まちの政治家は、こんなことしてます


2008年1月4日(金)のフジノ
● 自殺によって亡くなった方の数(平成18年)

 毎年12月中旬に発表されている
 横須賀市の『衛生年報』で
 平成18年における自殺によって亡くなった方の数が発表されました。




  平成18年
  103人
  人口10万人対死亡率24.3



 平成17年95人よりも8人も増えてしまいました。

 それよりも何よりも、自殺に追いこまれて亡くなった方が
 103人もいらしたことに対して、大きな悲しみを感じました。

 この15年間で、4番目に多い犠牲者数です。

 横須賀市の全ての死因の中で、
 7番目に多いのが自殺による死亡なのです。

 人口10万人に対して、何人が亡くなるかという死亡率も
 全国では23.7なのに対して、横須賀はそれを上回りました。

 本当に残念です。
 力が足りなくて、救えなくて、ごめんなさい。

 本当に、とても残念です。

 フジノが自殺予防対策を市議会で初めて訴えたのが平成15年12月
 それから丸3年が経ってのこの統計は

 ・自殺予防対策を行なっても自殺を減らすことができていない

 と判断すべきなのか、

 ・自殺予防対策を行なったからこの数で抑えていられる

 と考えるべきなのか...。

 いずれにしても、
 対策を行なってから10年が経たなければ
 自殺予防対策は効果があらわれないと言われています。

 そんな中、3年間が経ってのこの数字にくじけることなく
 これからも全力で自殺予防対策に取り組まなければならないはず。



 それでも...。

 こまかな年代別のデータや男女比を読みながら
 1人の人の死の重さにこころが押しつぶされそうになりました。
 1人の命の重さに悲しくてたまらない気持ちになりました。

 本当に、とても悲しい数字でした。  



2008年1月5日(土)のフジノ
● 特殊勤務手当とは、何か

 先月このコーナーで『市職員のお給料アップ』について書きました。
 やはり、この話題への市民のみなさまからの反響は大きく

 「全くアップに納得できない」

 という厳しい口調での反対意見から

 「質の高い仕事にはある程度のお給料が必要だ」

 というご意見まで
 多くのご意見をいただきました。

 これからも引き続き、市職員のお給料については
 市民のみなさまに情報を公開していきますので
 ぜひいろいろなご意見をいただけたらと思います。よろしくお願いします。


 さて、今日は問い合わせがとても多かった
 『特殊勤務手当』について報告したいと思います。

 先月の活動日記では、
 このように書きました。

   世間で話題になった(今も話題になっている)
   特殊勤務手当の多くは、横須賀市にはもうありません。


 では、現在どのような特殊勤務手当てがあるのか、
 というご質問をいただきました。

 現在では、次の特殊勤務手当があります。
 (上下水道事業は除いています。この2つは後日書きますね)


