ようやく再開された子宮頸がんワクチンの副反応問題の議論/第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会へ

子宮頸がんワクチンをメインテーマにようやく「副反応検討部会」が開催されました

今日の午後は、『戦争法案』を参議院の特別委員会で与党が強行採決する様子に目を奪われていました。

民主主義国家だとは信じられないやり方に、情けなくてたまらなくなりました。

その後も参議院本会議がすぐに開催されるのではないかと不安に感じながらも、フジノは東京へ向かいました。

第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の会場にて

第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の会場にて


約1年ぶりにメインテーマが『子宮頸がん予防ワクチン』に設定された、『厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会』の『副反応検討部会』を傍聴する為です。

議事次第より

議事次第より


今日、厚生労働省が発表した資料のうち、まずこちらだけ報告いたします。

副反応追跡調査の結果

  • 子宮頸がんワクチンの販売開始から2014年11月までに接種した人は、約338万人。

  • 338万人のうち、『副反応の疑い』の報告があったのは2,584人

  • 発症した日や症状に変化があったことが把握できたのは、1,739人。

  • 発症から7日以内に回復した方は、1,297人。

  • 発症から7日を超えて症状が継続した方のうち、当日or翌日に発症した方の割合は47.7%。1月までの発症が80.1%。

  • 未回復の方は、186人。

  • その症状は、頭痛66人、倦怠感58人、関節痛49人、接種部位以外の疼痛42人、筋肉痛35人、筋力低下34人。

  • 症状が1つの方は68人、2つの方は39人、3つの方は19人、4つの方は19人、5つ以上の方は41人。

  • 未回復の186人の方々の生活状況は、入院した期間がある方は87人、日常生活に介助が必要だった期間のある方は63人、通学・通勤に支障を生じた期間のある方は135人。

取り急ぎ、この調査結果だけ報告いたします。



後日、改めて今日の検討部会について報告いたします

今日配布された資料はあまりにも膨大過ぎて、フジノはまだ全てを読むことができていません。

しかも、『副反応検討部会』の閉会まではいられず、終了30分前に横須賀に向けて帰らねばなりませんでした。

また、明日からスタートする決算委員会の審議の為に、資料を読む時間が取れていません。

ですから、フジノが今日の部会についてみなさまにご説明できる立場にはありません。

けれども、それでもひとつだけハッキリ言えることがあります。

議論を再開して本当に良かった

ということです。

『副反応検討部会』は、唯一のオーソライズされた議論の場です。

もちろん学会や医師会や様々な場はあります、

けれども、ここでの議論をもとに厚生労働省は政府・与党に対して制度を変えていくことを提言していきます。

絶対に議論を止めてはいけない。

あらゆる研究者や学会の研究成果を学問の世界で終わりにしてはいけない。

必ず制度に反映させていかなければ、現実は動かせないのだから。

1年以上も子宮頸がんワクチンの副反応を真正面から議論してこなかったのは、厚生労働省の堕落です。『逃げ』です。

副反応の被害者の方々に対しても申し訳が無いし、子宮頸がんの悲しみから女性と生まれてくるはずのこどもを守りたいと信じてワクチン接種を勧めてきた保健医療関係者に対しても申し訳が無いのです。

真正面から議論を逃げてはいけない。最後まで、議論を尽くすべきなのです。

今日フジノが唯一言えることは、再開して本当に良かった、ということだけです。

決算審査の合間をぬってしっかりと今日の資料を読み込んで、そして議事録が公開されたらフジノが途中退席して聞けなかった議論の部分も知って、そうしたらみなさまにご報告いたします。



