議会では、こんなやりとりしています

動画で質問の様子をみることができます。
市議会HPの日程平成19年11月29日をご覧下さい。

2007年12月議会・本会議(11月29日)、市長への質問




























 <はじめに>

 藤野 英明です。よろしくお願いします。


             


 1.寄附を促進する為の条例(寄附による投票条例)の制定などをはじめ、
  積極的に寄附を募る施策を推進すべきではないか


 南足柄市で生まれ育った女性が
 「ふるさとの教育やスポーツ振興に役立ててほしい」と
 10億円を寄附したとのニュースが
 今月、大きく報じられました。

 欧米諸国にはおよびませんが、
 わが国でもようやく寄附が文化になりつつあり、
 大規模災害への寄附をはじめ
 様々な形で一般化してきました。

 本市への寄附も、
 昨年度決算で約3億8200万円が計上され、
 一定の規模を持っています。

 今後も厳しい財政を強いられる中で
 市にとって寄附は非常にありがたい存在です。

 寄附は地元市民に限らず、全国、
 さらには世界のどこからも可能です。

 欧米ではすでに寄附市場が形成されており、
 わが国でも寄附文化の高まりに向けて、
 有望なツールと考えていく必要があります。

 そうした中、
 長野県泰阜(やすおか)村、北海道ニセコ町を皮切りに
 神奈川県大和市、など
 今年10月現在で27の自治体が
 通称「寄附による投票」条例を施行しています。

 これは、具体的には、
 自治体が数種類の政策メニューを提示して、

 それに賛同した市民やその市の出身者、
 あるいは賛同する全国の個人や企業から

 小額の寄附金を広く集めて基金とし、
 それを財源に政策を実現しようとする試みです。

 寄附の出し手が政策を選択することが
 個別の政策の賛否を問う住民投票に似ていることから、
 「寄付による投票」と呼ばれています。

 本市においても昨年提言された
 (仮称)市民協働推進基金において、
 寄附の活用が挙げられています。

 ただしこれは市民協働の観点からNPO活動などに
 使いみちが限定されております。

 そこでさらに政策メニューを広くして、
 本市の既存の施策、
 例えば福祉政策の維持や拡充などについても
 政策メニューとして加えるのです。

 そして寄附を促進する為の総合的な条例を
 本市も策定していくべきではないでしょうか。

 「寄附による投票条例」を制定することは、
 新たな財源調達手段となるだけでなく、
 その自治体の政策が内外でどんな評価なのかという、
 外部評価の効果も得ることができます。

 今も全国で導入が検討されている
 この「寄附による投票条例」の制定は
 今後のまちづくりの有効な手段なのです。


 <質問>
 そこで、寄附による投票条例の策定について
 市長の考えをお聞かせ下さい。


 また、現在でも一定規模の寄附を頂いています。
 一気に条例の制定とまではいかなくとも
 現状でも積極的に寄附をしていただく施策を取るべきです。

 平成17年の決算特別委員会で
 寄附を促す仕組みの必要性を質問しましたが
 当時の答弁は

 「市が寄附を当てにして仕事をするのは筋が違う」

 「積極的に寄附をしてくださいというのははばかられる」

 というものでした。

 しかし、発想の転換が必要です。

 寄附は新たな市民参加の手法であり、
 同時に、新たな経営資源として捉えるべきです。
 いまや寄附は積極的に募っていくべきなのです。

 何もしなければ寄附は当然集まりません。

 魅力的なPRや納得のいく受け皿作り、
 熱心な働きかけなどがあって、初めて成果が出るものです。

 今後、寄附市場の高まりと共に
 自治体間でパイをとりあう事態も想定されます。

 現在はまだ競争が激化していないので、
 本市が先駆けて寄附についての取組みを洗練させ
 資金調達力を上げていけば、大きな効果があると考えます。

 <質問>
 積極的に寄附をしていただく為の施策の必要性について、
 市長の考えをお聞かせ下さい。

 (→市長の答弁へ)
             






































 2.ひとり親家庭への支援の在り方について

 全国でひとり親のご家庭は増えており、
 特に父子家庭はとても厳しい状況にあります。

 本市では今年度3回の
 『ひとり親家庭等自立支援の在り方に関する検討会』を開催し、
 支援策を検討しています。

 時宜にかなった検討が成されていることは
 素晴らしいことです。

 ただ、検討会を毎回傍聴してきた中で
 僕が日頃接しているひとり親家庭の方々の想いと
 検討会の議論との間にじゃっかんのずれを感じる点があります。

 これを3点について、蒲谷市長の認識をうかがいます。

 本件を民生常任委員会ではなく
 あえて市長に質問させていただくのは、
 蒲谷市長ご自身がひとり親としての悲しみや
 ご苦労された体験を持つ稀有な存在であるからです。

