まちの政治家は、こんなことしてます新人議員の活動日記


2006年11月29日(水)のフジノ
● 政治家、失格

 今日、市議会の本会議でした。

 先日お伝えしたとおり、フジノは市長に対して
 一般質問を行ないました。

 不覚にも、この一般質問の場でフジノは
 感情を抑えることができずに、崩れてしまいそうになりました。

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 それは、フジノからの1回目の質問に対して
 市長が1回目の答弁をした時のことでした。

 「12月にスタート予定の横須賀市の自殺対策連絡協議会には、
  自死遺族をメンバーに入れるのか?

  事前のヒアリングでは入れないと聞いているが
  その具体的な理由は何か?

  もし入れないとしても、
  必ず自死遺族の『生の声』を聴く機会を作ってほしい」

 という質問に対して、
 蒲谷市長は

 「遺族の方は、今回のメンバーには入れない。

  理由は、自殺予防対策の『行政的な課題』を
  まず優先課題として検討したいから。

  自死遺族の方々の声を聴く相談活動を
  保健所(精神保健福祉班)では毎日行なっているので、
  必要があれば、自殺対策連絡協議会の場に
  保健所から意見を伝えてもらうので
  特に場は設けない」

 と答弁をしました。

 それに対して、フジノは2回目の質問を行ないました。
 (一般質問では3回まで質問ができるのです)

 その時、リアルな実態に応じた対策を取る為にも
 どうしても自死遺族の生の声を聴く場を作ってほしいと
 フジノは思いました。

 そこで、フジノの個人的な体験や想いを
 あえて本会議場の壇上から、
 市長に向けて語らせてもらいました。

 もはや、事前の健康福祉部長・健康づくり課長へのヒアリングで
 「自死遺族は絶対にメンバーにしない」という判断なのは
 分かっていました。

 けれども、たとえ課長や部長がどう判断しようとも
 行政のリーダーでありトップであるのは、『市長』です。

 市長が遺族の想いを汲んでくれたなら
 違う答えが出るかもしれないと
 フジノはトップである市長の決断を信じることにしました。

 つまり、1回目の市長答弁が事務方の答えのままだった時には
 あえてフジノの2回目の質問では
 この4年間の遺族としての自らの苦しみや痛みを
 直接に市長に語りかけるしかないと決心していました。

 そして、1問目の市長答弁は
 事前のヒアリングどおり「ノー」でした。

 そこで、2回目のフジノの質問は
 「公の場で個人的な体験を語ることは控えるべきなのですが」と
 断わりを入れた上で
 自らの体験を語ることにしたのでした。

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 でも、壇上に実際にあがって
 言葉を発しようとすると...言葉が出ませんでした。

 この苦しさや、この悲しさを、
 どうやって言葉にすればいいのか、
 僕には全く分かりませんでした。

 「公の場で個人的な体験を語ることは控えるべきなのですが」

 まで言葉を発した後、
 苦しくて何も言葉が出てきませんでした。

 沈黙が、何秒くらい、続いたでしょうか...。

 ひどく長く、すさまじく長く感じられました。

 あえて語らなければならない、がんばらなければいけない。

 自死遺族の苦しさを市長に直接に伝えられる人間は
 僕以外にいないのだから...。

 そう何度もこころの中で繰り返して、
 やっと、自分の想いをふりしぼりました。

 「僕が政治家に立候補した理由は、
  大切な人を自殺によって失なったからです。

  そのことを今年6月、初めて全国紙で公表しました。

  それから数ヶ月の間、毎日のように
  『大切な人1人守れないで何が政治家だ』という中傷が
  毎日のように続いています...」

 ここまで語った時に、涙が出そうになりました。

 立っているのが、やっとでした。

 もうしゃべりつづけるのが苦しくて
 苦しくて悲しくてたまりませんでした。

 それでも、何とか最後の気力をふりしぼって
 言葉を続けました。

 「命日があるのがちょうど今の11月なのですが
  信じられないことに亡くなってから4年も経つのに
  11月に入ってからは
  息をするのも苦しいくらい、つらくてたまりません」

