コロナ禍で遅れていた第8期介護保険事業計画づくりがついにスタート。超重要計画にあなたのご意見をください!/社会福祉審議会高齢福祉専門分科会(第5回)

第8期介護保険事業計画づくりがついにスタート

今日は、社会福祉審議会高齢福祉専門分科会が開かれました。

介護保険事業計画づくりを重要視しているフジノにとっては、待ちに待った開催です。

高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画)づくりがついにスタートです

高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画)づくりがついにスタートです


全国の自治体は、3年ごとに『介護保険事業計画』を作らねばなりません。

(例えば、第7期の様子第6期の様子、など。フジノは毎回この計画づくりに関わってきました)

「新たな介護保険サービスを始める」

とか

「グループホームを●床増やす」

といった数値目標をはじめ、地域包括ケアシステム実現の為に必要な取り組みを記すのがこの計画です。

我が国では2025年までに地域包括ケアシステムの構築を実現することが国の目標になっています。

そこで、第6期計画(2015~2017年)から第9期計画(2024~2026年)までの4つの計画は、地域包括ケアを実現する為の計画だと位置づけられました。

地域包括ケア実現計画の位置づけ

地域包括ケア実現計画の位置づけ


現在の計画は第7期(2018年から2020年までの3年間)、早くも前半が終わります。

あなたは地域包括ケアが実現に近づいていると感じますか?

フジノ自身、横須賀市の地域包括ケアシステムの実現の為に取り組んできました。

そして横須賀市は全国的にも取り組みが進んでいると評価されています。

それでも残念ながら、理想の姿にはまだまだ遠いと感じています。

だからこそ、来年2021年に公表・スタートする第8期計画は、地域包括ケアシステム構築の上で取り残してきたことや遅れている取り組みを実現していく大切な計画なのです。



コロナ禍によって策定スケジュールが大幅に遅れています

そんな大切な第8期計画ですが、コロナ禍によって大幅に策定スケジュールが遅れてしまいました。

昨年に開かれた厚生労働省による市町村向け説明会では、今年7月までに議論を進めて、介護保険サービスの給付量の推計をスタートしている時期というスケジュール感でした。

けれども全国的に介護保険事業計画を議論する審議会を開くことができませんでした。

横須賀市でも同じです。

本日7月16日が策定の議論の1回目となりました。

これから毎月1回(多い月は2回開催)のペースで審議会を開いて、急ピッチで議論を進めていきます。

第5回高齢福祉専門分科会のプログラム

第5回高齢福祉専門分科会のプログラム

今日は、計画の骨子と同時に、事務局が作成した計画案の第1章から第4章まで議論を一気に進めました。

議論する内容
第1回第1章 計画策定の趣旨
第2章 高齢者を取り巻く状況
第3章 計画の基本目標
第4章1 市生きがいづくり
第2回第4章2 健康づくり
第5章1 地域における支え合いの強化
(1)介護予防事業の充実
第5章4 認知症施策の推進
第3回第5章1 地域における支え合いの強化(1)を除く
第5章2  日常生活や将来に不安を抱える方々への支援
第4回第5章3 適切な医療・ 介護体制などの整備
第6章1 高齢者の住まい方の支援
第6章2 防犯・ 防災体制の整備
第5回第7章1 介護保険の状況
第7章2 介護保険施設及び介護保険事業所の整備状況
第7章3 介護保険サービスの安定的な供給
第7章4 介護給付適正化の推進
第6回パブリックコメントについて
第7回計画案の修正箇所について
パブリックコメント手続きの結果
計画案の提示
第8回答申案の提示

次回(第2回・8月開催)は第4章の続きから第5章の一部を、第3回(9月開催)では第5章の中核部分を、第4回(9月開催)では第5章の残りと第6章を、第5回(10月開催)では第7章を議論します。

第6回(11月開催)ではパブリックコメント案を完成させます。

11月から12月の1ヶ月間でパブリックコメントを実施します。

第7回(12月中旬開催予定)ではパブリックコメント手続を受けて案を修正します。

第8回(2021年1月下旬開催予定)が最終回です。ここで市長に答申する為の案を完成させます。

3月の予算議会で市議会に報告するとともに市民のみなさまに公表します。

このかなりタイトなスケジュールですが、フジノとしては市民のみなさまの実感にもとづいたご意見をぜひ取り入れていきたいと願っています。



骨子が決定しました

今日の会議ではまず『骨子』が決定しました。

総論・各論・資料編の3部で、7章からなっています。

I 総論

第1章 計画策定の趣旨
1.計画の位置付け

2.計画の期間

3.計画への市民意見の反映

第2章 高齢者を取り巻く状況
1.高齢者人口の推移と将来推計
(1) 人口推計
(2)総人口
(3)年齢構成
(4) 高齢化率

2.要介護・要支援認定者数等の現状と推計
(1)年齢階層別要介護・要支援認定者割合等の現状
(2)要介護・要支援認定者割合等の推計
(3)要介護・要支援認定者における認知症状の出現割合の現状

3.日常生活圏域の状況
(1)日常生活圏域
(2)日常生活圏域別の高齢者人口等

第3章 計画の基本目標
1.基本目標

2.基本目標実現に向けて~地域包括システムの深化・推進~

3.基本目標実現のための取り組み分野

4.体系

Ⅱ 各論

第4章 生涯現役で生き生きと活動的に暮らせるために
1.生きがいづくり
(1) 社会参加の促進
(2)居場所づくりと生涯学習

2.健康づくり
(1)生活習慣病予防の推進
(2)歯と口腔の健康づくり
(3) 保健事業と介護予防の一体的な実施
(4 身近な健康づくりへの支援

第5章 地域で支え合い、住み慣れたまちで暮らせるために
1.地域における支え合いの強化
(1)介護予防事業の充実
(2)介護予防・生活支援サービス事業の推進
(3)生活支援体制整備事業の推進
(4)ひとり暮らし高齢者に対する支援
(5)地域福祉促進のための連携、協力