後日談:翌日以降、新聞各紙が部会を報じました

2015年9月18日・朝日新聞より

2015年9月18日・朝日新聞より




2015年9月18日・毎日新聞より

2015年9月18日・毎日新聞より




2015年9月18日・毎日新聞より

2015年9月18日・毎日新聞より



東京大学の協力で「在宅医療推進のための多職種連携研修会」を開催/全国で実施できるシステムづくりをめざして

全国で6番目の開催、より良い「多職種連携の研修」を目指す取り組み

今日は、朝から夕方まで逸見の生涯学習センターで開かれた研修会に参加しました。

『在宅医療推進の為の多職種連携研修会』という研修です。

横須賀市・横須賀市医師会の主催、東京大学高齢社会総合研究機構の協力によって、開催されました。

会場のウェルシティ

会場のウェルシティ


全国では6番目の開催となるこの研修は、まさに全国から注目されています。

今日も近隣のまちをはじめ、遠くの県からも傍聴者が訪れて下さいました。

この「研修会」を行なう目的その1、わがまちの人材育成

実は、この研修会には2つの目的があります。

  1. 自分のまちの為(研修を行なう)
  2. 全国のまちの為(研修を作り上げる)

1番目の目的は、研修を行なうことで『自分のまちの多職種連携の力を高めていくこと』です。

これは当たり前の目的ですね。

会場にて

会場にて


国は、2012年から多職種連携の人材育成を3段階で取り組んできました。

国の構想における位置づけ

国の構想における位置づけ


第1段階:都道府県のリーダー育成

  • 2012年年10月、国が実施
  • 対象者:県行政職、在宅医療連携拠点担当医師等

第2段階:市区町村のリーダー養成

  • 2013年3月、県が実施。
  • 対象者:市町村職員、郡市医師会医師、その他

第3段階:地域の多職種への研修

  • 第2段階で養成されたリーダーが、地域の多職種への研修を実践する

横須賀は今、第3段階にあります。

今日の研修会は、第3段階の取り組みの1つとして開催されました。

この「研修会」を行なう目的その2、全国で利用できる研修モデルづくり

そして、もう1つの目的があります。

それは、国家レベルの目的です。

日本の国家的な課題である超高齢社会に対応する為の『システムづくり』が必要です。

今まで、ある特定の進んだ地域だけで『在宅療養』『地域包括ケア』が進められてきました。

でも、それではダメなのです。

日本の全てのまちが今すぐ走り始めなければ、2025年・2050年には対応できません。

そこで、全てのまちで取り組みがスタートできるような『プログラムの作成』が求められています。

「これをやれば、自分のまちでも『地域包括ケア』の実現に向けた取り組みをスタートできる!」

という、プログラムを作るのです。

そこで、こうして実施した研修の結果をもとに『全国のまちで活用できる研修を作り上げていく』のです。

2025年問題に直面する全国のあらゆるまちで対応できる研修モデルが必要

日本全国が『超高齢・多死社会』となる『2025年問題』に直面しています。

しかし、いくつかの先進的なまちで優れた取り組みがあるだけで、圧倒的多数のほとんどのまちでは「何からスタートすれば良いか分からない」という状況にあります。

そこで、全国のどのまちでも「この研修会を実践すれば最低限の取り組みはスタートできる」というプログラム化・システム化・パッケージ化された研修会の開発が進められています。

『豊四季台団地』での、千葉県柏市・東京大学・厚生労働省による実践をもとにして、東京大学高齢社会総合研究機構が開発した研修プログラムが、『在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会』です。

