まちの政治家は、こんなことしてます


2011年9月14日(水)のフジノその1
● 市長への一般質問を行ないます/放射能汚染への対策について

 この9月議会でフジノは、20日か21日の本会議の場で
 吉田市長に対して一般質問を行ないます。

 質問内容をあらかじめ『発言通告書』にまとめて
 提出をすることになっているのですが

 ようやく完成しましたので
 報告いたします。

 超長文なので、3回に分けて掲載します。

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 1.放射能からこどもたちの健康と安全を守るための
  横須賀市の取り組みの必要性について



 (1)何故、市長は「脱原発を目指す」「脱原発を政府に求める」と
  明言できないのでしょうか


 福島第一原子力発電所で深刻な事故が起こって以来、
 全国で脱原発を求める声が沸き上がっています。

 そして、6月議会ではねぎしかずこ議員が
 「これまで歴代政府が進めてきた原発推進政策について」、
 9月議会では山城保夫議員が
 「今後の原子力発電所の廃炉に関する考え方について」、
 市長の考えを質しました。

 しかし市長は、原子力発電所のあり方を含めたエネルギー政策は
 国家的な政策であり国が判断すべきことだとの趣旨の答弁を繰り返し、
 脱原発への意思表明や価値判断を避けました。

 確かに国・県・市にはそれぞれの責任と役割の範囲があり、
 外交・防衛・通貨政策など国家の存立に関わる仕事は国の役割ですが、
 市には市民の生命と財産を守る責任と
 その役割を果たす義務があります。

 脱原発を推進しなければ、
 こどもたちをはじめとする市民の生命と財産は守られない以上、
 市長は脱原発のエネルギー政策への転換を
 政府に求めるべきですが、なぜそのように明言できないのでしょうか。


 (2)食物を介した内部被曝を防ぐ対策として、
  食品内放射能測定器を整備するなど給食用食材などの放射性物質を
  毎日測定できる体制を取るべきではないでしょうか


 食物を介した内部被曝について、
 妊婦さんやこどもを持つ親御さんを中心に
 多くの市民の方々の関心が高まっています。

 これまで横須賀市では、
 学校給食食材の放射性物質の測定は6月30日に
 ホウレンソウ、キャベツ、ニンジンの3品目を
 外部機関に委託してわずか1度実施したのみです。

 9月から学校給食の食材の産地を公表はしていますが、
 汚染状態は産地で計測されているから安全であるとの前提で、
 産地制限などは行なっていません。

 しかし、こどもたちとこれから生まれてくるこどもたちの
 より一層の安全と安心を確保するためにも、

 必要な測定機器を購入するなど、
 毎日検査を行なって
 その結果を公表できる体制を取るべきではないでしょうか。


 (3)事実上の凍結にはなりましたが、横浜市が
  高濃度の放射性物質を含む下水汚泥焼却灰を
  南本牧廃棄物最終処分場の海水面に投棄・埋め立てを行う
  との方針について、
  大きな影響を受ける本市に対して、
  事前の連絡や説明はあったのでしょうか。
  もしもなかったのであれば、抗議すべきではないでしょうか


 横浜市は高濃度の放射性セシウムを含む下水汚泥焼却灰を
 南本牧廃棄物最終処分場に9月15日から
 投棄・埋め立てを実施すると発表しました。

 しかし市民の抗議と横浜市会の追及によって、
 開始前日である14日に、事実上の凍結へと方針転換しました。

 この処分場は、横浜港の海水面を枠で囲って
 ごみなどで埋め立てる方式です。

 ごみや焼却灰を海水面に投棄すると押し出された水が海へ放出されます。
 水は浄化装置を通過するものの放射性物質を取り除く効果はありません。

 したがって、最高6,488ベクレル/キログラムもの
 高濃度で検出された放射性物質と混ざった水が、
 横須賀からわずか10キロメートルしか離れていない海へと
 大量に放出されるところでした。

 市民の健康、東京湾の港湾事業、漁業をはじめ、
 横須賀市にも大きな影響を及ぼすこの方針について、
 横浜市から事前に何らかの説明はあったのでしょうか。

 もしも事前の連絡や説明がなかったのであれば、
 横浜市に強く抗議すべきではないでしょうか。


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 ここまでが1つ目の質問です。
 (その2へつづく)



2011年9月13日(火)のフジノその2
● 自殺予防週間の街頭キャンペーン@追浜駅

 夕方から京浜急行追浜駅前での
 自殺予防週間の『自殺対策街頭キャンペーン』でした。

 (画像:リーフレットなどの配布物をまずみんなで袋詰めします)