 ここから先は、どう言葉をつないだのか
 はっきりとは思い出せません。

 こんな体験が起こるなんてことが
 保健所を通して間接的に意見を聴いたところで
 本当に協議会メンバーには伝わるのだろうか、ムリだと思う。
 だからどうか直接に遺族の声を聴いてほしい。

 何とかこの主旨の言葉を言えたと思います。
 でも、論理的にうまく話すことができませんでした。

 これに対して市長が2回目の答弁をしましたが
 論理的にうまく話すことができなかったフジノの言葉を
 市長が心情を汲んでくれて
 答弁をしてくれました。

 回答は変わらずに「ノー」だったのですが
 市長のその心遣いに対して本当に申し訳が無くて
 自分の情けなさを改めて恥じ入りました。

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 今回の一般質問を行なうにあたって
 フジノは家族と共に、1つ、決めていたことがありました。

 「壇上に、最後まで立っていることができたら、
  それだけで合格だ」と。

 11月はあまりにも苦しくて
 特に命日にお墓参りを終えてからは
 あまりにも全てが苦しくて、
 一般質問どころかあらゆる公務を行なうことが
 本当に苦しくて苦しくてたまりませんでした。

 けれども、政治家の仕事は
 たくさんの市民の方々から相談をしっかりと受けて
 その声を政治家として行政のトップである市長にぶつけること、
 つまり、『議会での質問を行なうこと』です。

 その為にフジノは大好きな映画の仕事を辞めて
 選挙なんかにあえて出て、政治家になったのです。

 わずか1回の一般質問だってムダにしたことはありません。

 今まで全ての議会で
 フジノは質問を行なってきました。

 だからどんなに苦しくても
 今回も逃げたくはありませんでした。

 特に今回は、こどもの自殺が全国で連鎖している中で
 どうしてもやらなければならない質問がたくさんありました。

 いつもそうなのですが、今回も一般質問の中身は全て
 実際に市民の方々から頂いた相談をもとに作っています。

 市民の方々の声を届けない政治家なんて
 存在する理由がありません。

 だから、「一般質問を絶対にやらなければいけない」と考えました。
 1度だって「やらない」なんて考えることはできませんでした。

 それなのに、そんな想いとは逆に、
 どんどん心身ともに壊れていきました。

 もはやそれを家族にさえ、隠すのは難しくなりました。

 そこで今のフジノの状態を
 家族とスタッフ数名にだけ話しました。

 そうして

 「最後まで壇上で質問を終えることができたら
  それだけで合格だ」

 という結論になったのです。

 フジノは完璧主義なので 
 それだけ心身ともにめちゃくちゃな中でも質問の原稿は
 徹夜をしながら何とか書き上げました。

 前日の夜中まで
 スタッフが一緒に原稿を遂行してくれました。

 後は、当日の壇上に
 最後まで立ち続けていることが、目標でした。

 いつもなら「良い答弁(結果を出すこと)だけが目標!」なのですが
 とにかく「壇上で最後まで質問を終えることが目標」になりました。

 そうして、15時すぎに
 フジノの質問が始まったのです。

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 フジノの信念として
 政治家は公人なのだからどんな時にも
 冷静でなければならない、と固く信じてきました。

 前の市長である沢田市長との議会でのやりとりも
 どれだけ白熱した議論になったとしても
 常に冷静でいました。

 外側からは「怒っている」とか
 「感情をむき出しにしている」ように見えても
 それは怒っている感情を出すことで効果があるだろうからと
 冷静に見ている自分がいました。

