まちの政治家は、こんなことしてます
県外視察リアルタイム日記


2007年10月24日(水)のフジノその4@帰りの新幹線の中で
● 佐賀市役所は、進んでいる!/さがチャレンジドショップ

 今、19時10分。名古屋を出ました。あと1時間で新横浜です。

 またも視察内容(ESCO事業について)じゃないのですが
 佐賀市役所の取り組みをご紹介したいと思います。

佐賀チャレンジドショップ  『佐賀市障がい者
  授産製品販売所』として

 『さがチャレンジドショップ』が
 この4月23日に
 新たにスタートしました。

 障がいのある方々にとって
 就労は大きな壁です。

 就労をサポートすることは
 政治・行政ともに大切な
 課題です。

 そんな中、障がいのある方々の『工賃アップ』の為に
 授産施設・地域活動支援センターなどで作った製品の販売を
 市役所の中で行なうことにしたのがこれです。

 オープンしているのは、10時から15時まで。

 スケジュールはこんな感じですね。

どんぐり村 パン、焼き菓子、生菓子、牛乳、乳製品、プリン
ほっとぽっと 竹炭商品、アクリルたわし、手作り小物
ともしび アメリカンフラワーの小物、レース網、タオル、折り紙
みのり作業所 よもぎもち、さしみこんにゃく、三瀬鶏卵、野菜
あさひ荘 アクリルたわし
かっぱ倶楽部 手作りビーズ商品、黒豆ロースト
DETEKOI カレーライス、リサイクルバック、袋物
レインボーハウス クッキー、ケーキ
かささぎの里 菓子類

 ということで、今日は水曜日だったので
 『レインボーハウス』さんと『DETEKOI』さんでした。

 フジノはお昼12時15分くらいに佐賀市役所に戻ったのですが
 カレーライスはあっという間に売れてしまって
 残念、ゲットならず。

 隣にある市役所内喫茶店でトーストセットをやむなく食べました。
 でも、朝食を抜いていたのでおなかが空いてたまりません。

 そこで『レインボーハウス』さんのクッキーを買いました。

レインボーハウスのクッキー  おいしそう。
 

 それにしても、いきなり神奈川県から来た政治家に
 話しかけられて質問されてもふつうは答えたくないですよね。

 その点、フジノの名刺には肩書きが
 まず『精神保健福祉士』とまず書いてあって、
 その後に『横須賀市議会議員』と書いてあるのですね。

 政治家なんて誰も信用しませんけれども
 全国でまだ3万人しかいない
 国家資格である精神保健福祉士(PSW)への信頼は
 高いものがあると(今回に限らず)つくづく感じます。

 という訳で、いきなりの質問だったのですが
 いろいろ教えていただけました。良かった。ありがとうございました。

さがチャレンジドショップの販売風景  こんな感じです。

 わが横須賀には誇るべき『スワンベーカリー』がありますが
 ふだんから市役所の中でもっと販売できる場所を作ればいいのに
 と改めて感じました。

 例えば、先日HPで紹介したら反響のあった
 『あまね作業所』のビーズ製品ですけれども

 「どこで売ってるの?」

 と尋ねられて、

 「市役所に売ってるよ」

 っていうのもありだと思うんですよね〜。

 あっ、そうだそうだ。
 あまね作業所のバザーが27日にありますからね。

 ぜひビーズ欲しかった方々、久里浜へGO!ですよ。



2007年10月24日(水)のフジノその3@帰りの新幹線の中で
● 佐賀市役所は、進んでいる!/『障がい福祉課』でした

 今、16時40分。広島を出ました。

 今日は佐賀市役所を視察したのですが
 本題とは違うのですが、すごく感動的なことがありました。

障がい福祉課  なんと!

 『障がい福祉課』

 じゃないですか!

 『障害福祉課』では
 無いことが
 この写真でも
 分かりますよね?

 視察が終わってから昼休みの時間に
 再び一人で佐賀市役所を訪れて、
 障がい福祉課の職員さんに質問してみました。

 「いつから障がいの『害』をひらがなに変えたのですか?」

 「去年の10月までは課じゃなくて室だったのですが
  その時はすでに『障がい福祉室』でした。
  『障がい福祉課』になったのは今年4月からですね」

 フジノがこの質問をした意味を必死に説明したのですが
 佐賀市職員さんの反応は、とても良かったですね〜。

 この『害』という言葉をただひらがなに変えるだけで
 どれほど大きな意味を持つのか、とても理解されていらっしゃいました。

障がい  さらにアップに
 した画像です。

 害の字が
 ひらがなでしょ?

