まちの政治家は、こんなことしてます政治家フジノの活動日記


2008年12月2日(火)のフジノ
● 12月議会で市長へ一般質問します

 12月4日(木)からスタートする12月議会の為に
 この数日間、事務所にこもりっきりで
 市長に対する
 一般質問の原稿を書いています。

 よく国会中継で出てくるみたいな広い会議場が
 横須賀市役所の11階にあるんです。

 市議会・本会議場と呼んでいるのですが
 そこで、市長と市議会議員が質疑応答を行うことを
 一般質問と言うのですね。

 あらかじめ、「こんな質問をします」という
 発言内容の要旨を記した書類(=発言通告書)を

 会議2日前までに提出しなければならないので、
 けさ、ほぼ徹夜明けで市議会に提出してきました。

 フジノが行なう一般質問の発言通告書はこちらです。

 PDFファイルが開けない方の為に
 下に全文を載せますね。

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 <件名および発言の要旨>

 1.新聞報道で明らかになった、長井海の手公園(ソレイユの丘)での、
   野菜パックの製造日ラベルはがしの問題について


 11月28日と29日の神奈川新聞の報道によって、
 長井海の手公園(以下、ソレイユの丘)の
 デイキャンプ場野外バーベキューにて、

 利用客に提供する野菜の真空パックの
 製造日ラベルを従業員がはがしていたことが明らかになった。

 本市からソレイユの丘の指定管理を受けている
 「横須賀ファーム」は、
 7月28日のラベルをはがしたことは認めているが、
 あくまでもはがしたのはこの1日のみであり、
 他の従業員から指摘を受けた支配人は
 ラベルをはがした野菜パックの廃棄を命じた、としている。

 すでに本市は、土木みどり部と保健所生活衛生課が
 現地に2度入り(12月1日現在)、
 立ち入り調査、事情聴取と指導を行っている。

 しかし、新聞報道では関係者の発言として、
 7月28日だけではなく、
 日常的にラベルをはがして利用客に提供していたとされている。

 「食の安心・安全」が大きな社会問題となっている今日、
 こどもづれの家族の利用者が非常に多く、
 かつ本市にとって観光拠点として
 重要な位置づけにあるソレイユの丘の
 食の安心・安全について、事実関係を一刻も早く明らかにしなければ、
 本市にとって大きな損失である。

 (1)ソレイユの丘の利用者数とバーベキューの利用者数について

 ア. ソレイユの丘オープンから現在までの1年ごとの入場者数は何名か。
  また、2007年と2008年の、@ゴールデンウィーク、A7月、B8月、の
  入場者数はそれぞれ何名か。

 イ. 今回問題となった「デイキャンプ場野外バーベキュー」の
  2007年と2008年の利用者数は何名で、年間売上はいくらか。


 (2)「ラベルはがしは1日だけ」との主張の妥当性について

 ア. 従業員が7月28日に野菜パックの製造年月日ラベルをはがした理由は
  「製造年月日を数日すぎたラベルがはってある野菜パックを
   提供したことで、お客様からクレームを受けたから」
  とのことだが、このクレームをその従業員が受けたのは
  何月何日のことか。

 イ. 野菜パックを扱う業者によると、
  製造年月日から3日間が消費期限である。
  したがって、クレームを受けたお客様に対して
  この事実をきちんと説明すればご理解いただけたにも関わらず、
  何故この従業員はラベルをはがしたのか。
  食品を扱う部門の従業員に対して、
  消費期限など食品についての教育は行われていたのか。

 ウ. ラベルをはがしているのを見た他の従業員が
  すぐに支配人に報告すると、支配人は現場にかけつけて
  すぐに廃棄するように指示をしたが、

  にも関わらず
  「実際に廃棄したかは確認していない」とのことである。

  廃棄を指示するほどラベルはがしの問題の大きさを理解していながら、
  何故、支配人は実際に
  野菜パックを廃棄するまで確認しなかったのか。

 エ. すでに11月28日の保健所生活衛生課の立ち入り調査において、
  野菜パックなどの「廃棄台帳」が存在しておらず、
  こうした不備を正すよう指導がなされている。

