まちの政治家は、こんなことしてます


2010年2月12日(金)のフジノその4
● メディア出演バブルだった昨年/今年は回復する年にすると決めたから

 昨年はフジノにとって、『メディア出演バブル』でした。

 新聞、週刊誌、月刊誌、ラジオ、テレビ、インターネット、
 あらゆるメディアにフジノは依頼されれば
 ほとんど全て応じてきました。

 大きな選挙が2つありましたから
 こちらも覚悟はしてきましたし、

 マスメディアにとりあげて頂いたことには
 今でも感謝をしています。

 しかし、『その後の影響』というか
 僕自身のこころの限界を超える量のメディアに出てしまったせいで
 いろいろな意味で
 フジノは疲れ果てしまいました。

 そこで、昨年12月末に朝日新聞夕刊の1面に掲載された
 あの素晴らしい連載記事を最後と決めて

 その後はあらゆるマスメディアからの取材を
 全てお断りしてきました。

 もちろんフジノは公人ですから

 その時その時のこのまちの抱える問題や
 政治家としての政策については説明責任がありますから
 そうしたことがらには今も
 当然ながら取材に応じています。

 そうではなくて、僕個人や家族や親しい方々の
 プライベートやライフヒストリーについて
 語らねばならない種類の取材には全てお断りしてきました。

 実際、先日も全国ネットの某テレビ局の
 取材依頼をお断りしました。

 「政治家なのに断るなんてもったいない」

 とディレクターの方に言われてしまいましたが、
 フジノは自分の宣伝になるとか
 そういうたぐいのことはどうでもいいんです。

 本当の意味でフジノを応援してきてくれた方々というのは
 テレビに出たとか雑誌に出たとかくらいでは
 別に喜んだりしてくれません。

 もともとチームフジノの仲間たちは過去2回の選挙だって、
 当選しても「おめでとう」なんて誰も言いませんでした。

 あくまでもフジノのまわりのみんなが喜んでくれるのは
 政策が実現した時、暮らしが本当に変わった時だけなのです。

 だから、「テレビに出ないなんてもったいない」
 なんて理屈はフジノにはありえないのです。

 そんな訳で、僕個人がクローズアップされるような取材については
 今年は相手にきちんと事情を説明した上で
 全てお断りさせて頂いてきました。

 それはとても固い決意だったのです。

 ●

 けれども数日前、ある新聞記者の方から電話を受けた時、
 いつもどおり一通り事情をご説明したのですが

 何故か分からないのですが、その方とお話しているうちに僕は
 何となく断りづらい気持ちになりました。

 そして、とりあえず会ってみるだけ会ってみよう、
 ということになりました。

 それは、うまくは言えないのですが
 『こころの直感』みたいなものです。

 取材そのものに乗り気ではなかったので
 相手のフルネームも尋ねませんでした。

 神奈川新聞の石橋記者という方と
 今日12日の『かながわ自殺対策会議』が終わった後に
 そのまま会場で待ち合わせる

 それだけしかメモしませんでした。


● それは運命だったのかもしれない

 けさの神奈川新聞の1面トップの記事を見て
 とてもその記事に惹かれました。

 政治家として強く問題意識を揺さぶられましたし、

 「これは僕がやらなければならない課題だ」

 と感じました。

 ふだん、新聞には世界中のあらゆる問題が載っていますから
 その1つ1つを読んでも問題意識を揺さぶられることはありません。

 ましてや新聞を読んで「僕自身が取り組まねば」と決意することは
 1か月に1度も無いことが多いかもしれません。

 しかし、けさはその記事に対して
 少なくともそう感じたのです。

 さらに、とても気になったことがありました。

 新聞記事というのは(新聞社にもよりますが)
 誰が取材をして誰がその記事を書いたのか
 という『署名』があります。

 その記事の『署名』には、石橋学、とありました。

 フジノが今日会う予定の記者は、
 神奈川新聞の石橋さんです。

 下の名前は分からないけれども、
 記事を書いた人と同一人物なのかな?