 この点については、
 地方自治法132条において
 議員は個人の私生活に関することを言論してはならないのですが
 市長ご自身も「広報よこすか」のエッセイで記しておられるので
 大変失礼とは存じますが、
 あえて言及させていただきました。




 (1)ひとり親家庭に対する自立支援とは、
 単に就労に結びつけることではないと考えるが、市長はどのような認識か。

 世界20カ国のひとり親政策を比較した
 ヨーク大学のキルキー博士をはじめ、多数の研究結果から

 日本のひとり親家庭の親は
 育児に専念するのではなく働いている率は高いが、貧しい、

 と分析されています。

 2006年版OECD対日経済審査報告書においても
 83%のシングルマザーが働いているにもかかわらず、
 日本では無職のひとり親よりも
 働いているひとり親の方が貧困率が高い
 いわゆるワーキングプアの状態だと指摘されています。

 にも関わらず、わが国では
 ひとり親家庭に対する支援は仕事に就かせること、
 つまり就労支援に偏った政策を取り続けています。

 先日凍結が決まったものの、
 来年4月からは児童扶養手当の削減も決まっていました。

 所得保障が十分ではないにも関わらず
 手当を削減して就労へ追いやろうというものです。

 本来ならば雇用労働の在り方を改善することこそが
 優先課題だと僕は考えています。

 誰もが暮らしていくために働くのは当然ですが
 離婚や死別によって大きなショックを受けている方々に、
 ただ働くことへ結びつけることだけが
 自立をサポートすることだという考えには
 僕は全く賛成できません。

 また、離婚の原因としてDVによる被害が
 増加している現状もありますが
 何よりも危機に見舞われている親子を
 心身ともに、また経済的にもまずしっかり支える。

 健やかで幸せに親子が暮らしていかれるように
 それぞれの家庭にあった多様な支援を行なう、
 このことこそが自立支援ではないかと僕は考えています。


 そこで市長にうかがいます。

 <質問>
 そもそもひとり親家庭に対する自立支援とは
 単に就労に結びつけることではない、と考えますが
 市長の認識はどのようなものでしょうか。

 お聞かせ下さい。

 (→市長の答弁へ)







































 (2)ひとり親家庭への支援はまず何よりも、
 離婚や死別に追い込まれた直後の、
 経済的にも精神的にも不安定な状況にある親子を
 しっかりとサポートできる施策と体制づくりが必要ではないか。


 続いて、本市のひとり親家庭に対する
 支援の在り方についてうかがいます。

 検討会の議論では、支援策はほとんどが
 ひとり親になって最も厳しい時期が終わってからのものだ
 と感じました。

 しかし、僕がこれまでお話をうかがってきたひとり親の方々が
 まず支援を必要としているのは、この最も厳しい時期にこそです。

 離婚や死別の直後には母子・父子ともに、
 精神的に大きな喪失感や痛みを抱えていたり、
 経済的に一文無しで放り出されてしまう、
 といった状況に追い込まれていることが多くありました。

 特に、DV被害によって離婚まで長い時間を要した上で、
 これまで働いた経験が無かったり
 長く専業主婦として無職だった方の場合など、
 精神的にも経済的にも不安定な状況にあります。

 しかし、この最も厳しい時期に
 行政の支援を受けたとおっしゃる
 ひとり親の方は全くと言っていいほどおりません。

 こうした離婚や死別の直後の
 非常に不安定な時期に対するサポートが
 検討会では残念ながら言及されていません。

 そこで、市長にうかがいます。

 <質問>
 ひとり親家庭に対する支援として
 セーフティネットをこの時期までしっかりと広げて、
 親子ともに安心して精神的にも肉体的にも休養ができるような、
 新たな母子・父子関係をつくりはじめるための
 生活の場の確保、経済的な支援、精神的なサポートを
 しっかりと施策として行なっていくべきではないでしょうか。

 市長の考えをお聞かせ下さい。

 (→市長の答弁へ)


                          





