 でも、今日は、全くダメでした。

 言葉が、続きませんでした。

 43万人の市民のみなさんの代表として
 このまちの未来を語るべき大切な本会議の壇上で
 自分の感情を、抑えることができませんでした。

 さすがに涙を流すことだけは
 政治家の誇りにかけて、耐えることができました。

 けれども、言葉が、言葉が出ませんでした...。

 3回目の質問を終えて
 自席に戻る時、激しい後悔の気持ちと悲しみと痛みが
 圧倒的な重みになって僕の胸を押し潰しました。

 おれは、政治家失格だ...。

 おれは、遺族の気持ちを市長に伝えきれたとは思うけど
 政治家としては『へたれ』で、最悪だ...。

 そんな気持ちでいっぱいで、
 苦しくて苦しくてたまりませんでした。


● 自爆テロだったのか

 本会議を終えた後、気力も体力も消耗しきっていたのですが
 東京に出かけて、松崎ナオさんのライブに行きました。

松崎ナオさんライブ

 4年前、同じように苦しくてたまらなかった頃、
 彼女の歌に救われて、毎週のようにライブハウスに通いました。

 今夜も、本当ならば体力を考えれば、
 議会を出て自宅に戻って眠るのが良かったのでしょうが
 こんな後悔と苦しみに満ちた
 ひどすぎる気持ちから抜け出したくて
 あえて出かけました。

 世の中は、クリスマスに向けて
 美しくライトアップされていました。

 カップルたちが腕をくみながら
 平和そうに、幸せそうに、街を歩いていました。

 僕はひとりで歩きながら
 何でこんな人生になってしまったんだろうか、と考えました。

 何故、政治家になんか
 ならなければならなかったんだ。

 何故、おれがこんな目に遭わねばならなかったのか。

 もう何千回も繰り返してきた自問自答に
 答えなんかあるはずは無く、
 そのたびにいつも

 「それがおれの人生だから、しかたがない」

 と、無理やり言い聞かせてきました。

 それに加えて、

 今日の一般質問はこのまちの自殺予防対策を
 前進させる為に『意味』はあったのか?

 あえて自分の体験を語った『意味』はあったのか?

 と、道すがら、何十回も自問自答を繰り返しました。

 おれは自爆テロみたいに
 自分も他人も傷つけただけではないのか。

 信念に殉じると言えば聞こえはいいけれど、
 結局は身勝手に自分と他人を傷つけただけなのではないか。

 失なった大切な人のことを語るたび、
 僕は自分の中の大切な部分が削られていく気がする。

 そして、周囲の無理解な中で自分の体験を語る時、
 相手から同情と憐憫のまなざしを投げられて
 大切な人が貶められていく気がする。

 おれはこれからどこへ行くべきなのだろう。

 いくら横須賀市の自殺予防対策を推進する為に
 この身を全て捧げたとしても
 決して戻ってこない。

 決して戻ってこないものの為に
 おれは何故がんばりつづけなければいけないのだろう。

 一体いつまで?

 自殺予防の効果が一般的に出ると言われる
 10年間経つまでおれは耐え続けなければいけないのだろうか。

 もう何も分からない。

 確かに自分が望んでなった職業だし、
 たくさんの方々の力になりたくて全力でがんばってきた。
 同じ苦しみをもう誰にも味わってほしくなくて
 ここまでがんばりつづけてきた。

 でも、いつまでがんばりつづけたらいいのか...。

 いろんな迷いがぐるぐると回り続けて
 本当に空しくて苦しくて悲しくてたまらなかった。

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 ライブで気持ちを落ち着かせることができて
 なんとかして家に帰ると、
 また新聞には
 こどもが追い込まれた末に亡くなったと書かれていた。

 僕はまだ逃げない。

 いつまでがんばりつづけられるか
 何も分からない。

 だけど、こんなふうにたくさんの人が亡くなるのは間違っている。
 それだけはハッキリと分かる。

 何日間か、しっかりと落ち込もう。
 カッコ悪い『へたれ』なんだから、しかたがない。

 無理やり気持ちを元気にすることも
 笑顔を作ることもできない。

 だから、何日間は落ち込んで、へたばって、
 やがていつかからは元気になればいい。

 こんな風にたくさん亡くなる人がいるのはおかしい、と
 感じ続ける気持ちがある限りは、がんばろう。
 がんばれるはずだ。

 今は必死に、そう信じることにする。
 そう信じて、ただ前に進むことにする。



2006年11月28日(火)のフジノ
● 明日、市長と議論を行ないます(本会議で一般質問)