 けれども石橋という名字の人はよくいるし、
 同一人物じゃないかもしれない...。

 でも、できることならばこの記事を書いた石橋記者が
 今夜お会いする石橋記者だといいなあ、と感じたのでした。

 そうして、朝、議会運営委員会に出て、それを終えると
 急いで横浜・関内へ向かって
 『かながわ自殺対策会議』に出たのでした。

 ●

 『かながわ自殺対策会議』は17時に終わりました。

 石橋記者もマスコミの傍聴席にいるはずですが
 2人座っていた方々はフジノを素通りして帰っていきました。

 うーん、石橋記者、
 前の取材が長引いて来られないのかなあ...。

 そこで、委員長である平安先生にご挨拶をして
 今日の会議で話題になった
 横須賀市が行なう自殺未遂者支援の取り組みについて
 説明させていただきました。

 さらに横浜市こころの健康相談センターの白川センター長にもご挨拶をして
 今日の会議についてちょびっと談笑をしました。

 (お2人とも自殺対策に全力で取り組む素晴らしい方々です)

 そして、帰ろうかなと思った時、
 ついに神奈川新聞の石橋記者が声をかけてくれました。

 名刺交換を終えるとすぐにフジノは
 最も気になっていたことを石橋記者に尋ねてみました。

 「けさの1面記事を書いた石橋学さんは、あなたですか?」

 「そうですよ、フジノさん、読んでくれたんですね」

 やった!
 あの記事を書いた同一人物だ!

 これがきっと僕が
 「この人の取材は断るべきじゃない」と感じた
 その理由だったんだろう。

 世の中の多くの人々は直感とか勘を信じないと思う、
 僕だってあんまりそういうことは信じない方だけれど

 しろうとのフジノが政治家に転職をして
 毎日必死になって書類を読みまくって勉強しまくって
 情報と知識をつめこんで闘ってきたけれど

 実は、何よりも最後に信じられるのは
 直感や勘だとフジノは感じてきた。

 そして、直感の声に従って体を動かすと
 何だかうまくいくことが確かにあるのだ。

 「マスメディアの取材は全て断る」とあんなにも固く決意して
 いくつもの取材依頼をお断りしてきたのにも関わらず

 電話を受けてとりあえずは会ってみようと感じたのは、
 しかもフジノはふだん横須賀でしか取材を受けないことにしているのに
 あえて横浜で会ってみることにした気まぐれが起こったのも

 こんなすごい記事を書ける記者の方が持っている何かが
 フジノの直感にひっかかったのかもしれない。

 ひとことで言えば、運命だと思う。
 僕はそれを信じる。

-------------------------------------------

 こうして、すぐそばのファミレスに場所を移して
 石橋記者との対話が始まりました。

 石橋記者はこう切り出しました。

 「あらゆるマスコミとの取材を断っている、というのに
  今日はわざわざすみませんでした」

 僕はこころの中でさっき感じたことを思い出して
 何だか謝られたことが不思議な気がして

 「いえいえ、こちらこそ本当にすみません。
  今日の機会に感謝しています」

 と答えました。

 実際、本当に不思議な取材でした。

 すぐに終わるつもりでドリンクバーしか注文せずに
 雑談を交わすことから始まった「会うだけ会ってみよう」は

 その後、途中で2人とも夕食も注文して食べながら
 5時間も続く本格的な取材へと変わっていったのでした。

 5時間ですよ!

 1月27日からずっと
 激しいうつと無力感に襲われてきたフジノは
 この2週間ずっと、本当に他人と会話するのが嫌でした。

 それが5時間ずっと
 フルでしゃべりまくった訳ですから

 どれほど石橋記者という方が持つ
 想いや問題意識というものがフジノに響いたかということが
 みなさまにも分かっていただけると思うのです。

 しかも多くの場合、フジノはメディアの取材を受けた後、
 帰り道からすぐにうつにとらわれることが多いのですが
 それさえも起こらなかったのです。

 これはあまりにも珍しいことです。

 果たして今日の取材が
 どんな記事になるのかは分かりません。

 果たしてそもそも記事になるのかさえも
 率直に分かりません。

 でも、あえてこうしてHPに書いてみようと思ったくらいに
 取材を受けた後にもこの機会に感謝する気持ちになったのですね。

 (*ちなみに単なる『躁状態』で書いているといけないので、
   この活動日記は後日改めて何度も読み直してから
   載せることにしました。実際に掲載したのは2月21日です)