在宅医療推進の為の多職種連携研修会ホームページより

在宅医療推進の為の多職種連携研修会ホームページより


さらに、これをもとに全国のあらゆるまちに応用できるように、人口規模や経済社会環境に応じたいくつかのバージョンを作る必要があります。

つまり、実際に全国各地で研修会を開催しながら、実践をもとにブラッシュアップしてより良いものにしていくのです。

試行錯誤を重ねて、柏市では現在5回の研修を実施しました。

柏市の取り組みを基に、それぞれに地域特性を持つ大阪市東淀川区・沖縄県浦添市・東京都大田区大森地区・千葉県松戸市の4ヶ所が各1回ずつ実施してきました。

そのような状況の中で、今回、横須賀市は先進的な取り組みを進めている『都市型のまち』の1つとして参加したのです。

いち市議会議員としてではなく、社会保障・社会福祉を守るべき政治家として、フジノはこの2番目の目的をとても重視しています。

「全国の同規模のまちや類似した経済社会環境にあるまちに活用してもらえる為の、モデルとなる『研修会』づくりに横須賀は貢献できる」

とフジノは考えています。

ですから、今日の研修会はわがまちの為であると同時に、全国のまちの為でもある、重要な取り組みなのです。

研修期間を1日に短縮し、495分に濃縮した横須賀方式

さっそく研修会の様子を報告します。

従来の研修期間は約2日(1.5日間)でしたが、横須賀市では1日に凝縮して行なうことにしました。

ただでさえ忙しい医療・看護・福祉の各分野の現場のみなさんを2日間にわたって拘束するのは難しいことや、同等の効果を生み出せる1日バージョンの研修にもトライすべきではないかといったことが理由です。

ということで、朝から夕方まで延べ495分の研修となりました。

時刻タイトル講師
9:30開会挨拶横須賀市長
9:35趣旨説明横須賀市
9:40アイスブレイク

アイスブレイクの様子

司会
9:45【講義1】
在宅医療が果たすべき役割

飯島先生の講義

飯島勝矢准教授(東京大学)
10:15【講義2】
在宅ケアにおいて何故 IPW(専門職の連携協働)が必要なのか?

春田先生の講義

春田明郎医師(横須賀中央診療所・院長)
10:35休憩
10:50【講義3】
認知症の基本的理解

阿瀬川先生の講義

阿瀬川孝治医師(汐入メンタルクリニック)
11:30【事例検討1】
行動心理兆候(BPSD)へのアプローチ

グループワークの光景

グループワークの光景

阿瀬川孝治医師(汐入メンタルクリニック)
12:30休憩
13:30【講義4】
がん疼痛緩和に必要な知識

講義の風景

大友宣医師
14:10【事例検討2】
事例検討:がんの症状緩和と多職種による在宅療養支援

グループワーク後の発表

大友宣医師
15:10【講義5】
在宅医が知っておくべき報酬や制度

講義の風景

土田医師
15:30休憩
15:45【DVD視聴】
訪問診療の実際と同行研修の意義

DVD視聴

DVD視聴
16:05【討論】
グループ討論:在宅医療を推進する上での課題とその解決策
目標設定:在宅医療の実践に向けて
千場純医師
17:35修了証書授与遠藤医師会会長
17:45閉会挨拶遠藤医師会会長
アンケート記入・集合写真撮影
18:15懇親会

(つづく)

子宮頸がん予防ワクチン「積極的な勧奨の一時中止」への横須賀市の対応

市民のみなさまへの情報提供を最優先に取り組んでいます

6月14日の副反応検討部会での結論を受けて、横須賀市でも担当部であるこども育成部によって、いくつかの対応が実施されました。

何よりもまず『市民のみなさまへの情報提供を最優先すること』『不安を取り除くこと』が大切だ、との判断から、すでに横須賀市ホームページの記述も変更しました。

2013年6月17日付けで更新された横須賀市のホームページ

2013年6月17日付けで更新された横須賀市のホームページ


内容は以下のとおりです。

子宮頸がん予防ワクチンの積極的勧奨の中止について

平成25年6月14日付厚生労働省健康局通知により、ワクチン接種との因果関係を否定できない持続的な疼痛が、接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種の積極的勧奨を差し控える旨、勧告を受けました。

これを受け、横須賀市としては、当面、国の動向に沿って子宮頸がん予防ワクチンの積極的な接種勧奨(接種券を定期的に個別送付すること)は止めることといたします。

ただし、定期接種そのものを中止するものではないので、対象者のうち希望される方は子宮頸がん予防ワクチンの定期接種を受けることができます。

・子宮頸がん予防ワクチンの定期接種を受ける場合には、ワクチン接種の有効性及び安全性等についての別添説明書「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」をお読みになってください。



