核燃料工場GNF-Jで火災発生・ウラン粉末が飛散、との想定で「原子力防災訓練」を実施しました/動画で実際の様子を紹介します

市主催の「原子力防災訓練」を行ないました

本日、横須賀市が主催して『久里浜地区原子力防災訓練』を行ないました。

久里浜には、全国の原子力発電所で使用している燃料を作っている工場(グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、略称GNF-J)があります。

原子力発電所が使用する燃料を作っています

原子力発電所が使用する燃料を作っています


下の地図では分かりづらいのですが、『GNF-J』があるのは住宅地のどまんなかです。

GNF-Jの所在する場所

GNF-Jの所在する場所





横須賀市内には原子力発電所の燃料を作る「工場」があります

原子力空母が横須賀を母港にしていることを知っている横須賀市民は多いのですが、『GNF-J』の存在はあまり知られていません。

しかし、深刻な事故には至ってはいないものの、これまでもウラン流出や作業マニュアルの不備などに近隣住民に大きな不安を与えた事象は毎年のように起こっています。

2013年6月14日・神奈川新聞記事より

2013年6月14日・神奈川新聞記事より


上の画像は、去年(2013年)の神奈川新聞の記事です。

2013年9月14日・神奈川新聞記事より

2013年9月14日・神奈川新聞記事より


上の画像は、その続報です。

GNF-Jのライン再稼働に向けた点検中の吸排気設備の一時停止について

GNF-Jのライン再稼働に向けた点検中の吸排気設備の一時停止について


上の画像は、おととし(2012年)、全市議会議員宛に報告されたものです。

2011年4月29日・神奈川新聞記事より

2011年4月29日・神奈川新聞記事より


上の画像は、2011年の神奈川新聞の記事です。

東日本大震災が起こった翌月の4月25日、『GNF-J』のウラン管理区域にある放射性廃棄物貯蔵場のドラム缶から微量のウランを含む油が漏れたとのニュースは、当時、市民の多くの方々に強い不安を与えました。

このように、毎年何らかの出来事が起こっています。



横須賀市では毎年「原子力防災訓練」を実施しています

こうした現実を、横須賀市では直視してきました。『原子力防災訓練』と銘打って、訓練も毎年実施しています。

原子力防災の分野には、『EPZ(Emergency Planning Zone)』という概念があります。『防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲』を指します。

防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲(EPZ:Emergency Planning Zone)とは、原子力施設からの放射性物質又は放射線の異常な放出を想定し、周辺環境への影響、周辺住民等の被ばくを低減するための防護措置を短期間に効率良く行なう為、あらかじめ異常事態の発生を仮定し、施設の特性等を踏まえて、その影響の及ぶ可能性のある範囲を技術的見地から十分な余裕を持たせて定めた範囲をいう。

原子力安全委員会の『原子力施設等の防災対策について』(防災指針)より

つまり、『GNF-J』から半径500mは『EPZ500m』にあたります。



この訓練にフジノも参加しました

ただ、こうした訓練が実施されていることを知らない市民の方々もたくさんいらっしゃいます。

そこで、少しでも市民のみなさまに訓練の様子を知ってほしくてフジノも参加することにしました。

通行人役としてフジノも訓練に参加しました

通行人役としてフジノも訓練に参加しました


9月議会の決算審査のまっただなか(今日も2つの分科会が開催)の為、市議会議員から参加したのは残念ながらフジノだけでした。

訓練内容は、市民安全部から事前にもらっていた資料によると以下のとおりです。

市民安全部

平成26年度久里浜地区原子力防災訓練について

  1. 日時
    9月26日(金)午前9時30分~11時30分
    (雨天決行。ただし、荒天の場合は状況により判断)
  2. 訓練実施場所
    佐原周辺(佐原4、5丁目及び内川1丁目付近)
    (別添位置図参照)
  3. 訓練目的
    原子力関連施設(『グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン』、以下 『GNF-J』)における事故発生を想定し、周辺の住民の避難訓練等を行ない、対処能力の向上と原子力防災に関する意識の啓発を図る。
  4. 訓練想定
    「『GNF-J』にて火災により外部へウラン粉末の一部が飛散するおそれのある事象が発生した」との想定の下、各種訓練を実施する。
  5. 訓練等の内容
    (1)屋内退避訓練
    佐原4、5丁目周辺を広報車が巡回し、屋内退避の呼びかけを実施する (警察車両により、「家の中に入って、窓を閉めて換気扇やエアコンを止めてください」といった内容の広報活動を対象地域住民に対して行う)。

    (2)通行人屋内誘導訓練及び汚染検査訓練
    原子力関連施設周辺(EPZ500m付近)の通行人役に対して、避難所とした佐原町内会館まで避難誘導を実施する。

    また、避難者(役)に対し、避難所内でサーベイメータを使用した汚染検査訓練を行う。

    (3)原子力防災についての講話
    事業者(『GNF-J』)及び横須賀原子力規制事務所による原子力防災に関する説明を行なう。

  6. 参加機関(参加予定者数)
    佐原町内会(約20名)、原子力規制庁、GNF-J、神奈川県警察、横須賀市
    ※合計35名程度を予定
  7. 訓練タイムテーブル

