まちの政治家は、こんなことしてます政治家フジノの活動日記


2008年10月24日(金)のフジノその3
● 市民参加の原子力防災訓練へ(その3)

 講演会が終わった後、総合福祉会館1階におりて
 駐車場にて『モニタリングカー』を見学しました。

 モニタリングというのは、大気の中に放射能がどれくらいあるのか
 定期的に測っているんですね。

 そのモニターする機械は
 固定式のものと
 この車のように移動できるものとがあります。

 モニタリングを担当している文部科学省の方が
 説明をしてくれました。



 測定機器を積んでいるので移動して測定ができる
 このモニタリングカーは、

 原子力空母が横須賀を母港化するのにあわせて
 新たに横須賀に配備されました。

 こんなもの、無くて済めば良いのに。



 上の写真が、車の上にある測定をする大気を集める部分。
 下の写真が、車の中の機械など。



 固定式のものは『モニタリング・ポスト』と呼びます。
 下の写真でパネルで設置場所を説明しています。



 横須賀市内には10ヶ所あります。


 文部科学省のホームページの中には
 このモニタリングポストの結果が10分おきに更新されています。
 こちらのコーナーをぜひご覧下さい。

 あと、総合福祉会館の駐車場の奥、
 アメリカ軍基地と金網1枚で接しているところには
 固定式のものがあります。



 みなさん、初めて見るモニタリングポストに衝撃を受けていました。



 ただ、本当に残念だったのは
 説明時間が長すぎた為か
 あるいは熱意の差の為か
 市民の方々の間で『ささやかな分裂』があったことです。

 訓練の最初の方から参加していた方々の一部や
 講演を聞くことだけで満足した方々の一部が

 途中から

 「もう帰っていいだろ」

 と言って、帰りだしてしまいました。

 熱心に質問をしている市民の方々に対して
 不満の声をあげたり、

 市職員に向かって

 「質問はもうこの場を解散にしてから、
  質問したいヤツだけ残して質問つづけさせろよ」

 と言い放っていました。

 市職員はその言葉を受けて、説明会をすぐに解散しました。

 質問を続けたい市民の方々はそのまま残り、
 飽きたり疲れたり用事があったり帰りたかった市民の方々は
 一斉にひきあげていきました。

 フジノはその様子を見ながら
 どちらに残るべきか

 一瞬迷った後で

 すぐに、文句を言って解散させた人々の後に着いていきました。
 帰り道にその人々がどんな会話をするのかを
 聴きたかったからです。

 だって、自分の暮らすまちが
 放射能による被害を受けるかもしれないから
 今こうやって訓練してる訳ですから。

 それにも関わらず
 目の前の退屈さや飽きた気持ちの方がだいじで
 帰っていく人々というのはどういう人々なのかを知りたい
 とフジノは考えたからです。

 そして、しばらくフジノは、
 帰っていく彼ら・彼女らの交わす文句まじりの会話を
 盗み聞きしながら歩いてついていきました。

 こうしたフジノの行動は、
 モラルに欠ける、と批判があるかもしれません。

 でも、こういう人々を飽きさせないプログラムづくりが
 原子力防災訓練には必要なのです。

 正式なアンケート調査をやったって、
 きれいごとしか回答してくれません。

 だから、親しい人同士の会話の中の
 防災訓練に対する文句だらけの会話の中にこそ
 大切なヒントがたくさん隠されていました。

 今後は、アメリカ軍とも一緒に
 原子力防災訓練を行なわなければいけません。

 さらに、市民のみなさまをもっと巻き込んだ形での
 危機感と緊張感のある、
 現実に活用できる訓練にしなければいけません。

 その意味で、2年ぶりに市民も参加した今回の訓練は
 反省すべき点はしっかりと反省して

 本気の安全対策を行なう為に
 活かしていかねばならないとフジノは考えています。



2008年10月24日(金)のフジノその2
● 市民参加の原子力防災訓練へ(その2)

 通行人の方々の屋内への退避訓練が終わったので
 フジノは本部に戻りました。

 誘導を行なった消防隊員の方々も本部へ向かい、
 『通行人の屋内誘導完了』を報告します。

避難終了後の本部

 やがて、

 (1)住民屋内退避・広報訓練

  広報車等による屋内退避広報と、
  その内容に従った住民の屋内退避訓練(@汐入地区)

 の為に、汐入1丁目から5丁目まで巡回して
 退避を呼びかけていた市の車も次々と本部へ戻ってきました。



 上の写真は、消防局広報車ですね。
 下の写真は、市民安全課青色灯パトロールカーです。

 「これは防災訓練です。
  汐入地区の皆さんは、家に入り、窓を閉め、
  換気扇とエアコンを止めてください」

 と、マイクで呼びかけて巡回していました。



 全ての車が戻ってきたので、
 住民の屋内退避が完了したことを報告しました。



 素人のギモンなのですが、
 屋内に退避しなければならない時に

 退避を呼びかける消防隊員や市職員の方々は
 放射能を避ける防護服みたいなのは着なくて良いのでしょうか?

