2012年決算議会・一般質問

藤野英明です。

よろしくお願いします。

1.新上下水道局長の使命は何だと認識しているか

市民生活に不可欠のライフラインでありながら、上下水道事業は今、非常に厳しい経営状況にあります。

新会社の設立断念騒動によって前上下水道局長が辞職してから1ヶ月半にわたって空席となっていた局長職に、9月1日付けで小林局長が就任しました。

(2012年8月30日・神奈川新聞より)

就任にあたっての所信表明などの機会は残念ながら特にありません。

そこで、この際、新局長に伺います。

【質問】
あらゆる困難の中で就任した新局長は、ご自身の任期中の使命とはどのようなことだと認識しておられますか。

お答え下さい。

 2.上下水道の料金・使用料は「値上げ」を早急に「決定事項」とした上で、適正な負担の在り方を市民のみなさまとしっかりと議論するステップへと進む必要性について

今後も社会保障制度を守り維持していく為には財政の健全化が必要です。

本市は2011年度末現在で3,004億円もの借金を抱えていますが、その3分の1にあたる1,213億円を抱えているのが上下水道局です。

 一般会計1,681億6,963万1,527円
 特別会計9億2,939万0,199円
 水道事業222億1,996万2,951円 
 下水道事業991億0,725万5,171円 
 病院事業100億0478万1183円
 合計3,004億3,102万1,031円 

上下水道局は財政健全化の為に、これまであらゆる歳出カットの取り組みを行なってきましたが、それにも限界があります。

コストカットは継続しつつも、歳入を増やす必要があります。

つまり、「値上げ」です。

止まることが許されない上下水道を今後も維持し、財政を立て直し、ひいては本市の社会保障制度を守り続ける為にも

「上下水道の料金・使用料を早急に値上げすべきだ」

と僕は5年以上にわたって提案してきました。

2007年3月の教育経済常任委員会での質疑をはじめに多数の委員会質疑で提案を行なってきました)

「値上げ」は痛みを伴う為に『短期的』には市民の理解を得られないものですが、『長期的』には上下水道事業が永続できる姿を示すことこそが最大の市民サービスであると僕は考えています。

歴代の局長と僕は「値上げ」について議論してきましたが、みなその必要性をはっきり認識しておられました。

必要な「値上げ」が成されなければ、数年のうちに赤字転落どころか、事業がたちゆかなくなることが明らかであるにもかかわらず、歴代市長が問題を先送りしてきたのだと言わざるをえません。

(2012年9月議会・生活環境常任委員会・説明資料・P6より。下水道は2014年度には純損失とともに事業資金がマイナスに転じる)

2014年度には赤字に転落と同時に、運営資金もマイナスになる

8月に「水道事業・下水道事業アドバイザー会議」(以下、アドバイザー会議)から報告書が出されて、

「下水道使用料の見直しが必要」
「水道料金についても見直しを検討する必要がある」

との結論が出され、ようやく一歩前進しました。

(2012年9月議会・生活環境常任委員会・説明資料・P4より)

しかし、仮に「値上げ」を今すぐ決定しても、料金徴収のシステム変更を行なうには1年半から2年ほど時間を要する為、実施までにはさらにタイムラグが起こります。

つまり決定すべき時期が遅くなればなるほど、安定した経営が実現するのはさらに先になってしまうということです。

こうしたことから、「値上げ」そのものは可能な限り早く「決定事項」として、今後は一刻も早く具体的なシュミレーションを出して、正確な情報と危機感を市民のみなさまと共有できるように努めて、適正な負担の在り方を市民のみなさまとともにしっかり議論するという次のステップへと進まねばなりません。

(1)下水道使用料の「値上げ」を明確に「決定事項」として、新たな料金体系の具体的なシュミレーションを早急に示すべきではないか

下水道使用料は「見なおすべきだ」とアドバイザー会議は結論を出しましたが、市長・上下水道局長はこの報告書を受けて、「見直し」を正式に決定したのでしょうか。

いまだ決定していないのであれば、一刻も早く「決定事項」とすべきです。

【質問】
市長と上下水道局長の見解をお答え下さい。

(2)水道料金においても「見直しの検討をする必要がある」ではなく「見直し」を「決定事項」とすべきではないか

一方、水道料金についてアドバイザー会議は「見直しを検討する必要がある」と「見直し」を先送りしました。

しかし水道事業は、早くも2014度末には純損失2.4億円と赤字に転じることが見込まれています。

(2012年9月議会・生活環境常任委員会・説明資料・P6より)

さらに、構造的な収益悪化の状況が改善する余地は無く、人口の減少・電力料金の値上げによる費用の増加・消費税増税による経済活動の低迷など「見直し」を先送りする余裕はありません。

したがって、水道料金も「見直し」を「決定事項」とすべきではないでしょうか。

【質問】
市長・上下水道局長の見解をお答え下さい。

(3)負担増が一気に集中して市民生活を困窮させてしまわないように、経済社会状況を見極めながら新たな料金体系の「導入時期」を決定すべきではないか。また、段階的な導入も検討すべきではないか。

今後、我が国では次々と増税と保険料のアップがなされます。

介護保険料、後期高齢者医療保険料、国民健康保険料、電気料金など軒並み上がり、2014年には消費税率が8%へ、2015年には10%へと引き上げられます。さらに2014年から10年間、復興増税として市民税と県民税が増税されます。

本市の上下水道料金・使用料の「値上げ」は早期に行なうべきですが、同時に、負担の増加が極端に集中しないように細心の注意を払い、市民生活を困窮させない為のあらゆる取り組みが必要です。

【質問】
そこで、新たな料金体系の「導入時期」は経済社会状況を見極めながら決定すべきではないでしょうか。

【質問】
また、値上げは数回に分けて緩やかに行なうなどの取り組みも検討すべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(4)値上げの必要性を理解していただく為に、いかに市民のみなさまに伝えていくか

本市が細心の注意を払っても国や県の動向が不透明な為に消費税をはじめとする複数の増税等と、本市の上下水道料金・使用料の「値上げ」は時期的にどうしても重なってしまう可能性があります。