    (1)屋内退避訓練及び通行人誘導訓練

    時間 項目 内容
    09:00
    【想定】
    事象発生 GNF-Jにて火災発生、今後の進展によっては、ウラン粉末の一部が外部へ飛散するおそれがあり
    09:30
    【想定】
    災害対策本部 通報を受け、対象付近区域に対し、避難指示を発令【想定】
    09:35 屋内退避広報 開始 佐原4、5丁目住民に対し、屋内退避・外気遮断の呼びかけを広報車(警察車両)が行う。
    09:45 通行人避難誘導 開始 付近通行人役の約20名を佐原町内会館へ誘導
    10:00 通行人避難誘導 完了 通行人役の誘導完了、訓練参加者の中から2~4名程度に対して模擬汚染検査を実施
    10:30 終了 実働訓練終了

    (2)原子力防災についての講話

    時間 項目 内容
    10:30~10:55 事業者(GNF-J) による説明 施設の事業概要や安全対策等の説明
    10:55~11:20 原子力規制事務所による説明 原子力規制事務所(横須賀オフサイトセンター) 所長による原子力防災対策等の説明

訓練位置図

訓練位置図

こうしたペーパーではいくら読んでも実際の様子は分かりません。

そこで今回は、フジノがiPhone6(ツイキャス)でインターネット生中継をしてみました。録画も観ることができます。

『原子力防災訓練』の実際をぜひあなたにも知っていただきたいと願っています。



訓練の様子(動画1)パトカーによる屋内退避のアナウンス

佐原4丁目第3公園

佐原4丁目第3公園

  • am9:00〜9:30
  • 『佐原4丁目第3公園』にフジノが到着
  • 訓練に参加して下さった市民のみなさんが少しずつ到着
  • 市民安全部から訓練前のあいさつ
  • 訓練本番がスタートして、パトカーが町内をアナウンスしてまわる





訓練の様子(動画2)通行人が集合して一時避難所へ避難する

パトカーが実際に町内にアナウンスしてまわりました

パトカーが実際に町内にアナウンスしてまわりました

  • am9:30〜10:00
  • パトカーが町内をアナウンスしてまわる
  • パトカーが回っている間、やることがないのでのんびりと公園で談話
  • フジノと取材してくれているマスメディアとの会話
  • 市民安全部によるアナウンス「集合してください」
  • 集まった通行人が2列に並んで一時避難場所へ向かう
  • 歩きながら市民の方から「内部被曝を避ける為のマスクの配布の必要性」のご提案をいただく
  • 一時避難所に到着
  • 市民安全部による人数確認





訓練の様子(動画3)汚染検査

  • 10:00〜10:30
  • 一時避難所の中に入る
  • 市民安全部より訓練内容の説明
  • 汚染検査の説明
  • 実際に測定を参加者の方に体験して頂く
  • 汚染された着衣などの処理の説明

訓練の様子を報告する動画は、以上です。

原子力規制委員会による講演

原子力規制委員会による講演


実際にはこの後、約1時間にわたって2つの講演(GNF-Jと原子力規制庁)が行われました。

安定ヨウ素剤の実物

安定ヨウ素剤の実物


「いざという時」に服薬すべき安定ヨウ素剤の説明も行われました。

*その後の講演の様子はあとで加筆します



「市民の生命」は70億円、「ソレイユの丘」の建設費用より安い/原子力空母の母港化の見返りの再編交付金

「市民の生命」は70億円、ソレイユの丘の建設費用より安い

7日(月)に蒲谷市長が行なった定例記者会見の様子が新聞各紙で報道されたのをご覧になりましたか?

2008年1月8日・朝日新聞より

2008年1月8日・朝日新聞より


アメリカ海軍が原子力空母を横須賀に配備する『見返り』として、日本政府は横須賀市に『再編交付金』を支払います。

その金額は、約70億円です(横須賀市の算定額)。

原子力空母が事故を起こせば、どれだけ多くの死傷者が出るかは分かりません。

原子力発電所の場合には、半径10km圏を『緊急時に影響の及ぶ可能性のある区域(EPZ)』として国の原子力安全委員会が定めています。

これを原子力空母がやってくることになるアメリカ海軍横須賀基地を中心にあてはめると、横須賀・横浜・逗子・鎌倉・三浦・葉山がその中に入ります。

77万人がこの『EPZ圏内』に暮らしています。

EPZには77万人が暮らしています

EPZには77万人が暮らしています


あえて言うならば、77万人の命は70億円だと政府に値段をつけられたのだと言えるでしょう。

『市民の命』は70億円。

安く見積もられたものです。



フジノが建設に反対した「長井海の手公園ソレイユの丘」の建設費は75億円

フジノたちが建設に反対した『長井海の手公園ソレイユの丘』の建設にかかった費用は75億9714万円でした(取得費用、維持管理・運営費用、公園付帯施設の取得費用)。

原子力空母母港化の見返り再編交付金は、70億円。

これは『ソレイユの丘』1つ分の建設費用よりも少ないのです。

蒲谷市長は記者会見で70億円の使いみちを

「市民にとって夢のある事業に使いたい」

と述べています。

しかし、そもそも『ソレイユの丘』をつくらなければ、約76億円の税金が使われなかったのです。

このハコモノに浪費した76億円を使えば、原子力空母の見返りの70億円なんか無くても『夢のある事業』は自前でやれたのです。

これこそ、

「優先順位が間違っている、本当に情けない財政運営だ」

とフジノは強く批判します。

市長が記者会見でのべた使いみち、救急医療センターの診療科目の増設だとかAEDの設置だとか、こういう命にかかわることは『ソレイユの丘』なんか建設するよりも先にもっと早くやるべきことだったはずです。

それを市長は選挙公約を破って原子力空母を受けいれて70億円ぽっちの見返りを政府からもらって、どうして『夢のある事業』だなんて言えるのでしょうか。

本当に、情けないことです。

77万人の命が70億円とは...。