【ご協力お願いします!】精神科の薬、ゆっくり減らして/全国の医療機関・薬局にポスターを貼り出してほしいのです

どうかご協力をお願いします

2010年からフジノが理事を務めている『NPO法人地域精神保健福祉機構(通称コンボ)』では、現在とても大切なキャンペーンを行なっています。

診療報酬の改定によって、今年10月から抗精神病薬などの『多剤処方』に制限が設けられます。

そこで、コンボでは

「クスリをのんでいるみなさま、クスリを減らすのは不安だと思いますが、ゆっくり減らせば大丈夫ですよ」

「ドクターのみなさま、クスリを減らすのは丁寧な説明ときちんとした体調管理のもとで行なって下さい」

と訴えるポスターを作成しました。

20140710poster

こうしたことをお伝えすることが目的です。

  • 今年10月から、『多剤処方』に制限が設けられることになったことを、当事者・家族のみなさまにぜひ知ってほしい。
  • いきなりクスリを減らすことはとても不安ですが、ゆっくり時間をかけて減らせば大丈夫、ということを、当事者・家族のみなさまに知ってほしい。
  • 減薬への不安を感じているみなさんに、ドクターも丁寧に説明をするようになってほしい

このポスターを全国の医療機関や薬局などに張ってもらいたいのです。

その為に、ぜひ1人でも多くの方々にご協力をお願いしたいのです。

イラストを描いてくれたのは…

ポスターのイラストは、『コンボライター』のぼうえんぎょさんが描いて下さいました。

『こころの元気+』には、『コンボライター』という制度があります。

『コンボライター』はすべてではありませんが、原則当事者がなることになっています。

多くの当事者が『コンボライター』として登録していて、特集のページで顔と名前を出して、記事を書いています。

「コンボライターという制度」より引用)

世界の流れとは逆に、日本の精神科医療は「多剤大量処方」を続けてきました

これまでの日本の精神科医療では、何種類ものクスリを大量に出すという『多剤大量処方』を当たり前のように行なってきました。

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より


『統合失調症』に対して、日本では3種類以上のクスリを処方されている方々が過半数にのぼりますが、他の国々ではそんなことはありえません。

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より


『うつ病』などに処方される抗うつ薬も、調査によれば日本は多剤併用の傾向がハッキリとあらわれています。

しかし、「『多剤大量処方』はダメだ」というのは、ずっと昔から世界的な流れです。

イギリスの『国立医療技術評価機構(NICE)』のガイドラインでは

抗精神病薬の多剤併用は「効果が上がることについて支持する証拠はほとんどない」「おのずと高用量になるので副作用のリスクをあげる」

と明記しています。

『多剤大量処方』はダメだ、ということは、フジノが臨床心理を専攻していた大学時代(20年以上前)から言われていました。

けれども日本はずっと変わりませんでした。

ずっと日本は、世界の流れに反して、独自の『多剤大量処方』を続けてきたのです。

「多剤大量処方」が続いてきたしくみ

「多剤大量処方」が続いてきたしくみ

これは完全な『医療政策の誤り』です。



(*上の動画はコンボとは無関係なのですが、多量多剤による当事者の苦しみや悲しみをとても分かりやすく表現しておられたので紹介させていただきました)

『多剤大量処方』は、精神疾患を治療するどころか、人々を苦しめてきました。

特に、副作用によって人々の『生活の質』を著しく下げてきたことに対して、フジノは怒りを感じています。

さらに(あくまでもフジノの私見ですが)、「精神疾患のある当事者の方々が若いにもかかわらず突然死する悲劇がしばしば起こってきたのは『多剤大量処方』が原因ではないか」と感じてきました。