 (3)増加する父子家庭に対して
 母子家庭との支援格差の是正と
 家事・育児支援などの支援策を早急に導入すべきではないか。


 父子家庭に対する積極的な支援の必要性は
 何年も前から繰り返し指摘されてきた問題であり、
 検討会の結論を待たずに
 早急に行なうべき対応が2点あります。

 わが国には父子家庭への支援が
 ほとんど存在していません。


 児童扶養手当は母子家庭に対して
 重要な役割を果たしていますが
 父子家庭には支給されません。

 母子寡婦福祉資金の貸付制度、
 母子生活支援施設の入居、上下水道料金の減免、
 JR定期券の割引なども、対象は母子家庭だけです。

 その苦しみや困難の性質は異なれども
 父子家庭も母子家庭と同じように
 困難に追い込まれています。

 男性ならば正規雇用で所得は高いはず、
 という前提は、現在のわが国では崩れていますし、
 所得がとても低い方や非正規雇用の方も
 多く存在しています。

 例えば、年収200万円に達しない父子家庭は
 名古屋市の調査によれば14.4%、
 東京・中央区の調査でも28.6%にのぼりました。

 こうした苦しい待遇を改善する為に
 独自の手当てを支給している自治体もあります。

 母子か父子かの区別で排除することなく、
 それぞれの世帯の状況に応じた支援をすべきです。


 そこで市長にうかがいます。

 <質問>
 父子家庭への支援格差は早急に是正すべき問題だと考えますが
 市長の考えをお聞かせ下さい。

 (→市長の答弁へ)


 また、同じく検討会の結論を待つまでも無い支援が
 父子家庭に対する日常生活・子育てへの支援です。

 厚生労働省の全国母子世帯等調査によると、
 父子家庭の悩みの1位は食事・栄養、
 困り事の1位は家事でした。

 相談相手がいない父子世帯が4割を超え、
 公的支援の利用もごくわずかでした。

 孤立しがちな父子家庭において
 積極的な支援が無ければ
 こどもがネグレクト状態になることもあります。




 <質問>
 家事・育児支援など父子家庭のニーズに即した支援策は
 早急かつ積極的に導入すべきではないでしょうか。

 市長の考えをお聞かせください。

 (→市長の答弁へ)


                       







































 3.年末年始における、アメリカ軍兵士による犯罪発生防止の為の、
 アメリカ軍の取り組み体制について 


 今年もまもなく終わり、やがて1月3日がやってきます。
 横須賀で、アメリカ兵によって女性が撲殺された日です。

 朝6時半頃、三が日にも関わらず出勤だったAさんは、
 横須賀中央駅へ向かって歩いていたところを
 酔ったアメリカ兵にいきなりハンドバックをつかまれ
 歩道に殴り倒されました。

 近くのビルの通路に引きづりこまれたAさんは、
 殴る蹴るのすさまじい暴行を
 11分にわたって受け続けました。

 犯人はハンドバッグから1万5000円を奪うと
 風俗マッサージ店に行きました。

 性風俗店を出ると
 横浜のガールフレンドのもとへ向かいました。

 ガールフレンド宅で過ごした後、
 今度は横須賀に戻ると別の女性をナンパして
 アメリカ兵の仲間と一晩中、バーで飲み明かしたのでした。

 そして、翌朝、逮捕されました。

 Aさんは、顔面骨折、肋骨の骨折とそれによる肺の破裂、
 内臓と腎臓破裂、それらによる大量失血の末に亡くなりました。

 この事件の9年前にも
 15mも離れていない場所で
 まさに同じお正月の時期に、
 横須賀市民の男性が3人組の外国人に
 首の骨を折られるという事件が起こりました。



 横須賀市の政治と行政は
 この事件を絶対に忘れてはいけません。

 Aさんへの追悼の気持ちを示すということは、
 これらの事件を決して風化させないことだけではなく
 絶対に3度目を起こさせないという
 結果によってのみあらわせると僕は考えています。

 蒲谷市長は、アメリカ兵全てを犯罪者のように受けとめるべきではないと
 くりかえし議会で答弁なさってきましたが
 それ自体はおっしゃるとおりです。

 僕はこの事件の裁判を実際に傍聴しました。
 そこで見たアメリカ兵の被告の姿は
 殺人鬼でも何でもなく、
 自らの犯した罪の重さにうちひしがれる
 ふつうの若者の姿でした。決して「モンスター」ではありませんでした。

 また、いくつかの裁判を傍聴してきましたが、
 そのたびに感じることは、
 加害者もまた「ふつうの人間」である、ということです。

 犯罪をおかす加害者の大半は
 ふだん日常生活を
 誰もが同じように過ごしているのです。

 しかし、問題は、そうした「ふつうの人間」が
 犯罪をおかす瞬間には「モンスター」になる、ということです。

 アルコールによって理性のたががはずれて、
 あるいは孤独や焦燥感に襲われて
 「ふつうの人間」が「モンスター」になるのです。

 ただし、ふつうの日本人とアメリカ兵が異なるのは
 彼らが日常的に人を殺す為の訓練を受けていて
 体格も大きく筋肉質で、殺傷能力が高いということです。
 ひとたび犯罪をおかせば残虐なものになる可能性が高いのです。

 だからこそ、アメリカ軍は
 アメリカ兵による犯罪の発生を未然に防ぐ為にも
 飲酒制限、教育プログラム、パトロールなどを
 ふだんの時期以上に強化して
 しっかり行なうべき義務があるはずです。