 微量という設定だから、着なくていいのでしょうか...。

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 本部で見学すべきことは全て終わってしまったので、
 次の会場である総合福祉会館へ向かいました。



 防災訓練に参加して下さった市民の方々を中心に
 『原子力防災講演会』が行なわれました。

 まず、市長のあいさつが行なわれました。



 原子力の基礎的な知識についての講演がありました。
 講師は、財団法人原子力安全技術センターの職員の方でした。



 配られた資料はこちらです。
 どうぞご覧下さい。



 講義の内容は、

 「放射性物質と放射線の違いを理解するには、
  乾電池と懐中電灯に例えてみると分かりやすいと思います。

  乾電池が放射性物質、
  懐中電灯の光が放射線だと考えてみてください。

  乾電池はやがて減っていって
  いつまでも光を出し続けることができないように
  放射能も自然に減っていきます」

 みたいな話からスタートしました。

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 講演会のおかげで
 原子力の基礎的なことはよく分かったのですけれども

 アメリカ軍の原子力空母や原子力潜水艦が
 安全だと僕たちが信じられるようなお話は、
 最後までありませんでした。

 残念です。

 (その3に続きます)



2008年10月24日(金)のフジノその1
● 市民参加の原子力防災訓練へ(その1)

 20日の活動日記でお知らせしたとおり、
 けさは9時半から汐入にて
 市民参加の『原子力防災訓練』を行ないました。

 雨天だった為に、会場の1つである汐入小学校では
 訓練の内容が縮小されたので
 フジノが見学したのは、次の3つです。

 (1)住民屋内退避・広報訓練

  広報車等による屋内退避広報と、
  その内容に従った住民の屋内退避訓練(@汐入地区)

 (2)通行人屋内誘導訓練

  通行人の屋内誘導訓練(@芸術劇場周辺)

 (3)原子力防災講演会

  訓練参加者を対象にした
  原子力防災に関する講演会(@総合福祉会館)


 朝9時半すぎに訓練が開始されました。

 下の写真は、訓練開始直後の本部の様子です。
 後ろ姿は、蒲谷市長です。



 ・消防局は、ベイスクエア1Fに現場活動拠点を設置する
 ・屋内退避措置の広報手段等について検討、指示
 ・通行人の屋内誘導方法について検討、指示 

 フジノが気づいた・気になったことは3つです。

 (1)とにかく報道陣が多かったこと

 ものすごく注目されている訓練だということが
 あらためて分かりました。

 この日、藤沢市で発見された防虫剤成分入りのカップ麺が
 横須賀市内でも発見されたとの一報があって
 メディアはみんなそっちに行ってしまうかとフジノは思ったんです。

 それでも、すごくたくさんのメディアが
 こちらに来ていたので、やはり注目度の高さを再確認しました。


 (2)本部で、市長は特に指示は出したりしないこと

 フジノも本部の真後ろで見学していた訳ですが
 実際に本部をとりしきりのは現場担当の消防局の方々であって
 市長も何かをするという訳では無いのですね。

 やっぱりプロが動く、ということなのですね。


 (3)「市民に不安を与えないように」という指示が繰り返されたこと

 今回の訓練をそもそも行なうこと自体が
 「市民の安心の為」だからか

 何度も何度も「市民に不安を与えないように」という指示が
 くりかえし発せられるたびに、強い違和感を抱きました。

 「パニックを起こさせないこと」と
 「緊張感が取れてしまうこと」って紙一重だとフジノは考えます。

 訓練の時は、緊張感がぴりぴりしているくらいが
 ちょうどいいのではないかと感じたりしました。


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 続いて、通行人の方々の、建物の中への避難をする訓練です。

 通行人役はわずか21名でした。
 それに比べて、マスコミの多いこと...。



 汐入のAPTの1階(市民活動サポートセンターの脇)に
 通りがかった市民の方々を

 メガフォンで、3階の産業交流プラザまで
 退避してもらうという訓練です。



 1階から2階まで、エスカレーター。



 でも、2階から3階までは
 『外気にふれる吹きさらしの外の階段』を歩いていきます。

 屋内に退避しなくちゃいけない理由って、
 外に出た放射能を浴びないようにする為じゃないの???

 訓練だからいいのか?
 なんか変なの。



 そうして、3階にある産業交流プラザに
 全員が移動しました。

 そこで、担当者が人数を数えて、全員いることを確認して
 少し休憩して解散しました。



 参加いただいた市民のみなさまには
 本当に忙しい中ご協力いただいたことに
 こころから感謝を申し上げるべきなのであって

 こんなことを書くのは気がひけるのですが
 それでも訓練は大切なことなので、あえて書かせてください。

 なんだかほのぼのとしていてとても緊張感が無くて
 のんびりした訓練でした。

 むう。

 訓練って、もっとぴりぴりした
 肌が切れるような緊張感が漂うものだと考えていました。

 (その2へ続きます)



2008年10月23日(木)のフジノ
● 性的マイノリティの方々の生の声を、教育長に届けよう!