こうした想いを抱いているのは、フジノだけでは無いはずです。

実際、コンボでは『統合失調症の人が知っておくべきこと〜突然死から自分を守る〜』という本も出版しています。

必読です

必読です


また、『多剤大量処方』はリカバリーの観点からも間違っています。

コンボとしても長年にわたって、『多剤大量処方』ではなく『シンプルな単剤の適量処方』の必要性を訴えてきました。

ようやく日本も「多剤大量処方」を認めない方向へ舵を切りました

こうした精神科医療の在り方を改善する為に、厚生労働省は2014年度の診療報酬改定によって『政策誘導』を行ないました。

精神科における薬剤の多剤処方に制限をする規定を設けたのです。

抗不安薬・睡眠薬の処方は2種類まで、抗うつ薬・抗精神病薬の処方は3種類までとなりました。

それ以上のクスリを処方すると、処方料・処方せん料・薬剤料が減らされることになります。

つまり、たくさんのクスリを処方する精神科ドクターは、収入が減らされます。

10月からの新しいしくみ

10月からの新しいしくみ


こうした『政策誘導』によって、ようやく日本の精神科医療も、クスリは『単剤適量』へと変わっていくはずです。

今年10月1日から適用されます。

「急な減薬」は体調を崩す原因になります。一定の猶予期間が必要です

ようやく日本の精神科医療も、改善される方向に舵を切りました。

それは良いことです。

でも、今まで『多剤大量処方』をされてきた方々は、突然クスリが減らされることはとても不安だと思います。

フジノも約20年にわたって精神科のクスリをのんでいるので、断薬による離脱症状の苦しみはとてもよく分かります。

クスリを急に減らすことで、離脱症状などの症状悪化が実際に起こることは、研究でも臨床でも明らかです(個人差もありますので必ず起こる訳ではありません)。

そこで、クスリを減らすことは、丁寧な説明と体調管理のもとで、時間をかけてゆっくりと行なうことが推奨されています。

今回の診療報酬の改定でも、多剤処方に制限を設ける規定は「いきなり4月1日から」ではなくて「10月1日から」と半年後からの適用となっています。

厚生労働省も「これは減薬に必要な期間を設ける為」と発表しています。

ポスターで「減薬はゆっくり時間をかける必要性がある」と伝えたい

こうした診療報酬改定の作業にあたって、一部の精神科の業界団体が反対しました。きっと『多剤大量処方』を続けたいという人々なのだと思います。

診療報酬改定が決定した後になっても、いろいろな理由をつけて反対している人々がいます。

フジノは、そうした人々を心の底から嫌悪しています。

もう『多剤大量処方』は絶対にやめるべきです。

今回このポスターを作成した理由は、『多剤大量処方』を延命させる為ではありません。

あくまでもコンボがこのポスターを作成した理由は、以下の2点からです。

  1. 今回の診療報酬の改定によって、多くの方々の処方の内容が変わる可能性があります。処方が変わるのは、こうした「多剤処方」への制限が設けられたことをみなさまに知ってもらう必要があること。
  2. 何よりも、減薬をすることとになるみなさまに、ゆっくりと時間をかけて減薬をする必要があることを知ってもらいたいこと。