関連資料

説明書「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」

関連リンク

ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について(勧告)

定期接種(子宮頸がん予防ワクチン)

無料接種のコーナーも記述を変更しました。

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更新日:2013年6月17日

予防接種(子宮頸がん予防ワクチン)

平成25年度から、法律による定期予防接種になりました。

  1. 子宮頸がん予防ワクチンの積極的勧奨の中止について(平成25年6月17日)

    平成25年6月14日付厚生労働省健康局通知により、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が、接種後に特異的に見られることから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種の積極的勧奨を差し控える旨、勧告を受けました。

    これを受け、横須賀市としては当面、国の動向に沿って子宮頸がん予防ワクチンの積極的な接種勧奨(接種券を定期的に個別送付すること)は止めることといたします。

    ただし、定期接種そのものを中止するものではないので、下記の対象者のうち希望者は定期接種を受けることができます。

    ・子宮頸がん予防ワクチンの定期接種を受ける場合には、ワクチン接種の有効性及び安全性等についての別添の説明書「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」をお読みになってください。

    説明書「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」




  2. 平成25年度の対象者(女子)

    小学校6年生~高校1年生(平成9年4月2日~14年4月1日生まれ)

    標準接種年齢は、中1です。




  3. 接種券の送付と取扱い(平成25年度)

    (1)中学校1年生には、4月上旬に接種券を郵送しました。
    (2)中学校2年生~高校1年生(相当年齢)の人は、お手持ちの接種券をそのまま使えます。
    (3)転入者、紛失など該当する人で接種券がない人は、こども健康課(Tel046-824-7141)まで、ご連絡をお願いします。
    (4)小学校6年生には、平成26年4月に接種券を郵送します。小6での接種を希望する人は、こども健康課まで、ご連絡をお願いします。




  4. 接種場所

    協力医療機関(接種券と一緒に一覧表をお送りします)




  5. ワクチンに関する情報

    子宮頸がん予防ワクチンには、次の2種類があります。

    (1)サーバリックス
    (2)ガーダシル

    それぞれの特徴などは、下のリンク資料をごらんください。

    2つの子宮頸がん予防ワクチン

この情報は、『広報よこすか』にも掲載します。

また、予防接種に協力をしていただいている地域の医療機関にも、国からの説明文書などをFAXにてお伝えしました。

もちろん、全市議会議員宛にも一連の対応を報告してあります。



健康福祉センター、学校を通した情報提供も行ないます

また、市内4ヶ所の健康福祉センター(中央西)にも情報提供の徹底ときめ細かな相談対応を指示しています。

さらに、学齢期のおこさんや保護者の方々からの学校での質問などにも対応できるように、教育委員会との連携も行なっています(担当は学校保健課)。

横須賀市としては、これまでもワクチン接種に対する市民のみなさまからのご相談を受けるにあたって、しっかりとその不安の声に耳を傾けて、正しい情報の提供に努めてきました。

この方針は全く変わりません。

今回の厚生労働省の通知を受けて、改めてこの方針をさらに徹底していきます。



子宮頸がん予防ワクチンの副反応検討部会へ/「積極的な勧奨」を一時中止へ

厚生科学審議会の副反応検討部会へ

今日は、厚生労働省へ向かいました。

前回(5月16日)にひき続いて厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会の『副反応検討部会』を傍聴しました。

薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と合同で開催されました

薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と合同で開催されました


子宮頸がん制圧の為に活動を続けてきたフジノは、まだ日本で予防ワクチンが承認される前からずっと活動を続けて来ました。

そのワクチンで重篤な副反応に追い込まれてしまった方々が多数いらっしゃる以上、その動きを最後までしっかりと追いかけるのが政治家としての責任だと考えています。

厚生労働省12階の専用会議室へ

厚生労働省12階の専用会議室へ


ところで今日は、会議室内が異常に暑くて湿気だらけでした。

本当に、フジノは意識がもうろうとしてしまい、熱中症になる直前だった感じ。

節電は大切ですが、体調を崩して仕事にならないのは困るので、厚生労働省の施設管理の方々、クーラー入れて下さい...。

室内が暑すぎれば、ワクチン反対派の傍聴者も声もあげられないだろうとわざと設定したのではないかというくらいの暑さと湿度でした...