2.日常生活や将来に不安を抱える方々への支援
(1)相談支援体制の強化
(2)地域包括支援セシターの機能強化
(3)地域ケア会議の充実
(4)ねたきり等高齢者への支援
(5)成年後見制度の利用促進
(6)終活支援の推進
(7) 高齢者虐待の防止

3.適切な医療・介護体制等の整備
(1)在宅医療・介護連携推進事業の取り組み
(2)介護人材の確保と定着促進
(3)介護分野の文書にかかる負担軽減

4.認知症施策の推進
(1)認知症予防の推進
(2)認知症高齢者・介護者への支援の充実
(3)認知症共生社会に向けた地域づくりの推進
(4)若年性認知症の支援、社会参加支援

第6章 自分に合った環境で安心して暮らせるために
1.高齢者の住まい方の支援
(1)賃貸住宅の入居支援
(2)住宅改修費の給付
(3)住宅の耐震診断補強工事の助成
(4)高齢者の多様な住まい

2.防犯・防災体制の整備
(1)民間団体及び事業者との連携、協力
(2)災害時要援護者対策の推進
(3)消費者被害等の防止

第7章 介護保険制度の安定的な運営
1.介護保険の状況
(1)介護保険サービスの利用状況
(2)介護保険施設および介護保険事業所の整備状況

2.介護保険施設および介護保険事業所の整備計画

3.介護保険サービスの安定的な供給
(1)要介護・要支援認定者数等の推計
(2)介護保険サービス量の推計
(3)介護保険給付費の推計

4.介護給付適正化の推進
(1)要介護認定の適正化
(2)介護給付の適正化

Ⅲ 資料編

1.計画の策定体制

2.用語集

3.一般高齢者アンケート調査結果(介護予防・日常生活圏域ニーズ調査含む)

4.介護保険に関するアンケート調査結果(在宅介護実態調査含む)

5.介護事業所アンケート調査結果

これはそのまま第8期計画の目次になります。

現在の計画である第7期計画の目次と比べると方向性のじゃっかんの違いなどが分かります。

審議会では委員から「コロナ禍をうけて感染症対策を盛り込むべきではないか」とのご意見がありました。



計画はとても身近でリアルなものなのです

「介護保険事業計画なんて全然身近に感じられない」

という感想の方がほとんどかもしれません。

でもフジノにとっては3年に1度の大勝負で、策定の1年間はいつも以上にものすごく気合を入れる1年間です。

例えば、フジノのツイッターを観ておられる方々は、認知症のあるご高齢の方が行方不明になってしまった出来事を憶えておられると思います。

行方不明になってしまった認知症のある方についてのツイート

行方不明になってしまった認知症のある方についてのツイート


認知症のある方で行方不明になってしまう方は、昨年2019年、全国で1万7479人でした。

警察庁の集計がスタートしてから過去最多となってしまいました。

このうち、昨年のうちに所在確認ができなかった(行方不明のままの)方は245人にものぼりました。

神奈川県警によれば、2019年は県内で認知症のある方が1593人も行方不明となりました。

こうした現実を前に、ツイッター上ではたくさんの方々が情報の拡散に協力して下さいました。

同時に

「何故、警察・行政は発見できないのか?」

という怒り・疑問の声をたくさんいただきました。

そもそも認知症のある方が行方不明にならないように支援する仕組みを新たに作るとすれば、今つくっているこの計画に書き込まねばなりません。

「今ある認知症で行方不明になった方を探すネットワークでは足りないんじゃないか」

というご意見をたくさんの方から頂きました。

そう、そのお考えを実現する為には今つくっているこの介護保険事業計画の中の

第5章4.認知症施策の推進
(2)認知症高齢者・介護者への支援の充実

に新たな取り組みが記されなければならないのです。

これから先3年間の取り組みは完成した計画に基づいて予算要求がなされていきます。

逆にいうと、計画に記されなかったことは予算がつきにくくなります。

ご理解いただけましたでしょうか。

今つくっているこの計画は、ご高齢の方々の住まい・保健・医療・福祉・介護・生活支援・介護予防・認知症など全てに関わる計画なのです。

だからフジノは必死に計画づくりに向き合っています。

市民のみなさまもいつでも受け付けております。どんどんご意見ください。

パブリックコメント手続きはありますが、ここから大きく何かが変わることは現実的にありえません。

計画に何かを入れたい場合は、この半年間が勝負なのです。

どうかあなたも一緒に計画づくりに参加して下さいね。

よろしくお願いします。



介護保険料の値下げ(市民税非課税世帯約3万5000人)を決定しました/消費税アップが実行されなくとも横須賀市は値下げを続けます

増税にともなうダメージを減らす為に介護保険料を値下げします

今日の招集議会では人事案件だけでなく、議案の審査も行なわれました。

その中から最も市民のみなさまに影響がある議案をご紹介します。

10月に予定されている消費税アップに備えて、横須賀市では介護保険料を市民税非課税世帯の方々(約3万5000人)を対象に値下げをすることを決定しました。

しかも10月から値下げではなく、4月にさかのぼって適用されます。

2019〜2020年度、介護保険料を値下げします

2019〜2020年度、介護保険料を値下げします


今回の値下げの対象は、市民税非課税世帯の方々(約3万5000人)に限定されています。

他の方々も増税のダメージを受ける訳で誠に申し訳ございませんが、より厳しい環境にある方々への負担軽減という趣旨をどうかご理解下さい。

さらに、もしも消費税増税が延期されることがあっても、横須賀市はこの値下げを2年間は取りやめません。



横須賀市なりの想いが強くこめられています

ところで今回の値下げは、横須賀市だけの独自の取り組みではありません。

全国の市町村で行なわれます。

『地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律』という法律があって、その中で低所得者への負担軽減をすることが決定されているからです。