 フジノが明日本会議で行なう
 一般質問の内容をお伝えします。

 議会事務局に提出した『発言通告書』はこちらです。



 1.市民サービスの向上と歳入の確保の為に

 (1)市税や公共料金の支払いに
 「マルチペイメントネットワークによる決済サービス(通称ペイジー)」
 の導入を検討していくべきではないか

 24時間いつでもどこからでも支払いができる
 「ペイジー」が普及しつつあるが、
 市民サービス向上の為に、
 本市でも将来的に市税や全ての公共料金の支払いを
 「ペイジー」でも行なえるように、
 先行自治体の動向や費用対効果を研究し、
 導入の時機を逃さないように検討していくべきではないか

 (2)市税などの滞納を減らし収入率を上げていく為に
 「訪問催告などの民間委託」の導入を
 本市も積極的に検討していくべきではないか

 浜松市が来年度から行なう民間委託は、
 役所の閉まっている平日夜間・土日祝日にも
 「滞納した市税と国民健康保険料の訪問催告・収納」が可能となり、
 効率的かつ効果的に滞納を減らし収入率をあげる、
 非常に有効な取り組みだと言える。
 全会計で約80億円もの収入未済を抱える本市も、
 浜松市の動向を注視し、
 個人情報保護など解決すべき問題点を研究し、
 導入を積極的に検討していくべきではないか


 2.連鎖するこどものいじめ自殺に対する市長の認識について

 いじめといじめ自殺に対する過剰な報道の結果、
 追い込まれた末に自殺をするこどもたちの事件が相次いでいる中、
 11月14日のまちづくりミーティングで市長が行なった
 「いじめ自殺の被害者に対する発言
 (そんな簡単に「死のう」と考えてほしくない、
  客観的に見たらもっとがんばれる、がんばれ、
  本人はもうちょっと強い意志を持ってもらいたい、など)」
 には大きな問題がある。

 自殺は個人の身勝手な死ではないとする
 自殺対策基本法の基本理念(第二条)に反し、
 故人・未遂者・遺族の名誉と生活への配慮(第七条)に欠けている。

 自殺予防対策を実施する責務を持つ本市のトップである市長に
 いじめ自殺の被害者に対する認識を改めて伺いたい


 3.こどものいじめ・不登校・虐待・自殺の
 隠れた原因としての軽度発達障がい
 (自閉症スペクトラム・注意欠陥多動性障がい・
  学習障がい)について


 (1)こどものいじめ問題が連日報道されているが、
 「いじめを無くそう」というかけ声だけでは解決できない問題があり、
 いじめの加害者・被害者の双方に軽度発達障がいが
 背景にあるケースが多く存在する。

 いじめだけでなく、不登校・児童虐待・自殺などの背景にも
 隠れた原因として軽度発達障がいが深く関わっていることがあるが、
 この問題を市長・教育長は認識しているか

 (2)本市は文部科学省の基準よりも詳細に
 いじめを統計的に把握しているが、
 いじめと軽度発達障がいとの関わりについても
 データとして把握を行なっているか

 (3)いじめなどを減らす上でも、
 軽度発達障がいの早期発見と適切な支援が不可欠だが、
 重要な役割を果たす学校現場の教職員に対して
 軽度発達障がいへの正確な理解を促す
 研修・サポート体制は十分であると言えるか。
 さらなる対応の必要は無いか

 (4)軽度発達障がいが世間で知られるにつれて、
 あいまいな情報と誤解に基づく「過剰診断」が
 家族・周囲の親たちに成されている現状がある。
 過剰診断を防ぐ為には正確な知識を広く啓発する必要があるが、
 どのような対策を行なっているのか


 4.実態に即した自殺予防総合対策の推進の為に

 本年12月から開催予定の
 自殺対策連絡協議会のメンバーに自死遺族は加わるのか。

 もし「加わらない」のであればその理由は何故か。

 また、遺族が置かれている状況への理解を深め、
 実態に即した遺族支援を行なう為には
 遺族の生の声を聞く機会を必ず設けるべきだが、
 市長はどのように考えるか


 5.DV問題に対応する婦人相談員を常勤職とする必要性について

 増加するDV問題に対応する婦人相談員を
 本市では「非常勤」職員としているが、
 複数の理由から「常勤職」とすべきではないか。

 特に、DVと児童虐待との総合的な対応をめざす中で、
 複雑化する相談援助業務に加え、
 一時保護など深夜までかかる対応や
 他職種との連絡調整業務を遂行していくには
 常勤職員とすることがふさわしいのではないか