室内が暑すぎれば、ワクチン反対派の傍聴者も声もあげられないだろうとわざと設定したのではないかというくらいの暑さと湿度でした...

さて、お話を本筋に戻します。

今夜の検討部会では、大切な結論が出ました。

15時にスタートして19時半まで4時間半に及ぶ議論の結果、最後は『多数決』を取って以下の数点が決まりました。

  • 子宮頸がん予防ワクチン接種の『積極的な勧奨』を一時的にストップする
  • 子宮頸がん予防ワクチンと痛みなどとの因果関係をさらに詳しく調べる
  • 調査の途中経過もこの検討部会で検討していく
  • その上で、いつ『積極的な勧奨』を再開するかの結論を出す

今後、マスメディアの報道には、「子宮頸がん予防ワクチン中止!」というような記事が出ると思います。

けれども、それは違います。

「中止」ではありません。

検討部会の委員長である桃井真里子さんもこうコメントしています。

「少数の事例であっても、今ある情報では判断しにくい疼痛という問題が出てきた。

適切な頻度などを調べる必要があり、安全を保障するための判断。接種の中止ではないので、打たないと判断もできるし、打ちたい人は今まで通り打てる。

ワクチン自体が安全性に問題があるということではない」

子宮頸がん予防ワクチンには、大きなメリットがあります。

「ワクチン接種をしたい」

という方々がちゃんと接種できるように、フジノは現在の体制をしっかりと続けていきます。

地方自治体の現場は何も変わりません

では、今回の部会の決定で何が変わるのでしょうか?

3つのポイントです。

  1. これまでどおり、子宮頸がん予防ワクチンの接種は対象となっている方々は『無料』で受けられます。

    ただし、無料接種券の送付などは取りやめになります。

  2. これまでも『強制的』に「打て!」と市区町村がムリ強いしてきてはいません。

    ただ、予防接種法の決まりで、市区町村は対象者に対して「どうか接種して下さい」とお願いをしなければなりませんでした。

    これを厚生労働省のお墨つきで「どうか接種して下さい」とお願いしなくて良いことになりました。

  3. 結論から言うと、現場での対応は何も変わりません。

    横須賀市ではこれまでもムリ強いして「打て!」なんてことは言ってきませんでした。

    ワクチン接種のメリットとデメリットを今までよりもさらに細かくお伝えして、保護者の方々、対象者の方々のご不安に寄り添っていくことに変わりはありません。

以上です。

今回の決定は、市区町村に及ぼす影響よりも、国・政府がやらなければならないことがたくさんあります。

CRPSの事例も研究も全く足りない日本の状況

ワクチンを接種した後に、原因不明の痛みが出てしまう人々がいます。

その症状を『複合性局所疼痛症候群(CRPS)』と呼んでいます。

けれども、この『CRPS』について医学的に判明している原因・治療法などは、ほとんどありません。

それにも関わらず、子宮頸がん予防ワクチンを接種した後に強い症状が出てしまった方々のことを、多くのメディアは「それは『CRPS』だ」と報じました。

実際には、それらが『CRPS』かどうかを診断できる専門家の数も足りませんし、データも不十分ですし、治療法も全く確立されていません。

今後の厚生労働省と日本のワクチン行政の1つの重大な課題は、この『CRPS』の原因究明と治療方法の確立です。

これは必ずやらなければいけません!