 まず最初に、先月22日の教育経済常任委員会
 フジノが教育長と行なった質疑を載せますので、
 ご覧下さい。


 (2008年9月議会・教育経済常任委員会・所管事項でのフジノの質疑より)






 こういう風に今までいろいろな提案を、
 いわゆる性的マイノリティとされる方々のサポートについて
 提案をさせていただいてきたのですが

 夏、いろんな多くの方々とお会いする中で、
 やはり生の声に耳を傾けるということが非常に重要だなと感じました。

 以前、本会議で市長と教育長に

 「直接にいわゆる性的マイノリティとされる方々に
  お会いしたことがありますか」

 とお聞きしたところ、お2人とも無かったと。

 そこでやはり改めてご提案させていただきたいことは、
 僕自身が様々な対策を代弁者として市議会で提案するのも
 確かに有効かとは思うのですが

 もし教育長がお許しをいただけるのであれば
 いわゆる性的マイノリティとされる
 LGBTの若者たちに会う機会というのを
 作っていただけないかという風に思います。

 もし、前向きなご答弁をいただければ
 いくらでも機会というのは作れると思いますので
 そういった点についてどのようにお考えでしょうか。







 わたくしが自分の席に座っていたのでは
 何も教育の現場の様子が分からないのと同じように

 やはり当事者であられる方たちが
 何に悩み、どうしてほしいのかというのは

 やっぱり直接お会いし、お話を聞くということは
 たいへん大事だと
 わたくしこれまでの経験からも思っております。

 そういう機会は積極的に
 これから作っていくことが必要だと思っておりますし

 そういう方たちの声、あるいはご意見を
 お会いする中で聞くことができれば

 今後の中学校等におきますそういったお子さんたちの
 学びやすい環境づくりというところには
 きっと反映させていくことができると思いますので

 私はぜひ声を聞きたいと
 このように思っております。




 フジノは生の声に耳を傾けることこそが
 最も大切だと考えていますが

 教育長も同じお考えを
 はっきりと示してくれました。

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 それから、1ヶ月。

 信頼できる方に、どんな形でこの『場』を行なうのが良いかを
 フジノは現在、相談にのっていただいています。

 また、今日は教育長にお時間を取っていただき、
 日程の調整をさせてください、と申し上げました。

 われらが教育長はとても熱心な方なので

 「フジノ議員、市役所の時間内(夕方17時まで)には
  こだわらないでけっこうですよ。

  学生の方も働いている方も
  むしろ夜の時間帯の方が
  きっとみなさん集まりやすいでしょうから」

 ということで、市役所が閉庁した後に
 この『場』を行なう可能性が高くなりました。

 こういう積極的な姿勢をうかがうにつけても
 やっぱりさすが教育長だと改めて感じました。

 さて、実際の懇談の『場』がどのようなものになるかは
 まだまだこれから調整していかなければならないのですが

 とても有意義な、横須賀市初の試みになることと思います。


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 ちなみに、昨日訪れた
 『かながわレインボーセンターSHIP』が発行している
 紹介のパンフレットと

 その内容の良さに感激したフジノが
 大量に頂いてきた『ぼく、わたしって変なの?』の2つを

 教育委員会事務局の幹部である
 教育長、生涯学習部長、管理部長、学校教育課長、生涯学習課長に
 総務の方を通じて、お渡ししていただきました。

 それから、人権課題を担当している
 市民部の人権・男女共同参画課長のところには直接訪れて
 手渡ししました。

 今年異動してこられた人権・男女共同参画課長は
 実際に『SHIP』を訪れたことは無いものの
 その存在はすでに知っていたとのこと、とても期待できそうでした。

 人権・男女共同参画課が中心になって原案を作った
 まもなく『人権施策推進指針(仮)』も
 パブリックコメントにかかりますから(11月5日からです)

 ぜひ市民のみなさまにたくさんのご意見を
 お願いしたいと思います。



 ●

 ここ数日は、なかなか活動日記には
 記すことができない動きをたくさんしておりまして

 「フジノの活動は、最近ものたりないなあ...」とお感じの方も
 たくさんいらっしゃるとは思うのですが

 いずれ、数年後には

 「そうか、あの時フジノはこれをやってたのか」

 と、ご理解いただけると思います。

 それではみなさま、
 りらっくす&ふぁいとですよ。


 


2008年10月22日(水)のフジノ
● かながわレインボーセンターSHIPへ

 今日は、夕方までの大切な会合を終えた後、
 夜20時からのカフェトークまでに
 数時間の余裕ができたので、大急ぎで横浜へ向かいました。

 かねてからずっと見学したかった
 横浜・西口にある『かながわレインボーセンターSHIP』
 急きょ、お邪魔させていただきました。

 『SHIP』とは、いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々の為の
 誰でも自由に立ち寄れる、オープンなコミュニティスペースです。

 去年9月にスタートした『SHIP』は
 神奈川県が全面的に出資して、ボランティアによって運営されています。

 運営の財源は、『かながわボランタリー基金21恊働事業負担金』と
 寄附によってまかなわれています。

 (スタートまでの詳しい経緯については、
  ぜひこちらの記事をご覧下さい)

