2日間にわたるケアマネ・スキルアップ研修

今年度から新たにスタート

昨日と今日の2日間にわたって『ケアマネージャースキルアップ研修』が市役所で開かれました。新たに今年度からスタートした取り組みです。

ケアマネ研修

フジノは2日目のプログラムを見学させていただいただけなのですが、熱心なグループワークが大変に素晴らしかったです。

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横須賀市内には約300名のケアマネージャーがいらっしゃいます。このみなさんの職能団体として、『横須賀市居宅介護支援事業所連絡協議会』があります。

ケアマネージャーは介護保険制度に不可欠の存在です。横須賀市の『介護保険運営協議会』の委員メンバーにもこちらの団体に参加していただいています。

協議会では『研修部会』を設けて、資質向上の為の様々な研修に取り組んできて下さいました。

そうした試みの1つとして、新たに横須賀市との共催で今年度から『スキルアップ研修』を開催することになったのです。

ケアマネ能力向上を推進する国の方針

未踏高齢社会に突入する今、地域包括ケアの実現を目指して国を挙げてのあらゆる取り組みが進められています。

ケアマネージャーに対してもより高度な活動が求められていて、昨年3月から厚生労働省老健局は『介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会』を設置して議論を進めてきました。

つい先日(1月7日)に、『介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会における議論の中間的な整理』が発表されたばかりです。

介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会における議論の中間的な整理

その中では、このように提言されています。

3.各論
(1)ケアマネジメントの質の向上について

ケアマネジメントは、アセスメントからサービス担当者会議を経てケアプランが確定した後のモニタリングまでの一連の流れである。

しかしながら、アセスメントが必ずしも十分でないといった課題やサービス担当者会議における多職種協働が十分に機能していないといった課題が指摘されている。

そこで、ケアマネジメントの質の向上に向けて以下のような取組を進めるべきである。

① ケアマネジメントの質の向上に向けた取組~アセスメントの重要性と課題抽出プロセスの明確化~

○ アセスメントは、利用者が自立した日常生活を営むことができるよう支援する上で解決すべき課題を把握するものであり、特に重要なプロセスである。
また、自立支援に資する適切なケアマネジメントを行う上でも、介護支援専門員がどのような考えで課題や目標を導き出したのか、そのプロセスを明らかにすることは、アセスメント能力を向上していく上でも重要なことである。

さらに、市町村など行政に対してもこのように提言が成されました。

4.今後について
(中略)
○ 「3.各論」で述べた各種対応策については、介護支援専門員の資質向上及びケアマネジメントの質の向上を目指すものであるが、そのためには、介護支援専門員自身の取組とともに、国、都道府県、市町村、事業者それぞれが取組を強化する必要がある。

今回の研修は、こうした検討会の中間報告書の方向性にも合致しています。

そこで、介護支援事業所連絡協議会と横須賀市との共催のはこびとなりました。

5人グループで事例の演習、熱い議論!

中堅クラスの方々を対象に、50名の方々が参加して下さいました。

(市内のケアマネの6人に1人が参加して下さったのですから、素晴らしい参加率です!)

今回の研修は、あらかじめ事前に課題が出されていて、1つの事例が与えられています。

下の画像のように、架空の事例(Aさん・男性・82才)が4ページにわたってビッシリと記されています。

事前に与えられた課題事例。

事前に与えられた課題事例のほんの一部。


この事例を読み込んで、6ページの事例検討シート(課題分析など項目がギッシリです)を埋めて来なければなりません。

その上で、2日間の研修では、5人1組で10グループに分かれて演習を行ないました。

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「アセスメント思考過程を再確認しながら、ニーズを抽出して、目標設定を行い、それに対する援助内容を考えていくという、ケアプラン作成の中でもアセスメントを重視した演習」とのことです。

2グループに1人ずつ、ファシリテーターがついて助言をしたり議論の過程を見守っていました。

日頃は、複数のケアマネージャー同士で1人の方のケアプランをここまでじっくり議論しあって作り上げていく機会は無いと思います。

ふだん各自でケアプランを作り上げている方々です。自らの立てるプランには自信を持っておられると思います。フジノはグループワークの中で、時にそうした自信とプライドがぶつかりあうのを目撃しました(まさに火花散るです)。

その一方で、『福祉職』として至上の目的である「その人の暮らしをもっと良い方向に支援していく為」にはどうしたらより良いプランになるかを求めて、終始、真摯な議論が進められました。

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演習の最後に、それぞれのグループが作ったプランを発表していきました。