 政治家とマスメディアというのは
 一定の距離をもって監視(チェック)される存在ですが

 そうしたカンケーを理解しつつも
 共通の問題意識を持っている記者の方の存在に感謝したり、
 尊敬をするということがあるのですね。

 そんな意味で、今日はとても感謝しています。
 石橋記者、ありがとうございました。



 上の写真、フジノの笑顔が気持ちを表していますね!
 右側がもちろん石橋記者です。

 長いうつと無気力さえも少し晴れたような
 とても貴重な体験でした。



2010年2月12日(金)のフジノその3
● 横須賀市をはじめとする県内12市町、外国人の採用を「在留資格」で制限

 けさ、神奈川新聞1面のトップ記事を見てとても気になりました。
 横須賀市をはじめ、県内の12市町で
 『在留資格』によって外国人の採用が制限されているというのです。

 これまで横須賀市役所では、姉妹都市から派遣された職員をはじめ、
 国際交流を担当する部署には外国人の職員の方がいます。

 フジノもそうした方々の姿を見てきましたから
 横須賀市役所ではふつうに外国人の採用を行なってきたのだと思っていました。

 そうしたら、違うのですね...。

 法務省では正式に問題が無いとしているのに
 単に在留資格であるということだけで外国人採用を制限しているとしたら
 それは『国際海の手文化都市』のキャッチフレーズがウソになる、と感じました。

 同時に、それは優秀な人材の確保を自ら放棄していることにもなります。
 単に思考停止で『在留資格』=『受験資格なし』としていれば
 人事政策の失敗といえるでしょう。

 下にその記事を引用します。

 (2010年2月12日・神奈川新聞・1面より)

 在留資格で職員採用試験の受験資格を認めず
 神奈川県内12市町・外国人採用
 入管「民間同様に可能」


 在留資格が「留学」「家族滞在」など就労が制限されている在日外国人について、
 県内12市町が職員採用試験の受験資格を認めていないことが分かった。

 民間企業では、留学生であっても
 試験後に資格を変更し、採用されるケースが一般的。

 法務省入国管理局(入管)も

 「民間同様、自治体での就労は可能」

 との見解を示しているが、多くの自治体では詳しい検討がなされないまま、
 門戸を閉ざしているのが実情だ。

 「受験資格なし」としているのは
 横須賀、小田原、鎌倉、平塚、三浦、大和、秦野市と大磯、寒川、箱根、葉山、松田町。

 例えば留学生の場合、民間企業であれば、
 採用の見込みが立った段階で入管で手続きをすれば、就労可能な資格に変更できる。

 その上で内定、正式採用の運びとなっており、
 一般的には受験資格が認められないということはない。

 ところが、「人権担当の部署から『配慮の必要あり』と指摘があった」という横須賀市以外、
 「就労に制限がある以上採用はできず、受験もできないという認識」(小田原市)
 「民間の状況は承知していない」(大和市)などとして、
 受験制限が検討課題にも上がっていない。
 制限が設けられた経緯を把握していない自治体がほとんどだ。

 一方、受験を認めている市町村でも
 「応募例がなく、試験に受かっても採用できるかは不明」(厚木市)
 などと、規定のあいまいさが目立つ。

 横浜、川崎市では試験は受けられるものの、
 採用には永住資格や日本人との結婚といった
 就労目的では変更できない資格が必要で、事実上、門戸は閉ざされている。

 こうした対応に、入管からも疑問の声が上がる。

 「公務員就労を制限する規定はない。
  民間でも外国人採用が広がり、その知識、能力を生かしたいという採用側の意向に、
  こちらも柔軟に対応しているのだが」。

 入管入国在留課は、事務職は「人文知識・国際業務」、
 技術職は「技術」への変更で採用の道は開かれるとの見解を示しており、
 県内で唯一「採用可能」と明言する県によると、
 東京入管横浜支局に問い合わせたところ、他自治体で前例があることを伝えられたという。

 県内の外国籍住民はこの5年で14.9%増え、約17万5千人。
 昨年各自治体に外国人施策のアンケートを行った市民団体
 「民族差別と闘う神奈川連絡協議会」の大石文雄さんは

