まちの政治家は、こんなことしてます政治家フジノの活動日記


2008年12月12日(金)のフジノその1
● バーチャルAD/HDを体験してきました!

 今日は、東京・九段下にある『ヤンセンファーマ株式会社』へ。

 先日この活動日記でも紹介しました、
 あの『バーチャルAD/HD』をついに体験させていただきました。

 しくみは『バーチャルハルシネーション』と同じで
 下の写真のように、ヘッドホンを付けて、手で持つメガネをします。

 そのメガネの中にスクリーンがあるような感じで、
 約6分間の映像が流れます。

 映像は、『ドクターが説明をする部分』と、
 『小学3年生のつよしくんの目から見た世界の中に入り込んで
 疑似体験する形の部分』からなっています。

 ヘッドホンから流れる音声は、特殊なサラウンドになっていて
 実社会を体験しているような感じになります。

 さらに、メガネの中のスクリーンの映像は
 実際に、自分が視線を向けた方向の映像が見えるのですね。
 だから、どこを見ても良いのですね。

 まさに、つよしくんの目と耳を通して
 見たもの聴いたものの中に身を浸すわけです。

バーチャルAD/HDを体験するフジノ

 その世界がとてもリアルなので
 下の写真の通り、
 フジノは『バーチャルAD/HD』の世界に引き込まれて
 思わず斜め前に体が動き出してしまっています。

思わず体が動いてしまうフジノ

 体験し終えた後のフジノの感想は、

 「これは、本当に衝撃ですね」

 でした。

 これまでもフジノは、AD/HD(注意欠陥・他動性障がい)に限らず
 発達障がいに関するあらゆる文献をたくさん読んできました。

 もちろん、AD/HDのあるご本人からも
 つい先日もフジノはお話を聴いたばかりです。

 けれども、本を読んだり、お話を聴いたりするのよりも、
 『バーチャルAD/HD』の方が感じた衝撃はすごかったです。

 疑似体験ではあってもやっぱり自分自身が
 身をもって体験をすることの方が、僕にはとてもリアルでした。

 これは、日本全国のできる限り多くの方々に
 実際にぜひとも体験してもらいたいです。

 すごいです。


● カンペキではなくても、これはすさまじい体験です

 そのすごさというのは、

 「注意欠陥という状況に自分が身を置いていたら
  こんな風に暮らしていかねばならないのか」

 という体験をすることです。
 これはかなりヘビーだな、という気持ちになりました。

 AD/HDというのは、まんなかがスラッシュで
 『AD』と『HD』が分かれているように
 『注意の欠陥』と『多動』との2つからなっている障がいです。

 『多動』というのは、ジッとしていられない、というような感じです。

 このうち、今回の『バーチャルAD/HD』では
 あえて『多動』の部分は設定されていなくて、
 『注意の欠陥』の部分のみをクローズアップして疑似体験します。

 だから、『多動』はこのマシンでは
 直接には体験することができません。

 というか、できないはずでした。

 でも、フジノが2枚目の写真で
 体が前にせりだしてしまっているように

 注意の欠陥という状況に自分があったならば、
 体は自然に動き出さざるをえないのです。

 体が動いてしまうのです。

------------------------------------------------

 ヤンセンファーマ社が『バーチャルAD/HD』を開発する中で
 発達障がいのあるご本人にマシンを体験してもらったところ

 「まだまだこんなものじゃない」

 という感想を受けたことがあるそうです。

 「実際にはもっと現実は激しい」

 という状況だそうなのです。

 開発にあたっては、重度のAD/HDではなくて
 中度くらいの状況をイメージして作ったそうです。