 これは言葉狩りとかじゃないんです。
 ものすごく大きな意味を持つんです。

 フジノがかねてから訴えてきた
 「障害の害という字をひらがなにすべき!」という提案があります。

 かつては『障碍』と書いていたのですが
 この『碍』という漢字が
 文部科学省の当用漢字表から外れてしまいました。

 そのせいで『碍』の当て字として
 『害』というネガティブな意味の漢字があてられるようになったのです。

 でも、世界的な流れを見てもおかしいのですよ。

 かつては、『the disabled』という呼ばれ方をしていたのが
 30年前になって『disabled person』という呼ばれ方に改められました。

 そして最も新しい国連の権利条約では
 『person with disability』となっているように
 世界的な標準の呼び方が『person with disability』です。

 加えて日本のことを言うならば、
 障がいを持つ人、という言い方ではなくて
 障がいのある人、という言い方に数年前からシフトしています。

 当事者の方々がどう呼ばれることを望んでいるか、
 それが最も大切なことだと思うのです。

 だからフジノはこの数年間は
 必ず『障がいのある方々』としています。

 それをもう2004年3月には市議会で提案したのに
 横須賀市は当事者の方々の団体(施策検討連絡会)で
 その意義を説明することもなく
 たった1度だけアンケートをやって

 「積極的に変えたいという意見が少なかった」

 ということで、終わりにしてしまいました。

 しかもそのアンケートに答えたのは
 当事者の方々よりも、親御さんたちでした。

 後で親御さんたちに聞いた話では

 「市役所内の部署名をあらわすプレートを
  障害福祉課から障がい福祉課へ変えるのに
  高い費用がかかると聞きました。

  1円でも多く障がい福祉に税金を使ってほしいので
  プレートをひらがなに変えるよりも補助金を増やしてほしいです」

 とか答える方々がいらっしゃいました。

 あーあ、課の名前を変えたくない人々に
 明らかにだまされている...。

 コストはそんなにかかりません!

 障がいのある方々への差別・偏見・スティグマを無くすという
 長期的な取り組みが必要な政策の中で
 統合教育ほどコストもかからずに
 費用対効果が高いのは、名前を変えることなのに。

 あれからもう3年以上が経ちました。
 フジノはでも全くあきらめていません。

 今日またこうして
 佐賀市役所で『障がい福祉課』を目の当たりにして
 ますますやる気が出てきました。

 変えるべき!



2007年10月24日(水)のフジノその2@帰りの新幹線の中で
● 視察が終わって、新幹線の中にいます

 今、15時40分。博多を出ました。
 ひとり新幹線で帰京です。

 今日の視察先もとても有意義でした。

 疲労からちょっと時系列に
 書いていくことができないので
 思いつくままに書いていこうと思います。

 まずは、視察の内容以外のことです。

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 映画会社で働いていたサラリーマン時代の5年間、
 フジノは出張というものがありませんでした。

 市議会議員になって、県外視察に行くようになったり
 泊りがけで何かの全国大会に行くようになって
 数日間同じスーツを着るのが割とラクにできるようになりました。 

出張中のスーツのキープ方法  ホテルに着いたら
 とにかくスーツを
 脱いで、
 ハンガーにかける。

 パンツは
 ズボンプレッサーが
 あるホテルの場合は
 なるべく
 使わせてもらう。


 カバンに入れてある着替えのYシャツは、
 その日以外に着るものは全て出してハンガーにつるして
 少しでもしわをとる。

 これに加えて、今日、浜野雅浩議員に

 「スーツに軽くスプレーかけるだけでシワがとれるヤツがあるんだよ。
  脱いだらすぐにスプレーしておけば、一晩で背中のしわが無くなるよ」

 と教えていただきました。

 浜野議員のスーツの後ろ姿は
 3日目の今日もパリッとしてました。カッコいい。

 よし!

