2018年予算議会・個人質問

藤野英明です。よろしくお願いいたします。

当初予算案と施政方針への質問に立つ藤野英明


施政方針演説および『横須賀再興プラン』に関して質問します。

1.上地市政における横須賀美術館の位置づけと今後の在り方について

開館から11年を迎えた横須賀美術館は、建設反対派の僕から見ても、美術館運営課と学芸員のみなさんのたゆまぬ努力によって多くの人々に愛される存在に育ったと率直に評価しています。

しかし愛される存在であることと、本市の財政状況の中で毎年3億円を超える赤字を出し続けていることとは全く別問題です。

巨額の赤字を上回るだけの教育的な効果と集客促進の効果は得られておらず、さらなる改革が必要だと僕は考えています。

質問に立つ藤野英明


上地市長が市長選挙を通じて訴え、施政方針でも述べた『復活3構想』のひとつに『スポーツ・音楽・エンターテインメント都市』構想がありますが、『アート』も重要な位置を占めています。

しかし、上地市長は、横須賀美術館について、施政方針の中では全く触れておらず、さらに今後4年間の方向性を示した『横須賀再興プラン』でもたった2カ所しか記述がありませんでした。

「横須賀再興プラン」

「横須賀再興プラン」


227ページもあるプランの中に美術館の記述は2ヶ所のみ
227ページもあるプランの中に美術館の記述は2ヶ所のみ

227ページもあるプランの中に美術館の記述は2ヶ所のみ


その2つも集客の向上に資するとは全く思えませんでした。

アートの拠点の1つであるはずの横須賀美術館ですが、担当課にヒアリングをしても、上地市長からは現在まで何も指示は受けていないとのことです。

こうした姿勢から、上地市長は横須賀美術館の扱いに迷っておられるのか、あるいは今以上の役割はもはや期待しておられないのか、僕は真意をはかりかねています。

沢田市政から3代にわたって続いた美術館の在り方の議論は、上地市政において一定の決着をつけるべきだと僕は考えています。

何故ならば、国道357号の延伸をはじめ、「本市の様々な歴史的課題に決着をつけること」も「上地市長に与えられた使命」だと僕は受け止めているからです。

そこで上地市政における横須賀美術館の位置づけと今後の在り方について明確なお考えをお答え頂きたいと思います。

(1)横須賀復活を掲げる上地市長にとって、横須賀美術館とはどのような存在であり、横須賀復活に資するものなのか

15年前に初立候補した時、僕は福祉財源を確保したいとの想いから美術館建設への反対運動を行ないましたが、市議時代の上地市長もこの活動に参加して下さいました。

アートを愛しながらも誰よりも財政に詳しい上地市長は、福祉財源を確保したいという僕の想いに一定の共感をして下さったのだと信じています。

正式に建設が決定してからの上地市議は「行列のできる美術館を目指せ」というテーマを掲げて、歴代市長に合計5回にわたって提言書を出すなど集客向上の為に積極的な改革の提案を行なってこられました。

上地市議らが作成した提言書(第1弾)を掲げる藤野英明

上地市議らが作成した提言書(第1弾)を掲げるフジノ


提言書や議会での質疑を拝見して、「経済と福祉の両立」を一貫して訴えてこられた上地市議らしいアクションだと感じました。

現在実施されている、ストーリー性を重視した『美術館ウエディング』や『企画展とレストランの連動』や『美術館運営評価委員会の設置』などは上地市議の提案が実現したものです。

こうした過去の経緯も踏まえると、やはり施政方針と『プラン』での扱いは僕にはとても違和感がありました。

そこで伺います。

【質問1】
横須賀復活を掲げる上地市長にとって、現在の横須賀美術館とはどのような存在なのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問2】
また、横須賀復活の為に、横須賀美術館は何らかの役割を果たしうるとお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問3】
もし横須賀復活に資する存在であるとお考えならば、施政方針では全く触れず、『プラン』でもほとんど触れなかったのは何故でしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問4】
また、現在まで担当部局に何も指示を出しておられないのは何故でしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問5】
集客への改革はある程度進んだので、このまま社会教育施設として毎年3億円の赤字はやむをえないというお考えなのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問6】
あるいは、まだ発表する段階まで熟してはいないものの、上地市長の中でさらなる改革のお考えがあるのでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)




(2)今後の横須賀美術館の運営形態の在り方をどうお考えか

僕は毎年の赤字を1円でも減らしたいという立場です。

美術館の赤字に反対する藤野英明


年間観覧者数は2014年と2015年こそ11万人台になったものの、例年10万人台にとどまっており、あたまうちです。

しかし、美術館運営評価委員会も達成目標を『10万人以上』にとどめたままで、さらに『11万人以上』『12万人以上』と目標をより高く設定していく姿勢はみられません。

そこで、現在の公設公営での在り方には限界があると考え、前市長に対して指定管理者制度の導入を求めました。

かつて上地市議も提言書の中で同じく指定管理者制度の導入も訴えておられたはずです。

また僕は民営化の前段階として、まずは市長部局への移管によるさらなる集客への取り組みの実施を求めてきました。

そこで、前市長は2014年度に市長部局への移管の取り組みを実施しましたが、教育委員会などから合意が得られませんでした。

2015年度は、美術館のあり方の検討を予算計上し、2016年度は総合教育会議の場で『今後のテーマ』として提案はしたものの、市長交代によって立ち消えのまま終わりました。

そこで上地市長のお考えを伺います。

【質問7】
上地市長は、今後の横須賀美術館の運営形態の在り方をどのようにお考えでしょうか。現在の公設公営のままで良いとお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問8】
また、施政方針において、特に市役所の組織改正の目玉とおっしゃった『文化スポーツ観光部』へ横須賀美術館を移管すべきではないでしょうか。

2008年4月1日施行の改正地方教育行政法によって、文化行政については総合的な「地域づくり」の観点から市長部局が一元的に所管できるようになっています。

横須賀復活という総合政策の為に一元的に扱う方が市議時代から積極的に提案してこられた数々の改革案は実現しやすくなり、さらなる集客が叶うのではないでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)




(3)放置されたままの基金の絵画の扱いと、今後の基金の存廃をどうお考えか。

本市は美術品等取得基金を条例で設置していますが、4億円の基金のうち絵画を3億9980万7500円分、購入しています。

通常、基金で購入したものは一般会計で買い替えるべきですが、この基金で買った絵画は平成18年度以降買い替えずに基金に10年間も放置したままとなっています。

過去の市長たちは反対運動がおさまって、将来、本市の財政が好転したらその時は買い替えをしようと考えてきたのかもしれません。

しかし本市の財政が好転するような甘い見通しは今後もありえませんし、数億円をかけて美術品を買い替えることが本市の優先課題では無い状況も変わりません。

そんな中、平成30年1月25日に『横須賀市監査委員公表・平成30年第1号』が公表されて、『美術品等の取得について』という『意見』が出されました。

監査委員公表

監査委員公表


買い替えをしないままである点を指摘するとともに

「今後、美術館運営上の施策において、美術品等取得に関して長期的な視点に立った在り方を検討することが望まれる」

と監査委員は意見しました。

基金で購入した絵画は保管されたままなどでは無く、他の作品と同じように美術館に展示されており、実務上は何の不便もありません。

しかし今回あえて監査委員が「意見」を付したのは、歴代市長が放置してきたこの基金について「存続か廃止か」の結論を出すことも含めた在り方の見直しを上地市長に求めているのだと僕は受け止めています。

教育委員会に対して出された監査意見ではありますが、本市全体の方向性の中に横須賀美術館をどう位置付けるかをお考えになるのは上地市長です。

そこで、市長に伺います。

【質問9】
『監査委員公表』の『意見』を読んで、本市が買い替えを10年間も避けてきたことをまずどうお考えになりましたか。


(→市長の答弁へ)


【質問10】
買い替えを行なうべきか否かについてもお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


今後の選択肢としては「基金を廃止する」、あるいは、基金を存続するにしても一般会計の余裕が無い以上、「ふるさと納税など新たな財源を活用するなどの新しい仕組みが必要だ」と僕は考えています。

【質問11】
市長は、基金の存続・廃止についてどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問12】
最後に、これまで実質的に凍結をしてきた新たな美術品等の購入について、上地市長は今後どうしていくべきだとお考えでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)



2.本市で現在暮らしている、またこれから暮らすことになる外国の方々がこのまちの一員として安全で安心して暮らしていかれる体制づくりの必要性について

『復活3構想』実現の1つ目の柱『経済・産業の再興』では、人材不足の改善の為に

「今後必要性が高まってくる外国人労働力を活用していく為の仕組みも検討します」

と市長は述べました。

『横須賀再興プラン』においても『横須賀経済を支える中小企業等の再興支援』として

「市内企業の外国人労働力の雇用に向けた調査・検討を進めます」

と明記し、さっそく新年度予算案にも取り組みを予算計上しています。

欧米では移民を受け入れると社会が不安定になるとか雇用を奪われるといったイメージもあり反移民の動きが強まっている中で、僕は本市のこの取り組みを率直に評価したいです。

何故なら、市民の中に閉塞感が満ちており、人口減少からくる不安が高まっている横須賀にとって、新たな市民として外国の方々を積極的に招き入れることは多様性をてこにまちの再活性化を図ることができるからです。

多様な歴史と文化のバックグラウンドを持つ人々が共に暮らすまちは柔軟で強いまちであり、『多文化共生のまち』として横須賀が再興していくことを大いに期待したいです。

市長への質問に立つ藤野英明


そこでまず伺います。

(1)招き入れる定住外国人の規模はどの程度を目指しているか

【質問13】
本市は今後、諸外国からどの程度の数の方々を招き入れたいとお考えでしょうか。

現状でイメージしておられる規模についてお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


(2)安全・安心に暮らしていかれる為の支援がさらに必要ではないか

新たな移民受け入れ政策を推進するまでもなく本市にはもともと外国人市民が人口の約4%と多く、県内では愛川町の5.7%に次ぐ多さです。

米軍人・軍属など基地人口を除いても約1.2%を占めています。

母国を離れての生活が安全・安心なものとなるように、本市では『外国人生活支援事業』『外国語情報発信事業』などの取り組みを行なってきました。

しかし、僕の周囲に暮らす外国人市民の方々を見る限り、本市の取り組みはまだ十分とは言えないと感じます。

代表的なものは『ことば』の支援です。

神奈川県全体では約18万6000人の外国の方々が暮らしていますが、英語を母語とする主要5か国の方々はわずか4.4%しかいません。

つまり、英語で案内板や文書を表記しても足りるわけではありません。

一方、本市には言語が異なる約70か国の方々が暮らしており、全ての外国語で表記や通訳を提供することも現実的ではありません。

そこで、日本で暮らす外国の方々の為により分かりやすい形をとった『やさしい日本語』の活用が全国で広まりつつあります。

本市でも平成24年2月1日の防災体制等整備特別委員会において、日本語を母語としない方々への災害時に備えて『やさしい日本語』の講座を今後推進したい旨の答弁がなされましたが、その後残念ながら今まで本講座は開催されていません。

また、勤め先が日産のような大企業であれば、日本語教育や福利厚生面も一定の対応がなされているでしょう。

けれども、中小零細企業や福祉関係の事業所においては、どれだけきめ細かな対応を行なえているでしょうか。

そこで、本市に招き入れる新たな取り組みと併行して、現在暮らしておられる外国人市民の方々にとっていまだ十分とは言えないセーフティネットをまずしっかりと整備していくとともに、地域の一員として暮らしていかれる取り組みが必要です。

以下、具体的な提案を行ないます。

多文化共生のまちについて質す藤野英明


まず、『ことば』の支援についてです。

すでに申し上げた通り、英語表記をすれば足りる訳では無く、全ての言語での表記の作成や通訳の提供も現実的ではなく、自動翻訳の精度がどれだけ向上してもホームページによる情報発信では届かない方々もおられます。

そこで先ほどご紹介した、『やさしい日本語』の積極的な活用が必要です。

【質問14】
まず、外国の方々が市役所・行政センターなどの公的施設に手続き・相談の為に訪れた場合に備えて『やさしい日本語』の基本的な実践ができるように本市職員に研修を実施すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問15】
お隣の横浜市では外国の方々に情報発信を行なう際の『多言語広報指針』を定めるとともに、「横浜市『やさしい日本語』の基準」を作成しています。

本市もこうした全庁統一の指針と基準を作成すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問16】
また、可能な限り早く、公的施設の表記や市内各所の案内板に『やさしい日本語』を用いた表記を徹底すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問17】
同様に、市のあらゆる配布物やホームページの表記、防災情報メールなど毎日の生活に必要な情報の発信についても『やさしい日本語』版を作成すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)



次に、医療へのアクセスのしやすさについてです。

外国の方々が身近な診療所やクリニックで安心して治療を受けられる必要があります。

【質問18】
そこで、本市の医師会・歯科医師会に対して、県等が制作した『外国語医科歯科診療マニュアル』『多言語医療問診票』の積極的な活用を改めて依頼すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


次に、防災についてです。

現在は『外国人のための防災講座』などを開催していますが、日本人市民への啓発も必要な取り組みです。

【質問19】
外国の方々と災害時もコミュニケーションできるように『やさしい日本語』講座を広く市民や災害ボランティアに対して積極的に実施していくべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


次に、中小零細企業への支援についてです。

【質問20】
外国の方々を雇用する市内の中小零細企業が1事業所だけで研修を実施するのが難しい場合には、横須賀での暮らしに定着できる為の共通の講座開催などの取り組みを本市と商工会議所で連携をして検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)「地域の担い手」となっていただく仕組みづくりが必要ではないか

これまで必要最低限の支援を提案してきましたが、招き入れる外国の方々は『常に支援を受ける対象』などではありませんし、ましてや日本人の穴埋めに危険な労働現場で安い労働力として使われるような存在でもありません。

市長への質問に立つ藤野英明


多文化共生社会の実現とは、国籍やルーツを問わず、このまちの中で、生活者・地域の一員としての『居場所』を見出すことができ、日本人市民と等しく人権が守られ、
安全に安心して暮らしていかれることです。

そして、横須賀復活の為に外国人市民と日本人市民とが共に『地域の担い手』として活躍していただくことも必要です。

【質問21】
外国人市民が町内会・自治会への加入や、防災訓練や地域行事に参加しやすい仕組みづくりをはじめ、まちづくりに参画しやすい環境づくりを検討すべきではないでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)



3.「小児在宅ケア」の仕組みづくりの必要性について

『復活3構想』実現の3つ目の柱『子育て・教育環境の再興』では、障がいのあるこどもへの取り組みも語られ、インクルーシブ教育の推進と支援教育の充実について市長は触れて下さいました。

しかし、障がいのあるこどもたちの中でも最も支援が必要な存在でありながら、これまで光の当たらなかった医療的ケアや医療依存度が高いこどもたち(以下、医療的ケア児)については触れられませんでした。

医療の進歩によってこれまで救えなかったこどもの命が助かるようになり、病気や障がいの為に24時間365日人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養等の医療的ケアが必要なこどもたちが増えています。

