特別養護老人ホームの待機者を減らす為には、特別養護老人ホームを新たに増やすべきではない/教育福祉常任委員会・2016年9月議会

本日は「福祉部」の決算審査を行ないました

9月議会の前半戦(補正予算の審査)が終わり、後半戦(決算審査)に入りました。

決算審査を前に

決算審査を前に


前回の健康部に続いて、本日の決算審査は福祉部でした。



「待機者数を減らす為には、新たに特別養護老人ホームを建設してはいけない」との持論を改めて主張しました

福祉部から、『特別養護老人ホーム』の待機者数が1,762名(内要介護度3以上1,054名)であるという説明がありました。

待機者数の問題に対して、多くの委員が質問で取り上げました。

論調としては「新たな特別養護老人ホームを建設すべきではないか」という声が多かったです。

しかし、フジノはかねてからの主張である「待機者を減らす為には特別養護老人ホームを新たに作ってはならない」=「もっと他にやるべきことがある」を改めて訴えました。

2016年9月29日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

『都市部』と『福祉部』に高齢者の住まいのあり方について、定期的に意見交換をしていただいています。

平成27年度も意見交換を続けていただいたと思うのですが、その成果というのは、どうだったのでしょうか。
 
『地域包括ケア』の実現の為には『高齢者の住まいと住まいのあり方』について、『都市部』と『福祉部』が定期的に意見交換していくべきではないかという提案をさせていただいて、実際に意見交換をしていただいているというふうに聞いています。

その1年間の意見交換の成果というのは、あるのでしょうか。

福祉総務課長の答弁

 
『高齢者保健福祉計画』を策定する時に必要がありまして、集中的に『都市部』と意見交換を持ちました。

その後、課題もお互いに確認し、「また継続してこういった会合を持ちましょう」ということで、一区切りをしておりますけれども、平成27年度につきましては、具体的に意見交換などの場を設けることはありませんでした。

フジノの質問

特に具体的にお聞きしたいのは、『特定施設入居者生活介護』の一つに当たる、本市における『サービスつき高齢者向け住宅』の数の少なさについてです。

先ほど来、『特別養護老人ホーム』の待機者数のお話が出ています。

でも、僕は介護が必要になってから住みかえをする『リロケーションダメージ』、今まで住み慣れた所から施設に移されることによって、さらに認知症が進んだり、要介護度が上がったりということで、あまり良いことではないと考えています。
 
早目の住みかえの方が必要であって、自分の意思で住みかえを早目に行なうことが必要だと思います。
 
そんな中で、国土交通省と厚生労働省がつくったのが『サービスつき高齢者向け住宅』ですが、本市の場合、直近まで入れても『はなことば衣笠』『住まいるclass久里浜』『ミモザ久里浜はまゆう苑』『住まいるClass池上』『ローズハイツ』、合計で189戸。

大体1戸、お一人かお二人なので、約200人と受けとめているのですが、これは大変少ないと思うのです。
 
この現状をどのようにお考えか、お聞かせください。

介護保険課長の答弁

 
介護つきの『サービスつき高齢者住宅』ということで、現在有料老人ホームも介護つきも、同じ一くくり、有料老人ホームという扱いで考えておりますけれども、ベッド数で言いますと、介護つきが1,335ベッド、それから『サービスつき高齢者住宅』のベッド数が33ベッドございます。

ですので、7年前はほとんど700しかございませんでしたので、かなり増えているので、全体からいえば、ある程度は満たされてきているのかなというふうに思っております。

フジノの質問

『サービスつき高齢者向け住宅』の中には、有料老人ホームとの大きな違いがあって、敷金、礼金の事前の支払いが無い。

それから、「可能な限り低廉な価格で入れるように設定をしなさい」ということで、国民年金世帯であっても、『サービスつき高齢者向け住宅』であれば入れる可能性があると。

一方で、高いところもありますけれども、そうした事業所を積極的に誘致する取り組みというのが必要ではないかと思います。
 
先ほどから、『特別養護老人ホーム』の待機数に対して、議会側としては『特別養護老人ホーム』を新たに検討すべきではないかというお話も出ているのですが、本市は実際にはつくらない、特別養護老人ホームは新設はしないのだと、もしやるとしても増床か、移転増床しかないのだというふうに、お決めになったはずです。
 