名前 対象の職員 業務の内容 単価
福祉業務手当 社会福祉主事、知的障害者福祉司など 社会福祉の現業に従事 日額300円
深夜特殊業務手当 総務課警備員、南処理工場職員 正規の勤務時間による勤務の一部または全部が深夜において行なわれる業務 1勤務200〜800円
防疫作業手当 医師・看護師・消防吏員以外の職員 感染症患者の救護、病原体が付着した物件の処理業務などに従事 日額200円
死体取扱手当 市民病院の職員 死体解剖の補助などに従事 1体500円、1000円
病院等業務手当 医師、薬剤師、放射線技師など 市民病院における業務に常時従事 月額2000〜10万円
手術手当 医師など 手術に従事 手術料金の10%相当額を従事者に配分ほか
分娩介助手当 助産師、看護師 分娩介助に従事 1件100円、300円
用地交渉特別手当 全職員 公共用地の取得などに係る交渉業務に従事 1件180円、230円(夜間)
自宅待機手当 業務命令により自宅待機した時 日額450円(平日)、1800円(週休日、祝日)
時間を単位とする特殊勤務手当 災害対応のため現場出動に従事 1時間2400円
下水管内検査等手当 財政部職員、土木みどり部職員、都市部職員 下水管内の検査、清掃業務などに従事 日額150円(新設間)、300円(使用管)
放射能測定業務手当 環境部職員 放射能レベルの常時測定に従事 1回4200円
高所作業手当 地上10m以上の足場の不安定な高所において、点検・維持管理作業などに従事 日額150円
特殊車両運転手当 土木みどり部職員 重機車両などの運転業務に従事 日額200円
道路上作業手当 指定された路線において、交通を遮断することなく道路の維持・補修作業に従事 日額200円
火葬場特別手当 火葬場作業員 浦賀火葬場において火葬に従事 1体100円
救急出動手当 消防吏員 救急業務に従事 1回150円、510円(救急救命士)
災害出動手当 水震火災などの災害防御または警戒業務に従事 1回300円、2600円(毒性物質などによる災害)
特殊作業手当 地上または水上10m以上の足場の不安定な高所で消防作業などに従事 日額150円
潜水手当 潜水器具を着用して人命救助などのため潜水作業に従事 1時間200〜1000円
交代制勤務手当 常時24時間の勤務に服する職員が当該勤務に従事 1回600円
国際緊急援助隊手当 国際緊急援助隊の派遣に関する法律に規定する国際緊急援助活動に従事 日額4000円
消防福祉サービス隊出動手当 市内谷戸地域などに居住する高齢者および障がい者搬送サービス事業の業務に従事 1回150円
教員等特殊業務手当 高等学校教員 教職員が非常災害時における生徒の保護などの業務に従事 1回500〜2100円
教育業務連絡調整手当 高等学校教員(主任) 教務主任などが担当業務に従事 日額200円

 特殊勤務手当、というのは
 名前からもイメージがつくと思うのですが
 特別に危険な業務などを行なった場合に支給されるものです。

 2年前に横須賀市では特殊勤務手当の改革を行なったのですが、
 まだまだ廃止すべき手当が存在しています。

 例えば、何度も市議会で指摘されているのが
 『用地交渉特別手当』ですね。

 用地取得の交渉を行なうのは、ふだんの仕事のひとつですよね。
 決して特殊な仕事では無いはずです。

 他にも上の表を見てみると、
 合理的に説明がつかない手当がありますよね?

 火葬場の職員が火葬を行なった時や
 消防・救急課の職員が救急業務を行なった時なども
 ふだんの仕事をしている訳ですから、特殊な仕事では無いはずです。

 こうした手当は、今後も見直しをしていかねばなりません。




 また、平成18年度決算では、
 市職員の全体のうち、35%もの職員が手当を支給されています。

 3割を超える職員が該当するというのは
 『特殊』な勤務とはいえないですよね。

 そもそも本来のお給料の中に含めるべきものが
 手当として支給されている、と言えるでしょう。

 ですから、今後の特殊勤務手当の見直しは
 給与全体の見直しと一体で行なっていかなければならないです。


 こうした議論は、2年前の特殊勤務手当の改革の時にも
 すでに行なわれた議論です。

 そろそろ議論の時期を終えて、
 結論を出すべきですね。

 また動きがあるたびにきちんと報告していきます。


● 突然の死、突然の別れ

 この1月1日に入籍したばかりの30才の男性が
 クモ膜下出血によって突然亡くなられたとの連絡がありました。

 12月31日にみんなでお祝い会で集まったばかりで
 次の再会がわずか1週間後のお通夜だった

 という悲劇に、大きな衝撃を受けました。

 大きな悲しみを前に僕にできることはとても限られていますが
 適切な悲嘆の過程をみなさんが過ごすことができるように
 個人としてのお手伝いをできれば、と考えています。

 ご冥福をお祈りします。



2008年1月6日(日)のフジノ
● 真夜中の寒空の下を肌着1枚を身につけた女の子をつれて歩く母親

 大晦日の『よこすかカウントダウン』に訪れた方から

 「これほど寒い夜のヴェルニー公園に
  肌着1枚しか着ていない小さな女の子を抱っこした女性が歩いていた。
  その様子はふつうではない感じだった。

  非常に問題だと感じたけれど
  どこに連絡をしたら良いか分からなかった」

 とのことで、フジノに連絡をいただきました。
 ご心配はそのとおりだと思いました。

 ・誘拐か何か事件ではないのか?

