今、税金で「美術館」を作る必要はありますか?
   このまちの政策で、「これはおかしい!」と感じるものに対して
   徹底的に闘いたいと思うのです。
 


2006年3月28日:願う会、監査委員に住民監査請求しました

 まず2004年3月の予算議会で
 浜野雅浩議員(自由民主党)が来年度予算案審議において

 『美術館作品研究等専門委員』

 という仕事について

 ・仕事と言いながら何をしているか分からない

 ・それなのに報酬が高すぎる

 ・仕事の実態が分かる報告書も無い


 などの、いくつもの重要な問題提起が行なわれました。

 それを受けて、2005年の決算特別委員会では
 雄人(吉田雄人・市議)もフジノも
 この問題をさらに厳しく追及しました。

 フジノの決算特別委員会でのやりとりは
 次のとおりです。


 決算特別委員会(2005年10月14日)



 最後の質問になりますが、
 美術館開設準備事業費について質問します。

 吉田委員と同じで、
 美術作品研究等専門委員について確認したいと思います。

 吉田委員は、研究報告といった形での活動の実績はあるかと、
 担保についての質問をされたと思います。

 私は、平成16年第1回の定例会で
 浜野議員が質問されたことについて確認したいと思います。

 浜野議員は、

 「2名の専門委員が月額22万8700円、
  教育委員長よりも高い値段で設定されている
ことが
  理解できない」と。

 そして、答弁や浜野議員の言葉を見ていくと、

 「この専門委員というのは、
  その場その場でわりと特殊な形式でやっている
、 
  定例的なものではない」と。

 最終的に浜野議員は、

 「できれば報告みたいなものがほしい、
  中へ入って...」

 これは専門委員の方のお宅という意味なのですが

 「中へ入って不透明になってしまうのが
  一番よくないのではないか、
  何を頼みに行ったか等、 
  お宅へ訪問されたときの中身も 
  報告できるようなものがあった方がいいのではないか」と。

 つまり、研究そのものの実績報告ではなくて、
 実際に教育委員会側が専門委員を訪れたりとか、
 どういったやりとりをしたか
 という活動の実績を追う報告が欲しいとおっしゃっています。

 それに対して、当時、答弁としては
 「承知いたしました」と。

 これは検討するという意味に受けとめているのですが、
 先ほどの吉田委員の質疑の中では、
 特に報告書は
 つくっていないということでした。

 これは教育委員会が専門委員のお宅をたずねたりとか、
 それこそ浜野議員が質問されたことに対しての
 報告もつくっていないということですか。












 基本的には、先ほど申したことの繰り返しになるのですが、
 専門委員にお会いしてやっている内容は、
 谷内六郎館、朝井閑右衛門記念室の
 運営にかかわることもございますが、

 作品について話すことがございまして、
 それらの記録をいただくことですとか、

 あるいは、谷内さんの場合は
 横須賀以外でやられる展覧会も結構あるのですが、
 そういうところで、どんな展覧会にしたらいいかとか、
 そういう話も含めた作品についての事柄が多いのですね。

 それは美術館開館後の横須賀の聞き書き資料、
 あるいはそのときに見せていただいた
 直接資料として蓄積していこうと考えております。

 そちらの方を重点的に考えておりまして、
 そのための作業と位置づけたりしております。





 決算特別委員会という場は、
 予算が執行されて、実際に効果が上がったかという側面と、
 その予算が適切に履行されたかを確認する場だと思うのです。

 その意味で、
 教育委員長よりも多く報酬をもらう
 専門委員の活動の結果が数字的に出てこない、


 それは決算として許されない話だと思うのですね。

 浜野議員の質問は、
 報告書としてまとめなさいという話だったのですが、

 実際には出張報告とか、
 日常的な活動の中で専門委員のお宅をたずねれば、
 そのことについての報告はあると思うのです。

 それを「家に行きました、行った理由はこうです」というのは、
 報告書という形でまとめるのは難しいですか。












 何の目的で専門委員のお宅に出かけ、
 あるいは相談をし、
 どういう話をしたか

 といった記録はございます。





 記録があるということでしたら
 それこそ委員会での質疑を行政側として軽視していないことを
 実際に行動であらわすべきです。

 予算を話し合う定例会の場で
 報告書をつくったらどうか
 という質問に対し「承知いたしました」と答えている以上、

 決算の場にデータとして持ってこられないのは
 おかしいのではないかと思うのですが、
 どうですか。












 いつ出かけていって、
 何について話したかというデータは、

 簡単なものですが、今、持っておりますので、
 御報告をいたしましょうか。





 それでは、
 報告をお願いしたいと思います。












 お1人の方、朝井閑右衛門さんの関係と申し上げましたが、
 門倉芳枝専門委員と申します。

 門倉専門委員に対しては、

 4月19日、
 これは実施設計が終わった後になりますが、
 その設計内容の説明、
 朝井閑右衛門記念室の運営内容の意見聴取、
 朝井資料の受領ということでお会いしました。