そこで、対応できるのは有料老人ホームか、『サービスつき高齢者向け住宅』しか無いというふうに思うのですが、有料老人ホームの価格が高い現状がある中で、『サービスつき高齢者向け住宅』をもっと積極的に誘致していく必要があるのではないかと思うのです。

700戸だった7年前に比べて、1,370になったということで増えたということなのですけれども、待機者を吸収するには、全く至ってはいないと思うのですね。
 
それから、早目の住みかえの必要性も考えると、もっと積極的な取り組みが必要だと思うのですが、いかがでしょうか。

介護保険課長の答弁

 
『サービスつき高齢者住宅』、また有料老人ホーム、価格の差がかなりあるというお話ですが、近ごろはいろいろあり、有料老人ホームも敷金もなく、かなり低廉な価格のところもふえております。

そういう意味で言えば、有料老人ホームがふえること、それから『サービスつき高齢者住宅』が共に増えることが一番だと思います。

『サービスつき高齢者住宅』を施策として増やすということの御質問だと思うのですけれども、『サービスつき高齢者住宅』については、国の補助もかなり手厚くございますので、相談を受けた時にはそういう制度を御案内しながら、また土地等の相談を受けた時は、その辺の案内もしながら、進めていきたいと思っております。

フジノの質問

繰り返しになってしまうのですが、横須賀市の老朽化した住宅に住んでおられる多くの高齢者の方々、山の奥のほうに住んでおられる高齢者の方々に、早目に平地に降りてきていただく。
 
当然、その受け皿になるのは、見守りがある『サービスつき高齢者向け住宅』であるべきだというふうに受けとめています。

相談を受けたら、補助のあり方などを御案内するというのではなくて、『サービスつき高齢者向け住宅』を積極的に誘致するような取り組みも検討すべきではないかというふうに思うのです。

『健康部』と意見交換をしていても、『健康部』は地域包括ケアの取り組み、在宅医療の取り組みで、全国に知られるようなってきたけれども、住まいと住まいのあり方についてだけは「空白になっています」と正直におっしゃるわけです。

どちらかというと、かねてその部分は都市部と福祉部で協議もしていただきましたし、福祉部が積極的に取り組むことではないかというふうに思うのですが、そのあたりの問題意識というのは、共有できるものでしょうか。

福祉部長の答弁

この問題は、かねてからの藤野委員の御指摘があったところと思うのです。

7期の『高齢者保健福祉計画』『介護保険事業計画』については、来年度(2017年度)本格的に議論していくところだと思います。

高齢者にかかわる住まいの問題というのは、当然ながら非常に重要な課題となってくると思いますので、来年議論を進めていく中で、ポイントとなるような部分であると思いますので、その辺認識しながら、都市部とも連携を密にしながら、取り組んでいきたいと思います。

前・介護保険課長と、現在の介護保険課長、そして福祉部長から答弁を受けました。

来年2017年度から作りはじめる『第7期介護保険事業計画』『高齢者保健福祉計画』を、フジノはしっかり注目していかねばならないと改めて感じました。

待機者がいるから施設を作れば良い、というのは、もう終わりにすべきです。

特別養護老人ホームを新たに作ってはならない。

その費用をもっと他の取り組みに充てるべきだとフジノは訴えてきました。



フジノが提案する3つの待機者を減らす方法

特別養護老人ホームの待機者数を減らす為には、逆説的ですが、もう特別養護老人ホームを新たに建設してはならない、とフジノはかねてから訴えています。

これから2025年までの間に早急に行なうべきだとフジノが考えていることは、次の3つです。

  1. 『地域包括ケア』を実現し、住み慣れた自宅に医師・看護師・理学療法士・薬剤師・ホームヘルパーらが訪問する体制の構築
    ようやく『地域包括ケア』について世間でも少しずつ知られてきました。

    住み慣れた自宅でいつまでも暮らしていかれるように、政治・行政は一刻も早く、医師・看護師・薬剤師・歯科医師・理学療法士などの医療関係者とホームヘルパーなどの介護関係者がどんどん訪問によって対応する体制づくりをする必要があります。


