まちの政治家は、こんなことしてます


2010年12月20日(月)のフジノその2
● 「こころの元気プラス」読者交流会でした!

 今日は、千葉県の本八幡にある
 『NPO法人地域精神保健福祉機構(通称・コンボ)』へ。

 コンボが発行している月刊誌『こころの元気プラス』
 読者交流会が行なわれました。

 2008年12月の第1回交流会から
 2年ぶりの開催となりました。

 「また読者交流会はやらないんですか?」

 と、しつこく尋ねつづけてきたフジノには
 この開催は、とてもうれしかったです。

 さらに、来年からは全国を少しツアーのようにまわって
 年4回くらいは交流会をおこなっていく予定(あくまでも予定)です。

 というのも、この月刊誌を購読して下さっている方々は
 全国のあらゆる都道府県で暮らしている8000人以上もの方々です。

 東京など首都圏での交流会ばかりでは
 移動して来るのにおカネもかかるし、
 フジノみたいにパニック障がい持ちの人は新幹線のれないですよね。

 だから、これからは読者交流会がみなさまのもとへ
 出張していくようになります。すごいですねー!

 (画像:参加者のみなさまと、司会の増川ねてるさん)


 この読者交流会を発案・企画・運営を行なったのは、

 コンボの共同代表である宇田川さん
 今年6月に新たに理事に就任した増川ねてるさんとフジノの

 コンボ理事会の若手3人組です!

 (といってもフジノは今回、第2部の司会をした以外
  何もしていないのですが...。ごめんなさい、次回はもっとがんばります!)


 これから若手3人組で
 どんどん楽しいアイディアを提案して実行していきますので
 ぜひ全国のみなさま、いろんなご意見くださいね!


 (画像:第1部のファシリテーターをしてくれた増川さん)


 さて、今日の読者交流会は
 『表紙モデル』になってくれた方々と
 『コンボライター』として活躍してくている方々に来ていただきました。

 月刊誌『こころの元気プラス』の売りの1つは、
 『表紙モデル』です。

 『元気プラス』は創刊から5周年を迎えますが
 第1号から表紙の写真は

 精神障がいのある方々ご本人にモデルとして
 出ていただいています。

 「精神障がいのある方々が顔を出すなんてすごい!」と
 創刊当初はマスメディアにも好意的にたくさん報道されました。

 かつて顔を出すのもはばかられた時代があった、
 ということなのですが、時代は確かに変わったのです。

 下の写真は来年1月号(最新刊)の
 『こころの元気プラス』表紙です。

 茨城県の武井さんがモデルになってくれました。
 とっても可愛らしい方ですね!



 この表紙モデルは、精神障がいのある方々ならば
 誰でも応募することができるのですが、ものすごく大人気なのですね。

 応募が殺到していて
 表紙モデルに選ばれるのはすごく大変なことで
 編集部としてはうれしい悲鳴ですよね。

 あんまり人気なので

 「もっと多くの方々に表紙モデルを体験してほしい!」

 ということで、この夏にひらかれた『リカバリー全国フォーラム2010』では
 体験コーナーが出されました。

 会場のロビーに、簡易フォトスタジオが設置されて
 プロカメラマンの方が撮影、その場で表紙を印刷してくれるのです。

 写真撮影は、RYOKOさんです。

 (画像:いつも素晴らしい写真を撮影してくださるRYOKOさんとフジノ)


 ちなみにフジノもこの体験コーナーで
 プチ表紙モデルになりました。プロの腕前ってすごいなあ!
    ↓


 さて、『こころの元気プラス』の表紙モデルに選ばれた方は
 コンボの手を離れてマスメディアでも紹介されることがしばしばあります。

 今日、読者交流会の会場に来てくれていた
 市川左千子さんもその1人です。

 市川さんは12月号の表紙モデルになりました。



 すると、それから1ヶ月後の毎日新聞(12月14日・朝刊)に
 市川さんが紹介されていました。

 (こちらをご覧ください)

 すごいなあ。

 さて、その表紙モデルの方々と一緒に
 『コンボライター』の方々にも来ていただきました。

 この『コンボライター』のしくみも
 全く新しいもので、『こころの元気プラス』の売りの1つです。

 全国の精神障がいのある方々にライターとして登録していただいて
 記事を書いてもらうのです。採用されればもちろん報酬も出ます。

 ぜひあなたも表紙モデル・コンボライターになってくださいね!