ポスターを貼る場所への働きかけをどうかお願いします

みなさまにお願いがあります。

このポスターを、病院・クリニック・薬局・行政機関・地域生活支援センターなどに貼っていただきたいのです。

医療関係者のみなさまだけでなく、当事者のみなさま、家族のみなさま、福祉関係者のみなさま、行政関係者のみなさまにお願いです。

このポスターを病院・クリニック・薬局・行政機関などにお願いをして下さる方がいらっしゃいましたら、どうかご連絡ください。

コンボから必要枚数のポスターをお送りいたします。

【連絡方法】
インターネットのアンケートサイトに、ポスターの送り先などを書き込むためのフォーマットをつくりましたので、こちらにご記入ください。

申し込みサイト

申し込みサイト

【募集期間】
7月18日(金)15:00まで。

どうぞよろしくお願いいたします。

第1回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会が開かれました/日本版ACIPの実現へ

ついに『予防接種・ワクチン分科会』が開催

今日は、東京・三田へ向かいました。

『第1回 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会』を傍聴する為です。

都内はまるで初夏のような暑さでした。

都内は初夏のような暑さでした

都内は初夏のような暑さでした


そもそもワクチンには『100%の安全』は存在しません。

同時に、『100%の危険』も存在していません。

けれどもそんな『基本的な大前提』も、国民のみなさまにきちんと共有されるような情報発信を日本では行なってきませんでした。

その為、わが国の『ワクチン行政』の歴史をふりかえると、『信頼』と『拒絶』という2つの感情の間を振り子が行ったり来たりしてきたのだ、とフジノは考えています。

100%の安全も100%の危険も無い以上、『ワクチン行政』には「これでベスト」という制度はありません。

ひたすら『ベターな形』を目指して、『より良い仕組み』へと常に改善をし続けていくしか無いのです。

第1回予防接種・ワクチン分科会を傍聴するフジノ

第1回予防接種・ワクチン分科会を傍聴するフジノ


その1つの取組みが、この『予防接種・ワクチン分科会』です。

これまでワクチン行政に関わる関係者のあいだでは『評価・検討』を行なう為の組織の必要性が長年にわたって訴えられてきました。

(例えばこちらの文章がわかりやすいです)

ACIPとは

ACIPとは


その組織としてお手本にされているのは、アメリカで1964年に設置された『ACIP(Advisory Committee on Immunization Practices)』です。『予防接種の実施に関する諮問委員会』と翻訳されているようです。

すでに韓国でも設置されています。

韓国版ACIPとは

韓国版ACIPとは


この『日本版ACIP』を実質的に目指していくのが、今日スタートした『予防接種・ワクチン分科会』です。

  • 予防接種の施策全般について
  • 中長期的な課題を設定して
  • 科学的な知見に基づいて
  • 総合的・恒常的な評価・検討を行なって
  • 厚生労働大臣に提言すること

が目的です。

傍聴人から意見を聴く、初めての取り組みにチャレンジ!

まず、最初の大きな課題は『予防接種基本計画案』を策定することです。

計画案の策定

計画案の策定


総合的かつ計画的な予防接種の推進を図る為の案を1年間かけて作っていきます。

マスコミ各社も取材に訪れました

マスコミ各社も取材に訪れました


今日の分科会で、フジノがとても強く関心を持った2つのことがあります。

傍聴者から意見を求めることも決定しました

傍聴者から意見を求めることも決定しました


まず第1に、『ACIP』で実施しているのと同じように『参考人の招致』『傍聴者からの意見聴取』を導入することが提案されて、了承されたことです。

『参考人』を招いて意見を聴くということは、国会でも地方議会でもよくあります。有識者や利害関係者の声を聴くのは当然です。

しかしさらに一歩進んで、『傍聴者』からの意見も聴くことが決まりました。

これによって、国民のみなさまから広く意見を汲み上げることができるようになるはずです。

特に、見過ごされかねないワクチンの副反応被害を受けた方々がじかにその訴えをできることはとても重要です。

大変に注目すべきことだとフジノは感じました。

この具体的な方法は次回以降に決めることになりました。

ACIPにはワーキンググループが設置されており、予防接種・ワクチン分科会もそれを踏襲します

ACIPにはワーキンググループが設置されており、予防接種・ワクチン分科会もそれを踏襲します


そして第2に、今後は3つの部会(ワーキンググループ)が設置されることが決まったことです。

3つのワーキンググループが設置されました

3つのワーキンググループが設置されました


フジノとしては、今後、特に『副反応部会』の傍聴を続けていきたいと考えています。

これは文字通り、「ワクチンによる副反応が起こっているのか否か」を検証していく部会です。

とても重要な役割となる部会になるはずです。

三田共用会議所の中庭

三田共用会議所の中庭


市町村は『ワクチン行政』の最前線です。

国が決めたからとただそれを実施していくのが市町村の仕事ではありません。

最前線の現場の声を、国に発信していくことも大きな役目です。

厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会、副反応部会、どちらもしっかりとフジノは追い続けていきます。