さらに近年、対象となるこどもたちは低年齢化しています。

そして、ご家族の暮らしは大変なご苦労の中にあります。

そこで、医療的ケア児が自宅で暮らしていかれる『小児在宅ケア』の推進について伺いたいと思います。

医療的ケア児の支援体制を質す藤野英明


平成28年5月、児童福祉法が改正されて、新たに第56条の6第2項が次のように追加されました。

「地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し必要な措置を講ずるように努めなければならない。」 

この条文によって、これまで日本の障害者の概念・定義に含まれていなかった『医療的ケア児』が初めて法的に位置付けられました。

この改正児童福祉法や診療報酬の改定において医療的ケア児に対する訪問看護が充実するなど、ようやく『小児在宅ケア』に注目が集まってきました。

一方、本市ではこれまでうわまち病院小児医療センターを中核とする取り組みが進められてきました。

さらに、地域において『小児在宅ケア』に取り組む医師・訪問看護・訪問介護・歯科医・薬剤師・リハビリなどが少しずつ増えつつあります。

そこで、今こそ『在宅療養連携会議』のこども版を立ち上げるべきです。

ご高齢の方々を対象とした本市の『在宅療養連携会議』の設置とその取り組みは、『地域包括ケア』の先進事例として全国に知られています。

しかし、残念ながらこの会議は、こどもたちを対象としていません。

かつて高齢者に関わる多職種が顔の見える関係になり、在宅療養に参画する医療・介護・福祉関係者が増えたように、『小児在宅ケア』を支える多職種が集まって、医療的ケア児とご家族が地域で安心して暮らしていかれる仕組みづくりをすべきです。

すでに『神奈川県小児等在宅医療推進会議』の取り組みや、県内でモデル事業に先行して取り組んできた茅ヶ崎・厚木・小田原の知見もあり、本市は今こそ取り組みを始めるべきです。

そこで伺います。

【質問22】
ご家族を筆頭に、『小児在宅ケア』に関わりのある保健、医療、福祉、教育その他各分野の方々と行政の担当各部局をメンバーとした新たな連絡調整の場を作り、定期的かつ継続的に開催していくべきではないでしょうか。

そして、退院支援、生活の場におけるケア、レスパイト、急変時の対応、看取りまで、意見交換や情報共有を行ない、顔の見える関係を作り、地域の課題を抽出し、解決への方策をともに考えていくべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


さらに、医療的ケア児の支援に関しては、高齢者福祉・介護保険でいうところのケアマネージャーにあたる存在がおらず、全国的に医療的ケア児に対する関係分野の支援を調整するコーディネーターの養成と配置が喫緊の課題となっています。

そこで伺います。

【質問23】
新年度、本市はコーディネーターの養成と配置の取り組みについてどのようにお考えでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


これで一問目を終わります。

市長への質問に立つ藤野英明


再質問は一問一答で行ないます。



市長の答弁

【答弁1・2】
まずは、横須賀復活を掲げる上で現在の横須賀美術館とはどのような存在なのか、また横須賀復活の為に横須賀美術館は何らかの役割を果たしうるか、の考えについてです。

昨日もお話ししたと思うんですが、美術館が立地する観音崎はアートを活用したまちづくりの中で大変重要なポテンシャルを持ってるっていうふうに理解しています。

風光明媚な環境に立地する美術館は風景と一体化したアートそのものだというふうに私を思っておりまして、美術館で展示する作品と結びついた音楽、さらにはパフォーミングアーツをこの場所でコラボレーションさせることでその価値をぜひ高めていきたいというふうに考えています。


【答弁3・4】
次に、横須賀復活に資する存在であると考えるならば、施政方針では全く触れず『横須賀再興プラン』でも全くと言っていいほど触れていないのは何故か、また現在まで担当部局に特に何も指示を出していないのは何故かについて、併せて回答いたします。

施政方針や『横須賀再興プラン』は公約に関わる課題や喫緊の課題を優先的に盛り込んだものでありまして、今後、美術館については触れていくつもりでした。


【答弁5・6】
次に、集客への改革はある程度進んだのでこのまま社会教育施設として毎年約3億円の赤字はやむを得ないと考えるか、また、さらなる改革の考えはあるかについて、併せて回答いたします。

先程お答えした通り、美術館が立地する観音崎はアートを活用したまちづくりの中で大変大きなポテンシャルを持っていると考えています。

その価値を発揮させるためには美術館の3つの機能、収集収蔵・研究そして展示があって、これらに関わる経費ごとに赤字を捉えるべきだというふうに考えます。

次に、展示の機能については集客の重要な一面を担うものです。展示にかかる経費を効果的に使っていくという視点に立って取り組むつもりです。

また収集収蔵・研究に係る施設の維持管理費については、市全体のファシリティマネジメントを進める中でより効率的な視点から節減を図っていきたいと考えます。


【答弁7・8】
次に、今後の横須賀美術館の運営形態のあり方をどう考えるか、公設公営のままで良いと考えるか、また施政方針で組織改正の目玉と位置づけた文化スポーツ観光部への美術館移管をすべきではないかについてです、あわせてお答えします。

回答の順番は逆になりますが、所管については新たに文化スポーツ観光部を創設しますので、この展開の中で美術館について将来的に判断をしていきたいというふうに考えています。

運営形態についてはファシリティマネジメント戦略の中で検討していきたいと思います。


【答弁9・10】
次に、『監査委員公表』の『意見』を読んで10年間も美術品等取得基金で購入した絵画の買い替えを避けてきたことをどう考えるか、また買い替えを行うべきか否かについて併せて回答させていただきます。

監査結果報告書の監査委員の意見を非常に重く受け止めてます。

監査委員の意見にもあります通り、まずは長期的な視点に立った基金の在り方を教育委員会と検討していきます。


【答弁11】
次に、この基金の存廃をどう考えるかについてです。

現状では基金が所管する美術品をどのようにしていくか、有効な打開策が無いのが現状です。

これはどういった作品をどういったタイミングで購入していくのか、またその財源としてご提案のあったふるさと納税がなじむのか、あるいは他に財源獲得の方策は無いのか、といったことをまずは検討して、その上で基金の存廃については判断をしてきたいというふうに思います。


【答弁12】
次に、本市がこれまで実質的に凍結してきた新たな美術品等の購入について今後どうするべきかの考えについてです。

美術品の収集は美術館にとって重要な機能と認識しています。

限られた財源の中、新しい仕組みを教育委員会と検討していきたいというふうに考えます。




【答弁13】
次に、市内企業の労働力不足解消の為、招き入れる外国人の方々の規模についてです。

外国人の方々を労働者として招くのは、守るべき市内企業の人手不足に対応するものです。

今回はルートづくりの検討を行なうものですので、現時点ではどこの国から何人ぐらいといったイメージはいまだできておりません。


【答弁14・15】
次に、『やさしい日本語』の職員研修の実施についてと全庁統一の『指針』と『基準』の策定について、併せてお答えします。

私は言われのない生活の不便さ、差別を受けている方々について何としてでもその状態を解消したい、解消すべきだというふうには考えます。

しかし、言葉の壁というものはこれとは同等とは考えていません。

とはいうものの、市内に暮らす外国人の方々が安全安心に暮らしていく為の支援として言葉の支援は重要な要素であるというふうに認識しています。

多言語対応のひとつの手段として『やさしい日本語』の活用も有効であると思います。

不勉強ながら『やさしい日本語』、私、知りませんでした。

今回勉強させていただいて、これは是非取り組むべき課題というふうにはじめよく分かんなかったのですが、私自身が『やさしい日本語』使えないので、勉強させていただきました。

職員研修という研修が良いのかどうかは検討していく必要がありますが、他の自治体や関係機関が作成している『やさしい日本語』に関する指針や基準を参考にして、外国人の方々にも分かりやすい文章とかサインの作成を心がけるよう、職員にぜひ周知していきたいというふうに考えています。


【答弁16】
次に、『やさしい日本語』を用いた公的施設や案内板の表記についてです。

『やさしい日本語』の表記は公共サインに取り入れることはサインのスペースの問題や経費面を考えると難しいのではないかと考えますが、必要に応じて多言語表記を行ったりピクトグラムを活用したりして分かりやすい表記に努めてまいりたいと思います。


【答弁17】
次に、市の配布物やホームページ、防災情報メールなどの『やさしい日本語』版の作成についてです。

市が横須賀国際交流協会に委託して実施しているイベント等の情報については必要に応じて『やさしい日本語』も含め多言語で対応を行なっています。

また、市のホームページには8ヶ国語による自動翻訳を行なっています。

防災情報メールは日本語・英語の他にひらがな文による周知をしていますが外国人の方々にさらに分かりやすく伝えるための工夫について検討してまいります。

今後も必要に応じて『やさしい日本語』を含めた多言語の情報提供に取り組んでいきたいというふうに考えています。


【答弁18】
次に、医師会・歯科医師に対して外国語診療マニュアルや多言語問診票の積極的な活用を依頼することについてです。

医師会・歯科医師会には是非積極的な活用を依頼したいと思います。

神奈川県が提供する外国語医科歯科診療マニュアルは10ヶ国語、公益財団法人かながわ国際交流財団が提供する多言語医療問診票は18ヶ国語で用意されています。

それぞれホームページからダウンロードが可能ですので、まずその存在からお知らせをし、外国の方の診療にも対応していただけるよう、積極的な活用を依頼していきたいと思います。


【答弁19】
次に、『やさしい日本語』講座を市民の災害ボランティアに対して実施することについてです。

市内に暮らす外国人の方々が安全安心に暮らしていく為には、災害時の支援は大変重要であるというふうに認識しています。

本市は本年から災害時に避難所等で活動する通訳そして翻訳ボランティアを対象とする研修を始めました。

今後実施する通訳翻訳ボランティア研修の中で『やさしい日本語』の活用についても取り上げていきたいというふうに考えています。

また、通訳翻訳以外の災害ボランティアの方々に対しても、分かりやすい表現、話し方等について考えていただく機会を提供する、私も含めて、関係機関と協議していきたいというふうに考えています。


【答弁20】
次に、外国の方々を雇用する市内中小企業の為に、暮らしに定着できるための共通の講座開設などの取り組みを商工会議所との連携により実施を検討することについてです。

これはぜひ進めるべきものだと私も前から考えているところです。

ご質問にありましたとおり、日本で働くためには語学をはじめとした暮らしへの定着が必要だと考えます。

外国人の方々を招き入れるルート作りと合わせて、同胞との連携や地域コミュニティ作りなど暮らしへの定着支援も検討していきます。

必要に応じて商工会議所の関係機関との連携も模索していきたい、是非させていきたいと考えます。


【答弁21】
次に、外国人市民の町内会・自治会活動への参加やまちづくりに参画しやすい環境づくりについてです。

外国人市民の町内会・自治会への加入や地域活動への参加は、住民相互の理解を深めるための取り組みとして大変重要なことではないかと考えています。

現在、横須賀市連合町内会が作成した『町内会・自治会活動ガイド』に5ヶ国語による外国語の加入案内が掲載されていますが、これは市のホームページからもダウンロードできます。

今後、町内会・自治会に対して外国語による加入案内があることも改めてご案内をさせて頂いて、外国人市民を孤立させないように地域活動へお誘いいただくなど周知をしていきたいと考えています。


(→再質問へ)


【答弁22】
次に、小児在宅ケアに関わりのある各分野の方々と行政の担当各部局をメンバーとした新たな連絡調整の場を作り、解決への方策を共に考えて行くべきではないかについです。

医療的ケア児が適切な支援を受けられるよう、おっしゃる通り、保健・医療・障害福祉・保育・教育等の関係機関による協議の場を平成30年度に設置します。

人工呼吸器等の使用や痰の吸引など医療的ケアを必要とする障害児が地域において必要な支援を円滑に受ける為には支援にあたる関係機関の連携が当然として欠かせないというふうに考えています。

お互いに顔の見える関係の中で実効性のある協議が行われるよう協議の場の具体的な運営形態や構成員等について関係機関とできるだけ早くに調整を図っていきたいと思います。


【答弁23】
次に、医療的ケア児に対する関係分野の支援を調整するコーディネーターの養成と配置が喫緊の課題だが本市は来年度はどのように取り組んでいくかについてです。

医療的ケア児の様々な課題に対応する為に相談支援専門員として関連分野の支援を調整するコーディネーターの配置をすすめていくべきと考えます。

コーディネーターの養成事業が平成30年度から都道府県及び指定都市を実施主体として位置づけられましたので、県との連携を図りながら市内事業者へのコーディネーターの配置をぜひすすめていきたいと考えます。


(→再質問へ)


以上です。





フジノの感想

市長、ご答弁ありがとうございました。

ひとこと、予算への感想を述べます。

これまで過去15年間、政治家をしてきましたが、予算書を見るたびに、愕然とする。

いくら提案をしても、どれだけ良い取組みと信じて提案をしても、全く反映をされない、そういう人生を送ってまいりました。

しかし今年は、予算書・『横須賀再興プラン』を読みながら、大変ワクワクする。

自分の提案も取り入れていただいている。多くの議会の皆さんのご提案も取り入れていただいている。

本当にみんなで作った予算、そういう想いを感じました。大変感謝をしております。

この予算をより良い形で執行していきたい。その為の議会としてしっかりチェックをしていきたい、というふうに考えております。

フジノの再質問

では、再質問に入りたいと思います。

質問の順序を変えて、逆に『小児在宅ケア』『外国人労働力の活用に関連した、並行して行うべき取り組み』、最後に『美術館』についてお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。

まず『小児在宅ケア』に関連して、「そもそも医療的ケア児の存在をどうお考えか」ということを伺いたいと思っております。

何故こんな質問をするかと申しますと、2016年7月に相模原の津久井やまゆり園で19人もの重症心身障がいのある方を含め、多くの方々が殺された事件がありました。

障がいのある方々は社会にとって要らない存在だというような、極めて許しがたい優生思想に基づいた殺人事件でした。

このことについて、「何で横須賀市議会は何も意見を言わないんだ」というふうに言われて、僕自身も「何故、何も抗う意見表明をしないんだ」というふうに怒られましたが、

今まで自分たちがしてきたこと、市議会、行政、教育委員会、特に市立養護学校が行なってきたことなどをご覧いただければ、横須賀市は重症心身障がいのあるこどもたち、医療的ケアの必要なこどもたちを全力でこれまでも守ってきたし、これからも守っていく姿勢に何ら揺らぎはないと、そういうふうに思っている。

それをわざわざ表明する必要は無いと思い、僕はその時は言葉にはしませんでした。

ただ、そのように「言葉にしろ」というふうに求められたので、今回の質問はその意味も含めて行なわせていただきました。

市長のお考えを伺いたいんですが、まず僕自身の考えも言うべきだと思っています。

赤ちゃんができた。

しかし十月十日を待たずに生まれて、低出生体重児で、あるいは極低出生体重児として生まれたり、何らかの疾患や臓器への障がいがあって、出産後、お母さんに抱っこしていただく間も無く、看護師さんに取り上げられて、『NICU』に移す。

そして『医療的ケア』を受けなければならないというおこさんがいて、今後、確実に増えていきます。

何故かというと、初婚年齢が上がりました。

当然、初産の年齢も上がりました。

妊娠における様々なリスクは、残念ながら年齢が上がれば上昇してまいります。

医療依存度が高い赤ちゃんが生まれることもまた必然のことです。

もしかしたらすぐに亡くなってしまうかもしれない。

もしかしたら1年は生きられるかもしれない。

いつまで生きられるか分からない。

それでも親御さんは、1日でも長く生きてくれることを祈って止まないものだというふうに受け止めています。

そして政治・行政は、生きていかれる命を守るのは当たり前のことで、誰もが寿命なんて分からない中で、例え病気や障がいがあって生まれようと、『医療的ケア』が必要だとしても、その命が尽きる時まで生きていかれるように、全力で支援をすること。