 (画像:まんなかの男性は小松さん。彼も表紙モデルの1人です)


 今日は、新しい読者交流会の記念すべき第1回ということで
 表紙モデル&コンボライターの方々を対象にして
 こちらから呼びかけて参加していただきましたが

 次回からは、ふつうに読者の方々に
 誰でも参加していただける形にしていきたいです。

 今日はみんなでチキンを食べたりおかしを食べながら
 第1部はワークショップ形式で

 これまで5年間で発行された『こころの元気プラス』の中で
 最も好きな1冊を持ってきていただいて、その理由を発表してもらいました。

 それから、新たな『究極の1冊』を作るとしたら
 どんな企画がいいのだろうか、ということも考えてもらいました。

 第2部はフジノが司会をしながら
 参加者みなさまのお話をうかがうカフェトーク形式で行ないました。

 あっというまの数時間でした。



 今日はとっても楽しかったですね!
 参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました。

 次回は東京以外の場所で
 ぜひあなたとお会いできることを楽しみにしています!


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 下の写真は、コンボ事務局の姿です。

 ふだんはなかなか見られない光景なので
 ちょっと紹介してしまいました。

 パソコンをのぞきこんで作業をしているのは
 共同代表の宇田川さん。

 今回の読者交流会は、宇田川さんのおかげで開催できました。
 宇田川さん、本当におつかれさまでした。
 
 そして、これからもよろしくお願いします!





2010年12月20日(月)のフジノその1
● 「観音崎青少年の村」存続の署名にこめられた想い、市長に届け!

 今日、『観音崎青少年の村の存続を求める会』の
 代表であるコウジさんたちが、改めて署名を提出しました。

 第1回目の提出(11月22日)の時には
 市長は他の用事と重なってしまい、

 代理としてこども育成部長が受け取ってくれましたが
 今回は、吉田市長に直接に手渡しされました。



 コウジさんによるコメントを転載します。

 「『観音崎青少年の村』の存続を願う署名&みんなからの手紙を
  今日市長に直接渡してきました。

  青少年の村に対するみんなの思いは
  伝わったのではないかと思います。

  署名追加分は4659筆集まりました。
  前回のと合わせると約7000筆です。

  それぞれ仕事をしているから思うようには活動できないのに、
  同じ思いの人たちが自主的に動いてくれて、

  これだけ集まるなんて、
  本当の市民の声だと思います。

  今現状は市で受託する事は、市長は考えてはいないです。

  まずは県が何も発していない現状、
  できる限り市から県に対して、
  施設を継続的に有効活用するように
  打診を続けてもらう事は市長も約束してくれました。

  今わかっているのは、来年3月までは
  青少年の村の運営はされます。

  その後はどのようになるかまだ分かりませんが、
  3月までは青少年の村でイベントを開催して

  みんなにこんな良い場所があるんだと
  伝えていきたいと思っています」

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 署名の提出を受けても
 市長の言葉は、12月4日のフジノとの一般質問での答弁と
 変わらない内容だったようですね。残念です。

 この問題についての神奈川県の動きは
 いつもあいまいで、外からはどうなっているのか全く見えません。

 横須賀市が強く県に働きかけて
 県の姿勢を変えさせてほしいとフジノも願っています。

 クチコミ以外では何も宣伝できない状況の中で
 約7000筆とこれほど多くの署名がなされたことは
 とてもこころに沁みました。

 みなさまの想いが市長に届いて
 新しい動きが起こりますように!


 さて、コウジさんがコメントに記していたように
 署名活動だけが全てだなんて考えてはいません!

 『観音崎青少年の村』の良さをみなさまに知っていただくために
 これからもいろんなイベントを行なっていく予定です。

 まずは、おもちつき大会です!

 日時:12月27日(月)お昼11時〜
 場所:観音崎青少年の村
 参加費:大人¥500 子ども¥200(施設使用料込)


大きな地図で見る

 焚火、みんなで餅つき、つきたてのお餅を食べよう!