 フジノは一般質問の原稿を作成しているのですが
 いつも、ものすごく文章が長いのです。

 そりゃそうですよね、
 ものすごく想いがたくさんつまっているのですから。

 今回の質問だって、そのほとんどが
 市民の方々から受けた相談を通して
 本会議で一般質問を行なうことを決心したのです。

 フジノの想いだけでなく、
 市民の方々の想いもとてもこもっています。

 だから、どうしても文章は長くなってしまうのです。

 けれどもフジノ(無所属)に与えられた質問時間は
 たった20分しかありません。

 そこで、仲間たち3名にお願いして
 スカイプを使ったり、メールやチャットを使って、
 一緒に推敲をしてもらっています。

 みんな忙しい中なのに
 時間を割いてくれてありがとう!

 市民のみなさんの想い、仲間の想い、
 そしてフジノ自身の想いを一般質問にたたきこみます。

 明日も全力でがんばります!


● 徹夜あけの資源ごみを出す作業

 体調が悪いにもかかわらず、
 毎日数時間しか眠れていません。

 特に体力が落ちているここ数日は
 忙しくて眠れないから本当にきついです。

 でも、事務所から自宅に戻って
 たまりにたまった新聞・雑誌などの資源ごみを出すのは
 なんか気持ちいいですね。

 フジノの自宅は階段の途中にあるので
 ごみを出すには当然ながら
 階段をのぼりおりしなければいけません。

 新聞も本もたまりまくっているので
 ごみの集積場に持っていくだけですごく運動になります。

 けれども、ふと気がついたら
 なんだか眠気が吹き飛んで気持ちがいい!

 やっぱり運動は大切ですね。



2006年11月20日(月)のフジノ(その1)
● アメリカ軍の取り組みについて、提案を実行してもらいました

 18日の日記に書いた件ですが
 さっそく基地対策課が実行してくれました。

 横須賀市のHPの更新コーナーに
 『米海軍横須賀基地の対応について』という新しいコンテンツが
 掲載されました。
     ↓
横須賀市HPの表紙

 具体的な内容は、こちらをご覧下さい。



2006年11月18日(土)のフジノ
●アメリカ軍の教育体制を市民のみなさんにチェックしてほしいから

 昨日は、基地対策課を訪れて
 ヒアリング・意見交換を行ないました。

 フジノが前回の一般質問(06年9月28日本会議)で提案をした
 横須賀にいるアメリカ軍兵士が
 犯罪を起こさないようにする体制づくりについて
 その後どのように対策を進めているかを確認する為です。

 第1に、沖縄で行なっているのと同じレベルで
 アメリカ軍兵士の教育体制をチェックできる体制づくりをすべき

 という点についてです。

 先日、アメリカ軍と横須賀市などでつくっている
 基地周辺地区安全対策協議会が
 スーパー防犯灯を設置する横須賀中央・汐入の地点を
 夜にパトロールしてみました。

 その際に、アメリカ軍側から配られた資料がありました。
 現在の、アメリカ軍の取り組み状況を書いてあります。

 基地周辺地区対策協議会のメンバー全員には
 これが配られたとのことです。

 しかし、協議会のメンバーだけに配られても
 ふつうの市民のみなさんには一切情報が伝わりません。

 これでは全く説明責任が果たされていません。

 「アメリカ軍は説明責任をきちんと果たすべきだ」と
 フジノは訴えてきました。

 けれどもアメリカ軍がやらないならば、
 次善の策として横須賀市がやるしかない、と提案しました。

 そこで、この提案を受けて
 横須賀市のHPに
 このアメリカ軍の取り組みについて掲載されることになりました。
 たぶん、月曜日(20日)には掲載されるはずです。

 くりかえしますが、本来ならば
 これはアメリカ軍が行なうべきことです!