  2. 『自らの意思』による『早めの住み替え』
    横須賀特有の車が入れない数百段の階段の上にある住宅(谷戸)などにお住まいの方は、なるべく若いうちに、自らの意思と選択によって、生活がしやすい平地へ早めの住み替えをすることが大切だとフジノは考えています。

    若い頃はどれだけ階段があってもへっちゃらだった方も、加齢とともに買い物をするのも医者にかかるのも本当に大変になってしまいます。

    そして、山の上の住まいの資産価値は目減りしていく一方です。

    できるだけ早い時期に自らの意思で住み替えをする。そういう社会風土になるように、行政としても取り組んでいくべきだと考えています。


  3. 早めの住み替え先として、民間活力による高齢者向けの住まいを積極的な誘致
    これが今日の質疑で取り上げた、『サービス付き高齢者向け住宅』です。

    低廉な家賃で、24時間の見守りサービスがついた高齢者向けの住まいを民間企業によって積極的に本市に建設していただくことが大切です。

もちろん他にもやるべきことはたくさんあります。

そもそもフジノが行なっている健康政策(保健)は、要介護にならない・生活習慣病にならない為の取り組みです。待機者になる前の、予防の取り組みです。

目の前の課題に対して、対症療法的な対応ではもうムリなのです。

できるだけデータに基いて、可能な限り早い段階からあらゆる取り組みを進めていく必要があります。

これからもそうした抜本的な対策を提案し続けていきます。



社会保障の在り方そのものを変えていく為に学んだ半年間でした。修了証も頂きました/「医療福祉の転換~地域包括ケアシステムの構築へ~」

「医療福祉の転換~地域包括ケアシステムの構築へ~」最終日でした

夕方から、東京・青山一丁目の国際医療福祉大学大学院に向かいました。

4月14日から半年間にわたって毎週土曜日の夜は大学院で聴講してきたのですが、ついに今夜で最終回となりました。

国際医療福祉大学大学院前にて

国際医療福祉大学大学院前にて


今のフジノには「どうしても学ぶべき必然性があった」ので振り返ると、本当に感慨深い半年間でした。



政治家フジノの「ライフワーク」が増えた理由

10年前、フジノが政治家に転職した理由は、2つのことを実現する為でした。

  1. 対策が存在しなかった『自殺対策』を新たに創りだす為

  2. 質・量ともに圧倒的に不足している『精神保健福祉』を向上させる為

この2つへの想いが2003年にフジノを選挙に立候補させました。

政治家としての日々の中で全力を尽くしている政策は他にもいくつもあるのですが、『自殺対策』と『精神保健福祉』は僕にとっては特別なのです。

政治家でなくなっても、どんな立場に変わったとしても、これからの人生を賭けてずっと取り組んでいく『ライフワーク』なのです。

その『ライフワーク』は、当選の翌年に3つに増えました。

2004年12月、父が脳梗塞によって植物状態になってしまったことがきっかけで、新たに『高齢者福祉』についてむさぼるように学ぶようになりました。

高齢者の保健医療福祉について、全ては頭の中で『知識』としては知っていたことなのに、僕は自分自身が体験して、改めてその苦しさを痛感させられました。本当に苦しいことばかりでした。

「手術をしても助からない可能性が高い」

と言われた手術を終えて、あまりにも急なことに気が動転している中で詳しいことも分からないままに、胃ろうの造設や経管栄養を行なうようにドクターに言われるがままに家族として判断をせざるをえなかったこと。