 「在留資格による制限は、
  積極的に外国人を採用しようとしない行政の姿勢を映し出している」と指摘。

 「定住化が進み、就職を迎える外国籍の子どもも増えていく。
  国際化の現実を見据え、門戸を開いておくべきだ」

 と話している。

 ◆在留資格と就労制限

 国内で就労ができない在留資格は「留学」「就学」「家族滞在」など。
 就労制限のない永住資格を得るには10年以上の在留が必要で、
 それまでに就職時期を迎える若年層が増えることが今後予想される。

 法務省の調査では
 2008年に日本企業に就職することを目的とした資格変更は約1万1千件。
 5年前の約3800件から3倍近く増えている。

 (石橋 学)
-----------------------------------------------------------------------
 (引用終わり)


 以上が1面トップの記事でした。

 唯一救われたのは、記事の中で

 >ところが、「人権担当の部署から『配慮の必要あり』と指摘があった」という横須賀市

 という一文があったことです。

 横須賀市の人権・男女共同参画課は優秀で良かった!
 問題を問題として認識しているということは、改善される日も近いはず。

 さらに神奈川新聞は、社会面でも大きく報道していました。

 その内容は以下のとおりです。


 (2010年2月12日・神奈川新聞・社会面より)

 地方公務員、在留資格で受験制限
 第2の国籍条項に
 新たな壁、子らに危惧


 地方公務員の採用試験で、在留資格によって設けられた受験制限。

 外国人採用を認めてこなかった国籍条項が撤廃されて10年余がたつが、
 在留資格が新たな壁となっている格好だ。

 外国籍の子どもたちを支援する関係者からは

 「国際化が進む地域の現実に即していない。
  このままでは『第2の国籍条項』になってしまう」

 と危惧する声が上がる。

 夕暮れ時、学校帰りの子どもたちの弾むような声が響く。
 中国、フィリピン、タイ、ウクライナ、ロシアと国籍は様々。

 横浜市南区にある「信愛塾」は、
 在日外国人の子どもの学習支援を行なっているNPO法人だ。

 約30年前、地域や学校で
 孤立しがちな在日コリアンを支える場として始まり、
 今ではニューカマーの子どもたちが中心だ。

 県民約900万8千人のうち、外国籍は約17万5千人。
 県民50人に1人が外国籍の計算だ。

 中国、フィリピン国籍の増加が目立ち、
 塾の日常はその縮図。

 事務局長を務める大石文雄さんは

 「この子たちもあと数年で就職を迎える。
  定住化も進み、やがて公務員として働きたいという若者も
  出てくるはず」

 と見通す。

 そこに立ちはだかる在留資格による受験制限の壁。
 脳裏で結びつく記憶がある。

 在日コリアンの権利向上を求め、外国人の地方公務員就労に道を閉ざす国籍条項の
 撤廃運動が広がったのは1990年代後半のこと。

 大石さんは市民団体の代表として、その先頭に立ってきた。

 「在日は公務員になれない」という壁が、
 どれだけ日本人と机を隣にした在日の若者の可能性を摘み、
 劣等感を刻み付けてきたか。

 その裏返しとして、どれだけ日本社会の差別意識を助長し、
 国際化を妨げてきたか−。

 その目に、在留資格による制限は「第2の国籍条項」に映る。

 民間企業では、留学生を中心に
 外国人を積極的に採用する動きが進む。

 大手コンビニのローソンでは昨年採用した
 正社員約120人のうち、3分の1が外国籍。

 「期待しているのは多様性。
  日本人だけでは出てこない新しい発想を求めている」

 いずれも将来、管理職や役員になる人材としての位置づけだ。

 一方で変わらぬ役所の閉鎖性、
 外国人を地域を構成する市民として見ることができない
 認識の低さ。

 午後6時半、勉強を終えたスリランカ国籍の女の子が
 目を輝かせた。

 「受験まであと少し。頑張ります」。

 両親と来日して1年だが、母国語と日本語を使いこなす
 聡明で利発な中学3年生。

 大石さんは思いを新たにする。

 「今後はこうした多言語、多文化を備えた子どもたちが
  必要とされ、社会を担っていく。
  役所の人たちにはこの現実を知ってほしい」

--------------------------------------------------------------
 (引用終わり)