けれども単なる横並びの値下げではありません。

国が定めている値下げのパーセンテージ(料率)には『幅』があります。例えば、「市町村は0.5%〜1.5%のあいだで任意に値下げできる」のように。

横須賀市は市民の方々の負担額が最も少なくなるようにあえてこの下げ幅を最大に設定しました。

もちろん値下げには財源が必要です。

値下げに必要な費用は、国が2分の1を負担し、県が4分の1を負担し、市が4分の1を負担します。

その為、横須賀市は新たに5900万円を介護保険に投入します。

これには

「増税にともなうダメージを少しでもやわらげたい」

そんな横須賀市の想いがこの議案には込められています。

もちろん消費税増税はのダメージは大きいので、この介護保険料の負担軽減だけでは全て吸収することはできません。

それでも、この値下げは絶対に必要です。

時々、市民の方々から

「上地市長に交代してから高齢者福祉に対して厳しい」

という声をいただきます。

福祉政策を専門に取り組んでいるフジノからすると、それは残念な誤解です。

今回の介護保険料の値下げも、上地市長の高齢者福祉に対する想いがあってこそ。

どうか正確な情報が伝わってほしいとフジノは願っています。



介護保険料のしくみをおさらいします

そもそも3年ごとに介護保険料の保険料(金額)は変更されます。

3年間の「介護保険事業計画」を作って、保険料も3年ごとに改定します

3年間の「介護保険事業計画」を作って、保険料も3年ごとに改定します


ものすごく単純化します。

3年間にどれだけ介護保険サービスが使われるかを推計します。

2019〜2021年度は、合計1104億6857万円にのぼると推計しました。

(推計の内訳)

  • 施設サービス:337億7282万円
  • 居宅サービス:506億8829万円
  • 地域密着型サービス:153億6749万円
  • その他保険給付:67億3296万円
  • 地域支援事業:39億702万円

この1104億6857万円のうち24.5%を、横須賀市の介護保険の第1号被保険者38万人で負担します。

単純に割り算をすると、1人あたり年額7万1530円、月額5961円となります。

けれども横須賀市としては「なんとか保険料を月額5500円に下げたい」という考えから、基金(貯金にあたります)を21億円取り崩して充当しました。

その結果、この3年間の介護保険料は年額6万6000円・月額5500円への引き下げを実現しました。

もう少し詳しく保険料のしくみをお伝えさせて下さい。

「所得ごとに介護保険料をいくらにするか?」

という『段階』ごとの『保険料』はそれぞれのまちが決定することができます。

そこで、所得が低い方から高い方まで、横須賀市では17段階に『段階』を分けています。

このように細かく『段階』を分けて保険料を設定していくことはとても大切で、フジノも3年ごとの料金改定のたびにずっと提案を続けてきました。

つまり、所得の低い方は保険料を低くし、所得の高い方には高い保険料を負担していただく。いわゆる累進課税の考え方と同じです(所得が再分配されるイメージです)。

先ほど記したとおりで、この3年間の介護保険料は年額6万6000円です。

けれども17段階に分かれていますので、所得の低い方の保険料は低く、所得の高い方の保険料は高く設定して、その合計金額を平均すると年額6万6000円になります。

民間の保険では発病や傷病のリスクの高い方ほど保険料が高く設定されるのがふつうです。

けれどもフジノは「公的な介護保険は強く再分配機能を意識すべきだ」と考えています。

保険料の段階については、フジノは17段階をさらに広げていくべきだと考えています。

介護は、社会全体で担っていくべきものです(『介護の社会化』と呼びます)。

今も実際には家族介護が続く実態がありますが、もはやかつてのように介護を家族が担って潰れていくようなことはあってはなりません。

その為にも「介護保険という保険制度は絶対に続けていきたい・維持していきたい」とフジノは願っています。

安定した保険運営の為にも、より多く負担が可能な高い所得の方からは保険料を多く、より生活が厳しい方々からは保険料をなるべく安く、という形で保険料設定をこれからもお願いさせていただきたいと思います。

どうかご理解ください。



2025年の市立2病院は「慢性期ゼロ床」で本当に大丈夫か。徹底的に議論しました。うわまち病院移転建て替え後の新病院と市民病院の「新たなベッド数」と「機能」が健康部から報告されました(その4)/2018年12月議会

前の記事から続いています)

健康部による2025年の市立2病院の姿にフジノはたくさん質問しました

2025年の市立2病院のベット数と機能について健康部が行なった報告を、3回に分けて紹介してきました(その1その2その3)。

フジノにとって市立2病院の改革は長年の大切な政策で、取り組んできた具体的なテーマは本当にたくさんあります。

市民のみなさまが受けられる医療をより良いものに改善すべく、たくさんの質疑を重ねてきました。

今回こうして具体的な発表がなされたので、これまでの提案がどのように活かされたのか(あるいは活かされなかったのか)改めて質問しました。

そこで、フジノが行なった質問を記したいと思います。



「慢性期ゼロ」で本当に大丈夫か?

