【市長との質疑】性的マイノリティとの呼称、性的マイノリティ関係課長会議、同性パートナーの公営住宅への入居、同性パートナーを市長名で祝福する取り組みについて/2013年予算議会での質疑より

2013年3月1日・本会議での質疑より

性的マイノリティという呼び名についての再質問

フジノの質問

では、続いて性的マイノリティ支援について改めて伺います。
 
市長、最初に少し伺いたいことがあります。
 
『性的マイノリティ』という呼び方をほかに呼び方がないのであえて私はしております。

正式な用語というのも実際には存在していない状況で、市長もそういう呼び方をせざるを得ないということでお使いになられているのだと思います。

ただ、実際にはこの範疇に入る方というのは100人に5人はいらっしゃる、20人に1人ですよね。

発達障がいの子どもたち、それから大人も含めて、やはり同じように100人に5人はいらっしゃる。発達障がいのある子を『マイノリティ』とは呼ばないです。

その取り組みの中で発達障害のある子を『マイノリティ』とは決して言わないと思います。

また、僕が熱心に取り組んできた統合失調症については100人に1人がかかるというような状態で、性的マイノリティより圧倒的に少ないわけです。
 
そんな中、そもそも性的マイノリティと呼ぶことについて、これは『マイノリティ』なのかということについて市長はどのような感想をお持ちになりますか。



吉田雄人市長の答弁

この呼び名ができたときに、そういう名づけをしてしまった方が恐らくどこかにいらっしゃるのだろうというふうに思いますが、いずれにしても、『マイノリティ』という言葉が持つ否定的な側面というのはやはりあるのではないかと。

それは性的なマイノリティの方々に関してだけではなくて、民族的な『マイノリティ』であるとか、いろいろ『マイノリティ』という言葉にはマイナスの要素というのがつけられた言葉なのではないかというふうにも思います。



フジノの質問

そこで1点御提案なのですが、端的に言って、他の自治体が全く取り組みをしていない中で、やはり性的マイノリティ支援とうたうことが、ほかのまちから、例えばインターネットで情報を調べるときに『性的マイノリティ関係7課長会議』と書いてあれば検索もされやすいのですが、いずれ将来的にはこの呼称自体も、横須賀市の性的マイノリティに関する施策案などではなくて、いずれ否定的な要素がない呼び方に将来的に変えていっていただきたい。

そんなふうに考えているのですが、いかがでしょうか。



吉田雄人市長の答弁

どのような名称が一番いいのかというのはぜひ今後も考えていきたいと思います。



性的マイノリティ関係課長会議についての再質問

フジノの質問

続いて、『性的マイノリティ関係7課長会議』について伺います。
 
こちら、『施策案』を見ても、『施策体系』を見ても、まず基本的なところからしっかりと押さえていこうというものだと思います。

ただ、啓発や相談体制をしっかりするということに加えて、生活を支えていく、実際に生活しておられる方がたくさんいらっしゃるわけですから、今後いずれ住宅政策、窓口サービス、病院関係、それからどうしてもHIVとのかかわりがありますから、感染症対策担当など、『関係7課長会議』、メンバーをふやすのか、あるいは臨時に呼ぶのがいいのかはわかりませんが、そうした7課長にとどまらない形で対策を広げていくためにも他の部署もかかわらせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



吉田雄人市長の答弁

この7課で構成する関係課長会議ですが、当然、会議の案件によっては別の課の担当者を同席させたりといったことも考えていますので、その議題に沿って固定メンバー以外の参画については考えていきたいと思います。



同性パートナーシップの公営住宅への入居についての再質問

フジノの質問

続いて、『同性パートナーシップ』についてです。
 
まず市営住宅、公営住宅等の入居についてです。
 
既に東京都中野区、こちらでは本市でいうところの『高齢者・障害者のための住まい探し相談会』の対象に同性カップルを加えているのです。

横須賀市の場合は外部に委託をしておりますが、住居を探すのが困難な同性パートナーの方々のために、こういった取り組みの中に同性パートナーを盛り込むこともぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



吉田雄人市長の答弁

この住宅相談等については、先ほども他の自治体でどんなことをやっているかというのは情報収集させていただきたいと申しましたが、中野区の取り組みなどについても情報を今後、集めさせてもらいたいと思います。



同性パートナーを市長の名で祝福する取り組みについての再質問

フジノの質問

そして、最後の質問になりますが、「シンボリックな意味として、ぜひ市長に同性パートナー等を祝福する取り組みを検討していただきたい」というふうに御提案申し上げました。

これは、ほかの日本国内ではやっているところは正直ないと思います。

市長、事例を研究してみるということでしたが、ぜひ海外の、サンフランシスコなどの事例を研究していただいて、日本で最初の性的な多様性を認めるまちが横須賀市である、そしてそれを本市の強みとしていくのだということで進めていただきたいと思います。

この研究を、ぜひ海外の事例等を見ていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



吉田雄人市長の答弁

ぜひ他都市の事例だけではなくて、海外の事例についても少し勉強したいと思います。