「子宮頸がんは検診だけで防げる」は間違いです

ワクチンの健康被害の原因究明は絶対に必要です

先日も書きましたが、改めて子宮頸がん予防ワクチンと検診についてフジノの考えを記します。

現在、子宮頸がんワクチン(サーバリックス・ガーダシル)の『副反応』について、マスメディアが大きく取り上げています。

そもそも、あらゆるワクチンには『副反応』が存在しています

ですから、「『副反応』による重篤な健康被害が起こることも当然ある」と常に想定して、政府は素早い対応を取らなければいけません。

健康被害を受けた方々については、国の責任において、しっかりと事実関係を調べて、早急に補償を行ない、受けられる限りの治療を提供することが必要です。

また、今後は『副反応』の発生率を可能な限り引き下げられるように、さらなる研究が必要です。

これはフジノだけでなく、子宮頸がんワクチンの承認を目指してきた研究者をはじめ、真剣に活動に取り組んできた誰もが願っていることです。

一方で、現在、ワクチンの健康被害をとりあげているジャーナリストや政治家たちの中には、全く誤った情報を流している人々がいます。

悪意を持って意図的に流しているのか、不勉強な為に間違った知識を発信していることに気づいていないのか、それは分かりません。

けれども、ワクチンの健康被害の問題と、こうした誤った情報発信とは、切り離して行なわねばならないことです。

ジャーナリストや政治家であれば、市民のみなさまに正しい情報を提供していくのが義務であるはずです。

ここしばらくジャーナリストや政治家による誤った情報発信が多く、フジノは問題視しています。

誤った情報に対しては、健康被害の問題と切り離して、反論すべきです

フジノが「悪質な情報発信だ」と感じたのは、例えば、大熊由紀子さんによるこの記事です。

大熊由紀子さんは医療問題に強いジャーナリストとして尊敬していますし、聴講でお世話になっている国際医療福祉大学の教授でもあります。

さらには、フジノが理事を勤めているNPO法人のアドバイザリーボードにも就任していただいています。

したがって個人的に悪い感情は一切持っていません。

けれども、社会的に発信力の強い大熊さんがこの問題において無責任な発信をしていることに対して、フジノは極めて強い不快感を覚えています。

インターネットしか発信手段の無いフジノと比べて、すさまじい影響力を持つマスメディアでの大熊さんの発信は、看過することができません。

2013年4月10日・毎日新聞より

2013年4月10日・毎日新聞より


例えば、まずこのような記述を大熊さんはしています。

「子宮頸がんは死を招いたり、子宮を摘出したりすることになる怖い病気だが、ワクチンで防げるという。

5万円と高価だが、期日までに受ければ無料といわれ、それならわが子に受けさせよう、と考えてしまったのです」。

こう親たちは嘆きます。

フジノは5年にわたって、子宮頸がん撲滅の活動を続けてきました。

その際、常に訴えてきたことは

「予防ワクチンの接種をしても、必ず検診も受けなければならない」

ということです。

そもそも5年前には予防ワクチンは日本で承認さえされていませんでしたから、活動のスタートは

「とにかく検診をみなさん受けて下さい!」

というお願いを続けることでした。

ワクチンが認可されてからも、子宮頸がんをワクチンで全て防げるなんてことは1度たりとも述べたことはありません。

それはフジノだけではありません。

専門的な知識がある方々ほどずっと『検診』の重要性を訴え続けて来ました。

大熊さんがお話を伺った方は実際にそのようにおっしゃったのかもしれません。

ワクチン接種をすすめた医療機関や保健所に、不十分な知識からそんなセリフを述べた無責任な人間がいたのかもしれません。

けれども、「ワクチンを打てば防げる」なんて発言をするのは、子宮頸がん撲滅に本気で取り組んできた人たちではありません。

また、このようなことも記しています。

子宮頸がんは、検診で早期発見すれば命も子宮も失わなくてすみます。

これも事実ではありません。

大熊さんの言う『早期発見』というのは『前がん状態』を指しているのであれば、確かに『円錐切除術』のみで済んでそのまま子宮を残してこどもを産める・命も失わないという人もいらっしゃいます。