そして、自己実現や教育の機会も提供することは、行政・政治の当然の責務だというふうに考えています。

これが僕の信念であり、やまゆり園事件の優生思想に対するアンチテーゼ、僕の想いです。

『医療的ケア』のあるこどもたちが大人になれば、やまゆり園にいたかもしれない。

横須賀の方はたまたまおられなかったということですが、もちろん自分のまちの問題としても受け止めております。

そんな中で、改めて質問をさせていただきます。

まず上地市長、『医療的ケア児』の存在についてどうお考えか、お聞かせください。

上地市長の答弁

これは思想哲学も含めて、宗教も含めてという問題と、政治という問題というのは非常に密接に、難しい問題だと思っているんです。

私は個人的に、どんな方でも、命をいただた方っていうのは救わなければいけないのは、これは人間として、あるいは政治家として当然だというふうに思っています。

それは、DNA論ではありませんが、ここまで生存してきたというのは何らかの意味があって、ホモサピエンスとして存在してきたというのは理由があると思っています。

ですから、それを周りが、周囲が助けるというのは、どんな状態でもこれは当たり前の、これは人間として当然のことだと、まず思っています。

それが、天から与えられた命に対する我々の使命だというふうには感じて、まずそういう考えを持っています。

これは、宗教とか思想を超えて。それを言うとここではいけないので言いませんが。

その上で、政治が何ができるかということは、当然基本として考えなければいけないのは当たり前の話しです。

『医療的ケア児』だけではなくて、様々な障がいを持ったり、様々な貧困、差別、区別を受けてこられた方たちというのは、日本の歴史の中でも、これは長い歴史の中でも居ます。

それがどうやって権利を回復して、社会全体で捉えて何かをしていくということが、もし神様がいるならば、神が与えられた人間に対する試練、それを知らさせしめているのではないかといつも感じています。

ですから、政治の中ではこれは全力を尽くさなきゃいけない。

それは政治家の使命であるというふうに、少なくとも私は感じて生きてきましたし、今も感じるし、これからも生きていきたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。

まさに「やまゆり園事件について本市のメッセージをお聞きしたい」と言っておられた方にも、政治・行政のメッセージは確かに届いたと思います。

天命というお言葉をいただきましたが、僕もまさに全く同じ想いでおります。

今は『信念』の部分について伺いましたが、『具体的な施策』の部分についてもう少し伺いたいと思います。

『子ども版在宅療養連携会議』という仮称で僕は呼びましたが、市長は「平成30年度中には設置をしていきたい」というふうにご答弁をいただきました。

重ねてのご提案になるんですが、「ぜひご家族を入れていただきたい」というふうにご提案します。

何故ならば、『在宅療養連携会議』というのは『サービスの提供者側』しか入っていないんです。

でも『医療的ケア児』のケアをしておられるのはプロの方々だけでは無くて、ほとんどご家族が24時間つきっきりになっていて、親であると同時に、保護者であると同時に、ケアの担い手でもある。

その方々のご意見を受けられる場、そういう場ができるのであればご家族は必ず入るべきだというふうに考えているんですが、ご検討いただけるでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひ、おっしゃる通り検討していきたいというふうに思います。

フジノの再質問

続いて、『グリーフケア』『ビリーブメントケア』、ちょっと耳慣れない言葉で恐縮なんですが、の行政による取組みの強化について伺います。

生まれてすぐに亡くなってしまう『医療的ケア児』もいらっしゃいます。

残念ながら、全力を尽くしても1週間で亡くなる命もあれば、小児がんに7歳でなって半年で亡くなってしまうような方もおられる。

今は、この地域での体制の中で『協議会』をつくっていただく。

その中に「看取りについても入れてほしい」というふうに申し上げました。

生まれてすぐにこどもさんを亡くしてしまったお母さん・お父さん・保護者の方々のために、『天使ママの会』という民間の組織があるんですけれども、横須賀市も協力をして広報をしてくれていますが、年4回しか、やっぱり集まれない。

お母さん方・お父さん方、悲嘆の中に、悲しみに中におられて、自らも当事者として、ピア仲間・当事者仲間を支えようとしている。

これはやっぱりとってもご負担だと思うんです。

『グリーフケア』『ビリーブメントケア』と専門用語で言うんですが、この全く足りていない現状を支えていくのは、行政の一定の取組みが必要ではないかというふうに考えています。

かつて自殺対策に取り組んだ時、自死遺族の方々も語り合う場がありませんでした。

こどもが亡くなった。しかもなかなか他の多くのこどもたちとは違う状況の中で亡くなった。

そういった想いを語り合える場が必要だと思っているんです。

もちろん『天使ママの会』の活動も素晴らしいのですが、行政としても何らかの取り組みを行なうべきではないかと思うのですが、ご検討いただけないでしょうか。

上地市長の答弁

藤野議員はいつも人間の尊厳というところで、様々な場面でそういうところで活躍されていることはよく理解していますし、すごく大切なことだというふうに思っています。

ぜひ検討させていただきたい。

いろんな人生があって、いろんな方がいろんなもので苦しんでいるところを、どこまで行政がフォローするか。これはやっぱり永遠の課題だと思うんですね。

時代によって、いろんな不幸が生まれるし、差別が生まれるし、それをどうやって工夫していくかというのも、ひとつの人間の叡智というのかな、人類の叡智。大仰な言い方かも分かりませんが、それに取り組んでいかなきゃいけないのは当然、民主主義の体幹だと思うんですね。

ですから、その辺は私も同じような視点で考えておりますので、ぜひ検討をさせて下さい。いまはそういうふうにしか言えませんが。

フジノの再質問

行政がどこまで関わるべきか。

当然、社会資源、人的資源、財政的資源を考えねばならないんですが、先ほども申し上げた通りで、『医療的ケア児』の数はこれから上昇していきます。

そして、残念ながら亡くなるこどもの数も当然増えていく。しかも絶対数で見ると少ない。

その中で、これから行政が対応するニーズは確実にあると思いますので、ご検討いただけるということですので、ぜひお願いしたいと思います。

『小児自宅ケア』に関連して、1点だけ知っていただきたいことがあります。

教育福祉常任委員会、昨年12月4日に行なった健康部との質疑で、『PICU』をうわまち病院に新設するという議論を行ないました。

この件について報告など受けておられるでしょうか。

上地市長の答弁

『PICU』については聞いていないです。

フジノの再質問

実はぜひ知っていただきたいこと、『小児在宅ケア』に関連してぜひ知っていただきたいことなんです。

先日報道されましたが、我が国の『新生児の死亡率の低さ』は世界トップです。

しかし、『生まれた後の1歳〜4歳の小児の死亡率』は先進国の中ではアメリカに続いてワースト2位なんです。

『1歳〜4歳の死亡率』はワースト2位が日本です。

その原因として『PICU』、『ICU』の子ども版、『小児集中治療室』の整備不足があります。

全国的に『NICU』は増えてきました。

横須賀にも共済病院・うわまち病院にもあります。

しかし『PICU』は全国に40か所しか無く、24時間体制で救急受入れを行なっているのは10か所しかない。

これがもう「1歳から4歳の死亡率の高さの背景にある」とはっきり言われているんですね。

そのような現状がある中で、うわまち病院の指定管理者の選考の為の審査会で、うわまち病院を担いたいと応募をしてくれた地域医療振興協会は「『PICU』を作りたい」とプレゼンテーション資料に載せてきたんですね。

当然、僕としては『小児在宅ケア』に資するものですので、そして「ぜひ設置をして欲しい」という想いもあって、上地市長にも質疑をさせていただいた「うわまち病院がもしあの場所で建てかえをするなら、道路を拡幅して欲しい」と。救急車が一刻も早く入って欲しい。

そういうような想いもあってあの質疑をしたんですが、実際に『PICU』の整備のスケジュールなどを部局にお聞きしたところ、「あくまでプレゼンテーションで出された資料であって、話はあったが具体的なスケジュールは何も詰めてない」というお話だったんです。

でも、プレゼンテーションというのは指定管理者を選ぶ為のものであって、審査委員会の方は『PICU』を作るんだという想いもあって得点を投じているはずなんです。

ですから、別の答弁では「建てかえによる物理的な環境をクリアせねばならない。これから具体的に検討させていただきたい」と答弁があって、一定の理解はしたんですが、こうした議論があったこと。

そしてこれは『小児在宅ケア』のために大きく資するものであるので、健康部、そして地域医療振興協会とともに、こどもたちの命をより守れる病院になっていただくように議論をぜひ進めたいというというふうに指示をしていただけないでしょうか。

上地市長の答弁

その話を初めて聞いたんで、ちょっと内容を調査して、いろんな視点からちょっと検討をしてみたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。

続いて、「外国の方々を横須賀にぜひお招き入れしたい、そして『地域の担い手』となっていただきたい」という想いで質問をいたしました。

1問目でお聞きしたことは、今すぐ取り組んでいただきたい最低限のことについてです。

上地市長、きっと理解をしていただけると、『多文化共生のまち』というのを理解していただけると思って質問をいたしました。

再質問でお聞きしたいことが、「『多文化共生のまち』を行政計画として打ち出せないか」ということです。

ちょっとだけ国の状況を説明させて下さい。

政府統計によれば、『在留外国人』の数は年を追うごとに増えていて、また最新の統計が発表されましたが、過去最高となっているはずです。

1個古いデータですが、2016年は290万人となりました。

中でもベトナムの方は約4倍に、この5年間で急増をしております。

外国の方々の労働者の数も、この5年間で1.5倍、約108万人となりました。

この統計だけみると、「日本に外国の方は多く来ていただいているな」という印象を受けるんですが、実は違いまして、外国の方々にとって日本そのものが魅力的な就労先とはいえなくなりつつあります。

2つの明確な理由があります。どちらも国策の問題です。

1つは『留学生』や『技能実習生』を日本人が働きたがらないところにうまく押し込んでいるんですね。

日本への憧れをもってやって来てくれた若い外国の方々に、きつくてつらい、しかも低賃金の仕事をさせているというのが今の実態。

そして母国へ帰って、日本への嫌なイメージを持って帰っていくんです。

そしてもう1つ、国際的な状況から、これまで日本に来て下さっていた外国の方々の中で、一番多かったのは中国の方々なんですが、国内経済やアジア経済が発展していくと共に、国内で働いた方が、お給料が良くなっている。

日本で働く必要は全然無いんですね。

ベトナムが今増えていると、5倍に増えた、と申し上げましたが、ベトナムも経済これから発展してまいります。

そうすると日本に来るメリットなんて何も無いんですね。

日が落ちていくような、横須賀で言えばこの閉塞感が強まっている中に、あえて来る必要はない。

そういうのが国際的な状況です。

そんな中、他のまちではどうしているかというと、例えば島根県出雲市ではもう、「2021年までに5年以上暮らしている外国人住民の割合を30%以上としたい」という明確な目標を打ち出して、『出雲市多文化共生推進プラン』というのを位置付けている。

また、広島県の安芸高田市では早くも2010年から『人権多文化共生推進課』を立ち上げて、アンケートやフォーラムを開催し、やはり『安芸高田市多文化共生プラン』というものを策定してコミュニティづくりを推進したり、まちのイベントへの参加も促している。

市内企業も、住宅探しを実践したり、熱心に取り組んでいる。

そこで、本市の取り組みなんです。

総務省が提供している『先進都市事例集』の中に52の事例が取り上げられている。本市の取り組みも、誇らしいことなんですが取り上げられている。防災の分野で取り上げられている。

ただ、防災の分野以外の分野でも、もっともっと取組みが必要ではないかと思っています。

そこで、先ほどの提案に戻るんですが、「横須賀は特別」だと。

日本に嫌いなイメージを持たれても、「横須賀は特別だ」と。

「コスプレもサブカルもアニメもある。しかも文化・スポーツ・エンターテイメント。ここにいるとワクワクする。日本はちょっとイメージが悪いけど、横須賀には来たい」。

そう思ってもらえるまちにしていただきたい。

しかもそれを『多文化共生のまち』として打ち出していただきたいという想いが強くあるんです。

そこで、プラン好きな僕と言われてしまうかもしれないんですが、『多文化共生推進プラン』のような形で、はっきりとメッセージとして打ち出す為に、行政計画として策定をお考えいただけないでしょうか。

上地市長の答弁

最終的に目指すところは実はそれでして、少しずつ出していこうかと思って、実は、1年目なんで皆さんには理解していただけると思うんですが、実はこれは私にとって始まりでして。

第2弾、第3弾、第4弾、第5弾まで考えなきゃいけないつもりで考えていて、当然、開放的でインターナショナルな社会にしなきゃいけない。

それが、横須賀を変えていくことだっていうふうに考えていますので、次へのステップの時にはぜひ、考えさせていただければというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。

その再度の検討の時にはぜひ『国際交流課』の名称と取組みも『多文化共生推進課』のように変えていただけないかというふうに思います。

『国際交流』というのは、『多文化共生』の第1段階ですよね。

名前としては通りが良いですけれども、日本人市民と外国人市民が溶け合って1つの横須賀市民となれるような取組みを進めていくリーダー役として『多文化共生推進課』などというのも、ぜひ検討をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

今後の検討課題にさせていただきたいなと思います。

フジノの再質問

最後に、美術館についてです。

先日、加藤眞道議員から大変ハードルを高くあげられてしまって、激しい質疑をしなければならないのかなというふうに思っていますが(苦笑)

僕は上地市長と15年間、市議・市長時代にお付き合いさせていただいて、そして素晴らしい理想主義をお持ちと同時に、最高のリアリストであるというふうに受け止めています。

僕はもう極端な原理主義者ですので、

「美術館、赤字、許せない」

そこで思考停止してしまうんですが、

上地市長は市議時代から、もう建設が議決事項でこれ以上動かないと分かった時には、

久しぶりにご覧になると思うんですが、岩崎絵美議員らと一緒に作ったこの『第一次提言書』を今日はわざと持ってきたんですけれども、本当に当時からずっとおっしゃっていること、全く変わってないんですね。

『行列のできる美術館にしたい』
『未来に向けて横須賀の文化や価値観を継承する美術館にしたい』
『経営的にも独立できる美術館にしたい』
『世界に向けて横須賀を発信する美術館にしたい』

もう1個ありまして、1番に

『市民から愛される美術館にしたい』。

この1番目はもう実現したと思うんです。

ただ、残りの2、3、4、5はまだ道半ばかな、というふうに感じております。

先ほど、施政方針・再興プランで触れなかったのは、1年目ですし、上地市長はもう全力で全ての分野について取り組んでいるので、「美術館はもうやらないのかな」というふうに受け止めてしまったんですが、これから二の矢、三の矢を放っていただける。

そういうことでよろしいんですよね。

上地市長の答弁

私もともと間口が狭いタイプだったんで、急にワイドにされたんで、あれもこれもってなってしまったんで、当然、それも15年間やってきた上で考えなきゃいけないことだというふうに考えてまして、自分の中では大きな絵面は描けているんですが、ただ具体的なものは少しずつやらないと。

これでも『復活3構想』でも少しずつなんで、私の中ではね。

その中では当然、過程の中で美術館は、当然やらなければいけない施設であって、私の求めたひとつのパートです。

それだけはご理解ください。

フジノの再質問

もっとも触れておきたいことは、単館で収益を、損益を見るべきでないのは僕も劇場にいたので理解しているのですが、それでもやはり、収益率をアップしていかねばならないということでした。