  一方、7月28日の時点では廃棄台帳が存在していないにも関わらず、
  この製造年月日ラベルがはがされた野菜パックを
  誰がいつ廃棄したかをどのように確認したのか。

  支配人は廃棄を目視で確認していないにも関わらず、
  お客様には提供していないと断言できる根拠は何か。

 オ. 仕入れは、事前のバーベキュー予約数と
  前年の利用者実績などから見込んで発注をかけているとのことだが、

  仮にラベルをはがした野菜パックが廃棄されていたとすれば、
  お客様に提供する野菜パックは足りなくなったのではないか。

  当日のデイキャンプ場野外バーベキューの利用者数
  (予約者数と当日受付者数の合算)と、
  仕入れた野菜パックの数から廃棄した数をマイナスした数は
  一致しているのか。

 カ. 神奈川新聞の記事では、
  ラベルはがしは7月28日だけでなく7月19日と31日にも
  行われたと示唆する写真を掲載している。

  また、私自身も信頼できる関係者から
  「昨年から日常的にラベルをはがしていた」との説明を受けている。

  これらは、「ラベルはがしは1日のみで2度と行っていない」との
  ソレイユの丘側の説明と矛盾している。

  もし関係者の発言が事実であれば、
  組織ぐるみで事実を偽証しようとしたことになる。
  したがって、本市は早急に徹底的な調査を行なうべきではないか。

 キ. 仮に「ラベルはがしは1日のみである」との説明が
  事実に反していた場合、
  本市はどのような対応を指定管理者に対して行うのか。
  指定管理者に対するペナルティはあるのか。


 (3)本市が12月中旬までにまとめる結果報告について

 ア.本市は調査を継続して12月中旬には結果報告を行うとしているが、
  この調査はどのような体制で行うのか。

  客観的な食の安心・安全を市民に保証する為にも、
  誤解を受けない為にも、
  調査は本市担当者のみで行うのではなく、
  食品安全に詳しい外部の第三者を含めて調査をなすべきではないか。

 イ.事実関係の確認は従業員への聞き取りだけではなく、
  野外バーベキューを予約利用されたお客様のうち、
  今年7月28日以前に利用したお客様に、
  製造年月日ラベルが野菜パックに貼られていたか否かを
  質問させていただくべきではないか。

 ウ.社員に対するヒアリングではなく、
  野外バーベキューを担当したアルバイトにも
  ヒアリングを行うべきではないか。


 (4)横須賀ファームの、食の安心・安全に対する意識の欠如について

 ア.神奈川新聞の報道がなされた後、
  私もソレイユの丘の現地視察を行ったが、

  園内のどこにもこの問題について
  お客様にお伝えする掲示がなされておらず、
  横須賀ファーム社のホームページにも何ら記載が無かった。

  ラベルはがしが1日のみで野菜パックは消費期限内で
  何も問題が無いとする主張どおりならば、

  利用者の方々に安心してご利用いただく為にも、
  同社は園内や同社ホームページにその旨を記すべきではないか。

  反論も謝罪も全く行っていないということは、
  食の安心・安全に対する意識の欠如ではないか。

 イ.本市が現在調査中であるにも関わらず、
  野外バーベキュー場では通常どおり予約と当日受付を行っている。

  冬場のバーベキュー利用者は少なく
  営業に大きな影響は出ないのだから、

  少なくとも調査結果が出るまでは、
  野外バーベキューの受付を自粛するのが
  利用者の方々に対する真摯な在り方ではないのか。

 ウ.人手が足りない夜間営業時などは
  調理場に動物担当の従業員が特にシャワーや消毒を行わずに
  手伝いに入っていたと関係者から報告を受けたが、

  これが事実ならば
  食品衛生的に問題ではないのか。

 エ.保健所生活衛生課が立ち入り調査を行った際に
  実際に見た調理場の、衛生状態はどうだったのか。
  改善の必要はなかったか。


 (5)ソレイユの丘における食の安心・安全に対する
  本市の今後の取り組みについて


 ア.本市は土木みどり部が毎月ソレイユの丘に
  モニタリングで訪れているが、

  それに加えて、今後は
  保健所生活衛生課が食品の取り扱いについて
  抜き打ちでの立ち入り調査を実施していくべきではないか。

 イ.この問題に対する本市の責任はどのようなものか。


 2.改正DV法を受けた本市の取り組みの必要性について

 2008年1月に施行された改正DV防止法を受けて、
 市町村に努力義務が課せられた
 「被害者支援の基本計画」の作成と
 「配偶者暴力相談支援センター」の設置を
 本市も積極的に行うべきではないか。