フジノにとって、父が12年間にわたって植物状態(遷延性意識障害)となって慢性期の療養病床に入院を続けた日々が様々な政策の原点にあります。

慢性期の方々とご家族を支える為のフジノの主な提案

  1. 介護職の方々が医療的ケアを実施できるようにすること
    →実現しました
  2. 在宅で療養できる方々が増えるように地域包括ケアシステムを構築すること
    →現在も実現中です
  3. 慢性期の療養病床を市立2病院に確保すること
    →今日「2025年の市立2病院は慢性期ゼロ床」と発表されました

この3つは、特に徹底して質疑を行なってきましたので、歴代の健康部・福祉部の方々は耳にタコができているのではないかと思います。

上に記したとおり、2つ目までは実現(実現中)しました。

しかし、最後のテーマである『慢性期の療養病床を市立2病院に確保すること』については、真逆の発表(慢性期病床を廃止してゼロにする)がなされてしまいました。

新病院(旧・うわまち病院)の2025年のベッド数

新病院(旧・うわまち病院)の2025年のベッド数


市民病院の2025年のベッド数

市民病院の2025年のベッド数


在宅医療の取り組みが進んだことをはじめ、医療制度の変更によって慢性期の概念も変化するなど、フジノが問題提起をした当時とは大きな状況の変化がありました。

けれども、改めてそうした状況の変化も含めて市民のみなさまにぜひ知っていただきたいと思い、「本当に慢性期ゼロで大丈夫か」と質問しました。

下に、今日の質疑応答を紹介します。超長文ですが、お付き合いください。

教育福祉常任委員会での質問

フジノの質問

市立2病院の病床数及び機能について伺います。

慢性期病床について、新病院の慢性期はゼロ床とするとしたことについて伺います。

まず福祉部介護保険課に伺います。

本市には『介護医療院』が存在しておりません。

そんな中で慢性期ゼロ床ということが発表されたことに対して、慢性期の療養が必要な方々に対応できると介護保険課はお考えになったのか。

事前に協議があったと思うんですけれども「ゼロで行けるよ」とお返事をなさったのか。

お聞かせ下さい。

介護保険課長の答弁

市民病院の病床の計画の時に、福祉部の方にもまさに『介護医療院』のことで協議がございました。

その時、介護保険課だけでなく関係する課と協議をしたんですけども、市民病院の休床しているところに『介護医療院』を設置するということについては福祉部としては「希望しない」という回答をさせていただきました。

理由としては、横須賀市はこれまでも市立の介護施設を持たずにこれまで介護環境を整えてまいりました。

市立の『介護医療院』を開設することが、現状、横須賀市の介護産業の中では適当でないと考えました。

それと『介護医療院』はこの4月に開設されたばかりで11月末時点において県内には1つも開設されていません。

その為、運営方法やどのような方の利用が適当であるかなどについては今後の推移を見守るべきだと考えております 。

フジノの質問

僕が提案した「『介護医療院』を市民病院内にぜひ設置してほしい」ということについて協議をしていただいたと。

また、その回答として『介護医療院』は設置しないと答えたと。

今回、市立2病院が慢性期病棟病床を一切持たなくなるということに対して介護保険課としては「一切不安は無い」という風にお答えになったんでしょうか。

お聞かせ下さい。

市立病院担当課長の答弁

今、介護保険課長がお話しさせていただいた通り、「市立病院として療養病床を持たない」ということについての相談はしてきました。

まず病院側の方から見た時には、医療政策というか診療報酬上の誘導になるんですが、

『病院としての療養病床』はどんどん縮小の方向にあるという中で、病院だけを見た時の慢性期というのはまずこの先大きく伸びていくことは無いであろう、と。

ただ『慢性期』という状態を少し広くとらえて、病院に入る療養の患者さんだけではなくて、例えば『介護医療院』というお話もございましたが、それ以外も含めた介護施設の利用者の方々。

また横須賀市でも同じく進めている在宅療養の推進。

こういった『広い意味での慢性期』ということを考えると、この部分のニーズは今後ますます出てくるという意識をまず共有しています。

その中で、介護保険課としてできること、市立病院担当課としてできること、また在宅の関係で言えば地域医療推進課としてできること。

お互いどんなことができるのかという話は、この市立病院の病床をどうするのかという話をしたことをきっかけに、具体的にまだ何が解決策だと見いだせてはいないんですが、話を持つように今し始めたところです。

『広い意味での慢性期の方々』に対する対応というのはやはり考えなければいけないんですが、それをどういう風に対応していこうかというところはまだ現在具体的にどういう方法が望ましいのかというところはまさに考えている最中という状況でございます。

フジノの質問

続いては、同じ質問を健康部の地域医療推進課にぜひ伺いたいです。

本市の在宅療養・地域包括ケアの実現のための取り組みは全国的にも高く評価をされております。

しかし一方で、在宅療養ができない方々も存在しており、慢性期の療養病床と在宅との間を行き来できることというのが非常に大事なこと、現実的な対応だというふうに考えています。

今、市立病院担当課長から答弁があり、3課で打ち合わせ等をしているし今後もしていくというお話だったんですけれども、これからどうこうするというよりやはり市立2病院がバックベッドとして療養病床を持ってくれているということは大変大きいと思っているんです。

けれども、地域医療推進課は「在宅療養の取り組みで対応できるから新病院及び市民病院は慢性期をゼロで構わない」という風にお返事をしたのかどうかお聞かせ下さい。

地域医療推進課長の答弁

大変難しいご質問をいただきました。

「市立2病院が慢性期病床を持つか持たないかで在宅医療のバックベッドとしての役割が果たしてできるのか」

というお話かと思いますけれども、私どもとしては病院は市立病院だけを対象に考えてはおりません。

大きな範囲で、やはり『病床』というのは2次医療圏で見ていくものでございます。

ただ、医療政策を担当しているとはいえ、私ども(横須賀市)は2次医療圏全体を統括できる立場にありませんので、どこの病院の病床をどうすべきという意見は私どもとしては個別には持っておりません。

けれども、広い意味では市内全体の病院の在り方をバックベッドとしてお願いをしているところです。

実際に私の方で拠点方式でセンター連携拠点として横須賀市医師会に委託をしております。

この横須賀市医師会では在宅患者をあらかじめ万が一の時に治療が必要な時にバックベッドとして事前に登録するという仕組みも、私どもと一緒に取り組んできた中で生まれてきております。