 さらに、このマシンでは
 目と耳からの情報だけの疑似体験ですから、

 物の匂いなどの嗅覚や
 物に触れたり風を感じるといった触覚は体験できません。

 ということは、実際にAD/HDがあるということは
 このマシンでの体験の何倍もの困難があるということなのですね。

 それが分かったことが、フジノには最も衝撃でした。


● 僕たちまわりの人間や社会の側にできることがたくさんある

 と同時に感じたことは、
 やっぱりまわりの人たちの理解があれば

 必ず今よりもっと暮らしやすくなるだろう、ということでした。

 ある方がこのように行動してしまうのは
 AD/HDによるのだ、ということをあらかじめ理解した上で

 僕たちが接することができたならば、
 それだけで違う、と感じました。

 これから、学校の先生方の『教員免許の更新制度』が始まって
 必ず数年おきに研修を受けなくてはならなくなります。

 その時に、発達障がいについての研修も
 先生方は必ず受けることになります。

 つまり、これから10数年のあいだに
 学校の先生方は誰もが
 発達障がいについて学ぶようになるのです。

 これはとても大きなことです。

 理解をしてくれる方の数がどんどん増えていくことは
 暮らしやすさ・生きやすさを増していくことにつながるはずです。

 その研修の際には、先生方にぜひとも
 『バーチャルAD/HD』を体験してほしい
とフジノは思います。

 実際に、このことをフジノは12月議会の
 教育経済常任委員会で提案しました。

 国の研修制度に入っていなくても
 横須賀市で行なっている研修には取り入れたいのです。
 まずは、1人でも多くの先生方に体験してほしいと願っています。

 同時に、1人でも多くのご家族の方々にも
 体験してほしいと思うのです。

 その為にもフジノがやるべきことは
 1人でも多くの方が『体験できる機会』を作ることですね。
 がんばります。

 市民のみなさま、
 どうか、もう少しだけ待っていて下さいね。


---------------------------------------------------

 『バーチャルAD/HD』についての
 詳しい説明はこちらをご覧下さい。

 今日の特別な機会を設けて下さった
 『ヤンセンファーマ(株)』の方に改めて感謝を申し上げます。
 本当にありがとうございました!



2008年12月11日(木)のフジノ
● 情けなさすぎるアメリカ兵側の弁護士のへりくつ

 今日は、ウグボグ容疑者の裁判2日目でしたが
 昨日に続いて急な市民相談が入り、行くことができませんでした。

 傍聴できず、無念。

 特に、ウグボグ容疑者の弁護側は、

 「彼は殺人事件をおかした時には
  統合失調症にかかっていたから無罪だ」

 という論理で弁護をしようとしているそうです(新聞報道より)。

 こういう弁護手法は、絶対にまちがっています。

 殺害された被害者の方にも
 きちんと罰を受けて罪をつぐなうべきですし、

 精神障がいに対する偏見を増すようなことは
 明らかにまちがっています。

 ウグボグ容疑者側の弁護士は、この2つの意味でまちがっています。

 だから、しっかりと自分の目で見て、耳で聞いて、
 裁判を傍聴してきたかったです。

 フジノはかれこれ15〜16年にわたって
 統合失調症にかかった方々との関わりがありますけれども

 彼ら・彼女らは殺人事件なんて起こしません。

 仮に百歩ゆずって、殺人事件をおかしたとしても
 病気を理由に「無罪」を主張するなんてありえません。

 フジノが接してきたほぼ全ての統合失調症のある方々が

 「刑法39条(精神疾患があると犯罪をおかしても罪にならない)が
  存在しているせいで、逆に差別が増えていると感じる。
  病気があっても犯罪は犯罪として
  罰してほしい」