障害者手帳の申請や、生命保険の一時金の申請、介護認定の申請、市役所のあらゆる窓口を駆けずり回ったこと。

3ヶ月が経つとすぐに退院を迫られて自宅で介護をするのか、特別養護老人ホームや療養病床に受け入れてもらえないか、悩みぬいて苦しんだこと。

施設への入所を決めた後も、全く受け入れ先が見つからなかったこと。すさまじい数の待機者がいることを改めて痛感させられたこと。

疲弊しきった家族は心身がボロボロになって家族が倒れたり、入院したりが続いたこと。

そんな時、助けてくれるはずの市役所の相談窓口も、病院の相談室も、何も有効な相談相手にはなってもらえなかったこと。

長期の入院は、医療費以外にも出費がすさまじくて、僕はどんどん借金をしなければ入院費をまかなえなかったこと。

高齢者福祉には、こうした問題がずっと昔から存在していて、しかも今も状況は全く変わっていないことを体験しました。

こうして『高齢者福祉』は『ライフワーク』になりました。

政治家としてこの現実を絶対に変えなければいけないし、家族として父を取り巻く現実を変えなければいけないのです。

最終回の講師は高橋紘士先生ご自身です

最終回の講師は高橋紘士先生ご自身です


植物状態の父との8年間の日々を通して直面した問題に1つ1つ取り組んでいくうちに、その背後に、全てに共通している根っこが見えてきました。

それは、知れば知るほど、学べば学ぶほどにハッキリと見えてきました。

このままの政治・行政が続く限りは、僕と僕の父のような問題はむしろ避けることはできない。むしろ、この先もっと爆発的に増えていかざるをえない、ということが分かりました。

その理由は、

この先わずか30年のうちに人口やその構造が急激に変化していくから

です。

もはや完全に日本社会は変わってしまうのです。

コメントする武藤正樹教授

コメントする武藤正樹教授


それにもかかわらず、確実にやってくるその変化に対応する為の準備はほとんどなされていません。

現在の福祉政策の多くは、戦後60年間続いてきた経済社会状況の古い枠組みの中で、その場しのぎのやりとりをしているに過ぎないのです。

今の日本の社会保障制度のままでは、僕と僕の父よりももっともっと悲惨な状況を味わう人々が凄まじい勢いで爆発的に増えていくことを避けることはできないのです。

『社会保障制度の在り方』そのものを変えていかなければならない。

そんな『危機感』がフジノの中でどんどん強くなってきました。

こうして、『社会保障の在り方』そのものについて取り組むことが4つ目の『ライフワーク』なのだ、と考えるようになりました。



「ライフワーク」の政策に徹底して専念していくと改めて決意しました

3期目に立候補するにあたって、選挙ではそうした『想い』を率直に語ってきました。

しかし、実際には当選直後から今年3月末までは『震災対応』と『原子力事故』に関する仕事にひたすら追われていました。

そして、あっという間に1年間が過ぎていきました。

もちろん、『震災対応』も『原子力事故』に関する仕事も大切です。

けれども僕は

「自分の能力や心身のキャパシティを考えると自分の成すべきことを絞らなければならない」

と感じました。

「いくつもいくつも抱えすぎているテーマをリセットしなければならない」

とハッキリと思いました。

次から次へと相談を受けるがままに取り組んでいくだけでは自分はすり減っていくばかりで、本来成すべきことを実現できなくなってしまう。

僕が政治家として成すべきことは4つ。

そもそもこの4つだけでも、あまりにも大きすぎるテーマなのだ。

この4つだけに専念しよう、そう決心しました。

「その決心に忠実である為に僕は学ばなければならない」

と感じました。

2030年、2050年に向けて、今までとは全く違う社会構造の中で『地域保健医療福祉』を推進する為にもっと深く学ぶことが必要だと痛感してきました。

そして、これまで読んできた文献や、傍聴を続けてきた国の審議会などで強い関心のあった先生方から直接に学ぶ機会を得る為に、この半年間の講座を受講することにしたのです。

 半年間、通い続けることができて本当に良かったです。

修了証も頂きました

修了証も頂きました


『震災対応』と『原発事故』関連の課題への対応に奔走してきた昨年1年間のフジノのことを応援してきた」

という方々からはたくさんのひんしゅくを買うことになるのかもしれません。

けれどもフジノは本来のテーマに戻って、自分が今成すべきだと信じることに専念していきたいと考えています。

今、聴講を始める前よりもあらゆることを学んで、より一層、『危機感』は強くなりました。

学んだ成果はすでに本会議や委員会での質疑にどんどん反映しているつもりです。

さらに学び続けて、フジノはフジノが成すべきことをしっかりと1つずつ実現していきます。

どうか市民のみなさまには、そんなフジノの活動を信じて見守っていていただきたいです。