市立病院にも地域包括ケア病棟というのがございますので、そちらもバックベッドとして大いに活用させて頂いてるところでございます。

また、市内全域と致しましては慢性期病床が確かに市立病院からは無くなるということでございますが、こちらの資料にもございますとおり、他の病院でもパシフィックホスピタル、湘南病院、聖ヨゼフ病院では慢性期病床を用意してございます。

これから先も2次医療圏の患者動向はある程度推計はされておりますけれども、実際に2025年を超えた先がどうなっていくかということも考えますと、今の段階ではこの今市立病院担当課の方からご報告させた内容でもトータルでは対応できるのかなと考えております。

具体的に在宅療養もこれから進めていくというところではさらなる取り組みを進めていきたいと思っております 。

フジノの質問

市立病院担当課長からも地域医療推進課長からも、市立病院だけが慢性期病床を持つ必要は無い現状を、民間病院が慢性期を356床を持っているから大丈夫だというお話がありました。

一方で、僕はかねてから『民間病院に任せてしまうことのリスク』についても質問をしてまいりました。

例えば、経営判断から病床の削減や病院経営そのものからの撤退という判断を民間病院はすることが考えうる、ということを申し上げてきました。

そのような状況の中で、慢性期が今356床あるからといってそれで本当に安心していかれるのかどうか、市民の方にご説明していかねばならないと思うんですね。

特にVREの問題があったとはいえ、うわまち病院において慢性期の病床が50床あったということは大きな安心につながっていた訳です。

民間病院の撤退リスク。

そういったことをどうやって市民の方々に説明をしていくのかお聞かせいただきたいと思います。

市立病院担当課長の答弁

まず、病院としての療養病床を市立病院として持たないという考え方のところで、資料の方にも4ページ目の所に、市内3病院で療養病床はおおよそ対応できるであろうと。

このうち藤野委員の方からのおっしゃられました通り、民間病院ですので経営難で撤退するだとかそういうような可能性が十分あるというのは承知しております。

その中で、この注のところに記載してある3つの病院の内、湘南病院と聖ヨゼフ病院はいわゆる在宅療養の方々などを支えるためのバックベッドとしての役割を持つ機能、いわゆる『回復期』であったり、『急性期』でも少し『回復期』寄りの診療ですね、そういったところを担っていますので、将来的に変わる可能性はあり得るのかなと思います。

これに対してパシフィック・ホスピタルについては横須賀市内の医療機関で唯一療養を中心に運営している医療機関ですので、やはりこの医療機関の動向というのは考慮する必要があるのかなと思っております。

そうした考えのもと、実は私と健康部長とパシフィック・ホスピタルを実際に訪問いたしまして、理事長さんなどとお会いして今の経営方針をどういうふうに考えていらっしゃるのかであったり、後は患者の状況などを伺ってまいりました。

伺ってきたところ、現在ベッド数は259床ありますが、入院患者は大体200人から210人程度で今推移していて、これをもう少し病床稼働率を上げていきたいというお話をされていました。

実際に患者はどの病院から入ってきてますかというお話を聞かせて頂いたところ、やはり急性期病院の3つ、市民病院とうわまち病院、横須賀共済病院。

こちらから入ってくるのが入院患者のおよそ9割ぐらいを占めたと。

そういう状況で、その3病院をはじめ他の医療機関からの転院依頼があった時には、現在はよっぽどタイミングが悪いという事を除けば、ほぼをお断りすることなく今は入院対応できている、と。

今後この3病院を中心にしたところからの患者の入院が大きく増えることが望まれるかどうかということについては、多分現状の状況がしばらく推移していくのではないのか。大きく増えることはおそらく無いのではないか。

一方、全体としての患者が増えるのは、『回復期』や『急性期』でもちょっと下の方辺り、この辺りが増えるんではないのか。

そういうようなご意見を伺っています。

そうすると現時点では、あえて市立病院として療養病床を持つ必要性は無いのかなと考えて、こういう形に致しました。

その上で、万が一、他の医療機関で療養病床が運営がなされなくなる時の考え方としましては、説明資料の6ページ目になりますが、表の療養病棟の新病院の所の説明の但し書き以降ですね、

「将来の医療制度改正柔軟に対応できるよう新病院の建設時には回復期リハビリテーション病棟は現在の療養病棟の施設基準を満たすように整備することを検討します」

要するに、運用としては回復期として病院としては運用していきますがハード整備は将来的に療養病棟にも移ることを考慮して考えていきたいと。

こういうことで藤野委員のおっしゃられますリスク回避というところは考えていきたいと考えております。

フジノの質問

課長、大変丁寧にありがとうございます

その答弁に対して2点伺いたいと思います。

まず1点目は、前段でお話があった在宅療養を支える意味合いとしての湘南病院と聖ヨゼフ病院なのですけれども、僕は将来的にこちら(慢性期病棟)は無くなってもおかしくないなという気持ちを正直持っています。

例えば、聖ヨゼフ病院だったら2020年に新病棟を建て替えると聞いているんですけれども、その時に具体的に現在の慢性期47床を確保してくれるのかどうか。

その辺は正直議員としてはまだ分からない況なんですね。

もしお話を聞いておられれば、増減があるのか把握しておられたら、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

市立病院担当課長の答弁

湘南病院や聖ヨゼフ病院の動向ですが、直接私どもの方で確認したということではございませんが、年に1回『病床機能報告』というもので各医療機関が将来的にどういう医療機能を持つのかということを病床機能別で報告をしております。

神奈川県のホームページでも公表されておりますが、これまでの報告状況の数字を見ますと、聖ヨゼフ病院も湘南病院も慢性期については現在の病床数と、聖ヨゼフ病院は現在建て替えを進めているので数字が少し動いておりますが、基本的には慢性期としての機能を引き続き持っていくという報告をしていますので、当分の間は撤退したりするようなことは無いのではないのかなというふうに考えております。