 次回からはそのスプレーを使ってみたいと思います。

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 昨日の午後の視察について
 そっちょくに感じたことを
 けさ、移動の電車の中で30分以上にわたって
 佐久間議員に聴いてもらいました。

 ひとことでは言えないので内容も説明できないのですが、
 佐久間議員もこの感想について
 同感というか共感してくれました。

 エコロジカルであるということと
 企業として利益を計上していくということ、というか、
 うーん、やっぱり一言では言えないのですが
 「難しいなあ」と改めて感じました。

 そういえば、今回の県外視察では
 委員会メンバーの方々に
 いろいろな僕の意見を聴いてもらったなあというのが
 とても印象に残っています。

 佐久間議員には、今日だけでなく
 いろいろな機会に横須賀市の政策について
 意見交換をたくさんさせていただきました。

 伊関議員にもたくさんお話を聴いてもらいました。

 昨日の午後の視察(北九州エコタウン事業)については
 移動のタクシーがずっと一緒だったことや
 佐久間議員と伊関議員と3人で
 ファミレスで昼ごはんを食べながらいろいろな政策を話し合いました。

 とても貴重な機会でしたし、
 現実的かつ刺激的な政策論議ができたことを感謝しています。
 ありがとうございました。

 山下委員長と浜野議員とは、1日目の視察が終わった後で
 山下委員長のホテルの部屋に招いていただいて
 いろいろなお話をしていただきました。

 山下議員の年齢を知らなかったのですが
 初めて実際の年齢をうかがって、見た目がすごく若くて驚きました。
 ずっと50代後半だと思ってました。鍛えている人は違いますね。

 浜野議員は当選同期組(いちご会)なのですが
 やっぱり年齢的には先輩ですし、すごく頼れる方で大好きです。

 今回の県外視察はいろいろなトラブルがありましたが
 浜野議員がリーダーシップを発揮して、解決して下さいました。

 「ああ、浜野さんがいてくれて助かったなあ。
  とても頼もしいなあ」

 と何回も感じました。

 浜野さん、視察全体を通じてとても感謝しています。
 本当にありがとうございました。

 政策といえば、矢島議員ともいろいろお話をさせていただきました。

 矢島議員は4年半前に初当選したフジノにとって
 師匠ですし(男の師匠は木村正孝さん、女の師匠は矢島さん)、
 今もその気持ちは基本的に何も変わりません。

 「横須賀で『マニフェスト』と言えば、矢島さんとおれだ!」

 みたいな自負心を今も(勝手に)持っています。

 (実際、ローカルマニフェスト推進地方議員連盟の横須賀メンバーは
  矢島議員とフジノしかいないし)

 「政治は政策だ!マニフェストを推進するんだ!」

 という立場が同じならば、
 会派に入っているとか
 無所属だとか
 そんな違いは全くどうでもいいのです。

 矢島さんはずうっと前から、マニフェスト推進の大先輩です。

 フジノは無所属で1人きりですけれども
 矢島さんは会派に入っていますから、
 横須賀市議会初の『会派マニフェスト』を作りあげる
 エンジン役だと信じています。

 今、全国の進んだ市町村議会では
 会派がマニフェストを作っているんです。
 (お隣の葉山町では昨年のマニフェスト大賞を受賞しています)

 横須賀だって必ず会派マニフェストを作れます。
 その意味で今回、矢島議員とマニフェストについて意見交換できて
 とても有意義でした。

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 もちろんその他全員とも
 また、随行してくださった議会事務局の方とも
 いろいろお話したのですが特に印象に残った方々のみ書きました。

 市議会議員同士って忙しくて
 ふだんは会話するチャンスがほとんど無いんですね。

 いろいろな市民の方々から
 親しいと思われている雄人(吉田議員)とだって
 議会の会期中しかふだんは話す時間がお互いに無いんですよ。

 だから、こうやって政策について
 いろいろなお話をできたことはとても貴重な機会でした。

 いずれ、とても先進的な議会として有名な
 北海道の栗山町議会のように

 会派なんて無くして、
 あくまでも政策を議論する場としての議会へ


 と、横須賀市議会が生まれ変わるとフジノは信じています。

 ハッキリ言って、
 市長の与党とか野党とかいう区別はバカバカしいのです。

 いつだって市長に対して
 市議会の存在は是々非々なのが当然です。

 「市議会は税金のムダだからいらない」

 と言われたくないなら(今のままならフジノはいらないと思う)、
 もっと徹底的に政策を議論する場所へと
 生まれ変わるべきです。すぐに。

 そして、政策を市議会議員がみずから作り出す。
 議員提案の条例案をたくさん出していく。

 必要に応じて市長の予算案に修正をかけていく。
 間違った議案には、市議会として反対をする。

 そんな当たり前の姿に
 早く生まれ変わってほしいとつくづく感じたのが
 今回の県外視察を通じての感想でした。


 (次は、視察の内容を書きますね)