その際、市民の負担感が大きくなることは避けらません。

それでも今回の上下水道料金・使用料の「値上げ」は長期的には市民生活を守る為に不可欠な取り組みであることを政治・行政は責任を持って訴えていかねばなりません。

(質問)
市長・上下水道局長はその必要性を理解していただく為に、いかに市民のみなさまに伝えていくのでしょうか。

お答え下さい。

(5)アドバイザー会議は今後も必要なのか

財政に危機感を持つ市議と市職員の間では、何年も前から「値上げ」の必要性は共有されてきました。

今回アドバイザー会議が出した結論は、本来、上下水道局内部だけで十分に出せたはずです。

にもかかわらず屋上屋を架してアドバイザー会議を設置したのは、有識者を集めて議論させることで、市民向けの免罪符にしたとしか考えられません。

今後は、市長と上下水道局長の責任において意思決定を進めていくべきです。

【質問】
もはやアドバイザー会議は不要ではないでしょうか。

お答え下さい。

3、市民生活の現実に対応した、全く新しい上下水道の料金体系をつくる必要性について。
(1)料金・使用料を定期的に見直す仕組みをつくるべきではないか。

これまで16年以上にわたって値上げをしてこなかった上下水道事業ですが、一度決めた料金・使用料を長期間固定してしまう従来の料金体系では、上下水道局内外の状況の変化に対応できません。

【質問】
今後は、一定期間(例えば3年)ごとに収支見通しを見直した上で、経営状況の好転や悪化に応じて値上げと値下げが柔軟に行える仕組みをつくるべきではないでしょうか。

お答えください。

(2)世帯の所得や状況に応じた新しい料金体系の導入を検討すべきではないか。

産業構造が変化した現在では、本市水道の有収水量において工業用はわずか2.9%に減り、家事営業用が73.5%を占めています。

製造業での利用は圧倒的に減少して、生活用水としての利用に変化しています。

その生活用水を利用する個人や世帯の状況も大きく変化しており、長引く景気低迷、非正規雇用の増加、超高齢少子社会の進展などによって、高齢者世帯の貯蓄額は高い一方で、勤労者世帯では貯蓄額も平均所得も低くなるなど世代間の格差が広がっています。

さらに、高齢者同士、若年者同士での同一世帯内の格差も広がっています。

こうした変化が進んでいるにもかかわらず、福祉減免の対象となる世帯と社会福祉施設を除いて、万人が同一の基本料金、従量料金を支払わなければならない現在の料金算定方法では、時代の変化に全く対応できていません。

また、アドバイザー会議が出した報告書に基づく基本水量制の廃止と逓増型単価の緩和では、所得の低い世帯ほど、生活に必要であっても、むしろ上下水道の利用を避けてしまうという危険に陥りかねません。
公共財としての上下水道には時代に即した新しい料金体系が必要です。

そもそも従来の算定根拠としてきた水道料金算定要領、下水道使用料算定の基本的な考え方は、事業者に対する拘束力はありません。

【質問】
したがって、値上げに当たっては、介護保険料のように基準額を設けた上で、所得に応じた段階的な料金体系の導入や、水道を多く利用せざるを得ない乳幼児期の子どもがいる子育て世帯への優遇措置を行うなど、世帯の状況に応じた料金設定など、本市は新しい料金体系を導入すべきではないでしょうか。

お答えください。

(3)上下水道局は、早急に関係部局と負担軽減、緩和措置の具体策を協議すべきではないか。

値上げを行うに当たっては、必ずセットで負担軽減や緩和措置をとる必要があります。
本来であれば、アドバイザー会議の中で、あるいは福祉部、こども育成部など、関係部局が並行して議論し、市民生活の現状に基づいた対応策を打ち出す必要がありました。

【質問】
そこで、上下水道局は早急に関係部局に呼びかけて、新しい料金体系における負担軽減の仕組みづくりと、導入に当たっての緩和措置の議論を始めるべきではないでしょうか。

お答えください。

4、学校の敷地内に仮処分として埋められている除染土の学校の敷地の外への移設を早期に実現すべき本市の責任について。

昨年の東京電力福島第一原発の事故を受けて、本市でも全市立学校で放射線測定を行いました。

その結果、基準値を超えた土砂約7トンを除染して、仮処分として市内43校のグラウンドわきなどに埋めています。

子どもたちが毎日を過ごす学校に除染土が埋められていることに強い不安を感じる市民の方々が、2度にわたって学校の外へ移設を求める請願を出しました。

本市には、こうした市民の思いに寄り添って一刻も早く対応すべき責任があります。

(1)学校の敷地の中にある除染土を下町浄化センターに移してほしいという市民の願いを、新上下水道局長はどのように受けとめておられるか。

6月議会に提出された請願第4号を受けて、教育委員会は8月17日に上下水道局と意見交換を行いました。

上下水道局の下町浄化センターでは、高い放射性物質が検出された汚泥焼却灰をコンテナに保管しているのです。

そこに学校敷地内の除染土を移させてほしいと教育委員会は打診しましたが、上下水道局は拒否しました。

僕は、その拒否の理由を聞いても、保護者の不安や子どもたちの健康よりも優先すべき合理的な理由だとは考えられませんでした。

その後、新局長に交代し、上下水道局は新しい体制となりましたので伺います。

【質問】
かつて教育委員会にもおられた新局長は、この問題に対してどのようにお考えでしょうか。

お答えください。

(2)市長も東京電力へ申し入れを行うべきではないか。

8月30日、教育長を初めとする教育委員会は、東京電力と面談をして、市立学校の除染土を東京電力が引き取るように申し入れをしました。

現段階では、受け入れられないとの回答でしたが、教育委員会は引き続き東京電力と協議を続けていく方針です。

しかし、これは教育委員会だけの問題ではありません。

これまでも市長は、安全は国がしっかりと保障し、本市としてはより安心をお届けすることが責務であると明言して来られました。

【質問】
したがって、ひとしく市民に安心を届ける責務を持つ市長からも、東京電力に申し入れを行うべきではないでしょうか。

お答えください。

(3)市長、教育長、上下水道局長は連携して、学校の敷地の中にある除染土の処理を一刻も早く行うべきではないか。

6月議会での指摘を受けて、教育委員会では財政部契約課に登録している市内の産業廃棄物処理許可業者4社に対して除染土の受け入れを打診しました。

しかし、受け入れはできないとの回答を受けました。

一方で、この9月定例会に提出された議案第69号水道事業の補正予算では、放射性物質が検出された有馬浄水場の天日乾燥床の汚泥を処理するための増額補正が計上されました。

福島第一原発事故によって、天日乾燥床の汚泥から予想よりも高い濃度の放射性物質が検出されたために、汚泥の搬出・処理方法を変更しなければならず、予算を増額補正するものです。