フジノの質問

それから、後段のパシフィック・ホスピタルについて伺いたいと思います。

部長・課長、実際に打ち合わせというかヒヤリングをしに行って頂いて本当にありがとうございます。

他の2病院と違ってこちらは大変療養病棟として優れていますし、入院したい方も多くおられるのを自分自身が患者家族だった時に強く感じています。

一方で、経営という観点から、こちらは例えば特別室があったり個室が20ベッドあったり、差額ベッド代が無い部屋からまず埋まっていってその部屋の待機はすごく多くてもし差額を月例えば10万円払えれば入れるという部屋があって

生計が苦しくてもなんとか家族を入院させたいと思いから差額代を払ってとりあえず入院をして、差額が無い部屋に空きが出るのを待って、そしてなんとか部屋を移ることができるというようないわゆる利用者側にとってハードルが高い側面もあった、というのが正直なところですです。

ですから今お話を部課長が聞いてきて下さって今200から210人で推移していてさらに稼働率を上げたいっていう言葉をお聞きして下さったことは本当にありがたいなと思っています。

稼働率を上げるにはやはり差額ベッド代の部屋を少し減らしていき、より入院しやすくすることしか無いんじゃないかなっていうふうに僕は聞いて受け止めていました。

こういうように改革をされる可能性があるとしても、現状では差額ベッド代が無い部屋から埋まっていって、そうではない部屋、高い部屋には入りたいけれども入れない。ベッドは空いている。つもり稼働率が100%に近づかない理由というのは差額ベッド代のところが大きいんじゃないかなと僕は感じています。

うわまち病院が療養病床を持っていた時にはそういった事は一部を除いてはなかったわけです。

このように、民間病院は差額ベッドの設置に関してもかなり柔軟にできる。

それに対して公立病院はやはり利用しやすさというのがあったという風に感じているんですけれども、この差については埋まっていくという風にお感じでしょうか。

パシフィック・ホスピタルもより利用しやすく「入りたい」と言う方が入りやすくなっていくという風に受け止めてよろしいんでしょうか。

民間病院のことなので市が答えるのはおかしな話だとは思うんですが、安心の為にぜひお聞かせいただきたいと思います。

市立病院担当課長の答弁

今、差額ベッドの取り扱いのお話をいただきました。

うわまち病院の療養病床は、当時、病棟として全部で50床のうち10床が個室でした。

ですから個室の割合としてはパーセントだと20%になります。

そういう状況の中で、実はうわまち病院も医療制度の改正によって、ちょうどこの薬剤耐性菌の院内感染対策を取る少しぐらい前から入院患者が落ち始めていたという事実があります。

ただ実際の決算の数字などではこの薬剤耐性菌の影響の方が大きく出てしまったので、はっきりとは見えないんですが、これまで大体50ベットに対してうわまち病院は個室も含めてですけれども大体46人から48人ぐらいで推移していました。

これがちょうど平成28年ぐらいから45人を割り込んで40人から43人ぐらいで推移する日が多くなってきました。

これは何故だろうと思っていたところ、やはり傾向として、入院された患者の在院日数が短くなってきました。

実はパシフィック・ホスピタルの方に訪問してお話を伺った時にも、パシフィック・ホスピタルの方でも同じようなお話をされていました。

3年ぐらい前までは患者ご家族の感覚からすると、だいたい入院日数が平均300日ぐらいだったものがこの3年間で今平均100日程度まで短くなっています。

そうすると、患者の入れ替わりが多くなってきますので、ベッド数は同じであっても実際に入院したいという方がいらっしゃった時に、結局ベッドが開いていくスピードも早いのでほぼあのお断りなく受け入れられる。

それと差額ベッドのお話もございましたが、仮に差額ベッドしか今は空いてないというようなことでまず差額ベッドの部屋に入ったとしても、他の部屋の開くスピードも速くなっているので、差額ベッド代をやむなく支払わなければならない期間というのも、3年ぐらい前の感覚からすると相当短くなってるのではないのかなと思っております。

それで全て解決できるかとはちょっと申し上げられないんですが、少なくとも相当、いわゆる病院の療養病床に病棟に入院する環境としてはここ1〜2年で大きく変わってきているということはあるのかなというふうに思っております。

フジノの質問

ありがとうございます。

今までのご説明をいただいて、これまでずっと療養病床を絶対残してほしいというふうに申し上げてきたことへの想いというのはひとまず納得はすることができました。

1点強く要望したい事としては、先ほど課長が答弁でも述べて下さった説明資料にも記述してある

「将来の医療制度改正柔軟に対応できるよう新病院の建設時には回復期リハビリテーション病棟は現在の療養病棟の施設基準を満たすように整備することを検討します」

これはぜひ検討をした後、この通りにぜひ進めていっていただきたいと思います。

今後何が起こるかというのは分からない訳です。

特に国の制度改正というのは頻繁に行なわれる状況があります。

誰もが安心して暮らしていかれるように万が一にもぜひ備えていただきたいというふうに思いますがいかがでしょうか。

健康部長の答弁

今、藤野委員から言われた点につきましては、これは市長からも同様に言われてることでございます。

慢性期の方の受け入れというのはやはりどこかが必ずしなければいけないということはあります。

ただ先ほども課長が申し上げたように、現在民間の病院の方でも満杯で入れないという状況では無いので、まずは民間にお任せできるものはお任せをして、これから先もしそういう状況の変化があれば対応できるようにということでここに表記してございます。

そのような形で考えていきたいと思っております。

よろしくお願いいたします。

以上です。




(次の記事に続きます)