 ・事件性は無くても、あれだけの寒さの中で
  肌着1枚でこどもをつれまわすのは
  子育てに何らかの問題を抱えている親御さんなのではないか?

 など、ちょっと考えるだけで
 いくつもの悪い方向のイメージが浮かんできます。

 こういう事態の時は、市民のみなさまには
 警察か児童相談所に連絡をしていただきたい
と思います。

 福島県の児童相談所のホームページ
 とても分かりやすいので、ぜひご覧下さい。

 児童福祉法児童虐待防止法によって、
 虐待を見つけた方は
 誰でも『通告』する義務があります。

 『通告』、というのは、ひとことで言うと
 情報の提供や、電話での相談をしてもらうことですね。

 もちろん、虐待がまちがいだったとしても
 通告をしてくれた方が責任を問われることはありません。

 何よりもこどもの命が1番大切です!

 今回のように、年末年始などの祝祭日や夜間でも
 横須賀市の児童相談所は動いています。

 児童相談所は24時間365日オープン、
 休みナシで活動しています。


● 児童相談所は24時間365日オープンです

 そこで、児童相談所への連絡・通報の方法を
 改めてみなさまにお知らせしますね。


 (1)平日の17時までの場合

 横須賀市の児童相談所にお電話ください。
 電話番号は046(820)2323です。

 (2)平日の17時から/土日祝日の場合

 17時以降、土日祝祭日は
 こちらにお電話お願いします。

 「子育てホットライン」24時間対応です。
 046(822)8511

 このホットラインは、
 医療カンケー以外の子育てのあらゆる悩みを何でも相談できる
 24時間365日の横須賀市の電話なのですね。
 (ぜひ使って下さい!)

 通告をしたい場合には、こちらに電話をして
 その内容をお伝えいただければ
 児童相談所の当直職員(夜勤ですね)に替わります。


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 かつて、児童相談所は
 都道府県と政令指定都市しか設置できませんでした。

 それを、法律の改正によって
 横須賀市は全国で1番早く中核市として
 児童相談所を自前で持つことを実現させた
のです。

 沢田前市長の長年の尽力のおかげだと思います。
 (これはまさに沢田前市長の最大の功績だとフジノは考えています)

 ネグレクトが神奈川県でワースト1位の多さという
 悲しき横須賀市のこどもたちの現実を前に

 僕たち大人はできることを全てやらなければいけません。

 どうか、大人のみなさま、
 大人としての責任を一緒に果たして下さい。

 こどもたちには、素晴らしい未来が
 待っていなければならないはずです。

 どうかみなさんも一緒に
 こどもたちの為に力を貸して下さい。



2008年1月8日(火)のフジノその1
● 行方不明になっていた男の子が無事に発見・保護されました

 先月から行方不明になっていた障がいのある12才の男子が
 1ヶ月ぶりに発見・保護されました。本当に良かったです。

 複数の市民の方から、

 「たくさんの人々に読まれているフジノHPで
  この件について紹介してほしい」

 と依頼を受けて、その日のうちに
 HPの表紙でこの件について掲載してきました。

 少年発見のニュースを受けて、
 プライバシー保護の為、
 この件については数日中に削除いたします。

 ご協力いただいた多くの方々に
 こころから感謝を申し上げます。

 ありがとうございました。


● けれども、徘徊による行方不明はふだんからたくさん起こっている

 けれどもフジノは、
 ハッピーエンドとは受けとめていません。

 今回、この男子の行方不明のケースは
 ご家族の必死のチラシ配布や
 インターネットをはじめとする多くの人々の善意が
 たくさんの報道機関の協力を呼び込んで
 一種の社会現象にまでなりました。

 mixiでは、この件についてのコミュニティもたちあげられたり、
 『チェーン日記』化してしまうことへの不安の声あがるほどに
 多くの人々が力になろうとしてくれました。