 と、おっしゃいます。

 病気にかかっているご本人が、刑法39条の廃止を訴えています。

 それなのに、弁護側がこういう理屈を持ち出して

 「ウグボグ容疑者は精神病にかかっていたから、
  殺人をおかしたけど無罪にすべき」

 なんて、絶対にやめてほしいです。

 精神障がいのある方々に失礼です。
 こういう弁護を見るたびに、すさまじい嫌悪感を抱きます。

 だからこそむしろ検察側は
 あえて弁護側の『精神鑑定の要求』を堂々と受け入れて

 ウグボグ容疑者には精神障がいが無いことを
 はっきりと証明してほしいと願います。
                     

● 父の転院先を求めて

 午後は仕事の合間をぬって、おふくろと一緒に
 横浜にある病院へ行きました。

 すでに1度、電話では転院を断られている病院なのですが
 あえてもう1度、今度は直接に訪れてお願いに行きました。

 僕は今、とても必死になって
 植物状態になってまもなく4年が経つおやじの転院先を探しています。

 おふくろにも、体調が悪いのに3日前には
 千葉県まで行ってもらって病院を見学してきてもらいました。

 ふだんは仕事に命をかけているフジノですから、
 議会が開会している時期には
 こうしたプライベートの用事は絶対いれません。

 でも、今まさに12月議会の開会中であるにもかかわらず
 ここまで焦って必死に転院先を探し回っているのは

 おやじの現在の入院先である静岡県の熱川から、
 とにかく少しでも横須賀に近い病院へと移したいからです。

 今、入院している静岡・熱川の病院に
 不満は全くありません。カンペキな病院だといつも感謝しています。

 けれども、唯一、「とても遠い」ということだけが
 体の弱いおふくろにとっては大きな大きなマイナスなのです。
 遠すぎて、ほとんどお見舞いに行かれないのです。

 もう、おやじに残された時間はあまりありません。
 だから、おふくろともっと長く過ごさせてあげたいのです。
 もちろん僕も、おやじのそばに居たいです。

----------------------------------------------

 11月25日、おやじの容態を確認する為に
 熱川の病院を訪れて、僕は主治医の先生と話し合いを持ちました。

 今まで恐れていて聴けなかったことを
 初めて率直にドクターに尋ねてみました。

 それは、「おやじの『余命』がどれくらいなのか?」という質問です。

 「1年から1年半でしょう」

 と、ドクターは言いました。

 分かってはいたけれど、ずっと目をそらしてきた現実から、
 もはや逃げてはいけないのだと決意しました。

 この病院をこころから信頼してきましたし、
 現実的に、この病院のおかげでおやじはだいぶ良くなりました。

 市民病院に入院していた頃にげっそりとやせた体重も
 すっかり元に戻って、ベストな頃よりもちょっとふっくらしました。

 週3回以上もお風呂に入れてくれますし、
 髪が伸びればカットもしてくれますし、

 何よりも看護師さんをはじめ、ケアワーカーさんたちが
 本当に熱心でいつもいつもこころを砕いて
 おやじに接してくれていました。

 本当に素晴らしい病院です。
 容態も明らかに持ち直しているように僕には見えます。

 それでも、やはり植物状態になってしまった僕のおやじは、
 もってあと1年半とドクターが言うのです。

 これだけ信頼している相手がそう言うならば、
 もはや僕が長男として成すべきことは1つです。

 残されたわずか1年間を、遠く離れた土地ではなくて
 少しでも横須賀に近いところへとおやじを連れて帰ってきて

 最愛のおふくろと少しでも長い時間を過ごせるように
 いつでも気軽にお見舞いに行けるような距離へと転院させることです。

 けれども、小泉元総理の療養病床削減・リハビリのカットによって
 日本の高齢者医療は最悪なほどに壊されました。

 全く病院のベットに空きは無く、
 空きが出ても待機者の数がすさまじくて、

 僕のおやじのように最重度の人が何千人と居るのに
 どこの病院も全く空きが無いのです。

 だから、関東の病院には入れずに
 わざわざ静岡県の熱川にある病院に今、入院しているのです。

 今までも、少しでも近くの病院に移したいと願って
 この1年間、ずっと転院先を探してきました。

 でも、どうしても転院先が全く見つけられなかったのです。

 それでも、余命があと1年ならば、
 1度断られた病院であろうが何度でも足を運んで
 お願いしてまわるしかありません。

 だから今日は、病院へ向かったのでした。


---------------------------------------------------

 結論から言うと、

 入院可能かをチェックする為の
 審査にかけるかどうかも含めて後日に連絡します

 というものでした。

 もし仮に、審査にかけてもらえたとして、
 さらにラッキーなことに、審査を通ったとしても

 「最低でも半年は待機になります」

 と、病院の方は僕に言いました。

 MSWさん(医療ソーシャルワーカー:相談員さんのことです)は
 相談室を出て玄関に向かうまでの道すがら

 僕に向かって

 「フジノさんの暮らしている横須賀から
  国会議員になって総理になった小泉さんが
  医療をめちゃくちゃにしなければ
  フジノさんのお父さまも受け入れができたはずなのですが...」

 と、やりきれない怒りを僕にぽつりと漏らしました。

 僕は、

 「僕は横須賀の人間ですけれど
  小泉元総理みたいな医療も福祉も全く分かっていないような人間は
  そもそも政治家になるべきではなかったと思っていますから
  彼に投票したことなんか1度もありませんよ」