 ほんのA4の1枚だけに記された
 ささやかな情報ですら
 アメリカ軍は横須賀市民に対してHPに掲載すらしません。

 街かどでゴミ拾いを市長としました、みたいな
 記事がいくら新聞にとりあげられても
 そんなことで全くアメリカ軍の安全対策を信じられません。

 それはこういうささやかな情報を
 きちんと説明責任を果たさないからです。

 この意味において、話し合いの中で
 フジノの提案をすぐ実行に移してくれた基地対策課の行動力を
 しっかりと評価したいと思います。


● 実務者レベルの定期的な協議について 

 第2に、横須賀市とアメリカ軍の実務者レベルで
 定期的な協議の場を作るべき、
という点についてです。

 これは、実態としては
 すでに実行されています。

 日常的に、横須賀市の基地対策課と
 アメリカ軍の民事部長らとは
 週1〜2回は電話や対面して情報交換・意見交換を行なっています。

 例えば、先日の津波警報が起こった際には
 アメリカ軍と横須賀市とで
 積極的に情報交換が行なわれたそうです。

 したがって、『実態的』というか『実質的』には
 日常的な協議・意見交換はなされているのです。

 しかし、これは事務的に
 公式な形で議事録のような記録は残っていません。

 フジノは議事録が残るような
 つまり、市民の方々が情報公開を求めれば
 誰でもアメリカ軍と横須賀市とのやりとりを知ることができる形

 望んでいます。

 しかし、基地対策課長としては
 現在のように実務者レベルが必要に応じて
 すぐに電話でやりとりができるフランクな形の方が好ましいと
 考えているとのことでした。

 フジノが提案しているような形で
 正式な議事録の作成だとか
 定期的に日程を決めて正式に会うという形にしてしまうと、
 日程調整や事務的な作業が増えてしまって
 実質的なロスが多いというのです。

 フジノとしては完全には納得できませんが、
 「実質を取る」という考え方はとても理解できます。

 ただし、市民の誰でもがアメリカ軍と横須賀市との
 日常的な情報交換・意見交換が具体的にどのようなものなのかを
 知ることができる形へと改善していかなければならないと思います。

 この点は今後も強く訴えていきたいと思います。


● ソフト面こそ重視していかなければならない

 第3に、基地周辺地区安全対策協議会を
 ハード面の対策からソフト面重視の対策へと方針を変えるべき、

 という点についてです。

 この点は、蒲谷市長とフジノの考えには
 基本的に違いはありません。

 アメリカ軍による犯罪を無くす為には
 ソフト面の対策にも力を入れていくと市長も明言しています。

 しかしながら、年末年始でメンバーが多忙ということで
 なかなか次回の協議会を開く日程が決まりません。

 どうやら次回の開催は
 来年1月になってしまいそうです。

 そんな風に手をこまねいている間にも
 アメリカ海軍司令部人事部長による殺人事件が起こってしまいました。

 この事件は、酒を扱う飲食店で日常的に起こりうる
 酔客とのトラブルとしての要素も大きいものです。

 しかし、アメリカ軍兵士・軍属が関わる事件ということで
 そのインパクトは大きく、市民に不安を与えたことは事実です。

 一刻も早く協議会を再開して、
 ソフト面の対策をしっかりと取り組むようにすべきです。



2006年11月17日(金)のフジノ
● 「横須賀市の失業率」データがどうやっても出せない

 この活動日記には何度もくりかえし書いてきたことですが
 『横須賀市の失業率』を正確なデータとして出してほしい
 とフジノは強く要望してきました。

 理由は、いくつもあります。

 まず第1に、自殺率と失業率とのカンケーを調べる為です。
 この国では自殺率と失業率がリンクしているのですが
 このまちでも実際にそうなのかを確認しなければならないからです。