最大で275.5ベクレル/kgの放射性セシウムが検出された汚泥は1,000立方メートルに上り、重さにして約1,500トンです。

委託業者は、この汚泥をバキューム車で吸い取り、コンテナで運び出し、泥をまぜることで全体に占めるセシウムの含有量を100ベクレル/kg以下にし、建設改良土として県内で再利用します。

縦割り行政の弊害がここにあらわれていると感じるのですが、上下水道局では、放射性セシウムが検出された汚泥1,500トンを産業廃棄物として市外の委託業者に処分させる議案を提出しているのに、教育委員会では、わずか7トンしかない汚泥を市内4事業者にのみ打診して断られて、あきらめてしまっています。

【質問】
教育長は、上下水道局が委託する市外業者の存在を承知しているのでしょうか。承知しているのであれば、なぜ今回の教育福祉常任委員会で報告しなかったのでしょうか。教育長が承知していないのであれば、なぜ上下水道局は教育委員会にこの情報を提供しなかったのでしょうか。

いずれにせよ、市長、教育長、上下水道局長は連携して、3者の責任のもと、学校の敷地内に仮置きされている除染土を早急に産業廃棄物として処理すべきではないでしょうか。

市長、教育長、上下水道局長の見解をお聞かせください。

(5)不育症への支援に先進的に取り組む本市が不育症治療費助成事業を神奈川県の保健医療計画に盛り込むよう提案する必要性について。

現在、県が保健医療計画の改定を行っていますが、市民からの相談を毎日じかに受けているのは市町村ですから、現場の声を県に対して積極的に伝えていくべきだと僕は提案してきました。

9月6日に開かれた神奈川県保健医療対策推進会議において、保健医療計画の素案たたき台の2回目の議論が行われました。

この素案では、不育症への支援が弱く、問題です。

母子保健対策の生涯を通じた女性の健康づくりの支援という項目の中で、相談員などの人材育成や体制整備の推進と記述されているだけです。

一方、不妊症については、不妊に悩む夫婦への支援という独立した項目立てがなされており、今後の施策としても、経済的な負担を減らすための特定治療支援事業を継続的に実施するとしています。

この扱いの差は、県の不育症支援がまだ十分でないことを示しています。

県は不育症について情報収集、実態把握、関係医療機関の情報提供、不妊・不育専門相談センターでの電話面接相談を行っています。

しかし、本市が10月スタートする経済的な負担軽減のための治療費の助成は行っていません。

不育症の当事者団体によるアンケート調査で最も要望が多かったのは治療費への助成です。

また、県では専門家による相談体制こそありますが、本市では、妊婦の皆様にとって最も身近な存在である市内産婦人科の看護師や助産師や保健師を対象にした研修会を実施しました。

まず、不育症の存在そのものを知らない方が多い中で、不育症への気づきを促すための人材育成です。

こうした本市の支援策が県の医療計画に取り入れられて全県での取り組みになれば、専門の医療機関の増加にもつながり、より不育症についての認知度も上がり、治療の機会もふえることになります。

【質問】
そこで、担当者レベルではなく、市長から県知事に対して、本市の不育症支援の取り組みを県の保健医療計画に盛り込むようにぜひ提案していただけないでしょうか。

お答えください。

以上で僕の1問目を終わります。

 

市長の答弁

御質問ありがとうございました。

まず、新上下水道局長の使命については、上下水道局長から答弁させます。

次に、下水道使用料の値上げを決定事項とした新たな料金体系の具体的なシミュレーションについて御質問をいただきました。

下水道事業については、平成26年度以降に事業資金が不足する見通しです。

今回、水道事業・下水道事業アドバイザー会議からの報告書において、下水道使用料の見直しが必要であるとの御意見をいただきました。

私も早い時期に下水道使用料の見直しが必要であると認識しています。今後は料金体系等の検討を、上下水道局長に指示していきたいと考えています。

次に、水道料金においても、見直しを決定事項とすべきではないかとの御質問をいただきました。

水道事業については、現時点では事業資金を確保していますが、今後の施設更新等を考えると厳しい経営環境です。

今回、水道事業・下水道事業アドバイザー会議からの報告書において、水道料金の見直しを検討する必要があるとの意見をいただきましたので、水道料金についても、どのようにするべきか考えてまいります。

次に、新たな料金体系の導入時期の決定や段階的な値上げの検討をすべきではないかという御質問をいただきました。

料金体系の見直しについては、経済社会状況と水道事業及び下水道事業の財政状況の推移を見ながら、総合的に判断してまいります。

次に、料金体系を見直す必要性を理解していただくために、どのように市民の皆様へ伝えていくのかという御質問をいただきました。

料金の見直しに当たっては、まずは財政状況を詳細に議会の皆様と共有をし、その上で市民の皆様にわかりやすく説明をしていきたいと考えています。

次に、今後のアドバイザー会議の必要性及び市民生活の現実に対応した新しい上下水道の料金体系についてのうち、上下水道料金・使用料を定期的に見直す仕組みについては、上下水道局長から答弁いたします。

次に、世帯の所得や状況に応じた新しい料金体系の導入を検討すべきではないかという御質問をいただきました。

新しい料金体系の見直しに当たっては、基本水量制や逓増制の妥当性などさまざまな視点から検討したいと考えています。
福祉関係の減免については、別の政策課題としてとらえることが適当であると認識をしています。

次に、上下水道局が関係部局と負担軽減策、緩和措置の具体策を協議することについて及び学校敷地内に仮処分として埋設されている除染土の学校敷地外への移設を早期に実現すべき本市の責任に関する質問のうち、除染土を下町浄化センターに移設してほしいという市民の願いを新上下水道局長はどのように受けとめているかということについては、上下水道局長から答弁いたします。

次に、東京電力へ私が直接申し入れを行うべきではないかという御指摘をいただきました。
今後、国の方針や処分方法等の新しい基準が示され、交渉の方向性が見えてくるようであれば、私みずから東京電力株式会社に対して申し入れを行いたいと考えています。

次に、市長、教育長、上下水道局長は連携して学校敷地内の7トンの除染土の処理を一刻も早く行うべきではないかという御質問をいただきました。

除染した土砂は学校敷地内に埋設しているわけですが、現実に空間放射線量を測定した結果、低い値であることから、現時点で行える最善の除染方法であると考えています。

しかしながら、このことを不安に思う保護者の方がいらっしゃることは事実であり、この方々の不安を取り除くため、できる限り早く処分できるように、市、教育委員会、上下水道局が連携して取り組む必要があると考えています。