けれども、1人1人がんの進行状態は全く異なりますから、必ず『前がん状態』で発見できる訳ではありません。

すでにステージが進行しておられる方もたくさんいらっしゃる現実があります(だから毎年3500人もの女性が子宮頸がんで亡くなっているのです)。

どれだけ検診体制を強化したとしても、検診だけで子宮頸がんを完全に防ぐことはできません。

ましてや検診をした後に必要となる、手術・放射線・抗がん治療などについても一切触れていません。大熊さんの記述は事実をはしょり過ぎています。

まるで検診が万能であるかのような書き方は、正しい情報ではありません。むしろ、事実をねじ曲げています。

さらに、日本の検診受診率が低い理由について、このようなことも記しています。

ただ、日本のように、男性医師の前で足を広げねばならないことの多い検診法では、女性は検診をためらい、検診率は20%にとどまっています。

確かに、産婦人科ドクターに男性が多い日本では、検診の時に男性医師の前で検診台の上で下半身を丸出しにすることになります。

横須賀市保健所の検診台です。フジノも実際に座りました。


けれども、日本で検診の受診率が低い理由は、そんなことではありません。

検診を実際に終えた多くの女性にフジノがお話を伺ってきた中では、「ドクターが男性か女性か」については、単に個人の好みのに左右されています。

  • 「検診に行く前にそのクリニックのドクターが男性か女性かなんて知らなかった」
  • 「ドクターが男性か女性かは関係ない」
  • 「女性ドクターの方が綿棒の扱いが強くて痛かった」
  • 「検診台に座ってお腹のあたりにカーテンを引いてくれるけど、むしろ引かないでくれた方が安心」
  • 「やっぱりカーテンで男性ドクターの顔が見えない方が恥ずかしくない」

むしろ、これまで検診に行かなかった/行きたくなかった理由は、

  • 「そもそも検診の存在そのものを知らなかった」
  • 「自分たちの年齢では子宮頸がんなんて関係ないと思っていた」

という、知識不足にこそあります。

大熊さんが記したような、「男性ドクターが検診をしているから受診率が低い」のでは全くありません。

実際に横須賀市では、検診を無料で受けられるクーポン券を対象者に郵送で送付したことで(つまり『金銭的なインセンティブ』と『周知啓発の効果』)によって大きく受診者数がアップしました。

横須賀市における子宮頸がん検診の受診者数
2008年2009年
8,968人1万3,735人

*2009年、無料クーポン券実施

正確な情報を直接にターゲットである年齢層の方々にお届けし、さらに無料で受診できるクーポン券をお送りするだけで、約2倍へと受診率をあげることができました。

何よりもまず『正確な情報の周知』です。

さらに、『経済的な負担を可能な限り負わせないこと』が大切です。

他にも、受診率を上げる為の手段はいくつもあります。

そのひとつには、大熊さんが提案するような『イギリス方式(看護師による検診)』もありかもしれません。

しかし、大熊さんの以下の主張は論理的にはおかしいです。

(受診率が)80%と高い英国では、訓練を受けた看護師が、診察所の普通のベッドの上で実施しています。

このような安全で確実な検診方法を検討すること無く、まだ臨床試験段階のものを、十分な説明もなく少女たちに接種するのは中止すべきだと考えます。

看護師が診療所の普通のベッドで検診を行なうことが、イコール「安全で確実な検診方法」だと大熊さんは記しています。

何故、看護師さんが検診をすると「安全で確実な検診方法」なのか全く理解できません。

大熊さんは子宮頸がん検診が実際にどのように行なわれているか知らないのでしょうか?

フジノたちのように検診を受ける方々を増やしたいと願って活動をしてきた人間にとって、看護師の方々が検査をやるべきか否かだけが大切な問題ではありません。

むしろ、現在の検診である『細胞診』という方法を、さらに『HPV検査』という方法と併用することによって『精度』を高めることの方がフジノには重要です。

例えば、市議会ではこうした提案を行なってきました。

2012年9月6日・教育福祉常任委員会でのフジノの質疑

フジノの質問

まず、子宮頸がん検診について伺います。

現在、横須賀市が子宮頸がん検診を無料クーポン券によって保健所健診センターや市内の実施医療機関の協力を得ながら、『細胞診』で検査を行っております。

実際には『問診』と『内診』と『細胞診』によるものですが、一方で、以前も申し上げましたが、ヒトパピローマウイルスに感染しているかどうかを調べる上で、より精度の高い『HPV検査』というものもございます。