 ふらりと立ち寄って自由に本を読んだりビデオを観たり
 様々な情報を得ることができたり、
 仲間とくつろいだり、
 予約制ですが相談やカウンセリングを受けることもできます。

 フジノは、いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々から
 相談を受ける機会が増えてきたこともあり、

 かねてから複数の方々から高い評価を聞いていた
 『SHIP』をぜひとも自分自身が訪れたいとずっと考えていました。

 横浜駅で下車して徒歩10分、
 横須賀中央からたった40分ほどで到着できます。

 こんな近くに、とても良い『場』があるのです。


 かなりの方向音痴のフジノが
 18時頃、周囲が暗くなってから初めて訪れたのですが、

 初めて行く方でも地図の通りに歩けば、
 レインボーフラッグが2階に見えるビルなので
 すぐに分かると思います。



 そして、1階の階段には、看板が出ています。



 無事に到着です。


● どうかたくさんの方々に訪れてほしいです

 水・金・土は16時から21時まで
 日曜・祝日は15時から18時までオープンしている『SHIP』ですが

 フジノはあえて事前の電話約束とか無しで
 いきなりお邪魔しましたが

 (政治家だと名乗ってアポイントメントを取ると
  いろいろめんどくさいことがあったり
  日常場面とは違くなってしまうことがあったりするからです)

 突然の訪問だったフジノに
 職員さんは、とても親切な対応をしていただきました。



 全国のたくさんの情報、参考文献、映像資料、
 豊富にそろっています。



 無料でコーヒーや紅茶を飲むこともできます。



 写真の通りで、白を基調とした
 ゆったりと過ごせるスペースになっています。

 スタッフの方はとても熱心で
 『SHIP』の取り組みについて聞かせていただきました。

 また、フジノも性的な多様性の保障についての
 これまでの横須賀市議会での取り組みをお伝えしました。

 フジノは、学生時代に本当に多くのこどもたちが
 周囲の偏見によって苦しめられている現状を
 とても問題視しています。

 現状を変えていく為には
 学校教育の中で、性的な多様性について
 もっときちんとした説明がなされる必要があります。

 まず、学校の先生方に正確な理解をしていただくこと、
 同じく、PTAの方々にも理解をしていただくこと、が不可欠です。

 きっとこれから、公的な団体である『SHIP』とは
 一緒にいろいろな活動ができるのではないかと感じました。



 くりかえしになりますが、横須賀からわずか40分ほどの場所に
 こんなに良い『場』があることは本当にラッキーです。

 ぜひ、たくさんの方々に訪れてほしいと
 フジノはこころから願っています。

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 この数ヶ月、カフェトークに
 いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々が来てくれます。

 今夜、『SHIP』を見学した後に行なったカフェトークにも
 いわゆる『性的マイノリティ』とされる方が来てくださいました。

 本当にありがたいなあ、と思いました。

 フジノは、改めて
 いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々に申し上げたいです。

 決してあなたは1人きりではありません。

 だって、統計的にもハッキリと40人に1人はそうですよ、と
 データが出ているのですから。

 まだ社会が偏見に満ちているから
 オープンに生きることが難しいだけで

 僕の隣にもあなたの隣にも必ず
 いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々は暮らしています。

 あなたが今、感じているあなたの在り方は
 それでいいんです。他人と違っても全然OKなんです。

 それは当たり前のことなのです。

 だからどうか決して孤立しないで、
 1人きりで悩み苦しまないで下さい。

 この『SHIP』も、とても有効な場になるはずです。

 そして、市民のみなさまにも
 改めてお伝えしたいです。

 どうか、現実を知って下さい。

 今まで目の前に観てきたことだけが現実ではなくて、
 本当の自分自身の気持ちさえも語ることができない方々が
 たくさん存在しているという現実がある、ということを。

 レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、などなど
 性的な多様性が存在することは、当たり前のことです。

 あなたも僕も、性的な指向性は
 完全な『男性』と完全な『女性』との2つだけに
 かっちりと完全に分けることなんて、本当はできないんですよ〜。

 1人の人間の中に、はっきりと色分けできない
 男性と女性の境界が『グラデーション』のように存在する、というのが
 今までの研究から分かってきた定説です。

 そんな現実を、ただ知らないだけなのです。

 だから、お互いに知りあっていきましょうね。
 お互いに理解していきましょうね。

 人はみんな、違うんです。
 同じ存在なんてありえないんです。



2008年10月21日(火)のフジノ
● ついにその時が来た...