 誰でも参加できますよー!
 ぜひいらして下さいね。



2010年12月14日(火)のフジノその1
● 結末は、吉田市長の完全勝利/市民不在の組織がえ

 先日お知らせしたとおりの、結末になりました。
 結末の虚しさに、フジノは怒りよりも情けなさを感じた1日でした。

 今日の午後から開かれた本会議で
 吉田市長は『47年ぶりの議案とりさげ』を行ないました。

 組織改定案を総務常任委員会が否決をしたことを受けて
 たった1か所だけ修正した内容の組織改定案を
 再びすぐに提案しました。

 本会議が始まってすぐに
 こんな形式上の手続きが立て続けに行なわれました。

 『本会議スタートと同時に、市長が提案のとりさげ』
  ↓
 『その場で議会がとりさげを承認』
  ↓
 『1〜2分ほど本会議が休憩』
  ↓
 『本会議が再びスタートすると同時に、市長から再提案』
  ↓
 『本会議はそのまま休憩へ』
  ↓
 『すぐに総務常任委員会が開会される』
  ↓
 『すぐに総務常任委員会で再提案が可決される』
  ↓
 『本会議が3度目のスタート』
  ↓
 『本会議で再提案が可決される』



 一体、何が行なわれているのか、傍聴席におられる方々をはじめ
 市民のみなさまには全く伝わらなかっただろうなと
 残念なことに感じました。

 今回の大騒ぎは、「47年ぶりの議案とりさげ」という
 マスメディアのセンセーショナルな見出しだけを見れば

 何か大きな事件が起こったように見えますが
 中身は何もありません。空っぽです。

 健康保険課の移管を取りやめるなんて
 議会側のメンツを立てるだけの、ただのエサに過ぎません。

 組織改定案の問題は
 根本的には何も修正されていません。

 つまり、全面的に吉田市長の完全勝利だったのです。

 もともと組織の内側の論理でやろうとしていた
 移管に過ぎないので、この1つだけ失敗してもダメージゼロです。

 市長の提案どおりに
 全てが可決されました。


 市長がとりさげを行なった理由を本会議で述べた原稿や
 再び組織改定提案を行なった議案の説明資料などは
 こちらに掲載します。

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 フジノは、再び提案された組織改定案にも
 反対しました。