 これは、いま政府が法案化しようとしている
 政局的な思惑が絡みついた
 外国人への参政権付与の問題とは全く性質が違います。

 『働くこと』というのは、人が生きていく根っこの問題です。
 それを制限してしまうのはとてもまちがっています。

 しかも法的には採用することに問題が無いにも関わらず、
 さらに民間企業ではすでに当然のこととして採用をすすめているのに

 公務員だけが受験そのものも制限しているとしたら
 それは明らかに市民のみなさまの側にとっても『損失』となっています。

 フジノはこれまで市職員の採用において
 障がいのある方々を排除するような『欠格条項』の廃止を求めてきました。

 障がいのある方々が職員となることを排除するような市役所では
 人事政策の観点からも、組織のマネジメントの観点からも、ダメです。

 こうした事柄を『人権問題』として語る方々も多いかもしれませんが
 フジノは違います。

 単に人権問題としてだけではなくて、
 強い組織をつくり運営していくという経営の視点から判断しています。

 現実的に、障がいのある方々をたくさん雇用している会社というのは、
 業績も優れていることが極めて多いのです。

 それはつまり、人材マネジメントがとても有効に機能しているからです。

 今回の『在留資格』による外国人の排除も、同じです。
 こんなことで排除をするような組織は、弱くてもろいダメな組織です。

 当然ながら理不尽な排除ですから
 『人権』の観点からも誤りです。

 しかし、優秀な人材を雇うことを根拠が無くて制限しているのですから
 何よりもまず市民のみなさまにとって『損失』を与えていることになります。

 だから、フジノはこの問題を
 横須賀市が先頭を切って改善できるようにしていきたいと考えています。



2010年2月12日(金)のフジノその2
● かながわ自殺対策会議へ

 議会運営委員会の後、いくつかのヒアリングをして
 大急ぎでごはんを食べてから、横浜・日本大通へ向かいました。

 産業貿易センターの地下1階の会議室で行なわれた
 『かながわ自殺対策会議』を傍聴する為です。

 この『かながわ自殺対策会議』のメンバーには、
 横須賀の自死遺族の支えあいの会でファシリテーターをして下さっている
 全国自死遺族支援センターの杉本さんもいらっしゃいます。



 この会議は、『神奈川県』と『横浜市』と『川崎市』の
 1県2政令指定都市によって合同でつくられています。

 そもそも2006年3月に厚生労働省が、

 「官民を超えたあらゆる組織・団体によるネットワークで
  自殺対策をすすめていく為に自殺対策連絡協議会を設置すべきだ」

 という通知を『都道府県』と『政令指定都市』に出しました。

 しかし、地域の特性に応じたきめ細かな自殺対策を進めていく為には
 「県のような広い範囲ではなく、市町村ごとに設置すべきだ」
 という立場をフジノは取ってきました。

 そこでわれらが横須賀市ではあえて『単独の市町村』として
 独自に『横須賀市自殺対策連絡協議会』
 2006年12月に立ち上げました。

 当時、単独の市町村でこのネットワークを立ち上げたのは
 全国的に見ても横須賀市だけでした。

 (今もフジノは誇りに感じています)

 一方で、2007年8月に立ち上がった
 県・横浜市・川崎市による『合同での取り組み』にも
 ずっと関心はありました。

 何故なら、横須賀市民の多くの方々は通勤・通学で
 横浜・川崎をはじめ、県内全域で日中を過ごすことが多いからです。
 どんな取り組みをしているか、知る必要があります。

 そこでこれまでもフジノが傍聴できない時は、
 保健福祉大学の学生さんに傍聴をお願いしたりしてきました。

 今回ようやくスケジュールが合って、
 フジノ自身が傍聴しにいくことができました。


● かながわ自殺対策会議の様子はこんなでした

 メンバーは25名です。

 先進的な自殺対策の取り組みで全国的にとても有名な 
 平安良雄先生(横浜市立大学・教授)が座長です。

 そして、残り24団体・組織は...