 (1)「被害者支援の基本計画」作成の必要性について

 ア.すでに本市はDV相談・被害者支援に力を入れているが、
  改正DV法の努力義務に基づく
  「被害者支援の基本計画」を新たに作成すべきではないか。

  本市が行うべき被害者保護の施策を分析し、
  かつ被害者保護の施策を明記して公表することで、

  より市民の方々に被害者保護と支援の必要性について
  理解していただけるのではないか。


 (2)「配偶者暴力相談支援センター」設置の必要性について

 ア.改正DV防止法の努力義務に基づき、
  本市も「配偶者暴力相談支援センター」(以下、DVセンター)を
  設置すべきではないか。

  DVセンターを本市に設置することは、
  被害者の方々に必要な書類を
  県のDVセンターではなく身近な本市で発行できるなどのメリットがある。

  また、DV相談が市民部からこども育成部に移管され、
  DVと児童虐待の一体的対応がなされるようになったが、

  一方で、こども育成部という名称からか、
  こどもを持たないDV被害者の方からの相談が減ってしまった
  という現状がある。

  DVセンターの看板を掲げることで、
  こどもの有無に関わらず、
  被害者の方々に相談支援を受けていただくことにつながるのではないか。


 3.よこすか高齢者保健福祉計画(第4期介護保険事業計画を含む)の
  改定案における、施設サービスの待機者解消の見込みと、
  重度の要介護者を対象とした施設サービスの在り方について


 第3回定例会の一般質問によって、
 特別養護老人ホームの入所を希望しながらも
 待機させられている方(以下、待機者)が実数で1894人もおり、
 待機年数の平均は2年3カ月にも及ぶことが判明した。

 そんな現状にも関わらず、
 改定案が現在パブリックコメントにかけられている
 『よこすか高齢者保健福祉計画(第4期介護保険事業計画を含む)』では、

 特別養護老人ホームの整備数は
 300床増にとどまっている。

 また、国の療養病床削減の方針によって、
 重度の介護度・医療区分の高齢者の受け皿がますます無くなり、

 困難な状況での
 在宅での家族介護へと追い込まれている。

 したがって、重度の方々に対する
 本市としてのきめ細かな新たな対応が必要ではないか。

 (1)待機者数の解消の見通しについて

 ア.改定案における特別養護老人ホームの整備床数で、
  待機者数と待機年数を減らすことができるのか。


 (2)重度の介護度・医療区分の方々の現状と、今後の対応について

 ア.たとえ施設入所であっても
  誰もが身近な地域での入所を希望するにも関わらず、

  重度の介護度・医療区分
  (例えば、気管切開、酸素吸入、点滴、心拍モニターなどの
   必要があるなどの状況)によって

  市内の施設・病院では受け入れを断られ、
  やむをえず市外の施設・病院に入所している高齢者は、
  何名いらっしゃるのか。

 イ.改定案「第3章 高齢者へのサービスの現状 1
  (7)これまでの計画と実績に対する評価」の表3−13では、

  施設サービスの今後の課題として
  「重度者への重点化」とあるが、具体的な記述が見られない。

  より明確に重度の要介護者を対象とした
  本市の今後の取り組みを記すべきではないか。

 ウ.現状では受け皿が無い為に
  市外へと追いやられている高齢者とそのご家族を、
  しっかりと本市内で対応できるように
  新たな取り組みを行うべきではないか。

  例えば、特別養護老人ホームで
  重度の要介護度・医療区分の方々の為に
  看護職員を手厚く配置している施設などに対して
  市単独で加算を行うなどの取り組みが必要ではないか。