休棟している市民病院の病棟を改築して「介護医療院」を新設できないか。医療・介護難民を絶対に生まない為にやれることは全てやるべき/2018年9月議会

「在宅」だけが全てではない現実を直視した取り組みを進めてきました

フジノが市議会議員に転職してすぐに父が脳梗塞で倒れました。

それから12年間、植物状態(遷延性意識障害)の父を受け入れてくれる慢性期の療養病床探しに苦しみました。

理想論でいけば『在宅での療養』をすべきなのでしょう。

しかし現実は厳しいです。

どれだけ訪問看護・訪問介護をお願いしたとしても、柔道・剣道有段者で100Kg近くある父(植物状態)を障がい1級の母だけで暮らしていかれるとは考えられませんでした。

市議会議員としてフジノの休日は年に数日あるかどうかの忙しさ。

両親と同居したとしても父の介護はできなかったと思います。

そんなフジノにとって、慢性期のご高齢の方々の療養を支えることは自らの体験に基づいた重要な政策の原点です。

慢性期の方々とご家族を支える為のフジノの主な提案

  • 介護職の方々が医療的ケアを実施できるようにすること
    →実現しました
  • 在宅で療養できる方々が増えるように地域包括ケアシステムを構築すること
    →現在も実現中です
  • 慢性期の療養病床を市立2病院に確保すること
    →市民病院ゼロ・うわまち病院は院内感染をきっかけにゼロへ

この3つはいつもあらゆる角度からあらゆる部局に提案をしてきたので、教育福祉常任委員会に出席している各部局には耳にタコができているかもしれません。

今日の教育福祉常任委員会常任委員会では、今年2018年4月から国が新たに導入した『介護医療院』について提案しました。

厚生労働省「介護医療院とは」パンフレットより

厚生労働省「介護医療院とは」パンフレットより


厚生労働省「介護医療院とは」パンフレットより

厚生労働省「介護医療院とは」パンフレットより


横須賀市にゼロの『介護医療院』を休棟している市民病院のスペースに新設すべきではないかと提案しました。



国が新設した「介護医療院」を横須賀市に導入すべき

フジノが行なった質問と部局からの答弁は下のとおりです。

フジノの質問

まず『介護医療院』に対する本市の評価です。

超高齢・多死社会における医療・介護ニーズに応える為に、今年4月から新たに創設されたのが『介護医療院』です。

要介護の方々に対して、長期療養の為の医療と日常生活上のお世話、介護の両方を提供できるのが特徴です。つまり、これまでにない医療プラス介護プラス生活支援プラス住まいの機能をあわせ持つ新類型が登場した訳で、2018年度介護報酬改定の目玉とも言われました。

一方で、財政だけを考えれば、医療療養病床の財源は医療保険ですが、介護医療院へ転換することになれば、財源は医療保険から介護保険に移ることになります。

その為、本市の介護保険財政だけを見れば負担の増加につながります。

そこで伺います。

まず、本市は、この介護医療院をどのように評価しておられるのかお聞かせください。

介護保険課長の答弁

 
『介護医療院』ですが、まだ本市には実際に申請がございませんし、もともと介護療養型医療施設が本市に無いものですから、なかなか事業者も利用者のほうも、こういうふうに利用しようとぴんとは来ていないところなのですが、これから地域包括ケアシステムを進めるに当たって、より介護度の高い方は専門家のケアを、そして医療とも連携していくということですので、開設に踏み切る法人がありましたら支援していきたいと思っています。

フジノの質問

現状では、利用者の方も介護サービス事業者側もぴんときていないのではないか、もしも開設をされるという意向があれば支援をしていくということでした。

今回の条例改正は、介護医療院の開設の許可などの申請に対する審査手数料を設ける為です。

今のお話にもありましたが、国ではゼロから新たに『介護医療院』を設置するというよりは、現状ではもっぱら、従来の療養病床から『介護医療院』への転換を促しています。

本市の場合、現状では医療療養病床を持つ病院が1カ所存在しているだけです。

そこで伺いますが、この医療療養病床は将来的に『介護医療院』への転換の意思を持っておられるのでしょうか、お聞かせください。

介護保険課長の答弁

 
『介護医療院』が今回できたことによって聞き取りをいたしましたが、今のところ予定は無いということでした。

フジノの質問

この『介護医療院』への転換をするインセンティブがありまして、早期転換をすることのほうが国の支援が手厚い。

これは2021年3月末までということを指摘したいと思います。

今、提供側の話をしましたが、一方で、サービスを受ける側のニーズについて本市はどのようにお考えなのかを伺います。

第7期介護保険事業計画が今年スタートいたしました。

『介護医療院』については、このように記述しています。

「第7期計画では新規整備は行わず、第8期以降に計画の検討を行います」

つまり、本市は3年後までは動かないと現状では明記した訳です。

一方で、市民の皆様にとって『介護医療院』のニーズが高いものであれば、しっかりと整備をしていかねばなりません。

市民の皆様は、『介護医療院』という単語そのものは御存じないかと思います。

しかし、医療と介護と生活支援と住まいの機能をあわせ持つ介護保険施設ならば、ぜひ利用したいという願いは高いものと推測できます。

そこで伺います。

市民の『介護医療院』の持つ機能に対するニーズは高いのか否か、本市はどう受けとめておられるのかお聞かせください。

介護保険課長の答弁

 
『介護医療院』を第7期計画で規定した時には、『介護医療院』そのものの詳細がまだ示されておりませんでした。

ですから、この計画の中では、こういうふうに詳細がわからず、その以前は介護療養病床を閉じていくという方向でしたので、この介護医療院がわからなかったというところもございます。市民のニーズが高いかどうかにつきましても、先ほど申し上げたように、まだ計り知れないところが現在ではございます。

フジノの質問

繰り返しの質問になりますが、『介護医療院』という単語を聞いて中身がイメージできる方は、行政の職員の皆さんも含めて、我々市議会議員も含めて、市民のみなさまはもっとイメージしづらいと思うのです。