 5月1日の活動日記にフジノは
 長年抱いていた密かな想いを告白しました。

 こんな内容です。
   ↓
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 「いつの日か載りたい!」と願っているメディアが2つだけあります。
 
 その2つは特別なのです。
 『夢』に近い想いかもしれません。
 
 マスメディア嫌いのフジノですが
 長年とても大切に愛読している本がありまして、
 もしもそれらに載ることができたら、
 手放しでうれしいだろうなあというものが2つあるのです。
 
 そのうちの1つに、なんと載ることができました!
 月刊『手をつなぐ』です。

 最初、フジノは辞退させていただきました。

 だって、これまでこの本に載った政治家というのは
 みんな福祉政策のプロ中のプロばかりです。

 例えば、フジノがこころから尊敬する山井和則さん(民主党)や、
 福島豊さん(公明党)などの素晴らしい方々です。

 いつかフジノがこの本に載れる時が来るならば
 それは政治家として10年ぐらい経った時だと妄想してきました。

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 月刊誌『手をつなぐ』
 もう1つの某雑誌(名前はヒミツです)は
 それくらいにフジノにとって特別な存在のですね。

 つい先日もたまたま市民の方と

 「もう1冊の方からもしも原稿の依頼が来たら、
  政治家として『アガリ』というか
  引退する時期なんじゃないかと思うんですよ...」

 なんて話をしていました。

 別の市民の方とも、この本について

 「この本に原稿を書けるようになるのは後10年くらい先だろうなあ。
  本当に『福祉政策をメインにしている政治家』として
  自他ともに認められた時に初めて依頼が来るんじゃないかなあ」

 なんて話をしていました。

 それがなんと...

 今日、編集部から原稿の依頼が来たのです!

 じっくりとお話をうかがった上で
 依頼を受けさせていただくことにしました。

 いや、人生って何があるか分からない。
 すごい衝撃でした。


● 全然うれしくない...っていうか、責任の重さが怖い

 でも、実は全く喜んでいないんです...(泣)

 今回の依頼された原稿のテーマが
 あまりにも難しすぎて

 フジノの能力を明らかに超えているんです。

 たいていの場合、講演や原稿を依頼されたら
 依頼してくれた方の目的をじっくりとうかがった時点で

 こころの中ではすぐに
 構成が完成しちゃうんです。

 でも、今回の依頼は、全く見えない。
 どうなるか想像がつかない...。

 自分自身がずっとこの本を読んできた訳で、
 そこに記されていることに救われたり励まされたりしてきました。

 ものすごく責任が重大です。

 だけど、テーマが難しすぎるよ...。

 でも、このテーマでなければ
 フジノに依頼がこなかったのも分かりました。

 フジノの他に今回の原稿依頼の候補にあがった方々の
 お名前をうかがって、あまりにビックネームなのでショックでした。

 特にお1人の方は、フジノがこころから尊敬する大学教授の方でした。

 そんな尊敬する方をさしおいて、
 あえてフジノが指名された理由は
 編集部の説明をうかがってとても良く分かりました。

 確かに、フジノにしか書けない気がします。

 ああ、でもこんなにも長年の夢だったことが
 こんなにも苦しいことだとは思わなかった...。

 もしも原稿がボツにならなければ
 来年1月号に載ることになります。

 それがもしうまくいったら、ぜひみなさまに真っ先に
 この活動日記でお伝えしたいと思います。

 ああ...あまりの責任の重さに
 押しつぶされてしまいそうだよ。怖いや。



2008年10月20日(月)のフジノ
● 原子力防災訓練の詳しいおしらせが届きました

 9月11日にお知らせした『日米合同原子力防災訓練』とは別に
 横須賀市では、市民の安心・安全の為に
 市民と共に行なう原子力防災訓練を行ないます。

 詳しいおしらせが横須賀市から届きましたので
 みなさまにおしらせします。

 『平成20年度 横須賀市原子力防災訓練』

 1.日時
 10月24日(金)午前9時〜12時
 (雨天決行。ただし、荒天の場合は、状況により判断)

 2.訓練実施場所
 横須賀市汐入町1〜5丁目、
 横須賀芸術劇場周辺、横須賀市総合福祉会館

 3.訓練目的
 国の「原子力艦の原子力災害対策マニュアル」に沿い、
 対処能力の向上と原子力防災に関する意識の啓発を図ります。

 4.訓練想定と訓練項目
 国の「原子力艦防災マニュアル」に規定する
 「屋内退避を実施すべき事象が発生した」との想定の下、
 汐入地区で次の訓練を実施します。

 (1)住民屋内退避・広報訓練(別紙1、3のとおり)
 広報車等による屋内退避広報と、
 その内容に従った住民の屋内退避訓練(@汐入地区)

 (2)通行人屋内誘導訓練(別紙1、2のとおり)
 通行人の屋内誘導訓練(@芸術劇場周辺)

 (3)児童屋内退避訓練(別紙4のとおり)
 児童の校庭から教室への屋内退避訓練(@汐入小学校)

 (4)原子力防災講演会
 訓練参加者を対象にした原子力防災に関する講演会(@総合福祉会館)

 5.参加者(機関)
 汐入連合町内会(7町内会)、市立汐入小学校、横須賀市消防団、
 横須賀オフサイトセンタ、文部科学省、原子力安全技術センタ、
 横須賀市、横須賀市教育委員会