これからも継続していきたい

2025年に向けて、医療も福祉も『連携』を進めるどころか、『統合』されていかねばなりません。

しかし、この理想を実現するのはたやすくありません。

そこで、分野別・職種別に段階的にあらゆる取り組みを進めていくことが必要です。

そんな中で、ケアマネージャーのみなさまに対してフジノが大きな期待を寄せているのは、この2つです。

(1)ケアマネージャーとしての専門性を深く掘り下げていってほしい

(2)これまでのケアマネージャーとしての専門性を超えた他の領域に踏み込んでほしい

今日のスキルアップ研修は(1)の観点からの取り組みでした。

(2)の観点からの取り組みとしては、1年間にわたって5回の研修を開きました。

ケアマネージャーになっている方々は大きく2つの背景を持っています。『福祉系』の分野からケアマネになった方々と、『看護系』の分野からケアマネになった方々です。

フジノは、このうち特に『福祉系』の分野からケアマネになった方々に、医療の知識をぜひもっと深く学んで頂きたいと願っています。

そうしたフジノの願いと、介護保険課長をはじめとする問題意識を共有する方々のご尽力のおかげで、2012年度予算から新しい事業が予算化されてスタートしたのです。それが『ケアマネージャーの為の在宅療養セミナー』です。

2012年度、横須賀市は、ケアマネージャーのみなさんに医療と福祉の双方を理解して『地域包括ケア』実現の為に大きな役割を果たして頂く為に、専門である福祉だけでなくて医療の知識も持って頂く為の研修を開催しました。

こうした取り組みは、1年間行なっただけでは何の成果も生み出しません。何年も何年もじっくりと続けていくことが不可欠です。ですから、今後もしっかりと継続していきたいとフジノは考えています。

ケアマネージャーのみなさま、これからもどうかご協力をお願いいたします!

そして市民のみなさま。

やがてくる2025年に向けて、福祉関係者も医療関係者も全力でがんばっています。どうか応援して下さいね。よろしくお願いします!

横須賀市の「自殺対策シンボルマーク」がピンバッジになりました/自殺対策に取り組む有志の目印ですね

横須賀市の『自殺対策シンボルマーク』である『カタバミ』がピンバッジになりました

横須賀市は、自殺対策シンボルマークとして『カタバミ』のデザインを制定しています。

横須賀市自殺対策シンボルマーク

横須賀市自殺対策シンボルマーク


これまでにもこのマークがついた帽子&Tシャツはありました。でも、あくまでも街頭キャンペーン用の特別のものでした。

それに対して、ピンバッジは毎日付けることができますから、想いをこころに抱いているということをピンバッジに託していつも発信することができますね。

自殺対策シンボルマークのピンバッジををスーツに付けた様子

自殺対策シンボルマークのピンバッジををスーツに付けた様子





シンボルマークの由来について

今回の作成にあたっての横須賀市からの説明は下のとおりです。

横須賀市自殺対策シンボルマークについて

  1. シンボルマーク制定の経緯
    自殺予防対策を実施するに当たり、横須賀市が自殺対策を推進しているということ、専門職や市民の意識啓発のため、シンボルマークを平成20年7月に横須賀市自殺対策連絡協議会の賛同を得て制定しました。

  2. シンボルマークを「カタバミ」にした根拠
    モチーフである「カタバミ」は、カタバミ科の植物で、多年草で、花言葉は「輝く心・心の輝き」です。

    「カタバミ」は雑草として、至るところに生えています。春から秋にかけ黄色の花を咲かせます。葉は、ハート型の3枚が尖った先端傭を寄せ合わせた形で、地下に球根を持ち、さらにその下に大根のような根を下ろします。葉は球根の先端から束に出て、地表に広がります。

    よくクローバーと間違われますが、クローバーは葉の形状が丸いところに違いがあり、まったく異なる植物です。

    この「カタバミ」は、繁殖力が強く、一度根付くと絶やすことが困難であるともいいます。人もこのたくましさと、輝く心を持っていただきたいとの思いを込めて、この「カタバミ」を選択しました。


  3. シンボルマークのデザインについて
    デザインは、自殺対策のキーワードである「孤立させない」、「寄り添う」ということから、2枚の「カタバミ」を寄り添わせたデザインにしました。

  4. シンボルマークの色について
    色については、ピンク色に近い藤色としました。

    自殺対策ということから落ち着きのある色、また、自死遺族への配慮などから部内で決定し、『自殺対策連絡協議会』に図りました。藤色は心を癒す色とされております。


  5. ピンバッチの使用について
    ピンバッチを作成した理由は、自殺対策に理解を示していただいている方を対象に、配布していきたいと考えております。

    特に、22〜23年度に相談機関、民生委員、消防、警察、介護支援事業者等の方を対象に積極的に自殺対策に係る研修を実施していく中で、研修をとおして自殺対策の必要性について理解し、今後の相談業務等をとおして、辛い悩み等を抱えている人に対し、話を聴いて必要な援助機関に繋げていくことの大事さや相談の裏には自殺の問題が内在していることを認識していただき、常にそのような視点の必要性に気付いていただくため、このピンバッチを配布していきたいと考えております。

研修を受けてくれた方々を中心にこのピンバッジをお配りするみたいですね。

みなさまも、まちでこのピンバッジを付けている方を見かけたら「一緒にがんばっていきましょうね!」と声をかけてくださいね。

自殺対策は、顔と顔が見える関係をどんどん増やしていって、セーフティネットが細かく大きく広がっていくことが必要です。ピンバッジを付けている方々同士が顔の見える関係になっていってどんどんつながっていくことができたならばこのまちの自殺対策はさらに進んでいくはずです。

ぜひこのピンバッジをその為の『目印』にしてくださいね!