今、税金で「美術館」を作る必要はありますか?
   このまちの政策で、「これはおかしい!」と感じるものに対して
   徹底的に闘いたいと思うのです。
 


県議会の結果、市民の想いは尊重されました!
● 県議会へ

 今日、神奈川県議会へ行き、
 『建設常任委員会』を傍聴してきました。

県議会の建設常任委員会

 『民意が市政に活かされる会』が県に提出した請願
 この委員会で話し合われるのです!

 決着をフジノ自身の目で見届けたいと思いました。

 そこで、願う会の方とまちあわせて県議会へ行き、
 2人で長時間に渡って、傍聴してきました。

 そして午後4時半頃、
 ついに『願う会』の請願に対する審議が始まりました。


● 全会派の意見はこんなでした

 この日、複数の請願が出されましたが
 ほとんど意見が出されることなく
 終わりました。

 しかし、『願う会』が出した請願に対しては全く違いました。
 全会派から意見が出されたのです!

 (以下はフジノのメモより。
  一言一句が正確ではありませんが主旨は合っているはずです)

 (1)自民党

 
小林常良議員の意見の主旨は、下の通り。

 「横須賀市は予算を通し工事も今年着工の予定であろうが
  6万7000人もの方々から
  見直すべきだとの意思表示されていることを
  重く受け止めるべきである。
  市に再考を促すためにも
  請願は、継続審査の扱いにすべきだ」


 ふつう、県への請願というと
 署名の数は1万人くらいがほとんどだそうです。

 小林さんの言葉は、僕にはうれしい驚きでした。

 872万人の人口の神奈川県で
 県議会に対しての請願は、1万人ほどの署名がふつうである。

 しかし、これは1つの市から出ている請願なのに
 約7万人もの方々が署名をしている。

 これだけの方々の署名を重く受け止めないのは
 非常に問題ではないか。


 こういう言葉をいただきました。

 請願を何度も何度も
 読んで下さっていたのが印象的でした。


 (2)公明党

 
赤井かずのり議員(副委員長)の意見の主旨は、下の通り。

 「これだけ市民の関心が高い問題なのだから
  横須賀市はもう1度この問題を話し合うべきである」



 (3)市民の党

 木内ひろし議員の意見の主旨は、下の通り。

 「これだけの数の
  市民の想いを無視してはいけない」



(4)社会民主党

 
武田郁三郎議員の意見は
 非常に厳しい口調で述べられました。主旨は下の通り。

 「これだけの署名が集められたのにもかかわらず
  市議会で予算が通るということは
  横須賀市議会は
  民意を反映していない議会ではないか。問題だ」



 ここまで、全ての会派が
 請願への想いをくみとった意見を述べて下さいました。

 しかし、唯一、民主党だけは
 否定的な意見でした。


 (5)民主党

 倉田仁議員の意見は、下の通り。

 「問題ない。県の公園審査会も
  市民アンケートでも美術館建設は高い評価を得ている。
  みなおしの請願が市議会に出されたが
  いずれも不採択だったはず」


 この意見には、フジノは全く賛成できませんでした。


 (フジノの反論1)

 神奈川県公園等審査会の議事録では
 美術館問題が触れられているのは
 わずか4行だけ!

 引用してみましょう!

 > (委員)
 > この件(横須賀市美術館計画)につきまして
 > 御質問等ございましたらお願いします。
 > これはあまり新たな造成をしないで行うのですか。
 >
 > (事務局)
 > 元々ここの広場は、県道の整備に合わせて、
 > 人工的に造成した土地です。
 > 今は、比較的なだらかになっておりますので、
 > そう大規模な改変はありません。


 ↑
 この事務局の回答も全くのデタラメでウソ!
 ひどいウソだよ。50億円かける工事を
 何故「大規模な改変がない」なんて 
 答弁できるのか。すさまじいウソを平気で答えている。

 アホか、この事務局は!