 PDFファイルが見れない方にはごめんなさい、なのですが
 別紙についてはこちらをご覧下さい。



2008年10月18日(土)のフジノその3
● 『セクシャリティと政治』@パフナイトへ

 品川を出て、次の会場である早稲田へ向かうまでのあいだ、
 精神的にげんなりさせられることがあって
 すっかり疲れきってしまいました。

 知人だったからガマンして話を聴いていたのですが
 うんざり。もう、勘弁してほしいです。
 目的と手段が逆になっていることに本人が気づいていない。

 そんなこともあって、吐き気がしながら次の場所へと向かいました。

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 本日最後の参加イベントは、
 定期的に開催されている『パフナイト』でした。

 2004年4月から現在に至るまで
 ほぼ毎月、講師やゲストを招いてトークを行なったり
 上映会や勉強会を行なったり、活動を続けてこられました。

 この『場』が存在していることの意義はものすごく高くて、
 とても素晴らしい活動だとフジノは考えています。

 テーマに強い関心がある回も多くて
 かねてから行きたかったのですが、今回ようやく行けました。

 今回のテーマは、『セクシャリティと政治』です。

 告知の文章はこんなでした。


 (パフナイト告知文より)

 10月のパフナイトは緊急開催!
 そろそろ選挙が行われそうな秋だから...ってわけでもないけれど、
 たまには「政治の話」したっていいんじゃない!?というわけで

 『セクシュアリティと政治’08』の開催決定!

 昨年の3月、「怒涛の選挙3連続」の直前に開催され、
 YouTubeで見ることのできる『セクシュアリティと政治』

 その後、いろんなことがありましたねぇ。

 そこで今回は...
 昨年の尾辻かな子さんの「国政チャレンジ」を本人が振り返ったり、
 今年になって手探りで始まった「セクマイに関するロビイング活動」で
 ジワジワと出始めた成果を「共生ネット」のミナ汰さんが語ったり、
 「同性婚」をめぐる話題がホットなアメリカの政治状況を
 ニューヨーク在住ゲイ・ジャーナリスト北丸雄二さんが話します。

 いまだ政治の世界では「居ないことに」され気味な
 日本のセクシュアル・マイノリティ。
 いいかげん「居ること」になるためには、どうすりゃいいの?
 焦らずのんびり考えていきましょうってことで、
 ぜひあなたも参加して、多角的な視野からの討論を、一緒にしませんか?

 ★出演者(50音順)
 尾辻かな子さん
 ・・・前大阪府議会議員。2003年、大阪府議に当時最年少で当選。
 2005年に東京レズビアン&ゲイパレードで
 現職政治家として同性愛者であることをカミングア ウト。
 2007年7月に民主党公認で参議院選挙全国比例に立候補。
 2008年、絵本『タンタンタンゴはパパふたり』を翻訳。
 著書『カミングアウト〜自分ら しさをみつける旅』(2005年)。
 パフナイトには4回目の登場。

 北丸雄二
 ・・・作家/ジャーナリスト。
 毎日新聞記者、中日新聞(東京新聞)ニューヨーク支局長を経て
 現在はフリーランスとしてニューヨークで著述活動。
 訳書『フロント・ ランナー』(1990年)ほか多数。
 2007年〜08年上演『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』、
 2009年2月に新宿FACEで上演される『ALTAR BOYZ』日本版の
 翻訳を担当。ゲイ雑誌『バディ』に「北丸雄二のWORLD INDEX」連載中。

 ミナ汰
 ・・・2008年に発足した
 「“共生社会をつくる”セクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク」
 (略称:共生ネット)代表。
 パフスクール「国に意見する方法」の受講生を中心に結成された
 同団体で現在、LGBIT関連政策のロビイング活動を展開中。
 原美奈子名義での訳書『レズビアンの歴史』(1996年)
 『生きる勇気と癒す力』(2007年)ほか多数。