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 以上です。

 すさまじく質問の量が多くなってしまったのは
 数ヶ月前から準備していた質問に加えて

 この数日間、神奈川新聞の報道によって始まった
 『ソレイユの丘』の食品衛生の問題について

 フジノも独自に調査をすすめる中で
 新しい情報を得ることがありました。

 もしもそうした情報が事実ならば
 絶対に見過ごすことができないと考えました。

 そこで、あらかじめ用意していたいくつかの質問はあきらめて、
 『ソレイユの丘』以外の質問は

 『DV被害者の支援』についてと
 『重度の介護度・医療区分の高齢者の支援』についての
 2つのみにしぼりました。

 無所属のフジノには
 市長への一般質問はわずか20分しか許されていません。

 それでも、徹底的に20分を利用して
 全力を尽くします。



2008年11月29日(土)のフジノ
● ソレイユの丘での製造年月日ラベルはがし問題の続報

 昨日に続いて神奈川新聞では、
 長井海の手公園「ソレイユの丘」の野外バーベキュー施設での

 野菜パックの製造年月日ラベルを
 従業員がはがしていた問題について報道しています。

(2008年11月29日・神奈川新聞より)
2008年11月28日・神奈川新聞

 画像が見づらい方の為に、
 全文を引用します。

  「ソレイユの丘」問題で市職員が現地へ/運営会社に指導

  横須賀市長井4丁目の「長井海の手公園(ソレイユの丘)」の
  野外バーベキュー施設担当の従業員が、
  客に提供する真空パック野菜に貼られている
  製造日のラベルをはがしていた問題で、

  指定管理者である同市の担当部職員らは28日、
  現地を訪れ、運営を担う株式会社「横須賀ファーム」の幹部らに
  事実関係の確認を行うとともに、
  2度とラベルをはがす行為を行わないよう注意、指導した。

  同部によると、同社の幹部らは、
  従来の説明通り、従業員がラベルをはがしたのは
  「ことし7月28日の1回限りで、消費期限内だったため問題はない」と主張。

  従業員がラベルをはがす様子を撮った複数の写真があり、
  関係者が撮影したのは7月19、31日としていることについて、
  同社幹部らは「把握していない」との認識を示したという。

  市は調査を続行し、十二月中旬ごろまでには結果をまとめる方針。

 以上、引用おわりです。

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 ちょっと問題が見えにくくなっているので
 フジノ的に説明をいたします。

 この問題の本当の問題は、
 ラベルをはがしたことではありません。

 7月28日に、ラベルをはがしたことは
 ソレイユの丘を運営している会社『横須賀ファーム』も認めています。

 けれども、神奈川新聞の昨日の報道では
 関係者によって撮影された
 2枚の写真が7月19日と7月31日だとされていることです。

 さらに、関係者(フジノの推測では内部告発だと思います)は

 「はがしたのは1回だけではなくて、日常的だった」

 と述べていると
 報道されているのです。

 つまり、ソレイユの丘か、関係者か、
 どちらかがウソをついているということなのです。

 仮に関係者がウソをついているのであれば
 横須賀市の観光拠点である長井海の手公園『ソレイユの丘』が
 ウソによって大きなダメージを受けたことになります。

 場合によっては風評被害ということで
 神奈川新聞に対して
 横須賀市として訴訟も視野に入れねばなりません。

 しかし、もしも...