 と、静かにきっぱりと返事をしました。

 横須賀の人間だからって、小泉元総理を応援しているなんて
 1秒たりとも誤解されたくありません。

 僕は個人としても政治家としても彼のことを全く評価していません。
 郵政民営化も全く評価していませんし、
 天下の悪法である障害者自立支援法をはじめ、
 後期高齢者医療制度など、小泉元総理が行なった悪政の数々を
 恨みこそすれど、何も評価できる政策はありません。

 だから、もうお会いすることが無いかもしれない
 MSWさんであろうとも

 フジノ=横須賀の人間=小泉元総理を政治家として選んだ、なんて
 1秒たりとも結びつけられたくないのです。

 おやじやおふくろを苦しめている政策の責任者だった人間を
 僕は人間として許すことはできないし、
 政治家としても全く認めていません。
 この評価は過去も現在も未来も変わりません。

 彼が総理をしていた5年間の政策は、明らかに失敗ばかりでした。

-------------------------------------------------

 きっと、全国のあらゆるところで、
 僕のおやじのような人々が
 僕のおふくろのような家族の人々が
 行き場が無くて、医療費も払いきれなくて、苦しんでいるんだろうな。

 僕は高齢者福祉がずっとニガテだったから、
 おやじは身をもって僕に

 「ほら、全国に高齢の方々で苦しんでいる人々がいるんだから
  もっとしっかり政治家として勉強しなさい」

 と、宿題を出しているんだと受け止めています。

 だから今、世間の人々が踊らされて熱狂した『小泉改革』なんてニセモノで、
 むしろ最悪の最低な医療福祉改革だったのだということが
 ハッキリと今の僕には良く分かります。

 政治家としての宿題はしっかりこなしてるから、
 次は息子として家族としての宿題をきちんと終わらせたいよ、おやじ。

 おれは何とかしておやじを横須賀に連れ戻すから。
 待っていてくれ。ごめんな、ずっと静岡に1人きりにさせて。

 12月議会が終わったら、もっとたくさんの病院をまわるから。
 おやじの命が尽きてしまう前に、絶対に見つけるから。
 おふくろと少しでも一緒に過ごせるようにするから。

 だから、待っててくれよ。
 できの悪い息子で本当にごめんよ。



2008年12月10日(水)のフジノその1
● 再び明晴学園へ行ってきました!

 今日は、東京・品川区の『明晴学園』を見学してきました。

 『明晴学園』は、日本にはたった1校しか存在しない
 バイリンガル・バイカルチュラルろう教育を行なう新しい学校です。

 11月15日に行われた『明晴祭』から
 1か月ぶりにやってきました!

 あくまでも『仕事』での見学なのですが、
 こどもたちの明るい笑顔を再び見られると思うと、
 こころから「うれしい!」と感じます。

 前回の文化祭の特別な状況ではなくて
 今回はふだんの授業を行っている状況を見学できるのですね。

 とてもワクワクしながら、学園に向かいました。



 今年の4月にオープンしたばかりの『明晴学園』は
 全国から見学・視察の希望が
 あまりにもたくさん殺到しているので

 毎月1回だけ、事前申し込み制で10人ほどの見学者による
 『学校見学ツアー』を開催しております。

 今日のツアーも、欠席の方がおられたので
 本当に少人数で学園内を見学させていただくことができました。

 なんと、校長先生みずから
 見学ツアーを案内して下さいました。

 さすが名ジャーナリストだなあと感じたのですが
 ユーモアに満ちた語り口で、
 とても分かりやすく説明していただきました。

 校長先生のおかげで、単なる見学にとどまらず、
 そもそも人間にとって言語とは何か、という根本までを
 見学者みんなでじっくりと考えることができた
 素晴らしいツアーでした。