 なんと、当日の様子は、サイト『フツーに生きてるGAYの日常』
 全て動画で観ることができます。すごくありがたいです。

 みなさまも、『パフナイト』がどんなだったか、
 フジノの体験を追体験してみてくださいね。


● 『存在しない者』になんか、させない

 政治に限らず、社会の風土というものは
 多数派によって作られています。

 例えば、わが国の自死遺族の方々は
 自殺にまつわるあらゆることをタブー視する日本の風土によって
 その悲しみを語ることさえ許されてきませんでした。

 社会全体で見れば、自殺に追い込まれて亡くなる方々は
 多数派ではないからです。

 だから世間は、自殺をする人をおかしな存在として貶めたり、
 遺族さえも忌避する存在として扱ったり。

 自死遺族に限らず、あらゆる対象がタブー視されてきました。

 政治家になる前から現在に至るまで
 フジノが体験してきた『排除』されていると感じた対象は、

 原爆の被害を受けた方々、在日朝鮮人の方々、障がいのある方々、
 精神障がいのある方々、ハンセン氏病だった方々、など

 本当に様々です。

 でも、みんなふつうの人々ばかりでした。

 白血病の発病が怖いと話してくれた被曝3世の友人は
 今はNHKのディレクターとして良い番組をつくっています。

 在日朝鮮人なのだと中学時代に苦しそうに告白してくれた友人は、
 今ではこどもが小学校を卒業し、ベテランのお母さんになってきました。

 これまで出会ってきた障がいのある方々は
 性格のいい人もいればイヤな人もいる、
 障がいの無い人々と変わらない存在でした。

 それなのに、わが国では排除するのです。
 日本という国は『排除』の社会なのです。

 そして、この数年間、みなさまが知ってのとおり、
 フジノはいわゆる『性的マイノリティ』とされる方々についてを
 政策的なテーマにしています。

 出会う方、出会う方、みんな僕と変わらない。

 それなのに、社会の扱いはやっぱり『排除』です。

 今夜のパフナイトの告知文にもあったように

 >いまだ政治の世界では「居ないことに」され気味な
 >日本のセクシュアル・マイノリティ。

 という現状にあるとフジノも感じます。

 >いいかげん「居ること」になるためには、どうすりゃいいの?

 ということで、フジノなりに市議会で
 いろいろな提案をしてきました。

 この国では『存在する者』であっても
 その存在を強く訴えないと認められないことが多いのです。

 でも、それは絶対におかしいんです。

 ある人が、他の人と何かの点で違う、という
 たったそれだけの理由で排除される社会は脆い社会です。

 人はみんな違うのです。それが当たり前なのです。
 まだ日本は、そんな当たり前の前提を認められないでいます。

 だから、フジノはこれからも
 あらゆる『存在する者』について世間に訴え続けていきます。


● そんな世間と闘う方法の1つとしての国政選挙出馬は有効だったか?

 今夜のパフナイトはもりだくさんでしたが、
 最も強く印象に残ったことの感想を書きます。

 (誤解されることを恐れずに書きます。
  ここから先は、感情論の誹謗や中傷ではなくて、
  手段の違いについての批判です)

 出演者の1人は、フジノの盟友でもある
 尾辻かな子さんでした。

 尾辻さんが前回の参議院選挙に立候補をする決意をした経緯、
 選挙前から選挙に至るまで、そして落選から現在まで
 などのお話をしてくれました。

 初めてお聞きする話も多くて、とても興味深かったです。

 かつて尾辻さんはフジノが代表をしている
 『地域の自殺対策を推進する地方議員有志の会』
 副代表でした。

 それなのにご本人から何も知らされないままに、去年夏、
 突然、人づてに尾辻さんが国政選挙に立候補すると聴かされた時には
 なんだか裏切られた気持ちがしました。

 地方分権の時代ですから、
 国会議員も市議会議員も同じ立場です。

 『扱う分野』が違うだけで、同等の立場なのです。

 だから、フジノは国会議員に全く魅力を感じないし、
 市議会議員として実現できることの多さを痛感しています。

 しかも、現場に最も近いのが地方議員(市区町村会議員)です。

 それなのに、「何故、尾辻さんは国会議員なんかに...」と
 フジノは当時かなりショックを受けました。

 (今夜のお話では、
  尾辻さんは「府議会ではやれることはやりつくした」と
  おっしゃっていました)

 知人を通じて、尾辻さんを応援してほしいとの依頼が来ましたが
 天木直人さんの最後の挑戦を応援していたフジノは
 尾辻さんの応援はできない、とお断りしました。

 天木さんの闘いは、国会でしか扱えない(とされている)
 外交問題がテーマでした。

 選挙期間の前後に流れるニュースでとりあげられる
 尾辻さんのメディアでの扱われ方にも
 フジノは失望していました。

 率直な気持ちとして、
 落選をニュースで知った時にも驚きませんでした。

 自殺予防の盟友として、同い年であることからも、
 また尾辻さんの人間的な魅力からも
 今も全く変わらずに尊敬していますが

 何故そんな闘い方をしてしまったのか、という気持ちは
 正直なところ、
 当時も今も変わらずに強く残っています。

 先ほど記した『排除』ばかりする世間とは闘う必要がありますが

 その世間と闘う為の『方法』が
 国政選挙への出馬という手段で本当に有効だったのだろうか、
 という疑問は、フジノの中で今も消えてはいません。

 まだまだ尾辻さんが地方議会で実現できることは
 たくさんあったのではないか、
 政治家として優秀な存在であっただけに
 すごくもったいないと感じる気持ちが今も本音として強くあります。

