな、風邪をひかないでね。それだけが、心配です。

 では僕も、こたつで丸くなって
 勉強しようかな。

雪のふるまち。


2004年1月16日(金)のフジノ
● ボランティアメンバー、さらに募集です

 ボランティア募集のお願いに、
 さっそく3名の方がメールをくださいました。
 本当にありがとうございます。

 これからも、いろいろな活動をおこなっていきますので
 どうかぜひ一緒に活動してみたい方、声をかけてみてくださいね。


● 落ち込み...

 人との別れというのは、じわじわと効いてくるものですね。

 ものすごくお世話になった方が
 今月、一気に2人も遠くへといってしまいます。

 Aさんは、転職前の会社で
 ものすごくお世話になった方で、海外に移住してしまいます。

 Bさんは、アメリカ人の年上の友達なのですが
 横須賀を離れてしまいます。

 どちらの方も、選挙前からの大切な存在で
 とてもさみしくてたまりません。

 海外ともeメールですぐに連絡はとれる、
 横須賀を離れても会おうとすれば会いには行かれる。

 だから、しかたがないのだ、と分かっているのですが
 親しい人がいなくなるということが
 とてもとてもつらくてたまりません。

 2人とも、僕が本当につらい時に助けてくれた方なので
 本当に哀しいです。

 2002年の6月から12月までは
 本当に苦しくてつらいことがたくさんあって
 Aさんが助けてくれなければ今の自分は無かったように思います。

 そんな存在が、海外へ行ってしまう。

 Bさんと会話する時は
 僕はへたくそな英語で会話をするのですが
 政治家になるということやこれから成さねばならないことについて
 僕の言葉にじっくりと耳を傾けてくれて
 そして、いつも励ましてくれました。

 駅前のYデッキで想いを伝えている時に
 アメリカ人から話しかけられたり質問されたりからまれたり
 たくさんありましたけれど、Bさんとのディスカッションがあったから
 だからこそいつものりきれたんだと思います。

 Bさんは、日本語の僕の演説は理解できないけれど
 だけど「ヒデアキのスピーチにはハートがあるから伝わってくる」と
 いつも声をかけてきてくれました。

 この2人に限らず、
 選挙の前からの親しい方々が
 このまちを離れたり、この国を離れていってしまったり、
 それが最近多くて、僕はとても哀しい気持ちでいっぱいです。

 さみしい。誰もいなくなってしまう。


● 美術館問題は、まだ終わっていません

 ここ数日、別々の2組の方から
 「美術館みなおしはもうダメになってしまったの?」と
 問い合わせをうけました。

 いえ、まだダメになってません。

 今夜も、『願う会』のみなさんと
 話し合いに行ってきました。

 議員として、できることを最後までやりとげるつもりです。

 体調のこともあって
 かつてのように毎晩駅に立って演説することができないのですが
 仲間の助けも得ながら、
 チラシなどで経過を報告していきたいと思います。

 3月の予算議会が
 この問題の最後の闘いの場です。

 最後まで、自分の想いをつらぬきたいと思います。



2004年1月15日(木)のフジノ
● あえて『映画の感想』を政治活動のHPで書く理由

 映画『半落ち』を観てきました。

 先週の映画興行ランキングで
 初登場3位という好成績でスタートした映画です。
 (1月11日付、興行通信社調べ)

 1位が『ファインディング=ニモ』
 2位が『ラスト=サムライ』とハリウッド映画ばかりなので
 本当によく健闘していると思います。

 まわりで観た人たちの反応を聞いても
 ものすごく感動した、まわりが泣いている人ばかりだった、
 という良い感想ばかりでした。

 そこで、実際に観てきました。

 前評判どおり、場内は、泣いている人ばかりでした。
 鼻をすする音もたくさんしていましたし、
 終了後に館内を見回しても
 ハンカチを出している人が多くいました。

 でも、僕にはどうしても主人公の描かれ方が
 納得がいかなかった。

 今日はそこについて、書きたいと思います。


● 痴呆になったら、殺しても良いのか?

 『半落ち』は原作がベストセラーですし、
 そのあらすじ自体すでに宣伝されているので、少し書きます。

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 妻をこよなく愛していた夫が
 「妻を殺した」と自首してきた。

 7年前に最愛の1人息子を白血病で亡くし、
 それ以来、妻は心労からアルツハイマー病にかかってしまった。

 妻は自分自身の病気が深まることを悩み、
 息子の命日に、「殺して」と夫に頼みこむ。

 変化していく妻をしのびなく感じていた夫は
 懇願に負け、ついに妻の首をしめて殺す。

 その後、夫は自首をする。

 けれども、自首は、殺害の2日後だった。
 夫は、最愛の妻の亡がらを家に放置したまま、
 果たしてどこに行っていたのか?

