2010年9月16日・本会議での討論(長坂の新ごみ処理施設の建設に反対)

「議案第76号」への反対討論の全文

藤野英明です。
 
議案第76号に反対する立場から討論を行います。

この議案は一般会計の補正予算案で、その中身には多くの事業が含まれています。

その1つには『ひとり親家庭』、中でも父子家庭に対して新たに『児童扶養手当』が支給されることへの増額補正もあって、議案に反対すればこれらまで否定することになってしまいます。

しかし、この議案には、西地区の長坂を候補地とする『新たなごみ処理施設』に関する予算が含まれています。

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これにはどうしても賛成できませんので、補正予算案そのものに反対することとしました。

そもそも僕は『建設候補地の決定』にもその『プロセス』にも全く納得することができず、当初予算に反対しました。

その納得できない気持ちは今も全く変わりません。

昨日の本会議での原田あきひろ議員の一般質問は、西地区に暮らす人々の想いをまさに代弁して下さいました。

今回のごみ処理施設の建設が西地区であることも、さらに人々の想いをふみにじっているものなのです。

西地区を『アーバンリゾート』にしたいという市長の言葉は、あまりにも現実とはかけはなれています。

基本計画案より

基本計画案より


議案76号での関連部分の具体的な中身は、神奈川県のアセス条例にもとづいた環境調査などの業務委託費2994万円を減額補正することと共に、事業地の測量や基本設計費など7362万円を来年度に繰り越せるようにする繰越明許費の設定です。

環境部の議案説明資料より

環境部の議案説明資料より


民生常任委員会の場では、行政側の説明として「地元住民への説明と理解を最優先としている」ことが述べられました。

けれども、質疑をとおして、

  • あくまでも建設候補地は長坂としていることに変わりは無いこと

さらに、

  • 19年度までに稼働を開始するという目標も変えていないこと

がはっきりと分かりました。

はじめにスケジュールありき、長坂ありきが大前提では、あまりにも不誠実です。

「住民への説明と理解を優先する」と言って、片手では住民と握手をしているそぶりをとりながら、実際にはスケジュール最重視でいつでも事業をスタートできる準備をしているのでは、背中に隠した反対の手には『こん棒』を持っているようなものです。

これでは「住民に理解を求める」というよりも、あくまでも行政のつごうを押しつけて納得させるという姿勢にしか僕には受け止められませんでした。

もしも本当に住民への説明と理解を最優先するというならば、あくまでも全額を減額補正をした上で、繰越明許などはかけずに住民の本当の理解が得られてから初めて新たに予算案を提案すべきではないでしょうか。

以上のことから、議案76号に反対します。

先輩・同僚議員におかれましては、どうか西地区に暮らす市民の方々の想いをご理解くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

ありがとうございました。

この補正予算はフジノと想いとは逆に議会で可決されました。