こんなに借金がある「横須賀市の現実」を知っていますか/市民1人あたり68万3555円の借金を背負わされています

市の財政も家計も「計画的」なやりくりが不可欠なのは一緒です

市の財政も、家計と同じです。
いろいろな専門用語を除いてひとつずつ見ていけば、家計と同じで決して難しい内容ではありません。

もしも、あなたが『大金持ち』ならば、どれだけぜいたくをしても、節約をしなくても、どこへ旅行に行ったとしても、誰に文句を言われることもなく自分の好きなように暮らせるのかもしれません。

でも、今この国に暮らしているほとんどの人は、お金持ちどころかむしろ『借金』(いろいろなローン)を背負っていることが多いでしょう。

代表的なもので言えば、『住宅ローン』や『車のローン』。今ではキャッシュカードでどこでも買い物できますし、インターネットのショッピングもできるので、キャッシュカードの返済をしていらっしゃる方も多いと思います。

毎月のお給料をもらうたびに、こうした返済とともに毎日の生活を過ごす為の出費があって、さらには病気になってしまったりすると突然の大きな支払いがあったりもします。

だから、お金のやりくりはしっかりと考えて使わないといけませんよね。

結婚をしてこどもがいる暮らしになれば、さらに支出は増えていきます。子育てにはお金がかかります。成長していけば、教育費にもお金がかかります。

あなた自身が年を重ねていけば、退職した後の暮らしの為にもお金を貯めておかねばいけません。

いろいろな観点から、目の前のことだけではなくて、将来の見通しを立てて、計画的に支出を考えていかなければいけませんよね。

もしも大きな借金を背負っていたら、返済のことを考えてドキドキしつつ、健康にいつも気をつけて、絶対に収入が途切れないようにしながら、どんなことにお金をつかうのか、優先順位をつけて大切につかわなければいけません。

市の財政も、仕組みは全く同じです。

横須賀市がかかってきた深刻な病

横須賀市は長い間、深刻な病にかかってきました。

『ハコモノ依存症』です。

すさまじい借金を抱えていながら、それでも、どんどん借金を重ねてまでムダ遣いをせずにいられなかったのです。

36年間続いた官僚政治を批判して当選した吉田市長になっても、根本的な体質に変化はありませんでした。

そのせいで、このまちに暮らすみなさんは、重いツケを背負わされています。

*法律のきまりごとでおサイフをいくつかに分けているですが、それを行政用語で『~会計』と呼んでいます。横須賀市には5つの会計があります。

横須賀市の借金は、それぞれ次のとおりです。

横須賀市の借金
一般会計 1641億1,300万円
母子寡婦福祉資金貸付会計 9億3,200万円
国民健康保険 1億5,000万円
下水道事業会計 936億100万円
水道事業会計 193億5,600万円
病院事業会計 81億900万円
合計 約2862億6,100万円

市民1人あたりの借金額

合計2862億円の借金。

この数字を見てもぴんとこないですよね?

そこで、このまちの借金の残高を、このまちの人口(41万8,783人:2014年10月1日現在)で、割り算してみました。

1人あたり、いくら借金をしていることになるのか、つまり、あなたがいくら借金を背負わされているのかが分かります。

横須賀市報・号外第15号 「横須賀市の財政状況」より

横須賀市報・号外第15号 「横須賀市の財政状況」より


2014年9月30日現在で、68万3,555円です。

このまちに住民票を置いている人は誰もが68万円もの借金を背負わされています。たとえ、あなたが生まれたばかりの赤ちゃんでも寝たきりの高齢者であろうとも。

一方で、横須賀市の人口は減り続けています。

人口が減る=働いて税金を納められる人が減る、ということですから、つまるところ、『財政の悪化』は進んでいきます。1人あたりの借金は、今後、増えていくことになるでしょう。

このまちに暮らしてきた1人の個人として、そして、11年前に当選してからは責任ある政治家として、この現状を大きな問題だと考えています。

  • 少しでも早く借金を減らすこと。
  • その為に、政策に徹底的に優先順位をつける。
  • 何よりも、今すぐ作らなくても誰も困らないハコモノをやめる。

そう信じて、歴代の市長たちがおしすすめてきた、これらの政策に反対してきました。

  1. 美術館建設(約50億円の借金増、毎年3億円の赤字)
  2. 長井海の手公園レイユの丘(約70億円)
  3. 芸術劇場
  4. 新中央図書館(蒲谷前市長が『凍結』を表明しました)
  5. 佐原2丁目サッカー場(約15億円)

多くの市民の方々がこうした現実を知らされることは無く、古い政治家たちはすさまじい借金の現実から目をそらし、未来の子どもたちのことを真剣に考えることなくハコモノが作られ続けてきました。

このまちの未来を託すことになるこどもたち次の世代に残すべきものは『希望』でなければいけません。

先送りされた『巨大な借金』というツケを次世代に渡してはいけません!

借金を減らさなければいけません。財政の健全化です。その為にはまず、ハコモノをやめなければいけません。

ハコモノをストップして改革をすすめていく為にもどうか力を貸して下さい。

だから、どうかあなたも知っていて下さい。このまちの借金の現実を。こどもたちや孫たちへと借金を先送りしてはならないことを。

(2015年1月18日更新)