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 こんな感じです。

 ここまで読むと、その2日間のことに焦点が置かれた
 サスペンス映画というか、ミステリーというか、
 謎解きのような感じですよね。

 だけど、実際の映画を観ると
 重きが置かれているところが違うのです。

 観ていただければ分かるのですが
 夫がとにかく聖人君子のように描かれていて
 アルツハイマーにかかってしまった妻を殺してしまったことは
 しかたがないのだ、という印象を強く受けるのです。

 演じているのが寺尾聰だからということもありますが
 とにかく徹底して
 殺人者である夫役に
 観客が同情してしまうように描かれています。

 夫が言います。

 「(痴呆によって)変わっていく妻がしのびなかった」

 「魂が抜けていってしまうのを見るのはつらかった」

 「人の命は、魂が抜けてしまえば終わりだ」

 「妻は、息子を2度失った。
  1度は白血病で。2度目はアルツハイマー病で」

 (アルツハイマーの症状で息子が亡くなったことを忘れてしまって
  そのたびに家族が妻に「息子はもういない」と訂正して
  妻を諭していた)

 まわりの観客は、この映画を観て泣きまくっていました。

 けれども、僕は納得がいかなかった。

 映画のできばえの話ではありません。
 映画としては、よくできていると思います。

 けれども、どうしても納得がいかないのです。

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 まず、第1。

 痴呆になったら、殺してもいいのか?

 介護の苦労を体験した方なら
 誰もが殺意を抱く瞬間があるということも
 現実の話として何度も聞いてきましたし、よく理解しています。

 けれども、痴呆になってしまったら
 その人を殺してもよいかと言えば
 絶対にそんなことは無いはずです。

 第2。

 その人がその人である、ということは何によって決まるのか?

 痴呆によって
 かつてのその人らしさが変わってしまったら
 その人はその人では無くなってしまうのでしょうか?

 確かにまわりの人からすれば
 その人は失われてしまったように感じるかもしれません。

 例えば、自分のお母さんがアルツハイマー病で
 痴呆症にかかってしまった。
 かつてのきれい好きな母ではなくなってしまった、とします。

 でも、お母さんは別人になってしまったのでしょうか。
 いいえ、違います。

 脳の疾患で、確かに記憶が失われたり行動が変化してしまった。
 しかし、お母さんがお母さんである、その人がその人である、
 という事実は全く変わっていないのです。

 それを「魂が失われてしまった」「それはもはや命ではない」なんて
 他人が決めつけるのは傲慢そのものだ、と僕は思います。
 
 自分の中にある
 病気になる前のその人の記憶を大切にして
 その人が変わっていくことにショックを受けたということで
 誰かを殺してよいはずが無い。

 人生には、いろいろなことが起こります。

 統合失調症にかかった。
 うつ病にかかった。
 交通事故にあって中途障がいを持った。
 若年性のアルツハイマー病にかかった。
 脳梗塞になってマヒがのこった。

 その他もろもろ、
 現実の世界の中では、いくらでもそういうことはあります。

 そして、これまでのその人と
 全く違うその人になってしまったように変化することが
 確かにあります。

 けれども、絶対にそういうことで
 人が人を殺してよいはずがないのです。

 それなのに
 この映画ではあまりにも聖人君子のように描かれている。

 この主人公に同情が集まったり
 涙を流す観客がたくさんいる間は
 『政治の敗北』だと思います。

 『福祉の敗北』『教育の敗北』だと思います。

 僕は、この映画が
 日本人の自然な心情として愛されるうちは
 この国には本当の福祉が無い証拠なのだと断言したいと思います。

 こんな殺人が同情される国は
 まちがっています。

 たとえ、それが映画であっても
 たとえ、それがニュースから流れる事実であっても
 絶対に。

 僕は映画会社の出身ですから
 『バトルロワイヤル』に対して国会で批判が起こった時にも
 「ああ、いい宣伝効果になってるな。ヒットするぞ」と
 静観していたものです。

 今回も、ヒットしている映画にケチをつけるのは
 どうなんだろうと思う気持ちも無いわけではありません。

 けれども、精神障がいとかかわってきた個人としての経験からも
 福祉を目的とする政治家という立場からしても
 どうしても納得がいかなかったので
 あえて書いてみることにしました。

 どうか、みなさん、映画『半落ち』を観てください。

 そして、涙するかどうか、試してください。

 すなおに感動して涙が流れたら
 フジノと話をしましょう。

 お願いします。


● 人は、存在しているということが、すでにその人なのだ

 例えば、統合失調症にかかると
 幻覚を見たり、幻聴を聞いたりします。

 幻覚や幻聴はとても恐ろしくて
 体験している方々は、当然、パニック状態になってしまいます。

 けれども、まわりの人々には
 その幻覚や幻聴は見えていないから
 何故パニックになっているのか分からないから
 その人はおかしくなってしまったと感じることが多くあります。

 けれども、その人は失われてしまったのでしょうか?