次に、本市の不育症治療費助成事業を県の保健医療計画に盛り込むよう、県に提案する必要性について御質問をいただきました。

県の『保健医療計画』は、その性格上、市町村の個別の課題や事業を位置づけるものではありませんので、本市の不育症治療費助成事業そのものを県の計画に記載することは困難であると考えています。

しかし、御指摘のとおり、県が改定作業を行っている『保健医療計画』では、不育症に悩む夫婦への支援に関して独立した項目がありませんので、新たに項目を設けることについて、県に対して提案してまいりたいと思います。

私からは以上です。

上下水道局長の答弁

私からは、局長の使命、上下水道料金及び学校敷地内の除染土に関連した御質問についてお答えいたします。

まず、上下水道局長の使命とは何かとの認識について御質問をいただきました。

議員おっしゃるとおり、水道事業・下水道事業の経営状況は、今後さらに厳しくなると考えております。

このような状況の中でも、市民のためによりよい上下水道サービスを提供することが、私に与えられた使命だと認識しております。

まずは、安全で安定した水道水の供給、汚水の適切な処理、雨水の速やかな排除といった上下水道本来の役割を果たしていきたいと考えております。

その上で、危機管理対策の強化もあわせて目指していきたいと考えております。

次に、下水道使用料の値上げを明確に決定事項として新たな料金体系の具体的なシミュレーションを早急に示すべきではないかとの御質問をいただきました。

市長からも答弁がありましたとおり、私としましても、市長の指示を受け、早い時期に新たな料金体系等について検討を行い、その結果を示していきたいと考えております。

次に、水道料金においても見直しの検討をする必要があるではなく、見直しを決定事項とすべきではないのかとの御質問をいただきました。

私としても、経営状況を踏まえ、局内で十分検討をし、市長ともよく相談をしながら考えていきたいと思っております。

次に、値上げの必要性を理解していただくために、いかに市民の皆様に伝えていくのかとの御質問をいただきました。

いつでも安心して使えるとまらない水道、下水道を持続させるために、料金の見直しが必要となった場合には、水道事業・下水道事業の財政状況を初め、水道及び下水道施設の現状をお知らせするなど、その理由をわかりやすく説明し、市民の皆様の御理解をいただけるようお伝えしてまいります。

次に、今後のアドバイザー会議の必要性について御質問をいただきました。

水道事業・下水道事業アドバイザー会議は、事業の運営及び諸問題に関して広く意見を聴取し、事業に反映させるために設置いたしました。

今後も、事業運営全般につきまして、広く御意見をいただくためには必要であると考えております。

次に、上下水道料金・使用料を定期的に見直す仕組みをつくるべきではないかとの御質問をいただきました。

料金の安定性、期間的負担の公平性などの要素を考慮しますと、一般的には3年から5年程度が適当であると言われております。

本市では、過去の算定期間を3年といたしておりました。このことから、料金の算定期間は、本市の実施計画期間の3年ないし4年に合わせるのが適切であると考えております。

次に、上下水道局は早急に関係部局と負担軽減策、緩和措置の具体策を協議すべきではないかとの御質問をいただきました。

新たな料金体系を考える際に、関係部局の意見を聞いていきたいと考えております。

次に、学校敷地内の除染土を下町浄化センターに移設してほしいという市民の願いをどのように受けとめているのかという御質問をいただきました。

議員御指摘のように、子どもたちが学校生活を送る校内に除染土が保管されている環境を懸念されるお気持ちは、十分理解をしております。

局としましては、市民生活に直結した下水道から発生します汚泥焼却灰を処理・保管することをまず最優先と考えております。

現状でございますが、下水道から発生する汚泥焼却灰を下町浄化センターに保管しておりますが、焼却灰の処分に関して、先行きが見えない中で、日々保管量が増加している状況にあります。

今後、上下水道局としましては、教育委員会と十分連携し、国や東京電力に対し、汚泥焼却灰及び除染土の処分方法・保管場所などにつきまして、現状に適した対応を講ずるよう申し入れをしていきたいと考えております。

次に、市長、教育長、上下水道局長は、連携をして学校敷地内の除染土の処理を一刻も早く行うべきではないかという御質問をいただきました。

有馬浄水場で発生しました浄水汚泥処理につきましては、今後、受託事業者を選定する予定でおりますので、業者が決定次第、教育委員会にその情報を提供していきたいと考えております。

また、教育委員会との意見交換では、除染土を受け入れられるか否かという点については話し合いを持ちましたが、処分可能な業者についての話し合いは行いませんでした。

教育長の答弁

私からも、市長、教育長、上下水道局長は、連携して学校敷地内の除染土の処理を一刻も早く行うべきではないかという御質問にお答え申し上げます。

教育委員会としては、上下水道局が委託する処分業者については承知しておりません。

今後、上下水道局が委託する業者が、学校敷地内に埋設した除染土砂を処分することが可能であるのかどうか問い合わせをし、確認したいと思います。

フジノの質問

市長、上下水道局長並びに教育長、御答弁ありがとうございました。

それでは、順次再質問を行ってまいります。

まず、順不同となりますが、学校敷地内の除染土の問題について伺いたいと思います。

まず、新上下水道局長に認識を伺いましたので、再度確認をします。

8月17日の時点で教育委員会と上下水道局が意見交換を行った際に、上下水道局は受け入れられないとお答えをしていますが、新上下水道局長も、同じように受け入れる気はないということでしょうか、お答えください。

上下水道局長の答弁

教育委員会と今後、まず十分な連携・協議をしていく中で、どういう形が最適な方法かを考えつつ対応していきたいとは思っております。

フジノの質問

上下水道局長に再度伺います。

前局長時代に受け入れを拒否した理由というのは、まずは上下水道局の汚泥焼却灰を処分することが最優先である、同時に、コンテナのふえていく見通しもこの先どうなるかわからないということだったと思います。

ただ、教育福祉常任委員会で、他の議員の皆さんも質問した訳ですが、教育委員会にある除染土というのはわずか7トン、上下水道局の汚泥焼却灰は1日に約3トン程度ですから、約2.5日分にしか当たりません。