 けれども、残念なことに
 たくさんの善意があったにも関わらず、
 男子が発見された理由は交通事故が起こったことでした。

 「自転車に乗った少年をひくという交通事故が起こって、
  被害者である男子の連絡先を尋ねたら
  警察に捜索願が出されていて、それが結果的に保護に至った」

 というものなのです。

 神奈川・東京をはじめ、発見された千葉県や
 日本全国でどれほどたくさんの方々が男子の情報を目にしていたか。

 その情報の多さにも関わらず、交通事故が無かったとすれば
 まだまだ発見されていなかったかもしれないのです。

 どうか、この事実を知って下さい。

 障がいのあるこどもは、多動や徘徊によって
 行方不明になってしまうことは毎日のように起こっているのです。

 今回の12才の男の子だけが
 特別で行方不明になったのではありません。

 フジノが会員の、ある福祉カンケーの学会では
 行方不明になった障がいのある方についての情報提供のお願いが
 しばしば、メーリングリストで送られてきます。

 障がいのあるこどもたちの
 徘徊行動による行方不明は日常的にたくさんあります。

 例えば、自閉症のあるおこさんが家を出て、
 空や景色を見ながら、ただひたすら歩き続けて
 ものすごく遠くのまちで発見された、ということはしばしばあります。

 こうしたたくさんの行方不明に対しても
 今回のケースと同じように
 たくさんの人々やマスコミの協力が得られるようになってほしい、と
 フジノはみなさまにこころからお願いいたします。

 今後も同じような出来事は毎日起こり続けます。

 そうした障がいのある全てのこどもたちにも
 どうか今回の出来事のように関心を持ってあげてください。

 どうかみなさま、よろしくお願いします。


● 認知症の高齢者も、行方不明になっている

 さらに、徘徊によって行方不明になってしまうのは
 障がいのある方々にとどまりません。

 認知症の高齢者の方々も
 徘徊によって行方不明になっているのです。


 この問題にフジノが取り組み始めたのは
 2006年4月11日の『介護者のつどい』に参加したのがきっかけでした。

 生の声を聴いたのをきっかけに
 対策を求めて
 社会福祉協議会を訪れてヒアリングしたり
 横須賀市健康福祉協会にもヒアリングにうかがいました。

 さらに、長寿社会課の協力のおかげで
 横須賀市で初めて
 『徘徊する認知症の高齢者の数』を推計していただきました。

 こうした取り組みの結果を
 フジノは本会議で市長へぶつけました。


 (06年6月議会・本会議・市長への一般質問)



 2、徘回をする認知症高齢者と介護者を守るために。


 (1)徘回をする認知症の高齢者を守る
   地域ネットワークをつくるべきではないか。


 警察庁の調査によると、
 2004年には認知症のよる徘回で死亡・行方不明となった方が
 全国で900人にも上りました。

 長寿社会課の推計によると、
 横須賀市では平成18年2月末現在に

 介護認定を受けている1万2997人のうち、
 外出すると戻れなくなってしまう認知症高齢者は310人、


 施設入所などによって変化はするものの、
 常に2〜3%もの方が徘回をすると考えられるわけで、
 対策が必要です。

 また、介護をしている方々は、

 「交通事故に遭うかもしれない」
 「行方不明になったら」

 などの精神的不安と連日の捜索による肉体的な消耗と、
 心身ともに負担がとても大きいです。

 「いっそ事故に遭って亡くなってしまえばいい」

 と嘆かれる介護者の言葉を聞いたこともあります。

 したがって、徘回対策は本人だけではなく、
 介護をする方を心身の大きな負担から守る意味があります。

 現在も本市では
 警察や在宅介護支援センターとの連携は行われてきました。

 しかし、これをお隣の三浦市をはじめ、
 他都市が行っているような
 徘回高齢者SOSネットワーク事業のようにネットワークをつくり、
 サポートの輪を広げていくべきではないでしょうか。

 警察、行政、在宅介護支援センターだけでなく、
 地域包括支援センターを初め、
 保健・医療・福祉の関係諸機関、
 消防局、郵便局、売店、
 バス・電車・タクシー会社、
 ヤクルト販売や宅配業者、コミュニティFMラジオ局、
 報道機関などに協力をしてもらうのです。