 人の全ての行動は、脳がコントロールしています。
 その脳が病気にかかってしまったとしたら
 行動や考え方が
 変化していくのは当然のことです。

 その時、その人は損なわれてしまうのでしょうか?

 あなたはどう考えますか?

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 その人がかつてのその人と別人になってしまったと決めつけるのは
 僕にはものすごくまちがっていることだと思います。

 僕が信じていることは、こうです。

 たとえ、脳の疾患によって
 それまでの行動や考え方とは全く変わってしまったとしても
 その人がその人であることは損なわれていない。

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 きっとたくさんの人が
 僕の考え方に反論があることだと思います。

 意見をたたかわせる、とか、批判しあう、とかではなくて
 おだやかに意見の交換ができたらと願ってやみません。

 あなたはどうお考えになりますか?


 映画『半落ち』を観て
 改めて政治家として成さねばならない義務を
 再確認しました。

 僕の義務は、

 (1)介護苦による殺人が起こらないような
    家族を守る福祉システムをつくりあげること

 (2)痴呆をはじめとする脳疾患を持つ方々への
    人権意識をもてるような教育をおこなっていくこと

 (3)死の教育をはじめとする、人生で起こりうる
    さまざまな出来事について幼少から考える教育をおこなうこと

 これらが徹底的に必要だと思います。



2004年1月14日(水)のフジノ
● 来年度からのHPの展開

 このHPの情報量を2倍に増やしたくて
 先月から、ウェブ作成のプロと相談をおこなっています。

 今日もその打ち合わせをしてきました。

 気づいている人がいるかどうかは分かりませんが
 このHPは少しずつ内容を変えています。

 分かりやすさを最大の武器にして
 新しく議員になっての日々の想いや
 政治家の仕事の実態や
 このまちの問題についてなどを伝えてきました。

 市議会議員クラスのHPとしては
 まあまあの評価もいただいています。

 けれども僕自身は
 「まだまだ情報量が少なすぎる」とすごく不満だらけです。

 来年度からは、最低でも
 現在の2倍くらいの情報量を盛り込んだHPにしたいです。

 例えば、1つのテーマについても
 市民の立場、行政の立場、いろいろな立場があります。
 それらをできるだけ分かりやすく
 なるべく多くの情報を届けたいと考えています。


● ボランティアしてくださる方を大募集です

 それと同時に、かねてから書いてきたように
 いくつかの政策チームをつくって
 みんなで政策を研究して
 提言していくための
 しくみづくりをおこなっています。

 これまでも、こなさなければならない事務があまりにも多くて
 「一体どうしたらいいんだろう...」と
 途方に暮れることが多かったのですが、
 来年度からは、
 お願いできることは仲間のみんなに
 お願いしてやっていただくことにしました。

 そこで、さらにメンバーを募集します。


 (募集1)仕事場で、資料整理ほか事務仕事をしてくださる方

 事務的な仕事をお手伝いしてくださる方、大募集です。
 週2日くらい動ける方、ボランティアでお手伝いしてくださいませんか。

 資格を持っているとかいないとか、
 年齢とか性別とか
 そういう条件はありません。

 (募集2)福祉・環境・税金のむだづかいカット等に関心のある方

 一緒に現場を訪れたりしながら
 市に情報公開を求めたり
 このまちの政策について議論してみませんか?

 どんどん外に出ていろんなものを見てみたい方、
 特に大募集です。

 (募集3)文章を書くこと&インターネットの得意な方

 休眠状態になってしまっている
 フジノのメルマガを復活させるにあたって
 お手伝いしてくれる方を募集します。

 文章を書くのが好きで
 基本的なインターネットの使い方が分かっている方、
 (僕もパソコンは得意じゃないし、難しいことは求めません)
 ぜひお手伝いしていただけませんか?

 基本的に自宅でできる作業ですから
 仕事場や外に来ていただく必要は特にありません。


 これら3つとも、基本的には条件はありません。

 想いさえあれば
 仕事をこなしていくことに問題はないと思います。

 報酬はありませんが、
 人生が面白くなることだけは確かです。

 ぜひ、一緒に活動してみませんか?
 関心のある方のメールをお待ちしています。


● 福祉用語を分かりやすく、について

 昨日のHPについて
 「やっぱりカタカナ用語は分からない」というご意見を
 たくさんいただきました。

 日ごろはフジノ訳という形で
 カタカナ用語や難しい制度については
 多少のまちがいは気にせずに分かりやすく言い換えているのですが
 昨日はあえてそのままたくさん出してみました。

 やはり、というか、
 専門用語はそのままつかってはいけないのだ、
 という想いを強くしました。

 これからも分かりやすさをモットーに
 HPで情報をどんどん伝えていきたいと思います。

 みなさんも、どんどんご意見くださいね!
 ありがとうございました。


 それにしても寒くなってきましたので
 みなさん、風邪をひかないでくださいね。

 ではまた明日!


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