その点について今、「毎年約3億円の赤字」という表現を僕はしているんですが、それから入場者数も、有料入場者数は4万人程度しかおられない。

こういう状況をどういうふうに受け止めておられるか、ご感想をお聞かせ下さい。

上地市長の答弁

あまり良いものではないと思っています。

ただ、アートの分野に関しては費用対効果って非常に難しい。

何をもって効果があるってことは多分、お分かりになっていると思ってるんですね。

ただ、マーケティングをやってきた人間からすると、どういう分野の人たちが、どういうコンセプトで、どういうジャンルの人たちが、どういう傾向にあって、その人たちをどうしようかというマーケティングが必要だっていうふうに思ってます。

横須賀を、「まちはどこでもparvus theatrum(フジノ注:ラテン語で小劇場)」っていつも言っているんですけれども、どこでも小劇場で、どこでもアートが飾られるまち、っていうふうに考えていますので、そのうちのある分野、あるジャンルに関しては美術館というパートを担ってもらいたいということを頭の中で描いています。

今それは具体的にいろんな仕掛けづくりの中の1つですから、他の仕掛けづくりをこれから『復活3構想』の中でどうやって仕掛けていくか。

そして、その補完なのかどうなのかということを連動させるのかどうかというのは、具体案がまだできてないんです。

ですから、『復活3構想』を掲げて、どのようなまちづくりをできて、人々が、どういう傾向の人たちが来るかと考えあわせながら、一緒に考えていきたい、というふうに考えています。

フジノの再質問

続いて、所管替えについてです。

『文化スポーツ観光部』ができて、そして加藤議員の強い想いもあってスポーツが移管されて、たいへん良い方向に横須賀は向かっていると思います。

スポーツイコール健康、と考えられていたのが、スポーツイコールまちづくりっていうふうに受け止められてきている。

そして、市長の強い想いもあって、音楽もまちづくりに資する、健康にも資する、というふうに受け止められています。

そんな時、美術館が置いてきぼりになっているようなイメージがどうしても拭えません。

教育活動も十分にできているとは思うんですけれど、まち全体の中で経済発展の為に美術館が活かしきれているかというと、僕はまだ全然だと思っています。

その意味で、今後ご検討いただくということなんですが、まだ立ち上がっていない『文化スポーツ観光部』に期待をし過ぎてしまうのも大変申し訳ないと思うんですが、やはり将来的にはその部で一元管理をしていくのが望ましいのではないかと思っておりますので、ぜひこれは検証を続けていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

議員と感じているところは同じ方向だというふうに思ってますので、その辺でぜひ検討していきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

最後にとても大切な監査意見の扱いについてです。

基金の中にそのまま放置してある、まさに土地開発公社が塩漬けにして土地を買っていたのと同じような問題が起こってしまっている訳です。

買い替え自体は何らかの形でいつか行わねばならないというふうに歴代市長は考えてきたとは思うんですが、このタイミングで監査委員が出してきたのは、上地市長だからだと思うんです。

解決するのは上地さんだと思うんです。

これは様々なご答弁をいただきました。

その方向性については理解するものです。

このままでは絶対にいけないと思います。

そして『長期計画』についても必要だと思います。

『長期計画』については、作るにあたっては当然、議会にも報告していただきたいですし、『長期計画』のもと、美術品の購入に関しては基金で購入するのではなく、予算ベース・補正予算ベースで議会に出していただいて、やはり議決をいただく形で絵画等の購入をお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

私たぶん議員の時にそれ言ってたと思うんです。

ぜひ検討を立場は違いますが、検討させてください。

フジノの再質問

様々な分野について質問をさせていただきました。

この後は委員会で詳細な議論をさせていただきたいと思います。

横須賀復活に向けて、議会の立場から全力で頑張ってまいりたいと思いますので、これからもよろしくお願い致します。ありがとうございました。



上地市政における横須賀美術館の位置づけと今後の在り方について/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その1)2018年予算議会

発言通告書を提出しました

2月26日から4日間にわたって開かれる本会議。

ここでは、上地市長が行なった施政方針演説と2018年度予算案に対する代表質問・個人質問が行なわれます。

フジノも市長へ質問を行ないます。

そこで、質問の要旨を記した『発言通告書』を提出しました。

発言通告書に署名して提出しました

発言通告書に署名して提出しました

さっそくその内容をご紹介します。

1 上地市政における横須賀美術館の位置づけと今後の在り方について

(1) 横須賀復活を掲げる上地市長にとって、横須賀美術館とはどのような存在であり、横須賀復活に資するものなのか。

市長選挙を通じて訴え、施政方針でも述べた「復活3構想」の1つに「スポーツ・音楽・エンターテインメント都市」構想があるが、「アート」も重要な位置を占めている。

しかし「アート」の拠点の1つであるはずの横須賀美術館について上地市長は施政方針で一言も触れておらず、今後4年間の方向性を示した「横須賀再興プラン」でも全くと言っていいほど触れていない。

市議時代に「行列のできる美術館をめざせ」と改革案を記した提言書を歴代市長に5度にわたって出してきた上地市長の過去の経緯を踏まえると、強い違和感があった。

ア 横須賀復活を掲げる上地市長にとって、現在の横須賀美術館とはどのような存在なのか。

イ 横須賀復活のために、横須賀美術館は何らかの役割を果たしうるとお考えか。

ウ もし横須賀復活に資する存在であるとお考えならば、施政方針では全く触れず、横須賀再興プランでも全くと言っていいほど触れていないのはなぜか。

エ 現在まで担当部局に対して特に何も指示を出しておられないのはなぜか。

オ 集客への改革はある程度進んだので、このまま社会教育施設として毎年約3億円の赤字はやむを得ないというお考えなのか。

カ 横須賀美術館のさらなる改革のお考えはあるか。

(2) 今後の横須賀美術館の運営形態のあり方をどうお考えか。

開館以来11年、年間観覧者数は例年10万人台にとどまっており、美術館運営評価委員会も達成目標を「10万人以上」からさらに高く設定していく姿勢が見られない。

こうした姿勢は公設公営の限界だと受けとめており、毎年の赤字を1円でも減らすべきとの立場から私は指定管理者制度の導入を提案し、その前段階として市長部局への移管を訴えてきた。

前市長は2014年度から移管への取り組みを実施したものの、市長交代によって立ち消えとなっている。

ア 市長は、今後の横須賀美術館の運営形態のあり方をどうお考えか。現行の公設公営のままでよいとお考えか。

イ 施政方針で市役所の組織改正の目玉とおっしゃった「文化スポーツ観光部」へ横須賀美術館を移管すべきではないか。

(3) 放置されたままの美術品等取得基金の絵画の扱いと、今後の基金の存廃をどうお考えか。

4億円の美術品等取得基金のうち3億9,980万円の絵画を購入しながら一般会計で買い替えをせずに10年間にわたって基金に放置したままとなっている。

監査委員から「横須賀市監査委員公表・平成30年第1号」が公表され、この点を指摘するとともに「今後、美術品等取得に関して長期的な視点に立った在り方を検討することが望まれる」との「意見」が出された。

歴代市長が放置してきたこの基金のあり方について、存続か廃止かの結論も含めたあり方の見直しが上地市長に求められていると私は受けとめている。

ア 監査委員公表の意見を読んで、本市が10年間も、基金で購入した絵画の買い替えを避けてきたことをどうお考えか。

イ 買い替えを行うべきか否かについてはどうお考えか。

ウ 市長はこの基金の存廃についてどうお考えか。

エ 本市がこれまで実質的に凍結してきた新たな美術品等の購入について、今後どうすべきと市長はお考えか。

美術館改革は、フジノの政治家としての原点です。

市長が誰に替わろうとも厳しく追及を続けていきます。

次の記事へ続きます)



ついに決算審査が終わりました。フジノは「単コロ」が廃止されていない「病院事業」の決算に反対しました/予算決算常任委員会全体会・2017年9月議会

9月議会での「決算」審査が終わりました

今日は、『予算決算常任委員会・全体会』が開かれました。

予算決算常任委員会全体会を前に

予算決算常任委員会全体会を前に


1ヶ月半にわたる9月議会ですが、前半は補正予算案の審査、後半は決算議案の審査です。

そして今日は『後半戦の実質的な最終日』にあたります。

予算決算常任委員会は、分科会と全体会に分かれています

予算決算常任委員会は、分科会と全体会に分かれています


毎回ご説明していることなのですが、横須賀市議会では『本会議』での採決の前に、まず予算決算常任委員会・全体会を行ないます。

まず、4つの分科会(=4つの常任委員会に対応しています)で審議された結果を、分科会長(=委員長)が報告をします。

続いて、その報告に対する『質疑』、全ての分科会にまたがる内容についての『質疑(総括質疑)』、『討論』、そして『採決』という流れです。

こうして、決算議案に対する賛否(認定するか否か)の採決が行なわれました。



フジノは「一般会計」「病院事業」決算認定に反対しました

この決算(2016年度分)は、上地新市長が作った予算に基づく決算ではありません。

吉田前市長が作った予算に基づいて執行された結果(決算)に対する審査です。

フジノは『一般会計』『病院事業』決算認定に反対しました。

予算決算常任委員会全体会での賛否一覧

予算決算常任委員会全体会での賛否一覧


『一般会計』の決算については、『ハコモノ3兄弟』の予算が執行された決算なので反対をしました。

芸術劇場・美術館・ソレイユの丘に対して、吉田前市長は結局のところ最後まで抜本的な改革を行ないませんでした。

赤字額は変わらないまま。

初当選からずっとハコモノに反対してきたフジノは、2016年度当初予算案にも反対しました。当然ながら、この決算にも賛成することはできません。

『病院事業』に反対した理由は、昨年度の決算で激しく改善を要求した『単コロ』が2016年度は改善されていないからです。

議会がチェックできない方法で横須賀市が行なっていた8.5〜12億円もの短期貸付の問題

こうした激しい追及を経て、2017年度(今年)の当初予算案ではついに不透明な短期貸付金は廃止されました。

けれども、本議会で審査対象になっているのは、まだ『問題の貸付を行なっていた2016年度の決算』です。

予算書にも決算書にも記載されず、議会も全くチェックできない上に、市長決済だけで12億円も無担保で貸し付けるという、この異常なやり方を絶対に認めません。

したがって、2016年度決算には反対しました。

改めて決算書を読んでも1行も記されていないのだから本当にあってはならない手法だと思います。

「2016年度地方公営企業決算監査意見書」より

「2016年度地方公営企業決算監査意見書」より


同じ問題意識を持って下さっている監査委員による『地方公営企業決算監査意見書』に唯一このような記述がなされました。

ありがたいことに、この9月議会の決算審査のスタート時に監査委員へフジノが質疑を行なった際に

「藤野委員のご指摘もあって貸付を解消することができました」

と監査委員から答弁を頂いてしまいました。ありがたいお言葉。。。

けれども、たしかに議会で問題視して質疑をしたのはフジノひとりですが、実際には監査委員のみなさまの存在があって初めて実現することができました。

2017年度からこの短期貸付金を廃止することができたのは、何よりも監査委員のみなさまのご尽力のおかげです。

こうして、『予算決算常任委員会・全体会』は終わりました。

最終的には、フジノの反対もむなしく、全ての決算は『認定』することと多数決で決まりました。

10月16日(月)に開かれる本会議でも、今日と同じ結果で採決されることになります。

最後に、学童クラブにおいて補助金の不正使用があった為、今回の決算には『附帯決議案』が教育福祉常任委員会の有志から提案される予定です。

さあ、全ての審査が終わりました。

あとは本会議を残すのみです。



予算決算常任委員会全体会・総括質疑(2016年10月12日)

フジノの質問

議案第94号平成27年度横須賀市病院事業会計決算をはじめ、他の全会計の決算について、総括質疑を行ないます。

総括質疑に立つフジノ


まず、はじめに、本市が指定管理者に対して巨額の貸し付けを繰り返してきたことに関して、議会の議決を要しない『指定管理業務基本協定書』で貸し付けを約束した件などについて伺います。

9月23日の予算決算常任委員会・全体会での代表監査委員との質疑、9月27日の教育福祉分科会での健康部との質疑、その後、関係部局へのヒアリングを繰り返してきた中で、本市病院事業会計が、市民病院の指定管理者である公益社団法人地域医療振興協会に対して続けてきた貸付金の存在と、その会計処理方法などに強い疑問を抱きました。

平成22年度8億5,000万円、23年度10億5,000万円、24年度8億5,000万円、25年度10億円、26年度12億円、27年度12億円と、本決算で6年間に及びます。

今年も貸し付けており、すでに7年になります。

けれども実は、今回の決算まで僕は、この貸し付けの存在を全く知りませんでした。

本来、議会は市民の皆さまからお預かりした税金がどのように使われるのか、どのように使われたのかを、本市の歳入歳出予算および決算の全てについて、提出された資料に基づいて、細部にわたって審査した上で、議決または認定します。

つまり、こんな莫大な貸し付けに気づかないことは、異常事態です。

そこで議会人として、僕はこれまで何故、全くこの貸し付けの存在に気付けなかったのか、と必死に調べました。

その結果分かったことは、なんとこの貸し付けは、議会に提出し、審査と議決を経る必要のある予算書や決算書に、一度も記されたことがなかった、ということです。

その為に、僕だけでなく、議会がその存在に気付くことは極めて困難で、実際これまで一度も取り上げられたり、問題視されたことはありませんでした。

監査委員作成の「横須賀市地方公営企業決算審査意見書」

監査委員作成の「横須賀市地方公営企業決算審査意見書」


唯一、監査委員が作成する『地方公営企業決算審査意見書』の、たくさんある表のひとつである『協会との主な取引』の中に小さく記された『短期資金の貸付12億円』という項目があり、今回の決算で初めて、貸し付けが無担保であることに改善を求める一行の文章があったので、気付くことができました。

協会との主な取引状況

協会との主な取引状況


この特殊な貸し付けの問題をぜひ皆さまに知っていただきたいので、まずこの貸し付けの成り立ちを説明します。

市の直営だった市民病院の経営の行き詰まりを打開する為に、平成22年度から指定管理者制度を導入することになりました。

本市と地域医療振興協会はそのスタートにあたって、『指定管理業務基本協定書』(以下、基本協定書)を締結しました。

この『基本協定書』の第20条に、「市民病院の運転資金に不足を生じる場合に、本市は指定管理者に貸し付けを行なう」と明記してしまったのです。

これを根拠にして本市は毎年8億5千万円から12億円もの貸し付けを繰り返してきました。

ただ、この『基本協定書』の策定に議会は全く関与していません。

当時、市民病院に指定管理者制度を導入するために、議会には市民病院条例中改正案が市長から提出されましたが、『基本協定書』そのものは提出されず、その内容を審査したり、議決する機会はありませんでした。

これが何を意味しているかというと、市民代表である議会が一切チェックさえできないままに、市民の皆さまからお預かりした税金から、なんと約10億円も将来にわたって貸し付ける約束をした条文が、『基本協定書』の中に記載されてしまったということです。

普通、本市が将来にわたる何らかの支出を約束した場合、予算書に『債務負担行為』という扱いではっきり記されて、必ず議会のチェックを受けるものなのです。

しかしこの貸し付けは、どこにも記されませんでした。

貸し付けの金額は毎年変わるのですが、そのプロセスも説明します。

健康部と地域医療振興協会によって、毎年新たな『横須賀市市民病院指定管理業務年度協定書』(以下年度協定書)を策定します。

併せてその際に、だいたい12月頃に、翌年度の市民病院の収支見込みを元に担当課長らが『基本協定書』第3条の、事業収益の総枠の12分の2を基準に貸し付け金額を算定します。