16大学病院で穿刺後の痛みに関する調査研究をスタートさせます

また、『CRPS』だけでは調査研究は足りません。

現時点では、ワクチンとの因果関係が明らかになっていない症状が多数報告されています。

例えば、注射した場所ではない部位の痛み(筋肉痛、関節痛、皮膚の痛みなど)、しびれ、脱力感などです。しかも長期間にわたって続くことが報告されています。

そこで、厚生労働省ではこの症状とワクチンとの間に因果関係があるのか調査研究をスタートすることを発表しました。

2013年秋をめどに調査研究スタート

2013年秋をめどに調査研究スタート


2013年度の秋をめどに2つの研究班(合計16大学病院)で分析を行ないます。

この調査研究は単なる分析にとどまらず、「併せて適切な医療を提供する目的」も持っています。

現在、様々な症状に苦しんでおられる方々が一刻も早くその苦しみが取り除かれるように、一刻も早く対応に取り組んでほしいです。

被害を受けたこどもたちを一刻も早く救済すべき!

部会が終わった後、娘さんが重篤な症状に苦しむ保護者の方のもとへマスメディアが殺到しました。

メディアは今のコメント取りだけでなく、被害者の方々の人生はずっと続いていくことをしっかり報道してほしい

メディアは今のコメント取りだけでなく、被害者の方々の人生はずっと続いていくことをしっかり報道してほしい


そんなマスメディアの姿には『既視感』があります。

ご家族と被害に遭った方々の救済や治療はようやく始まったばかりです。

メディア、そして今は被害者の方々を支援している取り巻きの人々は、これからずっと続く救済と回復の過程にも、どうか寄り添って欲しいです。

今、確かに世間はこの問題への関心は高いです。

けれども日本人はすぐに忘れ去り、別の事柄へとあっという間に関心が移っていきます。

どうかこれからもずっと、被害を受けた方々を支援して欲しいです。

まずは政府が一刻も早く救済に乗り出すこと!

政府・厚生労働省のみなさん、どうか急いで下さい。

子宮頸がん予防ワクチンに関するQ&A/子宮頸がん予防ワクチンの定期接種化と副反応(その4)


「子宮頸がんワクチンの定期接種化と副反応」について過去の記事はこちらです

「子宮頸がんワクチンに関するQ&A」を厚生労働省が発表しました

本日4月18日付けで、厚生労働省が『子宮頸がん予防ワクチンに関するQ&A』をホームページに掲載しました。

厚生労働省ホームページの感染症・予防接種のコーナーより

厚生労働省ホームページの感染症・予防接種のコーナーより


子宮頸がん予防ワクチンについて、現段階での『国の公式見解』にあたるものです。

ひとりでも多くの方々に読んでいただきたいと思いますので、その全文をこちらにも転載します。

子宮頸がん予防ワクチンに関するQ&A
厚生労働省健康局結核感染症課作成

Q1.
子宮頸がんにかかる人や死亡する人はどれくらいいるのでしょうか。

A1.
子宮頸がんの罹患数は9,747人(上皮内がんを含めると20,735人)(2008年)、

死亡数は2,737人(2011年)で、これらの数字は軽視できない数字です。

特に40歳未満の女性に限ると、罹患率は乳房に次いで2番目(上皮内がんを含めると1番目)、死亡率も乳房に次いで2番目に高いがんで、

若年層のがんとしてはその予防策は必要と考えられます。

Q2.
ワクチンは子宮頸がんの予防にどのような効果があるのでしょうか。

A2.
現時点では導入から間もないことから、子宮頸がんが減少するという効果の検証は困難ですが、

①子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルスの持続感染を予防する効果

②がんに移行する前段階の病変の発生予防効果

は確認されています。

子宮頸がんの大部分を占める『扁平上皮がん』と呼ばれるがんについては、持続感染やがんに移行する前段階の病変を必ず経てがんになるものと考えられる為、

持続感染やがんに移行する前段階の病変を予防できれば、がんも予防できると考えられており、世界保険機関(WHO)においてもそのような評価の結果、このワクチンの接種を推奨しています。