この2.5日分をコンテナで保管していただくということ、この1点だけが上下水道局の今後のコンテナの見通しを左右するようなことになるのでしょうか。

子どもの健康や、あるいは保護者の方の不安を真摯に考えたときに、上下水道局の汚泥焼却灰の2.5日分を取り急ぎ移設するということが、どうしてそのような結論になるのか、改めて御認識を伺いたいと思います。

上下水道局長の答弁

議員おっしゃるように、生活排水から出る汚泥焼却灰は日量3トンでございます。学校施設内に今埋めてある部分は総量7トンということは承知しております。

そういう中で、先ほども答弁させていただきましたが、やはり、まず市民生活に密着している下水道から発生する汚泥焼却灰というのを優先的に考えたいという気持ちは変わりませんが、先ほど来、議員も、私もそう思っておりますが、保護者はもちろん、児童・生徒がやはり不安というものがぬぐいきれないという部分については、私ども上下水道局も教育委員会も十分認識しているところであります。

その上で、今後、もちろんまずは国にきちんとした基準を明確に示してほしい、それから、それにかかわる経費の請求についても、きちんと東京電力に再度申し入れをしていく、そういうような行動をした中で適切な対応を早く見出したいとは思っております。

フジノの質問

 
続いて市長に伺いたいのですが、今、上下水道局長に御提案申し上げたことというのは、ほかの取り組みが何も見つからなければ、そのコンテナで早急に引き受けてほしいという思いであります。

ただ、国の基準や国の方向性が決まったら移すことはやぶさかでない、あるいは東京電力とお会いするのもやぶさかでないというような答弁では、6月に請願が出され、その前にも既に要望書は出されていて、一体何年待たせるのか。

国の基準が決まるまで結局、動かないのであれば何にも変わらないのではないですか。

市長がしっかりと方針を立てて、例えば産業廃棄物として処分をする、あるいは上下水道局の下町浄化センターのコンテナに移す、当面はこの対応を行って、最終処分は国の基準が決まってからもう一度行う。この方針を市長が決めなければ、教育委員会も上下水道局も動けないのではないですか。

どうお考えかお答えください。

市長の答弁

今回、この学校敷地の中に埋設されている処分土については、どういうものを、どういう値が出たら処分をするかということについては、国が示す基準以上の厳しい数字で取り組みをまず行っているところです。

この発生した処分土をどうするかということに関して言えば、まずは、それを地中に埋めて、ふだんの学童の生活には影響のないようにしていくというのが当面とられた措置ですけれども、その上で、この処分土をやはり不安に思う保護者の方々がいらっしゃることも事実であり、これをこのまま野ざらしにしていいという問題意識を持っているわけでは決してありません。

ただ、一方で、この国の原子力施策が中間処理施設や最終処分場を何も決めないまま進んできたということは事実であって、そういった処分土をどう処分するのかというのは、横須賀市以外の自治体においても、同じような課題としてあるというのが現状です。

そうした中で、東京電力に対して、既に教育委員会からは、この発生した処分土を処分するようにお願いしたところ、現段階では無理という話がありましたので、対応には横須賀市としても苦慮しているという現状があります。

その上で申し上げるならば、今回、有馬浄水場から出てくる汚泥土の中で、それを処分する業者がいるかもしれないということで、それに委託をかけるところでございます。そこで決まった業者が、こういった学校の敷地内で発生した処分土を受け入れられるかどうか、そういったことについては問い合わせをしていきたい、そして、お願いできるのであれば委託をしていきたいと考えています。
(議場から答弁に対してヤジが出る)

フジノの質問

そんな質問はしていません!論理をすりかえないでください。

僕が今申し上げているのは、国が最終処分を決めるのであれば、そのときはそうすればいいわけです、下町浄化センターのコンテナも。

そうではなくて、今、保護者の方々が請願を出しているのは、今、市立43校のグラウンドのわきに埋められている除染土7トンを今すぐに移してほしいという話なのですよ。

それを産業廃棄物処理事業者が引き受けてくれるかどうか、そういう問い合わせはするというお話でしたが、国の基準が決まるまでとか、そういう言いわけを繰り返すというのは、市長がおっしゃっている、安心を届けるのは市民に対する市長の責務、本市の責務ということからはかけ離れているのではないですか。

お答えください。

市長の答弁

国の姿勢を私は批判したのであって、決してそちらに責任を転嫁するつもりはありません。責任の転嫁というか、保護者の不安をすべてそちらに向かわせるというつもりはありません。

答弁の最後に申し上げたとおり、上下水道局の有馬浄水場のほうで発生した汚泥を処理する業者が決まれば、そちらにその7トンの処理もお願いできないか、ぜひ確認をしたいと思っています。(発言する者あり)

フジノの質問

それはいつまでにやってくれるのですか。

市長の答弁

この有馬浄水場で発生している処分土の業者の選定を今しているところですので、業者が決まり次第行いたいと思っています。

フジノの質問

それはいつですか。

市長の答弁

上下水道局長から答弁させます。

上下水道局長の答弁

この業者への委託の契約スケジュールでございますが、9月24日に公告で、開札が10月10日という予定をまず今、持っております。

結果的には、遅くとも10月下旬までには業者が決定するという運びになろうかと思います。

フジノの質問

では市長、10月下旬には委託業者が決まるわけですから、その段階で受け入れを求めるということでよろしいですか。

市長の答弁

それで結構です。

フジノの質問

今、議会での答弁の中ではっきりと市民の皆様に、そして市議会議員の皆様に、学校の敷地内にある除染土約7トンは、産廃業者に対して引き取りを市長が申し出るという答弁を伺いました。

これは、今、市民の皆様もインターネットで見ておりますから、これがもし破られるようなことがあれば、市長はまさに問責に値すると思います。ぜひこの約束を守っていただきたいと思います。

そして、上下水道局長に伺います。

局長就任前のお話ですので新局長を責めるつもりはありませんが、教育長、そして両部長、そして学校管理課長が、上下水道局と意見交換をした。

そのときのテーマは、学校の除染土7トンを下町浄化センターのコンテナで引き受けてくれないかという話であったから、そのことについてしか答えなかったという御答弁を先ほどいただきました。

けれども、問題はそこにはないはずです。

下町浄化センターのコンテナで引き受けてくれということが問題の本質ではなくて、保護者の方や子どもたちの健康や不安を考えたときに、教育委員会は思いがわかっていますから、どうにかして学校の敷地から移したい、そのために提案や申し入れをさせていただいた。