 ・横浜弁護士会

 ・神奈川県司法書士会

 ・神奈川新聞社

 ・神奈川県医師会

 ・神奈川県精神科病院協会

 ・神奈川県精神神経科診療所協会

 ・神奈川県経営者協会

 ・日本労働組合総連合会神奈川県連

 ・神奈川産業保健推進センター

 ・神奈川県社会福祉協議会

 ・神奈川県老人クラブ連合会

 ・私立中学・高等学校協会

 ・かながわ女性会議

 ・横浜いのちの電話

 ・神奈川労働局

 ・神奈川県警札本部

 ・神奈川消防長会

 ・神奈川県教育委員会

 ・神奈川県市長会

 ・神奈川県町村会

 ・神奈川県

 ・横浜市

 ・川崎市

 ・全国自死遺族総合支援センター

 すごい数ですね。さらに会場の会議室内には、事務局として
 県・横浜市・川崎市の職員さんたちがたくさん座っていました。
 横須賀市の協議会に比べてかなり大規模です。

 けれども横須賀市の協議会でもそうなのですが
 2時間のあいだ、ちゃんと発言したのはわずか数名だけでした。
 年2回しか無い機会なので、このことは本当に残念です。

 さて、今日のプログラムは大きくわけて7つでした。

 1.今年度(09年度)の普及啓発活動について

 2.来年度(10年度)の活動について

 3.国の自殺対策の動向について

 4.かながわ自殺対策会議メンバーである各機関・団体の取り組み

 5.かながわ自殺対策会議が『後援』した普及啓発活動の報告

 6.県警が提供した自殺統計データを解析した結果について

 7.その他



 配られた資料はこちらです。

 ・部会の開催報告

 全体会の下に、機動性を高める為に少人数の部会を設置しています。
 横須賀市の場合にも、ワーキンググループを設置しています。

 ・自殺予防啓発街頭キャンペーンの実施結果

 県・横浜市・川崎市と合計5ヶ所で配布したそうですが
 どのキャンペーンにも県知事や両市長は参加していないそうです。

 横須賀市では、前市長の時代から必ず初日は市長が参加しています。
 自殺対策はトップの意識が重要ですから、
 県・横浜市・川崎市もそれぞれトップが街頭に立つべきですね。

 ・自殺対策の出前講座メニュー案/啓発用リーフレット

 まだ実現していないのですが、学校の教職員を対象にした
 出前で講座を開催するというものです。

 今すぐ生徒を対象にするのは機が熟していないということでした。

 しかし、横須賀も同じですが、一刻も早くこどもたちに向けた
 自殺予防教育を実践していかねばダメです。

 自殺予防教育を学校現場へ導入すべきだという提案は
 フジノは当選した2003年からずっと続けているのですが

 日本の自殺予防対策の第一人者である高橋祥友先生は
 すでに1999年には青少年向け自殺予防教育のプログラムを確立して
 世間にその必要性を訴えています。

 こどもたちに対して適切な自殺予防教育をおこなうことは
 やがて彼ら/彼女らが親になった時にも有効です。

 自分を大切にすること、苦しい時に他者へ相談できるようになること、
 こうした自尊感情を高めることや助けを求めるスキルを持つことは
 絶対に必要なのですね。

 これはぜひ県がリーダーシップをとって早く実現してほしいです!


(明日に続きます)


2010年2月12日(金)のフジノその1
● まもなく予算議会がスタートします!/議会運営委員会でした

 まもなく来年度予算案を議論する『予算議会』がスタートします。

 その予算議会を前に、通称『事前議運(じぜんぎうん)』と呼ばれる

 本会議や委員会のスケジュールや
 市長から提案された議案と
 それぞれを議論する委員会などを確認する為の

 議会運営委員会が今日開かれました。
 (配られた資料はこちら

 まず、2月17日に市長・副市長から
 来年度予算案について市議会議員に対して説明会があります。

 この日からが実質的な予算議会のスタートです!