 もしも『ソレイユの丘』がウソをついているのであれば
 横須賀市そのものの信頼が失われてしまいます。

 横須賀市の施設で提供されている食材が
 信頼してもらえない、という恐ろしい事態となってしまいます。

 もしもこれが事実であるならば、
 今年、日本中を震撼させた食品偽装と同じ
 恐ろしい大問題です。

 どうか、これを読んでいる内部事情に詳しい方は
 勇気をもってフジノに告発をしてください。

 個人が特定されるようなことは絶対に無いように
 徹底的に秘密は守ります。

 重ねてお願いです。

 内部事情を本当に知っている方は
 どうかフジノまでメールをください!お願いします。



2008年11月28日(金)のフジノその3
● 「境界性パーソナリティ障害」講演会へ

 今日は午後から
 長谷川病院の吉永陽子院長先生(精神科医)を講師に迎えての

 『パーソナリティー(人格)障害を理解する』

 というタイトルの講演会が行なわれました。

 教育委員会(生涯学習)の主催です。
 本当に良い講座を開催してくれた教育委員会ナイスです。

 このタイトルの『パーソナリティー障害』とは
 BPD、境界性パーソナリティ障害、ボーダー、などと
 様々な呼び方がありますが全て同じ状態のことを指しています。

境界性パーソナリティ障がいを理解する

 配られた資料はこちら(当日に使用されたパワーポイント集)です。
 とても分かりやすい資料ですので、ぜひご覧下さい。

 会場は、満員でした。

 まだまだ境界性パーソナリティ障害は
 病気そのものについての
 世間的な理解が広まっていないだけではなくて

 精神科医の業界でも
 現実的に、まだまだ理解されていない状況です。

 だから、ドクターを訪れても

 「うちは境界性パーソナリティ障害は診ていません」

 とお断りされることも多いと聞いています。

 そんな中、長谷川病院は関東ではかなりしっかりと
 境界性パーソナリティ障害の治療・支援を行なっているそうです。

 もしも、ご自身やご家族がそうかも、とお感じの方や
 すでにそう診断されて毎日の生活に困難がある方は

 長谷川病院にアクセスしてみるのは
 大いに「あり」だと思います。


● 激増している「境界性パーソナリティ障害」と向き合うために

 かつて2004年夏にフジノが
 日本社会事業大学にて受講した精神疾患についての講義で

 境界性パーソナリティ障害が圧倒的に増えている
 その現状についてがテーマとなっていました。

 フジノ自身も政治家として市民相談を受けていると
 しばしば「ああ、この方はBPDなんだろうな...」という方から

 残念ながらフジノはとても理不尽な理由によって
 一方的に厳しい目に遭わされてしまったことが何度もあります。
 もっともっと学ばなければならないといつも感じます。

 BPDについては専門家もご家族も
 その病気の特徴をしっかり学ばないと巻き込まれてしまう、という
 大きな特徴があります。

 あくまでも病気がそうさせているのであって、
 本人には悪気は無いのだ、ということを
 しっかり体験によって理解していかないと本当に難しいと感じます。

 そんな状況ですが、フジノのオススメの本をご紹介いたします。

 まず1冊目。これはマンガでしかも続編なのですが
 この続編から読んでも問題ないと思います。とても分かりやすいです。
 入門書としてオススメです。

 『マンガ境界性人格障害&躁うつ病REMIX
  日々奮闘している方々へ。
  マイペースで行こう!』

 たなかみる著、星和書店、2006年

 続いて、こちら。けっこう分厚い本なのですが
 フジノにとっては古典的な名著という感じです。

 先日、著者のクリーガーさんが来日した時に
 お会いできる機会があったのですが、
 急な仕事で行かれませんでした。無念です...。

 『境界性人格障害=BPD
  はれものにさわるような毎日を
  すごしている方々へ』

 P.メイソン、R.クリーガー著、
 星和書店、2003年

 そして、3冊目は、ワークブックです。

 『境界性人格障害=BPD実践ワークブック
  はれものにさわるような毎日を   
  すごしている方々のための具体的対処法』

 R.クリーガー他著、
 星和書店、2006年

 この病気にかかっている方々は
 ご自身もそうとうな苦しみを抱えています。

 また、周囲の方々はその身勝手とも見えるふるまいによって
 離れていく人々も多いのが現実です。

 でも、それらはあくまでも病気の症状がさせていることなのです。

 どうかみなさまも、こうした本などをお読みいただいて
 境界性パーソナリティ障害(BPD)について
 ご理解いただけますよう、お願いいたします。



2008年11月28日(金)のフジノその2
● ソレイユの丘は、何故、野菜パックのラベルをはがしたのか?