 第2には、きめ細かな雇用対策を行なう上で必要なデータだからです。
 福祉の向上=雇用対策をしっかり行なうことです。
 地域の実情にあわせた雇用対策が必要です。

 働くことに関わるデータについては
 横須賀市では経済部が担当をしています。

 くりかえしこのコーナーで書いてきましたが
 雇用・労働対策は
 今まで『市町村』はカヤの外に置かれてきました。

 だから、横須賀市には
 自分のまちのことなのに『失業率』データが存在しないのです。

 そこでハローワーク(=厚生労働省)に
 データの請求を行なってくれたり
 失業率の代わりになる何らかのデータは無いかを
 この数ヶ月にわたって
 熱心に調べてくれていました。

 経済部をフジノはとても高く評価しています。

 特に、自殺予防対策の必要性を深く理解してくれていますし、
 実際に全国に対して誇れる取り組みをいくつも行なってくれています。

 例えば、今日プレスリリース(報道発表)した
 この取り組みだって、本当に素晴らしいです。
 (ぜひ企業のみなさん、ご参加ください!)

 そんな状況なので、横須賀市の失業率データの必要性も
 十分に理解してくれている経済部なのですが
 残念ながら、
 あきらめざるを得ませんでした。

 今日、わざわざ市議会まで
 経済部の課長と雇用労働担当の方が来てくれて
 「データを得られなかった」という報告とその経緯についてと
 お詫びを言いに来てくれました。

 経済部が悪いなんてフジノは全く思っていないので
 (むしろ敵は厚生労働省=ハローワークです)
 申し訳なく感じてしまいました。

 改めて感じたことは、悔しいけれども
 市が単独で行なえることには限界がある、ということです。

 地方分権、と政府はお題目を唱えますが
 実際には国のしばりが地方の末端までがんじがらめになっています。

 地方政府(=市町村)が地域の実態に合わせた
 独自の取り組みを行なおうとすると、いくつもの壁があるのです。

 本当に残念で、悔しくてたまらない!

 けれども、そんなことでへこたれてはいられません。

 経済部の職員さんたちも
 高いモチベーションをもってがんばってくれているのだし、
 フジノもしっかりと負けずにがんばっていかなければ。

 市単独の失業率が得られなくても
 それに近いデータや
 代わりになるデータを集めて
 市の施策に役立てる為に知恵をふりしぼっていかなければ。

 改めて気合が入りました。

 経済部・雇用労働担当のみなさん、
 ありがとうございました。おつかれさまです。


● このまちには仕事が無い

 さて、横須賀市の失業率はデータとして出てこなかった訳ですが
 いま手に入るデータの中で
 『最近の雇用失業情勢』というものがあります。

 これは、平成町にあるハローワークが管轄している
 北部を除いた横須賀市の有効求人倍率のデータを
 全国・神奈川県と比較したものです。

 有効求人倍率というデータは、失業率と同じく
 『働くこと』に関する統計の2大データの1つなんですね。

 有効求人倍率をものすごく大雑把に説明すると

 仕事を探している人が1人に対して、
 働き手を探している会社がいくつあるか。

 なのですね。

 だから、もしも有効求人倍率が1ならば
 求職者1に対して求人1ということなのですね。

 仕事を探している人が100人いたら
 働き手を捜している会社も100あるということです。

 それが1より低いということは
 それだけ仕事が無い、ということを意味しています。

 色をつけたところが1番数値が低いところです。

年度 H12 H13 H14 H15 H16 H17
横須賀 0.43 0.51 0.54 0.59 0.62 0.70
神奈川県 0.52 0.52 0.51 0.65 0.83 1.04
全国 0.62 0.56 0.56 0.69 0.86 0.98