 9月10日は、WHOが定めた『世界自殺予防デー』なのですが
 日本では9月10日から1週間を『自殺予防週間』に定めています。

 横須賀市では、
 この9月の『自殺予防週間』と3月の『自殺対策強化月間』
 まちかどに出てキャンペーンを行なっています。

 9月の街頭キャンペーンは2008年からスタートしたのですが
 当初は、保健所など市の関係部署のメンバーだけで
 ささやかに行なわれてきました。

 それが回を重ねるごとに官民を超えたあらゆる立場の方々が
 有志としてボランティア参加してくれるようになりました。

 先日9日の横須賀中央Yデッキでは
 なんと参加者が30人を超えてしまったのでした!

 今日の追浜駅にも20名もの方が参加してくださいました。

 横須賀市が公式にはじめる前は
 フジノがたった1人きりで活動していたのですから

 この数年間で、市民のみなさまの意識に
 大きな変化が起こったのを痛感します。

 (画像:配布したリーフレット一式です)


 その意識の変化というのは

 「自殺対策の活動を長年続けてきたから
  広く一般的に認知されてきた」

 というような
 ポジティブな意味合いだけではありません。

 つまり、追い込まれた末に自殺の犠牲になった方の数が
 3万人を超える異常事態が13年も続いている中で

 誰にとっても自殺は身近なことになってしまったが故に
 自殺対策街頭キャンペーンも全く違和感が無くなってしまった


 ということでもあるのです。

 あるいは、

 かつてフジノが弔い合戦の気持ちで
 自殺対策へと飛び込んでいった9年前のように

 この活動に飛び込まずにいられない理由を持つ
 市民の方々が増えた


 ということでもあるのだと感じます。

 横須賀では10年前と比べて
 20%ほど犠牲者数が減ってきています

 こんな街頭キャンペーンを少しでも早く廃止できる日が来るように
 生きにくい今の社会を変えていきたいです。



 ここ追浜駅前での街頭キャンペーンは
 毎年、本当に市民の方々が協力的でありがたいです。

 昨年は1時間で1000部のリーフレットを配り終えましたが
 今年はわずか45分で1000部を配り終えてしまいました。

 受け取って下さったみなさまに
 深く感謝しております。ありがとうございました。

 

 次回で最終回となりますが
 あさって15日(木)17〜18時に京急久里浜駅での開催です。

 もしも、カタバミTシャツにキャップ姿の僕たちを見かけたら
 ぜひリーフレットを受け取って下さいね。



2011年9月13日(火)のフジノその1
● 9月23日、保坂展人さんを講師に脱原発議連の研修会です!

 今日は、市政記者クラブにて

 保坂展人さんを講師に迎えて9月23日に開催する
 『脱原発社会を考える議員連盟』の第3回研修会について

 記者発表を行ないました。



 朝日・毎日・東京新聞の新聞3社と
 TVKのテレビ1社が来て下さいました。
 ありがとうございます!

 (神奈川新聞社は明日、別の形で取材をして下さいます。
  タウンニュース紙はすでに報じてくれています)

 各社とも、鋭い質問をして下さって
 とてもうれしかったです。

 「原発が立地していない横須賀において
  脱原発の活動を行なうことの意義をどのように考えているのか?」

 「独立系の事業者(PPS)による電力を購入しても
  今の体制では東京電力に利益が中間搾取されているだけ、
  こうした構造を抜本的に変えていく取り組みを
  どのように考えているのか?」

 頂いた質問は、まさにフジノ自身が
 毎日のように自問自答している問いかけでもあります。

 こうした質問をいただくと
 同じ問題意識を共有できているのを実感します。

 3月11日以来、大手マスメディアへの
 世間の不信はつのっていくばかりですが、
 フジノは現場の記者の方々のことを強く信じています。

 3月11日の夜から被災地へと向かって
 携帯電話もつながらず、地図があっても全く地形が変わっている中を
 漏れ出す放射性物質と度重なる余震との恐怖に向き合いながら
 取材を続けた多くの記者の方々を
 フジノは知っています。

 現場の多くの記者の方々は
 脱原発への想いを共有しているはずだとフジノは信じています。

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 さて、9月23日の告知です!