 長井海の手公園「ソレイユの丘」について、
 信じられないような報道がありました。

 デイキャンプ場にて野外バーベキューができるのですが、
 そこでは食材を有料で提供しています。

 提供される野菜の真空パックに貼られた
 製造年月日のラベルを、なんと従業員がはがしていたというのです。

(2008年11月28日・神奈川新聞より)

 画像では分かりにくい方の為に
 全文を引用します。

  製造日ラベルはがす/野菜パックで横須賀のソレイユの丘バーベキュー施設

  横須賀市長井4丁目にある「長井海の手公園(ソレイユの丘)」の
  指定管理者に横須賀市が選定している 
  「横須賀ファーム」(同市日の出町)の従業員が、
  野外バーベキュー施設で利用客に出す
  野菜の真空パック(1パック2人前)に貼られている製造日のラベルを
  はがしていたことが27日、分かった。

  同社は「1回だけで、利用客には提供していない」と説明しているが、
  横須賀市もこの情報を受け調査に乗り出した。

  同社の説明によると、今年7月28日、園内のキャンプ場を担当する社員が
  屋内のバーベキューレストランに残っていた野菜を入れた
  真空パックのラベルをはがしていたことを確認。
  他の従業員から連絡を受けた男性支配人が駆けつけ、すぐに廃棄するよう指示したという。
  真空パックは1箱分、約20パックあったとしているが、
  「実際に廃棄したか、確認していない」(支配人)。

  同社の笹本猛専務は「ラベルをはがした動機は分からない」としながらも、
  「1回だけの行為で、消費期限内でもあり問題はない」と釈明。

  しかし、関係者は
  「夏場を中心にバーベキューレストラン用の野菜の真空パックの在庫が増えたため、
   ラベルをはがした上、キャンプ場で利用客に日常的に提供していた」と話している。

  こうした行為について日本消費者連盟(東京都新宿区)代表運営委員の富山洋子さんは
  「仮にラベルをはがすだけでも、お金を払って新鮮な野菜を期待する客との
   信頼関係を損なう行為。消費期限内ならはがす必要はない。
   消費者の1人としてあってはならないと思う」と指摘している。

  横須賀市の杉本俊一副市長は
  「市保健所が立ち入り調査をしたが、問題ないと聞いている」との認識を示した上で、
  「(ラベルはがしが日常的に行われ、客に出した)事実があったのかどうか、
  さらに突っ込んだ確認をさせたい」と話している。

 以上、引用おわり。

 さっそくフジノは、担当の土木みどり部長と
 立ち入り調査を行なった保健所生活衛生課に
 これまでの経緯と本市の調査を詳しくヒアリングしました。

 神奈川新聞の報道(日常的にラベルはがしをしていた)と
 ソレイユの丘を運営している『横須賀ファーム』側の主張(ラベルをはがしたのは1回きり)とには
 大きな隔たりがあります。

 食の安心・安全は、全ての根本です。

 特に、たくさんのこどもたちが
 家族につれられて訪れているソレイユの丘で

 しかも、市の施設ということで
 誰もが市を信頼して安心して訪れてくれているのに

 そこで提供される食材にもし問題があるとすれば
 それは本当に大きな問題です。

 市への信頼が根底から覆される事件です。

 土木みどり部も保健所も継続して調査を行うとのことですが
 フジノ自身も12月4日に開催される12月議会(本会議)で
 市長に一般質問を行いたいと考えています。



2008年11月28日(金)のフジノその1
● 報道への違和感

 昨日の活動日記に記した、
 4才のこどもを祖母が死亡させてしまった事件の裁判について
 新聞各社が朝刊に記事を載せていました。

 どの社の記事を読んでみても
 検察側の意見と、
 求刑(検察側が何年の処罰を裁判長に求めたか)を
 メインに書かれています。

 (2008年11月28日(金)の朝日新聞・朝刊より)


 (2008年11月28日(金)の東京新聞より)

 かろうじて、毎日新聞は
 弁護側が「執行猶予」を求めたことを記しています。


 (2008年11月28日(金)の毎日新聞・朝刊より)