 反対討論もただ1人、行ないました。


 (この2週間、病院に全く行くことができなくて
  持病のクスリも無いままに徹夜で仕事をし続けていたので
  クマがすごいことになっていますね...。



 組織改定の議案が出された11月末から
 けさ、組織改定の反対討論の原稿を完成させるまでの間に

 中央図書館で市役所の過去の資料を引っ張り出してコピーしまくって
 社会保障の在り方と組織経営の文献を読みあさったのですが

 山積みになったコピーと本の数々に囲まれながら
 改めてフジノは、自分の意見はまちがっていないのだと確信しました。

 フジノは最後の最後まで
 保健・医療・福祉政策の在り方を問いました。

 市民のみなさまにとっての利益を最大化する組織は何か
 という正論を、最後まで訴え続けました。

 しかし、今回の組織改定は
 完全に『市民利益は不在』の組織がえでした。

 吉田市長は市議会やマスメディアに対して
 「来年度からスタートする新しい基本計画の実行体制を整える為」
 だと発言してきました。

 それは、半分程は事実かもしれません。
 けれども残りの半分は全く違います。

 意図は全く違うところにある、とフジノは受け止めました。
 そんな議案に賛成することはできませんでした。



2010年12月13日(月)のフジノ
● 介護職による「たんの吸引・経管栄養」がようやく法制化へ

 今日は夕方から夜にかけて、厚生労働省へ。

 ずっと追いかけ続けてきた

 『介護職員などによる、たんの吸引などの実施の為の
  制度のあり方に関する検討会』

 を傍聴してきました。

 何よりも今回が大切なのは
 ついに『中間まとめ』が決定されるということです。

 ふつうの日本語の『中間まとめ』という言葉の意味とは違って、
 政治・行政用語で『中間まとめ』とは『方向性の決定』という意味があります。

 今日ここで、新しい法律を作る為の方向性が正式に決まります。



 『たんの吸引』がどれほど重要なことか、
 実際に目の前で見たことが無い方にはイメージするのは
 ムリだと思います。

 フジノも自分の父に『たんの吸引』が必要になるまでは
 そんなことを1度たりとも考える機会がありませんでした。

 でも、僕は今その『意味』を知っています。

 だから、政治家としてフジノは
 あなたに伝えなければいけないのですね。

 『たんの吸引』が無ければ、生きていかれません。

 ノドの筋肉を動かすことができる状態の時には
 つまり、ふつうに暮らしている時には
 誰もが無意識にノドの筋肉を動かして『たん』を外へと吐き出しています。

 あるいは、気道に入らないように
 食道から胃の方へと『たん』を流し込んでいます。

 人間の身体のメカニズムというものは本当に素晴らしくて
 意識しなくても勝手にやってくれているのですね。

 でも、ノドの筋肉を無意識で動かすことができなくなると
 『たん』ひとつによってこんなにも苦しいものなのかと
 途端に気付かされるのです。

 『たん』を吐き出せないと
 息を吸ったり吐いたりすることができなくなります。

 呼吸ができなければ、窒息してしまいます。
 つまり、『たん』ひとつで人は死んでしまうのです。

 自分で『たん』を吐き出すことができなければ
 少しずつ少しずつ気道に入っていき、肺へと流れていきます。
 そして、肺炎になります。

 だから、『たん』を自力で吐き出せない人々にとって
 ストローのような管をつかって
 他人の手を借りて
 ノドから『たん』を吸引してかきだすことは
 文字通りの『命綱』なのです。


 (画像:検討会が始まる前の会場)


 この『たんの吸引』は、日本では
 医者と看護師しか許されない『医療行為』と決められています。

 しかも、深刻な医師・看護師不足があって
 『たんの吸引』まで、手が回りません。

 つまり、どれほど苦しんでいたとしても
 放置せざるをえないのが現実です。

 例えば、フジノが父のお見舞いに行った時、
 父のベットサイドに2時間いたとしても
 1度も来てもらえないことも当たり前の状況になっています。

 1日に10回も来てもらえることはありません。

 目の前の父は、意識が無いとはいえども
 本当に苦しそうな表情でのたうちまわっています。

 僕は、父に対して本当に申し訳なく感じながらも
 目の前の父に何もしてあげることができません。

 ナースコールを押したとして
 たとえ今この瞬間は『たんの吸引』をしてもらえたとしても
 それはその場しのぎにすぎません。

 僕がお見舞いに来ていない時間の方が
 圧倒的に多い訳です。

 その間は、父は誰にも見守られないままに
 もがき苦しむしかないのです。

 誰もがこんなことは間違っていると分かっています。

 それでも今の日本の法律・制度のもとでは
 「しかたがない」と本人も家族も諦めるしか無いのです。

 (画像:検討会が終わったところ。今日はマスコミが多かったです)


 こんな現実を少しでも変えたくて

 せめて医者・看護師じゃない人であっても
 『たんの吸引』を可能にしたいと考えて

 新しい法律をつくる/現在の法律を改正することによって
 介護職員などの方々にも実施可能にする為に
 この検討会が開かれています。

 もしもこれが実現すれば、
 多くの人々が救われます。



 今日の会議の結果、この『中間まとめ』が決定されました。
 ようやく方向性が決まりました。

 あまりにもゆっくりすぎる一歩ですが
 確かに一歩が踏み出されました。

 あと2年間も時間がかかるので、
 僕は自分の父の為には間に合わないかもしれません。

 それでも、絶対に進めなければいけないのです。

 この動きが本当に確かなものとなる為に
 ささやかな力でもこうして情報を伝え続けていくのです。

 この国には、父と同じような状況に追い込まれている人々が
 あまりにもたくさん存在しています。

 これからもとても多くの方々が
 父と同じような状態へとなっていくでしょう。

 だから、絶対に今の状況を変えなければいけないのです。


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 ふだんはとりあげられることがほとんどないのですが
 さすがに『中間まとめ』ともなるとマスメディアも報じてくれました。

 各社の翌日の記事を紹介します。

 (2010年12月14日・神奈川新聞より)

 (2010年12月14日・毎日新聞より)


 (2010年12月14日・朝日新聞より)

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