『細胞診』だけでは見落としが多いという指摘もありますが、『細胞診』と『HPV検査』を組み合わせると、子宮頸がん検診の精度はほぼ100%近いものになるということで、非常に有効である。

これを既に導入している自治体も全国にはいくつかある。

ただ、自己負担しなければならないと5,000円〜8,000円程度と、非常に負担が高くなってしまいます。

そんな中で、ちょうど9月5日に厚生労働省が発表した来年度予算の概算要求では、この『HPV検査』の普及のために116億円を要求している。

これは新規事業として、まだ一部の自治体での実施にとどまっている『HPV検査』を広く普及していくのがねらいとのことです。

横須賀市でもこうした財源を利用して、『細胞診』に加えて『HPV検査』を組み合わせて行えるように、ぜひ調査研究をして頂きたい。

そして、もしモデル事業として手を挙げる機会があれば、率先して手を挙げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

保健所長の答弁

子宮頸がんの検診ですけれども、今、委員に御指摘いただいたように、新しいHPV抗原の検査を組み合わせた検診が非常に効果的だということは、特に外国の研究で明らかになってきているところです。

現在、将来的に、内々ですが、研究を進めているところですので、国の推移を見ながら検討していきたいと思っています。

フジノの質問

昨日、市長が来年度予算の要求の指針を出して、昨年同様、国や県や使える補助金、財源が得られるものはどんどん活用しようと記されておりました。

すでに内部で研究も進めておられるということですので、ぜひ情報を早く取り入れて、手を挙げられるようにしていただければと思っておりますが、いかがでしょうか。

健康部長の答弁

今、藤野委員がおっしゃいましたように、我々のほうもよくそういうところにアンテナを張りながら、取り組めるものに一生懸命取り組んでいきたいと思っています。

このことについては、よく最近でも新聞報道でもたくさん載っておりますし、私も関心は持っているところでございます。

(質疑の引用は以上です)