 保坂展人さん(世田谷区長)
 を講師に迎えて
 講演会とトークセッションを行ないます。

 ・日時:9月23日(金)夜7時から9時(開場6時30分)

 ・場所:産業交流プラザ(汐入駅徒歩1分)

 ・会費:500円

 ・定員64名(当日参加OKです)

 こちらのチラシを配り始めましたので
 ぜひご覧下さいね。



2011年9月11日(日)のフジノ
● 東日本大震災、いまわたしたちにできることは

 昨日は、総合福祉会館で横須賀市ボランティア連絡協議会による
 第3回ボランティア学習会が開かれました。

 『東日本大震災〜いま、わたしたちにできることは〜』

 これがテーマです。

 呼びかけ文を引用します。

 「被災地の復旧・復興は長い道のりになると思います。
  まだまだ深い傷跡が残る被災地で
  立ち上がり、前に進み頑張っている方々の様子に触れ、
  私たちにできることは何かを、みなさまと共に考えましょう」

 ものすごく大切なことだと感じます。



 今日9月11日で東日本大震災から半年が経ちました。

 今、私達にできることは何か。
 今、自分にできることは何か。

 あの日から半年間、いつもこの問いと向き合ってきました。

 政治家として、1人の人間として、
 僕には何ができるのだろうか、と。


 (プログラム1は、横須賀中央消防署長・新倉和夫さんの講演で
  「震災時における横須賀市民としての取り組み」が語られました)


 僕は、パニック障がい持ちなので
 長距離を移動する電車・バス・飛行機などに乗れないので
 現地を訪れてボランティアをすることはできません。

 そんな僕にできる唯一のことは

 「絶対に忘れないこと」

 だと考えてきました。

 人の記憶というものは、忘れることの積み重ねです。

 そもそも体験の温度差があって
 人によって感じ方の違いがあって

 圧倒的なスピードで人は忘れていきます。

 だから、毎分毎秒、徹底的に考え続けて
 絶対に「忘れないこと」だと考えてきました。

 あらゆるニュースを観て、報道を読み、文献を貪り尽くして、
 生の声を語ってくれる方がいらっしゃれば、
 とにかく聴かせていただく。

 目をつぶらず、耳をそらさず、
 どんな時も逃げずに、向き合い続ける。


 (被災地現地報告その1として、西健康福祉センター館長で
  保健師の國本由紀子さんから「宮古市の避難所を支援して」)


 果たしてそれだけで良いのか、分からない。
 でもそれ以外に何ができるかも分からない。

 地震のことも、津波のことも、原発のことも、
 絶対に忘れない。

 被災した方々は、忘れたくても忘れることができないのだから。

 だから「忘れない」という生き方を続けていけば
 被災した方々の想いに僕は少しだけでも近づけるかもしれない。

 そして、少しだけでも
 いつか役に立てる仕事ができるかもしれない。

 今は他に何をどうしたら良いか分からないから、
 とにかく毎日必死に働きながら、いつも考え続けていこうと決めました。


 (被災地現地報告その2として、横須賀学院中学高等学校の
  教諭主事の四竈純雄さんから「岩手県山田町を高校生と活動に参加して」)


 1年間が経ち、3年間が経ち、5年、10年、20年が経っても
 同じことを僕は今日と同じ気持ちで言えるだろうか。

 言えるようで在りたい。

 そう在ることができるように
 努力しつづけていくしかない。



2011年9月10日(土)のフジノ
● 世界自殺予防デー/今年も中央図書館での特設コーナーが開設

 9月10日は、WHO(世界保健機構)が定めた
 『世界自殺予防デー』です。

 さらに日本では、この日から1週間を『自殺予防週間』と定めています。

 フジノにとっては9月10日以外の364日も全て
 『自殺予防デー』であり
 『自殺予防週間』なのですけれど

 それでも、こうした特別な『節目の日』を設けることは
 市民のみなさまの関心を高める意味がある、と考えています。



 最新の統計では、
 世界中で1年間に約100万人が自殺による犠牲になりました。

 これは、40秒に1人の割合で亡くなっていることになります。

 しかもこのデータは決して正確なものではないので
 もっともっと多くの方々が実際には亡くなっていると推測されています。

 『社会的に追い込まれた末の死』である
 自殺の犠牲から1人でも多くの方を守る為に
 世界中であらゆる取り組みが行なわれています。

 日本全国でも、いろいろな種類の取り組みが行なわれていて
 講演会やシンポジウムや街頭キャンペーン等の啓発活動、
 24時間の無料電話相談や
 ワンストップ相談窓口の開設などが行なわれます。

 ここ横須賀では、昨日9日、
 吉田市長を筆頭に
 官民を超えた30名もの方々が集って
 横須賀中央Yデッキでの街頭キャンペーンを行ないました。

 そうした取り組みの1つとして、
 2009年から横須賀市立中央図書館では
 世界自殺予防デーに合わせて特設コーナーを設置しています。

 (画像:こんな感じで展示されています)