 フジノ事務所の掲示板にも
 予算議会の日程を告知するポスターを貼り出しました。
    ↓



● 政治家としての分かれ道

 今回の予算議会で議論されるのは
 吉田市長が組んだ初めての新年度予算案です。

 市民のみなさまとの契約であるマニフェストの実現に向けて
 どれだけ踏ん張れたかどうか、ここで吉田市長の真価が問われます。

 フジノの吉田市長への想いを率直に記せば、
 この半年間にわたって
 本当にガマンできないことがすさまじくたくさんありました。

 『すぐやる』項目のマニフェストが全然実現できていないにも関わらず
 他人の選挙を応援しに鎌倉へ行ったり

 激しい財政危機であるにもかかわらず
 市長の給与カットがわずか10%だったことには
 リーダーの在るべき姿勢として
 激しく失望しましたし、

 原点であるハコモノ3兄弟(美術館・芸術劇場・ソレイユの丘)への
 改革を進める強い意思が全く見られないこと

 施設も増やさない/在宅サービスも増やさないままで
 マニフェストのシンボル施策である
 『特別養護老人ホームの待機者数』を
 任期中にはほとんど減らせない見通しであることや

 市長の専権事項である『人事権』であるにもかかわらず
 副市長人事だけでなく
 教育長人事でも
 リーダーシップを発揮できなかったことなどをはじめ

 予算編成の大切な時期であるにも関わらず
 駅立ちを始めたことや

 ごみ処理施設をフジノの大切な故郷である西地区へ
 あまりにも突然に決定したことなど

 もはや『怒り』を通り越して
 フジノは『無気力』になってしまうほどに
 うんざりさせられることの方が多かったのが『事実』です。

 市民のみなさまが想像している以上に
 フジノは吉田市長に強く失望しています。

 けれども、

 「とにかく来年度予算案ができるまでは
  どんなにイヤなことばかりでもガマンしよう」

 と昨年の市長当選時から決めてきましたし、
 市民のみなさまにもそうお伝えしてきました。

 今、フジノは分かれ道の前に立っているのを自覚しています。

 これから発表される 
 来年度予算案しだいでは

 もう2度と吉田市長の側に立つことが無くなるかもしれません。

 あるいは、改めて今後も納得できないことにもガマンをしながら
 マニフェスト実現をさらに進めていく為に
 再び勝手連として
 サポートしていくようになるかもしれません。

 全ては来年度予算案しだいです。
 今が最後の分かれ道だとハッキリと自覚しています。



2010年2月11日(木)のフジノ
● 大熊一夫さんが横須賀で講演をします!

 フジノのヒーローである大熊一夫さんが
 6年ぶりに横須賀で講演をします!

 バザーリア賞受賞記念作である名著
 『精神病院を捨てたイタリア、捨てない日本』を出版してからというもの、
 今、再び大熊さんブームが来ている感じがします!

 いろいろな講演・シンポジウムにひっぱりだこの大熊さんを見るにつけても
 大熊チルドレンの1人であるフジノは、とてもうれしいです!



 障がいのある方々のご家族らをはじめとする関係者による
 『障害者施策検討連絡会』という組織があるのですが
 その学習会として、今回の企画が実現しました。

 申し込みなしで、無料で誰でも参加自由です。

 残念ながら当日は市議会・本会議のまっただなかの為、
 フジノ自身は行くことができないのですが、ぜひみなさまご参加ください!



 「地域で暮らす仕組みづくり」
 〜精紳病院を捨てたイタリア 捨てない日本〜


 講師:大熊 一夫(フリージャーナリスト)
 日時:2月19日(金)14:00〜16:00
 場所:総合福祉会館5階ホール

 (チラシの紹介文より)
 恒例となりました障害者施策検討連絡会の学習会を開催いたします。
 昨年は『障害者権利条約と障害者自立支援法』というテーマで
 学習会を開催しました。

 そこで、今年はメインテーマを「地域で暮らす仕組みづくり」とし、
 精紳保健最先進国イタリアでの実践を例として学習会を行います。

 講師には、39年前に『ルポ・精紳病棟』、
 そして昨年『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』を執筆し、
 日本の精神保健の実態に大きな問題を提起された
 大熊一夫さんをお招きします。

 今回の学習会を契機に

 「誰もが自分の望む地域で暮らす権利がある」ということについて
 考えていく機会になればと思っています。

 ※参加するときに予約は必要ありません。直接会場までお越し下さい。
 ※手話通訳とOHPによる要約筆記が付きます。
 ※会場の駐車場には限りがありますので、公共交通機関をご利用下さい。

 (連絡先:障害者施策検討連絡会・代表 大武勲 046−843−7402)


→日記過去分の目次へ
→はじめのページに戻る