そして『横須賀市立市民病院短期貸付金貸借契約書』が作成されて、財政部長合議の上で、財務事項として専決規定に基づいて市長決裁で手続きが完了します。

そして翌年度4月月初には貸し付けが実施されます。

実は、このプロセスにも議会は全く関与できません。

『年度協定書』の策定も、毎年の貸し付けも、議会の審査や議決などは全く必要無く、市長決裁だけで支出されてしまうのです。

議会はノーチェック、巨額な貸し付けにも関わらず、担保は無し。

そんな極めてハイリスクな状態で7年にわたって、8億5千万円から12億円という巨額な税金が支出されてきたのです。

この事実に、議会人として僕は強い驚きと問題を感じます。

税金の使い道をチェックできない予算決算があってはならない、と率直に僕は思います。そこで市長に伺います。

【質問】
議会の関与できない方法を用いて、市長決裁だけで巨額な貸し付けを将来にわたって可能にする条文を記載した『基本協定書』を、本市が地域医療振興協会と締結したことは、市民と議会への説明責任、アカウンタビリティを全く果たしておらず、重大な問題だと僕は考えています。市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。



市長の答弁

市と指定管理者との『基本協定書』により、運転資金の貸付をしていることについて、ご質問をいただきました。

この資金の貸し付けについては、指定管理者である地域医療振興協会から、診療報酬が2か月後に健康保険組合等より確実に入金される為、この収入と支出のタイムラグを埋める為の資金を手当てして欲しい、という要望がありました。

こちらはあくまでも赤字補てんをするのではなく、診療報酬が現金として入金されるまでのタイムラグを埋めるものであります。

また、その要望のあった内容については、『市民病院事業計画書』という形で、当時の、平成21年の民生常任委員会に追加説明資料として提出をさせていただいています。



フジノの質問

説明資料の提示が過去になされたということで、基本的には市長は、市議会が関与しない予算があっても良いのだというお考えなのだ、と受け止めました。

次の質問に移ります。

この貸し付けの約束と、それから会計処理の方法は、現行の法令には違反してはいません。

【質問】
しかし、議会人である僕からみれば、『抜け道』のような方法で7年もの間、議会の審査や議決も経ず、さらには貸し倒れが起こるリスクに備えた担保も設定せずに来た本市の貸し付けは、極めて無責任だと指摘せざるを得ません。

この点について伺います。

市長は、どのようにお考えでしょうか。お答え下さい。



市長の答弁

市としては、指定管理期間の8年間を無担保で貸し付けることは、債権保全という点でリスクが高いと考えました。

この為、貸し付け年度内に必ず返済をさせる短期貸付を、選択をしてまいりました。

ただ、この点については監査委員からもご指摘を受けていますので、次回、指定管理者を指定する際には、さらにリスクを減らすように改善をしていきたいと思います。



フジノの質問

質問は、今までの在り方は無責任だったのではないかという質問だったんですが、やはりその点にもお答えいただけなくて、市長は現状を正当化しているんだなということもよく分かりました。

次の質問に移ります。

病院事業会計以外の他の全ての会計についても、ぜひ確認をしたいと思います。

【質問】
病院事業会計と同じ仕組みを用いて、議会の審査や議決を必要とせずに決裁のみで指定管理者や外郭団体などに貸し付けを行っている事例は、他にも存在しているのでしょうか。市長、お答えください。



市長の答弁

一般会計および特別会計については、予算に計上していない支出というのはできませんので、決裁のみで貸し付けを行うことはありません。

予算に計上している案件では、一般会計で6事業ございます。

また、地方公営企業法を適用している水道事業会計および下水道事業会計においても、指定管理者や外郭団体に貸し付けた事例はありません。



フジノの質問

他の会計には無い、ということで大変安心しましたが、逆にこの病院事業会計の貸し付けが特別だということがよくわかりました。

続いての質問に移ります。

法令上の『形式的正確さ』だけでなく、本市のステークホルダーに説明責任を果たす為に、すべての取引の実態などを適切に反映した『実質的正確さ』を持つことが、予算および決算には求められる件について伺います。

今回の質問にあたって、地方公営企業法や同法施行令や、同法施行規則をはじめ、総務省が出した通達、通知などあらゆる法令や資料をチェックした結果、現在の法令上は、今回指摘した貸し付けを、正式な予算書、決算書に記載する義務を課した条文が存在していないことがわかりました。

その為、これまで市が議会に提出してきた予算書、予算説明資料、決算書、決算説明資料などにこの貸し付けが記されたことは一度も無いにも関わらず、法令上の形式的正確さは備えていることになります。

しかし、会計上必要なのは、『形式的正確さ』だけではありません。

特に決算は、全ての利害関係者にわかりやすく実態を説明する、『実質的正確さ』が必要です。

それが、説明責任を果たすということになります。

先に述べたようにこの巨額な貸し付けは、手続きも市長決裁だけで、支出がなされた事実も、返済がなされているのかも、市民も議会も誰も知る事ができません。

つまり、説明責任が果たされていないのです。

僕は議員になる前は民間企業の財務部に在籍していたので、当然会計ルールについては必死に勉強し実務にあたり、決算になれば財務諸表も作成し、監査法人による監査にも立ち会ってきました。

そんな民間企業の会計基準や決算の場では当たり前のことが、この貸し付けに関する事務では行まわれていないと感じます。

例えば『継続企業の前提に関する開示』というルールがあり、民間企業では、破綻懸念が存在するときは必ず財務諸表に注記しなければならず、ステークホルダー(財務諸表利用者や利害関係者)にそのことを伝える義務があります。

指定管理導入から6年が経った市民病院の財政規模は、事業収益と資本的収入を合計しても13億6,689万円です。

13億円の収入しかない市民病院に対して、毎年本市が、8億5千万円から12億円も貸し付けなければ、市民病院が経営できないのが実態です。

この貸し付けがなければ、市民病院では資金ショートが毎年起こっているという実態は、市民も議会も絶対に知っていなければならない会計上の懸念事項です。

そもそもこんな巨額な『金銭消費貸借契約』は、会計上、極めて高い『金銭的重要性』を持っており、絶対に利害関係者に伝えねばならない事項です。

説明責任を果たす上では、民間企業であろうと、地方公営企業であろうと、こんな重要事項を伝えるのは当然のことだと僕は考えます。

そこで市長に伺います。

予算も決算も全ての取引の実態を適切に反映すべきですが、今のやり方では病院事業会計と市民病院の経営実態を正確に知ることはできません。

たとえ法令の定めで作成する予算書と決算書への記載義務が無くても、市民と議会をはじめとする利害関係者すべてに対して、実質的な会計情報を提供する必要があります。

【質問】
したがって、来年度も貸し付けを行うのであれば、予算時には、本市が独自に作成している予算説明資料に、その事実と金額と貸付条件などを新たに記述する。決算時には、決算説明資料に同様に、貸し付け実績と返済実績などを新たに記述するなど、何らかの形で必ず市民と議会に対して説明責任を果たすべきではないでしょうか。

お答えください。



市長の答弁

今回の運転資金の貸し付けついては、法令に基づいて適正に処理をしていますけれども、予算書、決算書等への記載の仕方については、工夫をして明記をしていきたいと思います。



フジノの質問

しつこいんですが、もう1回確認させて下さい。

【質問】
工夫をして明記をする、というのは、『書く』ということでよろしいんですね。



市長の答弁

そういうことです。



フジノの質問

次の質問に移ります。

実質的には6年にわたる『長期貸付金』であるにも関わらず、単年度で貸し付けと返済を繰り返すことで、財務諸表に計上してこなかった経緯について伺います。

みなさまにやはり問題意識を共有していただきたいので、会計の基本ルールを少しだけ説明いたします。

一年以内に返済が終わる貸し付けがなされた場合、勘定科目は『短期貸付金』となります。一方、一年を超える貸付の勘定科目は『長期貸付金』です。

短期・長期いずれの貸付であっても、計上されれば、当然ながら貸借対照表をはじめ財務諸表全体に影響を与えるものです。

もうひとつ知っていただきたいことがあります。

それは、単年度転がし、略して『単コロ』という会計操作についてです。

全国の自治体で負債隠しの慣行として行なわれてきました。財政破綻した夕張が行なっていたことで知られましたが、今年8月22日の朝日新聞の調査報道によれば、全国85自治体で2,336億円の単コロなどの会計操作が、今も行なわれていることがわかりました。

実質的には一年以上の貸し付けである『長期貸付金』を、年度始めに貸し付けて、年度末直前に返済をします。

貸借対照表は年度末の3月31日時点の財政状態を表すので、4月に貸して3月31日よりも前に全額返済してしまえば、貸借対照表にその金額は載りません。

このように単年度の貸付けと返済を、翌年もその翌年も繰り返してずっと続く長期ローンを隠す会計操作を『単コロ』と呼びます。

この仕組みを悪用して、本来は資金不足で貸付金が必要な自治体と外郭団体などが、借金ゼロの健全経営に見せかけてきました。

総務省は2014年に策定した指針の中で、違法ではないが不適切であり、避けるべきだと指摘しました。

実は今回取り上げている本市の貸し付けも、方法は『単コロ』と同じで、同一年度で貸し付けと返済を繰り返してきました。

例えば平成27年度の場合、平成27年4月14日に貸し付けを行い、平成28年3月17日に全額返済されました。しかし翌4月には再び貸付を行ないました。

この取引は、外見上は『短期貸付』ですが、実質的には7年に及ぶ『長期貸付』です。

さらに同一年度内に貸し付けと返済を行うことで、本市病院事業会計および市民病院の貸借対照表と損益計算書にこの貸付は、『短期貸付金』としてさえ計上されません。

そのおかげで、表面上の市民病院の経営は、資金ショートも存在しておらず、赤字も減って、26年度は黒字になったことから、「指定管理者制度の導入の効果が出た」と高く評価されました。

しかし、繰り返しますが、これは実態を表していません。

僕は9月23日の予算決算常任委員会・全体会において、この貸し付けの実態は『長期貸付』であり、市民病院の経営状態を実態よりもよく見せる為の会計操作と受け止められても仕方がないのではないかと指摘しました。

答弁に立った代表監査委員は、『単コロ』に触れ、現行法令では違法では無いが実質的には僕の指摘のとおり『長期貸付金』のような形になると述べました。

僕には本市の姿勢が全く理解できません。

何故ならば、巨額の赤字を抱えていた直営時代の市民病院の経営状況からすれば、新たに指定管理者制度を導入しても、長期間にわたって運転資金がショートすることは明らかで、そのことは議会も充分に理解していたからです。

また市民病院の指定管理者を引き受けるうえで、本市が貸し付けを行なうことが、地域医療振興協会側が出した絶対条件だった、とのことです。

こうした事情を考えれば、『単コロ』と受け止められる貸付方法を取る必要は全く無かったはずです。

つまり、正々堂々と長期貸付金として予算に計上しても、議会は指定管理者制度の導入を支持した訳ですから、予算案をそのまま可決したはずです。

決算時にも実質的な市民病院の財務状態をそのまま報告すれば、説明責任も果たすことができました。

貸付の問題を追及するフジノ

そこで市長に伺います。

【質問】
それにも関わらず、なぜあえて単年度で貸し借りを繰り返す『単コロ』と批判される方法を今まで取ってきたのでしょうか。お答えください。



市長の答弁

まず、今回のこの貸し付けは『単コロ』には当たらないと考えています。

基本的に自治体で『単コロ』と言われて批判をされるべきは、出納整理期間を用いた会計操作であるというふうに認識していますので、年度内で貸し借りが終わるこういった貸し付けについては『単コロ』ではない、とそのように思っています。

その上で、今回の貸付というのはあくまで、診療報酬が現金で入ってくるまでの2か月のタイムラグを埋めるための資金を手当てしたものである、とその2か月後には必ず健康保険組合等から入金がされるということで、長期の貸付というのは、考え方としてあるかもしれませんが、基本的には、ご指摘いただいたように、担保が無い、という状態の中では、このリスクを減らしていく為に、短期貸付という手法を取っているということです。



フジノの質問

結局、何故『単コロ』と呼ばれてもおかしくない方法を取ってきたのかのご説明はいただけませんでした。

【質問】
もう一度、ご説明いただけますか。



市長の答弁

当然、資金の貸し付けをするということで、担保等を取っていればその安全性というのは図れる訳ですが、今回は担保を取っていない。そういう手法の中では短期でしっかりと確実に返してもらうということが、安全性という観点で望ましいだろうと、そういう判断です。



フジノの質問

市長が考える「安全性を取った」ということが、実は市民にとっては大変なリスクを負わせていることをご理解いただけなかったのかなと思い、たいへん残念です。

次の質問に移ります。

実質的には『長期貸付金』であるにも関わらず、単年度での貸し付けと返済を今後も続ける限り、市民病院の経営状態を対外的に良好に見せかけるための意図的な会計操作だとの指摘は免れないと、僕は考えています。

そこで市長に伺います。

総括質疑


【質問】
したがって、今後も貸し付けを続けるならば、この方法も会計上の扱いも、根本的に見直すべきではないでしょうか。お答えください。



市長の答弁

病院のこの事業会計が、いわゆる、この短期の貸し付けによって良好に見えるようになる、というようなことは、実は無いと思っています。

特に、経常収支には、たとえ仮に『長期貸付金』で手当てをしたとしても、影響はしないですから、赤字補てんのための『運営交付金』というものが増えたりする訳ではありません。

ですので、この『短期貸付』という手法を取ることによって、経営状態が良く見える、というふうにはならない、というふうに認識をしています。



フジノの質問

残念ながら、認識のずれは埋められないということが分かりました。

では、ほかの全ての会計についてもぜひ確認したいと思います。

【質問】
年度内に貸し付けと返済を繰り返す貸し付けを行っている事例は、他にも存在しているのでしょうか。

お答え下さい。



市長の答弁

先ほど、予算書に計上して年度内に貸し付けしているのは6事業ある、というふうに申し上げました。

もう少し丁寧に申し上げれば、長期の貸し付けで行なっているのが1、支出が無いものの予算計上しているものが1ありますので、予算書には全てで8事業あります。

ただ、単年度で、という意味では6事業になります。6事業のうち4件は預託事業、それ以外の2件は預託事業ではない、ということです。



フジノの質問

ありがとうございます。

この預託事業については良く理解しておりますので、不健全なものは他には無いということで、この点については大変安心できました。

最後に、12億円もの貸し付けを、貸し倒れのリスクを考えずに無担保で行なっていることは、明らかに本市側の『任務懈怠』であり、『基本協定書』第20条を廃止して貸し付けを止めるか、今後も貸し付けを継続するならば、何らかの担保を取るべき件について伺います。

地域医療振興協会は、本市の市民病院とうわまち病院だけでなく、全国で約70の診療所や病院などを幅広く運営しています。

これだけ規模が大きく、全国で活動している以上、地域医療振興協会に何らかの経営リスクが生じて、本市の貸し付けに返済ができなくなる可能性、つまり貸し倒れを想定して対応することが必要です。

本市の経営トップである市長には、当然その責任があります。

けれどもこれまで本市は、12億円もの巨額の貸し付けを一切の担保を取らずに無担保で行ってきました。これは極めて危険です。

将来、地域医療振興協会に何らかの経営危機が起こった場合、地域医療振興協会が全国で持っているたくさんの債務の中から、まずは担保を取られている債務への対応を優先するのが常識ですから、無担保の本市による貸付金への対応は、当然ながら優先順位は極めて低くなります。