 図書館のプレスリリース文章はこちらです。


 「命の大切さ・生きる」を考える100冊の本

 世界自殺予防デー(9月10日)を中心とする
 自殺予防週間(9月10日〜16日)に合わせ
 「命の大切さ・生きるを考える100冊」の本を展示します。

 自殺やその予防、心の健康、青少年の悩みや生き方や
 自殺家族等の図書を揃えました(白書以外、貸出できます)。

   展示期間:平成23年9月10日(土)から9月30日(金)
   展示場所:2階ホール・エレベーター側




 100冊の本を選ぶことから特設コーナーの設置の仕方まで
 図書館長や担当の司書の方には
 試行錯誤を重ねながら進めてもらっています。

 昨年に続いて「本当に良いチョイスだなあ」と感じました。

 例えば、コーナーの1番目立つ所、
 ちょうど目線の高さの真正面に置いてあったのが
 この本でした。

 『自分をさがそ。〜多様なセクシャリティを生きる〜』
  (杉山貴士著、新日本出版社、2008年)

 

 そう、いわゆる性的マイノリティとされる方々についての本です。

 著者である杉山貴士さんは、
 フジノと同じ齢の1974年生まれ。

 思春期のこどもたちに向けて
 多様な性(セクシャリティ)の姿こそ当たり前なのだ
 ということを語りかけた本です。

 これまでフジノは議会で何度も何度も
 性的マイノリティとされる方々と自殺についてを問題提起してきました。

 特に、日本社会での差別・偏見・スティグマによって
 十代の性的マイノリティとされる若者たちの
 自殺と自殺未遂の多さをずっと指摘してきました。

 だからこそ、こうして図書館に
 この本が置かれていることに大きなメッセージを感じます。

 中学・高校時代、フジノは図書館に入り浸っていました。
 もともと本好きなこともありますが、
 受験勉強では本当によく利用していました。

 (大学時代にも中央図書館に籠っていた時間は長かったです)

 まさに思春期のど真ん中の世代が
 たくさん集っているこの中央図書館で

 この特設コーナーのど真ん中に
 この本がこうして置かれていることそのものが
 司書の方々が静かに強いメッセージを送っているということなのです。

 そもそも本というものは
 上の世代として、生きのびてきた今の想いを
 次の世代で今まさに苦しんでいる若者たちに文章で託している訳です。

 だから、この本を手にとってくれた人々へ

 どんなセクシャリティでも、たとえ孤独に追い込まれても、
 悩み苦しんでも、誰に話すことができなくても、

 世界はとても広くて、同じ苦しみをかつて生きてきた同志がいて、
 完全な解決策は見つからなくても生きのびることはできているよ
 ということを伝えているのです。

 街頭キャンペーンのように
 大きな音やたくさんのボランティアもおらず
 ただ静かに2階の片隅に本が置かれているだけです。

 けれども、フジノには街頭キャンペーンと同じかそれ以上の重みを
 この図書館の取り組みには感じています。

 さて、この本の他に
 特設コーナーの100冊にはどんな本が選ばれたのか、
 ぜひこちらのリストをご覧下さいね。



 ただ、1点だけ気になったことも記したいと思います。
 それはタイトルです。

 「命の大切さ・生きる」を考える図書

 ということですが、これにはフジノは反対です。

 追い込まれた末に自殺の犠牲になった方々は
 決して命を大切にしていない訳ではありません。

 むしろ、誰よりも生きたいと強く願っていたことと思うのです。

 「命の大切さを考える」という言葉は
 「命を大切にしろ」と似たニュアンスを感じてしまいます。

 こうした言葉の1つ1つに
 自死遺族の方々は苦しんでしまいます。

 この点だけがフジノには残念でした。

 けれども、この取り組みそのものの重要性は
 決して損なわれるものではありません。

 これからもぜひ毎年続けていきたい取り組みです。

 (画像:10月のシンポジウムなどのポスターも貼られていました)



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 (後日談その1)

 神奈川新聞がこの取り組みを報じてくれました。
 昨年に引き続いて、本当にありがとうございます。

 (2011年9月14日・神奈川新聞より)


 (後日談その2)
 中央図書館は耐震補強工事の為に
 10月いっぱいの休館期間に入りました。

 その休館期間に入る前日(9月30日)に、
 吉田市長が特設コーナーを視察してくれました。

 中央図書館がこの取り組みを始めてから3年が経ちましたが
 市長が訪れたのはこれが初めてです。

 市長、ありがとうございました。

 *市民のみなさま、10月いっぱい中央図書館は閉まっていますので
   どうかまちがえていらっしゃらないでくださいね!



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