 県の都市整備公園課が事務局だと思うけれど
 よくこんなウソの答弁をしたものだ。

 ウソの答弁に対しては
 審査会の委員だって十分な議論ができない。

 こんなだから公園等審査会も
 横須賀市民のすさまじい反対を見過ごしてしまったのではないか。


 (フジノの反論2)

 横須賀市が行なった『市民アンケート』が
 いかに無意味であるかについては
 フジノが当選して最初の市議会で
 すでに明らかにしています。

 詳しくはこちらを読んで下さい。

 43万人市民が美術館を欲しがっているなんて
 まっかなウソであり、操作的につくられた結論であることが
 分かります。

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 この建設常任委員会には
 横須賀市から県会議員として選ばれている
 大村博信さん(民主党)がメンバーとして居ます。

 各会派から1名ずつ代表として
 意見を述べていたのですが
 まわりの民主党の議員にせかされて
 「横須賀選出なんだから意見を言うべきだ」と言われて
 大村さんも発言しました。

 「市民の声を取り入れ、より良い方向に進めていくために
  慎重に検討してきたのだから
  美術館は作るべきだ」

 と、大村さんは述べました。

 大村さんは1期だけ横須賀市議をやって
 すぐに県会議員になってしまった方です。

 そんな大村さんは
 横須賀市議の時に美術館賛成派だったそうです。


● 結論はこうでした 

 結論は、多数(8対4)で
 『継続審査』となりました。

 神奈川県の予算をつかって直接おこなう事業では無い
 そういう請願に対しては『採択』というのは
 もともとありえないわけで
 『継続審査』は、事実上の『採択』です!

 実際に傍聴してないと
 あの雰囲気は理解できないと思うのですが
 民主党以外は全て請願に対して強く賛同してくれていました。

 横須賀市民の想いを
 くみとってもらえたと感じました。

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 『願う会』とフジノたちは
 はじめから『継続審査』が得られたらスゴイことだと考えていました。

 だから、多数決の結果が出た瞬間、
 願う会の方とフジノは
 固く握手をしたのでした。やった!


● 県議会が請願を『審議継続』しているのに市が工事をしたら

 竹内英明県議によると

 この県議会での請願の結果を受けて、
 神奈川県の担当幹部職員が
 横須賀市に来て
 「美術館建設については再考するように」と伝えるそうです。

 横須賀市はかなり厳しい状況です。

 僕も詳しく知らないのですが
 政治の世界の常識として
 県議会が『継続審査』という結果を出した請願に反して
 市が工事を進めるようなことがあれば
 それは道理に反する行為にあたるそうです。

 『継続審査』とは、本来、請願の審査には
 日時を要することから
 議会の議決を経て
 閉会中も調査を続けていく、という結論です。
 そのために委員会は次回の議会まで審査期間をとる、という、
 これが『継続審査』です(『議員必携』より)。

 まだ結論を出すために
 ひきつづき審査をしている、という行為を県議会がしているのに
 それを無視して着工すれば、それは道理に反しています。

 道理に反する行為をして
 県と市のカンケーが悪くなってしまえば...。

 県からの補助金で成り立っている事業は
 一体どうするのでしょうか。

 市長は、この状況をどう受け止めているのでしょうか。

 もう来年6月で任期が切れるから
 引退した後の横須賀市の行政はどうでも良いのでしょうか。

 地方分権と言いながらも
 まだ国と県の補助金が無ければ
 いろいろな事業ができない横須賀。

 中核市になって県から権限をどんどん委譲しているけれど
 それでも県が許認可を握っていることは多いのです。

 それでも市長が意地になって
 発注を進めて
 実際に工事をスタートさせたとしたら...。

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 僕たちの次の手段は
 まだ3つも4つもあります。

 美術館問題はまだ絶対に終わらせない。

 何故なら、このまちが
 ハコモノ行政から抜け出せるかどうかの闘いだから。

 市長ではなく
 市民がまちをつくる主役なのだということを
 確認するための闘いだから。




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