 これを見ると、もうハッキリと分かるのが
 このまちには仕事が無い!という事実です。

 平成14年を除いて、過去6年間ずうっと
 全国平均と比べても、神奈川県全体の平均と比べても、
 最も求人が少ないのが横須賀なのです。

 仕事が無い、というのは
 もちろん横須賀市民のふつうの認識として
 ほとんどの人々が共有している感覚だと思うんです。

 「横須賀で暮らし続けたいけれど、仕事が無いからあきらめる」

 「横須賀は良いところなんだけど、仕事が無いんだよね」

 というのは、ふだんの会話でもよく出てくると思うのです。

 それが改めてこうやってデータとして見ると
 がくぜんとさせられるくらいにハッキリと分かりました。

 さらに、このデータの直近のもので、
 平成18年5月、というものがあります。

 そこでは、全国1.07神奈川県1.08、に対して
 横須賀はなんと0.59です。

 この低すぎる数字を見るにつけても
 政治家としてもこのまちに暮らしてきた個人としても
 本当に悲しくなります。

 けれども、フジノには
 こんな現状を打開していくアイディアが確かにあります。

 また、政治・行政の取り組みだけではなくて
 若い世代が強い起業マインドを持っていることにも励まされます。

 このまちに暮らしてきた。
 そしてこのまちで働いていくこともできる。
 このまちに生まれてよかったと多くの人々が感じることができる。

 そんな状況をつくりだせるように努力していきます。



2006年11月16日(木)のフジノ
● 自死遺族のいない自殺対策連絡協議会に効果はあるか?

 横須賀市が新しくつくることになっている
 『自殺対策連絡協議会(仮)』ですが、
 スケジュールどおりに今年中には行われる予定です。

 健康福祉部長に確認しても
 メンバーをどうするのか全く教えてもらえないのですが
 しつこくしつこくヒアリングをして
 2つだけハッキリ分かっていることがあります。

 第1に、自死遺族はメンバーに入れない

 第2に、多重債務問題に詳しい方はメンバーに入れる

 この2つだけは確認をしました。

 第2については当然のことだと思いますが、
 第1については全く理解できません。

 それではどうやって遺族ケアを行なうのですか?

 あくまでも当事者をメンバーに入れなければ
 効果が低くなると思います。

 たくさんいらっしゃる自死遺族の方々の中で
 誰をメンバーにするか決められないというのであれば
 フジノを参加させてください!

 もう1つ、健康福祉部長に確認したのですが
 「協議会は原則として傍聴可能」だそうです。

 しかし、当然ながら、実際のケースについて話し合う時には
 傍聴は禁止されることになるそうです。

 つまり、具体的な名前や関係者の名前が出るような時には
 一般の傍聴者が傍聴することはできないのです。

 うーん...。

 必死に自殺予防対策に取り組んできたのに
 ものすごくカヤの外に置かれている気持ちになります。

 協議会の正式メンバーではなくとも
 せめてフジノをオブザーバーとして参加させてほしいです。


● 横須賀に戻ってきました

 19時に横須賀に戻ってきました。

 自宅で私服からスーツに着替えて大急ぎで出発して
 20時からカフェトークに出席しました。

 そのまま、約4時間ぶっとおしのカフェトークでした。

 参加してくれた方々は、7名でした。
 ありがとうございます。

 語られたテーマは本当にいろいろでした。

 ・来年の統一地方選挙、横須賀市の争点は何か?

 ・横須賀市議会議員の定数を半分にすべきではないか?

 ・市民病院改革を進める上で、本当に検査部門は黒字なのか?

 ・税金が有効に使われているとはとても思えないが、どうなのか?

 ・生まれた時から死ぬまでの人生と税金の使われ方のカンケーを
  具体例を挙げて説明してほしい

 ・小児医療費の無料化と対象となるこどもの年齢について

 ・少子超高齢社会における公の在り方について

 ・横須賀基地の米兵の風俗マッサージ店への出入りについて


 などのガチッとした話題から、クリスマスが近いこともあって
 参加してくれた方々の恋愛話などもありました。

 さらに、就職活動中の学生さんへのアドバイスなど
 本当にいろいろなことをみんなで語り合いました。

 さすがに4時間近く電車に乗って横須賀に戻ってきたばかりで
 すぐにカフェトークに参加するというのは
 フジノにとって
 かなりキツかったです。

 しかも4時間ぶっとおしだもんなぁ...。

 でも、いろいろなことを
 秋の夜長に語り合うのはとても良いことだと思います。

 カフェトークは50回を超えましたが
 ひきこもりだけれどカフェトークには来られるという方や
 障がいのある方々や横須賀市外・県外からの参加者の方々など
 本当にいろいろな立場の方々が参加しています。

 ぜひあなたも
 お気軽に参加してみてください。


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