つまり、12億円が回収できなくなる、という本市にとって大きな損失が起こるリスクがあるにも関わらず、現在は備えを怠っています。

『会社法』には、『任務懈怠責任』が定められています。

会社の取締役等が、その業務を誠実に行わない為に会社に損害を与えた場合に負う責任で、その役員は株主や社員にたいして、損害賠償責任を負います。

本市が現状のまま貸し付けを続けることは、明らかに市長の『任務懈怠』であって、即刻改善すべきです。

そこで伺います。

【質問】
『基本協定書』第20条を廃止して貸し付けを止めるか、今後も貸し付けを継続するならば、早急に何らかの担保を取るべきです。

いつまでに、どのような改善策を取るのでしょうか。市長のお考えをお聞かせ下さい。



市長の答弁

監査委員からもご指摘をいただいていますので、安全性の確保という観点で、指定管理者の次期の指定の際には、具体的な担保を取るなどの方法によって、安全性というものを確保していきたい、とそのように考えています。



フジノの質問

先ほどの答弁で「次期の指定管理者の選定においては改めたい」ということで、これは一歩前進ではあるのですけれども、今年度も貸し付けている訳です。

そして、来年度も貸付けるですよね、きっと。

その時にもしものことが起こった場合は、市長、あなた個人の責任ですよ、これ。『任務懈怠』ですから。

【質問】
市民から損害賠償訴訟を起こされても、今、改善を求める質問もはっきり行いましたが。市長、あなた個人の責任になりますよ。それでも来年からはやらないんですか。



市長の答弁

当初の基本協定書の存在がありますので、次期指定管理者の選定の際に対応したいと思っています。


市長の答弁に苦い表情のフジノ

フジノの質問

これは、助け船の質問です。

監査委員からも指摘を受けて、議会からも厳しく指摘をして、これだけ大きな事態の変化が起こった訳ですから、指定管理者に対して、『基本協定書』にはこう書いてあるけれども、担保が必要だというふうな意見が強いということで、市長の『任務懈怠』を免れることができる。

【質問】
それにも関わらず、来年度何も担保を取らないんですか。



市長の答弁

すでに、指定管理の次の次期というのが平成30年ということで詰まっていますので、その時期で充分、責任というのは確保できるだろうと思っています。



フジノの質問

たいへんしつこいですけれども、経営というのは生き物ですし、それから今の社会状況をみていても、昨日も日経平均1万7,000円に急伸しましたね。

こういうふうに、経済は常に動いている訳です。

今、指定管理者を受けて頂いている地域医療振興協会は半官半民のような存在ですから「潰れることは無い」と言われていますが、何が起こるか絶対にはわからないわけです。

その先のリスクを取り除きましょうよ、と言っている。それだけのことなんです。

まだ次期更新まで、指定が更新されるまで何年ありますか。

平成30年度までまだ時間があるじゃないですか。

その間も市長ひとりが賠償責任を負うんだと、僕は受け止めています。

【質問】
この改善要求は市長への助け舟だと、僕は思っているんですけれども、それでも担保の設定はできない。どうしてなんですか。



市長の答弁

ご意見をいただいたばかりですし、指定管理者側の考え方というのも一緒になって詰めていく必要があると思っています。

ですので、協議は速やかにスタートしたいというふうに思っていますが、「いつまでに」という質問には、「少なくても次期指定管理者選考の時までに」とそういう答弁にさせていただきました。



フジノの質問

最後に伺いたいんですが、指定管理者との協議は速やかに進めていただけるということは、大変良いことだと思います。

市長の先ほどのご答弁、僕は「最低限、次期更新には盛り込みます」と受け止めたいです。

【質問】
指定管理者とこれから交渉をして、もしその担保、それが土地建物なのか、それとも預金に対する質権なのかわかりませんけれども、設定が可能になるのであれば早急に導入していただきたい、というふうに申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

わたしの答弁の趣旨も、いつまでに、と言われましたので、次期指定管理者選定までに、という趣旨で答弁をさせていただきましたので、協議が成れば速やかに対応したいと思います。



予算書・決算書にも全く載らない市民病院への巨額の貸付金問題をついに市長に質疑します/明日の予算決算常任委員会での「総括質疑」の発言通告書を掲載します

この2週間のフジノの全てをかけて調査してきた問題を、明日市長にぶつけます!

9月23日の代表監査委員への質問から、ずっと追いかけてきた『市による市民病院への巨額貸付金問題』。

この2週間ずっと、本当に毎日寝ずに調査を続けてきました。

複数の公認会計士の方々に協力して頂き、この貸付金の持っている大きな問題を徹底的に調べ上げました。

ついに明日の予算決算常任委員会全体会の場で、吉田市長に対してフジノは質疑を行ないます。

残念ながら『総括質疑』の質問時間は、わずかに20分しかありません。本音を言えば、もっと多くの問題があるので質問したいことは他にもあります。

けれどもまずは明日、この問題を広く市民のみなさまに知って頂く第一歩としたいです。

そして、今すぐできる改善策を提案して、市長に対応を求めます。

こちらが明日の質問の『発言通告書』です。

議会事務局に提出した発言通告書

議会事務局に提出した発言通告書


以下に全文を紹介します。

1 議案94号 平成27年度横須賀市病院事業会計決算を初め、他の全会計の決算について

(1) 本市病院事業会計は、市民病院の指定管理者である公益社団法人地域医療振興協会に対して平成22年度から毎年8億5,000万円~12億円の貸し付けを繰り返してきたが、これだけの巨額な貸し付けの義務が生じるにもかかわらず、議会の議決を要しない「指定管理業務基本協定書」で貸し付けを約束した件等について

9月23日の予算決算常任委員会全体会での代表監査委員との質疑、9月27日の教育福祉分科会での健康部との質疑、その後の関係部局へのヒアリングによって、本市病院事業会計が市民病院の指定管理者である公益社団法人地域医療振興協会に対して巨額な貸し付けを続けてきた事実が分かった(平成22年度8億5,000万円、平成23年度10億5,000万円、平成24年度8億5,000万円、平成25年度10億円、平成26年度12億円、平成27年度12億円)。

この貸し付けは、議会に提出し審査と議決を経る必要のある予算書や決算書にも一切記されない。

監査委員によって作成される『地方公営企業決算審査意見書』の中で、わずかに1つの表中の項目と文章で1行記されるのみだ。

その為、巨額な貸し付けであるにもかかわらずその存在に気づくことはきわめて困難で、これまで議会で問題視されたことはなかった。

本市と地域医療振興協会は、平成22年度から市民病院に指定管理者制度を導入するにあたって『指定管理業務基本協定書』 (以下、基本協定書)を締結した。

この第20条に、市民病院の運転資金に不足が生じる場合に本市は指定管理者に貸し付けを行うと明記した為に、これを根拠にして、本市は毎年8億5,000万円~12 億円もの貸し付けを行なってきたのである。

本来であれば、議会は、本市の歳入歳出予算及び決算の全てを細部にわたって審査し議決する。

しかし、この『基本協定』書の策定に、議会は全く関与していない。

当時の議会には、指定管理者制度を導入するための市民病院条例中改正案は市長から提出されたが、『基本協定書』そのものは提出されず、その内容を審査したり議決する機会は無かった。

つまり議会が一切関与ができない『基本協定書』の中に、将来にわたって巨額の貸し付けを約束する条文が記載されていたのである。

毎年の貸付金額等が決定するプロセスは、健康部と地域医療振興協会によって毎年『横須賀市市民病院指定管理業務年度協定書』を策定する際に、例年12月頃に翌年度の市民病院収支見込みをもとに担当課長らが基本協定書第3条の事業収益の総枠の12分の2を基準に貸付金額を算定する。

『横須賀市立市民病院短期貸付金貸借契約書』が作成されて、財政部長合議の上で、財務事項として専決規定に基づいて『市長決裁』で手続きは完了する。

そして翌年度4月月初には貸し付けが実施される。

このプロセスに、議会は全く関与できない。年度協定書の策定も、毎年の貸し付けも、議会の審査や議決などは全く要しない。『市長決裁』だけで支出されてしまう。

議会はノーチェック、担保は無し、という極めてハイリスクな状態で、6年にわたって(今年度を含めれば7年)8億5,000万円~12億円という巨額の税金が支出されてきたことに、 議会人として私は強い驚きと問題を感じる。


【質問】
ア.議会の関与できない方法を用いて、『市長決裁』だけで巨額な貸し付けを将来にわたって可能にする条文を記載した『基本協定書』を本市が地域医療振興協会と締結したことは、市民と議会への説明責任(アカウンタビリティ)を全く果たしておらず、重大な問題だと私は考える。市長の考えを伺う。


【質問】
イ.現行法令には違反していないが抜け道のような方法を用いて、議会の審査や議決も経ず、貸し倒れが起こるリスクに備えた担保も一切取らずに、本市病院事業会計が地域医療振興協会に巨額の貸し付けを毎年継続してきたことはきわめて無責任だと指摘せざるを得ない。市長の考えを伺う。


【質問】
ウ.他の全ての会計についても確認したい。病院事業会計と同じ仕組みを用いて、議会の審査や議決を必要とせずに決裁のみで指定管理者や外郭団体等に貸し付けを行なっている事例は、 他にも存在しているのか。




(2) 法令上の問題はないという「形式的正確さ」だけでなく、本 市のステークホルダー(市民・議会他全ての利害関係者)に対 して説明責任(アカウンタビリティ)を果たすために、全ての取引の実態等を適切に反映した「実質的正確さ」を持つことが 予算及び決算には求められる件について

地方公営企業法や同法施行令及び施行規則などの法令上は、 予算書及び決算書に今回指摘した貸し付けを記載する義務を 課した条文が存在しない。そのため、これまで議会に提出してきた予算書、予算説明資料、決算書、決算説明資料等にこの貸し付けが記されたことは一度もないが、法令上の問題はなく『形式的正確さ』は備えている。

しかし、この巨額な貸し付けは、先に記したように手続は『市長決裁』のみで、支出の決定も、支出がなされた事実も、返済がなされているのかも、市民も議会も全く知ることができない。

一方、民間企業の会計基準では、破綻懸念が存在する時は必ず財務諸表に注記しなければならず(継続企業の前提に関する開示)、ステークホルダー(財務諸表利用者や利害関係者) にそのことを伝える義務がある。

市民病院の財政規模(平成27年度決算では事業収益と資本的収入の合計は13億6,689万円)で毎年8億5,000万円~12億円もの巨額な『金銭消費貸借契約』が成されているという会計上の金額的重要性をはじめ、この貸付金がなければ市民病院では資金ショートが毎年起こっているという実態は、市民も議会も絶対に知っていなければならない懸念事項だと私は考える。


【質問】
ア.予算及び決算は全ての取引の実態を適切に反映すべきだが、現在のままでは病院事業会計及び市民病院の経営実態を正確に知ることはできない。

法令の定めで作成する予算書及び決算書への記載義務が無くとも、市民と議会に対して実質的な会計情報を提供する必要がある。

したがって、来年度も貸し付けを行なうのであれば、本市が独自に作成している予算説明資料にはその事実と金額と貸付条件等を、決算説明資料には同様に貸付実績と返済実績等を新たに記述するなど、何らかの形で必ず市民と議会に知らせるべきではないか。


【質問】
イ.他の会計においても病院事業会計と同じ仕組みを用いて、議会の審査や議決を必要とせずに決裁のみで指定管理者や外郭団体等に貸し付けを行なっているのであれば、その会計においても当初予算時及び決算時には説明資料等に新たに記述を加えることで、市民と議会に実質的な会計情報を提供すべきではないか。




(3) 実質的には6年にわたる「長期貸付金」であったにもかかわらず、単年度で貸し付けと返済を繰り返して財務諸表に計上してこなかった件について

会計の基本ルールでは、1年以内に返済が終わる貸し付けの費目は『短期貸付金』であり、1年を超える貸し付けは『長期貸付金』である。

いずれの場合も計上されれば、貸借対照表を初めとする財務諸表に影響を与える。

また、実質的には『長期貸付金』であるにもかかわらず、単年度に貸し付けと返済を繰り返して財務諸表への計上を免れる会計操作を『単コロ』と呼び、全国の地方自治体で負債隠しの慣行として行われてきた。

本市による市民病院への貸し付けも、同一年度内で貸し付けと返済を繰り返してきた。

例えば平成27年度の場合、平成27年4月14日に貸し付けを行い、平成28年3月17日に全額返済された。しかし、翌4月には再び貸し付けを行なった。この取引は外形上『短期貸付』だが、実質的には6年にわたる『長期貸付』であると言わざるをえない。

さらに、同一年度内に貸し付けと返済を行うことで、本市病院事業会計及び市民病院の貸借対照表と損益計算書に、この貸し付けは『短期貸付金』としても計上されることはない。

9月23日の予算決算常任委員会全体会において、この貸し付けの実態は『長期貸付』であり市民病院の経営状態を実態よりも良く見せる為の会計操作と受け止められても仕方がないのではないかと私は指摘した。

代表監査委員は『単コロ』に触れ、現行法令では違法ではないが実質的には私の指摘のとおり、『長期貸付金』のような形になると答弁した。


【質問】
ア.直営時代の市民病院の経営状況からすれば、指定管理者制度を導入しても長期間にわたって運転資金がショートすることは明らかであり、そのことは議会も十分に理解していた。また、地域医療振興協会が市民病院の指定管理者を引き受ける上で、本市が貸し付けを行うことが絶対条件だった、とのことだ。

こうした客観的状況を考えれば、『単コロ』と受け止められる貸付方法を取る必要は無かった。『長期貸付金』として予算計上し議会の議決を受け、決算時には実質的な市民病院の財務状態を明らかにしてくればよかっただけである。

それにもかかわらず、何故あえて単年度で貸し借りを繰り返す『単コロ』と批判される方法を今まで取ってきたのか。


【質問】
イ 実質的には『長期貸付』金であるにもかかわらず単年度での貸し付けと返済を今後も続ける限り、市民病院の経営状態を対外的に良好に見せる為の意図的な会計上の操作だとの指摘は免れないと私は考える。したがって、今後も貸し付けを続けるならば、その方法も会計上の扱いも根本的に見直すべきではないか。


【質問】
ウ.他の全ての会計も確認したい。年度内に貸し付けと返済を繰り返す貸し付けを行なっている事例は存在しているのか。




(4) 12億円もの貸し付けを貸し倒れのリスクを考えずに無担保で行なっていることは明らかに本市側の『任務懈怠』であり、「基本協定書」第20条を廃止して貸し付けをやめるか、今後も貸し付けを継続するならば何らかの担保を取るべき件について

地域医療振興協会は全国で約70の診療所や病院等を幅広く運営している以上、何らかの経営リスクが生じて本市の貸し付けに返済ができなくなる可能性(貸し倒れ)を想定して対応することが、市長には当然求められる。

しかし、これまで本市は12億円もの巨額の貸し付けを無担保で行なってきた。

将来、地域医療振興協会に何らかの経営危機が起こった場合、地域医療振興協会が全国で持っている債務の中で、本市の無担保の貸し付けへの対応の優先順位は極めて低くなる。

つまり本市に大きな損失が起こるリスクがあるのに 現在は備えを怠っており、明らかに市長の『任務懈怠』であり、即刻改善すべきだ。


【質問】
ア.『基本協定書』第20条を廃止して貸し付けをやめるか、今後も貸し付けを継続するならば早急に何らかの担保を取るべきだ。いつまでにどのような改善策を取るのか、市長の考えを伺う。