 まもなく年末年始になり
 飲酒の機会がふだん以上に多くなります。

 また、たくさんの人々が幸せそうに過ごす時期に
 孤独を抱える人々は鬱積した感情を爆発させやすくなります。

 犯罪が起こりやすくなる時期と言えるでしょう。

 もしもアメリカ軍がAさん撲殺事件を反省しているならば
 同じ過ちを再び起こさせない為の真摯な努力を
 行動で示すことが必要です。

 そこで市長にうかがいます。

 <質問>
 飲酒の機会が増える年末年始において、
 アメリカ軍による飲酒の規制やパトロール活動などの
 防犯体制は強化されるのでしょうか。



 また、こうしたアメリカ軍の取り組みについて、
 本市は定期的に報告を受けているのでしょうか。

 基地対策課は昨年11月17日付けの横須賀市のHPに
 「米海軍横須賀基地の対応について」
 という記事を掲載しました。

 しかしこのページが現在に至るまで更新されたことはなく、
 今もアメリカ軍が継続してきちんと対策を取っているのか否かが
 全く分かりません。

 市民のみなさまの体感治安の悪化や不安を防ぐ為にも
 取り組みがあるのならば本市は定期的にその報告を受けて
 それをきちんと広報すべきです。

 そこで市長にうかがいます。

 <質問>

 アメリカ軍の取り組みについて、
 本市は定期的に報告を受けているのでしょうか。


 以上の2点について、お答え下さい。

 (→市長の答弁へ)


































 4.ゆうちょ銀行の公金収納事務手数料の扱いについて

 本件は本市のみで解決できる問題ではありませんが
 本市に大きな負担増をもたらす可能性があるこの問題を
 広く市民のみなさまに知っていただく為にも
 一般質問とさせていただきます。

 (1)民営化されたゆうちょ銀行に手数料を支払えば、
 平等性の観点から今後は他の金融機関からも手数料を請求されうる。
 その場合、本市の新たな支払い増加額の試算はいくらになるのか。


 市民のみなさんは税金などを支払う時、
 市役所に直接に支払わずに
 近くにある銀行や郵便局で支払うことができます。

 これを公金の収納業務と呼んでいますが、
 収納代理金融機関に指定された銀行に
 市の代わりに公金の収納業務をお願いしている訳です。

 これに対して市が銀行に支払う手数料はなく、
 つまり銀行はゼロ円で引き受けてくれています。

 決して銀行にただ働きを強いているのではなく、
 税金をはじめとする多額の資金がその銀行に入る訳ですから
 銀行側にも大きなメリットがある為、
 無料になっているのです。

 一方、郵便局でも市民のみなさまは公金を納めることができますが
 横須賀市をはじめ、全国の自治体は
 郵便局には、事務手数料を支払ってきました。

 それは、郵便振替法という法律によって
 手数料の根拠が定められてきたからです。

 けれども、郵政民営化によって
 10月1日から株式会社ゆうちょ銀行が発足しました。

 同時に、郵便振替法も廃止されて
 ゆうちょ銀行は銀行法に基づく銀行になった為、
 法律上の扱いは
 他の銀行と全く同じになりました。

 つまり、手数料を支払う根拠が無くなったのです。

 しかし、ゆうちょ銀行になった
 10月にもこの手数料が請求されました。

 すでに民営化前から全国の自治体は
 日本郵政公社に対して要請書を出すなど
 この事態の解決をめざしてきましたが、
 現在に至るまで応じる気配がありません。

 かたやこれまで無料で収納業務を行ってきた
 銀行側も全国地方銀行協会が
 「差別的な取り扱いがあってはならない」とする意見書を出しました。

 根拠法が無いままにゆうちょ銀行に手数料を支払い続ければ
 平等性の観点から今後は他の金融機関からも
 手数料を請求される事態になるでしょう。

 これは本市にとって
 非常に大きな負担増になることが予想されます。

 そこで市長にうかがいます。

 <質問>
 今後、ゆうちょ銀行だけでなく
 他の金融機関にも公金収納事務手数料を支払う事態になった場合、
 本市の新たな支払い増加額を試算すると、
 いくらになるのでしょうか。




















 (2)

 <質問>
 また、すでに本市は県と共に様々な対応をされていますが
 この問題の解決の見通しはどのようなものでしょうか。

 <質問>
 この見通しが困難であるとするならば、
 自治体の新たな負担増にならないよう、
 郵政民営化に責任を負っている政府に対しても
 ゆうちょ銀行への
 積極的な対応を求めるべきではないでしょうか。

 以上の2点について、市長の考えをお聞かせ下さい。



 これで1問目を終わりにします。



市長の答弁は後日、掲載します。


 フジノの一般質問の一部を
 神奈川新聞が一問一答として掲載してくれました。

 (2007年12月4日・神奈川新聞より)



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