フジノは大熊さんの「看護師に検診をさせろ」という主張よりも、こうした取り組みの方が大切だと考えています。

ジャーナリストや政治家こそ正確な情報を発信すべきです

さて、いくつもの反論をしてきました。

『検診万能論』は、間違いです。

検診だけでは子宮頸がんを完全に防ぐことはできません。

そして、「だからといってワクチンを打て」という主張をフジノはしていません。

ワクチンの問題と、検診の問題は、分けて考えるべきです。

ワクチン反対派のジャーナリストや政治家が検診を万能扱いするのは完全に間違いです。

ワクチンの問題はワクチンの問題として、政府がしっかりと原因究明と被害者の補償に取り組むべきです。

ワクチンの問題と、検診の精度を高めること・検診の受診率をあげることなどは『全く別の問題』として取り組まなければなりません。

フジノがとても危惧しているのは、ジャーナリストや政治家が本当に苦しんでいる人々のことを無視して、そのときそのときの時流にのった発言を安易にすることです。

子宮頸がんで苦しんでいる女性がたくさんいます。

そして、ワクチン接種による健康被害に苦しんでいる方々もいらっしゃる。

まず何よりもこうした苦しんでいる方々のことを1番に考えるべきです。

それを大熊さんのように

それが政治主導と社会的なキャンペーンの中で押し切られたのでした。

『政治家』+『製薬会社』=『薬害よりも利権をとった』みたいな陰謀論を発信することに何の意味があるのでしょうか。

3.11以降、陰謀論に振り回される市民の方々は、子宮頸がんワクチンについてもジャーナリストのこうした発信をうのみにしてしまうことでしょう。

しかし、何よりも大切なことがジャーナリストや政治家たちにおろそかにされています。

被害者を救うことをまず最優先すべきです。

今は「子宮頸がんワクチンは薬害だ」と発言すればジャーナリストや政治家は人気が取れる、と思っている人が多いのではないでしょうか。

そういう風潮は間違っています。

ワクチンの問題を追うことは大切です。

だからといって、正確な情報も調べないのはおかしいですし、誤った情報を発信し続けるのも間違いです。

ジャーナリストや政治家こそ、冷静で正しい判断をできるように毎日努力し続けるべきです。

当選証書の授与式でした。1年間を通して自分に起きた大きな変化を感じます/横須賀市議会議員選挙終了後1日目

当選証書の授与式でした/1年間を通して自分に起きた大きな変化

昨日書いたとおりで、今日は15時から『当選証書の授与式』でした。

会場は、市役所の5階にある『正庁』というホールです。

横須賀市役所前にて

横須賀市役所前にて


北口駐車場のみなさまをはじめ、市役所の警備員のみなさま、受付の方々、エレベーターでのりあわせた市職員の方々に

「また4年間、よろしくお願いします」

と御挨拶をしてまわってから、まずは市議会の控室(市役所10階です)に向かいました。

配布されていたいろいろな資料を読んだりして、時間が近づいてきたので正庁へ。

選挙管理委員会から受け取った「当選告知」

選挙管理委員会から受け取った「当選告知」


選挙管理委員会事務局の方から『当選告知』を受け取って、式がスタートするまでイスに座って、待ちます。

ご挨拶をされる選挙管理委員会委員長

ご挨拶をされる選挙管理委員会委員長


議会改革の先頭に立つリーダー的存在である矢島まちこ議員をはじめ、一緒に何度も議員提案をさせてもらった井坂しんや議員ら信頼している先輩方と再び仕事をできることは改めてうれしく感じました。

その一方で、

いつも是々非々で熱く議論をさせていただいた佐久間のりお議員(ひとり親家庭への支援でも本当に大切な存在でした)をはじめ、『スクールソーシャルワーカーの導入とさらなる拡大』などあらゆる政策で同じ想いで一緒に活動させていただいた瀧川きみえ議員らが落選してしまったことは、フジノにとって大きなショックでした。