文字ばかりで分かりづらいとは思います。

けれども大切な内容です。市民のみなさまからお預かりしている税金が12億円も損失するリスクがある大問題です。

明日、ひとつでも改善に向けて成果をもぎとってきます。



議会がチェックできない方法で6年間も市民病院に8.5〜12億円も貸付!短期貸付に見せかけた「単コロ」か?決算も不正確ではないか?/予算決算常任委員会・全体会

予算決算常任委員会全体会でフジノは代表監査委員に質疑を行ないました

本会議が終わった後、続けて『予算決算常任委員会・全体会』が開かれました。

決算審査のスタートです。

まず会計管理者からの説明が行なわれて、続いて代表監査委員から『決算審査意見書』等について説明がありました。

フジノはここで『横須賀市による市民病院(指定管理者=地域医療振興協会)に対する貸付』に関して、問題提起を行ないました。

なんと議会のチェックが全くできない方法で、現在まで7年にわたって(決算は前年度のものなので6年間と表現します)『無担保』で8.5億円〜12億円も貸付を行なってきたのです。

議会はノーチェック(チェックしようがない)、市民のみなさまの税金が損なわれかねないハイリスクな状態です。

この横須賀市の手法は極めて問題で、絶対に改善が必要です。

以下に、代表監査委員に行なったフジノの質問です。

予算決算常任委員会・全体会での質疑

フジノの質問

病院事業会計について数点伺います。よろしくお願い致します。

『病院事業決算書』の26ページをお願い致します。26ページは、バランスシートの『注記』にあたります。

『注記』5番の『その他の注記』において、『病院間資金融通の処理方法』について記載がなされています。

市民病院およびうわまち病院間の資金融通は病院事業会計内での融通である為、病院間融通消去として資産・負債から相殺・消去されています。

この病院間資金融通が消去されていると、本来の単一の病院の経営状況が見えないのでは無いか、というふうに受け止めました。

監査にあたっては、元データもチェックすることはできたのでしょうか。



代表監査委員の答弁

『資金融通』につきましては、原局の方から説明を受けておりますし、『例月出納検査』の方でもそのような説明を受けておりますので、内容としては把握しておりましたが、記載としてはこのような形で、従来からやっておりましたものですからこ、のような形を踏襲させていただいておるということでございます。



フジノの質問

実際には両病院間でどの程度の規模の資金融通がなされていたか、教えて頂けたらと思います。



代表監査委員の答弁

2億5000万円と承知しております。



フジノの質問

ありがとうございます。

続いて、『横須賀市地方公営企業決算審査意見書』の105ページをお願い致します。

同じく『病院事業会計』について、特に市民病院について伺います。

具体的な記述としては、市民病院に対して、本市が短期資金の貸付を12億円行なっている。この点について伺います。

所管の常任委員会に所属をしておりまして毎年予算書・決算書を観てきたのですが、お恥ずかしながら短期貸付12億もしていることに今回初めて審査意見で気付きました。

この『短期貸付』については、監査委員のみなさんも問題視をされていて『審査意見』にも記載をされています。

まず質問としては、年度内に返還をしてしまっているのでバランスシート上には一切表れてこない。

ただ、実質的には年度内に返還をしておいて、また翌年度に貸付をしている。これは『短期貸付』に見せかけた『長期貸付』、つまり『固定負債』なんではないか、というふうに受け止めるんですが。

2016年8月22日朝日新聞記事の図にフジノが横須賀市と市民病院の現状を書き入れたもの

2016年8月22日朝日新聞記事の図にフジノが横須賀市と市民病院の現状を書き入れたもの

あるいは『運営交付金』を市は出してないようにみせかけて実際には12億円も出している。つまり虚偽ではないかというふうに受け止めるんですが、監査委員はどのようにお考えでしょうか。



代表監査委員の答弁

この12億円につきましてですね、『運営交付金』として出しているというふうには理解はしておりません。

『運営交付金』は『運営交付金』の協定によって計算して交付したりしなかったりしているでしょうけれども、

確かについ先程、新聞で『短コロ』であるとかそういう表現でもって、言ってみれば『長期貸付金』が『短期貸付金』の形を取っている、とそういう記事がございました。

そういう意味では確かに年度内で貸して年度内で返してもらうという意味で、表面には出てこないけれど毎年、長い期間を見ればずっと12億円貸しているではないか、実質的な意味ではおっしゃるとおりでございますが、

これも地方公共団体の従来からの慣行としてずっと行なわれてきていると。

それについて特段、違法ということにはなっておりませんので、実質面から観るとおっしゃるとおり『長期貸付金』のような形になりますけれども、これをどうするのか、国・県・市町村の関係者が協議して、これからどういう処理が良いのかということが検討されるものだと思っております。



フジノの質問

率直なご意見をありがとうございます。

もし分かれば教えて頂きたいのですが、これは年度内に返還がなされているということなんですけれども、3月末日の1日前とかに返還をされて、BS(貸借対照表)に載らないようにしているのでしょうか。



代表監査委員の答弁

詳しい日時は私も承知しておりませんけれども、年度末ということでだいたい3月31日よりも前、1週間程度位ではないかと思っております。



フジノの質問

今のお答えを伺い、先程のご答弁を伺うと、昨今問題になっている実際のところは『固定負債』である『長期貸付』であるものを短期で借りていると見せかけて年度末近くに返済をしてまた年度当初に借り入れる。

実際には『運営交付金』が出ているのと変わりないんではないかというふうに感じられました。

「これはあってはならない」と部局に今後の審査では聴いていこうと思います。

代表監査委員にもう1点伺います。

『審査意見』において、このことの危険性について触れられていただいており、「安全性の確保について定めが無い」と。「協会との指定管理に係る協定に何らかの規定を付すべきではないか」というふうにおっしゃっていただいております。

これは、本市にとって安全性を確保する為にどのような規定が、例えば不動産や何らかの担保をつけよというような文言が望ましいのか。どのような協定に文言を付すべきというふうにお考えでしょうか。

この点を伺って質問を終わります。



代表監査委員の答弁

12億円という多額の金額でありますからその担保を求めたいという気持ちがありましてですね、このような表現をさせていただきました。

それは建物であるとか土地であるとかそういう物の担保を求めるのか、それとも預金に質権を設定するのかいろいろ方法はあると思いますが、私どもの方からこういう方法でと具体的に申し上げませんけれども、何らかの担保を取るべきだろうとこういう趣旨で表現をさせていただいたところであります。



フジノの質問

ありがとうございました。

質疑応答は以上です。

本当に残念なことなのですが、この問題は会計の知識が無いとなかなか分かりづらいのです。

もしかしたら市民のみなさまにとって、この問題の重要性が伝わらないかもしれません。

けれども、市民のみなさまからお預かりしている大切な税金が、12億円も失われる可能性がある重大な問題なのです。



横須賀市が取っている方法は「単コロ」による「赤字隠し」の可能性があります

フジノは会社員時代に財務部にいました。

決算書も作ってきましたし、監査法人による監査にも立ち会ってきました。

さらに、今回の質問にあたって、複数の公認会計士の方々(ひとりは企業の監査に精通している方、もうひとりは地方公営企業法の監査に精通している方)にアドバイスを求めましたが、やはり「不自然だと言わざるをえない」とのことでした。

フジノは、横須賀市によるこの会計処理は絶対にあってはならない、と考えています。



全国で「単コロ」は問題になっています

代表監査委員が答弁で教えてくれたように、ここ最近の新聞で大きく『単コロ』が問題として報じられていたようです。

さっそく帰って調べてみると、朝日新聞の調査記事が掲載されていました。

一夜貸し・単コロ…85自治体、会計操作2336億円

全国各地の自治体で、経営難に陥った出資法人などへの貸付金が回収できていないのに、翌年度の予算で穴埋めして返済されているように見せる会計操作が横行している。

朝日新聞が今年度予算を調べ、85自治体で総額約2336億円の処理が判明した。

操作を繰り返すことで貸付金を回収できないことによる財源不足が隠され、「つけ」が将来に回される形となる。

総務省は解消を求めている。

会計操作は「オーバーナイト」(一夜貸し)と「単コロ」(単年度転がし)と呼ばれる2通り。

総務省の調査に実施していると答えた自治体を朝日新聞が情報公開請求や取材で調べ、個別に額や事情を精査した。

出資法人は自治体が資金を出して運営されている地方公社や第三セクターで、公有地の取得やレジャー開発、中小企業への制度融資などを行っている。

オーバーナイトは出資法人などが金融機関から年度末に資金を借り、全額を自治体にいったん返済。翌年度に自治体が再び法人に資金を貸し、それをもとに銀行に返済する。3月31日から4月1日につなぎ資金として借りることが多く、利子もかかる。

北海道や神戸市など84自治体が計約1646億円を実施していた。

単コロは決算作業のために年度をまたいで資金の調整ができる「出納整理期間」(4〜5月)を利用。翌年度の財源を充てて、年度末に返済があったように処理する。岡山県が約411億円、北海道は約279億円を行っていた。

@niftyニュース(元記事は東洋経済オンライン)より

@niftyニュース(元記事は東洋経済オンライン)より

岡山県ではすでに2015年に取りやめています。

2015年12月16日・山陽新聞より

2015年12月16日・山陽新聞より


こうした不正会計捜査が全国で行なわれていることも許されません。

フジノとしてはまずこれからスタートする部局別審査で厳しく追及していきます。



横須賀市が「中学校完全給食推進本部」を設置しました。市長が本部長、6局17部が本部員、全庁体制です/中学校完全給食の実施に向けた体制づくり

横須賀市が『中学校完全給食推進本部』を設置しました

本日、横須賀市が『中学校完全給食推進本部』を設置しました。

中学校での完全給食の実施に向けた体制づくりのひとつです。

『中学校完全給食推進本部』の設置規定を、以下に全文を紹介します(本文中の赤太文字はフジノがしました)。

横須賀市訓令甲第9号

中学校完全給食推進本部設置規程を次のように定める。

平成28年8月19日

横須賀市長 吉田雄人

中学校完全給食推進本部設置規程

(設置)
第1条 市立中学校における完全給食の実施について必要な事項を検討するため、庁内に中学校完全給食推進本部(以下「本部」という)を設置する。

(組織)
第2条 本部は、別表第1に掲げる職員を本部員として組織する。

(本部長等)
第3条 本部に本部長及び副本部長を置く。

2 本部長は市長をもって充て、副本部長は副市長をもって充てる。

3 本部長は、会務を総理し、会議の議長となる。

4 本部長に事故があるときは、沼田副市長がその職務を代理する。

(会議)
第4条 本部の会議は、本部長が招集する。

2 本部は、必要に応じて本部員以外の者の出席を求め、意見を聴くことができる。

(専門部会)
第5条 本部に専門的な事項を検討するため、専門部会を置く。

2 専門部会は、別表第2に掲げる職員を部会員として組織する。

3 専門部会に部会長を置き、教育委員会事務局学校教育部長をもって充てる。

4 部会長は、専門部会において検討した事項を本部に報告しなければならない。

5 部会員は、会議に出席できない場合は、代理人を出席させなければならない。

6 第3条第3項及び前条の規定は、部会長の職務及び専門部会の会議について準用する。

(庶務)
第6条 本部及び専門部会の庶務は、教育委員会事務局学校教育部学校保健課において行う。

(その他の事項)
第7条 この規程に定めるもののほか、本部の運営に関し必要な事項は本部長が定める。

別表第1 (第2条関係)

市長
副市長
上下水道局長
教育長
政策推進部長
政策推進部渉外担当部長
総務部長
財政部長
財政部市税担当部長
市民安全部長
市民部長
福祉部長
健康部長
こども育成部長
環境政策部長
資源循環部長
経済部長
経済部観光担当部長
都市部長
土木部長
港湾部長
上下水道局経営部長
同技術部長
消防局長
市議会事務局長
教育委員会事務局教育総務部長
同学校教育部長
選挙管理委員会事務局長
監査委員事務局長

別表第2 (第5条第2項関係)

教育委員会事務局学校教育部長
政策推進部基地対策課長
財政部財政課長
同資産経営課長
市民安全部危機管理課長
健康部保健所生活衛生課長
環境政策部環境管理課長
資源循環部資源循環総務課長
同廃棄物対策課長
都市部公共建築課長
同開発指導課長
同建築指導課長
上下水道局技術部給排水課長
消防局予防課長
教育委員会事務局教育総務部学校管理課長
同学校教育部学校保健課長

市長が本部長、副市長が副本部長です。

さらに本部員は、市役所の6局17部がメンバーとなっています。

さらに、具体的な議論を進めていく為に『専門部会』が立ち上げられます。ここには、ほぼ全ての部局から課長が参加します。

市長が『推進本部』を招集して、今後の議論が進められていきます。

まだフジノのもとにはこの『推進本部』の具体的な役割の説明はありません。

どの程度の頻度で開催されるのか、いつまでを目標にどのようなスケジュールで議論をしていくかもまだ分かりません。

今後、市議会に対して委員会の場などで詳しい説明が行なわれていく予定です。

具体的な内容が分かりしだい、改めて市民のみなさまにもすぐにご報告いたします。



【報告】「政務活動費を違法・不当に支出した藤野英明横須賀市議会議員は返還せよ」と住民監査請求されました/監査委員から「何も問題は無い」「請求は棄却する」との結論が出ました

「フジノは政務活動費を違法・不当に支出したので返還せよ」と「住民監査請求」が起こされました

2016年4月中旬に、横須賀市の監査委員事務局から

「フジノ議員に対して『住民監査請求』が出されました」

と連絡を受けました。

「住民監査請求」の図解です

「住民監査請求」の図解です


何を訴えられたかというと

昨年2015年4月分の政務活動費の支出が違法・不当な支出なので返還せよ

という内容だとのことでした。

下の文章がその要旨です。

請求の要旨

藤野英明横須賀市議会議員が、平成27年度(2015年度)政務活動費収支報告(4月分)に記載した研修費、広報費、及び、事務所費として計上した支出には、違法、若しくは不当な公金の支出が含まれると思料するので、地方自治法第242条の規定による監査を請求し、不当な行為の是正又は防止措置、及び、返還請求などの必要な措置を講じることを求める。



全ての文章は膨大な量にのぼるので、のちほど監査委員の結果報告とともにPDFファイルで掲載します。

それから1ヶ月の間、昨年の政務活動費の収支報告書や領収書のチェック、弁護士との相談、議会事務局との意見交換、そして監査委員からの事情聴取(聞き取り調査)などが続きました。



監査委員による結論「違法・不当な支出だとは認められない」「請求は却下する」

本日5月25日、この請求に対する監査委員の調査結果(結論)が発表されました。

横須賀市報に掲載された「監査委員公表」

横須賀市報に掲載された「監査委員公表」


『横須賀市報』と、横須賀市監査委員事務局のホームページにも掲載されています。

結論は以下の通りです。

政務活動費の不当・違法な支出は無かった、との結論

政務活動費の不当・違法な支出は無かった、との結論

結論
請求書の「第3 求める措置 1及び 2」に該当する各請求に係る支出について、使途基準を逸脱する違法又は不当な支出であるとは認めらなかった。

したがって、当該支出による市長の返還請求権は存在しないこととなり、違法又は不当に財産の管理を怠る事実は認められなかった。

このため、請求書の「第3 求める措置1及び2」に該当する各請求について、市長の不当利得返還請求権の行使を怠る事実があるとの請求人の主張には理由がないものと認めこれを棄却する。