 これまで34年間、毎日、新聞を読んできたのですが

 自分が傍聴してきた裁判についての印象が
 こんなにも記事になると全く違ってしまうのかということに

 今さらながら、大きなショックを受けています。

 もちろん、新聞記事という限られた紙面の中で
 文字数のカンケーで全てを書きつくすことができないのは
 分かっています。

 けれども、これらの記事から受ける印象は、
 鬼畜のような祖母の姿です。

 熱せられたライターの口金部分を押しあてたり
 顔を平手で数回殴ったり、

 おもらしをしただけで怒りが爆発して
 最終的にこどもを殺してしまったり...。

 でも、フジノが傍聴してきた現場では
 この印象とは全く逆の感じ方をしました。

 もともとフジノは心理学を専攻していることもあって、

 何かの結果が起こるには、
 それが起こるに到った過程を見据えなければ
 何も解決しない、といつも考えます。

 確かに、こどもが死んでしまった1日前の状況だけをみれば
 これらの新聞記事が書いたとおりです。

 でも、裁判では、そこに至るまでの
 社会的な背景や、あらゆる対人関係や、心理的な動きが

 4時間以上にわたって
 被告、検察官、弁護士、3人の証人、3人の裁判官によって
 少しずつ少しずつ明らかになっていきました。

 フジノの意見は、すでに昨日書いたとおりです。

 報道というのは本当に難しいものだと
 つくづく感じました。



2008年11月27日(木)のフジノその2
● 教育長との懇談会がついに行なわれました

 ついに今夜、横須賀市で初めての

 いわゆる性的マイノリティとされる方々と
 教育長をはじめとする行政担当者との懇談会が行なわれました。

 ざっくばらんな懇談とする為に
 プレスリリースなどは一切なしとさせていただきました。

 横須賀市からは、4名が出席しました。

   教育長(教育行政のトップ)、

   生涯学習部長(学校教育の責任者)、

   生涯学習課長(社会教育の実務責任者)、

   人権・男女共同参画課長(人権施策の実務責任者)

 です。

 そして、いわゆる性的マイノリティとされる当事者として
 10代後半から20代の若者6名が参加してくれました。

 さらに、お2人の方にも参加していただきました。

 『“共生社会をつくる”セクシャルマイノリティ支援全国ネットワーク』
 代表である原美奈子さんと

 『カミングアウト・レターズ』の著者である
 RYOJIさんです。


 19時から21時まで
 約2時間にわたって、懇談が行なわれました。

 もともと2時間でお話が尽きるものではないテーマですし、
 フジノの仕切りがとても悪かったせいで

 参加してくれたみなさまにとって
 消化不良というか、
 もっともっと話したかったのではないか、と後悔が残りました。

 参加してくれた8名のみなさま。
 雨の中を横須賀まで本当にありがとうございました。

 また、教育長をはじめ、行政側のみなさま。
 市議会直前のお忙しい中を本当にありがとうございました。

 ぜひ、2回目、3回目と、この機会を続けていきましょう!
 どうぞよろしくお願いします!


● もっともっと『生の声』を!

 今日はオープンな場ではなかったので
 懇談会の内容も記すのは避けたいと思うのですが

 「横須賀市で初めて」というよりも
 全国的もこんな機会は本当に珍しいのではないかと思います。

 教育行政のトップと、人権施策の責任者がともに
 いわゆる性的マイノリティとされる当事者の若者たちの
 リアルな生の声を聴くために
 直接にお会いして懇談会を行なったのです。

 横須賀市の姿勢は、全国に誇れるものだとフジノは感じます。

 (他都道府県や他市町村で、こういう例がすでにあったら
  ぜひとも教えていただきたいです)

 初回ということで、お互いに緊張もあったと思います。

 でも、こういう機会がもっともっと増えていけば
 必ず現状は良い方向へさらに変えていくことができます。

 その為にも、どうかもっともっと生の声を
 フジノや横須賀市に届けてほしいのです。

 性的な多様性が存在するのは当たり前のことです。

 その多様性が保障されないで
 つらい想いや理不尽な体験をさせられているとしたら
 それは社会の側が間違っているのです。

 レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、
 インターセックス、トランスジェンダー、などの

 あらゆる性的な多様性は、問題ではありません。
 その多様性を受け入れられていない現状の社会の側が問題です。

 これからも、政治・行政としてできることは何か、
 もっともっと考えて、そして、実行していきたいです。

 どうかみなさまの生の声を聴かせてください!
 よろしくお願いします!