ですから、ほかのアイデアがあるならば、それを上下水道局が教育委員会に提供するのは当然のことだと思うのです。

それなのに、それがこういう質問だったからその質問には答えたけれども、ほかの情報は一切出していないなどというのは、縦割り行政の甚だしいものがあると思います。

新局長、今までのこの意見交換のあり方は、どんなふうに考えますか。

上下水道局長の答弁

この汚染土の処理について、こうしよう、ああしようという議論が全くなかったというのは、それぞれの話し合いの進め方に少し行き違いがあったとまずは感じます。

そういうような中で、先ほども答弁させてもらっておりますが、保護者、児童・生徒の不安というものがぬぐい切れないというのは、十分我々も認識をしておるところですので、早い時期に、先ほど10月末ぐらいには業者が決まるであろうという答弁をさせていただきましたが、その業者が決まり次第、速やかに教育委員会と連携をして、その落札するであろう業者に受け入れの申し入れをする(発言する者あり)、そういうようなことが今の最善の策であると考えています。

フジノの質問

局長、これからの方針については承知しております。

そうではなくて、新局長が就任される前に上下水道局が行った教育委員会との意見交換の中で、このテーマにだけ質問があったから、この質問にだけ答えているような縦割りのあり方をいかがお考えかお聞かせください。

上下水道局長の答弁

組織としては、上下水道局、教育委員会という別の組織形態ではありますが、一つの横須賀市という中では、同じ認識の上、その課題をどうクリアしていくかというのが当然のことであるとは思っております。

フジノの質問

市長に伺います。

全ての部局を統括する責任がある市長は、その責務を負っていると思いますが、今のお話を聞いて、あなた御自身の責任はどのようにお考えですか。

市長の答弁

この学校の敷地内に発生している処分土の後をどうするかというのは、教育委員会だけの問題ではないと認識をしていますので、上下水道局あるいは市長部局を初め、よく連携をして取り組んでいかなければいけない責任があると思っています。

フジノの質問

今のは質問に答えておりません。

新局長就任前の上下水道局、そして教育委員会が、請願が2本も出ていて、その中で意見交換を行ったと。こういう質問に対しては、Aとしか聞かれていないからAということについてだけの答えを行った。

情報共有や、教育委員会が考えてきた真意、保護者や子どもたちの健康不安をぬぐいたい、だから除染土を移してほしいのだという願いをもって、そしてそういう質問、意見交換の場を教育委員会が設けた。

けれども、上下水道局はそういう思いを酌み取ることができず、単純に質問されたことだけに答えた。だから、上下水道局は、産廃業者に処分を検討しているにもかかわらず、それよりも明らかに圧倒的に少ない教育委員会の除染土の方向性については、教育委員会は見出せなかった。

教育委員会はかなり努力をしていただいていると思うのですが、こういう部局間で問題が共有できていない。

けれども、「オール横須賀」と上下水道局長がお答えいただいたように、市は全体として部局を超えて取り組みを行って、市民の思いに寄り添っていかなければならない。

そして、部局ごとにリーダーがいますけれども、さらにそのリーダーを取りまとめるのがあなたなのです。

ですから、今回のような縦割り行政の弊害について、あなたはどのように御自身の責任をお考えですか、お答えください。

市長の答弁

質問の趣旨を私がよくわかっていないのかもしれませんが、今回発生したこの処分土を最終的にどこに持っていくかということは、先ほどの繰り返しになりますけれども、教育委員会だけが負うべきものではなくて、横須賀市全体の問題としてとらえる必要があると思っています。ですから、教育委員会だけではなくて、上下水道局や市長部局もよく連携をして取り組む責任がある、そのように答弁いたしました。

フジノの質問

質問がわからないということですので、ほかの例を出して申し上げます。

前上下水道局長が進めた新会社の設立、それに対して財政部は否と答えた。この両部局の話や、あるいは顧問弁護士の話を市長が統括する立場として聞いていれば、今回のような問題は起こらなかった。

僕は、それと同じ構造を感じます。

教育委員会の願い、思い、そして上下水道局の、もちろん上下水道局は下町浄化センターでのコンテナを、どうなるかわからないから何とかして守らなければいけない。この両方を見られるのは市長しかいないのです。

けれども、それぞれの部局が、それぞれの思いを単独で伝え合ったために、解決できるかもしれないものが、今回の質疑を行うまでお互いの理解が得られなかった。

議員は、もちろんすべての部局を見られますからこういう質問ができますけれども、行政側でそれができるのは、市長、副市長しかいないはずです。

ですから、今回のような事態になったことをあなたはどうお考えですか、縦割りの弊害をどのようにお考えですかと僕はお聞きしております。

市長の答弁

今回のこの教育委員会の質問に、上下水道局が質問されたことについてしか答えなかった、そういった縦割りは排除していかなければいけなくて、それをする責任が私にあるというのは、御指摘のとおりだと思います。

フジノの質問

このようなことは申し上げたくないのですけれども、新会社設立騒動の繰り返しというのが、このようなことだと起こってしまうのではないかと少し懸念を覚えるような答弁をいただいたように感じます。

さて、上下水道料金・使用料についての話に移りたいと思います。

いかにして上下水道局が市民の皆さんに対して寄り添うことができるか。

例えば、今回の除染土の移設というのも、今後の値上げなどの議論について非常に深くかかわってくる問題だと思います。ライフラインでありながらも、同時に経営を成り立たせていかなければ、このまま事業を続けていくことはできない訳ですから。

そこで、今回は、下水道使用料と水道料金の値上げを僕は提案いたしました。

答弁を市長、上下水道局長から伺いましたが、改めて確認をします。2点です。

まず、下水道使用料の値上げは決定されたのでしょうか。

それから、水道料金の見直しについては、十分検討し、考えていきたいということでしたが、いつまでに、だれが、どうやって検討するのでしょうか。

そのような余地はないと申し上げましたが、早急にこちらも決定事項とすべきではないかと思いますが、2点について、市長、上下水道局長のお考えをお聞かせください。

市長の答弁

先ほど、1問目で御質問いただいた内容とほとんど同じ再質問だったので、答弁も重ならざるを得ないところがあるのですが、まず、下水道事業に関しては、平成26年度に資金がそもそも不足してしまうという状況に陥ることが想定されています。