2007年10月24日(水)のフジノその1@博多都ホテル
● 視察3日目です/県外視察という伝統への批判

 朝7時半に目を覚ましました。

ホテルの自室からの景色  ホテルから見える景色は
 昨日と比べると狭いのですが
 朝から駅へ向かう
 通勤通学の人たちが多くて
 とても活気があります。

 フジノは視察の期間中
 ノートPC(レッツノートW5)に
 ウィルコムのPHS(アドエス)を
 つなげて更新してきました。

 たまたまこのホテルには
 LANがあってラクでした。

 これから先、今日はまた
 ウィルコムで送信します。

 今日は、もし横須賀にいたならば
 かねて数ヶ月前から立ち会い続けてきたある裁判を
 傍聴していたはずなのです。

 だから、被害者支援の立場からは
 県外視察を休んで裁判にこそ行きたかったです。

 (あ、あともう1つ。慶応大学SFCのアサノ教授の講義
  ゲストとして招かれていたんだよなあ。こっちも出てあげたかった)

 県外視察と裁判とどちらが大切かと言われたら
 本気で裁判に立ち会うことだと答えます。

 それでも今僕がここにいるのは、
 県外視察は委員会規則という市議会の明文化されたルールに
 出席が義務づけられているからなのです。

 視察先が良いとか悪いとか
 そんな話ではなくて
 県外視察は、
 関心を持った人がそのタイミングで自分自身で行くべきです。

 だって1人あたりの予算は12万円です。
 メンバーは約10名+議会事務局2人ですから、
 最低でも1つの委員会だけで最低140万円は予算かかっています。

 4つの委員会ってことは、550万円が県外視察だけで
 税金が消えていくというのはどうなのでしょうか。

 フジノたちは政務調査費をもらっています。
 その中に『研究研修費』がありますから
 それで県外視察に行きたい人は行けば良いのだと断言します。

 何故、政務調査費とは別の『議会費』という予算から
 わざわざ行き先を県外に限って行かねばならないのか理解できません。
 (市内視察は5月末か6月にあります)


 朝から怒っている理由は、
 あるメールを頂いたからです。

 「裁判に立ち会えなくてごめんなさい」

 とフジノがお詫びのメールを送ったのですが
 それに対するお返事が

 「フジノさんはお仕事(県外視察)だから
  しかたないです。ありがとうございます」

 というお返事をいただきました。

 むー、県外視察よりも
 1年かかって培ってきた信頼ですから最後まで
 あなたの裁判に立ち会う方が
 フジノのこころの中では大切です!

 『犯罪に遭ってしまった方々の支援』こそ
 フジノの大切な政策であって
 政策実現こそ政治家の大切な『仕事』なのに...。

 くりかえしになりますが、今フジノがここにいるのは
 委員会規則に県外視察への出席が書かれているから。
 ルールを守らないと後で議会の中でなんやかんやとめんどくさいから。

 仕事をさせてもらえなくなるくらいならと
 あきらめの気持ちで参加しているのです。
 (視察先の素晴らしさとは全く別問題です)

 県外視察は政治家個人のテーマとは無関係に
 委員会が担当しているテーマに関係した場所へ行くのですね。

 テーマは、初日が子育て支援、
 2日目、3日目は環境分野でした。

 障がいのある方の福祉だとか介護の現場だとか
 精神障がいがある方々の長期入院している病棟だとか
 行かないんですね。

 まあ、いいや。

 とにかくそんな風に朝から
 怒っているフジノです。

 ラストは佐賀市へ。

 そんな風にいろいろなものを犠牲にして
 ここまで来ているので
 それらを上回るような勉強をしっかりとしてきます!

 では、朝食いってきます。



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