2008年11月27日(木)のフジノその1
● 4才児は何故、死なねばならなかったのか

 今日は、裁判所へ傍聴に行ってきました。

 7月に起こった、
 4才のこどもが祖母に押し倒されて死亡した事件の裁判です。

 雨の降る中、裁判所へ向かう坂をのぼりながら
 この悲しみに満ちた事件のことを改めて想い返しました。

 もちろんどんな死も悲しいけれども
 これは、あまりにも悲しい事件でした。

地方裁判所

 始まる20分ほど前に到着すると、
 児童相談所長をはじめとする
 こども育成部の課長や担当者が傍聴に来てくれていました。

 かねてから、

 「どうかこの裁判の傍聴に来てください」

 と、フジノは児童相談所の方々に
 お願いをしてきました。

 基本的に、児童相談所というのは
 こどもとの関わりが終わってしまったら
 もうそれ以上は、公務としては関わる義務が消えてしまいます。

 今回の事件ではすでにこどもが死亡してしまった訳ですから
 児童相談所が『関わる義務』は無くなっています。

 したがって、裁判を傍聴する『義務』もありません。

 けれどもフジノは、少なくとも刑法上の判断が下されるまでは
 この亡くなってしまったこどもに対する
 本市の義務は消えないのだと考えています。

 目の前の結果だけではなくて、
 あるいは法的な報告書の提出だけではなく、

 何故このような悲劇が起こったのかを
 深く掘り下げなければ、再発は防げないのだと僕は考えています。

 その為にも、くりかえし傍聴をお願いしていた訳ですが
 実際に傍聴に来てくれて、本当に良かったと感じました。


● こどもを本当に殺したのは何だったのか

 政治家は市民のみなさまの目や耳のかわりですから
 政治家として得たあらゆる情報はいつも全てオープンにするのですが

 今日の裁判での詳しい内容は、
 ここに記すべきではないと判断しました。

 ただ、フジノの考えは、傍聴を終えた今も
 7月のこの活動日記に書いた考えと全く変わりませんでした。

 物理的には、確かに報道のとおり
 祖母がこどもを押し倒したことが死亡の直接の原因です。

 裁判でも、被告である祖母は完全にそれを認め、
 事実を争点にすることはありませんでした。

 そして、検察側は実刑として懲役5年を求めました。
 弁護側はそれに対して執行猶予を求めました。

 2ヵ月後に判決が出ることになります。

 けれども、フジノは裁判のあいだずっと
 いや、今もずっとこの想いが消えません。


 「こどもを殺してしまったのは、本当は誰なのか?」


 フジノが考えるこの悲しき事件の
 本当の犯人は祖母ではありません。

 確かに、物理的にも、刑法的にも、
 こどもを殺してしまったのは事実です。

 けれども、フジノにはそれが
 『本当の答え』だとは全く考えられないのです。

 彼女を処罰したとしても、
 このまちの児童虐待は絶対に無くならないでしょう。

 仮に有罪の判決が出てこの事件が終わったと考えるならば
 こども家庭福祉に関わる人間として、失格です。

 僕は、祖母をかばっているのではありません。
 また、特定の誰かを犯人扱いするつもりでもありません。

 そうではなくて、

 「この事件が起こった背景を、絶対に無視してはいけない」

 と言いたいのです。

 その背景を意識して政治・行政は動かねば、
 こうした悲劇はこれから先も何度でも起こるでしょう。

 裁判を傍聴していない市民のみなさまには
 フジノがいったい何を伝えたいのかは
 この文章では理解してもらえないのは分かっています。

 また、誤解を与えかねない文章である危険性も
 十分に承知しています。

 それでも、プライバシーを守る為に書ける範囲で
 フジノが市民のみなさまに今お伝えできることは、以上です。

 たくさんの傍聴席の人々が裁判のあいだ、
 ずっとたくさんの涙を流していました。

 僕は、こぼれそうになる涙をひたすら堪えて、
 同じような事件を2度と起こさない為に
 政治・行政ができることとやるべきことを必死に考えていました。


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 やがて、定刻を大幅に過ぎて
 裁判は終わりました。

 外は、真っ暗になっていました。



 わずか4才のこどもの失われた命。

 何の為に生まれてきて、
 そして消えていかねばならなかったのか。

 その死をムダにしない為に
 僕たちはこの死から絶対に学ばなければいけない。


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