 そして、通報があればすぐに情報が伝達されて、
 より多くの人が捜索にかかわり、
 迅速に発見できるようにするのです。

 150以上の企業・機関が協力をして
 非常にうまくいっている例として有名な
 北海道釧路の取り組みを研究した東海大学の川延教授によると、

 地域ネットワークを確立していくと、
 副産物として
 認知症高齢者を身近に感じられるようになる、
 地域の子どもたちの見守りにつながっていく
 という報告もなされています。

 そこで市長に伺います。

 徘回をする認知症高齢者を守る
 地域ネットワークをつくるべきではないでしょうか


 市長の考えをお聞かせください。


 (2)事前登録制の導入による迅速な対応について。

 徘回の通報があれば、
 素早く情報伝達を行う必要があります。

 しかし、ここで問題となるのは、
 当事者の個人情報をどんな内容まで、どの相手先まで
 流してよいかです。

 例えば、地域の防災無線を通じて
 外見や服装だけでなく、名前まで放送してよいのか
 といったことを御家族に確認しておかねばなりません。

 人命が最優先ですが、
 地域生活を送っていく上でのプライバシーも守らなければならない。

 これらの確認を行う作業は時間がかかり、
 対応に一刻を争う状況では万が一の事態も起こりかねません。

 そこで、既に三浦市が行っているように、

 徘回をする認知症高齢者の方の個人情報について
 要領を定めて、あらかじめ募集をして
 事前登録制を導入してはいかがでしょうか。


 名前や写真に加えて、
 徘回の際によく行く場所などの情報があれば、
 さらに迅速な情報伝達と連携行動がとれるようになるはずです。

 市長の考えをお聞かせください。




 徘回をする認知症の高齢者対策につきましては、
 健康福祉部長から答弁させていただきます。








 徘回をする認知症高齢者と介護者を守るためについて、
 ほか2点のお尋ねにつきまして、
 私からお答えさせていただきます。

 初めに、徘回をする認知症高齢者と介護者を守るために
 地域ネットワークを設置し、
 個人情報に関する事前登録制を導入すべきでないか。

 また、社会福祉協議会と共同で
 徘回高齢者対策の新サービスを行うことはできないか
 についてです。

 認知症高齢者が徘回し、所在がわからなくなった場合、
 現在は主として警察が対応し、
 案件によっては市が
 在宅介護支援センター等の協力を得ながら対応しております。

 徘回をする認知症高齢者の地域ネットワークづくり等については、
 徘回高齢者の事前登録制や
 各種携帯電話会社が行っている
 GPS機能つきの携帯電話による探索サービスなどを含めて
 今後研究してまいりたいと存じます。




 蒲谷市長は自分で答弁もしてくれなくて、
 かわりに答弁をした健康福祉部長もゼロ答弁でした...。

 「研究する」という答弁は、
 「何もしない」という意味の行政用語なのです。

 この一般質問は、他にもいくつもの質問項目があったので
 再質問でこの問題をとりあげる時間がありませんでした。
 とても残念です。


 ご家族が目を離したその一瞬に居なくなってしまい、
 遠くまで徘徊していってしまう、行方不明になってしまうのは
 認知症の高齢者の方々も非常に多くいらっしゃいます。