 実際に幼稚部小学部の授業風景を見学できました。

 さらに職員室と事務室の様子も見せていただき、
 乳児教室の様子も説明していただきました。

 今日のツアーで配られたものは
 こちらです(その1その2)。


● ここではフジノこそ障がい者です

 フジノは手話ができないのですが
 こどもたちを見ていると、本当に楽しかったです。

 生徒たちがこんなに生き生きとしている学校を
 僕は見たことがありません。


 明晴学園を過剰に美化するつもりも
 ユートピア視するつもりも全くありません。

 実際に行けば
 フジノの言葉がおおげさじゃないことはすぐ分かります。

 特に、現場で働いている教職員の方々なら
 フジノの想いが絶対わかるはず。

 学園内では、音声での会話はありませんから
 物理的な意味ではシーンとしています。

 でも、こどもたちの様子を見ていると
 ワイワイガヤガヤとっても騒がしい感じ。

 とても明るくて、とても素敵でした。

 一方で、僕は手話ができなくて
 本当にさみしいと感じました。

 ろうのこどもたちの中で、手話のできない僕は
 言語を持っていない訳ですから全く僕の意思を伝えられません。

 まさにフジノこそ、ここでは障がい者なのです。

 こどもたちと自由に話せたら
 どれほど良いだろう、と思いました。

 逆に言うならば、日頃は
 音声言語が圧倒的に多数派のこの日本社会で

 ろうのこどもたちは今の僕のように
 さみしい気持ちになるのかなと思ったりしました。


● 政治家フジノが目指す「ろう教育」

 明晴学園の素晴らしい教育の在り方については
 書きたいことがたくさんあります。

 けれども、フジノの能力では
 その魅力を十分に書き記すことができません。

 中途半端にお伝えするのはフジノの本意ではありませんので、
 ここでは、学園の教育理念や在り方については記しません。

 フジノは昨日の市議会・教育経済常任委員会で
 『横須賀市立ろう学校の在り方について』を質疑しました。

 市立ろう学校では、自らが「ろう」の教員は1人だけです。
 基本的には、聴覚を活用して
 日本語を習得させる方針です。

 先生方が使っている手話は、日本語対応型手話です。

 フジノは、

 あくまでも日本手話を生得的な第1言語として扱って
 書記日本語を第2言語として学んでいく
 バイリンガル教育も行なうことができるように
 市立ろう学校も検討してほしい、

 と委員会で提案しました。

 フジノは以前にも書きましたが、
 聴覚口話法と日本語対応型手話だけしか
 選択肢が無い、という現状はおかしいと考えています。

 これは、現在のろう学校を否定しているのではありません。

 全国のろう学校で、それぞれの学校で教職員の方々が
 みなさん精一杯働いていることは知っています。

 与えられた現場で、こどもたちの最善の利益の為に
 教職員のみなさんが全力を尽くしているのも十分に理解しています。

 けれども、もしもその方法がベストでは無かったら...?