そうではなくて、『介護医療院』の持つ機能、医療+介護+生活支援+住まい、地域包括ケアの要だと先ほど課長も御答弁して下さいました。

この機能に対するニーズは高いのかどうか、それを把握しておられるかどうかをお聞かせください。

介護保険課長の答弁

 
調べたわけではございませんが、ふだんの介護保険課の業務からいたしますと、もしこれが軌道に乗ってくればニーズはかなりあるのではないかと思います。

フジノの質問

そうですよね。

日常業務を行なっておられると、当事者の方のニーズはかなりあると思われますよね。

実際、僕の父ももし生きていれば、ぜひ『介護医療院』にお願いしたいという気持ちでおります。

そこで、改めて伺いたいのですが、『介護医療院』の実態が第7期計画をつくる時には分かりませんでしたが、今は分かるように政府も発表しています。

そして、『介護医療院』の持つ機能に対するニーズが高いものであれば、第7期計画期間中であっても、こうして条例も整備をする訳ですし、市内の医療療養病床に本市は積極的に転換を促していくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

介護保険課長の答弁

介護保険計画は、今後の3年間の給付費の見込みを立てて、そして保険料もその中から決めておりますので、第7期計画の中で、例えば大幅な給付費の増が見込まれるとなると、計画自体が、財政自体が立ち行かなくなります。

そこまでのものでないと想定できれば検討していかなくてはけないと思いますが、今この段階でそれを進めていきますということは、第7期が始まったところですので、なかなかはっきりとは申し上げられません。

フジノの質問

課長、すみません。計画が先にあって行政は実務を進めていく訳では無いはずです。

まず当事者の方のニーズがあって、それを酌み上げて計画にして、3年間かけて財政と給付のバランスをとっていくというものだと思います。

けれども、今のお話を聞くと、受けとめによっては計画を完遂させることが大事であって、ニーズは置き去りに聞こえてしまいます。

ニーズがもし『介護医療院』の機能に対してあるならば、第7期の計画期間であってもしっかりと取り組みをしていくことは決しておかしなことではないと思うのですが、改めて御答弁をお聞かせ下さい。

福祉部長の答弁

 
藤野委員のおっしゃるとおりでございます。

今、第7期介護保険計画では、療養型から介護医療院に転換すること自体は別に問題ないということにしていますので、ニーズが高いようであれば、それはそれで『介護医療院』に転換するということをお勧めすることはできると思います。
 
財政面につきましても、今それほど療養病床の数は多くありませんので、影響の無い範囲内でできるのであれば、と思っております。

フジノの質問

部長のおっしゃるとおりかと思います。

続いて健康部に伺いたいのですが、市民病院で今も閉じたままの病棟に関して、『介護医療院』の検討も視野に入れるべきではないかと伺います。

日本慢性期医療協会の会長である武久会長は、

「今、病院、病床には空床が結構出ており、そこをうまく利用できる。また、特別養護老人ホームの新設がある程度抑制できる。空いている病院、病床をうまく転用して、医療と介護が合わさった新施設にできる」

と述べています。

僕は全く同じ主張を市民病院に対して持っています。

健康部では、今も空けることができていない病棟の今後について『介護医療院』とすることも検討の視野に入れるべきではないでしょうか。

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

 
市民病院で『介護医療院』の検討をしたらどうかという御質問だと思うのですが、まず、空きベッドについては、現状を申し上げさせていただきますと、この11月に回復期リハビリテーション病棟をオープンさせる予定で、今工事がまさに進んでおります。

こちらにつきましては、平成30年度予算で御審議いただいており、進めているところでございまして、工事が終わって、この病棟がオープンしますと、残りはいわゆる市民病院の中で空きベッドがあるのが小児病棟だけになります。

この小児病棟の取り扱いをどうするのかという中で検討していくような形になるのではないのかなとまず思います。

空きベッドの状況としては以上になりますが、もう1つ、実は市民病院の建物の制約のことが1点ございます。

過去に「いわゆる医療保険の療養病棟を市民病院でできないのか」というお話もいただいたかと思うのですが、実はなかなかそれが現実性を帯びてこない最大の要因が、市民病院の中の病床の面積の狭さと、あと療養病棟ならではの設備をつくらなければいけない。

具体的に言うと、入院中の患者さんが集まって食事ができる、いわゆる食堂のようなものをつくらなければいけない。

そのスペースを今の市民病院では取ることがなかなか難しくて、それで今まで療養病床を進めていなかったという経緯がございます。

この経緯を考えますと、『介護医療院』自体が結局『生活施設』としての機能も兼ね備えた施設になりますので、実は健康部側では具体的にまだ検討を進めていないのですが、恐らく相当の改修をしなければいけないのかなと思っています。

その為、少しハードルは高いのではないかと思っています。

ただ、ニーズとして、先ほど介護保険課長が答弁させて頂きましたが、こういった介護医療に対するニーズというのはあるということは理解しておりますので、また少し長いスパンでの検討になるかとは思いますが、検討は視野に入れて進めていきたいとは思っております。

という結果になりました。

市内の民間事業者が『介護医療院』へ転換(要するに業務体系をまるっきり変えることです)してくれるのを待つよりも、フジノはまるっきり使っていない市民病院の病棟スペースを活用するほうが現実的だと考えました。

フジノは『公設公営』にしろとは一言も言っていません。

このスペースを活かして、民間の事業者にスペースを提供するなどの形が有効だと思います。

そして、市民病院・うわまち病院・共済病院などで急性期~回復期の治療を終えた方々が『介護医療院』で長期療養をできるようになる、これは良い提案だとフジノは信じています。

今後の横須賀市の動きをしっかりみていきたいです。