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 でも、闘い方(『方法』)は
 人それぞれなのです。

 たとえ『闘い方』に納得はできていなくても、
 『闘ったことそのもの』の意義の高さは今も強く評価しています。

 国政に出るという形で世間に一撃を加えることは
 必要だったのかもしれません。

 そんな闘いそのものを評価しているからこそ、
 今、横須賀市議会でフジノは
 性的な多様性の保障について取り上げ続けています。

 尾辻さんという優秀な地方議員を失った今、
 今も政治家であるフジノたちが
 発言を続ける責任があると考えているからです。

 けれどもそれは同時に、

 「本当に地方議会では限界があったの?」

 というフジノの疑問を
 フジノなりに答えを見つける闘いでもあります。

 まだまだフジノは地方議会の可能性を信じています。

 フジノは国会のダメさかげんに徹底的にうんざりしていて
 国政には何も期待していません。

 けれども政府がいかにダメでどうしようもなくても
 現場に最も近い存在である地方議会がそれを跳ね返せばいい、と
 本気で信じています。

 性的な多様性の保障についても
 徹底的に地方議会で実現する努力を続けていきます。

 そんなことを改めて決心した
 パフナイトでした。



2008年10月18日(土)のフジノその2
● ACT−IPS連続講座へ

 昼食をとって、午前中の検討会で感じた暗い気持ちから
 何とかムリやり切りかえて
 午後から品川へ向かいました。

 NPO地域精神保健福祉機構のACT/IPSセンターによる
 2008年度の連続講座、

 『地域中心の精神保健福祉〜ACT/IPSの支援技術・要素を学ぶ〜』

 に参加する為です。

 品川のきれいな
 オフィスタワービルが
 会場でした。

 5回連続の講座ですが、
 2回目の今日から
 フジノは参加です。

 受講の目的は、

 『IPS』について
 徹底的に学ぶこと


 です。

 IPSとは、これまで
 フジノが紹介してきた

 ACTや
 リカバリーやWRAPと

 とても深いカンケーに
 あるものです。

 多くの市民のみなさまにとって
 ACTもIPSも身近な単語では無いですよね...。

 でも、フジノを信じてもらって、あえてひと言で書くならば

 『今までの精神保健医療福祉を根っこから変える動き』

 の1つです。

 そんな大切なものなのですが、
 これまでフジノは何故か『IPS』だけには接点が無くて

 その実際には全く接したことが無くて
 どんな解説書にも書いてあるような
 カンタンな定義レベルでしか内容を知りませんでした。

 かねてから

 「徹底的に学んでおかなければいけない!」

 と感じていたところに連続講座があることを知って
 これは絶対に行かなければ、と申し込みました。


● IPSとは何なのか?そして、役に立つのか?

 そもそも『IPS』って何でしょう?

 よく紹介で記されているのは
 こんな感じです。

 Individual Placement and  Support(IPS)とは
 重度の精神疾患がある方々への
 個別の援助付き雇用へのアプローチです。

 そこで、ここから先は、フジノが現段階までで理解している
 『IPS』のイメージをかみくだいて説明しますね。

 (正確な理解では無い部分もたくさんありますので
  どうか全てをうのみにはしないで下さいね)

 精神疾患のある方々が仕事に就く場合、
 これまでは『仕事探し』の前に、
 長い期間、『働くための訓練』を行なってきました。

 例えば、デイケアや作業所などで
 内職の延長のような作業をして

 「さあ、少しずつ仕事に慣れていきましょうね」

 というものです。

 市民のみなさまが持っている
 障がいのある方々が働くということのイメージって
 こんな感じだと思うんです。

 これを福祉業界の専門用語で
 『福祉的就労』と呼んでいます。

 でも、『IPS』はこの流れを全く逆にしました。

 『IPS』では、「あなたは症状が重いから働けないよ」なんて
 周りの人々が決めつけません。

 働きたい人はみんな対象外にしない、というのが原則です。

 精神疾患のある本人の、
 興味や関心や持っているスキルに基づいて
 まず、仕事を探していきます。

 この『すばやい仕事探し』と、
 仕事に就いてから
 『その職場でその仕事内容に沿ったトレーニングを行なうこと』

 サポートしていくのですね。

 サポートにあたっては、
 精神科医や看護師などの医療職と共に、
 仕事に就くことや働いていくことのサポートスタッフ(就労支援)など
 いろいろな職種のスタッフが
 必ずチームを組んで取り組みます。

 短い時間でもいい。短い期間でもいい。
 まずは仕事に就いてみること。

 何故なら、働くことは精神疾患の回復にプラスに作用するからです。


 ...ここまでの説明で
 『IPS』って何となくイメージができましたか?

 フジノは、あまりリアルにはイメージできませんでした。

 すごく大きな転換だということは理解してきまたが
 何だかこんなことって当たり前のことじゃないかという気もします。

 一方で、

 「重症の方でもまず働いてみる、って
  よけいに症状が重くなったりしないの?」

 というような
 ギモンもたくさん持っていました。

 そこで、今回の講座を受けて
 徹底的に学ぼうと決心した訳ですね。

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 実際にすでに『IPS』に取り組んでいらっしゃるチームの方々と
 実際にすでに雇用をしている企業の方々が
 お話をしてくれました。

 会場では
 ただ話を
 聞くだけでなく

 テーブルごとに
 意見やギモンを
 述べ合ったり

 講師への
 質疑応答が
 たくさん
 なされました。

 講座で使われたパワーポイントはこちらです。
 とてもわかりやすい資料ですので、ぜひご覧下さい。
 
 (続きます)

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