 そんな時、行政はもちろん情報がご家族から入れば
 多くの関係団体に連絡をしています。

 それでも、いざという時に力になるのは
 市民のみなさまの協力です。

 むしろ、行政だけでは
 この問題に対応しきるということは不可能です。

 あらゆる地域で、市民のみなさまが
 見守りの目を持ってくださることが重要なのです。

 どうかみなさまに重ねてお願いです。

 障がいのある方々と同じく
 認知症の高齢者の方々の徘徊による行方不明についても
 どうか関心を持っていただけますように...。

 そして、いざという時には
 どうかみなさまの力を貸してください。

 ご家族の為に。徘徊をしてしまうご本人の為に。
 それはいずれ、あなたの為に必ずなりますから。

 よろしくお願いいたします。



2008年1月9日(水)のフジノ
● 社会福祉協議会の賀詞交歓会へ

 今日は朝から
 『横須賀市社会福祉協議会・新年賀詞交歓会』へ行きました。

 政治家として、全ての忘年会・新年会に参加しない
 と決めているフジノですが

 飲食ではなく、福祉に貢献した方を表彰するのがメインの
 この『社会福祉協議会』の賀詞交歓会だけは、
 スケジュールが合う限り、出席することにしています。

 市長と市議会議長のあいさつの後は、
 福祉の為に長年活動して下さった
 8名&1団体への表彰が行なわれました。

 飲食はその後に立食形式で、行なわれます。

 乾杯は
 阿部志郎先生が
 行ないました。

 日本の地域福祉を
 切りひらいた
 リビングレジェンド
 です。


● 沢田・前市長の思い出

 ふと思い返してみると、このイベントには想い出があります。

 2004年に初めて参加した時には
 沢田市長(当時)がフジノに話しかけてきてくれました。

 2004年というのは、美術館建設反対運動が
 かなり激しくなっていた時期です。

 美術館建設反対という立場で
 沢田市長の政策に激しく対立していたフジノは、
 沢田市長とは会話の機会があっても
 あえて一切の会話をしないできました。

 「政策と個人の人柄は違うのだから
  政策が対立していてもプライベートで対立する必要はない」

 と、ふだんは訴えている政治家フジノなのですが
 それでも沢田市長と話すのを1年間にわたって
 徹底的に避け続けていたのです。

 そんなところに、沢田市長からわざわざ話しかけて下さったので
 フジノは自分のガンコな姿勢に反省しました。

 沢田市長のそんな人柄に触れることができたおかげで
 改めて「政策と個人の人柄とは違う」という想いを強くしたフジノは

 この時以降は、政策で対立している相手とも
 ふつうに話せるようになりました。

 在職中には書けなかったのですが、
 沢田市長にはこうして学ばせていただいたことがたくさんありました。
 それから4年が経った今日、懐かしく沢田市長のことを思い出しました。


● 福祉の現場で働く方々のお話に、いつも勇気づけられます

 毎年参加している気がしていたのですが
 ふと過去のこのコーナーを見てみたら、3年ぶりの出席でした。

 2年前はテレビ出演の準備が忙しくて欠席しました。

 去年は、政治家を引退する決心をしていたので
 あらゆる集まりへの出席を辞退していた為、欠席しました。

 それが人生はフシギなもので再び政治家になって
 今年はこの場に出席することになりました。

 今日もこの賀詞交歓会では、
 福祉の現場で働く方々のたくさんのご意見をいただきました。

 地域の社会福祉協議会の方、民生委員・児童委員の方、
 作業所の職員の方、障がいのある方々の家族会の方、
 福祉関係の市職員の方、ボランティアセンターの方、などなど。

 3000円の会費を払って参加しているのですが、
 ウーロン茶を1杯のんだだけで
 フジノは一切の食べ物を口にするヒマがありませんでした。

 横須賀市の福祉政策について、
 政府の障害者自立支援法の在り方について、
 市民の方々が考える新しい福祉施策の方向性について、
 フジノが問題意識を持っている対象について、意見交換をしました。

 終わった後も、30分以上は会場に残って
 参加者の方々と意見交換を行ないました。

 障害者自立支援法へのフジノの対応の甘さについて
 お叱りも受けました。

 (先日書いた新法体系への対応の迷いについてですね。
  すでにこのコーナーで書いたとおりで、そうしたお叱りは
  全くその通りだとフジノは率直に反省しています。)

 厳しいご意見も
 温かい励ましのお言葉も

 福祉の現場で働く方々の
 お話はいつもフジノにとって

 とても励まされる
 元気の出るものです。

 このまちの福祉を守る為に
 どうか今年もみなさん
 一緒に
 がんばっていきましょうね。

 今日は
 ありがとうございました。
 

 フジノが今感じている問題意識についても
 改めて現場の方々のお話をうかがって、想いを強くしました。

 例えば、孤独死が増加していることや、
 ひとり親家庭へのサポートについてや、
 自分の体を商品としてしか感じられない女性の問題などについて
 やっぱりフジノは政策課題として取り組む決意を新たにしました。

 今年も全力を尽くします。



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