そうした中で、料金体系の見直しというのは着手しなければいけない課題であると思っています。

ただ、議員おっしゃられる決定事項というのが何を指すのか私にはわかりかねるのですが、当然、下水道料金を値上げする際、あるいは水道料金もそうですけれども、議会の議決が必要です。

その議会の議決をもって決定事項というのであれば、それは私どもに課せられたものではないだろうと思っています。

この見直しについては、既に指示をしているというところで先ほどの質問には答弁をさせていただきました。

水道料金についてですが、水道料金については、当面の事業資金というのは確保されている状況ではありますけれども、将来的な人口の減少、それに伴う有収水量の減、また、施設の更新や災害対策、そういうことを考えると、今後必要になる費用というのはしっかりと見積もっておく必要があると思っています。

そうした中で、現行の水道料金でいいのか、それとも上げざるを得ないのか、その点についても検討を行う必要があると考えています。

私からは以上です。

フジノの質問

今の市長の御答弁でわかりましたので、上下水道局長の答弁は結構でございます。

僕が考える決定事項というのは、新たな料金の体系を考えるように指示を出すということをもって決定事項だと受けとめておりますので、下水道使用料については、値上げが決定されたと受けとめております。

今回の質問の趣旨というのは、値上げは既定事項として、今後どのような料金体系をつくっていくのか、シミュレーションを市民の皆様に提供して、いたずらに「値上げする、値上げする」と言って不安をあおるのではなくて、タイムラグがどうしてもかかってしまうわけですから、その間に、どういう料金体系であれば、この厳しい増税の時代であっても、市民の方にとっては負担可能で、そして同時に上下水道局が永続できるか、そういう料金を市民の皆様にシミュレーションを出す、それが危機感を共有することや値上げに対して理解をしていただけることだと僕は考えています。その次のステップへと進む必要性について繰り返し申し上げてまいりました。

その中で水道料金については、僕の定義で言うところの決定事項にはなっていませんが、これは、いつまでかけて決定をするのでしょうか。

時期を聞くのは余りよろしいこととは思えないのですが、これは、この先数年間、いや2年後に既に純損失に転じることが見えている水道事業で水道料金を上げないという選択肢はあり得ないと思うのです。

見直しを早急に決定事項として新料金体系のシミュレーションを水道事業も行うべきではないでしょうか、お答えください。

市長の答弁

今、2年後に純損失が発生するとおっしゃいましたが、水道料金については、単年度の収支という意味では、損失が2年後に起きるという状況には、私はないと認識しています。

間違っていたら、上下水道局のほうから確認していただきたいと思います。

そういう中で、当然、市として想定しなければいけない課題というのは、下水道料金を考える上で洗い出されてくるだろうと思っています。

それは、先ほど申し上げた有収水量の減であるとか、施設更新の費用、そして、災害対策に係る費用、そういったものを洗い出していく中で、その資金の調達というものが、料金によってしっかり賄われるかどうかということの判断ができるようになるだろうと思っています。

議長

今の市長の答弁でよろしいですか。

上下水道局長の答弁

先日の委員会に御提示した資料の一部の中に、水道事業会計の収支見通しと、これはまだこれから御議論いただく予定でいる平成23年度決算見込みを踏まえたものでありますが、平成24年以降は、それを踏まえた形でのマスタープランのものをまたさらに踏まえた結果の、平成26年度においては、水道事業会計については、いわゆる収益的収支が単年度は赤字になると。ただ、一方、事業資金残高、キャッシュはまだある、こういうような状況を現時点では予測しております。

フジノの質問

今、局長がお答えいただいたように、単年度赤字が発生して、ただ、事業資金そのものは40数億円確保できる。けれども、事業の好転自体は見込めないわけですから、純損失は膨らんでいくことが十分予想されます。

そうすると、事業資金が少しずつ目減りをしていく。

その中で、市長が今おっしゃったように、施設の更新や安全対策のための取り組みがなされなければならない。そうすると、事業資金が枯渇していくのも目に見えているわけです。

そんな中、さまざまな検討を行って、それから考えていくというお話でしたが、それは、値上げを決定してから、どのような規模で、いつまでやっていくかというのを考えていくことに進むことこそが必要であって、値上げ自体は、もう結論はほかにあり得ないのですから、まず決定事項として、やはり新しい料金体系を上水道も考えていくべきではないかという指示を出すべきではないかと思いますが、市長いかがでしょうか。

市長の答弁

純損失2年後というのは大変失礼いたしました。

ただ、上下水道のうちの下水道は、事業資金、キャッシュのほうが平成26年度には枯渇してしまう、そういう状況の中で料金体系の見直しを指示しているわけです。

先ほど上下水道局長から答弁をしたとおり、この料金の見直しというのが、これまではほぼタブーのような形で据え置きをされてきたと。

ただ、今後は、実施計画年度に合わせて見直しを行うのが適当であろうという答弁をさせていただいたと思います。

そういう中で、水道料金の値上げあるいは料金体系等については、考えていくことができるだろうと思っています。

フジノの質問

値上げの必要性を理解していただくための市民の皆様への周知策にもかかわるので伺います。

今までは額が決まったところで市民の皆様に、つまり議会に議案を出して、その金額についての議論が行われ、採決をされるというような形が一般的でした。

けれども、16年以上にわたって料金が硬直化して、一度も値上げをされないできた。

今回はそうではなくて、市長が今おっしゃったように、3年ごとに見直しができるような体制をまずつくる、そして、料金を値上げするに当たっては、どのような負担のあり方ができるのかというのを市民の方々と、車座会議ですとか、出前トークですとか、連合町内会長会議ですとか、あらゆる機会をとらえて、市民生活の中でどのくらいの負担が可能なのかということを探りながら、意見交換をしながら、その度合いというものも決めていくことが必要だと思っています。この点についてはどのようにお考えでしょうか。

市長の答弁

実施計画期間が4年ですので、その点、御承知おきいただきたいと思いますが、今回、料金体系を下水に関しては見直そうという中で、当然、情報の共有というのは市民の皆様と行っていかなければいけないと。

一般会計についても言えることですけれども、財政の状況というものを市民の皆さんに詳しく知っていただいた上で、市がお願いしている負担であるとか、あるいは提供しているサービスの量というものについて、いろいろ御意見をいただきたいと思っているところですので、今回、下水道料金については料金体系の見直しをと。