かねてからフジノはくりかえし

「どんな結果でも市民のみなさまの判断は正しいと受け容れる」

と述べてきました。

けれども、『政策通』で本当に素晴らしい政治家が落選してしまう、という現実だけは、受け容れられません。

大切な政治家を失なうことで、このまちは大きな損失を受けたのです。
 
市民のみなさまは、この損失を必ず後悔することになるはずです。

個人としても、市議としても、本当に残念でつらいです。



当選証書授与式で考えたいろいろなこと

さて、式が始まりました。

ここからは撮影できませんので、TVK(テレビ神奈川)の夜の報道番組『ニュース930』で流れた映像から拝借です。

1人ずつ、選挙管理委員会委員長に名前を呼ばれて『当選証書』を手渡されます。

ニュース930での映像より

ニュース930での映像より


フジノは、こんな表情でした。

早く仕事に戻りたくてウズウズしているフジノ

早く仕事に戻りたくてウズウズしているフジノ


『自分の内面の想い』と『まわりの方々の見方』がいつも一致しないことが多いフジノにとって

選挙期間中も、終わってからも、会う人会う人に

「フジノくん、ふだんと変わらないね」

「落ち着いてるね」

と言われることが多くてうれしかったのです。

珍しく『フジノ自身の想い』と『まわりの方々の見方』が一致していたから。

選挙中からずっと変わらない、穏やかな気持ち。
 
そして、気力も体力も充実していて、仕事への姿勢はすでにバッチリ。

昨日から選挙の残務を片付けながらも、すでに100%全開ですでに『ふだんの仕事』に戻っています。

でも、何故か、自分の名前が呼ばれて選挙管理委員長の前に立った時、

めまいというか、倒れそうになりました。
 
体調不良とかそういうことではありません。

この仕事の持つ責任の重みに、全身が震えたのです。

僕はこの仕事に、僕の身を捧げて、全身全霊を尽くしたい。

そう強く感じました。

過去2回の選挙では、こうして『当選証書』をもらっても何も感じなくて

事務所のどこかに放っぽって、数年ごとに大掃除をすると出てきて、黄ばんでいる、
 
そんな感じでした。

でも、今日は8年間で初めてこの『当選証書』を胸に抱きしめて、市民のみなさまからの信託の重みを感じました。

当選証書を持つフジノ

当選証書を持つフジノ


僕は、たくさんの人にいつも誤解されて過剰に期待されるのが嫌で、ふだんはどんなことにもわざとヘラヘラしたり、褒められたり持ち上げられたりすると『価値を無化させるようなこと』を言いまくってきました。

暴言を吐いたり、皮肉を言ったり。

基本的にシニカルなふりをしてきました。

でも、今は自分の本当の気持ちに率直に、天邪鬼ぶりを発揮したりせずに、あえて受け流さずに、

この仕事の持つ責任の重さを一身に感じて、慄いていようと思います。

3つ目の議員バッジ

3つ目の議員バッジ


市役所を出て、バイクに乗って、事務所まで向かう間、ヘルメットの中で何故か涙がこぼれました。

自分の中で、1つの大きな変化が起こったのを感じました。



メディアからの取材に、この数年間の苦しみと3.11を受けて迷いを断ち切った想いを語りました

夜、あるマスメディアから取材を受けました。

その記者の方は、過去のフジノの選挙も見ておられるので、率直にフジノの想いを1時間にわたってお話ししました。

この数年間のうつ病との闘病生活の苦しさ、特に、昨年3月30日から新薬へ切り替えてつらかった日々。

半年間以上もクスリの副作用が続いて1日中倦怠感で起きることもできず

議会中でも副作用で起きていられずに、他の議員の方々からそれを咎められても「クスリのせいだ」とか絶対に言い訳はしないで耐えてきたこと。

ようやく半年が過ぎて副作用に慣れた時に、またクスリが増量されて、再び副作用に苦しみ続けたこと...。

「そんな身体で僕はこの仕事を続けて良いのか」

という葛藤がずっと僕を悩ませました。

けれども父に少しでも長生きしてもらいたいから、医療費を工面する為にも、絶対に今はこの仕事を辞めることもできない、という煩悶に苦しみました。

大雪が降った日のみなとみらいでの『小児高次脳機能障がい』についての集まりで、ようやくこの仕事を続ける決心がついたこと、

それでも選挙活動を行なうことへの決心ができず、立候補の費用も工面できない為に、ポスター作りも遅れに遅れて、公選ハガキも最後まで全ては出せなかったこと、

それが3月11日を境に、全てが変わって、一切の迷いが消え去ったこと。

自分自身の運命を受け容れて、目の前の現実を全て肯定して乗り越えていこうと決めたこと。

それでも、それでも、「選挙活動をしている場合では無い」という固い決意は揺らがず

この1週間を通じて、『午前』は現役の政治家としての仕事を続けて、あくまでも選挙活動は『午後から夜だけ』と決めて徹底したこと、

最後の最後まで、ひとりきりで選挙にむきあっていったこと。

こんなフジノの長話は当然ながら記事になる訳でも無く、あくまでも記者の方との個人的な信頼カンケーの上でお話しさせていただきました。

でも、改めて自分自身の変化を語ることを通じて自分自身が整理して理解することができました。

もう僕は今までの僕では無くなったから、今までの僕が好きだった人は、もしかしたら僕のことを嫌いになるだろうと思います。

けれども、僕はこの今の新しい僕がとてもしっくりきていて、そしてこのまちの為にも良い方向に関わることができるのだと確信しています。

この数年間、特に1年間、ずっと苦しんできたことは、今、ようやく実を結びつつあるのを感じています。

さあ、これからもがんばって働こう。
 
しっかり働こう。

そんなことを改めて深く感じることができた、この選挙はすごく貴重なありがたい機会だったと感じています。



最終的な選挙の結果

最終的な開票結果は下のとおりでした。

2011年4月26日・毎日新聞より

2011年4月26日・毎日新聞より