Q3.
有効性はどの程度持続するのでしょうか。

A3.
新しいワクチンであることから、現在、確認されている予防効果の期間は最長9年程度ですが、

これまで有効期間は随時更新されており、今後も引き続き有効性の調査がされていく予定です。

 ① サーバリックス(グラクソ・スミスクライン) ※最長9.4年間の持続

 ② ガーダシル(MSD) ※最長8.4年間の持続

Q4.
ワクチンは子宮頸がんの原因ウイルスすべてに有効なのでしょうか。

A4.
ヒトパピローマウイルスのうち、子宮頸がん予防ワクチンが有効なウイルス型(16型、18型)は、日本の子宮頸がん患者の50~70%程度が保有していると報告されています。

Q5.
安全性は確立されているのですか。

A5.
ワクチンは生体にとっては異物であり、接種による副反応は避けられません。

この為、副反応報告について定期的に専門家に評価していただき、接種の判断材料となるよう、情報公開し、必要な安全対策を検討しています。

子宮頸がん予防ワクチンの副反応としては、注射部位の疼痛、発赤等のほか、

全身性の症状として、疲労、筋痛、頭痛、胃腸症状(嘔吐、下痢等)、関節痛、発疹、発熱等が報告されており、まれに、ショック、アナフィラキシー様症状等があります。

また、痛み、恐怖、興奮などに引き続く『血管迷走神経反射』と考えられる失神の報告もあります。

現在報告されている副反応は他のワクチンよりも報告頻度が高い傾向のものもありますが、その多くは『血管迷走神経反射』によると思われる一過性の失神によるものです。

定期的に開催されている専門家による会議では、これまでの発生状況を踏まえ、接種の中止等の措置は必要ないとの評価を受けています。

Q6.
子宮頸がん予防ワクチンを接種すると、不妊になるとの噂を聞きますがどうなのでしょうか。

A6.
現在までに専門家による審査がある学術誌等で、子宮頸がん予防ワクチンと不妊との関連を疑う報告は確認されていません。

Q7.
世界保健機関(WHO)の見解はどうなっているでしょうか。

A7.
2009年にWHOはヒトパピローマウイルスワクチンについて評価を行い、方針説明書(position paper)を公表しており、

発展途上国を含めた世界全体においてこのワクチンを使用するよう推奨し、国のワクチン接種プログラムに導入することの重要性が強調されています。

Q8.
各国での導入状況はどうなっているのでしょうか。

A8.
米、英、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ等の先進各国において既に公的接種として導入されています。

(引用はここまで)

厚生労働省としては簡潔な文章を目指したのだと思いますが、もっと長くても良いから分かりやすい説明をした方がいいのに、とフジノは感じました。

フジノが繰り返し記してきた「ワクチンに限らず、全ての医薬品には副反応が起こりうるものです」という基本的な考え方が、厚生労働省のQ&Aにもしっかりと明記されたことは安心しました。

A5.
ワクチンは生体にとっては異物であり、接種による副反応は避けられません。

この為、副反応報告について定期的に専門家に評価していただき、接種の判断材料となるよう、情報公開し、必要な安全対策を検討しています。

ワクチンに限らず、医薬品は、確率論的には『デメリット(副反応)』を圧倒的に超える『メリット(治療や予防などの効果)』があるからこそ、活用されています。

一方、確率論的にはどれほど低くとも「そもそも健康被害は起こりうる」のが前提です。

そこで、このブログでも紹介してきたとおりセーフティネットも作られています。

改正予防接種法によって、4月1日からはセーフティネットがより強化されました。

今後は、各医療機関・地方自治体の関係部局・厚生労働省がちゃんとそのセーフティネットを活かす運用を行なっていくことが重要な課題です。

健康被害が起こった時は、迅速に対応し、救済がきちんと行なわれるようにしなくてはいけません。

フジノとしては、この点を今後も引き続き注視していきます。