つまり、「何も問題は無かった」との結論が監査委員によって出されました。

監査委員による報告の全文をPDFファイルでこちらに掲載いたします。



年度初めの多忙な時期にご迷惑をおかけした監査委員事務局と議会事務局にお詫び申し上げます

『住民監査請求』そのものは地方自治法に定められた、市民のみなさまの大切な権利です。

ただ、『住民監査請求』を受けてから監査委員が『結論』を出すまでの日数が60日間とかなり短く法律で設定されてしまっています。

その為、今回の請求によって、監査委員事務局のみなさまをはじめ、市議会事務局のみなさまには、通常の業務に加えて本当に多くの負担をかけることになってしまいました。年度初めで人事異動もあった中でのこの調査は、大変なことだったと思います。

監査委員事務局と市議会事務局のみなさまには、ご迷惑をおかけしたことを改めてお詫びいたします。



フジノ自身もとても多くの時間をとられ、公私ともにとても苦労しました

正直なところ、フジノ自身も疲れました。

過去にもくりかえし濡れ衣を着せられてきましたが(これこれ、他にも多数あります)、それは政治家である以上、仕方がありません。この仕事は他人に嫌われるものだからです。

けれども、今回もまた『本来なら仕事をする為の時間』をたくさん奪われたことが空しくて仕方がありませんでした。

私的なことで言えば、母の日常的なサポート、亡くなった父の『一周忌法要』の準備をはじめ、とても忙しい時期でした。

公的なことで言えば、フードバンク・こども食堂の立ち上げにまつわるいろいろな出来事をはじめ、いつもながら毎日のスケジュールは仕事で埋まっていました。

そこに、こうした『住民監査請求』を受けたので、毎日むりやり時間をつくりました(たいていの場合は睡眠時間を削ることになったり、いくつかの市民相談をお断りせざるをえませんでした)。

監査委員からの事情聴取や議会事務局との意見交換などをはじめ、過去の資料をチェックしたり、膨大な時間と労力を取られてしまいました。

とても疲れました。

そして、本来ならばもっと多くの時間を市民のみなさまのご相談を伺ったり、政策を提案したり、行政側と議論する時間に充てることができたはずの時間を奪われたことを残念に感じています。

今も6月議会での市長への一般質問の為の質問づくりに追われて、とても忙しい時期です。

けれども監査委員の結論が発表されるまでは、なかなか気持ちが落ち着きませんでした。

あらかじめ、「結論は5月25日に『横須賀市報』で発表される」と知らされていました。

その為、今日参加したかった勉強会(ローカルマニフェスト推進地方議員連盟神奈川勉強会)がせっかく横須賀で開催されたのですが、それも諦めました。

「当日に『横須賀市報(監査委員の結果)』が発表されるから、まずはその結果を確認しなければ...」と申し込みを諦めざるをえなかったのです。

監査委員によって『無実』が明らかになったとはいえ、フジノはとても虚しい気持ちになりました。

最大の税金のムダ遣いは、『フジノの時間を奪って仕事をさせないこと』だとフジノは感じています。

市民のみなさまは『政策のフジノ』がガンガン働くことこそを望んでいると思います。

今回こうして監査委員からも「問題なし」とのお墨付きを頂きました。

改めて6月議会に向けて、しっかりと仕事に専念していきたいと思います。

これからもフジノは、仕事をします。



任期途中で辞任した代表監査委員の「後任人事」問題が大きく報じられました/井坂しんや議員の「説明責任の欠如」の指摘に、吉田市長「反省」とコメント

代表監査委員の「後任人事」問題が大きく新聞報道されました

先日お伝えした、『任期途中で辞任した代表監査委員の辞任』と、その『後任人事として市長が示した人物』の問題。

井坂しんや議員が本会議で『反対討論』を行ない、共産党の3名とフジノらは市長提案に反対しました。

この問題について、神奈川新聞がけさ大きく報じてくれました。

2015年3月27日・神奈川新聞記事より

2015年3月27日・神奈川新聞記事より

処分歴開示せず「反省」
監査委員選任めぐり横須賀・吉田市長

横須賀市の吉田雄人市長は26日、市監査委員に起用した元県副知事の小野義博氏が、県の不正経理で監督責任を問われて更迭された経緯を市議会に説明せず批判を受けたことについて、

「いただいた指摘はごもっともで、反省している」

との認識を示した。

この問題は25日の本会議で井坂新哉氏(共産)が指摘。

「処分されたら永久に名誉が回復されないと言うつもりはないが、市長の提案理由では不正経理の責任問題に全く触れていない。市長は市民に説明責任を果たしているとは到底言えない」

と批判した。

さらに、

「人事案件はその方の名誉にもかかわる。提案するには相応の責任を自覚し、説明責任を果たすように提案していただきたい」

と苦言を呈した。

他会派からも批判の声が上がっていた。

市長は議会側に説明しなかった理由について、

「(提案)当時は必要性をあまり感じなかった」

と説明。

その上で

「指摘はごもっとも。議会を含め、処分歴などは開示をしてお伝えすべきだった。これからは気をつけたい」

と語った。

県の不正経理は2009年から10年にかけて発覚した不祥事。

総額は県警を含め約33億円で、税務課に在籍した元職員4人は「預け金」から約1億2千万円を着服した。

当時の松沢成文知事は

「事務方のトップとして最終的な責任を負わなければならない」

として、副知事2人を引責辞任させた。

(渋谷文彦)

引用は以上です。



吉田市長の「説明責任の欠如」といつもながらの「周囲から理解を得られない人事の在り方」に怒りを感じます

取材に答えた吉田市長のコメントとして信じられなかったのが

「(提案)当時は必要性をあまり感じなかった」

という部分です。

実際に井坂しんや議員による反対討論の全文をぜひインターネット録画中継でご覧頂きたいのですが、吉田雄人市長はこの方の選任理由としてベタ褒めしています。

けれども、何故この方でなければならないのかは、全く伝わってきませんでした。

この方が吉田市長のご友人なのか(市長は『お友達人事』がお好きですし)、あるいは、誰かに薦められたのかは知りませんが、こういう人事のいいかげんさにフジノはいつも怒りを感じます。

周りを納得させられない人事をいつも吉田市長は、独断専行でやります。

だから、フジノは反対せざるをえません。

今回はフジノだけでなく、井坂しんや議員や他の会派からも大きな批判が出ました。

しかし吉田市長のこうした人事のやり方では、『選任された方』も大きな傷を受けます。その方のご家族や親戚もきっと嫌な想いをしたことでしょう。

吉田市長はそうした人間の細やかな機微に想いがいつも至らない。

そんな在り方にフジノはいつも怒りを感じます。



井坂しんや議員の「政治家としての有能さ」が改めて光りました

その一方で、井坂しんや議員の優秀さが改めて際立った『反対討論』でした。

2015年予算議会・最終日、反対討論に立った井坂しんや議員

2015年予算議会・最終日、反対討論に立った井坂しんや議員


こういう議員こそ、政治家として本当に必要な存在だと改めて痛感させられました。

だからこそ、市議会の中で井坂しんや議員は、政党も会派も超えて、ほとんどの市議から愛されてきたのです。

井坂しんや議員を応援していることをフジノは誇りに感じます。

ぜひ市民のみなさまは井坂議員のこうした仕事ぶりを知って下さいね。



任期途中で辞任した代表監査委員の「後任人事」に反対しました/2015年予算議会が閉会

2015年予算議会の最終日、本会議が開かれました

今日は、2015年予算議会の最終日でした。

2015年予算議会の最終日、本会議が開かれました

2015年予算議会の最終日、本会議が開かれました


本会議が開かれて、市長が提出した議案に対して賛否を決める採決が行われました。



フジノは市長の当初予算案に反対しました

フジノの議案に対する賛否は、以下の通りです。

2015年予算議会・本会議(最終日)の賛否一覧
2015年予算議会・本会議(最終日)の賛否一覧その2
2015年予算議会・本会議(最終日)の賛否一覧その3



代表監査委員の任期途中での辞任と、市長から提案された新たな候補に反対しました

また、最後に市長から追加で議案が提出されました。

任期の途中で辞任された『代表監査委員』の、新たな人選を市長が提案してきたのです。

フジノは、反対しました。

何よりも現在の『代表監査委員』は大変素晴らしい仕事ぶりでした。

市長に対しても、監査委員として厳しい意見をはっきりとおっしゃることができる数少ない立派な方でした。

その職務に忠実な素晴らしい方がまたも任期途中で辞任した、というのは、吉田市長の責任です。

吉田市長が就任して以来、市職員の多くが定年や任期を前にして自らお辞めになりました。気骨のある、職員として尊敬できる人が数多く辞任しました。

今回の代表監査委員の任期途中での辞職は、市の『良心』がまた1つ失われてしまったことを意味しています。

市役所のこころある職員が次々と辞めていくことは、とてもつらく悲しいことです。

また、後任人事については井坂しんや議員が反対討論を行ないました。

市長が提案してきた後任の方は、元・神奈川県副知事です。

何故この方を認めることができないか、井坂しんや議員の反対討論(横須賀市議会での井坂さんの最後の発言でもあります)は下に全文を紹介させていただきます。

「吉田市長は全く説明責任を果たしていない」

ということが、よくご理解いただけるはずです。



井坂しんや議員の反対討論の全文

井坂しんや議員の反対討論を以下に全文紹介します。

私は、市長から提案のありました議案第63号監査委員選任について、反対の立場から討論を行います。

今回の議案は、川瀬代表監査委員の辞職に伴い、新たに監査委員を1人選任しようとするものです。
 
まず、代表監査委員、長い間代表監査委員として御尽力いただき、まことにありがとうございました。任期途中での辞職は大変残念に思うところですが、今後とも御健康にはぜひ御留意していただきたいと思います。
 
さて、今回選任しようとする方は、5年前に神奈川県の副知事を務め、現在では横須賀テレコムリサーチパークの常勤監査役を担っている方であります。
 
5年前、前知事の松沢県知事時代に千葉県で発覚した不正経理の問題が神奈川県でも同じように行われていたことが明らかになり、当時の副知事が減給処分となり、その後、知事から副知事の更迭が発表される問題となりました。

今回提案されました方はそのときに更迭された方であり、さまざまな新聞にも記事として掲載されました。

松沢前知事は、県政史上最大規模の不祥事で、事務方トップとして最終責任を負っており、勇退してもらうと定例記者会見でも述べておられました。

直接不正経理にかかわっていたわけではないようでありますが、不正経理の責任をとって辞職された方を監査委員として選任することについて、その妥当性に疑問があります。
 
地方自治法第196条には、監査委員は、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理、その他の行政運営に関し優れた識見を有する者から選任するとありますので、私は現段階でこの規定に当てはまらないのではないかと思います。

しかし、私はそれ以上に問題だと感じているのは、市長の提案理由であります。
 
3月11日に開催された議会運営委員会で人事案件が内示され、そのときに選任理由が市長から示されました。

一部を引用しますが、そこには県職時代に培った幅広い行政経験などが監査業務に生かされると述べ、さらなる監査機能の充実強化が求められる中、地方公共団体の財務管理や外郭団体の経験を生かした事業の経営管理、高度の学識など、行政運営全般に優れた見識を有すると示されておりますが、5年前の不正経理の責任問題には全く触れていません。

私たちは過去に処分されたら永久に名誉が回復されないと申し上げるつもりはありませんが、市長が提案された方がいかに見識が高い方だとしても、このような経過や経歴があるわけですから、そのことに触れながら、それでもこの方を選任する必要性や重要性を示す必要があるのではないでしょうか。

私は市長の提案理由では市民に対しての説明責任を果たしているとは到底言えないと思いますので、議案第63号に賛成できません。
 
人事案件は、その方の名誉にもかかわる問題でもあります。提案するにはそれ相応の責任を自覚して、説明責任を果たすように提案していただきたいと申し述べ、反対討論とさせていただきます。


*翌日、神奈川新聞にこの問題は取り上げられました。



「市民病院が抱える60億円超の繰越欠損金を無償減資で相殺すべき」と監査委員へ質疑しました/夜8時まで続いた議会

本会議2日目は、夜8時まで続きました

本会議(2日目)の今日は、朝から夜8時までぶっ通しで続きました。

昨日に続く一般質問では5名が質疑を行ないました。

その後、4つの常任委員会で審議された結果についての委員長報告、それぞれの議案への討論、議案・請願の採決。さらに意見書案、決議案も出されました。

決算議会の1ヶ月間は、補正予算案を審議する「前半」と決算議案を審議する「後半」に分けることができるのですが、ここまでで「前半」が終わりました。

続いて、市長から「決算」の議案が提出されて、その要旨の説明がなされました。ここから決算議会の「後半」がスタートです。



予算決算常任委員会が開かれました

本会議はここで終わり、15分の休憩をはさんで、予算決算常任委員会が開かれました。まず会計管理者による決算の説明、次に監査委員による『審査意見書』が報告されました。

フジノは、監査委員に対して質疑を行ないました。病院事業会計(特に市民病院)に対して「無償減資」を行なうべきという点についてです。

昨年4月の法改正によって「地方公営企業」も「無償減資」ができるようになりました。経営の悪化によって累積している「欠損金」を、資本金を減少させることで「相殺」することができるのです。

(無償減資の例.資本金を減らして、欠損金を無くす)

無償減資の具体例

無償減資の具体例


これによって欠損金が減る(無くせる)とともに、貸借対照表がすっきりするようになります。

さらに、民間企業の無償減資では、資本金が1億円以上の企業の場合、資本金を1億円以下に減らすことで、『外形標準課税の適用』をはずすことができます。

つまり、メリットばかりなのです。

そこでフジノは、60億円を超える繰越欠損金を抱える「市民病院」に対して、「無償減資」を行なうべきだと考えています。

(画像は、平成23年度の市民病院の貸借対照表)

市民病院の貸借対照表

市民病院の貸借対照表

81億円の自己資本金と欠損金60億円を相殺します。そうすると、自己資本金は21億円に減ってしまいますが、欠損金はゼロになります。

市民病院の貸借対照表

市民病院の貸借対照表


ただし、民間企業と異なる地方公営企業において、「無償減資」が行なわれたケースはまだ少ないです。そこで、そのメリットとデメリットについて、監査委員の見解をうかがいました。

代表監査委員に答弁していただきましたが、「基本的にはメリットのみである」との認識を示されました。

フジノはこの答弁をもとに、これから開かれる各部局との決算審議において、市民病院を所管する「健康部」に対して、「無償減資に取り組むべき」と提案します。

市民病院改革はフジノの政策の大切なテーマの1つです。

現在、民営化されてから市民病院の業績は改善しつつあり、適切なキャッシュフローへとかわりつつあります。

ここで、単年度の黒字を軌道にのせるとともに、累積欠損金を無くすことで、より健全な財政の姿に(たとえ会計上の処理に過ぎなくとも)近づける必要があるとフジノは考えています。

それは、市民病院の経営に携わるみなさんにとって、大きなモチベーションにもつながることだとフジノは信じています。

長時間つづいた今日の審議ですが、フジノにとっては充実感のある1日でした。

これからも10月まで決算審議は続きますが、1日1日の審議を大切にして、財政が少しでも良くなるように、ひいては「福祉のまち、よこすか」が実現に近づくように、提案を続けて行きます。