 だから、『どちらも選べる』という方向に変えたいのです。

 明晴学園のように日本手話だけの
 バイリンガル・バイカルチュラルろう教育だけが唯一正しい、
 とフジノは主張しているのではありません。

 そうではないのです。

 1000人に1人の割合で生まれてくる
 「ろう」のこどもたちに
 ただより良い教育を受けさせてあげたい、と
 フジノは強く願っているだけなのです。

 人工内耳を手術して埋め込んで聴力を何とか使わせたい、
 口話によって音声言語を使わせたい、
 そういう親御さんをフジノは決して否定しません。

 どちらかを否定するのではなくて、
 どちらも認めてほしいのです。

 「ろう」に生まれたことが不幸なのではありません。

 「ろう」として生きていくことが難しい社会に生まれたことこそが
 不幸なのです。

 だから、社会を変えていくのです。

--------------------------------------------------

 グラウンドに出ると、紅葉がきれいでした。

 「来年こそ日本手話を習おう」

 と改めて決心しました。



 明晴学園には今まだ中学部がありません。
 設立に向けて、みなさんが奮闘中です。

 日本手話ができて、教員免許を持っていて、
 中学校で科目を教えることができる先生の数は限られています。

 でも、きっと実現するはずです。

 フジノも応援していきたいと思います。
 どうか想いを同じくするみなさまも、ご協力をお願いします。

 ろうのこどもたちに、もっともっと良い教育を
 受けさせてあげられるようにしたいです。

 それは、政治家としての責任でもありますが、
 個人として、大人としての責任なのだ、とも僕は感じます。

 もっともっと勉強して、
 もっともっとがんばっていかなければ。



2008年12月9日(火)のフジノその3
● ソレイユの丘・野菜パックのラベルはがし問題について、市の報告

 昨日行われた『建設常任委員会』では

 長井海の手公園ソレイユの丘にて
 運営会社である(株)横須賀ファームの従業員が
 野菜パックのラベルはがしを行なった

 この問題について、委員会に対して
 『報告事項』として説明を行ないました。

 これは法定報告という、法律で定められた報告ではなくて、
 その時々の横須賀市の問題などについて
 行政側の判断で報告を行なうものです。

 配布された資料はこちらです。

 PDFファイルが開けない方の為に
 以下に全文を記します。

--------------------------------------------

 長井海の手公園ソレイユの丘においてバック野菜
 製造日ラベルがはがされた問題について



 1 事実の概要

 PFI事業者として長井海の手公園ソレイユの丘の
 管理運営を担当している株式会社横須賀ファームの
 デイキャンプ場責任者が、

 今年7月28日(月)、バーベキューレストランで余剰在庫となった
 真空バック入りカット野菜20パックを引き受けた際、

 その日が消費期限当日であったことから、
 この真空パック入りカット野菜の製造年月日ラベルをはがすよう、
 アルバイト従業員に指示するとともに、自らも行った。

 これを他のアルバイト従業員が見ており、
 同社長井海の手公園支配人に報告したことから、
 現場を確認した同支配人が中止させ、
 この真空パック入りカット野菜に関しては、廃棄するよう指示した。

 この事実関係に基づく経緯を、
 11月28日、29日付け神奈川新開
 及び同月29日付け読売新聞が報道した.


 2 事実判明後の対応

 同社が新聞社からの取材を受けた時点(11月14日)以降、
 担当課が2度にわたって事情聴取及び現地調査を行ったほか、
 横須賀市保健所生活衛生課も2度の立入調査を実施した。

 その結果、真空パック入りカット野菜の表示や取り扱いについては、
 既に製造年月日のほか、消費期限、製造者の名称、
 所在地、連絡先を記したラベルが貼付され、
 是正が行われているが、

 今回の報道に関する事実については、
 利用者の信用を損ない、到底理解を得られるものではないため、
 改めて管理の徹底を強く指導した。


 3 今後の対策

 現在、真空パック入りカット野菜のラベルをはがすことがないよう、
 同社が従業員に対する指導を徹底して行っている。

 食材等の管理について、
 廃棄数量の把握ができていないことなど、
 横須賀市保健所生活衛生諌からも適切に管理を行うよう
 指導があったことから、

 今後は、担当課による毎月のモニタリング調査の中でも、
 食材等の管理状況の確認を行うこととした。

-----------------------------------------------

 これは、あくまでも横須賀市側の報告です。

 フジノが現在までに把握している事実とは
 かなり異なる点がありますので、
 なるべく早い時期に、はっきりさせたいと考えています。


● 昨日の委員会について神奈川新聞の報道がありました

 昨日、この活動日記でも紹介しました建設常任委員会での
 (株)横須賀ファームによる
 野菜パックラベルはがし問題についての
 田辺あきひと議員らの質疑が神奈川新聞で報道されました。

 (2008年12月9日・神奈川新聞より)