ただ、同時に水道料金についても、同じように、市民の皆さんにその経営状況というものをお伝えしていくような努力というのはしていかなければいけないと思っています。

フジノの質問

話題を移します。

アドバイザー会議にかかっている予算というのは幾らでしょうか。上下水道局長、お願いします。

上下水道局長の答弁

報酬を払っている委員の数が8名で、基本的には、いわゆる出面報酬と言われている1万3,000円掛ける8ということで、あと回数がございます。

具体的な金額は、今、手元に資料がございません。申しわけございません。

フジノの質問

1回約10万円掛ける回数分ということかと思うのですが、この上下水道事業アドバイザー会議をなるべく毎回傍聴を行っているのですが、上下水道局部内で十分結論が出せるものであって、これは無駄ではないですか。いかがですか。

上下水道局長の答弁

先ほども答弁させていただきましたが、根幹となる料金、使用料の関係についての学識経験者、もちろんあと市民の方も入っていますが、あと団体からの推薦など、そういう人たちの意見も聞くのがまず、料金については大事だと。

それ以外に、先ほど答弁させてもらいましたが、今後の上下水道事業の事業運営全般についても、この会議でいろいろな御意見をいただく場面があると。そういう趣旨でこの会議が設置されておりますので、そういう意味で、今後は必要ないという答弁はいたしませんでした。

フジノの質問

アドバイザー会議の面々というのは、上下水道局の上部組織のような業界団体から出席されておられる方々もいらっしゃいますし、新しい発想というのは、そこからは決して生まれてこないと僕は考えていますので、早急に解散するべきだと考えています。

そして、全く新しい上下水道の料金体系をつくる必要性について申し上げて、市長に伺いたいと思います。

これまで上下水道料金は、介護保険料のように、世帯の所得や状況に応じて段階的に徴収するというような仕組みというものは存在しませんでした。

ただ、これからの時代、1億総中流ではなくて、1億総下流のような時代、一方で格差があって、高い所得や貯金を持っている世代、あるいは若者世代の中でも勝ち組と言われるような人々はいる。そんな中、水道料金、下水道料金を支払えずに滞納してしまう方々もいる。

こうした社会的変化の状況を考えれば、全国で初めてであっても、横須賀市は、上下水道料金のあり方を全く新しくゼロから考え直す仕組みも必要ではないでしょうか。アドバイザー会議から出てくるような今までのあり方を、ただ基本水量制を廃止すればいいとか、そういった当たり前の話ではなくて、もっと新しい横須賀市の現実に即した姿を導入すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

市長の答弁

それは極めて難しいと思います。

フジノの質問

なぜ難しいのかを具体的に御説明ください。

市長の答弁

まず、この料金の徴収に当たって、その方々の世帯の収入ですか、そういったものを情報提供していただく、その上で料金を決定していく。毎年それを更新する。

そういったことを現実的に現在の上下水道局の体制でできるかといったら、不可能です。

フジノの質問

不可能であれば、それに対応した対策をとるのが市長の責務ではないのでしょうか。

市長の答弁

そうは思いません。

フジノの質問

それでは、このままの料金体系のあり方で、市民の方々は、所得がさらに下がっていく可能性が高い、滞納額も増えていくでしょう。

それで上下水道料金のあり方というのはよいとお考えでしょうか。

市長の答弁

使った分はお支払いいただかなければいけないと考えています。

フジノの質問

上下水道局長にお伺いします。

上下水道は『公共財』ではないのでしょうか。

上下水道局長の答弁

上下水道につきましては、市民生活に欠かすことのできないものであります。

フジノの質問

市長、大学院で政治を学んでおられる市長ですから、公共財という意味は御存じかと思います。

道路は幾らだれが歩いても、その人の所得に応じて税金が支払われて、その中から道路の修繕の費用等に充てられていく。上下水道も公共財としての側面が強いのではないですか。いかがですか。

市長の答弁

公共財の側面が強いと思います。

フジノの質問

それであれば、応益負担の考え方を改める必要もあるのではないでしょうか。

市長の答弁

そうは思いません。

フジノの質問

市長、そう思わない理由を毎回きちんとお答えいただきたいと思いますが、いかがですか。

市長の答弁

先ほど来、料金の体系の見直しが必要である、その根拠として、公営企業である経営状況にあるということは、これまで議論させていただいたとおりです。

そうした中で、この低所得者に対する対策等については、当然、市長部局で行うべきものであって、公共財とはいえ、水道あるいは下水を使っていただいた方々に対して、その分の負担をお願いすることは全く問題がないと思っています。

フジノの質問

「使った分だけ払え」と。

障害者自立支援法では、福祉サービスを使った分だけ払えというようなことがありました。

公共財というものは、等しく市民の皆様の生活を守るために必要なもの、それは租税措置で対応したり、あるいは所得に応じて支払う額が決まっていく。

これから上下水道局は、投資もまだまだしなければいけないし、経営の厳しさは変わらない。

一方で、市民の皆様にとっては、消費税の増税を初め、あらゆる負担が一気に押し寄せてくる。そのような中で上下水道事業も値上げをお願いしなければならない。

そのようなときに、横須賀市は「使った分だけ払えよ」と。

でも、お金持ちの方は、「使った分だけ払えよ」というのであれば幾らでも使うことができる。

けれども、市長も、昨年ぐらいに一緒に答弁しましたが、本当に若者であっても生活に困窮していて、夏であってもクーラーを入れない、そういった方々がいる。

そして、受益者負担でいけば、水を使わなければ使わないほど安く済むのであれば、市民の方の中には、所得が低いがゆえに水を使わなくなる、そういう方々がふえるのではないかということも予想されます。

したがって、市長は、関係部局との負担軽減緩和措置についてはこれから行っていくとおっしゃいましたが、しっかりと市民生活を見据えて、そして、社会状況の変化も見ていただいて、特に高齢者の方々、若者の中でも困窮している方々が苦しまないように、しっかりとサポートしていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

この御答弁をいただいて、質問を終わります。

市長の答弁

まず、水道サービスと障害福祉サービスを一緒に議論することは、大変乱暴なことであると思っています。

その「使った分だけ払ってください」というお願いをする根拠として、公営企業法等に基づく企業体によるものであるのと、租税やほかの財源によって提供する福祉サービスとを一緒にして論じるというのは、極めて乱暴な議論である、そのように思っています。

その上で、私も答弁させていただいたとおり、低所得者の方々に対する対策等については、市長部局でしっかり責任を持って行うべきことだと思っていますので、それについては、水道料金の見直しとは別の議論として行っていきたいと思っています。