 それから、11月30日及び2月16日になりますが、
 建物建設の準備状況の説明、
 そのことについての
 朝井閑右衛門記念室についての意見聴取をいたしました。

 さらに、寄贈資料があるわけですが、
 それの運搬、搬出の計画を検討いたしました。

 それからもうお一方、谷内六郎さんの関係で、
 谷内広美さんが専門委員になっておられますが、
 谷内さんのお宅にお伺いすることが多うございました。

 4月12日、5月7日、5月24日、6月24日、
 7月29日、10月22日、1月18日、

 これらは先ほどの門倉さんと重なるところがありますが
 設計内容の説明をするとともに
 準備状況の説明などをいたしております。

 さらに、谷内六郎館は独立した館として建てているわけですが
 そこでの運営に関して話し合いをしたり
 先ほど申しました展覧会について話をしたり
 そういうことを繰り返してまいりました。





 初めて専門委員の活動が表に出てきたかと思います。

 まず、教育長に2つお聞きしたい。

 1つは、門倉専門委員については3回
 谷内専門委員については7回、合計10回の訪問です。

 この専門委員が
 教育委員長よりも高い月額報酬をいただいている
ことについて、
 教育長としてどのようにお感じになりますか。





 今、確かに3回と7回ということで言いましたが
 これは実際にお会いした部分で
 通常は電話等で
 かなり連絡をとり合ってやっているのが実態でございます。

 回数というよりは私は、
 やはりオープンするに当たって寄贈していただいた作品を
 いかに有意義に活用するか
 という内容が問題になるのではないかと思います。

 いくらいい作品でも、
 作者の意を生かした展示をいかにやっていくか

 また、それの付随資料も、
 まだ大分寄贈いただいていない部分もございます。

 そういう部分の打ち合わせを
 これからも綿密に続けていかなければいけない
 と思っておりまして、
 この美術館オープンの準備に当たって
 そういう御協力をいただいている部分で、

 実際問題としてこの額が、
 絶対的に安いとは言えないと思いますが、
 私は、高過ぎるとは思っておりません。





 未来をはぐくむ子どもたち全般の
 教育に携わっている教育委員会の委員長の報酬。

 社会教育も行なって、
 障がいのあるお子さんの教育も行って、
 横須賀市の教育全般を司っている教育委員長の報酬よりも、
 美術館の専門委員の報酬の方が
 高い点についての感想
として

 「高過ぎると思わない」というのは、
 横須賀市の教育を司る人として、
 あまりにごけんそんされた発言だなと受けとめました。

 そういうお考えであれば仕方がないとは思うのですが
 私の意見としては、

 専門委員の報酬が高過ぎる、
 教育委員長はむしろ安いのではないか
と思います。

 この点については答弁は結構です。


 教育長にもう一つお伺いします。

 先ほど申し上げた浜野議員の発言は、
 この予算を話し合うための委員会での発言だったわけです。

 その他の点については
 かなり委員会での質疑が生かされている部分があるわけで
 その点については評価しています。

 しかし、なぜこの問題で
 しかもこのように非常に突つかれやすい問題について
 委員会での議論が生かされなかったか。

 わきが甘いと言われても仕方がないと思うのですが、
 どうお考えですか。





 実際問題といたしまして
 先ほど申し上げましたとおり
 成果として何を残せるのかといった部分ですと
 非常にわかりやすく
 「こういう報告書が出ました」と言えるのですが、

 何分にも今、お話ししましたような内容でございますので
 文書として「この報告書」とは
 なかなかなりにくいのかなと。

 そんなことで、ただいま手持ちで拾ってありますが
 やはり指摘された事項ですから
 そういうことは忠実にまとめておきなさいということで、

 今、答えられたということで、
 これも当然と言えば当然なのですが
 何分にも先日の委員会で御指摘いただいた部分で
 そのとおり報告書として残し得なかった事情も
 お酌み取りいただきまして、

 決して委員会で指摘された部分を
 軽視しているわけではないことは
 御斟酌いただきたいと思います。




 いくつもの疑問点が残る答弁でした。

 (1)2人あわせて1年間でわずか10回しか
    市職員との面会が無い。

 (2)ふだんの勤務実績は
    専門委員である本人以外は誰も把握できない。

 (3)にもかかわらず毎月『月額報酬』が
    支払われている

 (4)さらにその『報酬額』は
    教育委員長がもらう報酬額よりも高い


 これらのおかしな点を
 読んでいるあなたは「おかしい!」と思いませんか?


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 「おかしい!」

 と怒った方々がいてくれました。

 美術館問題を一緒に闘った
 あの『民意が市政に生かされることを願う会』のみなさんです。

 雄人やフジノが「おかしい」と考えてきたことを
 独自に監査委員に対して

 『住民監査請求』を行なってくれたのでした!

 これは地方自治法242条にもとづく
 『住民監査請求による監査』となります。
 (上のリンクは山形県の監査委員会事務局のものです。
  しくみなどがとても分かりやすいのでぜひこちらをご覧下さい。)

 さあ、監査委員がどのような結論を出すのでしょうか。

 とはいえ、監査委員のメンバーとは
 市OB、多数会派の市議会議員2名、会計士、の4名。

 どちらかといえば、市に近い存在の方々ではないでしょうか。

 それでも監査委員としての良識で
 「住民監査請求による監査を行なう」という結論を
 ぜひ出してほしいと願います。

 神奈川新聞がこの件について
 報道してくれました。
   ↓

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