 それにしても残念なのは
 この問題について、
 神奈川新聞以外のメディアが全くとりあげていないことです。

 全国紙は横須賀に支局を置きながらも
 紙面のスペースが割けないということもあるのでしょうが

 市民の命にかかわる『食の安心・安全』の問題について
 もっと積極的にとりあげてほしいと強く願います。

 市民の命を守るのが仕事なのは
 政治家もマスメディアも同じはずです。

 とても残念です。



2008年12月9日(火)のフジノその2
● 性的マイノリティの理解を広めて深めるために

 市長へ直接に質疑を行なうことができる本会議に加えて
 委員会での質疑の時間をとても大切にしています。

 特に、委員会では『所管事項』という時間があって、
 担当部署についてならばあらゆることがらを
 質疑できる場になっています。

 持ち時間は1人30分のみしかありませんが、
 政策実現の為にとても重視しています。

 フジノが所属している教育経済常任委員会では

 ・教育委員会

 ・上下水道局

 ・経済部

 の3つの部局を担当しています。

 今日の教育経済常任委員会では
 フジノはこの3つの部局全てに対して質疑を行ないました。

 インターネット録画中継をもとに
 フジノが行なった質疑をご紹介いたします。

---------------------------------------------------

 いわゆる性的マイノリティとされる方々への
 正しい情報と知識を広く社会のみなさまに知っていただく為に
 いろいろな提案をフジノはしています。

 ただ単に、チラシやリーフレットを配る以外に
 どんなことができるだろうかと考えました。

 同時に、財政があまりにも厳しい現在の横須賀で
 可能な限りゼロ予算(予算を使わずに知恵を使う)でやれないかと
 横須賀市がすでに行なっている事業と
 組み合わせることを考えました。

 さらに、実際に自らの性的指向に気づく『性自認』がなされる
 小学校高学年から中学生の時期を
 ピンポイントでターゲットとすることも視野に入れました。

 そうした結果、次のような提案を行ないました。


 (2008年12月9日・教育経済常任委員会でのフジノの質疑より)






 いわゆる性的マイノリティとされる方々に対する
 世間一般の方々の理解を深める為に、1点ご提案をしたいと思います。

 その前に、教育長、生涯学習部長、
 生涯学習課長におかれましては、

 11月27日に実際に
 性的マイノリティの当事者である若者たちと、
 生の声を聞く・率直に意見交換を行う為の
 「懇談の機会」を設けて下さったことに
 心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 それでは質問に移りたいと思います。

 現在、横須賀市の図書館では
 『こども読書活動推進事業』として、

 赤ちゃんから中学生まで6種類のブックリストを配布しております。

 今回、例として中学生のブックリストを挙げたいのですが、
 30冊のブックリストには様々な本がございます。

 例えば『太陽の戦士』という本では、
 障がいのある人物が主人公という内容になっており、

 『読書の推進』という最大の目的と同時に、
 『障がいに対するこどもたちの理解を深める良いきっかけ』となっている
 と僕は考えています。

 一方で、いわゆる性的マイノリティを取り上げた
 児童文学の良書が最近では増えてきているのですが、
 残念ながらこのリストには1冊もありません。

 そこで提案なのですが

 例えば、11月4日に教育委員会が生涯学習センターで
 開催した人権セミナーで講師を務めて下さった
 虎井まさ衛さんが監修をした児童文学書、
 これは『トライフル・トライアングル』というフィクションなのですけれども、



 物語としてもおもしろく
 自然に性的マイノリティについての理解につながる
 といった本も出てきております。

 そこで、

 ぜひこうした本を
 ブックリストの改定の際には入れていただけないか


 と考えるのですが、

 図書館長または教育長のお考えはいかがでしょうか。











 

 中学生のブックリストに関しましては
 平成20年度から配布を始めました。

 当然、来年度も改訂をいたしますので
 その中で性同一性障害のものも
 取り上げられれば取り上げていきたい。

 私どもの司書と学校の図書担当、
 それから指導主事と相談しながらやっていますので

 その中で、そういうことを検討していきたいと思います。









 ありがとうございます。

 司書の方々の自主性・独立性を奪うつもりはございませんので
 ぜひ検討の中に入れていただくという形で
 研究・検討していただければと思います。




 図書館長からは前向きな答弁を受けました。

 わずか30冊という限られた本の中で
 中学生たちが
 実際に手にとって読みたくなる本のリストを作成する作業は
 本当に大変なことだと思います。

 けれども、わがまちの図書館司書の方々には
 良き経験とノウハウが蓄積されています。

 必ず良い方向に進めていってくれるはずだと信じています。


--------------------------------------------------------

 ところで、質疑の中でとりあげた『トライフル・トライアングル』ですが
 児童文学といいつつも、大人が読んでも十分楽しめます。

 フジノは風呂に入りながら読みおえてしまいましたし、
 ページ数はそんなに多くはありません。

 けれども、双子の主人公の物語に
 ひきこまれていくうちに

 性同一性障害や性的な多様性についての理解が
 自然と広がっていく内容になっています。

 ぜひみなさまも読んでみてくださいね!
 おすすめです。


→日記過去分の目次へ
→はじめのページに戻る